◆忍◆ ニンジャ名鑑#406 【バンダースナッチ】 ◆殺◆
ザイバツ・シャドーギルドのアデプト。シノビ・ニンジャ・クランのソウルを宿し、斥候・潜入工作に長ける。ニンジャスレイヤーのイクサとは直接関係の無い場面で、何度か物語に現れる。最終的に彼を待ち受けていた運命は過酷であった。
登場エピソード
「……すべては偉大なるロード・オブ・ザイバツと、来るべき黄金ニンジャミレニアムのため」
人物
- アデプト位階のザイバツ・ニンジャ。
- 本文中で「シノビ・ニンジャ」と呼ばれているが、この語は所属ニンジャクランを示すものでリアルニンジャ案件とは関係が無い。
- 他には第3部に登場したシズケサも中黒付きのシノビ・ニンジャと呼ばれた場面がある。
- 生来の醜い容姿から周囲に蔑まれ、敵意とともに育ったらしい。それが現在のニンジャとしての冷酷さの素地となったと語る。
- ギルド内でも少数派の「根無し草」と呼ばれる特定の派閥に属さないニンジャであり、その隠密能力の高さも相まって多数の上位ニンジャに便利屋使いされているらしい。
外見
- 夜のしじまのごとき漆黒のニンジャ装束を纏う。
- 前述の通りメンポの下に隠された素顔は醜く、常に陰気な静寂を身に纏う。
元ネタ・考察
- 「バンダースナッチ」とは、ルイス・キャロルの詩『ジャバウォックの詩』『スナーク狩り』に登場する空想上の生物。
- 最初に言及された『ジャバウォックの詩』での記述は「燻り狂るうバンダースナッチに近づくと危ない」ということと、「非常に素早い」ということの二点のみであり、姿形は不明であった。後に、『スナーク狩り』において「長く伸びる頚と燻り狂るう顎を持つ」生物と描写された。このことから、体の一部が伸びる生き物であるとされることが多い。
- 「燻り狂るう(いぶりくるう)」とは、「怒り狂う」と「燻る」を組み合わせた造語である。意味に関する言及は無い造語だが、「炎がちりちりとくすぶるように怒る」という意味ではないかと思われる。
- 名前が後の作品などで拝借され、体の一部が伸びる不定形の生物につけられることも多い。また、黒い犬のような動物であるとする場合もある。
- 犬の姿で描かれることが多いのは、バンダースナッチ(Bandersnatch)という名前がBandog(番犬、繋がれた猛犬)+Snatch(ひっつかむ)の合成語であるという説が有力なため。
ワザ・ジツ
- シノビニンジャ・クランらしく、渡り廊下に天地逆に貼り付いて歩く、壁向こうの物音を聞き取る、目眩ましの煙幕を焚くといった一般的な「忍者」像に沿ったスキルを有する。
- 重篤ヘッズには「忍者」リアリティショックめいた衝撃を受けたものも少なくない。
- 飛び道具はクナイ・ダートを使用する。
常人の三倍の脚力
- 本作において死亡フラグの一種とされる能力。実際、彼は登場するなりヘッズの間で「オタッシャ重点だ」と言われていた。
スモークボム(ケムリ・ダマ)
- シノビニンジャ・クランの用いるギアの一つ。白い煙を発生させ、使用者のニンジャ技量と相まって気配を察知されることなく逃走することができる。
- 物理書籍版ではケムリ・ダマとも呼ばれている。ケムリニンジャが使っていた太古のニンジャギアと同名だが原理や効果は異なっている。
ステルス・ジツ
- 書籍版にて明かされた新たな出番で披露したシノビ・ニンジャクランの代名詞たるジツ。物陰に隠れると同時に墨が溶けるように姿を消す。
バンブー製ニンジャシュノーケル
- 長時間水中に潜るために使用する竹を加工して作られたツール。我々が知る「水遁の術」に使用されるアレである。物理書籍版にて明かされた新装備で、ますます忍者めいた印象を読者に与えることになった。
ストーリー中での活躍
- 「トビゲリ~」での登場シーンで、何らかの失態によりザイバツを破門の上、キョート城からの死を賭けた脱出行を罰として課されている。
- エピソード冒頭から何かに追われているアデプトニンジャ、三倍シリーズという要素のために、ヘッズの間では彼の登場直後からしめやかに爆発四散トトカルチョが行われていた。
- ロードに恩赦をジキソすべくホンマルに駆け戻る途中ワッチドッグ、レッドクリーヴァーの挟み撃ちを受けた場面でバメンテンカンホーがかかり、以後本編に彼の姿は見えない。
- 直後のシーンでユカノが何らかの悲鳴と爆発四散音を耳にしており、直接明記はされていないが二人を相手のイクサで爆発四散したものであろう。
