概要
プレイヤーが操作するキャラクターのこと。略称はPC。アクション主体のゲームでは「プレイアブルキャラクター」、俗に「自機」と呼ばれることも多い。
ドラゴンクエストシリーズにおいてはゲーム内や公式書籍でこの言葉が用いられたことはないが、RPGのゲームシステムの理解に役立つ概念である。
本項目においては、【パーティ】に加入するキャラクターのうち、【コマンド】入力や【作戦】による行動指示を与えられるキャラクターを「プレイヤーキャラクター」と呼ぶ。
対して、それ以外のゲーム内の登場キャラクターすべてのことを、「ノンプレイヤーキャラクター=【NPC】」という。
PCにはプレイヤーの分身とも言える【主人公】と、主人公とともに冒険をし【戦闘】にも加わる「仲間」が存在する。どちらも【名前】を必ず持っており、一部の外伝を除いて主人公の名前はプレイヤー自身が設定する。
またPCは、【経験値】と【レベル】、さらに作品によっては【熟練度】や【スキル】といった成長要素を持ち、戦闘で経験を積むにつれてパラメータが上昇し、ときに【呪文】や【特技】を習得するなど強くなっていく。
それぞれが【アイテム】を決められた数だけ所持することができ、装備品である【武器】【防具】【装飾品】を装備させることもできる。
NPCにもPCとともに戦闘に加わるもの(便宜的に【NPC戦闘員】と呼ぶ)が存在するが、上記のような成長要素を持たず、アイテムの所持・装備変更ができないことが多い(作品によって仕様は異なる)。
上記の通り、PC/NPCは基本的にはシステム上の区別であるが、シナリオ的に見た場合、PCは一時的に主人公たちと共闘するのではなく、恒久的もしくは長期間にわたってパーティを構成する正式なパーティメンバーであるという点で、NPCと扱いが異なる。
移動画面ではDQ8までは基本的に、【隊列】で最も前に配置したキャラクター(死亡している時は生存キャラで最も前にいるキャラ)をプレイヤーが操作することになる。コマンド【はなす】【しらべる】や【便利ボタン】による各種アクション、フロアの切り替え判定、【シンボルエンカウント】での接触判定もすべて先頭のキャラクターを基準として行われる。
DQ9以降では仕様が変わり、隊列に関わらず並び順は主人公が(死亡していない限り)必ず先頭になる。さらにDQ11やDQ10オフラインでは【全滅】しない限り、主人公は死亡しても戦闘終了時に強制的にHP1で蘇生する仕様があり、仲間キャラが先頭に立つことはない(DQ11Sの挿入シナリオを除く)。
DQ10オンラインはMMORPGである性質上、一部のシナリオを除き、自分がメイキングをしたキャラクター(主人公)のみが操作対象である。
以下で作品ごとに解説するが、ここではプレイヤーキャラクターそのものについてを総合的に解説する。具体的には、各作品で登場するPCの列挙と成長システム、パラメータ、装備枠と外見変化についてを簡潔に述べる。
各システムの詳細は【パーティ】【呪文】【特技】【職業】【転職】【スキル】【スキルパネル】【そうび】【着せ替え】等も参照。
DQ1
家庭用ゲーム機での初の正統派RPGということで、PCは【主人公】1人のみ。【最大レベル】は30(ガラケー版のみ50)。
パラメータは【さいだいHP】【さいだいMP】【ちから】【すばやさ】【こうげき力】【しゅび力】がある。
パラメータ上昇パターンは4通り用意され、付けた名前に使われた文字を数値に変換して一定の法則に基づいて計算し、その結果によってどのパターンかが決められる。
レベルアップによって呪文を覚えることもある。習得レベルは固定。
武器は1つ、防具は「よろい」「たて」の2種類持つことができるが【初期装備】は何もなく、自分で用意する必要がある。また、一部の道具は使うことで身につけることもできる。
リメイク版では、パラメータに【みのまもり】が追加された。
DQ2
PCが3人に増加し、【パーティ】を組んで冒険をすることになる。
最初は主人公である【ローレシアの王子】1人で始まるが、冒険を進めると【サマルトリアの王子】と【ムーンブルクの王女】が順に仲間になる。仲間の名前はローレシアの王子の名前から一定の法則に基づいて決定されるが、自分で名前を決められる裏技もある。
