【スー】

Last-modified: 2023-11-28 (火) 12:06:25

概要

DQ3に登場する【村】
DQ10に登場するイベントキャラについてはこちらを参照。

DQ3

【ポルトガ】【エジンベア】から船で西に向かって川を上っていくと存在する村。
SFC版の【公式ガイドブック】によると、英語では「Sue」という、女性名Susanの愛称と同じ綴りである。
現実世界における北米大陸にあるので、名前の由来はネイティブ・アメリカンのスー族で、そちらのローマ字表記はSiouxとなる。
【堀井雄二】【ドラゴンクエストマスターズクラブ】で、そのように予想した投稿に対して「当たっている」とコメントしている。
英語版での地名は、NES・GBC版ではSoo、スマホ版ではPersistence。
 
なお、この村の存在は

*「はるか にしの うみには
  スーぞくという インデオのすむ
  しんたいりくが あるそうじゃ。

というエジンベアの【大臣】の台詞で知ることができる。
もろに「スー族」と言っている。
なお、インディオはスペイン語なので、現在では南米の先住民を指す言葉という意味合いが強い(北米先住民を指すインディアンという言葉は英語)。
もちろん、北米の先住民を最初に見つけたのはスペインの冒険船団を率いたコロンブスであり、当初はインディオと呼ばれていたので間違いというわけではない。海外NES版だと普通にIndianとなっている。現地で問題視されなかったのだろうか…。
 
多くの住民が助詞のない独特な話し方。
「わたしたち うそつかない」は、一昔前のネイティブ・アメリカンの定番セリフ「インディアン、嘘つかない」を踏まえたもの。
これらの表現は今日的には差別として否定されるものだが、DQ3発売時はまだセクハラという言葉すら存在しなかった昭和の末頃であることは理解するべきであろう。
 
【道具屋】【武器と防具の店】があるが、重い鎧などは売られておらず、軽そうな部類のアイテムしか売られていない。
この独特の品揃えは大自然に住まう者の文化が感じられるようなラインナップになっており、ある意味新鮮にも感じられる。
特に【どくばり】はココでしか買えないので、【魔法使い】が複数いるか、もしくは【カザーブ】での泥棒行為を避けたい場合などは役立つかもしれない。
と言っても買う意味がありそうな装備品はそれくらいしかないのだが……。
 
ここでは【かわきのつぼ】の情報を聞くことができる。渇きの壷は元々ここの村のものだったらしいが、東の国の人に盗られてしまったらしい。
新大陸と呼ばれた時代の南北アメリカ大陸で無数の略奪を働いた欧州史の風刺なのだろう。
パーティが手に入れたらすぐ用済みになる返してあげたいところだが、それも叶わない。
 
また、東方で【○○○○バーク】を開こうとしている老人はここの村の出身である。
しかし、やはり一番有名なのは「わたしは しゃべるうま【エド】」であろう。エドは乾きの壺を使う場所を教えてくれる。
 
ストーリーを進める上で重要な情報がいくつも手に入るが、イベントアイテムそのものはここで手に入らず、フラグがたつ訳でもないので、情報を既に知っている二回目以降のプレイヤーなら特に訪れる必要はない。
ただし、【井戸】の前に【いかづちのつえ】が落ちているので、これを取るためだけでも来る価値はある。
【さいごのかぎ】入手前に【ランシール】以外で【きえさりそう】が唯一売られている場所でもあるため、船を入手次第ここを目指せば雷の杖と一緒に入手でき、ランシールへ行くのを後回しにすることもできる。
なので慣れたプレイヤーは、【ポルトガの灯台】の海の男のアドバイスは無視し、船入手後に真っ先にスーへ来て、雷の杖と消え去り草を入手し、すぐさま【ルーラ】でポルトガへ舞い戻ってエジンベアに向かい、かわきのつぼを入手したら【浅瀬のほこら】へ向かい、さいごのかぎを入手して各地の宝箱を開けて回る…という順路を取る。
 
情報(とアイテム)を得るためだけの場所で特にイベントがあるわけでもなく何度も来るような場所ではないのだが、この地域にめぼしい拠点が少ない都合か、ちゃんとルーラには登録される。
【ラーミア】入手後は、この村から一直線に東へ飛べばすぐにバークへ着くことができる。

