◆殺◆ ニンジャ名鑑N123 【デスドレイン】 ◆伐◆
コールタール状の黒い質量エネルギーを生み出し操る「アンコクトン・ジツ」の使い手。元は乱射放火殺人犯で、死刑判決を受けた瞬間にアーチ級「ダイコク・ニンジャ」のソウルが憑依。法廷に出席した人間全てをその場で皆殺しにして逃走した。
◆忍◆ ニンジャ名鑑#123 【デスドレイン】 ◆殺◆
コールタール状の黒い質量エネルギーを生み出し操る強力なユニーク・ジツ「アンコクトン・ジツ」の使い手。元は乱射放火殺人犯で、死刑判決を受けた瞬間にニンジャソウルが憑依。法廷に出席した人間全てをその場で皆殺しにして逃走した。
登場エピソード
「ドーモ、神様……どうすンだい……とっととどうにかしてみろよ」
「あンた、すげえイイよ。あンたの破壊衝動、異常!異常ってのはつまり、つまんなくネェって事だよ!」
人物
- 本名「ゴトー・ボリス」。拷問・強姦殺人・一家全滅・連続放火・銀行強盗など、気の弱い傍聴人が聞くだけで嘔吐するほどの凶悪犯罪を短期間に起こした。
- 刑罰はガイオン中央拘置所に7年間収監の後、重犯罪者死刑判決。
- だが、判決直後に法廷内でニンジャソウルが憑依・覚醒。その場で法廷の全員を殺害し逃走する。
- 極めて利己的・刹那的な感情に基づいて凶行を繰り返す無軌道快楽殺人鬼である。邪悪で下劣な欲望を抑えることなく傍若無人に活動する一方、冷酷で計算高い性格でもあり、狡猾に知恵を巡らせ立ち回る。
- 性癖は「ファックアンドサヨナラ」ならぬ「サヨナラアンドファック」を好む。
- 作中でも屈指の邪悪ニンジャだが、同時に「寂しいのは嫌だ」と考えており、モータル時代から脳内に構築していたイマジナリー・フレンドの「神様」と会話する癖がある。
- 「自分は追い詰められたら必ず神の助けが降りるから心配ない」と信じている。実際強運は折り紙つきで、死刑判決をニンジャソウル憑依によって撥ね退け、以降も強敵によってたびたび窮地に追い詰められながらも生還している。
- 覚醒後はよく邪悪なニンジャ仲間を集めてつるんでいる。
- イクサ前のアイサツは一応するが、基本的にはスゴイ・シツレイ。
- 覚醒以降、ザイバツからの刺客をも殺害し独自に行動している。
- 強大なニンジャ組織の暗躍するこの世界において、彼等の強引なスカウトを避けて活動することは実際困難だが、彼は不可侵協定やビジネス等の政治的立ち回りでも、そもそも下手に干渉したくない奇行に走るでもなく、スカウトを実力行使で跳ね退けている稀有なフリーニンジャである。
- ザ・ヴァーティゴ=サンからは「ノーフューチャーだな」と評されているが、その先に彼を待つのは果たして。
- ザ・ヴァーティゴ=サンからは「ノーフューチャーだな」と評されているが、その先に彼を待つのは果たして。
- 彼が身に宿すニンジャソウルは、神話級アーチニンジャ「ダイコク・ニンジャ」のもの。
- 「邪神存在」とも称される極めて強大なニンジャであり、ザイバツのグランドマスターたるニーズヘグをして「吐気がするほど邪悪なニンジャソウルを感じる」とまで言わしめた。
- ナラク・ニンジャ曰く、リアルニンジャの中でも「旧いニンジャ」だという。
- ソウルの人格が表出した際には、なぜか『平家物語』の冒頭文を呟くことが多いが、理由は不明である。
- オーディオドラマでの担当声優は森久保祥太郎=サン。『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』のミニ四ファイター=サンに始まり、『MAJOR』の茂野吾郎=サン、『ペルソナ4』の花村陽介=サンといった明るいキャラクターが印象的ながら、軽さの中に酷薄さが漂うヒール役もこなす。
- 彼の憑依ソウルであるダイコク・ニンジャ役は故・家弓家正=サン。俳優フランク・シナトラ=サンの吹替を始め、アニメでは『鋼の錬金術師』のお父様=サンや『ドラゴンボール』のパラガス=サンなどが有名な大ベテランであった。
