旧名鑑(第1部~第3部)
◆殺◆ ニンジャ名鑑N99 【ナラク・ニンジャ】 ◆伐◆
ニンジャスレイヤー=フジキドに宿る謎のニンジャソウル。ドラゴン・ゲンドーソーにもその正体はつかめなかった。この世の全ニンジャを殺す事が目的らしい。ニンジャソウル状態でなお自我を保つ存在はわずか数例、神話級ニンジャに限られる。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#99 【ナラク・ニンジャ】 ◆殺◆
ニンジャスレイヤー=フジキドに宿る謎のニンジャソウル。この世の全ニンジャを殺す事が目的らしい。ニンジャソウル状態でなお自我を保つ存在はわずか数例、神話級ニンジャに限られるが、ドラゴン=センセイにもその正体はつかめなかった。
新名鑑(第4部)
◆忍◆ ニンジャ名鑑#0099 【ナラク・ニンジャ】 ◆殺◆
ニンジャスレイヤーと一心同体の荒ぶるニンジャソウル。宿主に超自然の力を与え、助言し、傷つけもする。邪悪で狡猾な存在だが、ニンジャに殺されたモータル思念の集合体としての側面もある。旧宿主であるフジキド・ケンジの影響も受けている。
全般
登場エピソード
- 多数
『さあ、ワシに身を任せろ、ワシに体を貸せ!仇を討ってやる!』
「理不尽が道理を殺すのだ!これぞインガオホー也!」
人物
- ニンジャへの憎悪を抱くモータル(非ニンジャ)に憑依し、復讐の戦士「ニンジャスレイヤー」と化す謎のニンジャソウル。
- 他のソウルとは異なり明確な自我を持ち、憑依者にニンジャを滅ぼすよう囁きかける。
- その口調は古めかしく、一人称は「儂」(連載初期は「ワシ」とカタカナで表記されたり、「俺」と翻訳されたことも)。また、「グググ……」という特徴的な笑い声をしばしば上げる。
- 性格は一言で言えば「頑固なおじいちゃん」のそれに近く、
よくぼやくツンデレ。憑依者がイクサで下手を打ったり、己の意に背いたりした際には容赦なく罵声を浴びせる。また、イクサの最中にもかかわらず知識をひけらかしたり、(憑依者の未熟さをあげつらいつつ)自画自賛したりする悪癖があり、憑依者によく話を遮られる。
- 「ニンジャスレイヤー」のニンジャに対するスタンスは憑依者によって様々だが、ナラクは善悪関係なしに「全ニンジャの抹殺」を目論んでおり、ニンジャであれば誰でも殺そうとする。
- ニンジャを殺す動機は謎めいているが、殺害という行為自体を愉しんでいるような描写が多い。
- 特にアーチニンジャのソウル憑依者を殺すことを好んでいる模様。逆にレッサーニンジャ(ゲニン)にはさほど関心を示さず、(殺すのが前提ではあるが)憑依者にマルナゲすることが多い。
- 基本的には己以外のニンジャ全てを格下扱いしており、アーチ級ソウルを宿した強敵であろうと、自分が表に出れば瞬殺できると豪語する。
- 過去のニンジャについての膨大な知識を有する。イクサにおいてはその知識を活かして憑依者にアドバイスを送る場面がしばしば見られる。
- 一方、敵を憑依ソウルの格だけで判断しがちなため、ソウルの格が低くとも高い戦闘力を持つ者や、太古の昔には存在しなかったハイテックを活用する者とのイクサでは(アドバイザーとして)役に立たないこともある。
- その知識の源は歴代のニンジャスレイヤーが積み重ねてきた戦闘経験と考えられるが、過去にニンジャスレイヤーと戦ったことがないニンジャについての知識を授けることもある。
- 例えば、20世紀後半に生じたニンジャであるパンク・ニンジャは、その生涯においてニンジャスレイヤーと関わりを持たなかったことが確実だが、ナラクは彼の来歴やジツの詳細を知っている。
- 本編中に詳細な説明はないが、これはナラクがニンジャに殺されたモータルの怨念の集合体という側面を持ち、それを集合知として活用しているためと推測される。
- ニンジャスレイヤープラスのインタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(5)にて、ナラクの参照する知識は歴代ニンジャスレイヤーの記憶に限らず、しばしばギンカク・テンプルからも引き出していることが明言された。ただし、直接イクサを構えた相手でない場合、その情報の精度は落ちるとのこと。
元ネタ・考察
- 原作者のボンド氏より、「ナラク」の由来はサンスクリット語の「ナラカ(Naraka)」、すなわち「地獄」であることが明言されている。
- ちなみにこのナラカを日本で音写したものが「奈落」である。
- 後述の通り、各時代・各地に様々な「ニンジャスレイヤー」が存在したことが判明しているが、アメリカンコミックの同様のヒーローとして「スポーン」や「ゴーストライダー」が挙げられる。
- スポーンは非業の死を遂げるも地獄の士官候補生として魔王との契約で蘇った者達と、天界の刺客から彼らを守るための囮として作られた影達。ゴーストライダーは復讐の精霊としての権能を与えられた代行者達である。いずれも炎を武器としている。
- ニンジャスレイヤーがモータルとしての死と復讐を行うための復活を経ていること、そして赤黒の炎を操ることは、この両者との共通点と考えてよいだろう。
ワザ・ジツ
- フジキド・ケンジ、マスラダ・カイの項目も参照のこと。
- 基本的には憑依者に「力を貸し与えている」状態だが、憑依者の精神が衰弱した時や危機的状況にある時はその肉体を乗っ取り、「ナラク・ニンジャ」自身が表に出ることもある。
- ナラクが表出すると、両方の瞳がセンコめいて収縮し、赤く光る。また、「忍」「殺」のメンポが牙めいて禍々しい形状に変化する。
- 攻撃時に「サツバツ!」というカラテシャウトを放つこともある。相手に一切の情けをかけず残虐なカラテを振るうその姿は、実際殺伐としている。
- イクサの一種ということなのか、ショーギにも精通しており、そのワザマエはマタドールに勝るとも劣らない。
- フジキドに指すべき駒をノリノリで教示する様は、漫画『ヒカルの碁』に登場するヤバイ級棋士の亡霊・藤原佐為=サンを彷彿とさせる(将棋と囲碁という違いはあるが)。
暗黒カラテ
- ナラク・ニンジャが依って立つ邪悪なカラテ。
- 「暗黒カラテ」という語について作中に詳細な説明はないが、「現代では禁じ手とされる、極めて殺傷力の高いカラテ」程度の意味だろうか。
- 獣じみて獰猛なアトモスフィアを纏う前傾姿勢から繰り出される強烈な打撃や、ブンシン・ジツとも称される瞬間的な高速移動などを特徴とする。また、ヘルタツマキやサマーソルトキックといったカラテ奥義も自在に使いこなす。
- 特にヘルタツマキはお気に入りのワザであるらしく、憑依者に使用を示唆する場面が何度か見られる。
- そのワザマエは凄まじく、サンシタであれば一瞬で嬲り殺しにし、ドラゴン・ニンジャクランのアーチニンジャたるドラゴン・ゲンドーソーともカラテ乱打戦を繰り広げ、窮地に追い込むほど。
- ラオモト・カンとの最終決戦では、ラオモトが放つカラテの力に自らの暗黒カラテの力を投射することで、テレキネシス・ジツを妨害するという離れ業を披露している。
- なお、ナラクが完全に表出した状態で、フジキドが習得しているチャドー呼吸やチャドー暗殺拳を使用することは基本的にない。
- インタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(74)によると、ナラクはチャドーとの相性が悪いため、チャドーやドラゴン・ニンジャ由来のアーツを使いこなすことは難しいらしい。
不浄の炎
- 赤黒の炎を身に纏わせたり、身体から流れる血を重油めいて燃やす超常の力。
- 一見するとカトン・ジツに似ているが、その性質は通常のカトンとは大きく異なる。
- ニンジャスレイヤープラスのディスカバリー・オブ・ミスティック・ニンジャ・アーツ(5):カトン・ジツでは、ナラクが憑依者の生命力を触媒にして引き出す負の力であり、自然界の炎とは似て非なる反自然の破壊をもたらすものと説明されている。
