ヴィジランス

Last-modified: 2025-11-21 (金) 22:03:44

◆忍◆ ニンジャ名鑑#192 【ヴィジランス】 ◆殺◆
ザイバツ所属。元エコノミストでありキョート・リパブリックの為替相場や株式市場を操作している。カラテには乏しいが交渉能力に長けハイクも上手いため、グランドマスター位階。ネオサイタマへの経済攻撃はゲートキーパーらに阻まれていた。

登場エピソード

 

「私達の監視体制があってこそのザイバツ・シャドーギルドだ。偉大なるロードの御力を支えているのは我々電算室だという絶対事実、絶対光栄を胸に刻みたまえ」
「トドメオサセー!」


人物

  • ザイバツ・グランドマスターの一角たるシスアド・ニンジャ。
    • グランドマスターの中では最も新参であり、トランスペアレントクィリンがザイバツを追放された後、その後釜として現在の地位に就いたらしい。
  • 電算機室守護の任に就き、キョート城電算機室にてネットワークセキュリティを管理・統括する。また同時にキョート市場を操作する役目も担う。
  • 「ヒヤリ!ハット!」を掲げる高い危機管理能力と、24時間労働を絶対光栄と感じる洗練されたシャチク・マインドは、たちまちヘッズを虜にした。
  • 普段はキョート城電算機室の天井裏に常駐し、そこから24時間体制でキョート経済を監視している。この天井裏部屋はプレジデントルームめいた上質な安らぎ空間になっており、実際デスマーチ・アトモスフィアに支配された労働環境である電算機室とのコミュニケーションを完全遮断して適宜休憩することで心身の疲れを癒しているようだ。
  • そして有事の際には屋根裏部屋から颯爽とエントリーし、華麗な回転ジャンプで電算室狭しと飛び回る。
  • ニンジャスレイヤープラスN-FILES【キョート・ヘル・オン・アース:序:エンタングルメント】にて、本名が「クズハ・セイメイイン(晴明院葛葉)」であることが明かされた。
     
  • ザ・ヴァーティゴ=サンによると、彼はカロウシしそうになった際にディセンションした可能性が高いとのこと。
    • カロウシ寸前まで働き、ニンジャになってもなお仕事に生きる彼の姿に、シャチク・ヘッズクランは皆感涙を禁じ得なかったとか。
  • N-FILES【キョート・ヘル・オン・アース:序:エンタングルメント】にて、憑依ソウルは不明だが、さほど高位のものではないことが示唆された。
     
  • ちなみに物理書籍版には色々あって、彼のニンジャ名鑑が永遠に収録されないというバグが発生してしまった。いずれ別の書籍に収録されたりするかもしれないらしいので、備えよう。
    • 後に本来書籍版ニンジャ名鑑に載るはずであったわらいなく=サンのデザインと解説文が公開された→参照リンク。解説文によると生体LAN端子は無いという。
  • 物理書籍版の描写を鑑みるに、パラゴンとの関係が深かったようで、ギルドの秘密をかなり深いところまで知っていたようだ。
    • キョジツテンカンホーの性質上、情報を精査する立場にあるグランドマスターにはある程度の真実を伝えざるを得なかったのだと思われる。

外見

  • 眼鏡を着用し、その下には深い隈が刻まれている。ニンジャ視力も摩耗してしまったというのか?
    • 書籍版「キョート殺伐都市#5:ピストルカラテ決死拳」のインタビュー・ウィズ・ニンジャによると、ニンジャになった者はニンジャ筋力やニンジャ回復力によりだいたい視力が回復してしまうため、メガネやコンタクトを着用するニンジャは珍しいという。

「え?ヴィジランス=サン?何か理由があるんじゃないの」

  • N-FILES【キョート・ヘル・オン・アース:序:エンタングルメント】によると、部下にも眼鏡を支給しているが、これはブルーライト低減やUNIX爆発時の眼球保護などが目的で、特に度は入っていないとのこと。彼自身が着用する眼鏡も同様と思われる。
  • カラテ戦闘時には腰のUNIXベルトから全方位にホログラフィ・キーボードが展開する。
  • ニンジャスレイヤープラスの身長一覧表によると身長174cm。
     