外見
- 体は痩せていて病的に白い。
- ニンジャスレイヤープラスの身長一覧表によると身長169cm。ジゴクめいた黒髪を逆立たせ、目の色は黒。
- 後述のアンコクトンによる肉体治癒の多用のせいなのか、後にアンコクトンで重いダメージの治癒を行う際は目全体が黒一色に変質するようになった。また体内の構造も常軌を逸した物へと変貌している。
- 拘置所から着せられていた拘束具が変形した特異なニンジャ装束に身を包む。フード付き。
- メンポは「囚人メンポ」と表現される。呼吸孔があり、暗黒物質(後述)の吸引放出は自由自在。
- わらいなく=サンによる物理書籍版のデザインでは、シロオビを身につけている。わらいなく=サンのオリジナルとしてニンジャにはカラテ上位者の証としてのクロオビをデザインに組み込んでいるのだが、彼はカラテをほとんど使わないのでこういうデザインになったのであろう。
元ネタ・考察
- 「シー・ノー・イーヴル・ニンジャ」の再放送版において本人が「死!排水(ドレイン)!デスドレイン!まったく俺の品性そのまま!」と発言した通り、ニンジャネームの由来は"death"(死)と"drain"(排水口)であろう。
- 暗黒物質をドブの汚泥に例えたナイスネーミングである。
- また、"drain"には「飲み干す」といった意味もある。ビデオゲーム等で吸収ワザによく付けられているネーミングとして有名だろうが、後述の様に死体を糧としてより強くなる特性はまさに「ドレイン系」のワザとも言える。
- 憑依ソウルの「ダイコク」の由来は大黒天であろう。
- 七福神の一柱で、にこやかな豊穣神のイメージが強い大黒天だが、その元はヒンドゥー教における戦争と災厄を司る破壊神シヴァである。なお、このシヴァ神とは、死体が捨てられる森である死森を住処としているという伝説があり、やはり後述のように死体を糧として強くなる特性にまさしく合っているといえる。
- 日本では大国主と同一視される。大国主には冥界の神という側面もある。
ワザ・ジツ
- 上記の刹那的な思想もあってか鍛練を積む気はないようで、第2部では全ての敵を自身のジツのみで撃破している。
- 拳や蹴りを繰り出す描写も一切なく、「ノーカラテ、ノーニンジャ」の鉄則がある本作では極めて異常なケースと言ってもいい。
- なお、電撃的な速度で回避行動を取ったり、カウンターで顔面に飛び蹴りを貰ってもすぐに起き上がったりする描写からも分かるように、「戦闘技術としてのカラテ」を持たないだけで身体能力そのものは極めて高く、俊敏な身のこなしと後述のアンコクトン・ジツを組み合わせたトリッキーな戦術が主な戦闘スタイルとなる。
- ダークニンジャとの一騎打ちは、まさにカラテ対ジツの頂上決戦といえるだろう。
- ネオサイタマ電脳IRC空間のキャラクター紹介によると、戦闘時のジツ:カラテ比率は9:1程度とのこと。
アンコクトン・ジツ
「汚ねぇだろォ!汚ねぇなァー!へへへへ!まるでアンダーガイオンの掃き溜めだな!最高じゃねぇか!」
- 「暗黒物質」と呼ばれる流動性と粘性を持つコールタール状の黒いエネルギー体「アンコクトン」(「アンコク」とも)を意のままに生成・操作するユニーク・ジツ。
- 基本的に口から吐き出され、触手めいて敵を締めつけて捕獲・吸収、あるいは被害者の体内にアンコクトンを詰め込んで窒息・破裂させるといった惨たらしい攻撃が特徴。知覚・防御の難しい攻撃方法でありながら、ひとたび捕らわれればニンジャであろうと死へ一直線という極めて恐るべき攻撃である。
- 牢獄めいて自身を防御する盾にもなり、その強度はダークニンジャのデス・キリのダメージを最小限に抑えるほど。
- 可燃性もあり、呑み込んで放火することでニンジャすら焼殺したこともある。
- おまけにデスドレイン本体へのダメージも、脳などを一撃で破壊されない限りはアンコクトンで修復可能というヤバイ級の再生能力まで持つ。