なお、なぜかルーラのリストでは【上の世界】の国・町のなかで殿を務めており、周辺の出現モンスターのレベルや、シナリオ攻略の順序としても普通ここより後に訪れる【サマンオサ】(正規プレーならさいごのかぎ入手後)もスーの手前に来ている。
ここか【ムオル】か、あるいはバークも含めてどれをルーラに入れるか最後の枠をギリギリまで争っていたのかもしれない。あるいは自力では見つけにくい場所にあるということも関係あるかもしれない。
まあ必要性が低いとはいえ、一応ここでしか買えないアイテムが2つあり、徒歩で向かうには面倒な場所にあるので、いざというときにルーラで手軽に調達できるという点で確かに親切ではある。
 
ちなみに、この村周辺には「【はぐれメタル】が出現する」と紹介されることが多いが、実際には出現しないので誤情報である(FC版の【公式ガイドブック】にそう書かれているのが発端だろう)。
実際はこの村周辺ではなく、もっと西側の【アープの塔】周辺がはぐれメタルの【エンカウントエリア】になっており、スーの村周辺で粘る行為は完全に時間の無駄なので注意。そちらのエリアと出現モンスターのラインナップが似通っていることも誤解の原因かもしれない。

リメイク版

井戸の周辺ではいかずちの杖のほかに【ちいさなメダル】も拾える。
このメダルは夜には住人が立っていて昼間にしか拾うことができない。杖だけ拾って安心してしまい見逃さないよう注意。
またその井戸の中には、かつてエジンベアの【兵士】だった【老人】が取り残されている。
かわきのつぼを持ち去ったときに上陸した一員だったようだが、そのかわきのつぼは【エジンベア王】曰く「なん代もまえの王のころから(壺を隠した地下の)3つの岩のナゾが解けなくてな…」「そういえば先々代の王がなにか地下にかくしたと言っておった」そうである。
この老兵が何年井戸の中に身を隠し続けているのか不明だが、中世の国王の在位は数年ということもさほど珍しくはない(日本の天皇なども代表例)ので、結局よくわからない。
井戸内には絨毯や【ベッド】に竃(かまど)、【タンス】まで持ち込まれている。井戸から竈の煙が出ていては居場所がバレそうなものだが…。
SFC・GBC版ではそのタンスから【すごろくけん】を拾えるが、こんな所に身を潜めていてはすごろくなどやりようもなかったろうに…(スーのある大陸に【すごろく場】はない。そもそもエジンベア周辺にもないが)。
【ひとさらいのアジト】の兵士のセリフ変更といい、本作のリメイクではどうやって必要な物資を調達して生きのびているのかよくわからない人物が追加されている…。
 
道具屋では、女性なら誰でも装備でき、安価でありながら高性能の【ぎんのかみかざり】が売られている。
また男性にとっても、有用な性格【おちょうしもの】になれる【モヒカンのケ】が買える。
この2種類はこの村でしか販売されておらず、買い物拠点としての価値はかなり増している。
 
SFC・GBC版では村人のグラフィックがインディアンっぽい衣装のものに変更され、またセリフもFC版よりもさらにインディアンっぽさが強調されている。
住民のグラフィックは6種類あり、【へんげのつえ】で魔物に化けた際や【透明】になった上で話しかけると、それぞれ違ったセリフが用意されている…と思いきや、店の店員のみ、普通の【商人】と同じセリフである。
ちなみに、エジンベアの大臣の台詞が「インデオ」から「インディオ」に変更されている。
名前が変わったというより、【イシス】のファラオと同じく使える片仮名が増えたことで本来の表記になっただけだろう。
 
なおスマホ版ではセリフこそSFC・GBC版と同様なものの、グラフィックは一般の人間の色違いになっている。

ゲームブック版

中巻に登場。
【幽霊船】を呼び出すアイテム【死のオルゴール】をここの長老から譲り受ける。
また、フラグ次第でエドからマニィ用のいかずちの杖を貰うことができる。

小説版

サバロバークに族長をはじめとした面々が訪れ、パーティに【イエローオーブ】を手渡す。
村自体は名前しか登場せず。