コトダマ(さ行~な行)

Last-modified: 2024-08-14 (水) 21:44:49

コトダマ(あ行~か行): (さ行~な行) (は行~わ行・英数記号)


さ行

最終的な事

「アンヴェイル・ザ・トレイル」より。
腹痛を訴えるも、トイレに駆け込むことを許されず、顔面蒼白でうずくまる学生の行き着く先。

あまりにもあまりにもなので、奥ゆかしく伏せられた表現である。

下痢便を漏らすことである。

最終的に全員殺せばよいのだ!

「ゲイシャ・カラテ・シンカンセン・アンド・ヘル」より。
多数のニンジャと偶発的に遭遇し、どのニンジャから殺すべきか逡巡してヘッジホッグを優先する決断をした直後のニンジャスレイヤーの思考。
ニンジャスレイヤー特有のサツバツ思考の典型例であり、多くの敵と対峙する場面の実況ではヘッズが口々にこの言葉を呟く。
コミック版において大ゴマで決断的に描かれたことが流行の要因として大きい。

サイバーサングラス

液晶モニタとUNIXを内蔵したサングラス。
IRCネットに接続されており、IRCチャットや映像コンテンツなどを利用できる。ヘッドマウントディスプレイとは違い、カメラで外の様子が表示されるため、装着したまま外で行動できる。
多数のヤクザやニンジャ、カチグミ・サラリマン、サイバー・ゴス、果ては学生までが用いている携帯型の端末である。
カメラの視界内に存在する壁、床、空などに対して、自動的に暗黒メガコーポの広告画像や映像が描画表示される。高額なカチグミ・プランに契約すればこれらは非表示にできるが、使用者の殆どは広告表示の代わりに通信費を安くするマケグミ・プランである。
サングラスの外側のLED画面に文字を表示する事もでき、恐怖感や不気味さの演出に一役買う。
なお、網膜に端末をインプラントする技術も存在している。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

サイバネ

生体機械化(Cybernetic Organism=サイボーグ)技術。サイバーパンク作品の代名詞の一つ。
忍殺の世界では普遍的な技術で、体の一部をサイバネ化したキャラや、サイバネ手術を引き受ける闇医者が多く登場する。
大抵「違法」「非合法」といった接頭詞がつくが、合法な人体サイバネ改造も存在する模様。おそらくは警察組織や、体制から認可を受けた正規の医者などで行われていると見られる。
サイバネ手術を受けるために不法入国した人物もいることから、作中日本(あるいはネオサイタマ)はサイバネ技術面において先進的であるようだ。日帰りサロンで新たな施術を待つ軍事用サイバネを埋め込んだ女子高生の姿は、外から来た者を恐怖させる。
ニンジャにとっても重要性の高い技術であり、イクサの結果失った箇所を補ったり、憑依したニンジャソウルが特殊な外見を特色とするクランの場合、その姿に肉体を近づけるために利用するケースもある。
(前者の例:ブラックヘイズシャドウウィーヴ 後者の例:センチピードデビルフィッシュ
戦闘用サイバネには、肉体への「馴染みやすさ」や「許容度」に大きな個人差があり、適性が高い人間は戦闘サイバネ化がもたらす精神的苦痛や手術時の負荷、拒絶反応などが極めて軽いものとなる。

サウザンド・デイズ・ショーギ

現実世界の将棋での「千日手」の意。双方が同じ指しを繰り返して勝負がつかない様子を指す。
忍殺本編では、カラテの達人同士の勝負が長引く際の表現として、同名の故事の引用という形で用いられた。一方、普通に「千日手」と表記される場面も。アンバサダー=サンも比喩として使っている。

「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」一度手の内を見せ合い、殺し合った両者……無論カラテは長期戦の様相を呈する。実力伯仲。サウザンド・デイズ・ショーギの古事を思い起こさずにはいられない。彼らはカラテを巧みに捌き続け、不可避のクライマックスへと向かうのだ……! 6(「キリング・フィールド・サップーケイ」#6より)

ちなみに忍殺世界にも将棋は有る。参考:ショーギ

罪罰

罪と罰。
作中では、ザイバツ・シャドーギルドを象徴する文字であり、キョジツテンカンホー・ジツの発動も表現している。
このジツが発動すると、ニンジャの存在を認知した一般人がいた時やザイバツの真実に近づいた者がいた際に、「罪罰」の文字が台詞や地の文を侵食して認識改変してしまう。

○○殺!

「~して殺した」「~を用いて殺した」という意味。
「撲殺」「射殺」「薬殺」「銃殺」などといった漢語と同様の構成原理ではあるが、
「連続ヘッドショット殺!」「貫通殺!」などと書かれることで疾走感を与える。

殺忍

ニンジャスレイヤーがニンジャを殺すこと。

サツバツ

殺伐。荒んだ様子を意味する。
そのまま「殺伐とした雰囲気」を表現する際に使われる他、ナラク状態のニンジャスレイヤーシャウトとして使われる事も。

サムライ探偵サイゴ

リンク先を参照な。

サムエスーツ

作務衣であろう衣装。鍼灸医のカタオキや料亭の店員らが着ていた。
「スーツ」とは上下揃いの服一般のことを言うので、上下のある作務衣に使ってもおかしくありませんね。

サラリマン

サラリーマン。上層階級たるカチグミから、非人道的な待遇を受けるマケグミ、つつましやかな生活を享受できる中間層まで多種多様。

サラリーマンという言葉は和製英語。ネオサイタマにおいては長音符が抜け落ちる。ひらがな表記の「さらりまん」は、サイバーパンクの古典『ニューロマンサー』(の日本語訳)でも用いられる、ゆいしょ正しいコトダマである。

関連:暗黒メガコーポウシミツ残業オーエルカロウシ

○○=サン

XXX-san。敬称。忍殺世界において敬称はほぼこれに統一されている。
"Mr./Mrs./Miss" の代用的言葉であるため、未読者やニュービーが良く使う「ミナ=サン」「オニイ=サン」などは誤用と言える。
敵同士であれ必ずアイサツを交わす奥ゆかしさを持つニンジャたちは、戦いの最中であっても=サン付けをしないようなシツレイを働く事は実際少なく、その徹底ぶりは主人公妻子の仇を「ダークニンジャ=サン」と呼んでいる程である。
例外は「家族のように非常に親密な相手」「対象が目の前にいない」「大変な激昂時」くらい。
 
現実世界でも、外国の人が日本人宛のメールで "XXX-san" などと書く事は珍しくなく、日本を扱ったアメコミにも "-san" はよく登場する。(参考)
 
「=」は半角でも全角でも良いとされ、複数いる翻訳者によって癖がある。
地の文でもまれに用いられる事があるが(主に初期)、地の文で「=サン」がつくのは非ニンジャのサラリマンやOLの場合が多い。
また、ヨロシサン製薬サカイエサン・トーフ社などの社名につく「サン」もこの「=サン」である可能性があるが、意識される事はあまりない。
 
この表現の亜種として、教職・研究職・医師などに当たる人物などに対する「○○=センセイ」という表現も確認されている。こちらは "Dr./Professor" などの称号に近いか。
一方、「ちゃん」などの日本語では「さん」に並ぶ言い回しを「=サン」の用法で使うことは稀(ヘッズ間では以前からよく使われるが、これは非公式ベースな発展である)。
アカチャン」「ネコチャン」など、「=」を付けない「○○チャン」という概念は多用され忍殺世界で一般的なことが窺える。
固有名詞にさらに付加する「=サン」的用法の場合、「ビフォア・ザ・ストーム」では女性同士が親友間で「○○=チャン」と呼び合う事例が確認されているが、それ以降は使われず、逆に「○○ちゃん」と表記する例が幾度か登場している。いずれにせよ登場頻度が低く、2018年現在においても確定的な見解はないと言える。
なお、「くん」は「ラスト・ボーイ・スタンディング2017」で(男体化を強調する表現として)「=クン」が使われたことがある程度で、本編では全く使われていない。

サンシタ

三下。主に弱すぎるニンジャや奥ゆかしさに欠ける小悪党めいたニンジャに対する罵倒語。
ニンジャソウルの格に基づいた「ゲニン」と違って明確な基準はなく、呼ぶ側の主観的判断によるところが大きい。
ナラク・ニンジャがその性格上全てのニンジャをサンシタ扱いしているように、ある人物からサンシタ呼ばわりされたニンジャが必ずサンシタ・ニンジャであるとは限らない。

しかし基本的に「サンシタ」と呼ばれる者は実力はイマイチで品性も下劣であり、モータル相手に調子に乗っているところを他のニンジャに殺されたりアイサツをまともにしない(もしくはできなかった)、かませ犬めいて威勢のいい挑発をしては瞬殺されたりと実際悲惨な扱いを受ける。
…が、あまりの情けなさから密かなファンが付く場合も。

三種の神器

一般にはソード、ジュエル、ミラーとされるが、真の三種の神器はメンポヌンチャクブレーサーである。
第1部終盤にその存在が明かされ、以降の物語に深く関わってくる。
詳細はリンク先を参照な。

英国の闇の三神器

英国における三つの神器、すなわち「グレイル・オブ・チャドー(茶道の聖杯)」、「リング・オブ・ステルス(レーダー捕捉不能の指輪)」、「エクスカリバー」のことである。
マビノギオン書には、この三神器を装備することによって得られる数々のマジックパワーや奇跡について予言されている。

ザンシン

「残心」。実際武道でも用いられる心構えの一種。
例えばワザを決めた後も警戒を怠らず、敵の死に際のヤバレカバレに備えて戦闘体勢を維持するといったアトモスフィアである。

山賊ショドー体

忍殺世界の書体(フォント)の一種。ショドーというからには筆文字系のフォントと思われる。
フォントマニアである作中人物の言によれば「意志が強くてセクシー」。
看板にはあまり使われないため、使われると目立つという。

