ニンジャ概略
ニンジャとは、主に古代~平安時代をカラテによって支配した半神的存在である。
また、彼らの魂=ニンジャソウルが憑依した者を指す語としても用いられる。
「様々な色のニンジャ装束にメンポを装着した姿」という大まかな共通項の下、カラテやカタナ、スリケンなど、多彩な戦闘スタイルを駆使する。
多くのニンジャは鍛錬などによって特殊能力「ジツ」を会得している。現代のニンジャソウル憑依者も、ソウル由来の力としてこれを使用する。
ニンジャに共通する習性として、戦う前に「ドーモ」とアイサツを行い、死ぬ際は「サヨナラ!」と声を上げて爆発四散する。
過去には多くのニンジャが大手を振って歩き、一般人を虐げていたようである。
一方、近未来の現代ではすでに神話・伝説上の、またはフィクションの存在として認識されている。
ただし、彼らと直接あるいは間接的に接触するヤクザや警察、暗黒メガコーポ関係者などの中にはニンジャの暗躍をある程度把握している者もいる。
作中ではヌンチャクなどのニンジャグッズが子供向けに販売されており、架空の存在としてはそこまで恐怖の対象というわけでもない。
しかし、常人が実際にニンジャを目撃しようものなら、遺伝子レベルで刷り込まれたニンジャへの恐怖心によって、ほとんどの者は「ニンジャナンデ!?」と驚愕・恐怖することになる(下記「ニンジャリアリティ・ショック症状」参照)。
例えば、ドラゴンやヴァンパイアのような伝説上の生物を思い浮かべれば実際わかりやすい。それらはフィクションではカッコいいだろうが、もしも現実に目の前に現れたなら、誰しも恐怖のあまり失禁を免れぬはずである。
全ては嘘である。全ては隠蔽されている。全ては……ニンジャなのだ。
(「ナイト・エニグマティック・ナイト」#2より)
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら。
公式資料の、リー先生による考察「ニンジャについて リー・アラキ」も参照されたし。
ニンジャあれこれ
- モータル(人間)が鍛錬や精神的儀式を積むことで、己の内にニンジャソウルが発生し、肉体が変質してニンジャとなる。
- このタイプのニンジャは分類上「リアルニンジャ」と呼ばれ、古代のニンジャは全てリアルニンジャであった。
- 現代のニンジャのほとんどは、モータルが他者のニンジャソウルに憑依されることで生まれたニンジャである。
- このタイプを分類上「ソウル憑依者」と呼ぶ。
- 極めて特殊な誕生を経た一部の個体を除いて「生まれついてのニンジャ」は存在しない。あくまで人類の延長上の存在であり、両者は別の種ではない。
- 平安時代末期、追い詰められたリアルニンジャの多くはキンカク・テンプルでハラキリ儀式(ハラキリ・リチュアルとも)を行って果てた。これにより、彼らの魂そのものでもあるニンジャソウルが死と同時に肉体から切り離され、時代を超えて彷徨うことになった。(詳細後述)
- ハラキリに参加していないニンジャの魂まで切り離されるようになり、儀式よりも前の時代に爆発四散したニンジャの魂さえ時代を超えて他人に憑依するようになった。
- 人為的にニンジャソウルを憑依させられる技術があれば、胚の状態からのニンジャ化は可能である。ただし、耐えられない可能性も高いらしい。
- 一度ニンジャとなった者は、リアルニンジャ・ソウル憑依者の区別なく再び普通の人間に戻ることはできない。
- 最新の研究では、ニンジャはその染色体の一部にブラックベルトを巻いたような、不可逆的な構造変異が起こっていることが解明された。(ジーンの黒帯化現象)
- ニンジャソウル憑依者は基本的に、カタカナ語のニンジャネームを持つ。(詳細後述)
- 世界の歴史を裏から動かしてきたのは、他ならぬニンジャである。
- 日本だけでなく、エジプトの史跡などにもニンジャの痕跡が確認される。発達した文明に潜り込み、半神的と形容されるカラテやジツなどの力で神や統治者になり替わって文明を動かしたのだ。そして、ニンジャによる影からの支配という構図は、ソウル憑依者が暗躍する現代でも変わらない。
- ニンジャ自体は文明を生み出すような存在ではなく、もっぱらそれらを支配・利用・破壊する者達であることに留意されたい。
- 日本だけでなく、エジプトの史跡などにもニンジャの痕跡が確認される。発達した文明に潜り込み、半神的と形容されるカラテやジツなどの力で神や統治者になり替わって文明を動かしたのだ。そして、ニンジャによる影からの支配という構図は、ソウル憑依者が暗躍する現代でも変わらない。
- しかし、そんな古代のリアルニンジャ真実は隠蔽され、忘れ去られ、現在では一般的にニンジャは架空の存在と思われている。
- ニンジャを知らぬ一般人の中でも、繊細な感応力や高い想像力を持つ場合、こういった影のニンジャ支配に気付く者がいる。
- 荒唐無稽なニンジャの存在を許せば歴史学や考古学が滅茶苦茶になるという理由で、日本のアカデミズム界では禁忌の存在とされ排除されいる。
- ドラゴンやツチノコといった伝説上の生物は、各地のニンジャ伝説が比喩表現的に変遷したものである例も多い。
- 世界各国の神話や民間伝承などに登場する神格、怪物、英雄などの正体が実はニンジャである場合も多い。
- 世界各国の神話や民間伝承などに登場する神格、怪物、英雄などの正体が実はニンジャである場合も多い。
- 作中におけるニンジャは我々が考える「忍者」とは違い、より自由な、アメリカン・コミックや能力バトル漫画的発想により描かれている。
- 西洋の騎士やアメリカ西部劇めいた姿をしている者、ガトリングガンやロケット砲を装備している者、身体をサイバネ改造し大半を機械化した者などが大半であり、挙げるとキリがない。
- が、「ニンジャ装束にメンポ」が基本スタイルとして存在しているため、奇妙な統一的アトモスフィアを醸し出してもいる。
- 古来よりニンジャはその当時の最先端装備をためらいなく用いてきたため、サイバネ化で欠損を補ったり異形の体となったりしても全く咎められることはない。強さこそがニンジャの価値なのである。
- 「シノビニンジャ・クラン」の存在が逆説的に示すように、ニンジャとは必ずしもその存在を隠蔽するものではなく、巨体のサイバネ・ニンジャなど隠蔽する気が全く感じられないものも多い。
- ただし、「ニンジャが本気で走れば一般人には色のついた風に見える」との記述があるように、彼らは常時から忍んでいるとも言え、忍んでいないというのはあくまで対ニンジャを基準にした話とも取れる。
ニンジャの能力
個人差・例外も多いので、ここでは多くのニンジャに共通する特徴を記す。
ニンジャ身体能力
- 腕力
- 素手で人間の首を軽く引き千切れる。車両や建造物すら容易に破壊する者もいる。
