【スキルパネル】

Last-modified: 2024-03-01 (金) 09:15:06

概要

【プレイヤーキャラクター】の成長システムのひとつ。DQ11で初登場し、後にライバルズエース、DQ10オフラインでも採用された。
英語版での名称はCharacter Builder。
 
DQ8・DQ9、DQ10オンラインやジョーカーシリーズなどに登場した【スキル】システムのアレンジ形で、ボードゲーム要素を加えたもの。
正六角形のパネルが蜂の巣状に各キャラ独自の形に並んでおり、レベルアップによって取得できる「スキルポイント」を使ってパネルを開けることで、それに対応した特技・呪文を覚えたり、能力が上がったりする。
 
他作品では『ファイナルファンタジーX』(2001年)の「スフィア盤」のようにキャラクター成長をグラフィカルに表現したものが以前から存在したが、ドラゴンクエストシリーズに取り入れられるのはDQ11が初めてとなった。
 
星ドラには一部のイベントでこれと似たシステムでアイテムを獲得できる「おたからパネル」が、魂の絆には「【ボード】」が存在している。

ルール

スキルの種類は以下のようなものがある。それぞれパネルの絵柄で見分けられる。

  • 【特技】【呪文】の習得
  • 常時パラメータアップ
  • 常時発動する効果
  • 特定の種類の装備をしている時だけ発動するパラメータアップ・効果

 
開けられるパネルは、すでに開いているパネルに隣接したものに限られる。
基本的に、ボードの中央にあるどのスキルにも属さない起点パネルから始めていき、最初に開けるのはそれに隣接したパネルとなる。
ただし仲間キャラは最初からある程度のパネルが既に開いていることもあり、後で仲間になるキャラほど開いている数が多い。
 
?マークで隠されたパネルは「ひみつパネル」と呼ばれる。これは、隣り合ったパネルを一定数開放しないと取得できず、条件を満たすまでは内容を知ることもできない。
 
開けたスキルをカテゴリー単位で取り消してポイントに払い戻す【スキルリセット】というサービスもある。前述のデフォルトで開いているパネルもスキルリセットすることができる。

DQ10オフライン

DQ11からシステムを継承。
パネル開放ルールは概ね上記のとおりだが、以下の点が変更された。

  • スキルアップスロットが新登場。【スキルアップパネル】をここにはめ込むことで、隣接するマスのスキル能力を上げることができる。詳細はスキルアップパネルの頁を参照。
  • スキルアップスロットが登場した関係から、ひみつパネルの数は減少。ひみつパネル開封に必要な周囲のパネル開放枚数も4枚から2~3枚に緩和された。
  • 【スキルリセット】はどこでも可能になった。
  • アタリパネルは無い。「まとめてふりわけ」も廃止された。

スキルリセットの制限が無くなったことでビルドをいつでも変えられるようになったが、まとめてふりわけの廃止により1つずつ開ける必要があるためレベルが上がってくるとそれなりに面倒。
また、大型DLC未導入の段階では、DQ11のようなパネルの増加や減少は起こらない。

主人公

DQ9と同様の【転職】システムを利用できる【主人公】については、全ての装備品スキルを所持している。
その代わりボード(パネルの集合体)は各カテゴリーごとに1つずつとなっている。形状はその装備品をイメージしたもの。
職業によって扱えるスキルは変わるが、スキルポイントはすべての職業で共通であり、同じカテゴリーであればそれを扱うすべての職業で共通のボードが適用される。よって、所持ポイント・振り分け済みパネルは転職後にそのまま引き継がれる。
今の職業で利用できないカテゴリーのスキルパネルを操作することも可能。
 
なお主人公や各職業の固有スキルは無く、相当する特技や装備に関係ないパッシブは、各職業の【レベル】アップによって得られる。
 
主人公のパネルは仲間のものと比べるとパネル数が多い代わりに、パッシブパネルが細かく分かれているという特徴がある。武器種によってはレベル1から2に上がるときのスキルポイントだけで、攻撃力アップパネルを3つも取れてしまうこともある。
各カテゴリーごとに特技のパネルは5つ(1つはひみつパネル)、必殺技はひみつパネル1つ(盾スキルは無し)となっている。
スキルアップスロットは1カテゴリーに付き12個または13個用意されている。
 