- 基本的には、両腕を炎で包み、打撃の威力を増すという使い方をすることが多い。また、スリケンに炎をエンチャントめいて纏わせることも可能。
- 全力で炎を発した際の威力は、並のニンジャであれば消し炭と化してしまうほどに強力。しかし何よりも、この炎の最大の特徴は、相手のニンジャソウル自体を焼き滅ぼすことができる点にある。
- 己の傷口をかりそめに焼き塞いだり、傷口から入り込んだ毒を焼灼したりと、応急処置に用いることも可能。時には切断された左手首を炎で接合したこともある。
- 相当な荒療治ではあるが、他者を手当てすることも不可能ではない。
- また、炎はオヒガンに重なる性質を持ち、オヒガンに位相を移して攻撃を回避するジツの使い手や、オヒガン的存在に対して強制的に干渉し、現世に引きずり出すことができる。
- 高位のカトン・ジツの使い手のように、炎を肉体から離れた距離に火炎放射めいて放つことはできない。
- 第1部の時点では、フジキドが不浄の炎を身に纏えるのはナラク状態の時のみであったが、後にフジキドが自我の主導権を握った状態でも発現させることが可能となった。
- 一方、マスラダは初期から不浄の炎を多用しており、フジキドに比べてより積極的にカラテに組み込んでいる。
装束・武具の生成
- ニンジャスレイヤーは己の血からニンジャ装束、メンポ、スリケンを生成する。これら三種のアイテムは高位のソウル憑依者の中にも同様に生成可能な者が存在するが、さらにナラクの不浄の炎を用いることで、黒鉄のブレーサー(手甲)やレガース(足甲)などの武具をも生成することができる。
- 実際ユニークな能力だが、ナラクによるとこれはジツではないとのこと。曰く、「真のニンジャの血は鉄と硫黄でできている」。
- 生成された武具はかなりの強度を持つが、フジキドはドウグ社製のブレーサーを愛用しているため、普段身に着けているブレーサーが失われた時でもなければ積極的に使用しない。
- ラオモト戦では、手から流れた血をブラスナックルめいた黒鉄の指輪に変じさせている。
- 第4部では、フジキドと共に戦った経験から、フックロープを生成するようになった。
- 基本的には右腕から放たれるが、右腕と左腕それぞれから二本のフックロープを放つ場面もあり、左腕からも生成可能な模様。
ニンジャソウルの看破
- 対峙した相手が身に宿すニンジャソウルの名(カイデンネーム)や、生前に所属していたニンジャクランを見破る能力。ユニーク・ジツの類か否かは不明。
- 前述のニンジャ知識と照らし合わせることで、相手のカラテやジツの特徴を把握することができるため、一瞬のウカツが命取りとなるニンジャのイクサでは大きなアドバンテージとなる。特に二度目のない初見殺しのワザ(例:ダークドメインのムシアナ・ジツ)の使い手と戦う際には非常に有用である。
- ただし、憑依者がデータベースめいて自由に情報を引き出せるのではなく、あくまでナラクの側が憑依者に知識を授ける形のため、説明の仕方が迂遠であったり、伝えるタイミングが遅れたりする場合もある。
- また、この能力はサツガイにジツを与えられたニンジャに対しては有効に機能しない。これはサツガイ接触者の憑依ソウルとサツガイ由来のジツとの間に関連がなく、ソウルからジツを特定することができないためである。
- 一方で、サツガイの影響下にあるニンジャには「歪み」が存在するらしく、それを判断材料としてサツガイと接触した経験の有無を看破することは可能。
ツヨイ・ヘルタツマキ
- 第4部にて表出したナラクが繰り出したワザ。地の文曰く「ナラク奥義」。
- 空中に留まるほどの勢いの回転から、四方八方に赤黒の炎を撒き散らす。その一つ一つが「嘆きのスリケン」と化し、相手に襲いかかる。