- 例えばシルバーキーのようにまるでカラテ鍛錬をしていないノー・カラテニンジャでも、常人より遥かに優れた身体能力を獲得している。ニンジャのカラテの強い弱いはあくまで「ニンジャ同士で比べた場合」である。
- スリケン投擲力
- 地の文にて「銃弾より強い」と描写されるところを見ると、銃弾より速く飛ばせるのは間違いないようだ。
- 「連射」と形容されるほどの高速連続投擲も可能。タツジンともなればスリケン投擲によってヘリをも墜落させる。
- 防御力、耐久力
- 常人の打撃をほぼ受け付けず、上記のニンジャ腕力にも相応に耐える。ビル数階程度の高さから落ちても、よほど打ちどころが悪くなければ死にはしない。
- だが、防御手段なしに機関銃の直撃を受ければ常人同様ひとたまりもないし、トレーラーに正面衝突すれば実際死ぬ。これらをカバーするためのジツ・防具・サイバネ改造を行う者も少なくない。
- また、常人のサイバネ移植は欠損した部位の移植が精々であるが、ニンジャの場合はその耐久力もあり相当無茶なサイバネ改造移植にも耐えうる(腕に大型武器、脚にブースターなど)。
- 機動力
- 銃弾すら目視してから軽々と回避できる。このため上記の防御力がさほど問題にならない。
- 脚力
- ビル数階の高さを飛び上がり、走れば「常人には色のついた風に見える」ほどだが、「常人の三倍」が一定のステータスとされるなど謎も多い。
- 自動車に追いつく者も少なくないことから、少なくとも時速数十キロは出せるようだ。
- 強者になると時速100キロで持久走しつつカラテ戦闘を行えるほど。
- 体力・持久力
- 不眠不休で長時間に渡って行動を続けることができる。
- 薬物/毒物耐性
- 毒や薬物への耐性が常人以上にはあるが、完全に無効化できるわけではない。故に薬剤効果によって睡眠、麻痺状態にしたり、逆に常人以上の無茶な薬物ドーピングも可能であるし、人間同様に依存症や中毒症、致死量投与による死亡といったリスクも存在する。
- 再生力、抵抗力
- 完全食品・スシを摂食することによって、速やかに必須栄養素を吸収し、傷ついた体組織や免疫システムを修復することができる。
- 怪我の治りは常人よりかなり早いが、欠損した手足を繋いだり生やすなどはそういったジツの持ち主でない限り基本的に不可能で、不具になればサイバネ手術などが必要。病気にも罹る。
- 知力
- ニューロン活動も常人より高速化しており、記憶力や理解力もブーストされている。
- 特に肉体的戦闘に関する学習能力が劇的に高まり、カラテ修行を非常に短期間でやってのけ、命がけのイクサを通じて大きく成長する。
- 精神力や知識が増すわけではない。
- 反射神経
- ニューロン活動の高速化により、反射神経も大きく向上している。
- 器用さ
- 感覚と精神が鋭敏なため、身体操作能力も常人を遥かに凌駕している。
- 様々な武器を使いこなしたり、筋肉を部分的に操作して止血や砕けた骨の補強などもやってのける。
- 力のコントロールや動きの精密さはカラテにおいても重要な要素である。
- 野伏力
- 作中でも頻出するステータス。方向感覚やサバイバル能力、気配を消す能力、追跡能力とそれを可能にする鋭敏な感覚などを司るようだ。
- 野伏力に優れるニンジャは自らのカラテ粒子の放散をある程度抑え、機械すら欺くことができる。
- 感覚
- 常人の数倍~数十倍以上の知覚能力を持つ。ある程度熟練すると他者のソウル痕跡を探知することもでき、これに特化したジツを使う者もいる。
- 鋭敏だからといって、ちょっとした痛みや異臭で卒倒するようなことはない。むしろ無麻酔での手術に耐えるほどの強靭さを併せ持つ。
- 第六感
- 迫り来る危機を知覚する能力であり、作中では罠やヒサツ・ワザの回避などでニンジャスレイヤーを何度も救った。
- 五感の鋭さでは説明のつかないような超自然的なまでの予知行動や知覚を指すこともある。
- ハッキング能力
- タイピング速度がハッキング能力に直結する世界観のため、高速タイプが可能なニンジャはそれだけで並のハッカーを上回る。
- 成長/老化
- 成人までは常人と変わらず成長するが、基本的には老化はほぼ止まるか非常に遅くなる。その度合は個人差が非常に大きく例外もある。
- 極めて強力だったり特殊なソウルに憑依された者の中には若くして成長が止まったり逆に通常より老化してしまったケースもある。
- 数は少ないものの神話時代から生き続ける者もいるらしいが、病死した者もいるので「不死」ではない。
- 強力なリアルニンジャは、ある程度まで自分の外見をコントロールできるので、あまり見た目の年齢は当てにならない。
- 成人までは常人と変わらず成長するが、基本的には老化はほぼ止まるか非常に遅くなる。その度合は個人差が非常に大きく例外もある。
- 存在感
- 自らの肉体的存在感を強め、カラテを誇示する能力。
- モータルや下級のソウル憑依者を本能的に怯えさせ、従えたり、時には戦意を高揚させることができる。
- 野伏力とは逆の概念であり、カラテ演舞やザンシン、アイサツなどによってカラテ粒子の放散が増幅される。過剰なカラテ粒子の放散はエテルの流れを乱して周囲の空気を軋ませる。
- 生殖
- アドレナリン
- 一般人と同じく、アドレナリンが過剰分泌されることによって筋力・運動能力の増大、感覚の過敏化(主観時間の鈍化)、痛覚の鈍化などが引き起こされる。
- 壮絶なニンジャのイクサにおいてアドレナリンの過剰分泌はチャメシ・インシデントであり、上記の作用もイクサ中のニンジャにはよく発生する。
- 特に主観時間の鈍化は演出としてもよく描写され、アドレナリンの分泌量によっては周囲の時間が停止しているように感じられるほどにもなる。
- ニンジャが分泌するアドレナリンは、作中ではもっぱら「ニンジャアドレナリン」と呼ばれる。
- ニンジャアドレナリンと一般的なアドレナリンの差異は不明。
- 肺活量
- 常人よりも遥かに優れており、全速力で走った後も僅かな時間で息を整え、空気の少ないところや水中でも長く活動できる。
- ニンジャスレイヤーの場合は、15分近くも無酸素状態で水中戦を行った。
- その肺活量を活かして大量の煙を吹き出したり、戦場で法螺貝を吹き鳴らしたりするニンジャもいる。
- 流石に無限では無く息ができねば死ぬ。
- 常人よりも遥かに優れており、全速力で走った後も僅かな時間で息を整え、空気の少ないところや水中でも長く活動できる。
- 上記についてのいくつかの能力は、リー先生によってニンジャビリティと定義され、ニンジャ筋力、ニンジャ知力、ニンジャ耐久力、ニンジャ器用さ、ニンジャ野伏力、ニンジャ第六感、ニンジャ存在感の七種類のステータスを重視している。
物質生成
- スリケンやニンジャ装束などを大気中の重金属パーティクルを媒介にソウルやカラテのエネルギーから生成する。
- あくまで大気中の重金属は媒介にすぎず、大気中の重金属のみで物質が構成されているわけではない。