- アンコクトンの材料は人間の死体であるらしく、殺戮・吸収を繰り返すことで際限なく増殖しパワーアップしていく。
- 死者の残留自我を地中より吸い上げることでも増殖するようだ。
- 最大限にパワーアップした状態なら、搭乗型兵器を複数同時に操って武装を使用出来るほどの精密動作性を誇る。
- さらにはタタミ50枚分の幅がある大通りを埋め尽くすほど大量に生み出し、その全てに触手めいた精密操作を行わせたり、乗り物めいた操作でデスドレインを乗せて素早く移動したりといったことも出来る。
- 接近戦での防御の際に一旦地面に落してから触手を伸ばしている。
- 自在に操作出来るのは液状の暗黒物質から生えた触手部分ということだろうか。
- ほとんど無敵にも思えるが、カラテの籠もった一撃であればアンコクトンの侵食は弾き返すことが出来る様子。また、何らかの手段でデスドレインを苦しめられれば制御を緩めることも可能。
- 身体から切り離し、アンコクトンを無節操に暴れさせることも可能だが、上記の通り他者を殺さないと再チャージ出来ないため一時的に大きく弱体化する。
- 殺すのが趣味で、悪運の強い彼にはさしたるマイナスにはならなそうだが……。
- ニンジャスレイヤープラスのN-FILES【シー・ノー・イーヴル・ニンジャ】によると、アンコクトンは人の死や嘆き、怨念を凝縮したエレメントであり、それゆえオヒガンに接しやすいとのこと。
- N-FILES【ライズ・アゲンスト・ザ・テンペスト】 では、アンコクトンとはすなわち土の力であり、生物の死を土壌に凝縮させた上で、オヒガンの要素をより安定した泥状にして物理世界に存在させるジツであると説明されている。
- 可燃性があるにも関わらずメイガス戦で何ともなかったことから、可燃性は任意という説もある。
- しかし、アンコクトン自立状態ではブレイズ、デスドレインの弱体化状態ではイフリートによって燃やされている。
- メイガス相手に問題がなかった件については何通りか可能性が考えられる。
- 1.デスドレインが万全だったため。
- 2.メイガスがアンコクトンで密閉されたため、酸素がなく燃焼出来なかった。
- 3.ジツが発動しきる前に殺された。
- メイガスの体が白熱化しつつある状態で包まれたため、1が近いと思われるが、2~3も一因かも知れない。
- ネオサイタマ電脳IRC空間では「可燃性」と明言されている。直接繋がっているデスドレインの意識がストッパーになっているのだろうか。
- 「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」【8:オヒガン・シナプシス】#1にて、ニンジャスレイヤーがごく限定的にだがアンコクトン・ジツを使用している。
- 地の文では、アンコクトンとニンジャスレイヤーの中にあるヤリ・オブ・ザ・ハント=内なるギンカクのIPが同じであるために引きずり出せたことが示唆されているが、このような形で他者のジツが行使された例は他になく、極めて謎めいた現象である。
- N-FILES【ネヴァーダイズ 8:オヒガン・シナプシス】 によると、モータルの死と嘆きの堆積物であるアンコクトンの性質は極めてギンカクに似ており、この時のニンジャスレイヤーは極限のイクサの中で内なるギンカクを駆動し、オヒガンを通じて、ヴァレイ・オブ・センジンのアンコクトンを自身の中に引き込んだようだ。
知覚能力
- ニンジャソウルに非常に敏感であり、ゼンダ=ランペイジやアズールがソウルを身に宿していることを、覚醒前にも拘らず一目で見破った。
- しつもんコーナーによると、これはダイコク・ニンジャに由来するソウル感知能力ではなく、デスドレイン自身の才能とのこと。
ストーリー中での活躍
- 「シー・ノー・イーヴル・ニンジャ」冒頭において覚醒。カワラバン・タイムズでゼンダ(後のランペイジ)の存在を知り、接触を試みる。
- ラストシーンではプリズンから脱獄したゼンダを発見。彼の破壊衝動に共感し、仲間に引き入れた。