- このスリケンは従来のヘルタツマキのそれとは異なり、意志を持って相手をホーミングするという性質がある。
- スリケンは「ツヨイ・スリケン」とも記述されており、一発一発の威力も相当に高いようだ。
第1部~第3部
フジキドとの関係
- フジキドの復讐の対象は、罪なき人々を理不尽に虐げる邪悪なニンジャであり、人間性を捨て去り無差別殺戮に手を染めるのであれば、自らもまた邪悪なニンジャに堕すると考えている。一方、ナラクは前述の通り全ニンジャの抹殺を目論んでいる上に、ニンジャを殺す過程で無関係のモータルを巻き込んでも一向に気にしない。
- ヤモト・コキら、モータルを虐げずフジキドに協力的なニンジャも標的と見なしている。ニンジャの殺害にかこつけて、嬉々としてモータルも殺そうとしたことまである。
- そのため、フジキドは好んでナラクの力を借りようとはしない。
- ナラクの側も当初はフジキドをジョルリ人形めいて利用していたに過ぎず、フジキドが憑依直後の暴走状態から脱した後も、その肉体を乗っ取ることを虎視眈々と狙っていた。
- 共に過酷なイクサを乗り越える中で、両者はある種の和解を遂げたが、それでも半敵対関係にあることは変わらず、フジキドのニューロンに干渉して殺戮への誘惑をかけることもある。
- 「頼れる相棒にして油断ならない敵」という奇妙な関係は、フジキドに何をもたらすのか。
フジキドとの共振
- 第1部最終章「ネオサイタマ・イン・フレイム」におけるラオモトとの最終決戦の最中、ナラクとある種の和解を遂げたフジキドは、自我の主導権を握りつつ、ナラクに由来する不浄の炎や武具生成能力を使用することを可能とした。
- この時、右目は従来のナラク状態と同じくセンコめいて赤く小さい瞳であったが、左目はフジキドの黒目となっていた。
- また、ナラクとの間に生まれた信頼関係ゆえに、彼に身体を預けるよう助言された際には躊躇なく応じるなど、まさに一心同体の状態でラオモトと戦った。
- 第2部中盤以降は、フジキドのニューロンにナラクの意志が一時的に溶け込む形を取ることで、フジキドの自我を保ったままナラクの力を使用することが可能となった。この状態は「共振」(「共鳴」とも)と称される。
- 第1部最終章の状態も同様に「共振」とされているが、第1部の共振と異なる点として、この状態になったフジキドはナラクとの意思疎通ができなくなる(ナラクの意識の片鱗が流れ込むことはある)。また、両目には赤い光が灯るが、ナラク状態のように収縮はしない。
- この時のフジキドとナラクの精神は、いわば高速回転するトモエ・パターンめいた状態にあるという。
- 共振はニンジャスレイヤーに最大のカラテをもたらすが、フジキドは共振を深めるたび、ナラクに自我と人間性を蝕まれるように感じているらしい。
- 実際、当初は問題なく戦っていたが、第2部終盤のニーズヘグ戦では、意識自体はフジキドのものでありながら、邪悪な歓喜の感情に呑まれかけてしまった。
- 外見もナラク状態と同様、右目がセンコめいて収縮し、メンポがより禍々しい形状と化した。また、一人称が「儂」になるなど、口調もナラクのように古めかしいものとなった。
- フジキドは極限まで研ぎ澄ませた自らのカラテと意志力、そしてチャドーによってナラクを己の血肉の中にとらえることでこれを克服したが、以後も共振を深めると外見や口調に変化が生じるようになった。
- 実際、当初は問題なく戦っていたが、第2部終盤のニーズヘグ戦では、意識自体はフジキドのものでありながら、邪悪な歓喜の感情に呑まれかけてしまった。
- 共振状態を長時間維持することはできず、共振が終わるとナラクは一時的に休眠に入ってしまう。
- 第3部でも共振状態に入ることはあるが、ナラクとの合一が進んだためか、共振が解けてもナラクが休眠することはなくなった。
- マスターマインド戦では、極限のイクサの中でナラクの力を使用したことにより、髪の色が白くなるという変化が生じた。
- インタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(61)にて、ニンジャスレイヤーはナラクと極めて深い共振状態に入った時、頭髪が白に変わることが明言された。
- インタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(61)にて、ニンジャスレイヤーはナラクと極めて深い共振状態に入った時、頭髪が白に変わることが明言された。
- アマクダリは、フジキドがナラクの力を引き出すことを「ニンジャスレイヤーが危機的状況に陥るとカラテが飛躍的に強化される現象」として分析し、「ニンジャスレイヤー・アブノーマル・リアクション・アゲンスト・カラテ・アージェンシー(Ninjaslayer-Abnormal-Reaction-Against-Karate-Urgency)」と名付けている。
- 略称は「NARAKU」。偶然にも「ナラク」と一致している(アマクダリがナラクの存在自体を認識しているわけではない)。
- 略称は「NARAKU」。偶然にも「ナラク」と一致している(アマクダリがナラクの存在自体を認識しているわけではない)。
- フジキドのローカルコトダマ空間内には精神概念としての安らぎフートンが存在しており、ナラクが自我の主導権を握った際にはフジキドが、休眠状態に入った際にはナラクがこのフートンで眠っている。
- 第1部にてナラクがフジキドの肉体を乗っ取った際には、フートンの中のフジキドにマルノウチ抗争の悪夢を見せ続け、その憎悪のエネルギーを力に変えていた。コワイ!
第4部
- フジキドからオリガミ・アーティストの青年「マスラダ・カイ」に憑依者を変え、宿敵サツガイへの復讐を望む彼に手を貸している。
- 第4部におけるフジキドについては、「サツバツナイト(第4部)」の項目を参照のこと。
- 第3部最終章「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」におけるニンジャスレイヤーとダークニンジャの決戦の結果、ナラクのソウルはフジキドの肉体を離れ、ギンカク・テンプルへと還っていった。
- それから10年後、マルノウチ・スゴイタカイビルで悲劇に巻き込まれたマスラダに憑依し、彼を新たなニンジャスレイヤーと化した。
マスラダ・フジキドとの関係
- フジキドとの長きにわたる共闘の影響か、現在のナラクはマスラダを過去の憑依者のように使い捨てようとはしていない節がある。
- マスラダへの態度も、フジキド時代に比べて若干軟化しているように見受けられる。
- しかし、憑依者の肉体を乗っ取ることを諦めたわけではなく、全てのニンジャを殺すという目的にも変わりはないため、マスラダにとっては未だ油断ならぬニューロンの同居者といえる。
- 旧宿主のフジキドに対しては、実際複雑な心境を抱いている模様。その心の機微をここで端的に書き表すのは難しく、これに関しては本編を読み進めていただきたい。
さらなるナラク真実
暴かれていく正体
- その正体は「ディフュージョン・アキュミュレイション・リボーン・ディストラクション」および「リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ」にて明かされる。
◆「ディフュージョン・アキュミュレイション・リボーン・ディストラクション」にて◆
- フジキドはナラクを復活させる過程で、古代から現代まで、世界中でニンジャの犠牲になった人々の怨念がナラクを形作っていることを認識した。
- その中には、マルノウチ抗争に巻き込まれて死亡したフジキドの妻子・フユコとトチノキも含まれる。ただし、それぞれの自我はもはや残っていない。
- その憎悪存在はマルノウチ・スゴイタカイビルの地下空洞に安置された御影石のオベリスクに眠っていたが、マルノウチ抗争の犠牲者の怨嗟の声に呼び起こされる形で復活し、フジキドに憑依した……と推測される。