サンボンジメ

「サンボンジメ・チャント」「サンボンジメのリチュアル柏手」といった形で登場。
サラリマンや事務官によって行われていることが確認できる。
もちろん「イッポンジメ」もある。

リチュアル柏手のほうでは「バンザイ!」三唱とともに「サン!サン!ナナビョウシ!」の声が聞かれた。

ジアゲ

地上げ。本来の地上げは建築用地を確保するために地主や借家人のいる土地を買収することだが、本作では単に強迫や暴力、当事者不在の名義変えなどの強引な手段による不動産の買収を指す。
1980年代バブル期の日本において、暴力団による恫喝の絡んだ土地の売買が横行したことで、「地上げ」という単語そのものにネガティブなイメージがついたことがモデル。

シアツ

古より伝わる神秘的治療法。
いくつか種類があるようだが、オーファンが行った物に「体幹に熱した針を複数突き刺す」というのがある。鍼灸と混同されているのだろうか?
しかしカタオキはきちんと「鍼灸師」と設定されており、シアツ師ではない。謎は深まるばかりである……。

ジェネレーター

generator。発電機、製造装置、動力機関など、なんかを発生させるもの。

トーフやショーユの製造工程に組み込まれたもの、都市の地下に秘密裏に建造されたもの、艦船や航空機に搭載されたものなど、各所の「ジェネレーター」がそれぞれ具体的にどのようなものなのかは、読者による状況判断が必要である。これは翻訳チームの手抜……アッハイ、ヘッズの想像力を妨げない奥ゆかしい措置です。

忍殺世界に登場する「ジェネレーター」はだいたい爆発する危険があり、実際しばしば爆発して近隣が無人地帯になるなど大変なことになる。労働者の奴隷めいた労働が付随する場合もあり、また描かれる廃棄物はだいたい環境にわるい。

  • 第2部最終エピソードには、とある施設の「動力炉」の話がある。そこが動力炉らしからぬ空間であるということの描写が「ニューク発電所もスモトリが回す車輪も無い」……逆に言えば、この世界の動力炉(≒ジェネレーター?)はそういったものが代表的イメージであるようだ。

自我

現実世界では哲学や心理学・精神分析学的に深い意味を有する用語であるが、本作では広く「脳や精神の(正常な)はたらき・機能」を包み込む意味のようである。おおむね、いわゆる「メンタル」や「精神」に置き換えるとよい。

本編中においては、社内研修や組織員用の研修プログラム等を自我に影響を及ぼすレベルにまで行われた者が「自我は研修済」「自我を亡失」とまで言われる重篤な状態に陥ったり、IRCの使用によって自我希薄化症状を発症する者もいれば、電子ドラッグ濫用の末自ら自我を崩壊させる者もいる。挙げ句の果てに自らの目的の為、他者の自我を強制的に破壊せんとする者達もしばしば見受けられる。まさにマッポーの世の一側面である。

自我障害

忍殺世界における「自我」に関連する障害。なお、「自我障害」は現実の医学用語にもあるが、あまり関係がないように思われる。

いわゆる「メンタル」に関する障害として、広い意味で使われるようだ。自我科医師は次のように説明した。

ドクターの言葉は冷酷かつ画一的であったが、真実でもあった。十数年以上前から……LAN直結技術が普遍化し、ハッカー達がコトダマ空間の伝説を囁きあうようになってから……重度のIRC中毒で自我を失う若者が増え始めた。直結された人格とIPが混線し……希薄化あるいは変容してゆくのだ。 4(「キリング・フィールド・サップーケイ」#4)

自我科

「自我障害」を扱う診療科。現実世界における精神科、あるいは心療内科に近いようだ。
IRC中毒患者の他、薬物依存症患者なども診療の対象となっている。

磁気嵐

サイバーパンク作品の代名詞の一つ。
忍殺世界の日本を物理的、電子的に実質上の鎖国としている原因。空路はこれ、海路は殺人マグロによってそれぞれ封鎖されている。
これにより、空路で日本に出入りする事は現代のようにパスポートさえあればというわけにはいかず、対磁気嵐テクノロジーを持つガイオン空港などの特別な空港を利用しないと入出国できないようだ。

その正体

その正体は、物理世界とオヒガンの重なりがY2Kによって歪んだことで生じたノイズである。

 
また、翻訳チームによる更新作業中にもIRC磁気嵐が観測される場合があり、これによる通し番号のずれなどがまれに発生する(ほんやくチーム語としての「磁気嵐」)。

シシオドシ

鹿威し。「カコーン」という音を立て、空間にゼンめいたアトモスフィアを演出する。
基本的には我々の知るものと同様の形状であろう。

ただし、「金箔塗りシシオドシ」なるものがあったり、一列にずらりと並べられたりと、やはり不思議な運用もされている様子。「電子シシオドシ」というものがあったり、襲撃に備えるセキュリティ設備らしい「超音波シシオドシ」というものがあったりする。

店舗ではシシオドシの音を電子的に増幅することもあるようだが、上流階級出の女性に言わせると「下品」で、「ワビサビの演出が中途半端」であるらしい。

四聖獣

東西南北の四方に配置される四種の動物。平安時代から伝わるモチーフである。

我々の知る四神(朱雀、白虎、玄武、青龍。俗に言う四聖獣)とは異なり、内訳は「ドラゴンゴリラタコイーグル」。方位は、ドラゴンが北、ゴリラが東、タコが西、イーグルが南に対応するらしい。

なお、四神の中央には黄龍、または麒麟をあてはめる解釈が存在するが、ザイバツ・シテンノ創設者トランスペアレントクィリンの存在から、忍殺世界での四聖獣の中央にはクィリン(=麒麟?)が存在すると推測される。

ジツ

「術」。詳しくはニンジャについて武道・ワザ・ジツを参照な。
ちなみに英語圏は実際「術」の事を"Jitzu"ないし"Jitsu"と表記する。

失禁

忍殺の代名詞の一つ。
失禁という語は本来「何かが抑えきれずにあふれる」様子を指すが*1、作中で使われるのは我々の一般的用法と同じく尿失禁である。
ニンジャリアリティ・ショックの代表的な初期症状である他、上役から怒られたサラリマンが恐縮のあまりするなど、実際そのシーンは極めて多い。
だがザ・ヴァーティゴ=サンによれば、決して一般人が日常的に失禁しているわけではなく、あくまで極端な恐怖を感じたために起こる非日常の現象であるらしい。なのでいつ失禁してもいいようにオムツをしているサラリマンなどはいないそうだ。
作中で何かと重点して描写されるが、その意図についてボンド=サンは何故かはぐらかしている。

関連:ニンジャリアリティショック

シックスインチ・ネイル

6インチ(15.24cm)の釘。五寸釘(5寸は15.15cm)であろう。

実際

「本当に」「実に」「実際に」程度の意味で強調するための接頭語。
「実際安い」「実際コワイ」など、形容詞につけて強調する用法が多いが、「実際死ぬ」という動詞に付く形で使われることもある。
もとは"Actually" の訳との事。Actuallyという単語はReallyやTotallyなどと同じく、欧米圏では若者言葉として日本における「マジで」めいた強調語として使われている。
ほんやくを故意に画一化しているだけなので意味の把握も容易であり実際使いやすい。

実際安い

非常に安価である事をアピールする煽り文句。
ネオサイタマに氾濫する文句であり、ネオサイタマを象徴するフレーズともなっている。
 
関連:コケシマート

シツレイ

「失礼」の意だが、マッポーの日本では言葉の重みが違ってくる。
礼節に反する言動に及んでしまった場合に「シツレイ」となり、マッポー的日本では最も恥ずべき・してはならない行為である。
もしシツレイ行為をしてしまった場合、ケジメセプクの機会が与えられればまだ良い方で、ムラハチ以上の社会的制裁が待ち受ける。
一般的な意味での「無礼」「非礼」のニュアンスも含む言葉と考えると分かりやすいだろう。
「シツレイ」の上には「スゴイ・シツレイ」や「タイヘン・シツレイ」が存在するが、作中でこれを犯した者はどちらも悲惨な死を遂げている。
命の奪い合いをするニンジャにおいても、シツレイを犯した者の末路は哀れである。インガオホー!

しめやかに

「ひっそり、静かに」の意。我々の知る日本語では葬式の形容くらいにしか使われない言葉であるが、忍殺では使用頻度が目立って高い。
路地をしめやかに走ったり、ビルからしめやかに飛び降りたり、果てはしめやかに爆発四散したりする。

ジュー・ウェア

柔道着のことと思われる。
ただし、カラテカの胴着もジュー・ウェアとされており、本作においては道着の総称がジュー・ウェアなのかもしれない。
さらには、飲食店の従業員やキョート・リパブリックのリキシャー・ドライバーといった武道とは直接縁の無い人々がユニフォームとしている場面もしばしば見受けられる。われわれの世界のトレーナー(トレーニングウェア)めいた存在なのだろうか。
忍殺世界における日本の一般的な家庭では、来客用も含めた数着のジュー・ウェアを常備しているのが普通らしい。

作中では古い時代からニンジャ達が着用しており、騎士たちが鎧の上から着る白麻のサーコート(シクラス)は、ニンジャのジュー・ウェアに由来するとされている。

 

ちなみに現実世界では、柔道着や稽古着の類いは国際的に"Gi"(「着」の音写)と呼ばれている。実際の英語とは異なる語彙を創造する作者の努力の一端をうかがい知ることがができる。

重金属酸性雨

ネオサイタマにほぼ常時降り注ぐ汚染された雨。

酸性雨は、映画『ブレードランナー』めいたアトモスフィアを醸しだす、サイバーパンク作品の代名詞の一つ。

重金属は、おおむね鉄以上の比重を持つ金属のことで、金や銀などもここに含まれるのであるが、環境や人体に悪い実績を有する物質(鉛、カドミウム、水銀、砒素など)も名を連ねる。