- 「カース・オブ・エンシェント・カンジ、オア・ザ・シークレット・オブ・ダークニンジャ・ソウル」後半では、ランペイジの他に引き入れた新たな仲間数人で、アッパーガイオンのオミヤゲ・ストリートにて大規模な無差別テロを開始。
- 暗黒触手による無差別支援攻撃を行っていたが、切り札であるメテオストライクを守るべくダークニンジャと一騎討ちとなる。超常のカラテたるデス・キリをジツのみで複数回防御するなど大健闘を見せるも、最終的にカンジ・キルを受け敗北する。が、絶体絶命の窮地で持ち前の悪運を発揮し、ランペイジ共々逃走に成功した。
- カンジ・キルで刻まれた己の罪悪感を増幅させ精神を苛む「咎」の呪いもあり、本人にとってこの敗北は相当堪えたのか、以降はダークニンジャの命をつけ狙おうとする節がある。
- 「アウェイクニング・イン・ジ・アビス」ではランペイジのサイバネ手術を行うため、闇医者一家を脅迫の後、殺害。ここでアズールを見出し、以降連れ回す。
- ブロンズデーモンよりコフーン遺跡発掘調査の話を聞き出しこれを強襲。メイガスをアンコクトンで潰し、さらにニンジャスレイヤーと対峙するもランペイジにより無理矢理退避させられる。
- 「ドゥームズデイ・ディヴァイス」ではカンジ・キルの呪いに苦しめられ、憂さ晴らしに相棒ランペイジの因縁であるマグロアンドドラゴン社をパーガトリーの手引きで襲撃。宿敵ダークニンジャと再会し、相変わらずのえげつなさで善戦するも、フジオの旧友マコ・ツキノミを殺したことが仇となり、迷いを捨てたダークニンジャに瀕死の重傷を負わされる。
- ランペイジを失い、助けを求めたアズールには罵倒され(結局助けられたが)、さしもの悪運も潰えたかと思いきや、増援のニンジャ五人を瞬殺して半死半生のまま逃げ切ってしまった。異能生存体じみている。
- 「キョート・ヘル・オン・アース」では、浮上したキョート城に大混乱となったオミヤゲ・ストリートに「再臨」。避難する観光客・ガイオン市民・これに乗じて暴れ狂うヨタモノらアウトロー、その全てに例外なく死を撒き散らす。
- その上、ヨタモノ・観光客・ガイオン市民を追い立てて扇動し、マッポー的な様を作り出して楽しんだり、通りかかったオムラ・インダストリキョート支社の戦車数両を強奪してキョート城に砲撃したり、やってきたネブカドネザルを随伴のアズールと連携(?)して撃破したりとやりたい放題。
- 彼のせいだけではないが、オムラ社はネブカドネザルの喪失で完全に何もかも失ってしまった。秩序の破壊者の面目躍如である。
- 書籍版ではネブカドネザルは爆発四散は免れたものの、モーター理念への狂気に呑まれてしまう。
- その後吹き飛ばされたアズールを見捨て、「気に入らないからアレ叩き落す」という理由で、莫大なアンコクトンで形成した巨大な樹を伝いキョート城へ侵入。やっぱり愉快に狂っている。
- 侵入後はミラーシェード・バンシーのタッグと戯れた後、外にいたパーガトリーと対峙。
- カラテ粒子パンチなどアンコクトン防御を貫通する攻撃に苦戦したが、最終的にはパーガトリーにかかっていたキョジツテンカンホー・ジツが切れたことで、キレたデスドレインの姿にパーガトリーのメンタルが崩壊して逃走。勝利を収める。
- そしてダークニンジャに誘導される形で天守閣に乱入し、大量のアンコクトンで激しくキョート城を破壊しながら天守閣内も荒らして回る。
- 無自覚のうちにロード・オブ・ザイバツの優勢を奪う役目を果たす形となったものの、ナラクと共鳴したモータルの化身たるニンジャスレイヤーの怒りを買い、獄炎を流し込まれオタッシャ寸前に陥る。しかしこの期に及んでも、ダイコク・ニンジャの判断で体組織維持に必要な最低限のアンコクトン以外を切り離し、離脱。地上へ向けて真っ逆さまに落下していった。
- 残されたアンコクトンは暴走してさらに破壊の度合いを強め、キョート城の外装や、ニンジャ真鍮製の重要箇所以外はほぼ破壊したようである。ナムアミダブツ!