- 造り手の手を離れると、生成物は徐々に崩壊を始め、48時間~数週間で崩れてしまう。
- 個人差が大きく、装束も作れない者からスリケン以外の武器すら生成する者までいる。
- 生成能力の有無・規模の大小は、必ずしもニンジャとしての格とイコールにはならない。とはいえスリケンやクナイ・ダート以外の武器を生み出せるレベルにもなると、それはもはやユニーク・ジツと呼んでいい領域のワザマエであるようだ。
- ニンジャ装束は、デスドレインやデソレイションのように「着ていた服を変質させる」パターン、ヤモト・コキのように「メンポの代わりとなるマフラーのみ生成する」パターンなど、バリエーションがいくつかある。
ジツ
- ニンジャが使う特殊能力。
- ソウルの力に由来するもの、サイバネ由来、カラテ由来など千差万別。発現の形も攻撃魔法めいたものから補助的なものまで多様。
- 原理としては、オヒガンから物理世界へ流れ込むエテル(創造性や霊的な閃きの源)を己の精神と繋いで操作し、オヒガンを介して物理世界または敵の精神に影響を及ぼしている。
- つまり、自己と他者、自己と世界の境目を一時的に曖昧にしてその法則を書き換えている。また、この際にエテルに含まれる地水火風のエレメントの中でジツに適したものを選択して利用している。
- ニンジャはこのプロセスを感覚的にやっているようだ。
- この性質上、過剰に使用すれば自らの精神やソウルを危険に冒すことになるし、オヒガンから吹き込むエテルが存在しない場合はジツは行使不能となる。
- エテルの扱い方については、自らの肉体に取り込んでジツを使ったり、周囲のエテルをそのままジツに使用するなど、様々である。
- アルコールはエテルと関係が深く、摂取することでその者のキャパシティを超えるジツのエネルギーを一時的にもたらすようだ。
- つまり、自己と他者、自己と世界の境目を一時的に曖昧にしてその法則を書き換えている。また、この際にエテルに含まれる地水火風のエレメントの中でジツに適したものを選択して利用している。
- ジツの中でも、特定のニンジャのみが行使できる固有のものをユニーク・ジツと呼ぶ。
- これに対し、比較的一般的で複数の使い手が存在するものは単に「ジツ」と呼ばれる。
- 「アルファ~」が名前の頭につくジツは、そのジツの系統の中で最も強いものを表している。
- 全てのジツにアルファ~という最上位ジツが存在するわけではない。
- 保有するジツの数は多くの場合一つだけあるかないかだが、必ずしもそうとは限らない。複数のジツを持つニンジャもいる。
- ザ・ヴァーティゴの質疑応答コーナーによると、ニンジャの能力はスキルツリー的な概念が導入されているのかもしれない、とのこと。
- ニンジャは本来「地水火風全ての精霊と常にコネクト」しうる存在なので、地水火風といったエレメントの内、単一のエレメントしか扱えない者もいれば複数扱える者も当然いる。
- 近代のニンジャソウル憑依者の場合は、先人からジツを伝授される伝手も指南書も無いため、大抵は憑依したソウルが習得していたジツをそのまま使用することとなる。
- ジツによっては精神集中が必要なものもあり、そういったジツの使い手は、精神を攻撃するジツや幻覚剤などの精神を乱す物質が弱点となりうる。
- ジツの種類や等級の差異は、ジツの使用者がどのくらいの深さまでオヒガンに接触し、操作を行っているかによる。
- モータルもまた、無意識的または意識的に、オヒガンに接触しジツを行使しうる。
- ただしニンジャと比べモータルは脆弱であるため、モータルの身でジツを行使し続けることは難しく、かつ不安定である。
- 「○○・ジツ」と特徴を現す単語の後に「・ジツ」を付けるのがほとんどだが、例外もある。また「ジュー・ジツ」のように、「名前はジツ風だがカラテの一派の名称である」ケースもある。
- 「カトン」や「スイトン」などのジツの名前において、「-ton」は手段を意味するニンジャマントラである。
- 詳細はニンジャスレイヤープラスのディスカバリー・オブ・ミスティック・ニンジャ・アーツ(4):ジツ、カラテ、およびモータルの関連性についてを参照な。
ニンジャの作法
アイサツ
- 挨拶は古事記に記されしニンジャのイクサにおける絶対の礼儀である。戦う前にお互い面と向かい合い、名乗りを上げて両手を合わせオジギをし、「ドーモ」と挨拶をするのだ。
- アイサツ前のアンブッシュ(不意打ち)は一度だけ認められる。
- より詳しい説明は該当ページにて。
問い返し
- 古のニンジャ作法。相手から質問を受け、それに答えた場合、自分からも質問して相手に答えさせる事ができる。
- 失われて久しい作法だが、正しき手順でそれなりの情報を与えた場合、相手は本能レベルで返答せざるをえない。
ボトルネックカットチョップ
- 古事記にも書かれている、ニンジャ同士の力量を比べマウンティングを行う為の最も基本的な作法の一つ。
- 同様のものにカワラ割りもある。
- 瓶の首部に向かってチョップを行い、その切断面の無慈悲さで力量を競う。
- その際、瓶を倒すのはブザマと見なされるので通常は瓶を上向きに固定して行う。
ニンジャへの対抗手段
- 人間がニンジャを倒すことは「理屈の上では」可能。常人の数倍以上の身体能力を持つニンジャと言えど、防御手段なしに機関銃や大口径の拳銃弾が直撃すれば死ぬからである。
- また素手による格闘戦でも、例えば大型自動車との衝突に匹敵する威力で繰り出されるスモトリのぶちかましのような、ニンジャの耐久力を超える攻撃を受けても実際死ぬ。
- 対ニンジャ戦闘に特化したアンタイ・ニンジャ兵器も存在しており、上記の攻撃よりさらに殺しやすい。
- ただし、ニンジャはろくにカラテの鍛錬を積んでいないサンシタであろうと、銃弾程度なら弾体を目視(軌道予測ではなく!)して回避できるほどの動体視力と反応速度を持ち、さらに常人が知覚できないほどの速度で活動できるため、策もなしにニンジャを仕留めようとするのは極めて無謀である。
- モータルによる対ニンジャ戦術として一番現実的なものは、上級クローンヤクザやケンドー機動隊などの高度な訓練を受けた戦闘員が、狭い場所で数を揃えての飽和攻撃を行うことであろう。代表的な実践例としては、武田信玄が考案した「サンダンウチ・タクティクス」が挙げられる。
- 無論、実践する際は論理トリガ対応銃器や対ニンジャ用ケンドーケン・ブレード、ケンドー防具などの高性能装備で武装するのが前提となる。
- 先述の薬物への不完全耐性をついて、油断しているところに睡眠薬や痺れ薬等を一服盛る事が出来れば勝機が増す。
- 単独で戦うとすれば、徹底したサイバネ化や鍛錬・経験を積んで常人を上回る技能を習得した上で、アイサツ中のアンブッシュに勝機を見出すしかない。