短時間で肌が溶けるなどという事はないが、免疫のない者が当たり続けると24時間ほどで死ぬらしい。
そんなものに免疫があるというのも、それはそれでコワイ事である。
冬には重金属雪が降る事もあるほか、キョート・リパブリックのセキバハラ荒野ではしばしば重金属雹が降り注ぐらしい。

重点

「重要」「重視」「集中」「注目」など、多様な意味を持つコトダマ。
とにかく、このコトダマがある以上、そこには重要な「何か」が存在するのである。
なお、翻訳チームからの連絡も【重点】で始まる事が多い。
 
アメコミ『ヒットマン』日本語版第2巻でブラッドレー・ボンド=サンが解説を書いているが、これの対訳で "emphasize" (強調する、力説する)を「重点」と訳しているのがわかる。

マディソンおばあちゃんによれば、原文では "focus" あるいは、原文から「重点」。確かに「オートフォーカス」と思われる描写が「自動重点」と記されていたりはする。しかし「重点」に "focus(focused)" などをあてはめてもまともな英文にならない場合が多く、謎。

十人十色

人それぞれが違う個性を持っているという意味を表す諺であり、作中でも現実と同じ意味で使われる。
一方、第4部からは作中の広告音声として「十人十色!十人十色!」というものが使われており、自走マネキネコや自動ドロイドが8の字を描く動きでループして道を走り回りながらこれを叫んでいるというシュールな光景が見られる。

シュギ・ジキ

語源は「祝儀敷き」であろう。
現実世界においては、住居の座敷を吉事で使う際の畳の敷き方の一つ*2。仏事など凶事の際の「不祝儀敷き」と対になる概念である。畳の合わせ目を十字形に直交させないのが特徴。詳しくは外部で調べて欲しい。

忍殺世界でもなんらかの畳の敷き方のパターンとしてあるようで、むしろ不吉なアトモスフィアを漂わせる。実際以下の定型文を目の当たりにしたヘッズは悉く発狂している。重篤ヘッズの際は直前のツイートで察し情緒を著しく乱すことも。
またシュギ・ジキ登場エピソードの1つ「ザ・フォーチュン・テラー」がキルズ版において漫画化された際に最初の1コマ目がシュギ・ジキの大写しとなったため、新エピソードの更新を楽しみにしていたヘッズが軒並みシュギ・ジキリアリティショックに陥り実況タグがアビ・インフェルノ・ジゴクと化した。

「バカな……行き止まりとは……!」ニンジャスレイヤーが足を踏み入れたのは、タタミ敷きの四角い小部屋であった。それはシュギ・ジキと呼ばれるパターンで、十二枚のタタミから構成されている。四方は壁であり、それぞれにはライオン、バタフライ、ゲイシャ、イカの見事な墨絵が描かれていた。(「デス・オブ・バタフライ」7)

そのような部屋や、ある種のストーリー展開を指しても使われる。

状況判断

「なぜここが!」「状況判断だ!」
我らがニンジャスレイヤーの決め台詞のひとつ。
敵対ニンジャの問いかけに返すのがお約束で、この展開になると実際ヘッズは沸き立つ。
なお当然ながら、この台詞を聞いたニンジャはまず助からない。

ショウジ戸

障子戸(しょうじど)。格子戸に紙やガラスを張ったショウジ戸は、間仕切りとして「隔て」と「採光」という二つの機能を両立させた建具である。
反面、多少の狼藉で破れてしまう耐久性の低さから、容易に突破できる防御の代名詞ともなっている。

「私のハッキング能力の前では、ファイアウォールなどショウジ戸も同然なのです」(「ユーレイ・ダンシング・オン・コンクリート・ハカバ」#3より)

常人の三倍の脚力

ニンジャソウルが時に与えてくれる能力。バンディットレオパルドシーワーラットなどが持っている。
「三倍近い」「三倍を超える」とも。そのあたりは地の文=サンの気分次第である。
「常人」がどんな人間を指しているかは不明。「脚力」が運動エネルギーなのか速度なのかそれ以外の尺度なのかも不明。
つまり常人の三倍の脚力で具体的にどれくらいスゴイ事ができるのかは実際わからない。

ニンジャスレイヤーは生身でベンツと並走しているし、ミニットマンはチーター並みの速度で匍匐前進している。
さらに「ワン・ミニット・ビフォア・ザ・タヌキ」に登場する傭兵に至っては、サイバネ義手を着けた非ニンジャでありながら常人の十倍の腕力を持っているわけで、たかだか常人の三倍程度の脚力が特筆に値するとは思えないのだが、それでも何故か毎度毎度麗々しく語られる不思議な能力。
古代ローマカラテと並ぶ能力系デスノボリとしても知られる。カマセ・ドッグ重点。
この能力を持つニンジャ達はヘッズに「三倍族」の俗称で呼ばれ、親しまれている。
そして、おお、ナムサン!とうとうニンジャスレイヤープラスディスカバリー・オブ・ミスティック・ニンジャ・アーツ(4):ジツ、カラテ、およびモータルの関連性についてにて、「多くのニンジャソウル憑依者は、最低でも常人の三倍近い脚力を持つ」と明記されてしまったのだ!

 

1970年代に日本で放映され、マーベル製作チームから高い評価を得て後のスパイダーアクションに大きな影響を与えたと言われている「東映版スパイダーマン」の身体能力設定がまさにこれであり、あるいはここに由来している可能性がある。

 
常人の三倍のニンジャ名鑑
常人の三倍の名称常人の三倍の備考
ウミノ・スド
キングプラウン翻訳チームの独自企画に登場する非公式三倍族
クアース
サキモリ
シーワーラット
セノバイト常人の三倍近い超人的脚力
ディサイプル常人の三倍近い脚力
ディテクティヴ常人の三倍近い脚力
ドモボーイ
バーグラー
バンダースナッチ
バンディット常人の三倍近い脚力
ホーネット翻訳チームの独自企画に登場する非公式三倍族
ホミサイド
レオパルド常人の三倍近い脚力
※常人の三倍を超える脚力とも
ロブスター(を名乗るナカタ研究員)脚部に移植されたバイオ筋肉によるもの
ワッチタワー

ショッギョ・ムッジョ

「諸行無常」の意。

ジョック

ハイスクール等の体育会系カチグミ男子学生の事。高圧的で傲慢、暴力的で排他的。

大元は忍殺的コトダマではなく、アメリカにおけるスクール・カーストの頂点に立つ階級を指す語。忍殺世界ではカチグミのスポーツである「ヤブサメ」や「ケマリ」、そして我々の世界と同様「アメリカン・フットボール」を嗜む男子学生がここに所属する。

米国型スクールカーストについて

忍殺世界のハイスクールには米国めいたスクール・カーストがあり、作者は合衆国市民ということがよく納得できることです。米国型のスクール・カーストについてはwikipedia「ジョック」参照。

ジョックに対するカースト最上層の女子生徒は米国においてはチアリーダーで、クイーンビー(女王蜂)と呼ばれる。「ラスト・ガール・スタンディング」の描写では、忍殺世界ではチアマイコ部がこれに対応している。

反対にカーストの底辺は「ギーク」や「ゴス」(サイバーゴス含む)、「ブレイン」(ガリ勉)などの「ナード」層とされる。日本の学校文化になじんだ者にとって、(オタクやガリ勉はともかく)ゴスの置かれる層というのはわかりにくいかもしれないが、サイバーゴスのユンコ・スズキの言動に、下位に位置づけられた者の反発精神を窺うことができる。
その性質上イジメも受けやすく、現実世界ではこれが原因で銃乱射事件に発展したケースもある。

なお、実際にはアメリカの成功した文化人や実業家の中に元ナードが多く見られるように、(母数の多さもあってか)社会的に高い地位に就きやすいのはナードの方であるらしい。
ジョックの中にもプロとして大成するものはいるが、そうなれるのは上澄み中の上澄みであり、殆どのジョックにとっては無縁の世界である。
そんな訳で、「元ジョックがナードだった者の部下になる」という笑えない状況になることも珍しくないのだとか。
そして、映画監督などの創作者にも「ナード」出身者は多い。つまり作者にとって「ジョック」は抑圧者なので、報復めいて様々な作品中で「嫌われ者」「憎まれ役」扱いされ真っ先に怪物などの犠牲となる。ニンジャスレイヤー世界もその例外ではない。ショッギョ・ムッジョ!
無論、全てのジョックがそのような意地の悪い人間だという訳ではないので、くれぐれも偏見は持たないようにしよう。

ジョルリ人形

作中において、しばしば比喩表現に用いられる人形。単に「ジョルリ」とも。

誰かに意識や身体を乗っ取られて動かされることを形容して「ジョルリ人形めいた」と表現し、まったく動かなくなったものや落下するさまについて「糸の切れたジョルリ人形めいた」と表現される。つまり、われわれの知る一般平易な日本語の「操り人形」に置き換え可能である。

我々の世界の日本語と文化を再確認すれば、「浄瑠璃」という音楽に合わせて大型の人形を操演する人形劇が「人形浄瑠璃(文楽とも言う)」であり、それに使う人形が「浄瑠璃人形(文楽人形という方が一般的)」である。

もっとも忍殺世界における「ジョルリ」という芸能やそれに使う人形がいかなるものかは描かれていないので、われわれの考える文楽人形とかけ離れたものである可能性がある。

実際、文楽人形は人間が操る人形には相違ないが、「糸の切れた」という表現からイメージされがちな糸操り人形(マリオネット)とは程遠いものである。人間の2/3ほどの大きさのある大型人形で、複数の人形遣いが分担して支え持ち、動作や表情を操る(表情を操るパーツとして糸も使われており、糸が切れると大変なことになるのは変わりないが)。