咎。咎咎咎咎笑って死ねると思うなよ咎咎咎
- これでも彼はまだ死ななかった。暴徒と避難中の家族数組を殺害してアンコクトンを供給し、再起を図ろうとする。
- だが、その最中にアコライトと遭遇。結果デスドレインはアコライトによってジツを封じる鎖で四肢を封じられ、ハンセイボウ・マウンテンに監禁された。
- ひたすらに己の欲求に忠実に生きた彼が行き着いたのは、マジックモンキーの寓話めいた拘束と更正だったのである。
- 「バトルクエスト・クレンチ・ユア・フィスト」にて登場。第2部終了後、相変わらず反省を促すアコライトに反抗してはカラテで打ちのめされてきたようだが、その中でお返しとばかりに彼の左腕をもぎ取るなど、一向に更生は見られない。
- アコライトの不在時には給仕のスミスをいたぶって楽しむなど、その邪悪さはいまだに健在である。
- 途中、飛来したフィルギアから声をかけられるも、結局は決裂してしまった。
- エピソードの最後、ハンセイボウ・マウンテンを不在にしたアコライトの隙を突くように、謎の組織から派遣されたイフリートに拉致される。
- 「マスター・オブ・カブキ・イントリーグ」では名前こそ明言されないものの、『オペレイション・マジックモンキー案件番号ほ33014号』というキョート元老院が擁するカブキ・フォースに拉致された後の彼が登場。
- 生体LAN手術を施され、脳内爆弾とUNIX首輪からのハンカバ・カブキの力による懲罰でモータルに従属するニンジャ兵器として扱われている。
- 彼の兵器としての「性能」は大いに期待されており、カブキ・フォースによる拘束・管理下にありながらも、与えられた女死刑囚を殺して屍姦するなど、ある程度の要望は叶えてもらえる生活を送っている。
- 「グラウンド・ゼロ、デス・ヴァレイ・オブ・センジン」では、ついに開かれたキョートとネオサイタマの戦争に投入され、アンコクトン・ジツで前線を荒らし回った。
- 従順にカブキ・フォースに従うデスドレインであったが、10月10日15時17分、ネオサイタマの大規模なシステムショックの余波を受けてキョート前線側のUNIXが一時ダウン。これを機にデスドレインによる反抗が始まった。
- デスドレインはすでに脳内爆弾を時間をかけてアンコクトンに喰わせており、またカブキの支配の浸食によりカンジ・キルの「咎」のノロイも流され消えてしまっていた。さらに、密かにコトダマ空間認識能力まで身に着けていた彼は、システム復帰後のカブキの再支配を拒絶した。
- 支配を脱したデスドレインは、逆に元老院の面々やアキラノ・ハンカバにニューロン攻撃を仕掛け、物理世界においてはキョート側もネオサイタマ側も巻き込み暴れ回る。そこへ駆けつけたタカギ・ガンドー、アズールと戦うも隙を突かれてガンドーにLAN直結され、ニューロンの中での勝負に持ち込まれる。
- ニューロン内でガンドーを追いつめるデスドレインだが、アズールとアキラノ・ハンカバの支援を受けたガンドーに撃破される。物理空間においても、その身はガンドーもろともアンコクトンの海に沈んでいった。
- ニューロンを焼かれて死亡したとも取れる描写であったが、爆発四散は確認されていない。
デスドレイン語録
「ドーモお前ら!今日から俺はデスドレインだ!死、そして排水溝だ!デスドレイン!まったく俺の品性そのまま!ドブみてェなジツだもんな?わかりやすいよな?
俺はさっきニンジャになった。これから殺す奴に教えても仕方ねェか!へへへへ!」
- ニンジャ覚醒直後の名乗り。
(「ドーモ、はじめましてデスドレイン=サン、ダークニンジャです」)
「ドーモ、ダークニンジャ=サン。って……アァン?俺の名前知ってンの……?まあイィや……デスドレインです」
(何たる不遜な態度か!神聖なアイサツを省みぬ悪童的姿勢!)