装備可能品と習得する呪文、パラメータ上昇、最大レベルはキャラクターごとに固定になった。パラメータの種類は前作と同じ。なおローレシアの王子は呪文を覚えない。
防具は「よろい」「たて」「かぶと」の3種類装備できるようになったほか、一部道具を身につけることもできる。今作からは開始時や加入時に初期装備として何かしらの装備をしていることが多くなった。
リメイク版では、DQ1と同じく【みのまもり】が追加された。
DQ3
PCに【職業】と【性別】の概念が加わり、職業ごとに装備可能品や習得呪文・特殊能力が決まっている。
【主人公】の職業は【勇者】で固定。
仲間は【ルイーダの酒場】に最初から登録されている戦士・僧侶・魔法使いがいる他、【キャラクターメイキング】でプレイヤーが名前・職業・性別を自由に設定したPCを作成・登録でき、その中からメンバーを選んでパーティを構成することができる。
仲間の職業は【戦士】【魔法使い】【僧侶】【武闘家】【商人】【遊び人】の中から選択でき、【転職】で職業を変更することも可能。【賢者】へは転職でのみ就くことができる。呪文は勇者・魔法使い・僧侶・賢者が習得する。
商人だけは、シナリオを進めるために必ず1人パーティに加える必要が出てくる。
最大レベルは99になり、パラメータには新たに【かしこさ】【たいりょく】【うんのよさ】が加わった。
パラメータ上昇は職業ごとに傾向が異なるが、完全な固定値ではなく若干の幅が生じるランダム成長となっている。呪文についても習得レベルがランダムに変動する。
今作のPCのグラフィックは、職業と性別の組み合わせごとに異なるものが用意されている。逆に言えば、異なるキャラであっても職業・性別の双方が同じであれば見た目も同じである。
転職をするとグラフィックも新しい職業のものに変わるため、老人の姿で描かれる男魔法使いが転職を行うと、年齢まで若返ったかのように見えてしまう。
ただし勇者に関しては、性別にかかわらず外見は1種類しかない。
また、【ぬいぐるみ】や【あぶないみずぎ】など特定の装備により外見が変わる要素が登場した。
リメイク版
SFC版からは、主人公を含めたPCにパラメータの成長率に影響する【性格】の概念が登場した。
また、職業に【盗賊】が追加されたほか、女勇者のグラフィックが新たに設定された。
盗賊や商人など一部職業はDQ6の移動中の特技を習得するようになった(盗賊用の呪文もある)。習得方法は従来の呪文と同じ。
DQ6と同様に装飾品の枠が設けられ、一人一つのみ装備できる。
HD-2D版
従来版の性別はおとこ相当が「ルックスA」、おんな相当が「ルックスB」と表記されるようになった。また、仲間キャラの職業に【まもの使い】が追加された。
仲間キャラは各職業ごとに8パターン(ルックスA・Bそれぞれ4パターンずつ)の外見が用意され、登録時に選択できるほか、ゲーム中で【ホミちょ】に変更してもらうこともできる。戦闘中のボイス(掛け声)も任意に設定できる。
これによって上記の「転職で年齢が若返る」ような不自然さは緩和された。
DQ5以降で登場した【特技】が大量に追加され、基本的に各職業のレベルアップで覚えるが、まもの使いは【はぐれモンスター】の保護個体数で覚える特技もある。これによってどの職業も呪文か特技のどちらかを覚えるようになった。
呪文もDQ9以降から一部追加されているが、SFC版で登場した一部の呪文・特技は削除されたものもある。
他のナンバリング作品と同じく【みのまもり】が導入。また、各パラメータの最大値が999に拡大された。
SFC版の「装飾品」枠はメインアクセサリーとサブアクセサリーの2枠に増加した(詳細は【装飾品】の頁を参照)。
DQ4
【導かれし者たち】と呼ばれる8人がPCに該当。
仲間とゲームシナリオとの関わりが強くなり、仲間キャラクターの名前・職業(肩書き)・性別はゲーム側で固定されるようになった。
成長の傾向、装備可能品と習得呪文はキャラクターごとの固定である。呪文を覚えないキャラもいる。