派生用語として、ヘッズ制作の人形(フィギュア)が「ジョルリ」と呼ばれる。

ジリー・プアー

徐々に不利になっていく様子を指す「ジリ貧」の意。初出では「ジリ貧と思われる」との訳注がついたが(「アット・ザ・トリーズナーズヴィル」#4)、現在は「ジリー・プアー(徐々に不利)」という表記が定着している。

シンピテキ

主に「スピリチュアル」といった意味合いで使われるコトダマ。作中には同名の違法薬物が登場するので混同に注意。

スカム

英語の "scum" 。排水溝などにたまった汚物、すなわちヘドロや水垢などが元の意味である。

日本語の「カス」「ゴミ」「クソ」同様、「役立たず」「どうしようもないもの」などを意味するスラングとして展開、さらにはクソっぷりにオモシロミを見出す「スカム・ミュージック」「スカム・カルチャー」などを生み出した。

忍殺世界では、さまざまなものが「スカム」という形容付きで表現される(「スカム歌謡曲」など)。中でも「スカム禅問答」のインパクトは大で、「胡散臭いもの」「茶番的なもの」一般を指す一種のヘッズスラングとしても通用している。

スケロク

助六。歌舞伎の有名な一演目の通称であり、その登場人物の名前でもある(wikipedia)。

稲荷寿司と海苔巻きを折り詰めたスシを、ヒロイン「揚巻」にひっかけて(「揚げ」と「巻き」が入っているから)「助六寿司」と呼ぶのが定着したくらい、よく知られた演目である。歌舞伎の知識に乏しい人でもは知っているという人は多いだろう。

実在の演目『助六』のあらすじを大雑把に説明するならば以下の通り。

  • 吉原のオイランであるアゲマキと侠客スケロクはネンゴロであるのだが、いけ好かないカネモチのイキュウがアゲマキをものにしようと迫る。実はスケロクとイキュウには秘密の正体(※ニンジャではない)があり、スケロクは源氏のレジェンドカタナ探索クエストを遂行中であった。そして、イキュウが目的のカタナ所持者なのだった!

スケロクやアゲマキの振る舞いがクールである(バトウ=ジツも見どころ)として江戸の庶民の間で人気を博した。

忍殺世界では墨絵などで「スケロク」が描かれることが多い。ネオサイタマやキョートでもカブキの演目として挙げられており、それなりの知名度があると思われる。もっとも、忍殺本編では内容についての言及がないため、忍殺世界でも同じ内容かどうかは保証しかねる。

スゴイ

「凄い」の意。実際スゴイ。
「スゴイハヤイ」「スゴイタカイ」など、他の形容詞と組み合わせて使用される事が多い。
ハッカーのランキングの一つでもあり、「テンサイ級」の下の階級として扱われる。
 
関連:テンサイヤバイ

涼しい

「クール」の直訳か。ハッカー仲間のスラングらしい。
時にニンジャすら出し抜く、モータルの心意気に対する賛辞と言えよう。

ストリートオイラン/ストリートマイコ

オイラン/マイコ=娼婦の忍殺世界においては、街娼(ストリートガール)となろう。道行く人の袖を引いて春をひさぐのがなりわいである。

書籍版にはアンダーガイオンのある「ストリートマイコ」について、デコレートされたカラカサに源氏名や扇情的文言を書いたものを持って客引きをする特徴的な姿が描かれる。彼女独自の営業スタイルなのか、この業態に共通するスタイルなのかはわからない。

ストリート・メディック

第4部の世界において、常に街中を救急車でパトロールし、治療が必要な人間を探し回っている活動をしている者達。
当然この活動は慈善事業ではなく高額の医療費が後日に請求されるうえ、治療の品質や金額の妥当性を担保するものはあまりない。
外でケガをしたり倒れた者たちは意識が朦朧としているのでとっさの判断が出来ず、つけこまれがちであるという。

素早い茶色の狐が怠惰な犬を飛び越す

ナンシーを始めとする、ハッカーが使用するハッカー・チャント。
英語で表記すると「The quick brown fox jumps over the lazy dog」であり、これはアルファベット26文字全てを使い、かつ可能な限り短くした短文「パングラム」の一種。かつてはタイプライターのテスト用として、近年ではフォントのチェック用として使われるものの中でもっとも有名なもののひとつである。
日本で言えば、「いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐ(い)のおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑ(え)ひもせす」に近い。こちらは古代日本において123とあいうえおの両方を表していた。干支といろはを組み合わせておよそ600分割の升目を作れる、実際便利な指標である。

スモトリ

「相撲取り」。海外からの日本イメージを象徴するものの一つ。
肥満しているように見えるが、大相撲の力士たちは筋肉質な体を持つ格闘家である。

格闘家としてのスモトリ

オスモウは、忍殺世界において人気のある格闘技である。

「巡業インディペンデントスモトリ団体を含めればおそらく10万を超えるスモトリ戦士が日本には存在する」(「ゴッドハンド・ザ・スモトリ」 #1)という。中央リーグ「リキシ・リーグ」に登録されるのは64人のみ。多くのスモトリの生活は苦しいが、勝ち上がって「リキシ・スモトリ」となれば、貴族同然の暮らしができる。優勝し頂点に立ったものは「ヨコヅナ」と呼ばれ、それぞれ固有の入場テーマを持っているらしい。

マッポーの世においてはヨロシサンとソウカイヤのロビー活動によって薬物「チャンコ072」が解禁されており、これを摂取して手早く体躯を肥大化させている者が殆ど。ネオサイタマ郊外のジャングルではチャンコ072の副作用である遺伝子異常の果てに知性を失い、廃棄されたスモトリ達が獣のように暮らしているともいう。

町の中のスモトリ

スモトリの生活は実際苦しく、「スモトリ崩れ」でヤクザ・バウンサー、スラッシャーとなったものも数多い。逆に、「スモトリ上がり」のマッポという人物も存在する。

実際一般人が恐れをなすほど強いが、ニンジャには到底敵わないヤラレ役、死に役である。しかしその巨躯からなるタフネスは実際高く、ニンジャの攻撃で一撃死しない場面もまま見られる。

その体力を生かし、新幹線の外装整備など過酷な肉体労働に就く場合もある。このほか、肉体労働以外のサービス業などにもスモトリの姿はまま見られる。スモトリヤクザ、スモトリ・デッカー、果てはスモトリズンビーなどの言葉も登場している。(ファンタジー小説などに見られるような)種族名と解釈した方が理解しやすいのでは、という意見もある。

ニンジャスレイヤーの物語自体音楽への言及が多いが、スモトリ崩れの反体制ラッパー2COOLリリックや、オスモウ・ウエスタンなど、スモトリと音楽も縁が深い。

バイオスモトリ

スモトリに似せて培養されたバイオスモトリも生産されているが、プラントの事故などによって野生化し問題となっている。

古代のスモトリ

現代での「スモトリ」は上述のように格闘家あるいは強靭な肉体を持つ労働者たちの事であるが、古代に起こったニンジャ大戦では身長70フィート(約21メートル)を越える巨体を持つ怪物めいたスモトリも登場している。
ask.fmでの質疑応答によると、古代のスモトリはテッポウやシコと呼ばれる修行のみで体を巨大化させたという。(参照) 
ニンジャスレイヤープラスインタビュー・ウィズ・ニンジャ PLUS版(61)によると、巨大スモトリ達の実態の内訳は様々だが、「ビッグニンジャ系のクランで修行しているが未だニンジャになっていないニュービー」や「一時的に上位ニンジャからカラテやジツを注がれて巨大化したニュービー」が内訳の中で最もシンプルなもののようだ。
 
関連:オスモウオスモウ・ウェスタン

スモトリスト

リョウゴク駅構内では、殺気だった十代の若者達が一触即発の状況にあった。ひいきのスモトリのマワシのレプリカをバギーパンツの上から腰に帯びたスモトリギャング達が、実践知識派のスモトリ・スカラーズや犬儒的スモトリストらと睨み合い、手に持ったバールやバットを見せつける。 - 「ゴッドハンド・ザ・スモトリ」 #4

「スモトリスト」という言葉は、オスモウやスモトリのファンのことを指す語のようである。

ただし、「犬儒的スモトリスト」がどのようなものかはさっぱりわからない。

スラッシャー

荒事、特に強盗殺人を生業とするヨタモノの一種。
主にハッカーや他のスラッシャーとパーティを組んで強盗を行う「ハック&スラッシュ」と呼ばれる犯罪形式を取る場合が多い。
総じて残忍な性質の持ち主ばかりであるが、単なる殺人狂ではなく、無感情・効率的な殺人スキルが要求される。
パーティを組まずに単独で賞金稼ぎとして行動している者もいるが、そのようなケースは大抵が度し難いサイコ野郎だというのが専らの評判らしい。

スラムダンク

壁によく書かれている剣呑な落書き。治安のよくない地区の壁やシャッター商店街のシャッターなどに「バカ」「法律が通用しない」「ニューヨーク」などの落書きと一緒に書かれている。

「スラムダンク(slam dunk)」という言葉の意味自体は「叩きつけるような強烈なダンクシュート」だが、一度だけ書かれたツイートの後に本当にバスケットボールのゴールが登場したのみで特にバスケットボールとは関係ないシチュエーションが多く、そもそも地名や脅し文句と並列して書かれていたりするため本当の意味は重度のヘッズにも理解できない。謎のコトダマの一つである。