  • ほとんどのウキヨエ師が眼鏡&メンポにサラリマン風スーツというニンジャ・メシめいた姿で彼を描いているが、本編内で彼がサラリマンスーツを着ているという描写は無い。カコデモン=サンとは違うのだ。
    • パーガトリー=サン然り、描写がないのに多くのヘッズのイメージが一致してしまうのは、それだけ彼らのキャラが立っているという証拠であろう。
    • 実際書籍化された際のわらいなく=サンによるデザインも、大半のヘッズのイメージ通りニンジャ・メシめいた姿であった。
      • ちなみに書籍版「キョート殺伐都市#1:ザイバツ強襲!」のカラー口絵と前述した名鑑版では、メンポの形状やアームカバーの有無などデザインに細かな差異がある。両者を見比べてみるのも一興だろう。

元ネタ・考察

  • ヴィジランス(Vigilance)とは「警戒・気配り」の意。ヒヤリ!ハット!
    • 市場操作や交渉能力に長けた彼らしいニンジャネームである。
    • 一方で、"Vigilance"には「不寝番」や「不眠症」という意味もある。24時間体制でキョート市場を監視していることから、こちらの意味、あるいは上記とのダブルミーニングの可能性もあるか。
  • クズハ・セイメイイン(晴明院葛葉)という本名の由来については、「晴明」は伝説的な陰陽師である安倍晴明、「葛葉」はその晴明の母と言い伝えられている妖狐・葛の葉からと思われる。
    • キョート・ザイバツ電脳面を守護するヤバイ級電脳魔術師(ウィザード)の本名として、実にポエットなネーミングといえよう。

部下

  • 同じくシスアド・ニンジャのストーカーを助手として重用している他、多数の奴隷ハッカーを統括している。
  • ストーカー以外でニンジャの部下を有しているかは不明。最も新参のグランドマスターによる新興派閥ということもあり、電算機室はハッキング経験不問で配属志願者を歓迎している。
    • 生体LAN端子を埋め込み電算機室入りしたニンジャはたちまち使い潰されてしまうとザイバツ内でも専らの噂のようだ。ブラック!
  • ギルドの秘密に近づきすぎた一般人を物理的に抹殺する専任の掃除屋もヴィジランスの派閥に属するようだ。
    • デトネイターによると、ヴィジランス組は「安全で魅力的だが、出世は望めない」らしい。

ワザ・ジツ

  • 名鑑では「カラテには乏しい」と明記されているものの、あくまで「グランドマスターの中では」単純戦闘力で劣るというだけで、後述される彼のカラテはタカギ・ガンドーも舌を巻く実際恐るべきものである。

電脳戦技能

  • ザイバツ内のシステムやネットワークセキュリティの管理統括、キョート全域の経済操作を任されるに十分な能力を持った実力者であるというのは今まで散々述べた通り。
  • そのワザマエは、デスドレインそのが主要観光地の一つであるオミヤゲ・ストリートに甚大な被害をもたらした際にも、彼の市場操作によってザイバツの経済被害はわずか3パーセント未満に留まった……と、1ツイートであっさり流されるほど。タツジン!
  • ハッキング攻撃に際しても電脳戦の主力たるストーカーを的確に援護し、かつその間も市場の監視や他部署との情報連携を手ぬかりなくこなす、八面六臂の活躍ぶりを示す。ザイバツという巨大ニンジャ組織の運営・維持における実際屋台骨と言っても差し支えない存在である。
     
