イグゾーション

Last-modified: 2021-10-12 (火) 19:01:00

◆忍◆ ニンジャ名鑑#165 【イグゾーション】 ◆殺◆
ザイバツの幹部級(グランドマスター)ニンジャ。
人体の生命力を異常活性化、オーバーロードさせる「バリキ・ジツ」の使い手。オーバーロードした人間は全カロリーを数秒間で消費、その際の何らかの熱エネルギー反応により爆発して死ぬ。

登場エピソード

 

「反抗心が芽生えぬよう、君にはもう一度敗北を味わってもらおう。格差社会を理解したまえ。支配者と、被支配者の意味を。江戸時代のように!」
「これが真のフーリンカザンだ!」


人物

  • ザイバツ・グランドマスターの一人。第2部の12年前には既にザイバツ・ニンジャだったらしい。
  • 卓越したカラテは勿論、やはり高い政治能力を併せ持っており、政治的策謀こそ真の闘争であると考えている非情なインテリ系。当然ワビチャの作法は完璧。
  • 江戸貴族に由来する雅な拷問を好んで用いたり、古事記の一節を諳んじたりと上層出身者らしい一面も持つ。
  • リップサービスめいたタテマエの使い方も心得ており、部下を懐柔するのも得意らしい。部下であるクラミドサウルスエクスキューショナーは彼に心酔している節がある。
  • 同じグランドマスター間では、パラゴンとの関係があまり良好ではない。パラゴンが推挙したダークニンジャも、「ザイバツに危機をもたらす者」として警戒している。
  • 逆に、同じ上流階級出身のスローハンドパーガトリーとの関係は良好な様子で、ザイバツの最大派閥を形成している。勿論、そういった間柄であっても互いに警戒は怠っていない。
  • ニンジャスレイヤープラスN-FILES【デス・フロム・アバヴ・セキバハラ】にて、本名が「ゴゼン・サネアキ・ホウオド(鳳凰堂御前真章)」であることが明かされた。
     
  • 自らの思い通りに事を進めるため、隠密行動の拠点としてセキバハラの一角にIRCネットワークから完全に遮断されたアジトを構えている。アジト発覚の危険も意識した上で行動しているのだが、その割に大勢の部下を率いて自分の名前を書いた旗まで掲げてセキバハラを渡っていたり……。
     
  • 真なる三種の神器の謎を知るウミノ・スドを巡り、初めてニンジャスレイヤーと対決したグランドマスターとなる。登場する2つのエピソードにおけるイクサを通じ、ザイバツのグランドマスターの存在感を強くヘッズのニューロンに焼き付けたニンジャと言えよう。それに引き換えソウカイ・シックスゲイツの一番手ときたら……。
     
  • 身に宿すニンジャソウルはアーチニンジャであるマズダ・ニンジャ。あのナラク・ニンジャをして「強敵」と言わしめており、かなり強力なニンジャであったと思われる。
     
  • オーディオドラマでの担当声優は鳥海浩輔=サングラマラス・キラーズが発するアトモスフィアを日常的に摂取しているヘッズにとっては馴染み深いアクターであろう。忍者役(ストライダー飛竜=サンやコウガニンジャ・クラン首領)やボスめいた役(水銀=サン)も多数こなしている。

外見

  • ニンジャスレイヤープラス身長一覧表によると身長185cm。容貌は「白金色の光彩と暗黒の瞳孔を持つ目」、「40がらみの皺が刻まれた頬」。
  • ニンジャ装束は赤熱する炭を思わせる赤橙色でブレーサーを装着。胸元には厚手の上等なハンカチーフが仕舞ってある。
  • ニンジャの世界ではない場面では、白手袋と近代貴族めいたスーツを身につけている。
    • 物理書籍版におけるわらいなく=サンによるウキヨエではウェーブがかった長髪のオールバックといういで立ち。
      • 実はメンポの紋様はアフラ・マズダーを象徴するもの。わらいなく=サンのセンスが光るデザインである。

元ネタ・考察

  • イグゾーション(exhaustion)は「消耗」や「使い尽くし」を意味する。後述する彼のバリキ・ジツを表したものであろう。
     
  • マズダ・ニンジャの「マズダ」はゾロアスター教の最高神「アフラ・マズダー(Ahura Mazdā)」であろうか。最強の悪神アンラ・マンユとは対をなす存在でもある。