スリケン

リンク先を参照な。

ズンビー

ゾンビ。通常はゾンビーと呼ばれるが、稀にこういう発音をする場合もある。

セイシンテキ

様々な意味合いを持つワードで、ゼンに通じる奥ゆかしい概念であると思われるが、詳細は不明。
「お前にはセイシンテキが足りない」など、名詞として使われる場合も。
 
ザ・ヴァーティゴ=サン曰く、「心がコントロール下にあり、しっかりと行き渡っている……というような……そんなような感じ」らしい。
古代のリアルニンジャも「人がニンジャになるためには過酷な鍛錬と思索を通してカラテとセイシンテキを鍛える必要があり、本来カラテはセイシンテキと不可分なものだった」と述べていることから、「心・技・体」のうち、カラテが「技」「体」で、「心」に当たる部分がセイシンテキだと思われる。
実際、ニンジャおいてセイシンテキを高めることは、ソウルの力やカラテをより引き出すことにつながる。
おそらく元ネタは戸隠流忍術の修行項目の一つである「精神的教養」だと思われる。
 
一方で、「なんかスピリチュアルがアトモスフィアに満ちている様子とかのことなのかな」ともザ・ヴァーティゴ=サンは述べており、実際作中においても、この意味合いで使われることも多い。
概ねこの二通りの意味合いで使われるワードだと認識しておけば良いだろう。

似た用語:シンピテキヘイキンテキ

性的

普通に "sexual" の訳としても登場するが、恐らくは "sexy" の直訳的表現としても登場する。
青少年のなんかがあぶない。

「我々は今恐ろしいニンジャと豊満で性的なガイジンに、ローテクとハイテクのダブルハッキング攻撃を受けているんです!」(「ワン・ミニット・ビフォア・ザ・タヌキ」)

セプク

「切腹」の意と思われるが、拳銃での自決に対しても使われているので、自決行為全般を指すのかもしれない。
ケジメ」のさらに上位の責任の取り方であり、マッポー的日本の格式美。
実際死ぬが、セプクした者をそれ以上責め立てる事はシツレイであり、そうした行動をとった者は逆にムラハチにされる。
「ハラキリ」はまた別の表現であるので注意。
ケジメの場合と違い、「他人に腹を切られる事」をセプクと言う用法は確認されていない。
 
関連:ケジメハラキリ

前後

「性行為」の奥ゆかしい形容。当初は「激しく前後する」という形で用いられる事が多かった。
第3部に入ってからは「薬物前後」「正当防衛前後」「前後ワゴン」などコトダマ力抜群の表現が数多く生まれている。なお「前後左右」は別の言葉。
 

  • 例:「激しく前後するドスエ?」「朝から秘密前後しない?」
  • 関連:薬物前後ヤギ前後
  • 同義語:上下

前後している!

「前後」は英訳するとFワードであり、Fワード+ingをUNIX翻訳にかけると「前後している」となる。
これは悪態をついている表現であり、猥褻は一切無い。

センタ試験

人生の岐路をも左右する、実際重要な勉学試験。
これで高得点が取れない者はエリート街道に乗れず、マケグミとなってしまう。
高得点を取るには金をかけた高等教育が必要なわけで、マケグミ家庭には試験成功は到底難しい。

セントー

日本人であれば誰もが知っている施設・銭湯の事と思われる。
入り口は「男」「女」「仏」に分かれている。

戦略チャブ・コタツ

組織のトップが戦略を練る時に良く使われるテーブルの一種。
いかなる機能的デザインによって戦略的であるのかは特に説明がない。

ソクシンブツ

主に日本のブディズムで見られる僧侶のミイラである即身仏のこと。
僧侶が生きている内に限界まで痩せ、その後地中に設けた空間に入って死を待つという過酷な修行に果てに即身仏に至る。
作中ではミイラのごとくやせ細った者やミイラめいた死体のたとえとして使用される言葉である。

ソクシンブツ・オフィス

暗黒メガコーポが有能な人材を外界から完全隔離して作業効率を向上させるために用いる小型シェルター・コンテナ型の孤立オフィス。
数ヶ月~数年分の食料等と共に地下深くに埋められ業務目標を達成するまで掘り出されない。
その在り方はまさにソクシンブツといえる。

ソーマト・リコール

死を前にして、いわゆる「走馬灯のように思い出が蘇る」状態。スゴイ・アブナイ状態。

「デス・フロム・アバヴ・セキバハラ」#1に詳しい描写がある。それによれば、視界の中央にぼんやりとした映像があらわれ、その周囲を6つの映像がマンゲキョ(「万華鏡」であろう)めいてぐるぐる回転するのだという。しかし、必ずしも過去の映像だけが再生されるわけではないようで、ソーマト・リコールの中でコトダマ空間を垣間見ることもあるらしい。

ソンケイ

ヤクザクランにおける名誉、カリスマを表す概念。「尊敬する」行為や感情ではなく、「尊敬に値する」ことがらや雰囲気を指すようである。「ヤクザ」ページ内当該項も参照。

ヤクザにとっての「経験」や「威厳」といった言葉をひとまとめにしたようなコトダマと思われる……が、このコトダマの初出エピソードを読み進めていくうちに、その意味が段々解らなくなってくるヘッズが後を絶たなかった。「じゃあどうすんだ」『ソンケイを信じるんだ』

ヘッズ間においてはヤクザではない人物に対しても使われることもある。

た行

タイキスト

タイコ奏者。Taiko + -ist = Taikist。
ドラマーとは明確に区別されている。

大正エラ

作中で記された、歴史上の時期区分。"Taisho Era"。
Eraは「時代」「時期」という意味。

スナリマヤ女学院はこの時期に創立され、「歴史と伝統」ある学園とみなされている。

忍殺世界のことであるから「大正エラは江戸時代の一部」という可能性もなくはないが、史実の大正時代(1912-1926)に従っているならば、忍殺世界の現代から100年あまり前の昔ということになろう。

その他に「明治時代」も登場している。なお「昭和」は現在まで未登場。

退廃ホテル

男女が性的行為を行う際に利用する日本独自の集合モーテル・システムと説明される。実際ラブホテルのことである。
作中には西洋の城めいた外観の退廃ホテルも登場しており、原作者=サンの緻密な日本文化研究の成果のほどが窺われる。

タイプ速度

IRCチャットにおいて、メッセージをどれだけの時間で入力したかを示すもの。メッセージの横に()で囲まれて表示される。
ハッカーのワザマエを測る基準の一つ。カラテとジツの関係めいて、「ハッカーの戦闘力はUNIXのキータイピング速度が絶対的指標であり、補助的にコマンドオプションなどのトリックが用いられる」と解釈されている。
 
スゴイ級ハッカーのタイプ速度は、
「第三プラントが異常加熱したため、加速装置が爆発。その結果、緑色のバイオエキスがタマガワに注ぎました。が、現在は回復し再稼動しております。皆様、クローンヤクザの製品は安心です。」を3~5秒。
 
テンサイ級ハッカーのタイプ速度は、
「まあまあ、おのおのがた、それ以上ヨロシ=サンを愚弄しないほうがいい。タイプミスなど誰にでもあること。コウボウ・エラーズというではないか。」を0.5秒という恐るべきものである。
 
ミスタイプを犯した者はケジメないしセプクを強いられるため、これらの長文を一字一句間違える事なく、素早く正確にタイプ入力する事が求められる。

タケヤリ

批判の矛先の意。「体制へのタケヤリ」などの形で地の文=サンが用いる。

タダオーン!

あの男を主役とした映画、「ジーザスIV」のPVにおいて使用された扇情的効果音。
後に「ニンジャ戦士特に宇宙」においても使用された。
使われた作品が作品だったため、この効果音がニューロンに焼きついてしまったヘッズも少なくないようだ。
 
なお、タダオというキャラもいるが、彼とは実際関係ない。……のだが、実際本編にタダオ=サンが登場したりなんかしたりするとツイッター実況中のヘッズが一斉に「タダオーン!」と書き込むのが慣例となっていた。

タタミ

畳。日本の伝統的スタイルの部屋に敷かれるマットである。
忍殺世界では、時折罠や秘密の通路のカモフラージュとして用いられる。オーガニックなものは実際希少なようだ。
他にも、新幹線の屋根素材に用いられるカーボンナノタタミ(詳しくはカーボンの項を参照)や、野外で用いるポータブル・タタミ(オーディオドラマ「デス・フロム・アバヴ・セキバハラ」で登場。茣蓙だろうか?)なるものもある。
この奥ゆかしくも油断のならないマットの上で日々暮らす日本人は、面積や距離をタタミの枚数で表現することが多い(地の文=サンも同様)*3

 

また、twitter版の「キルゾーン・スモトリ」#2において10メートルと記載されていた箇所が、各種コミカライズ版にて「畳五枚分」と表記された事、「リキシャー・ディセント・アルゴリズム」において10ヤードが「タタミにして約5枚」と表記された事から、距離を表す場合は長辺で測られている事が裏付けられた(地域によって異なるが、一般的な畳の長辺はおおよそ180cmである)。

例文:

「猛烈なスピードで接近する二人のニンジャ!その距離はタタミ5枚、3枚、1枚!」
(「アンド・ユー・ウィル・ノウ・ヒム・バイ・ザ・トレイル・オブ・ニンジャ」#1より)

タツジン

達人。優れたワザマエを持つ者に送られる称号である。
感嘆詞としても用いられ、作中、素晴らしいテクニックを披露した者には「タツジン!」と語り手が叫ぶ。
たまに「メイジン!」もある。
物理書籍『秘密結社アマクダリ・セクト』収録の「ニンジャスレイヤー用語解説」によれば「ワザマエ!」より優れたワザマエに対する発言であるようだ。
 
関連:ワザマエ

「タヌキ」

アラキ・ウェイ(タラギ・ウェイ)が残した謎のダイイング・メッセージ。
ナンシー・リーはこの言葉こそが、ヨロシサン第1プラントのパスワードだと思っていたようだが…。