「よかろう。全制御権を私に集約しろ!私のネタバレ・カラテを見せてやる!」

エコノミック・カラテ

「他のグランドマスターに比べれば、私は実際弱かろう。だが君を殺すこと位はできる、それも片手間に……」

  • 腰のUNIXベルトから全方位に展開させたホログラフィ・キーボードを駆使して情報管理を行いつつ、足技で相手の攻撃をいなし制圧する戦術。最早カラテと言えるのかすら疑問な、ただのスゴイ・マルチタスクである。
    • 恐らく、彼がLAN直結を行わないのはこのためだろう。有事の際に戦闘に適応出来ないのでは何の意味もない。
  • 書籍版での加筆で豪語するところによると「カラテ戦闘に最適化されたマルチタスク処理」らしい。ガンドーも「ある意味で、カラテの化け物だぜ……!」と驚愕を隠せない。
     
  • 戦闘力としてのカラテ自体は名鑑にもある通りで、ガンドーの見立てでも「動きは素早くトリッキーだが、打撃力はさほどでもない」という。本人も他のグランドマスターにはカラテで一歩譲ると認めているが、戦闘しながら他の仕事を三つ四つ同時並行にこなすそのワザマエは、他者が容易に代替出来るものではないだろう。
  • なお、エコノミック・カラテの使用時には、両腕をホームポジションで交差させた面妖な構えを取る。ホームポジションで交差ってなんだそれ……。
    • ここでの「エコノミック」は「経済に関する」ではなく「経済的な(省力化された)」の意味と思われる。勿論、実際に披露される前は、前述の活躍などからヘッズには前者と思われていた。
       
  • 書籍版での加筆によると、これまでにも高度なUNIX操作を伴う高速タイピング(精神)とカラテ戦闘(肉体)という、対極に位置する二つの概念を融合させ同時に操らんとするミヤモト・マサシ的イノベーティヴな試みは多くのニンジャにより試されていたという。だがLAN直結を行う場合集中力の大半が犠牲となるため、高度なカラテ戦闘が不可能だったらしい。
  • しかしヴィジランスは、全ての処理を圧倒的速度の物理タイプで賄うという回答を見出しこの難題を解決した。よってエコノミクス・カラテの創始者はヴィジランスであり、使い手もヴィジランスただ一人である。
    • 他のグランドマスターとは方向性こそ違えど、彼もまさしくカラテの化け物と呼ばれるにふさわしい、容易に代替など不可能なワザマエを誇るニンジャなのだ。

ストーリー中での活躍

「ヒヤリ!ハット!」
  • 「トビゲリ・ヴァーサス・アムニジア」にて初登場。ナンシー・リーの攻撃をストーカーと共に迎撃し、彼女に鼻血を吹かせるが、ユカノの工作に気付くことは出来なかった。
     
  • 「キョート・ヘル・オン・アース」では再びナンシーの大規模攻勢を迎え撃つことになる。その最中にもスローハンドの背信行為、そしてダークニンジャによるアラクニッドの死を察知し、これをパラゴンに報告した。
  • 電算機室への直接攻撃を試みたガンドーに対しては、自ら応戦。エコノミック・カラテのワザマエを遺憾なく披露し、ガンドーが手負いだったとはいえその攻撃を難なく捌きつつ攻撃を加え、ナンシーと戦うストーカーを超高速タイピングで確実に支援、さらにロード・オブ・ザイバツ直々のミッションである下界に対する情報操作を同時進行するという恐るべきマルチタスクをこなす。
  • 現実でガンドー、コトダマ空間でナンシーをあと一歩のところまで追い詰めたが、ガンドーが仕掛け、ナンシーが起爆したモーターチイサイのウイルス攻撃により僅かな隙を生じ、ガンドー渾身の回し蹴りで首を刎ねられ爆発四散する。
  • 右手指を失った後も最期まで左手で必死にタイピングし続ける姿に、溢れんばかりのシャチク・マインドが垣間見えてしまうのがなんとも物悲しい。戦闘中にガンドーのユニーク・ジツの情報をパラゴンに報告していたようだが、ワザの披露されたタイミングを考えるとこの最後のタイミングで報告を行っていた可能性が高い。ゴウランガ!
  • 彼に致命的な隙を生じさせたモーターチイサイが、情報改竄によってキョートの殺戮と破壊をリアルタイムになすりつけようとしていたオムラ・インダストリの製品であったのは何の皮肉であろうか。インガオホー……。