- 直後のシーンでユカノが何らかの悲鳴と爆発四散音を耳にしており、直接明記はされていないが二人を相手のイクサで爆発四散したものであろう。
- 物理書籍版ではまだザイバツに所属していた頃の彼の姿が描かれ、初翻訳エピソード「ソード・オブ・ザ・ビトレイヤー」にて、ザイバツへの入団試験に臨むダークニンジャの監視役をミラーシェードとともに務めている。
- 「システム・オブ・ハバツ・ストラグル」では同エピソードのキーパーソンとして登場。実は密かにスローハンドの傘下に属しており、彼の指示の下、派閥無所属者を装いながら組織内で様々に暗躍していた事が明かされた。
- しかし最後は秘密を知りすぎたかどでスローハンドに切り捨てられ、秘密裏に私腹を肥やしていたという理由で破門の憂き目に遭い「トビゲリ~」冒頭の状況へと繋がった。
- 以上のようにTwitter版では端役同然の扱いであった彼だが、物理書籍版新訳エピソードではたびたび重点される存在となっており、その最期も終始追跡者への恐怖に怯えていたTwitter版とは打って変わり、絶望的状況下、致命傷を受けても勝負を諦めずイクサの中で散って行った。実際破格の出世である。
一言コメント
- 再登場ヤッター! -- 2013-06-30 (日) 16:05:06
- サラマンダー配下であったためああなった可能性も? -- 2013-06-30 (日) 17:24:59
- セプクしたミノタウル=サンら2人と違った扱いな辺りもっと事情が違うのでは? 書籍版トビゲリが楽しみな… -- 2013-06-30 (日) 17:56:54
- 新入りの監視役を任されるくらい何だから忠誠心を疑われていたってことは無いんだろうけど、どうなんだろう。 -- 2013-07-03 (水) 11:38:11
- いかに優秀なニンジャでも些細なミスで粛正される!まさしく万魔殿ザイバツ! -- 2013-07-03 (水) 12:05:10
- ボンモーは物理書籍版でバンダースナッチの出番を増やした。ナンデ? -- 2013-12-29 (日) 12:23:39
- よもや彼が書籍版でこれほど重点されるとは誰が予想できただろうか。しかしこの新エピソードオーで何故彼があんな最期を迎えねばならなかったのかは大体察することができるようになりましたネー。下手を打てば即ノーフューチャーな立場だったと。 -- 2013-12-30 (月) 00:10:50
- 汚れ仕事を請け負うところも『忍者』らしい。 -- 2013-12-30 (月) 00:16:16
- ↑↑ザイバツを描くにあたって、敵や外様や新人や大幹部でない、それらに振り回されるしかない一ザイバツ・ニンジャの視点が足りないという判断があったのでは。ロードに忠誠を誓い、2部の最後まで生きてザイバツの体質に殺される彼は適任だったのではないか。 -- 2013-12-30 (月) 00:43:43
- ニンジャではあるが、気持ちのいい男、実際時代小説めいた人物描写が無常だが爽やか。 -- 2013-12-31 (火) 21:23:31
- ニンジャじゃなくて忍者らしいキャラクターよね、外見もすごい凶相だけど話すことが知性的と言う辺りもそれっぽい -- 2014-01-03 (金) 01:05:38
- 書籍版限定の各エピソードにおいてザイバツの内情を描写するに当たり彼が適任だった…て事か。 -- 2014-01-03 (金) 09:50:01
- 世間的には根無し草だからすぐさま切り捨てられる位置と言うのは彼自身の任務にかかわらず当てはまるという最後だったのだろうな・・・ -- 2014-01-08 (水) 00:22:31
- リグジネイションの時のグラッジも彼だったのだろうか?ディプロマット暗殺計画を追及された上での処罰だったとしたら辻褄が合うが… -- 2014-01-08 (水) 16:51:27
- 双子暗殺がスロハンの意向だったとしたらあり得るな。いざ事が露見した時、その方が私怨とかにこじつけやすいし。 -- 2014-01-11 (土) 15:24:13
- だとするとバンダースナッチとスロハンほとんど同じ切り捨てられ方、死に方したって事になる…なんてインガオホーな -- 2014-01-11 (土) 19:39:20
- 何があって破門されたか次巻あたりで語られるのだろうか -- 2014-04-29 (火) 13:29:08