タタフータリタンタカタタザンタ

フーリンカザン

  • タヌキ・クリプティック
    • 江戸時代に使われていた古い暗号の一種。暗号文を「『た』抜き」で読むことで正しい語句が生成される。

ダルマ

実際われわれが知る「だるま」の形状なのであろうが、作中では濫用されている物品。
「真鍮ダルマ」は学校の屋上に据えつけられていたり、料亭の天井から吊り下げられたりといった装飾的用途で用いられるようである。実用的にはトレーニング用品として使われている描写が見られる(「重ラバー製のダルマ・サンドバッグ」であるとか、重りに使われる鉛製のダルマであるとか)。戦闘時には相手の行動を阻害するために用いられることもある。

カラテ×段、イアイドー×段、のような形で登場する、その人物の力量の表示。
作中では武道のほか、将棋やショドーにも「段」があることの言及がある。カラテ段位も参照。

われわれの世界の武道や囲碁将棋などで用いられている段位制は、一般に「初段」から「十段」の10段階で示されており、十段にはその道を極めた人物のみが登り得る、というのが大まかなイメージである(制度・運用は団体により異なる)。
忍殺世界の「段」はUNIXロールプレイングゲームの「レベル」めいた感覚で、「10段」は自称含め多数登場し、10段以上の数字もよく示される。アイキドー9段でジェット・ツキを習得できるといい、一般人基準からすると10段は実際強いようだ。

20段あたりからは、以下のようなタツジンの領域である。

カラテや将棋のタツジンは、およそ20段を超えた者同士の戦いになると、しばしば実際に拳や駒を交えることなく、正座して睨み合うだけで決着をつけることもあるという。彼らはただ睨み合っているだけなのに、吐血したり失禁したり心停止するのだ。

作中では、以下の人物にそれぞれ段位表記がある。自称のハッタリも多いので、実際のところ(地の文で描写されたもの)を太字で示す。

  • ナイン・トオヤマ:ジュドー28段、ショドー30段、オコト45段。ヨロシサン・インターナショナル社長秘書。
  • ノボセ・ゲンソン:イアイドー42段。伝説的デッカー。
  • ノトーリアス:イアイドー20段だが、バイオ・イアイドにより威力は30段になると主張。
  • スズキ・キヨシ:ゼンモンドー20段を称し高知能をアピール。
  • アベル:ヤクザ。「おそらくケンドー段位換算で13段は下らない」と地の文で描写。
  • ゴメス:用心棒。カラテ13段をアピール。
  • ディンタキのSP2名:どちらもアイキドー11段以上
  • ヤマヒロ:ヤクザ。カラテの実力は10段程度だが、ハッタリで20段を自称。
  • シゲオ:スラッシャー。自称カラテ18段。ヤマヒロは実際10段程度と見た。
  • シロキ:元サラリマン。ショドー10段以上の人物が呼び出された際名乗り出た。
  • モーターカワイイ:戦闘オイランドロイド。戦闘用AIのカラテは10段相当。
  • コラジ・タワカミ:快楽殺人鬼。戦闘訓練を受けており、カラテ10段
  • イノウエ:ネオサイタマ市警評議員。パンキドー9段
  • アサリ先輩:大学生。カラテ10段を吹聴。

担当者がラリっていたとしか…

どうあっても納得しがたい事象を説明づける事ができるパワーワード。乱用、ダメ、ゼッタイ。
 
なお、こんなワードを使わなければ説明できないトンチキ展開を編み出したボンモーもラリっていたのではないかと懸念されたが、忍殺は薬物依存の恐ろしさを知らしめる事で青少年の教育にも一役買う小説でありごあんしんください。

チキビ

胸の頭頂部に存在する、突起した器官。
忍殺ではこうした、青少年のなんかに配慮した奥ゆかしい表現が用いられる事がよくある。
 
類語:IP

チャブ

卓袱台。昭和の日本家庭を象徴する四本脚の座卓。「チャブ台」「チャブテーブル」の表記もある。
「丸い形状のテーブル」全般を指している節もあり、デッドムーンのガレージには「油圧式チャブ」(愛車のネズミハヤイを移動させるターンテーブルらしきもの)がある。
また、円盤ノコギリめいたギロチン・チャブなる武器も登場する。
リョウゴク・ストリートには老舗の相撲バー「チャブ」が存在する。

チャント

"Chant"。詠唱、唱和。呪文めいた言葉を儀礼的に唱える事を指す。
ザイバツ・ニンジャの「ガンバルゾー!」は聞く者を震え上がらせる、禍々しいチャントである。

チョウダ・ハンダ賭博

ダイス壺に入った2つのダイスの目の合計が偶数(チョウダ)か奇数(ハンダ)かを当てるヤクザ賭博。
要するに我々の世界で言う「丁半賭博」の事だが、なぜ語尾にダが入るのか……原作者の誤解か?

チョージョー

重畳。好都合という意味。
忍殺独自のコトダマというほどではないが、使用頻度が高く、カタカナで書かれると実際迷う。

チョジャ

長者。富裕な人物を指す。

ちょっとやめないか

元々は立ち退きに対するデモのプラカードに書かれていた文言。
その後、「正義」「遵法精神」「不知火」などのフレーズに混じってショドーされたり、口頭で発せられたりしていたため、実際相手を制止したい際に使う何らかの奥ゆかしい表現であると思われる。

そのシュールな表現からか、いつの間にかヘッズの間ではTwitterのハッシュタグとして用いられるようになった。
基本的には下ネタ用。ちょっとやめないか。

激しくなると「そういうの、やめろ!」になる。

チンチン・カモカモ関係

"intimate"(親密)の日本的俗語表現。
どちらかというと、フ・クラン的な親密さを見せるキャラクターに使う。

月破砕年

文字通り月が砕けた2038年の事。
この年は他にも、エメツが世界中で産出されるようになった、磁気嵐と日本国家が消滅した、などの多数の大異変が起こった。
月破砕年以降という使われ方をした時は、事実上ポスト磁気嵐と同義である。

ツクモ

第3部終了後に発生するようになった、高度な知性と自我の宿った対話型AI機器の総称。
オイランドロイドに自我が宿った場合はウキヨと呼び、ツクモとは区別される。

ディセンション

"descension"。ニンジャソウルが憑依する事。詳しくはニンジャについてを参照な。
本作における「ニンジャ」の概念について説明する上で欠かせない用語だが、作中においてはわりと専門的な表現にあたるようで、そのためか登場頻度は意外と低い。

テクノギャング

ハッカー・カルトと典型的マフィアの配合存在と表現される、犯罪組織の一形態。
所属者はアルファベットの入り混じったハンドルネームめいた名前を名乗り、ハッカースーツにサイバーサングラスというハッカーじみたファッションを好む。
その名の通りテックを重点し、武力抗争の際には小規模無線LANとIRCを駆使した連携戦術を取る。
実態がヨタモノの集団である点は他の犯罪組織と変わらず、そのやり口はヤクザにすら「義理も何もない」と言われるほどのものである。

デッカー

捜査官、刑事。
おそらく刑事の俗称「デカ」に、サイバーパンクの金字塔的作品たる映画『ブレードランナー』とその原作小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』における主人公リック・デッカードを掛けた造語と考えられる。
長期間の過酷な戦闘訓練に耐えたエリート・マッポの特殊捜査官であり、その対応力や捜査能力は一般マッポ50人分に相当するという。
主な武器はデッカー・ガンなる専用の銃。さらにLAN直結によって論理トリガでの連射を可能としている。
デッカー・ガンは携帯できる拳銃の類だと思われるが、アサルトライフルで武装したヤクザのチームを相手にしても「火力の差は圧倒的」と表現されるほど強力な武器であるらしい。
実際レオパルドは手負いで狭い室内での戦闘だったとはいえデッカー相手に相討ちに持ち込まれており、相当強力な武器である事が窺える。
ニンジャを除いたモータルの中では最強クラスの戦闘力の持ち主たちと言えよう。

 

一時期、「捜査能力はマッポ50人分」と「デッカーガンの火力」が混ざってか、「マッポ50人分の戦闘能力」だと誤解されていた事がある。後に質疑応答で正式に否定された。

 

関連:マッポ

テッカバ

ヤクザ賭博のサーバントと訳注が入っており、おそらく出方を指すものと思われる。
しかし我々の世界で言う「鉄火場」とは賭博場そのものの意味であり、原作者が誤解している可能性が高い。

テヌギー/テヌグイ

手ぬぐい。首に巻いたり、汗をぬぐったり、使用法は我々の知る手ぬぐいと同様のようである。

表記には「テヌギー」「テヌグイ」の二種類があるが、おそらく同じものであろう。

キョートのリキシャー・ドライバーであるアナカ・マコトが「テヌギー・タオル」を、第3部で登場したキョート大使館の庭師が「テヌギー」を使用している。一方、ザクロは女子力の高い「テヌグイ・チーフ」を所持している。

ヘッズの間ではインパクトのある「テヌギー」表記のほうが好まれているようだ。

てんからくだるあまくだり

アルゴスが電子空間に出現した際に発せられるノイズめいたもの。
アルゴスの攻撃に伴って密度を増し、地の文を激しく侵食する。
幼き日のアガメムノンがアルゴスへ送ったハイク、「いつのひかてんからくだるあまくだり」が大元になっており、やがて電子戦争で離れ離れになった両者はこのハイクを信号として送信していた。

天狗

日本に伝わる妖怪の一種。様々なバリエーションがあるが、赤い顔に高い鼻を持った姿が一際有名であろう。
ニンジャスレイヤー内では「日本に古来から存在するフェアリーの一種」という説明がなされている。
実際、英語圏における"fairy"は妖精よりも広いニュアンスを持ち、妖怪に近い意味合いで使われる事も多いため、何らおかしくはない。いいね?