  • 彼はストーリーの進行と共に評価が乱高下し、その言動でアトモスフィアを左右に揺らしまくった人物である。
  • 序盤は専らストーカーに指示を出すばかりで、彼自身の活躍が見られず、また部下に仕事を任せつつ安らぎ空間でくつろぐなどしたためヘッズからは怨嗟の声や無能疑惑も出る始末だった。
  • だが、後に前者は上述のマルチタスク兼役割分担、後者は自分のセプク可能性もある報告前の休憩であると判明。いずれも合理的な理由あってのことであったのだ。
     
  • ヴィジランスとストーカーの死により、ザイバツは電子面において完全に制圧され、以後状況はロードの存在を除けばニンジャスレイヤー側に有利に傾くことになる。彼の居室に置かれていた食糧で、ニンジャスレイヤーとガンドーの体力を回復させてしまったのも大きいかもしれない。
  • また、するべき仕事をこなしただけとはいえ、叛意自体は無かったスローハンドの処断のきっかけを作ったことも結果的にはザイバツの不利に働いてしまった。
  • 登場人物の行動がカオスめいて複雑に相互作用しあう最終章の中でも、彼の存在が及ぼした影響は非常に大きかったと言える。

一言コメント

「終わらないコメントだ。素晴らしいよ」
  • カラテ戦闘しながら冷静さを保ちつつ頭脳戦というのは非常に高難度という事がうかがえる。
    もしもアケチ軍の指揮官ポジにヴィジランス=サンがいたら…?
    (UNIX禁止の掟はどうするかはおいといて) -- 2025-09-19 (金) 20:46:50
  • 電算室ももっとケーブルまみれの過密サーバールームめいたブラック環境をイメージしてたら割と広々空間ですネー -- 2025-09-19 (金) 21:45:33
  • ジャンプするシーンのアングルがあからさまに初代オメーンライダーなのだ! -- 2025-09-21 (日) 02:10:20
  • ↑2 ヴィジランス=サンが飛び回って色々することを考えると、あんまり過密には出来ないんではないでしょうか。転んだり絡まってオタッシャとか避けたいし -- 2025-09-23 (火) 15:30:19
  • そういやこれで2部グラマス全員出たことになるのか 一応本グラマスや後のグラマスになるキャラでコミカライズまだ出てないのもネクサスとクィリンだけだし -- 2025-09-23 (火) 18:00:02
  • ウキヨエ版最新刊のユカノの姿を見てもシリアスな感じだと思ってたら、単行本帯のヴィジランス=サンの「エコノミックカラテを見せてやる!」で腹筋が爆発四散してしまったw -- 2025-11-19 (水) 18:06:16
  • 知れば知るほど「なんで単身でガンドーに対応したんだろう」という感想しか出てこない、他の組織だと情報部にもそれなりにニンジャが出向してるのに -- 2025-11-20 (木) 10:13:21
  • ヴィジランス=サンのジャンプバンザイもストーカー=サンの嬉し泣きバンザイもカワイイことだなぁ(奴隷ハッカーから目を逸らす)… -- 2025-11-20 (木) 13:54:09
  • 目の下の隈がヤバイ級なのだ。ここで敗れずとも遠くない内に2度目のカロウシを迎えそうなのだ。 -- 2025-11-21 (金) 03:30:41
  • 思うにワーカーホリックとは一種の戦闘狂であって、物理的暴力と電子戦技巧の違いはあれど多分この人はニーズヘグ=サンの同類、自分より強い奴がワザマエを買ってくれて存分に大暴れできればそれで満足、みたいな感じだったのかなあと。漫画版では明らかに描き手に愛されてるから華々しいイクサの果てに華々しく爆発四散するのだろうな……ホロキーボードに包まれてあれ -- 2025-11-21 (金) 22:03:43