- オヒガンやコトダマ空間を介した秘術、いわゆる魔術を用いたニンジャ封じのワザを使うモータルも存在する。
- この技術を用いることにより複数のニンジャを従属させたケースもある。
- これは行使するまでに複雑な儀式や下準備が必要であり、また公から隠された秘伝であるため、作中でもこのような魔術を使えるモータルはごく僅かしか確認されてない。
- 勿論、いずれの場合も苦しく困難なことに変わりはない。企業ニンジャの存在が示すように、ごく一部の例外を除いて最終的にニンジャに対抗できるのはニンジャだけなのである。
ニンジャの歴史
暗黒の時代(古事記の時代)
- 平安時代以前の時代。
- ニンジャ神話としてリアルニンジャの間に伝え残されてはいるが、数千年の時の中でマキモノに記されたり、吟遊ニンジャの間で語り継がれるうちに、様々な変奏曲が生まれ、どれが真実か誰にも分からなくなってしまった。
- 最初のニンジャ、カツ・ワンソーによって何人ものニンジャが生み出され、その多くは後述するニンジャクランの開祖となった。
- ニンジャたちは日本から世界中に散らばり、様々な古代文明を影から操ったという。
- 作中では古事記の時代とも表現される。
- おそらくは古事記でしか記録の残っていないような古の時代という意味合いだと思われる。
ニンジャ大戦
- 古事記にも記される、カツ・ワンソーと、彼の最後の使徒にして叛逆者ハトリ・ニンジャによる戦乱の伝説。
- このイクサは世界中に波及し、チョップで紅海が割れ、大洪水が起こり、フジサンが噴火し、古代ローマカラテ文明もこの時滅びたと伝えられる。
- 戦争はハトリ側の勝利に終わった。
◆バトル・オブ・ムーホン◆
- 溶岩流を吐き出すフジサンの麓で開幕した、ニンジャ大戦における最終決戦。イクサの中心部ではハトリ・ニンジャとハガネ・ニンジャがカツ・ワンソーと直接対決した。
- 辛くもカツ・ワンソーを打ち倒したものの、そのソウルは突如天から現れたキンカク・テンプルに逃げていったらしい。
平安時代
- ニンジャ大戦以降、ニンジャが非ニンジャを支配する平安時代が始まった。
- イクサは減り、ジツも生み出されなくなり、やがてオヒガンから現実世界に流入するエテルの量が減少していったことでニンジャは次第に衰えた。
- このようなエテル流入量の減少は西暦2000年まで続き、ニンジャが弱体化しているこの期間は立ち枯れの時代とも呼ばれている。
センゴク期
- モータルの歴史で言うところの戦国時代。
- 弱体化していったニンジャは表舞台を去り、モータルを背後から操るようになるか、またはソガ・ニンジャに認められた者がセンゴク・ネーム(モータルとしての名前)を名乗りセンゴク・ダイミョ(戦国武将や大名)という「表の顔」を持って自らの領地でモータルを支配した。
- ニンジャ武将たちがモータルを装った理由は、当時の通貨にして生命線であったコメを生産するにあたり農民たちが極めて重要なリソースであったが、彼らに領主がニンジャであることが露見すると恐れをなして大量に逃げ出してしまうためである。
- こうした動きは平安時代中期にもヘイケなどが行っていたが「モータルの真似事も甚だしい」と見なされていた。しかし、エテルが枯れゆくにつれニンジャの武将が多数現れるようになる。
- 日本各地の所領を治めていたウォーロードらが領地を拡大せんと群雄割拠の争いを繰り広げる。
江戸戦争
- 衰退の一途を辿るニンジャに対し、モータルのエド・トクガワが武田信玄や松尾芭蕉といった強大なウォーロードの他、反ソガ・ニンジャのニンジャ達を率いて、江戸を拠点とした東軍としてニンジャの支配に叛旗を翻した。これが江戸戦争である。
◆バトル・フォー・セキバハラ◆
- セキバハラ荒野で行われた、江戸戦争における最終決戦。
- 詳細は不明だがモータル側の勝利で決着。これによって長きに渡るニンジャの支配に終止符が打たれ、江戸時代が幕を開けた。
- 追い詰められた多くのニンジャはキョートのケゴン・フォールに建てられた物理的キンカク・テンプルでハラキリ儀式を行い、復活の日を信じてこの世を去った。
- ヴァレイ・オブ・センジンでもハラキリ儀式が行われた。
- 追い詰められた多くのニンジャはキョートのケゴン・フォールに建てられた物理的キンカク・テンプルでハラキリ儀式を行い、復活の日を信じてこの世を去った。
関連語句
ニンジャソウル
- 過去のリアルニンジャの魂。
- 作中で登場するのは大半が平安時代にハラキリ・リチュアルを行った結果死したニンジャのものである。
- 現代の人間に憑依し、憑依者をニンジャに変える。その目的・実態には謎が多い。
- ニンジャソウル憑依者は、その多くが超人的な身体能力を獲得するものの、即座にカラテが身に付くわけではなかったり、身体能力増強がほとんどない代わりに強力なユニーク・ジツを会得したりといった差がある。
- ゲニンか名有りかといった単純なソウルの格以外にも、かなりの個人差が生じる模様。
- このソウルによる身体能力増強は(これも個人差があり、一概には言えないが)武器やサイバネにも影響を及ぼす。
- ソウルと宿主の相性も個人差があり、憑依時点でその力のほとんどを引き出せるニンジャや少しずつソウルから力を引き出す術を覚えていき段階的にパワーアップしていくニンジャなど様々である。
- ソウルが宿主に及ぼす影響も様々で、宿主の精神や肉体がソウルの元の持ち主に近づこうと変異するケースや、ソウルの元の持ち主のカラテやジツを再現できるような装備を宿主が無意識に選択するケースもある。
- ソウルの影響で人間離れしたおぞましい姿になった者、ソウルの力を引き出しすぎた結果自我をソウルに蝕まれて暴走してしまう者もいる。
- たとえソウルが下級であったとしても、それは宿主の強弱には必ずしも繋がらない。ストーリー中ではパラゴンやニーズヘグ、ジャスティスなど、元のソウルがレッサー/グレーターニンジャのものであっても能力の的確な活用や鍛錬によってアーチ/神話級ニンジャのソウル憑依者に匹敵・あるいは凌駕するほどのワザマエを誇るニンジャが数多く登場している。
- ニンジャソウルは同性にしか憑依しないため、現代の憑依者には男性が多い。
- しかし、第3部終了後のある出来事を切欠に理が崩れ、性別の違う相手にも憑依するケースが見られるようになった。
- ニンジャソウル憑依者の多くは、憑依直後から顔を隠したがる傾向がある。そういった者達は「メンポ(面頬)」と呼ばれる、何らかの「表情を覆い隠す頭部装飾」を装着し、ニンジャとしての新たな名前である「ニンジャネーム」を名乗る者が多い。
- ニンジャネームは他人から与えられる場合もある。
- これは機密保持のためというより漠然とした本能的な衝動のようで、一時的に素顔を晒したり、本名を名乗ることにも概ね忌避はない様子。