各職業のレベル70までで得られるスキルポイントは99(遊び人のみ98)。これを14職業合計すると1,385ポイントで、ちょうど全スキルを極められるようになっている。

仲間キャラ

仲間キャラはDQ11と同じく各キャラごとに1つのボードを持っており、複数のカテゴリーエリアに分かれている。
一人あたり、装備スキル3~4カテゴリーと固有スキル1カテゴリーを持っており、固有スキルは装備スキル2つ分のエリアを持つ。
各キャラともボードは左右対称になっているが、【ヒューザ】はひみつパネルの位置のみ非対称、【ダストン】は起点付近のみ点対称になっている。
スキルアップスロットは満遍なく配置されており、複数カテゴリーに跨がるスロットも多い。
 
発売時点での最大レベルであるLv70で、ちょうどコンプリートできるようになっている。

Ver.2

新たに加わる【アンルシア】は固有スキルのみで構成される。ただし【正義】スキルは【片手剣スキル】【忍耐】スキルは【盾スキル】に相当する内容となっている。
 
クエストシリーズ【万物を教え導く者】(マスターの◯◯)の各話をクリアするごとに1段階ずつ、全員のスキルパネルやスキルアップスロットが追加されていく。
主人公は毎回全ての装備品スキルでパネルが追加される(追加数は1つ、2つ、2つ、3つ)。
Ver.1からの仲間キャラは1回目から3回目までは固有スキルに1つ、装備品スキルに1つ追加され、最後の4回目には固有スキルに大量に追加される(例外あり)。
アンルシアは1回目と3回目で【勇気】と忍耐、2回目と4回目で【真理】【闘志】に追加され、正義には3回目と4回目で追加される。
仲間キャラたちはLv99で拡張部分も含めてちょうどコンプリートできるようになっている。

DQ11

初登場。
【プレイヤーキャラクター】8人にそれぞれ独自の形状のボードが用意されている。その中でさらにスキルのカテゴリー(武器スキルやキャラ固有スキル)ごとにエリアが分かれており、例えば【主人公】のパネルは【片手剣スキル】【両手剣スキル】【剣神】【ゆうしゃ】に分かれている。
スキルパネルの形状はキャラごとに異なるが、「【ベロニカ】【セーニャ】」「【シルビア】【グレイグ】」のパネルは両者の関係を意識したのか、対称形の形状になっている。
前者はシナリオ的にも大いに意味がある配置で、後者は最終的に同じ形状のスキルパネルで中身が違うだけになる。
本作では仲間キャラクター全員にエンブレムとシンボルマークが設定されているが、このシンボルはスキルパネルの形状をモチーフにしてデザインされたことが公式設定資料集で明かされている。
 
ひみつパネルの開封には周囲のパネルを4つ以上開く必要がある。全キャラとも1つのカテゴリーの中央にあるものと、複数のカテゴリーの境目に置かれているものとが存在する。
2つのカテゴリーの境目がひみつパネルのみで区切られているパターンもあり、この場合は双方のカテゴリーを最奥部まで進めないと取れないため、莫大なスキルポイントを要する。
ひみつパネルを解放するためには、不要なパネルを開放したり、回り道をする必要も出てくる。
 
【スキルリセット】世界に異変が起きた後から利用可能になる。

アタリパネル

DQ11の各キャラクターのスキルパネルには、どこかに1つだけ「アタリ」が仕込まれており、見事「アタリ」を引き当てると1回だけボーナスでスキルポイントが10ポイント貰える。
要するに昔、駄菓子屋のアイスバーにあったような「当たり!もう一本!」的なアレである。
 