部下・派閥ニンジャ

  • 前述の通り部下を気遣い、労をねぎらうなど鷹揚な上司として振舞う彼だが、その実、好んで手元に集めるのは愚鈍なニンジャである。
    • ここで言う「愚鈍」とは「無能」とイコールではなく、アメとムチによって容易く飼いならせ、任務遂行以外は何も考えない、主体性や広い視野といったものを持たないニンジャを指す。
  • 実際、「愚鈍」な部下の代表格と言えるクラミドサウルスは斥候ニンジャとして優れた能力を持っており、そうしたニンジャ以外にも、虎の子と言えるポータル兄弟のような希少なジツの使い手や、ジルコニアルーシディティなど高い戦闘力と豊かな教養を身に付けた指揮官級ニンジャも抱える。とりわけ文武両道の優秀なニンジャであれば、捨て駒扱いせずに自身の側近として重用している。
  • 要はイグゾーションが部下に求めているのは「自らの下僕として便利か否か」の一点のみであり、利用価値が無くなれば惜しげも無く使い捨てられる道具としか見ていない。しかも、ニンジャとなる以前から「主従関係とはかく有って当然」と考えていたというのだから恐ろしい。
     
  • 「システム・オブ・ハバツ・ストラグル」では、イグゾーション派がギルド内の最有力派閥であったことが語られている(デトネイターの主観ではあるが)。
    • 他方で同位階のニンジャの連帯を推奨していないため、派閥内における横の連携が弱いという特徴があり、「メンバー間でお互いの名前を憶えていなくても不思議ではないほど」だという。これもイグゾーションの部下管理の一環だったのかもしれない。

「君には本当に期待しているよ。この極秘任務が終われば、我々の派閥は再び力を得る」

名称位階備考
アンバサダーマスターポータル・ジツを操る兄弟ニンジャ。後にパーガトリー配下に
ディプロマット
ジルコニアコフーン遺跡探索隊
メイガスコフーン遺跡探索隊
パラベラム元イグゾーション直属のアプレンティス。後に粛清
ルーシディティイグゾーションの側近にして、文武両道に長けたマスターニンジャ。後にパーガトリー配下に
エクスキューショナーアデプト拷問官兼処刑官
デトネイターイグゾーション配下の古参
ブラックバンタム奴隷緑茶園を経営・支配。後にパーガトリー配下に
クラミドサウルス斥候担当
デザートバットパラベラムの相棒
ソルヴェントアプレンティスコフーン遺跡探索隊
サイズマスター不明イグゾーションの死後はキョート城ホンマルの近衛に
ディストーショナー実力主義を嫌い、ロードの死後はすぐに反ダークニンジャ勢力を集める
ポイズンフィストイグゾーション好みの典型的な「愚鈍なニンジャ」
  • 上記の作中確定組のほか、トゥールビヨンも「イグゾーションが部下に求める要件」をキレイに満たしている。上流階級出身でニンジャ選民思想に染まり、イグゾーション派閥から出た謀叛人であるパラベラム討伐に参加するなどの描写から、イグゾーション派閥ではないかという一部ヘッズによる考察がある。

ワザ・ジツ

  • ダークニンジャの見立てでは「ニンジャスレイヤーより奴は少し上の使い手」とのこと。セルフ・バリキ・ジツのことは知らなかったと思われるので、実際妥当な評価であろう。地の文では「事実、ダークニンジャに1対1のカラテを挑めば、彼を倒せていただろう」とも。
  • 地の文によると「グランドマスター最強の一人」。部下のデトネイターによると「全グランドマスター中最強の存在と謳われた」とあり、猛者揃いのグランドマスターの中でも最上位に属する実力者であったことが窺える。
  • また、スリケン使用者でもある。
  • ネオサイタマ電脳IRC空間のキャラクター紹介によると、戦闘時のジツ:カラテ比率は8:2とのこと。
    • ただし、ジツ:カラテ比率はあくまでそのニンジャ内での比率に過ぎず、カラテが弱いというわけでは断じて無い。