- ニンジャが死亡すると爆発四散するのは、宿主の死亡に伴いエネルギー供給先を失ったニンジャソウルが行き場をなくし、暴走するためである。
- 衰弱・窒息などの死因では爆発四散しなかったり、爆発四散する暇も与えられずに死亡したケースや、死亡から爆発四散にタイムラグがある場合もある。
- この爆発は破壊的な物理エネルギーが発生しておらず、血肉を撒き散らすこともなく、非実体的な極度の高エネルギーと化してすみやかに蒸発してゆくイメージであるという。
- 爆発四散前に首や腕などの肉体の一部が切り落とされていた場合、体積の大きい胴体部分の方が爆発四散し、切り落とされていた部位はその場に残る。
- ソウルが発するエネルギーにはソウルごとに固有の波長がある。そのため、優れた感覚を持つニンジャであれば、ソウルの痕跡から感じ取った波長だけでそのソウルの持ち主を特定することもできる。
- ペイガンの名鑑では「論理ニンジャソウル」なるものが言及されており、ブラッドレー・ボンド=サンによれば、「ニンジャソウルはオヒガンより物質世界に来たるもので、脳とコンピュータは似たようなものであるため、インターネットでニンジャソウルの働きを模したコードを作ることができる」と言われている。
◆ディセンション(リザレクション)現象◆
- 過去の時代にキンカク・テンプルに蓄えられたニンジャソウルが現代の人間に憑依する現象。
- 詳しくは公式資料「ニンジャについて リー・アラキ」も参照されたし。
- 研究者や一部の人間しか使わない用語らしく、あまりこの言葉は使用されない。
- これまでの歴史の中でごく僅かながらこの現象は発生していたが、西暦2000年頃から突如増え始め、2部最終章でのある出来事から爆発的に増加した。
- ディセンション時にソウルと宿主はごく短い対話を行い、その後ソウルの人格は宿主のニューロンに溶け込んで消えてしまう。そのため、ソウルから生前の情報を聞き出すことは不可能。
- だが程度には差があるようで、宿主のセプクに抵抗した者や宿主の呼びかけに何らかの反応を返す者、宿主の窮地に元々の人格を表出させるソウルもいる。
- 主人公フジキド・ケンジに憑依したナラク・ニンジャは極めて稀な「憑依後も人格を保つ」ソウルである。
- ソウルの憑依後からニンジャとして覚醒するまで時間が空くケースも存在し、ソウルに憑依されているものの一般人とほとんど変わらない状態の者もいる。
- 第4部では、過去に爆発四散したソウル憑依者のものと同一のソウルに憑依された人物が登場している。
- 過去のソウル憑依者の記憶の一部を引き継いでいることから判明した。
- 上記のケースを観測したリー先生は、ソウルそのものが降臨するという従来の考え方とは別に、キンカク・テンプルにハードコードされたソウルの情報が現世に転写複製されている可能性も新たに挙げている。
- N-FILES【ザイバツ・シャドーギルド】によると、ディセンションとは、キンカク・テンプルからソウルがデコードされて出現することも指しているようだ。
- キンカクからデコードされたという表現から、リー先生の推論はあながち遠くないのかもしれない。
◆アセンション◆
- ディセンションとは逆に、何らかの手段を用いて己のニンジャソウルを肉体から取り出しキンカク・テンプルへ送る行為。
- 魂を取り出すので、アセンションを行った肉体は当然死ぬ。
- 作中では主に物理的キンカク・テンプルで行われたハラキリ・リチュアルを指す。
- この時、セプク・オブ・ハラキリという祭器が用いられた。
- ハラキリ・リチュアルは、未来で復活したカツ・ワンソーとの最終戦争に備えてドラゴン・ニンジャが編み出した手段であったが、ソウルの状態からの復活手段が確立できていない不完全なものであり実行はされていなかった。
- しかし、江戸戦争により追い詰められたニンジャ達は最終戦争の日に復活することを信じて決行したのだった。
- その後、何らかの原因で理が崩れ、儀式を経ていないリアルニンジャのソウルさえもキンカクに送られるようになった。
- 書籍版「ギルティ・オブ・ビーイング・ニンジャ」では、ハラキリ・リチュアル以前のニンジャソウルもキンカクに送られるようになったとの加筆がある。
- ソウル憑依者が爆発四散した場合、そのソウルが再びキンカクに戻る(アセンションする)ケースが登場した。
- カツ・ワンソーのアヴァターが爆発四散した場合はアセンションすることは無いようだが、セプク・オブ・ハラキリを使用した場合はアセションされるようだ。
キンカク・テンプル
- カツ・ワンソーの死の直後に初めて姿を現した、謎の黄金立方体。別名ヴァルハラ。
- 夢の世界の果てやコトダマ空間、瞑想の境地やオヒガンにおいてその存在を感じ取れるとされる。
- カツ・ワンソーのソウルが逃げ込んだ場所であり、いつの日かカツ・ワンソーが復活してくる可能性を恐れたニンジャ達によって探索が行われた。その結果、バックドアが発見され、カツ・ワンソー以外のニンジャでもソウルを蓄えることが可能となった。
- リアルニンジャと言えどもこれ以上のことは解明できていない、極めて謎の多い存在である。
- コトダマ空間においてはインクィジターに守られており、うかつに近づいた者は襲撃されてしまう。
◆マッポーカリプス(ゲコクジョ)◆
- カツ・ワンソー復活の際に起きるとされる、カツ・ワンソーとの最終戦争。
- 作中では「マッポーカリプス(マッポー・アポカリプス)」と呼ばれることの方が多い。
- まれに「ラグナロック」や「ゲコクジョ」とも呼ばれる。
NRS(ニンジャリアリティ・ショック症状)
- ニンジャ存在への耐性を持たない者が、ニンジャ存在と接触した結果発症する精神錯乱。
- 一般にニンジャ存在が知られていない一因でもある。
- ほとんどの一般人はニンジャを伝説上の存在であると捉えているために、ニンジャとのアンブッシュめいた遭遇はほぼ確実にこの症状を引き起こす。
- 意識が朦朧とし、思考が混濁する。実際危険な状態であり、長期の療養が必要になる。最悪の場合、これが原因でショック死に至る。
- 代表的な初期症状は「失禁」。例外もあるが、基本的には失禁の有無を確認すれば、発症時に迅速な対応ができる模様。
- あまりの衝撃の大きさから接触時の記憶を失う場合も実際多いが、これは精神を防衛するための反応であるともいえ、耐性を超えたニンジャリアリティの摂取がより重篤な症状をもたらした例がある。
- 発症経験者が再度ニンジャに遭遇し、前回遭遇時のトラウマが再発する「ニンジャリアリティショック・フィードバック」現象もある。
- 後のエピソードにて、「ニンジャは空想上の存在」「歴史にニンジャは関与していない」といった作中の一般的な常識・歴史観が、ニンジャ存在の力を目の当たりにしたり、あるいは古代ニンジャ文明の痕跡発見などを経て破壊されることによるショック症状であることが言及された。
- ニンジャスレイヤープラスのインタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(62)によると、モータルでも味方にニンジャがいる間は気が大きくなりNRSへの耐性が付くという性質があるようだ。
◆ニンジャ!?ニンジャナンデ!?◆
- NRSを発症した者の典型的な第一声。
- なお、「○○ナンデ?」はニンジャやその他不測の事態に対する動揺のみならず、単純に「why?」の意味で用いられるケースも多い。
ニンジャネーム
- ニンジャとしての名前、コードネーム。本人のジツやサイバネ、カラテや思想が反映された名であることが多い。
- 命名のきっかけは、自分で名乗る、センセイが名付ける、ニンジャソウルによって告げられるなど様々。
- 大半は1・2語からなる英単語・熟語だが、日本語などの場合もある。
- 古代のアーチ級リアルニンジャや近代のリアルニンジャ以外、「〇〇・ニンジャ」の称号は使われない。
- これは、「〇〇・ニンジャ」という名前は、修行を終え、カイデンを得た者としての名=カイデン・ネームだからである。「ダークニンジャ」も『・』が入っていないことに重点されたし。
- 改名は許されるようだが、全身をサイバネ改造するとか、所属組織の変更のような大事のみに限られる。
- ニンジャ作法と言うよりは、現実における改名と同じ扱いということだろう。
- リアルニンジャが現代に合わせて新たなニンジャネームを名乗るケースもある。
- 偽名を使った者に関して地の文の言及はないが、恐らく許されるようだ。
- また、正体を明かしたくない者が便宜上名乗る名前として、ネオサイタマ界隈では「ゴンベモン」、キョートでは「グラッジ」がある。
- これらが何らかの事情を抱えた者の偽名であることは、ニンジャ社会では常識として知られている。
リアルニンジャ
- 自ら修行を積んでニンジャになった人間。
- ニンジャになるには、断食や木人拳やザゼンなどの過酷なトレーニングシーケンスをこなさねばならないほか、センセイによるインストラクションを授かる必要がある。
- このトレーニングの中で少しずつ肉体と精神が練り上げられ、リアルニンジャとなっていく。
- 厳しい修行の甲斐あって、並のニンジャソウル憑依者を上回るワザマエを持つ。
- むしろニンジャソウル憑依者はソウルの力を完全に引き出せるわけではないらしい。
- 基本的にリアルニンジャになるためにはカラテ鍛錬や儀式が必要とされるが、グリッチ・バグ的に、そういった理論的な要素とは別の要因が揃ってリアルニンジャになってしまうケースが稀にある。
- カツ・ワンソーに近い古くから存在するリアルニンジャほど己の肉体を作り変えて人間の姿からかけ離れている者が多い。
- 平安時代末期から現実世界のエテルが減少していき、リアルニンジャの立ち枯れの時代が訪れた。
- 江戸時代よりリアルニンジャはどんどんその数を減らし、ネオサイタマの時代にはドラゴン・ゲンドーソーが「日本最後のリアルニンジャ」であったとされている。
- 過去のリアルニンジャの中には、呪いなどの何らかのインシデントにより生き続けている者や何らかの手段による休眠状態に入ることで現代まで生き延びている者もいる。
- 現代まで生きるリアルニンジャは本来のものとは別のニンジャネームを名乗ることがある。なるべく本名を隠すのだという。
- 名前の判明しているリアルニンジャの詳細についてはリアルニンジャ一覧を参照のこと。
ニンジャクランとニンジャの格付け
- リアルニンジャはほとんどが何らかのクラン(組織・集団)に所属しており、クランごとに独自に研鑽してきたカラテやジツを伝承している。
- クラン同士は敵対することもあれば友好関係を結んでいるものもある。
- クランの内部分裂もあり、力のあるニンジャが独立して新たにクランを設立する場合もある。
- クラン所属のニンジャにはランクがあり、所謂下っ端であるレッサーニンジャ(ゲニン)、レッサーニンジャを束ね指揮監督するグレーターニンジャがほとんどである。彼らは固定されたニンジャネームを持たない。
- 厳しい修行や名誉獲得冒険を成功させ、出世した者だけがクラン・シュラインでハナミを行い、センセイから免許皆伝(メンキョ)と名(カイデン・ネーム)を授かって、アーチニンジャ(名付きニンジャ)となる。アーチニンジャは城や荘園を与えられ、クラン内でも最上位の位置に属する。
- 時代や所属クランによっては、レッサーニンジャの誕生にすら「メンキョ」と「ハナミ」が必要な場合もあるなど、まちまち。
- アーチニンジャの中でも、後世の神話で語り継がれるほどに強力な者は、俗に神話級ニンジャと作中で呼称される。
- ただし、「神話級」というランクは正式には存在しない。
- 混同されやすいが、アーチニンジャとして認められるのに「メンキョ」と「ハナミ」が必要なのであって、ただリアルニンジャになるだけならばこれらは基本的には必要としない。
- 様々な事例を鑑みると、アーチニンジャになるために「メンキョ」と「ハナミ」の儀式は必ずしも行う必要はないようだ。
- 詳細はニンジャスレイヤープラスのディスカバリー・オブ・ミスティック・ニンジャ・アーツ(8):ニンジャソウルの格と開祖ニンジャの呼び声やディスカバリー・オブ・ミスティック・ニンジャアーツ(20):ニンジャクランの成り立ちを参照。
カツ・ワンソーの使徒
- カツ・ワンソーは最初、直々にモータルを鍛えてニンジャにしようとしたが、モータルにとってカツ・ワンソーは強すぎたためカラテトレーニングに耐えきれず脱落していった。
- そこでワンソーは「1段階レイヤーを落とした」存在として、自らの力の側面の一部だけを抽出したかのようなアヴァターとでも呼ぶべき存在「使徒」を生み出した。
- この使徒によってモータルが鍛えられ、様々なアーチニンジャが誕生していった。
- 使徒の最初期の人数については諸説あるが、フー、リン、カ、ザン、シの5人が最初期に生み出された使徒であり、ハトリが最後に生み出された使徒であると考えられている。
- 各使徒がどのように生み出されたかは、個々でいくらか差異があるようだ。
開祖ニンジャの呼び声
- アーチニンジャの中でクランの開祖たる者は、ドージョーの直弟子たる下位ニンジャに対し、ニンジャコーリングあるいはニンジャ・カース・オブ・サウザンズ・イヤーズとも呼ばれる超自然的かつ絶大な支配能力がある。
- この力はクランやそのアーチニンジャ自身の性質によって、夢や幻視、テレパシー、小動物や虫による報せといった形態の違いがあり、影響力の大きさも違い、ニンジャソウル憑依者に対しても影響を及ぼしうるという。
- 彼らはこの超自然的レディオ放送めいた呼び声により、自らのクランの下位ニンジャを招集することができるのだ。
ヒャッキ・ヤギョ