各【章】につき異なるキャラを主人公にした物語構成になっており、第一章では【ライアン】、第二章では【アリーナ】【クリフト】【ブライ】、第三章では【トルネコ】、第四章では【マーニャ】【ミネア】をプレイヤーはPCとして操作する。
第五章では、ゲーム全体の主人公である【勇者】をPCとして物語が始まる。
同章においては、シナリオを進めると他の7人の導かれし者たちが順々に仲間にるが、彼らは考え方によってはPCとは言えないかもしれない。前章までとは勝手が違い、彼らは戦闘中、本作の新システムである、いわゆる【AI戦闘】による独自の判断で行動し、プレイヤーが細かく指示できないからだ。
ただし、彼ら7人はそれ以外のパーティ加入するキャラ(NPC戦闘員)とは異なって、プレイヤーが【作戦】の選択によりAIの思考パターンを切り替えることで間接的に「操作」することができる。
もちろん、移動中はとくに制限なく操作ができる。
前作のようにPCを一時的にパーティから外すシステムはなく、新たに導入された【馬車】によるスタンバイシステムによってバトルメンバーを選択する。
パラメータ構成や、ランダム成長である点は前作と同じ。
装備によって外見が変わる要素は今作以降、DQ7まで登場しない。
リメイク版
新たなPCとして、表シナリオのクリア後に【ピサロ】が仲間になる。
【めいれいさせろ】の実装により、導かれし者たち(+ピサロ)をPCとしてより完全な形で操作することができるようになった。
また、新たな呪文や特技が追加された。多くはDQ7からの逆輸入である。
DQ6と同様に装飾品の枠が設けられ、一人一つのみ装備できる。
DS版以降では、パラメータのたいりょくがみのまもりに置き換わっている。
DQ5
本作では【主人公】を含めたいわゆる「人間キャラクター」と【仲間モンスター】がPCとして登場する。
前作までのPCは初期レベルが全員1であったが、今作からはある程度レベルが上がった状態で仲間に加わるPCも登場。
人間キャラはストーリー上で加入・離脱し、青年時代後半編になると【ルイーダの酒場】で入れ替えもできる。
従来の職業が「肩書き」的な位置づけとなり、主人公など一部のキャラはストーリー進行によって変化する。
ストーリー上で必ず仲間になる人間キャラは【ビアンカ】【ヘンリー】【男の子】【女の子】。このうち、幼年時代編のビアンカ、およびヘンリーは部分的にNPC戦闘員の性質も持つ。男の子、女の子はプレイヤーが名前を付けられる。
このほか、プレイヤーの選択次第で【フローラ】(PC扱いになるのは青年時代後半編から)、任意で【サンチョ】【ピピン】が仲間に加わる。
初期・最大レベル、成長パターン、装備可能品と習得呪文はキャラごとの固定。また、イベントでの呪文習得が初めて登場した。
仲間モンスターは戦闘で倒すことで仲間にでき、制限の範囲内で何匹でも仲間にすることができる。ただしベビーパンサー/キラーパンサーはイベントで仲間になる。青年時代編では【モンスターじいさん】に預けておくことができる。
人間キャラが使えない特殊攻撃を覚える種族もあり、今作はそれらと呪文を合わせて「特技」として扱われる。
初期・最大レベル、成長パターン、習得特技は種族ごと、装備可能品については【装備グループ】ごとの固定である。
詳しくは【仲間モンスター】の頁を参照。
パラメータはたいりょくが削除され、【みのまもり】が新たに登場した。ランダム成長は廃され、パラメータ上昇値が固定化された。
リメイク版
PS2版、DS版において、それぞれ仲間にできるモンスターの種族が追加されている。その中には、戦闘以外で仲間になるものもいる。またフローラは加入当初からPC扱いとなる仕様に変更されたほか、サンチョが移動中の特技を覚えるようになった。
DS版以降では、新規キャラとして【デボラ】が登場し、フローラ同様プレイヤーの選択次第で人間キャラとして仲間になる。
レベルアップ時のパラメータ上昇はランダムになった。
DQ6
前作と同じく、人間キャラクターと仲間モンスターがPCとして登場。