バリキ・ジツ

  • 接触した相手に特殊波長のカラテを流し込むことによって生命力をオーバーロードさせ、生体バリキ爆弾に変化させるユニーク・ジツ。被害者はオーバーロード時の熱エネルギー反応によって目や口などから異常発光を始めたのち、爆発四散して死に至る。
    • さらに脳機能にも影響し、被害者は思考力が著しく低下する。尋問に利用できるが、調整を誤れば尋問対象を爆死させかねない。
    • 手当たり次第に周囲の生物をバリキ爆弾に変え特攻させる悍ましい戦法は実際脅威。副作用で痛覚が麻痺するのか、生半な攻撃では突撃してくる犠牲者たちを止めることは困難である。
    • 加えて、標的めがけてまっすぐ向かっていくため、効果対象者をある程度操作できる性質も持っている可能性がある。地の文=サンいわく「なんらかのカナシバリ・ジツを応用しているのだろうか」とのことだが、詳細不明。また、バリキ爆弾と化した者は両腕をバンザイさせた状態で突っ込んでいく特徴もある。
    • 場に応じてサイバー馬やバイオ猛禽などをバリキ爆弾化させる戦術で、人間のいない場所でも優位を保てるが、人間を素材にした時よりも破壊力は低下する。
    • 戦っている相手を直接バリキ爆弾にする、という使い方は実戦では難しいようだ。
       
  • 実際無慈悲なやり口だが、これは彼に憑依したマズダ・ニンジャもやっていた戦い方らしい。
  • 余談だが、初使用した際に『彼のおそるべきカラテ、バリキ・ジツ』というカラテなんだかジツなんだか良く分からない書き方をされていたが、この部分は再放送時に『彼の恐るべきユニークジツ「バリキ・ジツ」』と改められた。

セルフ・バリキ・ジツ

「このジツは自分用ではないのだ。加減を間違えばあっという間にオーバーロードだよ!そしてもちろん私はここでセプクするつもりは無い……イヤーッ!」

  • 自らにバリキ・ジツを用いて、自身のカラテ能力を飛躍的に高める応用技。本来の用途とは違うため、加減を間違えるとあっと言う間にオーバーロードして自爆する危険性を秘める最後の奥の手である。
    • ただし彼はこのジツに頼らずとも、ナラク未覚醒状態のニンジャスレイヤーと互角に渡り合えるだけのカラテを持っている。グランドマスター位階とは、一部の例外こそあれそういう実力者の集まりなのだ。
    • 副作用として躁めいた状態になるようで、高笑い・大仰な比喩・身振り手振りなど奥ゆかしい彼らしからぬ言動を見せるようになる。
    • なお、自分以外のニンジャなどにバリキを注入してパワーアップさせるという使い方は、コントロールが難しいため無理のようだ

スシ・トーチャリング

  • 厳密にはワザではなく、江戸時代より伝わる雅な拷問手法。トーチャー(Torture)は「拷問」の意。
  • ハリツケにした拷問対象の水・食事を絶って極限状態に置き、目の前でスシ・パーティーを催すことで精神的にも追い込んでいくという実際恐ろしい拷問。

ストーリー中での活躍

「これが真のネタバレだ!」

  • 時系列順では「ブレードヤクザ・ヴェイカント・ヴェンジェンス」にて初登場する。ケジメニンジャのイクサをキョート城で観戦していた。
     
  • 「シー・ノー・イーヴル・ニンジャ」ではウミノ確保のためにザシキ・ダンジョンを訪れ、ニンジャスレイヤーと交戦。狭い刑務所内で周囲の人間を手当たり次第に爆弾に変えて襲い掛からせ、最後はセルフ・バリキ・ジツによりニンジャスレイヤーに完全勝利。そのままその章を終えるという、圧倒的強者のオーラを読者に印象付けた。
     
