【いなずまぎり】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 05:04:14

概要

DQ6にて登場し、DQ7~DQ9、モンスターズシリーズにも存在する特技。初登場のDQ6では作中で【魔法剣】と明言されている。
刃先から強烈な稲妻を発生させて、モンスター1体に斬りかかる。
本編ではイオ系に弱い敵に通常攻撃の1.3倍のダメージを与える剣技。
 
魔法剣系特技の一種であり、他には【かえんぎり】【マヒャドぎり】が存在する。なお、属性付き剣技としてはさらに【しんくうぎり】もある。
 
本編より前に、ダイの大冒険において類似した技の【ライデインストラッシュ】が登場している。
ただしこちらはライデインを宿したアバンストラッシュである。
この技が元ネタになったのかは不明。
この作品では「魔法剣は人間でもモンスターでもないある種族しか使えない」だけあって終盤でも活躍している。

登場時は『イオ系』だった理由

今でこそ稲妻と言えば【デイン系】の呪文という印象が定着しているが、元々本編シリーズでは【ベギラマ】が当初は稲妻の呪文であったように、割と幅広い解釈が取られることはまず留意しておきたい(詳しいことは【ギラ系】およびデイン系の項目を参照)。
それに関連してDQ3では【いなずまのけん】【イオラ】の効果であったり、イオ系と稲妻もシリーズの歴史上は関連が深い。
「いなずまぎり」の初登場したDQ6では、魔法剣3種は【戦士】【魔法使い】の上級職である【魔法戦士】で習得する剣技となっており、いずれも魔法使いが習得するギラ系、イオ系、ヒャド系という形で導入された意味合いが強い。
 
また、ゲームバランスの観点で見た場合、デイン系の呪文は基本的に勇者の呪文として扱われてきたため、呪文そのものの性能だけでなく、敵の耐性もデイン系にとって有利に働くように設定されてることが多い。
DQ6でもとりわけその傾向は顕著で、デイン系に耐性を持っている魔物はかなり少なくなっている。
仮に「いなずまぎり」をデイン系にしてしまった場合、大半の敵に有効になってしまい、他の魔法剣を使う必要がほとんど無くなってしまうという事態になりかねない状態だった(そもそも魔法剣自体使われることは少ないが、それに輪をかけて他の2つが不遇になってしまう)。
それに加えて、本作では中盤のイベントでデイン系以外に完全耐性を持つ【まおうのつかい】が登場し、直前にイベント習得する【ライデイン】が活躍する演出になっている。ここで、勇者の特技でもない【いなずま】や稲妻斬りが効いてしまうとシナリオ演出上よろしくないという判断もあったと考えられる。
というわけで、特技の稲妻もおそらく同様の理由でイオ系になっている。
しかし、どのような事情であれ、あまりにも紛らわしく、特技名をもう少し考えた方が良かったのではないだろうか。
 
ちなみに、ギラ、イオ、バギ、ヒャド系はほとんど横並びだが、メラ系だけ後半になると耐性持ちが少なくなる。
【かえんぎり】の属性がメラ系ではなくギラ系なのも、4種の属性付き剣技の「価値」を均等にするための措置なのだろう。
 
DQ6でデイン系に属している呪文・特技などは、【ライデイン】【ギガデイン】【ミナデイン】【ギガスラッシュ】【ジゴスパーク】【デュランに教えてもらった遊び】【ラミアスの剣】(追加ダメージ)、【雷鳴の剣】(道具使用)というラインナップ。
クリア前なら大半がほぼ主人公専用である。
 
そんな「いなずまぎり」がモンスターズシリーズではしっかりデイン系なのは、世界観の関係上デイン系がそこまでの特別扱いはされていないためであろう。
性能面での多少の優遇こそあれ、最下級呪文に【デイン】が用意されたりと、他系統とほぼ同じ扱いになっているのだ。

DQ6

いなずまの
ちからをかりて
きりかかる

【魔法戦士】★3、「デインキラー」で習得できる特技として登場。
「デインキラー」で覚えるのに、属性は『イオ系』というややこしい特技。
本作の【いなずま】はイオ系なのでその力を借りたならイオ系になるのは理にかなってはいるが…。
なお本作には、これとは逆に「見た目イオ系なのに実際にはデイン系の攻撃」も存在するためなおのこと紛らわしい。
あろうことかSFC版の公式ガイドブックまで「デイン系呪文に弱い敵に対しては必殺技となるだろう」と間違えている始末。
 