- 物理書籍版で爆発四散がハッキリしましたね…… -- 2014-07-10 (木) 14:59:58
- 死に様もだいぶ格好良くなっていましたネー -- 2014-07-10 (木) 15:06:06
- 恐怖の中で殺された、から最後はイクサの中で死ねた・・・・ イサオシに包まれてあれ。 ♯ただしデトネイション=サンの件は許さない -- 2014-07-10 (木) 15:23:39
- ザイバツにルイス・キャロル由来ネームが集中しているのは何故なんだぜ? -- 2014-07-10 (木) 18:08:16
- なんとなく予想はついていたが、やっぱり用済みからのキリステか……ザイバツいい加減にしろよ…… -- 2014-07-10 (木) 18:33:08
- ハバツストラグル関係者は結局のところ全員…ゴーン、ゴーン、エヴリワン、ゴーン… -- 2014-07-11 (金) 22:06:52
- バンダースナッチが果たせなかったジキソに後のスローハンドが頼ったインガオホー。そしてその結果がアレ。ショッギョムッジョ。。。 -- 2014-07-23 (水) 17:40:01
- スローハンド=サンとバンダースナッチ=サンはある意味ザイバツを象徴する存在だった気がする -- 2014-07-23 (水) 19:17:38
- 政治に長け、腹に一物を秘め、誰かを切り捨て陥れ、その挙句に自分が切り捨てられる……実際似たもの主従であることよ -- 2014-07-23 (水) 22:37:53
- その生い立ちもワザマエも生き様も末路も、おそらくこの物語の中で最も「忍者」だったキャラではなかろうか -- 2014-08-09 (土) 13:26:22
- 最も「忍者」>なんか良いキャラだよなーって思ってたんだが、そういや自分「忍者」キャラ好きだったわ。ニンジャ小説だからかえって自覚してなかった。 -- 2014-08-09 (土) 13:50:57
- 本編中の立ち回りの善悪どうこうも含めて、好きなニンジャのかなり上位。ハバツは良いエピだった -- 2014-08-10 (日) 03:32:17
- 奥ゆかしく仕事人らしいニンジャと思ったら、デトネイター=サンのような友人がいたり、読者や地の文も賞賛する忍者らしいワザマエやちくしょーめ!など意外なセリフを言って壮絶に散ったり、味があるスルメのような良キャラニンジャだったな。 -- 2015-01-21 (水) 09:55:19
- 書籍版2部で一番印象に残ったニンジャ -- 2015-01-21 (水) 10:34:10
- ステルス・ジツは映画ニンジャアサシンでやってたような影から影へ移るムーブのイメージ あの映画についてザ・ヴァーティゴ=サンは「最初の5分だけオススメ」と言っていたが、あの隠密移動演出と終盤リアルニンジャであるショー・コスギ=サンがヤバイ級のイアイドーを見せるシーンもニンジャの超常性がよく表れていてオススメだ それ以外の場面は飛ばしていい -- 2015-01-21 (水) 13:14:24
- ノーシーアム=サン曰くの「高コストニンジャ」であるシノビ・ニンジャクランの面目躍如ではあるが、高コストでも切られる時は無慈悲にバッサリなのだよなぁ。これがニンジャのリスクマネジメント、か……。 -- 2015-02-28 (土) 23:38:45
- シノビかつ戦闘能力も高いミラーシェードやシズケサは本当に貴重な存在なのだなあ -- 2015-03-01 (日) 00:19:42
- 「さあ、インストラクションを続けようノーシーアム=サン」「すみません、アズール=サンの様な女児にフィヒれません」「ザッケンナコラー!成せば成る!(針でチクチク)」「アイエエエエ!」 -- 2015-03-02 (月) 15:44:43
- ↑ノーシーアム=サンの項目と間違えました。速やかに脳ケジメを受けてきます。 -- 2015-03-02 (月) 15:47:45
- シノビ=ニンジャクランの方々は我々が思い描く正当な「忍者」の活躍を奥ゆかしく描写してくれるから実際貴重な -- 2022-12-10 (土) 20:12:14
- 実際、「常人の3倍の脚力」って、イモータル存在であるニンジャならともかく、本来の意味での「忍者」なら十分驚異的なスキルなんだよね。ヘッズがいかにニンジャ存在に認識を狂わされているかわかる -- 2022-12-15 (木) 11:34:09