・不思議のダンジョンシリーズ
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キャラクター - 地名 - 呪文 - 特技 - アイテム(武器/盾/指輪/矢・飛び道具/杖/壺/巻物/草・種/パン/道具) - モンスター - 音楽
概要 
不思議のダンジョンシリーズのうちの一作で、トルネコの大冒険シリーズ第2作。
発売日は1999年(平成11年)9月15日。対応機種はPlayStation。開発は【チュンソフト】、開発協力【マトリックス】。発売元は諸事情で【エニックス】に変更された。
チュンソフトがセガサターン用ソフト『街』で出した赤字を補填するため、矢継ぎ早にPSに移植作品を出した一環として作られた。
【トルネコの大冒険 不思議のダンジョン】のリメイク版として計画されていたようだが、いろいろやりたいことが出た、ということで新作になった。したがって今作はDQ初の「外伝の続編作品」となり、外伝にもシリーズの概念が生まれた。
前作では上記のように『ドラゴンクエスト』を含まないタイトルであり、発売元も違うことからDQシリーズとして見なされないこともあったが、今作と次作ではタイトルに『ドラゴンクエスト・キャラクターズ』を冠され、名実ともにDQシリーズであることが明確にされた。
前年に発売されたドラゴンクエストモンスターズと対になる名称でもある。ただ、不思議のダンジョンシリーズのメインは、キャラクターではなくアイテムやモンスターのような気もする。
またDQシリーズは1997年1月にDQ7でPSに参入することが発表されていたが、同作の開発が長引いたことにより、実際にDQシリーズ初のPSソフトとなったのは本作である。
DQの不思議のダンジョンシリーズでは唯一海外展開が行われており、2000年11月15日に北米で "World of DRAGON WARRIOR: TORNEKO The Last Hope" のタイトルで発売されている。
【トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン】のタイトルでコミカライズも行われた。
なお、本作より前にスクウェアから『チョコボの不思議なダンジョン』が発売されているが、ゲームシステムは別物である。
ストーリー 
舞台は前作トルネコ1において【トルネコ】が【しあわせの箱】を持ち帰ってから半年後の世界(※)。
突如として村の周辺が不思議のダンジョン化していくという現象にみまわれる。
トルネコはその現象の謎を解くために、再びダンジョンへと挑戦する。
※……トルネコ2及びトルネコ3の【取扱説明書】より。ただし、トルネコ2のプロローグの【ネネ】曰く「半年ほど前 王様のおゆるしをいただき それで・・・」とのことであり、ゲームと説明書とで設定が異なってしまっている。詳細はこちら。
ゲーム内容 
主なゲームシステムは前作トルネコ1の項目を参照。
前作トルネコ1ではユーザーにローグライクゲームを浸透させることに成功した。
更に【風来のシレン】シリーズでよりシステムを発展させ、それらを本作にフィードバックさせている。
例えばトルネコシリーズとしては初登場の壺や【合成】、【水路】やダンジョン内の店等はシレンが初出である。
そういった事情もあり、ゲームバランスはトルネコ1よりもシレン1に近くなっている。
初心者向けの配慮もあり、ダンジョンの数を多くして段階的にシステムを理解できるようにしている。
なので、不思議のダンジョン初心者にはおすすめしやすいゲームといえる。
一方で実験的な要素も多数盛り込まれており、【転職】や【井戸のダンジョン】はその典型であろう。
これによって、同じダンジョンをまったく別のシステムで遊ぶ、鍛え上げた装備を活用するといったことが出来るようになった。
特に【試練の館】のような【アイテム】持ち込み前提の高レベルダンジョンは、後のシリーズの定番になる。
ゲームとしては成立しているものの、端々には調整不足と見られる面もある。