人間キャラと仲間モンスターのいずれのPCも、ストーリーが進むと【ルイーダの酒場】に預けることができる。
人間キャラとしては、【主人公】の他、【ハッサン】【ミレーユ】【バーバラ】【チャモロ】【アモス】【テリー】が登場。
ストーリーを進めることで順番に仲間になっていくが、アモスのみ加入は任意(イベントで迫られるプレイヤーの選択次第という条件付き)。
仲間モンスターは、一定の条件を満たすことで、戦闘で倒したときに確率で仲間にできる。【ドランゴ】と【ルーキー】のみ、ストーリーもしくはイベントを進めることで、戦闘とは別に任意で仲間にできる。
今作では前作の肩書き(またはモンスター種)とはまた別に【職業】の概念があり、【転職】を繰り返しながらキャラを育成・強化していく。
また、今作から呪文と特技が完全に別カテゴリーとして扱われるようになり、人間キャラも特技を覚える。
呪文や特技は、従来のようにレベルアップ(一部はイベント)によりキャラ・モンスターが個別に習得するものもあるが、多くは職業の【熟練度】を高めることでのみ覚えられる。転職は誰でも同じようにできるため、今作では初めて全PCが呪文や特技を覚えられるようになった。
この職業システムによって、プレイヤーのキャラ育成の自由度が大きく上がっている反面、戦闘面においてキャラ付けが希薄になったともいえる。
パラメータはうんのよさが削除され、【かっこよさ】が登場。HP・MP以外のパラメータの最大値は前作まで255だったが、今作では500に上昇した。
また、装備品の区分として【装飾品】が新たに設定され、これを装備できるのは1キャラにつき1つのみとなった。
リメイク版
仲間モンスターシステムが【スライムスカウト】に置き換わり、仲間にできるモンスターの種族やその方法が変わった。詳細は同項目で。
スライムではないものの、ドランゴは続投している。
DQ7
仲間モンスターが廃止され、PCは人間キャラクターのみになった。
【主人公】の仲間のPCは【マリベル】【キーファ】【ガボ】【メルビン】【アイラ】の5人で、ストーリー上で加入と離脱が繰り返される。
PCの枠は最大4人まで。最終局面では仲間4人のうち1人を【フィッシュベル】の村に待機させることになる。
序盤を中心に各キャラごとにレベルアップで覚える呪文・特技があるほか、前作と同様の職業システムが継承され、さらに職歴が記録されるようになり【職歴技】が登場。
パラメータは前作と同じだが、全パラメータの最大値が999に引き上げられた。なおキーファは転職解禁前に永久離脱する関係で呪文やMP消費特技を覚えないため、現在のところMPが0のまま成長しない最後のキャラとなっている。
マリベルは【ゆめのキャミソール】装備で外見が変化する。
リメイク版
職歴のシステムが削除され、また人間職の上級職で覚えた呪文と特技はその職業でないと使えないという制約がかけられた。
転職すると各キャラごとにその職業の外見に変化するようになった。
DQ8
PCは【主人公】と、仲間の【ヤンガス】【ゼシカ】【ククール】を合わせた4人。ストーリー進行で仲間の加入・離脱が起きるが、永久離脱するキャラはいない。
また、キャラを預けたりスタンバイさせたりするシステムは無い。
職業・肩書きが廃止されて新たに【スキル】の要素が加わり、経験値によるレベルアップとスキルポイントによるスキルアップで呪文や特技を覚えていく。スキルはキャラごとに5つずつ設定されており、同じ名前のスキルでも習得テーブルはキャラごとに異なっているため、キャラの個性が活きるシステムになっている。
パラメータはかっこよさが廃止された。
特定の装備または複数装備の組み合わせで外見が変わることもあり、パターンも複数用意された。そのほとんどはゼシカ用である。
3DS版
従来版でNPCだった【モリー】と【ゲルダ】がPCとして追加された。ゲルダは必ず仲間になるが、モリーの加入は任意で、条件を満たすと仲間に加わる。
これに伴い、【馬車】によるスタンバイシステムが導入された。もともと馬車で旅するストーリーなのでとくに違和感はない。
着せ替え装備も多数追加され、追加の2人も含めた全キャラに用意された。