- 「カース・オブ~」にて、ダークニンジャと相まみえた際の台詞。何たる不遜な態度か!
「社長ってさァ、いいとこ住んでンのな」
「俺、生まれてこの方、親の顔知らなくてさァ、ずっと知らない男に殴られて育ってさァ、社会に復讐しようッて思ったのよ。それがこのチカラだよ。な?社会に反逆するチカラ」
「あれ?全部嘘だってわかる?やっぱダメか!」
「じゃあさ、変えるわ。俺はこの会社の跡取りだったんだよ。なのに、陰謀でよォ、監禁されてたンだ、ずっと。こうやッて復讐……」
「信じてくれよォ!俺はヤクザクランに仲間を全員殺されたんだ!そンでデッカーがヤクザとグルでよォ、俺が全部の罪を被せられちまったんだ!だから復讐すんだ社会に!……だめか?なァ?これもダメ?」
「アー、俺ってあンまり才能ねェかなあ?エート、あと、あれだ、俺はこの会社に店を潰されて!家族も商売も無くしちまってさあ!そンで暴れたら逮捕されちまったのさ!で、復讐!」
- 「ドゥームズデイ・ディヴァイス」にて、ダークニンジャ相手に攻撃を仕掛けながら。余りにも白々しい嘘の数々だが、後々スミスやフィルギアが騙されかけていることを鑑みるに、嘘と演技の才能もあるようで笑えるものではない。
- 最後の嘘は仲間であるランペイジの経歴である。
「き、決まってらァ!殺すんだよォーッ!」
- 「キョート・ヘル・オン・アース」より、ニンジャスレイヤーへの命乞い(?)の言葉。
- 「もう二度と悪いことはしないから助けてくれ」とは嘘でも言わず、「もっと悪いことをしたいから助けてくれ」がデスド流命乞い。追い詰められてもブレないゲスさ。
「……スミス=サン……」「……アリガト……」
「つれェんだよ……今まで殺してきた……奴らの事……」
「声が、毎晩毎晩……聴こえてた、あの頃……ウッ……辛くて……罪の重さをよォ……」
「俺はよォ……好き放題やってきたぜ……好き放題……大好きだったんだ……そういうのが……ヤッちまうのが……殺すのが……息の根を止めるのが……バラすのが……」
「段々、声が……遠くなッていってよォ……聴こえなくなって……俺、俺、は、俺のやった事を……やった事を……」
「俺はバケモノだ……俺は……何であンな……」
「俺、自分で自分が……抑えられねえ時がまだある……こうしていてもよォ……アイツにも悪い事したよ……悪い事を……こんな俺のせいで」
「ヘヘヘヘハハハハハ!惜しい!おッしいなァー!ハハハハハ!」
- 「バトルクエスト・クレンチ・ユア・フィスト」より、食事を運ぶ係のスミスを欺こうとした迫真の演技。この時デスドレインは泣いており、瞳は憔悴しきっているという様相で、危うくスミスは騙されるところであった。
「一生恩にきるぜ。マジだ」
「真顔で嘘を吐くンだからな……」――フィルギア
- 同じく「バトルクエスト・クレンチ・ユア・フィスト」より、サークル・シマナガシに勧誘しにきたフィルギアのことも欺こうとする。フィルギアから見てもデスドレインの演技力は高いものであることが窺えるが、流石に永い刻を生きるリアルニンジャを欺くことは出来なかった。
『ハイ。ゴメンナサイ』
『ヘヘヘ、楽しくはねえよ?』
- 「グラウンド・ゼロ、デス・ヴァレイ・オブ・センジン」にて。マジックモンキーとして従順に従うフリをする。
「俺、俺の事を殺してくれるか?デスドレイン=サン」「嫌だね」「何故」「その絶望ヅラが面白えからだ」
- 同じく「グラウンド・ゼロ、デス・ヴァレイ・オブ・センジン」にて、殺してくれというリンボの願いを拒否する。理由は殺す時と同じ「面白いから」。
第4部以降
◆忍◆ ニンジャ名鑑#0343 【デスドレイン】 ◆殺◆
ダイコク・ニンジャの憑依者ゴトー・ボリスは、亜エメツ性質を有するオヒガン析出物、所謂「アンコク」を用いる反社会的ニンジャであり、極めて危険な存在である。この個体が信号喪失したボンジャン・テンプル殲滅作戦の詳細情報はアクセス不可。
登場エピソード