このアタリパネルは各キャラクター毎に場所が固定されており、アタリパネルで受け取ったスキルポイントはアタリパネルをスキルリセットで閉じても永久的に残る。この為、もう一度同じアタリパネルを開いても再度ポイントをもらう事はできない。
ただし、過ぎ去りし時を求めてスキルパネルが【始祖の森】に向かう前の状態に戻された場合、アタリパネルの情報もリセットされる為、再度アタリパネルを取って10ポイントを獲得できる。もっとも、所持していたスキルポイントの合計も始祖の森に向かう前の状態に戻され、世界に異変が起きた後に取っていたアタリパネルの分は【イゴルタプ】によるスキル拡張を行っても戻って来ない為、アタリパネルで20ポイントを獲得する事はない。
 
なお、【カミュ】【シルビア】以外のアタリパネルはスキル拡張後の位置にある為、基本的には異変後または過ぎ去りし時を求めた後でなければ取れない。
カミュとシルビアに関しては異変前で始祖の森に向かう前にアタリパネルを取っていた場合、過ぎ去りし時を求めてもそれで増えた分はリセットされないが、この場合アタリパネルは既に開いているので、やはりアタリパネルで20ポイントを獲得する事はない(異変後に取った場合はリセットされ、再度取る事が可能。この場合でも増えるのは10ポイントだけである)。
 
また、【セーニャ】は異変後の「目覚めしセーニャ」状態でのパネルと過ぎ去りし時を求めた後に拡張されたパネルとで別々の位置にアタリパネルがあり、それぞれで10ポイントを取る事ができる。ただし、前述の通り過ぎ去りし時を求めるとアタリパネルで得たポイントもリセットされてしまうので、異変後でアタリパネルを取っていたとしても、最終的にアタリパネルで増えるのは10ポイントだけである。

ストーリーによる拡大・縮小

DQ11では、ストーリー進行により各キャラクターのスキルパネルが拡張されたり、逆に一部または全部のスキルパネルが強制的にリセットされる場面がある。
解放できるスキルの数・種類がゲーム進行に大きく制約されているため、ストーリーを進める前に過剰にレベルアップしても覚えられるスキルは一定以上増えない(スキルポイントが蓄積されるので無駄になることはないが、レベルアップ効率を考えると時間の無駄かもしれない)。
ネタバレイトショーにおけるスタッフ発言によると、一番やりたかったことが「シナリオとシステムの融合」であると語られている。
 
大きく制約されているとはいえ、それでもDQ8・DQ9やDQ10オンラインのスキル制と比べると中身を見てから取る・取らないの選択ができたりするので、習得に関する自由度は格段に上がったと言えよう。

出来事スキルパネルの変化
成人の儀式を済ませた後【主人公】【ゆうしゃ】スキルの一部が出現。
世界に異変が起きた主人公のゆうしゃスキルが失われ、使用不能になる。
リセット扱いで、振っていたSPは戻ってくる。
ロウの再加入【ロウ】のスキルパネルが拡張。
カミュの再加入記憶喪失のため【カミュ】の全スキルが使用不能。
【ユグノア城跡】の回想イベントクリア
【バクーモス】撃破)
主人公のスキルパネルが拡張。ゆうしゃスキルも拡張され、再度使えるようになる。
マルティナの再加入【マルティナ】のスキルパネルが拡張。
カミュの記憶が蘇るカミュのスキルパネルが記憶喪失前の状態に戻る。
スキルはPS4版ではリセット扱い、3DS版では喪失前の状態に復元される。
カミュの妹【マヤ】を救出
【鉄鬼軍王キラゴルド】撃破)
カミュの封印されていたパネルが全て使用可能になる。
【ベロニカの最期】イベント【セーニャ】のスキルパネルが【ベロニカ】のものと合わさった形になる。
(目覚めしセーニャになる)
過ぎ去りし時を求めた主人公以外の全員のスキルパネルが、開放状態と所持SPともども、
異変前の【始祖の森】に向かう前の状態(【グレイグ】は初期状態)に戻る。
【イゴルタプ】による能力開放カミュ・ロウ・マルティナのスキルパネル再拡張。
ベロニカ・セーニャのスキルパネルが新たに拡張(セーニャは以前とは別の形に拡張)。
【ジエーゴ】の試練イベントクリア【シルビア】・グレイグのスキルパネルが拡張。