- 一方で、カツ・ワンソーとの因縁を窺わせる発言や、コトダマ・イメージが老人の姿を取っていることなど、「ナラクの中核となる自我」が存在する可能性も示唆されており、この時点では未だ多くの謎が残っていた。
◆「キョート・ヘル・オン・アース」にて◆
- アラクニッドはニンジャスレイヤーおよびダークニンジャとの問答の中で、かつてザイバツがマルノウチ抗争を引き起こしたのは、ギンカク・テンプルによって集められたモータルの怨念を利用して、意図的にニンジャスレイヤーを誕生させるためであったと明かした。
- 自らが「ネオサイタマを支配するソウカイヤを排除し、リアルニンジャの捜索を可能とするための道具」として生み出されたという真実を知ったニンジャスレイヤーの怒りは凄まじく、打倒ザイバツへの想いを一層強めることとなった。
- また、ダークニンジャは「過去の歴史にも数度、ニンジャスレイヤーに類似する者が現れていた」という仮説を組み立てており、ギンカクが装置として存在する事実を知ったことで確信を深めた。
◆「ヘイル・トゥ・ザ・シェード・オブ・ブッダスピード」にて◆
- 古代より生きるリアルニンジャのフィルギアは、「大昔にフリークアウトしたモータルの罪人が、ニンジャスレイヤーのオリジンである」と語った。
- フィルギアはこのニンジャスレイヤーに当時の妹と恋人を殺されたらしい。そしてニンジャスレイヤーはいつの時代も災害めいた存在であり、ナラクの意志を御するフジキドは珍しいケースだという。
- 従来の「モータルの怨念の集合体」という理解だけでは、ニンジャのみならずモータルをも殺そうとするなどの面は不可解であったが、「罪人」と呼ばれる狂人が中核にいるとすれば説明がつく。
◆「リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ」にて◆
- フジキドはナラクをサップーケイ空間から解き放とうとする試みの中で、最初に「ナラク・ニンジャ」を名乗った「イチロー」という名の老人の記憶を垣間見る。
- その容姿や「バカ!」「ウカツ!」というお馴染みのコトダマから、現在のナラクの人格はこのイチローが元になっているものと考えられる。
- イチローは平安時代の寒村に暮らす天涯孤独の男であり、ダイカンの悪政を中央の役人にジキソする役目を務めたが、当のグレーターダイカンであるワンバ・ニンジャはダイカンの理不尽な政策を当然のように容認。
- 見物を強制された村人達の眼前で火刑にかけられたイチローは、己、ダイカン、支配者、ニンジャ、村、世界への怒りと呪いを抱えながら死んだが、その憤怒と憎悪は消えなかった。村人の一人・ジマタが呪詛として掲げたニンジャの生首と虚無の闇の中で対峙した彼は、呪いによって遥か下から赤黒い奔流を己に引き寄せて纏い、さらにはそれを生首に伸ばして絡め取る。
- カツ・ワンソーへの恨みを抱く生首は、イチローの「名乗れ」という問いに対して「……ナラク……」と答える。そのニンジャソウルの残滓を己の中へ引き寄せたイチローは、「ナラク・ニンジャ」の名を持つニンジャ、すなわち初代ニンジャスレイヤーとして覚醒する。
- ニンジャスレイヤープラスのN-FILES【リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ】にて、この生首は神話時代にカツ・ワンソーに敗れたニンジャであることが明かされた(同記事では「旧ナラク・ニンジャ」と称されている)。なお、初代ニンジャスレイヤーはいわばナラク・ニンジャそのものであり、ソウル憑依者ではなく、後世のニンジャスレイヤーが行うようなニューロン内の対話などはなかったとのこと。
- その場に居合わせたサムライ、村人、ダイカン、ワンバ・ニンジャを皆殺しにしたナラクは、その後も手当たり次第にニンジャを殺し続けた。