「へへへヘ……もうちょいだったなあ、オイ……? いつぶりだ……? 相変わらず我慢してんのか……? だけど今のは惜しかったじゃねえか……」
「アコライト! テメェのクソッタレ功徳の行き着いた先が、ここだ!」
人物
- 「ピルグリム・ダークウォーター」にて生存が判明。ブリーダーが「神体」として崇めていた黒瑪瑙じみた巨大な石の中から現れ、そこに居合わせていたアコライト達と再会する。
- その後は彼等としばし共に行動していたが、名鑑にある通り、ボンジャン・テンプル殲滅作戦を機に再び消息不明となった模様。
- それから約10年後、ハイランドのエメツ鉱山の落盤事故から救出され、改心区の診療所に運び込まれる。
- 彼がいかなる経緯でハイランドにやってきたのかは不明。
- 己の名前以外の記憶、そしてかつての残虐性をも失った彼は、タリヤ・カミカの診療所で勤勉に働いていたが……。
ワザ・ジツ
- 「ピルグリム・ダークウォーター」の時点では、彼の代名詞であるアンコクトン・ジツは使えなくなっていた。
- ただし、糧となる人間の死体を取り込めば、大質量のアンコクトンを生み出し一時的にかつての暴威を取り戻す。ある程度の破壊を行うとアンコクトンは力を失い、黒い海か大地に変わる。
- 元来のニンジャ敏捷性や知覚能力は残っているものの、ニンジャとのイクサにおいてはほぼ無力な存在であった。
- 第4部ではアンコクトンは亜エメツ物質であると判明している。
一言コメント
- 彼はどういう末路を迎えるのだろうか? まあ改心とかしなさそうだししたところで罪重すぎだし最終的にはオタッシャ重点だろうけど… -- 2022-08-13 (土) 21:08:41
- こいつが出るといつも似たようなイクサになるな とりあえず攻撃食らう→耐える→反撃の泥で捻り潰すの流れ 毎回これ -- 2022-08-22 (月) 14:00:39
- 身体能力は高いからサンシタ相手ならカラテだけでも出力勝ちはいけるかもしれない。ただ、技術が乏しい上やる気がないしジツが便利すぎるから…… -- 2023-11-13 (月) 16:02:53
- クズや極悪人ですら長生きできるという現実を体現した奴よな。マッポーの世だし自分の命以外興味ないんだろが -- 2023-11-27 (月) 05:27:26
- 「こいつは嫌いだからマジで早く死んで欲しい!胸糞悪い奴なのに何故かプロットアーマーで生かされてる!理不尽!」とかなんとか罵詈雑言を浴びせられて初めて完成するキャラクター、って感じがする。実際物語の役割からして、むしろ遠慮なく嫌うのが正しいのかもね。 -- 2023-12-01 (金) 13:55:49
- ↑良い考察というか感想だと思う、自分は好きだな、こういう意見 -- 2023-12-02 (土) 12:18:14
- 己のエゴに従って行動することを容認するのがニンスレの世界であり彼もそれに倣って自分の快楽を求めているに過ぎない、主人公たちと違い他者に還元される利益が無いという理由で良識人ぶって非難を浴びせるならば、それこそ欺瞞な。 -- 2023-12-05 (火) 18:14:36
- それはどうだろう ほんチの言うところのエゴの概念は要するに超人思想の超人だが、彼は己の欲望以外の指針を持たず無明の荒野に己の価値観を打ち立てる以前の段階であり、とにかく暴れたい以外の明確なドグマを持たない -- 2024-02-26 (月) 14:21:36
- ↑キャラ批判がしたいならせめて登場エピ全部読んでからにしてはどうか。読んだ上でその感想ならもうこちらからは言うことは無い -- 2024-02-27 (火) 00:38:34
- ↑読んだ上で、デスドの虚無感はそれに由来する作劇的意図でそこからどう向き合っていくかという作劇だと認じているが、勝手に吹き上がってセルフ妄想で噴き上がられるならこちらとしても何を言うべきかわからない -- 2024-02-27 (火) 17:32:22