- リアルニンジャ達の禍々しきダイミョ行列の一種であり、楽の音とオハヤシに彩られ、狂気と殺戮を地上にもたらす。
- ヒャッキ・ヤギョの先頭は常にセンド・ニンジャが担当する。
- その姿はモータルにとってまさに百鬼夜行であろう。
- ワイルドハントとも呼ばれる。
フォーセイクン(見捨てられた者たち)
- 西暦2000年以前の近代において、リアルニンジャの師からインストラクションを受けてどうにかリアルニンジャとなったものの、カラテもジツも中途半端で新たなニンジャを増やす秘儀も継承できないまま師と離別してしまったニンジャ。
- 長く生きていく中で自らの過去の記憶も曖昧になり、立ち枯れの時代のため力も十全ではなく、迫害から隠れてひっそり生き続けている。
- 作中でこの呼称を使ったのはアメリカに住む者達だけであるため、世界でこの呼称が使われているかは不明。
ニンジャエルフ(エルフニンジャ)
- ファンタジーなどでよく知られる長く尖った耳をした美しい人型の種族「エルフ」の正体は当然ニンジャである。
- 彼らは身軽で痩身で美しく、動物たちと仲が良く、ユミやスリケンやカタナの扱いに長け、文明や他のニンジャクランとの関わりを断って森の中に暮らして、外界との接触を最低限にし、ナチュラリスト的な生活を送っている。
- 耳が尖っているのはニンジャ聴力を研ぎ澄ましたりエテルを感知するためである。
- こうした特徴を持った者たちが他のニンジャから変わり者扱いされ、エルフニンジャと呼ばれていた。
- 単一の祖やクランが存在したわけではなく、どのようにして彼らが生まれたのかは不明。
- 詳細はニンジャスレイヤープラスのインタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(41) を参照。
ストラグル・オブ・カリュドーンの儀式
- リアルニンジャ達の間で行われる余興にして神聖なる儀式。
- 「狩人の印」を刻んだ「獣」を「狩人」が追い詰め、最初に獲物の心臓を引きずり出して血を飲んだ者が勝者となる。
- 強大なリアルニンジャ達本人が直接争うとお互いに甚大な被害を引き起こすため、各々が指名した代理戦士を狩人として争わせる。
- 神聖なる儀式のためルールは厳守される。
ルール
- 「狩人」は主人であるリアルニンジャの承認を受けた者であり、非承認の者が儀式に加われば永遠の呪罰が下る。
- 「狩人の印」には参加狩人全員の血が用いられ、これを獲物となる「獣」に刻み込む。これを以って狩人達が儀式の承認を行ったこととなり、印をつけられた獣はその承認を受けたことになる。
- 儀式は全て狩る側の勝手な都合で進められるが、獣は印の呪いにより儀式への関与を強制される。
- 狩人の順番がオミクジで選ばれ、狩りの儀式は星辰の巡りが満ちた日の日没に行われる。
- 儀式の始まりを告げる超自然の鐘が鳴ると、順番が来た狩人と獣はお互いの居場所を三次元的に認識できるようになり、お互いがお互いを認識した時点で儀式開始となる。
- そこから日の出までに一対一で獣を仕留められればその狩人の勝ちであり、獣が生きていればたとえイクサの真っ最中でも狩人の負けとなる。
- 儀式中に関係のない者が介入すると、余の狩人からの排除を受ける。
- 儀式外での狩人による獣への攻撃や狩人同士の争いは禁じられている。
- 獣への挑戦権(挑戦順)をかけて狩人同士で決闘を行うことはルール上は可能である。
- また、狩人は生きて帰ってくることが求められるため、獣と相打ちで狩人が死んだ場合はその結果は無効となる。
- 獣が狩られるまで何度でも狩人を追加補充することができる。
- すなわち、獣は必ず死ぬ運命にある。
- 追加された狩人は、星辰の満ちる時に血判することで正式に狩人として儀式に参加できる。
- 獣が不本意な形で死んでしまった場合は、新たに獣を選び直して儀式を再開する。
目的
- 儀式はアクマ・ニンジャの討伐が起源であり、その後は洗練され、獣と狩人のソウルとカラテをカツ・ワンソーに捧げる儀式となった。
- 獣と狩人のカラテ衝突のエネルギーと敗れた狩人のソウルのエネルギーでキンカクを揺り動かし、カツ・ワンソーのまどろみを僅かにでも中断させようとする。
- エネルギーの蓄積によるオーバーフローが原因で儀式が中断になることもあるという。
- 狩人が敗れるごとに儀式で蓄えられたエネルギーの負荷が大きくなり、過去には63人目の狩人と獣の死で暴発したこともあったという。
- 仮に獣が儀式で狩人を256人返り討ちにした場合、そのオーバーフローでも儀式が崩壊すると言われている。
バイオニンジャ
- バイオテクノロジーによって生み出されたニンジャ。
- 胚の時点でニンジャソウルを人為的に憑依させて培養された者と、通常のニンジャに対して大がかりなバイオ手術を行った者の二種類が存在する。
- ほとんど人型をしている者、一目で人間ではないとわかるほどに怪物じみている姿の者、人型から異形の姿に変身する者がいる。
- その多くがヨロシサン製薬によるもので、一部バイオニンジャはサヴァイヴァー・ドージョーに所属している。
- 大がかりなバイオ・テックが施された場合、その生命維持には高純度の「バイオインゴット」が必要だが、バイオニンジャも例外ではない。
- フォレスト・サワタリの襲撃行為は基本的にこのバイオインゴット、もしくはその製造手段の確保を第一の目的としている。
- バイオインゴットの必要量は個体が人間にどれほど近いかに依存し、例えばノトーリアスは人間に近いのであまり必要ないが、ほとんど人外であるハイドラなどは不足すると危険。
- 「ソウカイヤの廃棄ニンジャを利用している」との言及から、ヨクバリ計画の派生でニンジャソウルを強制的に剥がして胚に移植した、または廃棄ニンジャにバイオ手術を行ったと解釈するのが妥当か。
- 自らの能力を高めるために進んでバイオ手術を受けるニンジャもいるようだ。
- 企業ニンジャの一種とも言えるが、非人道的な扱いを受ける者が多かったり、ヨロシサンのラボがよく事故を起こすためかムーホンや脱走がかなり多い。
- これは初期モデルのバイオニンジャの大半には遺伝子レベルで戦闘衝動増幅因子が刻まれているためである。
- 従来のニンジャやモータルとは全く違う生態のため、個体によっては生殖機能を有する可能性を秘めている。
- ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら。
ゾンビー(ズンビー)・ニンジャ
- 主にリー・アラキ先生によって生み出される恐るべきゾンビ・ニンジャ。
- ヨクバリ計画の派生から生まれた、ニンジャソウルを死体に憑依させる技術の産物である。
- 肉体が破壊されることを脳が抑制せず痛みも感じないため、常に100%の筋力を発揮でき、肉体をそれこそネギトロのように粉々にしない限り襲ってくる。コワイ!