スキルパネルのコンプリート

従来作と同じく、Lv99まで上げただけでは全てのスキルパネルを解放するだけのスキルポイントは手に入らない。正確にはレベルアップによるスキルポイントの獲得は、主人公のみLv5から始まり(他のキャラは初期レベルが5以上なので最初から)、全メンバーともLv97の時点でレベルアップで貰えるポイントが最後になる。目覚めしセーニャのみLv90で最後となり、レベルアップだけで全てのスキルパネルが解放できる。
アタリパネルによる増加分を計算に入れた場合、主人公が14P、カミュとマルティナが3P、ロウが5P、それ以外が12Pずつ不足するが、【スキルのたね】によるスキルポイント加算が可能。【スーパールーレット】のおかげで種集めは容易なため、やろうと思えばコンプリートは難しくない。
ちなみに上記の不足分SPを計算すれば分かるが、最終的に不足するのは合計73P、つまりスキルのたね73個が必要となる。ただし、スキルパネルを全て開けた後でもスキルのたねを投与する事は可能なので、不必要なキャラにたねを与えてしまうと、73個でも足りなくなる。無駄に増えた分は使い道がないので、間違えて与えてしまった場合はリセットするのが無難。
 
10枚解放するごとに【スキル見習いの◯◯】の称号が得られ、全て解放することで【伝説の◯◯】の称号を得ることができる(目覚めしセーニャの場合、セーニャが元々持っていたスキルパネルを解放すれば20枚目の称号【慈悲深き聖女】までは得られるが、追加された【まどうしょ】などのスキルパネルはいくら解放しても称号は得られない)。
ただし、一般的には全てのスキルをくまなく使いこなすことはないので、称号を全てコンプリートするなどのやり込みをするでもない限り、スキルパネルを全部開けても実戦におけるメリットは小さい。
なお、スキルリセットや過ぎ去りし時を求めた際のリセットなどで、スキルの解放数が称号獲得条件の枚数を下回ったとしても、一度獲得した称号が失われることはない。

DQ11S

基本的な仕様はオリジナルと同じで、3DモードはPS4版、2Dモードは3DS版に準じる。
【スキルリセット】は異変前の【ベロニカ】【セーニャ】加入後から可能になった。
 
モード切替によってストーリーを遡った場合、上述の「ストーリーによる拡大・縮小」にある通り時期によってスキルパネルも変化するので、拡張部分にあるスキル特技・呪文を序盤に使用することは不可能になっている。
大半はストーリーを進めれば再拡張されるのでいいのだが、シルビアとグレイグのパネルはやはり試練をもう一度こなさなければならないので手間がかかる。
拡張済みのパネルにスキルポイントを振っていて未拡張の時期に遡った場合、割り振っていた部分はリセットされる。
ひみつパネルやアタリパネルの解放演出も再発生するので、3Dモードだと演出がやや長く、2Dモードの方が迅速に割り振れる。
一方、最初から取れるパネルにスキルポイントを振っていた場合は、いくら遡ってもリセットされることはない。
3Dモードで戦闘速度を「はやい」「超はやい」に設定していた場合、スキルパネルを開く画面でも設定した速度が反映される。
 
獲得済みのスキル関連称号に関しては、遡ってスキルが変動しても維持されている。

ライバルズエース

一人用モード「ソロバトルアドベンチャー」にて、勇者の育成をするための機能として実装。
DQ11と同様、レベルアップで入手したスキルポイントをパネルに割り振ることで、様々な恩恵が得られるとともに隣接するパネルが解放可能になる。
周囲4つのパネルを解放して初めて解放可能になるひみつパネルも健在だが、アタリパネルは無い。
本作ではレベルアップしてもHPなどの上昇は一切無いため、このシステムが育成の根幹を成している。
得られる効果は「全ユニットの攻撃力+1」「リーダーHP+5」などの基本的、必須級のものもあれば、「初期MP+1」「レジェンドカード2枚編成可」「テンションスキル強化(ex.ピサロナイトのHP+1)」などのド派手なものもあり、ソロバトルならではの異次元バトルを演出する。
全体像はロトの紋章になっている。