- 平安時代の治世に自分達を狩る存在が現れるなど信じられなかったニンジャ社会は恐慌に陥り、やがてヤマト・ニンジャやシ・ニンジャらがナラクの討伐に向かうこととなる。手練れの戦士達による包囲戦の末、ナラクはヤマトが繰り出したヤリ・オブ・ザ・ハント(YoTH)によって胸を貫かれ、その穂先を体内の炎で飴のように溶かす執念を見せつつも、ついに討ち取られた。
- ニンジャの生首からソウルを引き寄せたイチローの死体が蘇る描写は、リー・アラキが確立したゾンビーニンジャの製造法と似ている。
- 「ホワット・ア・ホリブル・ナイト・トゥ・ハヴ・ア・カラテ」では、ニンジャの生首に保持していたソウルを抽出し、死体に憑依させる描写がある。
- 儀式を行った村人・ジマタの意図としては、古戦場で拾ってきたニンジャの生首を用いてこの地の悪霊を呼び出し、ダイカンをとり殺すつもりであった。ジマタは日頃から神がかりの気があり、儀式自体は蒙昧なモータルがこさえた単なる迷信の産物に過ぎなかったが、結果的には儀式が意図した通り、ナラクという大災厄が現世に降臨することとなった。
- ニンジャスレイヤーとアガメムノンの最終決戦の最中、現在もナラクがYoTHの穂先を内包していることが判明。YoTHは「内なるギンカク」としてニンジャスレイヤーのチャドーに応え、同一IP上のアンコクトンを引きずり出した。
- N-FILES【ネヴァーダイズ 8:オヒガン・シナプシス】にて、YoTHの穂先はギンカクを削って作られたものであることが明かされた。
- 奇しくもダークニンジャはカツ・ワンソーを討つためにYoTHを求めており、ニンジャスレイヤーとダークニンジャとの間に新たな因縁が見出されることとなった。
- なお、物理書籍版「キョート・ヘル・オン・アース」での加筆部分から察するに、ダークニンジャはこのことを第2部の時点で知っていたようだ。
◆「ギア・ウィッチクラフト」にて◆
- シルバーキーはコルヴェットとの対話の中で、「ギンカクの先端は、恐らく地球上に八つ存在する」と語った。
- インタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(7)にて、マルノウチ地下の石碑は真のギンカク・テンプルにアクセスするための端末、あるいは扉のようなものであることが明言された。
- 現時点では、ネオサイタマ、シュヴァルツヴァルト、ネザーキョウにそれぞれギンカク・オベリスクが存在することが判明している。
歴代のニンジャスレイヤー
- 初代ニンジャスレイヤー=ナラク・ニンジャの死後も、彼のソウルは後世に受け継がれていった。つまり、フジキドやマスラダ以外にも、複数のニンジャスレイヤーが過去に誕生していた。
- ニンジャスレイヤーはいずれも死の運命を背負っており、激しいイクサの末に己の命を燃やし尽くし、赤黒の炎に呑まれていった。
- ナラクのソウルが肉体を離れた状態で存命できたのは、現時点ではリアルニンジャと化したフジキドただ一人である。
◆娘の仇を取る男◆
- 左腕と右脚を切断されながらも、娘を殺したニンジャ・ストゥージを己の命を燃やして放ったチョップで殺害した。
- 復讐を終えた直後に彼自身も力尽き、安らかに逝く……と思われたが、赤黒の炎は彼にさらなる苦しみを与える。
◆軍曹◆
- 「少尉」なるニンジャを殺害した。本懐を遂げた彼は戦闘ヘリからの機銃掃射による死を受け入れたが、死体から発された赤黒の炎は彼を無限の責め苦に葬った。
- 「コールド・ワールド」では、過去のニンジャスレイヤーとして「冷戦時代に陰謀の目撃者としてアロンゾ少尉に殺された男」が言及されている。恐らく彼は「軍曹」と同一人物と思われる。
◆快楽殺人者◆
- ニンジャも非ニンジャも殺し続けることを望み、さらなる力を求めたが、肉体が限界を迎え死亡。赤黒の炎によって呪われた生を閉じられた。
◆自殺した男◆