- ただし肉体の再生は基本的に行われず、ゾンビー映画よろしく頭部を破壊すれば復活できずに死体へと戻る(例外あり)。
- 多くのゾンビーは知能が実際低く、ニンジャの本能に従いただモータルやニンジャに襲いかかるだけの存在となる場合が多い。
- 死体の元となった人物の生前の記憶や人格、嗜好といった性癖が反映されている個体も存在し、生前の記憶や人格を取り戻す場合もある。
- 生前は善人であったが故、記憶が甦った結果戦意を失ったレベナント以降、素体となる者は卑劣で無慈悲な極悪人が選ばれるようになった。
- なお、ゾンビー・ニンジャのソウルを再利用することは不可能であり、もし再憑依させようとしたら憑依先が爆発四散してしまう。
アンデッド・ニンジャ
企業ニンジャ
- 一般企業に専属で雇われているニンジャ。
- ソウカイヤのような企業の体をなすニンジャ組織の構成員や傭兵は企業ニンジャとは呼ばない。
- その役割は、他企業所属のニンジャからの防衛や、偵察、暗殺、商品テストなど多岐に渡る。
- 一般のニンジャがモータルに対して残虐かつ高慢なのに比べて、彼らの多くは非常に愛社精神が強い傾向にある。命懸けで人間の上司を護る者や、肉体の大半をサイバネ化する者すらいる。
- ザ・ヴァーティゴ=サンによればニンジャというだけで高給取りになれるそうで、ニンジャ組織を好まない者が所属するのかもしれない。
ロボ・ニンジャ
- オムラ・インダストリ、及び関連企業が開発・生産している戦闘ロボットを指す。(→モーターヤブ、モータードクロ)
- 機械なので当然ニンジャソウルは宿っていないが、強力な装甲と武装でニンジャに匹敵する戦闘力を持つ。アイサツもするし、カラテ・シャウトも叫ぶ。
- オムラのロボ・ニンジャは敵味方の判別も曖昧で、どの機体も欠陥だらけのとぼけたポンコツロボット。もはや欠陥ではなくわざとふざけた物を作っている気もしてくる。
- 第4部ではリバースエンジニアリングや模倣などにより、オムラやオナタカミ以外の企業も独自にロボ・ニンジャを生産している、
ニンジャアニマル
- ニンジャによって使役される、高度に訓練された動物。または、ニンジャ化した動物。
- 平安時代には、動物を使役しイクサの助けとするニンジャクランが複数あり、そのようなクランにおいて主人であるニンジャと過酷なカラテトレーニングを積むうちに、人語を解するほど高いインテリジェンスを獲得し、中にはニンジャソウルを持つに至った動物が極めて少数ながら存在した。
- 鴉の大群を操る者、ネズミを従え密偵や疫病媒介者として使う者、そして狼、犬、鷲などを戦闘獣として仕込む者など、使役対象と用途はクランによって様々であった。
- 歴史上最初にニンジャ化した動物は北欧の狼であったという。
- 現代において、動物へのニンジャソウルの憑依例はごく少数ながら確認されており、彼らもまたニンジャアニマルと呼ばれる。
- 彼らは実際人語を解する知能を持つ。さらに、ニンジャ化した動物であればその鳴き声はある種のジツの力でニンジャの耳に人語として伝わり、人間の会話と遜色ない意思疎通を行うことができる。
- ただし、非ニンジャにはただの吠え声としか聞き取れない。
- さらに詳細な情報についてはニンジャスレイヤープラスのシャード・オブ・マッポーカリプス(13):ニンジャアニマルを参照のこと。
デミニンジャ
- オヒガンと現世の〈狭間〉など、その境界線が曖昧でエテルが濃密な場所において、不完全なまま出現したニンジャソウルが人間の物理肉体へ憑依できず、そのまま実体化を果たした低級ニンジャ。
- 黒い影のようなニンジャ装束を着て、多くの場合、無個性なひとかたまりの集団として出現する。
- 基本的に自我やカラテが希薄で、自分達を呼び出した者や高位ニンジャの単純な命令を実行することしかできない。
- モータルとレッサー級ソウル憑依者の中間程度の強さでジツも使わない。
- 知性は低いわけではなく、ある程度の複雑な命令を実行させることができる。
- 稀に言葉を発するが、意味のある会話を行うことは少なく、そのほとんどは戦闘時のカラテシャウトか悲鳴である。
- 古来よりその存在が確認されており、「フェイスレス(顔無し)」「ネームレス(名無し)」「ノッペラーボ」などの名でも記録されている。
- 現実世界においても、オヒガンからのエテル流入が強まると、オヒガンと強い結びつきを持つ場所にはデミニンジャが出現しうる。
- しかし、現実世界に現出したデミニンジャはすぐに霧散してしまう極めて不安定な存在であり、クローンヤクザよりいくらか強い程度にまで弱体化する。
- さらに詳細な情報についてはニンジャスレイヤープラスのシャード・オブ・マッポーカリプス(29):デミニンジャ や、N-FILES【ザイバツ・シャドーギルド】を参照のこと。
ヌンジャ
- ニンジャにとってのニンジャ存在、すなわちニンジャを超えたニンジャを指す。
- 転じて、全ニンジャの祖である世界最初のニンジャ、カツ・ワンソー個人を指す。
- ニンジャですら過去の歴史となってしまった現代では、ヌンジャの存在を知る者は非常に限られたごく一部の存在のみ。
- 当初は翻訳チームがやらかした「ニンジャ」のタイプミスかと疑われた謎の単語であり、真相発覚には長い時間を要した。
- そしてあまりに唐突な発覚には、多くの読者がヌンジャリアリティショックを発症した。
ニンジャ名鑑
- 公式サイトおよび、ツイッター公式アカウントの「いいね」欄(旧「お気に入り」)で確認できる登場人物紹介。
- 紹介文は翻訳チームによるもの。
- 「ニンジャ」名鑑とあるが、非ニンジャや主要な組織・企業も紹介している。
- ニンジャスレイヤー=サンを1番としてナンバリングが行われているが、その紹介順序には謎が多い。
- 例えば、第2部初出のキャラが10番台にいる一方、第1部の登場キャラなのに、第3部連載中現在においても載っていないケースもある。連載順、時系列順、組織順のいずれでもないようである。
- 少なくとも、後述のように出オチで爆発四散したニンジャについて、直後に裏事情が名鑑によって発覚するケースなどがあるように、何らかの意図を持って編纂された順序であることは間違いない。
- 第3部連載開始以降の傾向としては、直前に登場した者や、数話先~4部以降に登場すると思われるニンジャが紹介されることが多い。
- 1・2部のニンジャや直後に登場する者はあまり紹介されず、名鑑で紹介されてからほど良く忘れた頃に本編に登場することも少なくない。
- 内容に関しても、本編と展開の違いや、表記揺れ乃至誤字などがあることもある。
- 本編との矛盾が生じた場合は本編での記述が優先される。
- 本編登場済みのキャラ(特に出オチ組)について、後から意外な情報が判明したりする他、未登場キャラの情報を先行公開してヘッズに期待や不安を抱かせる奥ゆかしいコンテンツである。
- その性質上、ネタバレが多いので閲覧には注意が必要だが、公式がアンブッシュめいて普通に流してくるので、ある程度割り切って楽しんだ方がよいのかもしれない。「名鑑」をNG設定にするのも手だ。
- ちなみに、このwiki内でのニンジャ名鑑登場者一覧もある。