魔法剣系特技は、敵の攻撃呪文耐性によって威力が変化し、
イオ属性に耐性を持たないモンスターには、与えるダメージが約1.3倍になる。
弱耐性を持っているモンスターには、与えるダメージが約1.125倍になり、強耐性を持っているモンスターには、与えるダメージが約0.75倍に下がる。
そして完全耐性を持っているモンスターには、与えるダメージが約0.3倍にまで下がってしまう。
 
武器に備わっている特殊効果も発生し、ちからためやバイキルトなどとも併用できるので、使いこなせば強いのだが、使いこなすのが難しいため忘れられがちな特技。
むしろ、AIに任せたほうが有効活用してくれる場合も多い。
 
使ってくる敵は【てっこうまじん】【ボーンファイター】
また、精霊サムシンも使い手の一人だが、それでも魔法剣の中では使用者が少ないほうだ。

DQ7

表記が「いなずま斬り」になった。
【魔法戦士】★3か、【エビルエスターク(職業)】★1で習得できる。
DQ6と比べて職業の数が格段に増えたにも関わらず、相変わらず魔法戦士があまり優遇されていないことと、エビルエスタークには転職するのが大変なことも相まって、ますます使われない特技となってしまった。
ただ、NPCの【マチルダ】が使ってくれることがあるので、エフェクト自体は歴代最速の段階で見ることができる。
 
敵として使ってくるのは【キラープラスター】のみ。
おまけに【つるぎのまい】の影に隠れて目立っていない。
 
ちなみに、公式ガイドブック(下巻)にははっきりと、「デイン系に抵抗力のないモンスターに対して特に有効な特技だ。」と書かれているが、実際にはDQ6と同じくこの特技の属性は【イオ系】である。
属性設定の迷走ぶりがうかがえる。

リメイク版

エビルエスタークが覚えなくなり、【勇者】★2と魔法戦士★4で覚えるようになった。
人間上級職で覚えた特技は、他の職業に転職すると使えないという仕様変更により、勇者、魔法戦士の専用技に。
使うか使わないかは別として、エビルエスタークで覚えられれば、他の職業でも使用可能だったのだが。勇者ならまだしも、魔法戦士も使ってほしいというスタッフの願いだろうか?

DQ8

敵専用特技。今作でも初期状態でイオ系耐性持ちはリメイクのモリーしかおらず、しかも弱耐性止まりなので実質強化攻撃である。
【ぼうれい剣士】【ボーンファイター】【オーシャンクロー】が使用する。

DQ9

引き続き敵専用特技。
本作ではなんとデイン系が削除され、イオ系と雷系が統合されたので晴れて特技名と属性が一致することになった。
【オーシャンクロー】【デンガー】が使用する。
また、これの類似特技として、【いなずまづき】が登場。

DQ10オンライン

一部の敵が使用するほか、仲間モンスターとなった【リザードマン】がスキル「ゲッコウ流剣術」18ポイントで習得。属性の再分類により完全に雷属性になった。
詳しくはこちらを参照。

DQ11(3DS版)・DQ11S

敵専用特技。雷属性の攻撃となっている。
クエスト【カラーストーン危機一髪】のボスである【クイーンマチルダ】が使用する。

DQM1・DQM2

本編シリーズとは異なり、影響を受ける属性がデイン系になっている。
打撃系特技で、消費MPは3。
【アークデーモン】【ボーンプリズナー】などが習得する他、【ちからため】【いなずま】【思いつく】ことができる。
 
本編では主人公達は次第に使用できなくなっていったが、
その一方でモンスターの特技としての地位は確立できたのか、以降のシリーズでも活躍する。
デイン系は耐性を持っているモンスターが少なく、安定したダメージを与えやすいのが強み。

ジョーカー1

三度、属性が変更されることに。
デイン系が「神聖な光で浄化する呪文」という設定に変更されたため、いなずま斬りの属性は新たに「雷系」と改められた。
 
しかしDQMJ2以降はまたデイン系(&ギラ系)になり、雷系はあっさり消えた。

少年ヤンガス

【水系】の特攻技として登場。

タクト

Cランクとくぎとして登場。射程1・消費MP3。
敵1体に威力120%のデイン属性物理ダメージを与える。
最大強化で威力180%まで強化可能。
【リザードマン】【シールドこぞう】【キラースコップ】【リカント】【あばれこまいぬ】【ホークマン】【ひくいどり】【サンダーバード】【金獅子】が使用可能な他、とくぎ書でも習得可能。

ドラけし!

【いなずまのけん】のスキルとして登場。
スキル使用可能回数・7回
「剣に稲妻を纏わせ 1匹の敵めがけ 物理攻撃でダメージを与える」