テンサイ

天才。ハッカーのランキングの一つであり、「スゴイ級」の上、「ヤバイ級」の下の階級として扱われる。
一般人は勿論、ニンジャであっても身体能力だけでは到達しえない領域であるが、作中でストーリーの本筋に大きく絡みコトダマ空間を舞台に戦うようなニンジャやハッカーはほとんどヤバイ級に到達してしまっているため、出番は実際少ない。
しかしシバカリに代表されるように、このランクのハッカーであっても地味ながら実力を見せる場面がある。
 
関連:スゴイヤバイ

電子戦争

リンク先を参照な。

問い返し

古のニンジャ作法。問答の物々交換。相手から質問を受け、それに答えた場合、自分からも質問し、相手に答えさせる事ができる。
失われて久しいが、正しき手順でそれなりの情報を与えた場合、相手は本能レベルで返答せざるをえない。
できるだけ最小の情報で自分が求める情報を得るのがコツだが、ニュービーの場合一方的に情報を吐いてしまう事もある。

頭髪が奇妙だ!

文字通り、頭髪が奇妙である様。
初出は「オウガ・ザ・コールドスティール」に登場したオムラ・チャールストンに対するオオヌギ住民のヤジから。
忍殺がコミカライズされて以降、奇妙な髪型のモブキャラが多数登場し、ヘッズの間で使われる機会が格段に増えた。

ドージョー

道場。我々の世界と同じく武術の学び舎として使われるが、忍殺世界ではハッキングを鍛錬するハッカー・ドージョーなる施設も存在する。
また「サヴァイヴァー・ドージョー」など、建物自体は存在せずとも流派の呼称めいて使用する事もある。

ドージョー・ヤブリ

道場破り。ドージョー・ヤブリを行う側は相手方のドージョーの師範と対戦し、ブラックベルトを奪う事が達成条件となる。
この条件が達成された場合、敗れた側のドージョーは看板を奪われ、その門下生はドージョー・ヤブリを成し遂げた新たな師範に忠誠を誓わねばならない。それが嫌なら、セプクする。
また、ドージョー・ヤブリがカンバンを破壊しドージョーの解散を宣言した場合は、門下生らは自分で行き抜く道を模索せねばならないとされる。
以上は平安時代からの伝統的なプロトコルであり、現代のネオサイタマまで受け継がれている。

読者諸氏の中に~はおられるだろうか

地の文=サンから読者に対する、大変実況感のある問いかけ。「皆さんの中に~」などの形も。
ハッカー程度なら実際存在しているかもしれないが、大抵は「読者の中にニンジャ動体視力をお持ちの方はおられるだろうか」などの無茶振りである。

ドゲザ

土下座。謝罪、降伏あるいは忠誠の意思を示し相手に慈悲を乞うための動作である。
ドゲザの姿勢をとる事は相手への全面的な屈服を意味する。
ケジメやセプクのように自傷には至らないが、精神の傷は一生の恥として残るためある意味ケジメの方がマシとも言える。

ドゲザは、母親とのファックを強いられ記憶素子に保存されるのと同程度の、凄まじい屈辱である。
(「レイジ・アゲンスト・トーフ」#6より)

トコノマ

言葉そのものは「床の間」と思われるが、むしろ床の間のあるような「座敷」に相当するコトダマ。

とにかくどうにかせよ

ナラク・ニンジャが時としてニンジャスレイヤーに強いる、えらくふんわりとした叱咤。バリエーションとして、「とにかくなんとかどうにかせよ」「何でもいいからとにかくどうにかせよ」など。

ドヒョー

土俵。「ドヒョー・リング」とも。
実際オスモウのリングとして使われているが、それ以外の場所にも設けられていることがある。
高級料亭にも囲炉裏と並んで設けられている。オスモウのアトラクションのために使われる施設というわけでもないらしく、パーティーではドヒョーに最も近い「スナカブリ席」に賓客が座っていた。

ドラム缶

我々のよく知るドラム缶と同じだが、ショーユを充填するなど普通の使用方法以外にもイカを焼くのに使ったり、ニンジャが破壊すると中から長いボーやリーチに優れるヤリなどの武器が出現したりする。
赤いドラム缶は当然の事ながら破壊すると爆発する。

トリュフ豚

主に第2部に入ってから使われ始めたスラング。無闇に使うと誰かを傷つける可能性がある。
「トリュフ豚めいた」「トリュフを嗅ぎ当てた豚のように」といった形容で使われる事もある。
 
ソウカイ・ニンジャ、トラッフルホッグの名前の意味はまさにこのトリュフ豚であるが、特にそれを意識してこのスラングが使用されている様子はない。

トリロジー

「三部作」を表す言葉。
ニンジャスレイヤーにおいては、フジキド・ケンジが主役を務める時系列(第1部~第3部)の作品群についてを指す言葉。

トロンバイク

「カース・オブ・エンシェント・カンジ、オア・ザ・シークレット・オブ・ダークニンジャ・ソウル」#9にて登場した単語。

だがザイバツのツーマンセル連携は、これで終わりではない。烏合の衆である元死刑囚ニンジャ軍団の連携をモンキーとすれば、彼らの連携はまるでブッダ!「「イヤーッ!」」二者は空中で体を捻り、両足の裏を向け合う!そしてキック!トロンバイクめいた垂直カーブで左右に跳び分かれる!ワザマエ! 7

元ネタは1982年公開のアメリカ映画『トロン』であろう(世界で初めて全面的にCGを使用した記念碑的映画である)。こちらの動画を参照して頂ければ想像が容易となるだろう。
なお、書籍版およびコミカライズ版では著作権に配慮してか「電子バイク」と修正されている。

な行

○○な

忍殺特有の文体の一つ。な止め言葉。
「夜な」「重点な」「課金な」など、様々な単語に体言止めめいて「な」を末尾に着け文章を切り、形容詞的な意味を含ませる文体。

英語の形容詞を辞書で引いた際、形容動詞連体形で「○○な」と訳されていることが多いことからの連想だろうか。
あるいは、ネオサイタマじみたマッポーな日本語で知られる英国の人気ファッションブランド「極度乾燥しなさい」の製品に用いられる文字「TOKYOな」「会員証な」のパロディか。
いずれにせよ直訳でも機械翻訳でも出てこない文脈で使われることも多く、謎。

ナリコ

「鳴子(なるこ)」の事。
接触すると音を出すなどして賊の侵入を報せたり相手の精神にダメージを与える、危険なブービートラップ。
電子的に侵入アラートを発する「電子ナリコ」も存在する。

なんか

何か。大切なものを現す場合の奥ゆかしい表現。その意味は文脈によって異なる。
「青少年のなんか」と書かれた場合は、大方、「健康」とか「健全な精神」といった意味に解するのが妥当か。
例:「青少年のなんかが危ない」

■健全だ■ニンジャスレイヤー翻訳チームは深夜連載を極力減らすことによって、青少年のなんかに貢献しています。ニンジャスレイヤー作品中に露骨な有害な点は無い。また、ISOやPGも取得を目指しています。心強い!安心感!■猥褻が一切無い■

何たる(なんたる)

驚嘆などを意味する連体詞。主に「何たる○○か!」という形で使われる。
……これだけなら何の変哲もない文章なのだが、「何たる邪悪なバイオテックのクローン技術とサイバネティクスの最悪な融合!」だの「何たる原初の憎悪と敵意を剥き出しに人々が獣じみて吼え猛り相争うマッポーの一側面の顕現であったことか!」だの「なんたるニンジャではないがサイバネティクスとクローンヤクザの身体能力によって非凡な肩の力!」といった強引な語の積み重ねにより、一種のパワーワードと化す事がしばしばある。

日刊コレワ

ネオサイタマで発行されている新聞。コインランドリーに置かれているなど、それなりに部数は出ているようだ。
ただ、無責任な記事内容や事象の単純化が並ぶその内容は新聞というよりむしろ週刊誌めいている。典型的イエローペーパーな……?
ネオサイタマ知事選挙を控えた時期に盛んに政権交代を煽っていた(当該選挙にはラオモト・カンが出馬予定)ところから、ソウカイ・シンジケート系の資本が入っているのではと考察するヘッズもいた。
「日刊コレワ経済」という経済紙の存在も確認されている。

また、キョートにはこれに似た「ガイオン・デイリー」紙があり、その内容は日刊コレワに輪をかけてゲスい。

ニュービー

"newbie"。初心者、新参者、何事かに不慣れな者を指す。
ニュービー・ニンジャ、ニュービー社員、キョート・ニュービー(生まれて初めてキョートを訪れた者)など別の単語と組み合わせる事もある。
最近忍殺を読み始めて、ここでコトダマを確認している貴方もニュービー・ニンジャヘッズというわけである。

ニューロン

"neuron"、神経細胞の事で脊髄・末梢神経をふくめた神経系を構成する。こうしたパーツも人工的なものに置き換え可能となった世界(サイバネ参照)で、人間と機械の境界をテーマとしてきたのがサイバーパンクというジャンルである。

作中では「ニューロンを焼き切る」など、ニューロンに対する攻撃があり、焼き切られた場合には一般に「死亡」する(脳死?)。本作における「ニューロン」は、単に神経細胞を指すにとどまらず、人間の自我・意識に関わる設定の深部と関係する。

このほか地の文では「(光景が)ニューロンに焼きつく」「(記憶が)ニューロンに浮かぶ」など、広義の「あたま」(脳や思考能力)や感覚器なども含めたニュアンスでも用いられる。ヘッズの間でも、理解困難ないし理解不能な存在や展開に対して「ニューロンにわるい」「ニューロンが爆発四散」といった表現が愛用されている。