DQ9
【キャラクターメイキング】によって自由にPCを作れるシステムがDQ3以来の登場。【主人公】・仲間とも名前と性別に加え、初めて外見(顔付き・体型など)をプレイヤーの手で決定できるようになった。
仲間は【ルイーダの酒場】に預けることができ、プレイヤーが作ったキャラとは任意で別れる(キャラ削除)ことも可能。
クリア後は【ストーリークエスト】を終えることで、予め外見と初期パラメータが固定された【リッカ】【ルイーダ】【ロクサーヌ】【イザヤール】をPCとして仲間にできる。これらのPCとは別れることができない。
主人公には、従来の肩書きとは意味合いの異なる【かたがき】を付けられる。これは職業か獲得済みの【称号】の中から選択でき、プロフィールとして公開される。
今作は【職業】の概念が復活。主人公の初期職業は固定だが、仲間はメイキング時に職業を基本職の中から選択できる。主人公・仲間とも【転職】が可能。
成長パターンと装備可能品は職業ごとに決められており、個々のキャラによる違いは無くすべてのPCが同一の性能である。ただし主人公のみ専用の呪文・特技・装備がごく一部存在する。
今回のPCは各職業別にレベルとパラメータが保存され、転職後は転職先のレベルとパラメータ・呪文が適用される。職業によってはレベルアップで呪文を覚えるが、覚えた呪文はその職業でしか使えない。クリア後は最大レベルであるLv99からLv1に戻る【転生】が可能。
従来のドラゴンクエスト作品では一度呪文や特技を覚えればそれを忘れることは無かったが、今作では呪文に限り、転職や転生をすると以前使えた呪文が使えなくなるという現象が初めて起きるようになった。
またスキルシステムもあり、スキルアップによって特技の習得やパラメータの底上げが可能。これらは全職業共通で活き、転生しても失われない。スキルは全キャラ共通の26カテゴリーが存在し、各職業ごとにその中から5カテゴリーが割り当てられている。
各職業ごとに【必殺技】が一つ使え、全員による「超必殺技」も登場した。
パラメータはかしこさが削除され、【こうげき魔力】【かいふく魔力】【きようさ】【みりょく】【おしゃれさ】の5つが追加された。装備品は武器・盾・アタマ・からだ(上)・ウデ・からだ(下)・足・アクセサリーの8部位に細分化され、アクセサリー以外は外見にも反映される。
本作の仲間たちはストーリーに一切絡むことはなく、会話をすることも無い(例外的に、一部クエストでLv◯◯の◯◯がいるということは認識するNPCはいる)。
人間は【天の箱舟】を認識できず、それゆえ乗り込むこともできないため、【天使界】や【神の国】に行くときなどはいつの間にか見えなくなり(ウィンドウを開けばパーティには存在する)、地上に帰還すると再度可視化する。
ただし、天使界のさらに先にある【神の国】が姿を変えた【絶望と憎悪の魔宮】では、普通に可視状態である(天の箱舟内ではやはり見えない)。
DQ10オフライン
今作では【種族】の概念がある。
他のプレイヤーが作成したPCとパーティを組む原作のDQ10オンラインに対し、オフ版では独自要素として、原作でNPCとして登場したストーリーキャラが仲間キャラとなる。
DQ11同様にレベルアップと【スキルパネル】で能力を得ていくが、主人公と仲間キャラとでPCとしての成長システムが異なるのが本作の特徴。
【主人公(DQ10)】についてはまず【人間】としての【キャラクターメイキング】で容姿やボイスパターンを決定する。性別に相当するものは今作では「おとこ/おんな」ではなく「スタイル2/スタイル1」という区分になった。
【エテーネの村のおはなし】を終えると【オーガ】【プクリポ】【エルフ】【ウェディ】【ドワーフ】の5つの種族から選択し、その種族での外見を決める。さらにストーリーを進めることで、選択した種族と人間の姿の切り替えが可能となる。
すべての装備(アクセ含む)が外見に反映されるが、外見を特定の装備に固定する「マイコーデ」システムも搭載。
今作では主人公に限り【職業】の概念があり、【転職】もできる。職業システムの仕様はDQ9ベースだが、今作では職業固有スキルは無い。