- 相当数の者を殺めてきたようだが、それ以上の殺戮を望まず、水溜りに映る彼自身の「ニンジャ殺すべし」という命令を拒絶し、自らの手で両目を抉り脳を掻き壊した。
- スピンオフシリーズ「サムライニンジャスレイヤー」の主人公。平安時代末期に活躍したニンジャスレイヤー。
- ニンジャに殺された妻子と使用人の仇を討つべく、京都に君臨する闇のニンジャ組織「罪罰影業組合(ザイバツ・シャドーギルド)」と戦った。
- 現時点では彼のイクサの結末は不明だが、「コールド・ワールド」では、セキバハラの戦場で宿敵デスリーパーと対峙する姿が描かれている。
- 2017年度エピソード人気投票に際して寄せられたモーゼズ氏のコメンタリーにて、キルジマはニンジャスレイヤーとして爆発四散して死ぬ運命にあることが明言された。
- 詳細は個別ページを参照のこと。
◆南北戦争時代のニンジャスレイヤー◆
- ニンジャスレイヤープラスのスピンオフシリーズの紹介記事にて存在が明かされた。
- 南北戦争時代のアメリカで、初代大統領ワシントンの時代より暗躍してきたニンジャ・デスフロムアバブと対決した。
◆ザキ・クロカワ◆
- 第二次大戦期に国際秘密組織「オヒガンの炉」と戦った、女性のニンジャスレイヤー。
- 過去の質疑応答企画では、「過去のニンジャスレイヤー憑依者の中には女性がニンジャスレイヤーになったこともあったのでしょうか?」との質問に対して、モーゼズ氏が「ある。何故ならギンカク・テンプルは、ニンジャに対する全ての怨念の集積回路だからだ」と回答していた。
- 最期は祖国を離れたシュヴァルツヴァルトの地に斃れたが、死してなおその思念は残り、シュヴァルツヴァルトのギンカクを守護する超自然の存在と化した。
- 詳細は個別ページを参照のこと。
◆アレックス◆
- 1989年頃のドイツに出現した、盲目の女性ニンジャスレイヤー。現時点ではフルネームは不明。
- シュヴァルツヴァルトのギンカクを介してニンジャスレイヤーとなり、ベルリンの壁崩壊の喧騒の陰で孤独に復讐を果たした。
一言コメント
- 実際そうだと思う。ニンジャが相手であればどんな奴でも二言目には「殺せ、殺すべし」のナラクが、フジキドとサシでやり合ったときには「分からせる、叩き潰す」という表現を使ったのも偶然や言葉のあやではない……はず。 -- 2023-12-28 (木) 11:01:10
- 上でもちょっと言われてたけど一番古い憑依ニンジャなのでは? -- 2024-02-15 (木) 19:01:43
- 取り込まれた魂は元の人格を亡くしてソウルの一部になる事から「名落」の意味も含まれていたりして -- 2024-02-17 (土) 10:20:22
- 見返してたらコフーン遺跡での「ヌンチャクを取れ!オヌシの!武器を!」って台詞ちょっと気になったな。ヌンチャクがどういうものなのかも知ってるっぽいし・・・ナラク、お前はなんなんだ -- 2024-07-16 (火) 04:14:39
- 上の方にある通り本当に未来から来たダイ・ニンジャだったり -- 2024-07-16 (火) 20:03:29
- それならば現在進行形で過去に飛んでいるニンジャがいますね。つまりナラクとはケイトー・ニンジャの別名の一つという事です。 -- 2024-07-27 (土) 20:56:06
- ↑↑それが本当ならあの首は極まったニンジャと化すもカツ・ワンソーとのイクサに敗れたフジキドの・・・ -- 2024-07-28 (日) 20:08:52
- ドラゴンでもジェノサイドでも示唆されてるけど寧ろダイ・ニンジャのソウルの片割れなのでは? -- 2024-12-03 (火) 07:49:19
- 「我々ニンジャには殺戮する事を躊躇ってはならない時がある」「ウルサイ!」 -- 2025-07-06 (日) 06:38:29
- ウキウキで将棋指してるたやんを最近見てないな -- 2025-12-01 (月) 00:13:14