ニョタイモリ

オイランの肉体を皿に見立ててサシミを盛り付けた、青少年のなんかが危ない料理。
ラオモト・カンがこの料理を特に好み、たびたび宴の席上に上げていた。
一部のマイコセンターではこのサービスを売りにしている店もあるようだ。
田畑・余湖両センセイのコミカライズ版では、女体盛り職人なる専門職の存在が描写され、多くのヘッズが女体盛り・リアリティショックに見舞われた。
そして時は下り、「ニチョーム・ウォー……ビギニング」にて逆輸入めいた形で本編にも職人が登場。「女体盛り職人」のパワーワードがトレンド入りし、非ヘッズにもNRSが拡大する事態となった。すまんな、本当にすまん。
さらに「ウィアード・ワンダラー・アンド・ワイアード・ウィッチ」では「ひんやりと冷蔵されスシを盛られた自我破壊オイラン」が登場。存在自体のマッポーっぷりもさることながら、彼女を「ニョタイモリ器」とだけ表現した地の文=サンの冷淡さにヘッズは戦慄した。
「ブラックメイルド・バイ・ニンジャ」では「ニョタイモリ器研修」なる研修の存在も示され、カチグミサラリマンが娘にその研修を課すと示唆された一言で「ヤメテ」とドゲザめいた屈服をする、恐るべきものと描かれている。

忍殺

ニンジャスレイヤーの鋼鉄製メンポに刻まれているカンジであり、彼の全て。
「ニンジャを殺す」という意味の定型句としても使用される。
本編外では「ニンジャスレイヤー」という作品全体を指し示す略語として使われる。

ニンジャ

リンク先を参照な。

ニンジャテコの原理

数あるコトダマの中でもトップクラスに胡乱な言葉だが、とりあえず「支点」と「力点」は存在するらしい記述がある。ますます普通のテコの原理と何が違うのか謎である。

ニンジャリアリティショック

ヘッズの間での略称は「NRS」。ニンジャについても参照重点。

非ニンジャの一般人が、伝説上の存在だと思っていたニンジャと接触する事によって発症する精神錯乱。
ニンジャだけでなくニンジャ真実との接触によっても引き起こされ、代表的な初期症状は失禁や記憶の喪失など。

ヘッズは更新の度に各種リアリティショックに襲われている(ヘッズスラングとしての用法)。
忍殺翻訳更新中に時折挟まる休憩時間は、読者の急性ニンジャリアリティショックを緩和するための措置。
 
関連:失禁

ニンポ

TVやコミックに登場するフィクションのニンジャが用いるニンジャ・マジック。
ジツとは異なる荒唐無稽なものとされ、コミカライズ版では「カエンニンポ」「ブンシンニンポ」「カミナリニンポ」が例として提示されている(参照な)。
サブロは強盗に入った際「ニンポを使うぞ!ニンポを使うぞ!」と言って相手を脅しており、一般的なネオサイタマ市民にDNAレベルで刻まれたニンジャへの恐怖を呼び起こすにはこの程度のハッタリでも十分である模様。
とはいえ常識レベルでは小学生でもやらないと言われる愚かな行為であり、実際幼児のトチノキもニンポではなく「バクハツ・ジツ」の真似をしていた。

……というのが、ニンジャヘッズの常識だったのだが……。

ヌンジャ

ニンジャのタイプミスではなく、実は作中の世界設定の根幹にある重要単語である。
詳細はリンク先を参照な。

ネオサイタマ新聞社

名前通りネオサイタマにある新聞社と見られる。
特派員シリーズではイチロー・モリタ特派員の偽装所属先となっていることが多い。

ネブタ

我々の知る「ねぶた」と同一の存在のようである。勇壮なるマツリである。
内側からLEDライトを光らせた伝統的な巨大紙細工である「ネブタ」を、幻惑的なホロ投射と音楽と共にそれらを山車にて練り歩かせるパレードは壮麗な祭りとしてネオサイタマ市民の憧れ。
毎年、ネブタ・パレードの折には各企業にスポンサードされたネブタ・チームが、派手さ・福々しさ・豪華さを競う。賑やかな祭によって、その後一年の商業的アップライジングを祈願する。

ネブタのモチーフは基本的に古事記の神話存在や平安時代の英雄達、歴史的スモトリであるが、ネコネコカワイイや茄子、フルーツなどのネブタも多く存在する。

現実の「ねぶた祭り」は一般的に8月頭に行われるが、ネオサイタマの「ネブタパレード・フェスティバル」は年の初めに開催される(現実にも実際1月にやる所はある)。

光るのがポイントのようで、「ネブタ男」呼ばわりされたキャラクターがいる。ネブタパレードサーカス団なるものもあるらしく、現実とは少しずれているかもしれない。

ネンコ

一分一秒でも先に所属した者に対しては例え同階級であろうと敬意を表すべきという、暗黙の不文律階級システム。戦国時代の無秩序時代への反省から、日本に脈々と受け継がれたドグマ的序列価値観である。
暗黙ゆえ、公然と主張するのは奥ゆかしくないとされるが、口に出さなければいいという事で殊更にアピールする者もいる。
官公庁・企業などにおいて、勤続年数・年齢に応じて役職や賃金を上昇させる、日本独特の人事慣習である年功序列の事と思われる。

ネンゴロ

懇ろ。男女が深い仲にあることを示す形容動詞。
本作においては我々の知る用法の他に、「ネンゴロしましょう」と性的行為を行う意の動詞として用いられたり、「あいつは俺のネンゴロだ」などといった形で愛人を意味する名詞として用いられたりと、実際多様な意味を持つ言葉である。

年収

サラリマンなどが雇用先から受け取る一年間の総支給額を指すが、しばし現実ではその者の社会的地位を量るパラメーターめいて使われる。
作中でも第4部からは特にその傾向が強く、同じ会社の人間でもお互いの階級の確認の際に年収の申告が当たり前に行われる。
オムラ・エンパイアは特に年収信仰が著しく、社員が着用しているパワードスーツの胸のパネルに常に年収が表示され、戦闘力めいて扱われる。

ノー・カラテ、ノー・ニンジャ

ドラゴン・ゲンドーソーが生前マキモノにしたためたという教え。「ニンジャの基本はカラテであり、それを怠ってはどんなユニーク・ジツも意味がない」という事。
ボンド=サン曰く「この物語の根底にある戦闘哲学」。
ザ・ヴァーティゴ=サン曰く「高度に極まったジツはカラテと区別がつかない」。SF作家アーサー・C・クラークの名言「十分に発達した科学技術は魔法と見分けがつかない」のもじりであろう。
ソニックブームは「今も昔もニンジャはカラテを極めた奴が上を行く」と表現した。強大なアーチニンジャのソウルを宿し、強力なサイキックを発揮するスーサイドヤモト・コキをグレーターソウル憑依者ながらあっさりと一蹴しての台詞だけに実際説得力があった。
が、この言葉がヘッズに意識されるのは、むしろ強力なユニーク・ジツを持ちながらそれに溺れて醜態を晒すニンジャの姿を目の当たりにした時である。
おお、見よ!あの特殊カトン・ジツを!そしてマグネ・ジツ!あちらではリキッドソードが今まさに……。

この哲学の極致と呼ぶべき存在は、やはりサラマンダーだろう。
逆にノーカラテで驚異的なワザマエを誇るデスドレインのようなニンジャも、この哲学があるからこそ輝くのだ。

ノーレン

のれん(暖簾)。
店舗・屋台の入り口にかけられているのは現実の日本同様であるが、
電算機室など部屋の入り口にもよくかけられており、広く見うけられる。

店舗内のパーテイションに使われる「バンブー・ノーレン」(すだれ?)なるコトダマもある。

ノパン

初出は「ナイス・クッキング・アット・ザ・ヤクザ・キッチン」#1に登場する、ネオサイタマの超猥雑ネオン街にあるカンバンの一つから。
「まさかノーパンしゃぶしゃぶでは?」と訝るヘッズに対し、

「美味しいお肉ですね。ノパン・サービスはありませんか?オイランは?」ジェイクが和やかに聞く。ノパンは闇世界の符丁であり非合法な性的サービスを指す。クローンヤクザは互いに顔を見合わせ、何も答えない。「テッパンヤキには付き物でしょ?さっきの客は奥でサービス中?」ジェイクが笑う。 17

と丁寧な解説付きで描写され、ボンド&モーゼズの的確な日本描写に一部ヘッズの腹筋が爆発四散した。

野伏力

ニンジャの能力の一つ、「ニンジャ野伏力」として見られるコトダマ。自らの気配を消して潜伏したり、あるいは相手のかすかな気配を感じ取って追跡をしたりする、(たいへん忍者らしい)能力。詳細はこちらを参照な。
代表的なニンジャ野伏力の持ち主であるフォレスト・サワタリワザマエ項目も参照。

書籍版では「ニンジャ野伏力」に「のぶせぢから」と振り仮名が振られ、別の読み方をしていたヘッズの中には混乱も見られた(例えばこちら)。一方で、オーディオドラマでは「のぶしりょく」と読まれており、正しい読みがいまいち判然としないコトダマである。

野伏(のぶせ)という語から「指輪物語」を連想するヘッズもおられるだろう。ちなみに「指輪物語」の野伏は原文では ranger (レンジャー)である。

野良ニンジャ

組織に所属しないニンジャのこと。単なる強盗もいれば、傭兵や便利屋、隠遁する者や堅気の仕事をする者までさまざま。
たいていの場合、ソウカイヤなどのニンジャ組織にとっては撲滅の対象。彼らからすればニンジャスレイヤーも野良ニンジャである。


*1 尿失禁以外にも「感情失禁」など実際色々なものがある
*2 もともと家の畳は、部屋の用途に応じて敷き変えるものであった。通常、一般の民家の和室のデフォルトは「祝儀敷き」である。なお、寺や旅館などの大広間では直交する並べ方をすることが多い。
*3 戦国時代の日本を訪れたルイス・フロイスは、その記録『日本史』の中で、道路の幅、橋の長さ、濠の深さなどを示すのに「タタミ」を単位として使っている。