職業のレベルアップで装備に関係ない呪文・特技・必殺技・能力上昇(パッシブ)を覚え(一部必殺技は【クエスト】で)、これらは一部の特技とパッシブのみ他の職業に引き継げる。スキルパネルでは装備に関連した特技・必殺技・パッシブを取得できる。
仲間キャラは人間以外の5つの各種族からそれぞれ【フウラ】【ヒューザ】【ダストン】【マイユ】【ラグアス】が登場し、【キーエンブレム】入手と同じタイミングで加入する。彼らには職業の設定は無い。
仲間キャラはレベルアップで呪文と必殺技を、スキルパネルで特技と必殺技(一般呪文は【バギムーチョ】のみ)・パッシブを取得する。
外見は固定だが、装備品とは別枠の【見た目装備】が登場する。
装備部位は原作より簡略化され、DQ11のからだ防具を上下に分割した「みぎて/ひだりて/アタマ/からだ上/からだ下/アクセ1/アクセ2」という分類になっている。
Ver.2
ストーリー内で【アンルシア】が新たに加わる。職業は【勇者】に設定されているが、他の仲間キャラと同じく転職はできない。
彼女に関してはイベント習得の必殺技が登場し、それらの技は一部のボス戦で使用がほぼ必須となる(使わなくても倒すことはできる)。また、彼女のみ一時離脱する展開がある。
ストーリー上で主人公とアンルシア以外の仲間たちにも言及される場合は「五種族の英雄たち」と呼ばれる。
DQ10オンライン
オンラインゲームであるため、PCに関しては自分の主人公のみ、DQ9同様のキャラクターメイキングを行う。
DQ9同様の職業システムも搭載された。アップデートによって職業数やレベル上限が拡大され、レベルは3桁、最大HPは4桁に達するようになった。
両手武器や二刀流のシステムがこの作品から新たに登場し、従来の武器枠と盾枠は「みぎて」「ひだりて」に変更された。アクセサリーは、部位ごとにさらに細分化された。
詳しくは【PC】を参照。
DQ11
DQ8と同じくPCとストーリーとの結びつきがあり、各キャラの顔・体格や仲間の名前は固定。
【主人公】と、【カミュ】【ベロニカ】【セーニャ】【シルビア】【ロウ】【マルティナ】【グレイグ】の7人の仲間が登場し、総勢は8人。
ストーリーを進めると加入や一時離脱が起こる。任意加入のキャラは存在せず、必ず特定のタイミングで特定のキャラが加入する。ストーリーの中盤では一度全員が離脱し再度集め直すことになる。
また、シリーズ初の死亡離脱PCが存在するが、特殊なシナリオの都合上、その死亡離脱者が永久離脱するわけではなく、エンディング後のシナリオを少し進めることで再加入する。
ルイーダの酒場はないが、スタンバイシステムにより全員を連れて歩け、いつでも【隊列】やバトルメンバーを入れ替え可能。
レベルによる成長パターンや習得呪文はPCごとに決められているほか、PCごとに形の異なる【スキルパネル】によって特技や一部呪文を覚え、DQ8のように個性が重要視されるシステムになった。特定の呪文・特技を覚えた複数のキャラで発動できる【れんけい】も登場。
パラメータは、おしゃれさがみりょくに統合される形で削除された。
装備部位は「みぎて・ひだりて・アタマ・からだ・アクセ1・アクセ2」の6部位で、DQ10オンラインとDQ8以前をミックスさせたような分類となった。
両手以外は装備一つ一つで外見が変わることは無いが、DQ8と同仕様の【おしゃれ装備】が各キャラに用意されている。
キャラの肩書きはDQ5やDQ6のように、ストーリーに合わせて変化していく。
また今回は設定上において、「各キャラクターごとのシンボルマーク」がDQシリーズで初めて採用され、同時に【イメージカラー】も設定されている。
これらのシンボルマークはキャラをイメージするだけにとどまらず、スキルパネルの初期形状にもなっている。
DQ11S
シルビア、マルティナ、カミュ、ロウを主役とした短いシナリオが追加され、それらのストーリーではそのキャラだけをPCとして操作する。
また、おしゃれ装備の外見を装備中以外でも反映させる「見た目装備」が導入された。