  • 「デス・フロム・アバヴ・セキバハラ」ではダークニンジャを追い落とすべく、ウミノとニンジャスレイヤーを手中に収め、情報を聞き出そうとする。
  • セキバハラ荒野でハリツケにしたニンジャスレイヤーにスシ・トーチャリングを行い、心身共に追い込むが、タカギ・ガンドーにニンジャスレイヤーを奪還される。
  • 最後のインタビューとしてニンジャスレイヤーの下を訪れたところを、ニンジャスレイヤーとガンドーの罠によりお付きのエクスキューショナーを失う。しかし瞬時に態勢を整え、ガンドーを人質とする形で反撃を開始。ナラク半覚醒をも見越し、数百匹のバイオハゲタカや巨大バイオスズメを飛び石めいて飛び移りつつ、バリキを注入する方法で猛爆を行い、「荒野なら(ザシキと違って)爆弾を使えず不利だろう」というヘッズの予想を完全に覆した。
  • セキバハラの怨念により完全に覚醒したナラクとのイクサすらも、セルフ・バリキ・ジツを用いてかろうじて勝利を収める。片目を失いつつもニンジャスレイヤーをカイシャクしようとするがまさにその直前、意識を取り戻したガンドーに胸、右膝を狙撃され、爆発四散を遂げた。
  • 満身創痍の状態だったとは言え、まさかニンジャですらないガンドーにトドメを刺されるとは本人も読者も夢にも思わなかったであろう。キンボシ・オオキイ!
     
  • ナラク化したニンジャスレイヤーを見た瞬間にその危険性を察知し、危険なセルフ・バリキ・ジツを自ら使ったことのない限界レベルまで用いるという、すさまじいニンジャ観察眼とニンジャ覚悟。
  • 数日に渡る拷問と激闘の結果限界近くまで消耗していたとは言え、ナラク状態のフジキドですら最後まで彼に勝利する事はできなかった、作中屈指のワザマエを誇るニンジャである。

  • この後、ポータル兄弟ディプロマットアンバサダーの師であったことが発覚する。兄弟の特殊で有用なユニーク・ジツを利用すべく、幼い頃の兄弟の両親を秘密裏に殺害し、何食わぬ顔で彼らを師として引き取り育てていた。
     
  • そのことに兄弟が気づいたのはイグゾーションの死後であり、それ故兄弟にとっての亡きイグゾーションに対する思いは複雑なものがあるようで、親の仇と知っていてなお「師父」と呼ばれていた。また皮肉なことに彼が授けたインストラクションがザイバツを抜けた後の二人の危機を救うという場面も見られた。


イグゾーション語録

「ちょっとしたインシデントだ。中座させてもらうが、お詫びに今度スシを奢るから、今日の内容を教えてくれ」

 

「君は無理をしている。私も頑張ってみようじゃないか」

  • 「シー・ノー・イーヴル・ニンジャ」にて、ニンジャスレイヤーのカイシャク・チョップを受け止めながらの台詞。
    • 直前、ワン・インチ距離からの六連打を受け吐血しているのにこの切り返し。グランドマスターはただでは死なないのだ。
 

「我々はッ!我々はッ!……支配しなければならないッ!」(中略)
「我々貴族はッ!セキバハラ貴族の末裔はッ!何百年以上もキョートの支配階層に君臨してきたッ!
今はメガコーポとしてッ!我々は君臨し続けねばならんッ!伝統も作法も知らぬ、蛮人の如き下層民どもを支配し続けねばならんのだッ!」

  • 「デス・フロム・アバヴ・セキバハラ」終盤、フジキド・ナラクとの激戦を制しての台詞。
    • バリキと戦いの影響で普段の彼からかけ離れた姿を見せている。彼なりの信念を高らかに叫ぶが……。
    • 己の欲望のために動いている大多数のニンジャとは違い、「しなければならない」という行動原理で動いている実際数少ないニンジャであった。
 

「グワーッ!」
(イグゾーションの右膝が吹き飛ばされた。彼はバリキ副作用のために痛みは感じない。屈辱感があげた絶叫だった。)

  • カイシャク寸前、ガンドーの第2射を受けての台詞。
    • ついにオタッシャ重点となったイグゾーション。これまで何人もの人間・ニンジャが発してきた「グワーッ!」とは一味違う、壮絶な無念の叫びであった。この直後、彼は政治闘争とは程遠い、砂と血にまみれた最後を迎える。

一言コメント

「無駄ではない、君のコメントは無駄では無いぞ、ヘッズ=サン!」