特に【中断】回りは不親切で、アイテム【中断の巻物】を使わないと任意の中断ができない。これはPSのメモリーカード周りの仕様の弊害でオートセーブが困難になったための変更である。中断した状態でメモリーカードにコピーできてしまうといったPSの仕様に準ずる問題は仕方ない側面もあるが、巻物を使用できない【戦士】は使うことすらできなくなるのは配慮不足と言わざるを得ない。
また、身代わりコンボによる無敵技、【分裂の壺】と【すいだしの巻物】による【アイテム無限増殖】が簡単にできてしまう。
戦士の技や【魔法使い】の【呪文】にもバランスブレイカーなものが多く、自重しないとかなり大味なゲームになってしまう。
【キラーマシン】より【メタルハンター】の方が強いなど、ドラクエ本編と上下関係が逆転しているモンスターが多い。
【ぐんたいガニ】や【つかいま】に至っては、本編では系統最下位種だったのに、このシリーズでは逆に最上位種になっている。
さらに、【じごくのハサミ】とぐんたいガニの色合いが逆になっている。
本編でもモンスターの色や上下関係が変わることはたまにあるものの、トルネコシリーズでは食い違いが特に多い。
BGMは前作のもののみサウンドトラック「組曲「トルネコの大冒険」 ~音楽の化学~」の音源を流用しており、ドラクエシリーズとしては初のゲーム内BGMとして生演奏音源が使われている(本作の新規BGMもそちらの音源に合わせる形で作られている)。
ただし、後続の生演奏採用作品のようにループ処理が行われておらず、フェードアウトしてからそのまま冒頭から再び曲が始まるようになっている。
PSのドラクエシリーズの中では「メモリーカードのアイコンが動く」「ブロック数を2消費する」「メモリーカード1枚につき1つしかセーブ出来ない」と、独自の要素が目立つ。
また、アイコンの上半分の青色と小豆色の部分からトルネコの髪と帽子を模しているのだろうが、下半分のグラフィックが荒すぎて表情が読み取れない。
今作をCDプレイヤーに入れて二曲目を再生すると、【トルネコのテーマ】が演奏される。
ドラゴンクエスト・キャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョンアドバンス 
2001年12月20日に発売されたゲームボーイアドバンスへの移植版。こちらもDQシリーズでは初のGBA用ソフトとなった。
ゲームとして十分に遊べたものの不満点も多かったことから、GBA版では大幅な調整を受けている。制作スタッフはGBA版を「ディレクターズカット版」としている。
アイテム交換システムの追加
- 他のプレイヤーと通信することで、アイテムを交換できる。
- 初出は『風来のシレンGB2』、或いは『チョコボの不思議なダンジョンforワンダースワン』の機能である。
- このシステムはPS2版トルネコ3にも採用された。詳細は【アイテム交換所】を参照。
セーブシステムの変更
- 基本的に「強制セーブ」に承諾しないとダンジョンに入れなくなった。
- 階層を進むタイミングで任意に【中断】できるようになった。
- 当然、中断の巻物はなくなっている。
- 戦士トルネコももっと不思議のダンジョン攻略中に中断することができるようになった。
- 『チョコボの不思議なダンジョン1』同様、落とし穴に落ちた場合は中断できない。
- 「階段には辿り着けないがどうしても中断したい」という場合は、「スリープ機能」を使って液晶にゲーム画面を表示させなくすることで携帯機のバッテリの寿命を長持ちさせることができる。
- このシステムはGBA版トルネコ3やスラもり1にも採用された。
バグ・無敵技削除
- 【黄金のつるはし】の能力がないバグ
- 魔法使いが保存の壺の中に入れた矢のみ使えるバグ(【魔法使いで矢を放つ】)
- ガーゴイルの店の商品を外に投げた後にアイテムを売ると道を開けてくれるバグ(【泥棒技】)
- 【身代わりコンボ】による無敵技、【アイテム無限増殖】
これらは全て削除されている。(身代わりコンボのみ限定状況で残っているが)
ただし、【モンスター召喚】の罠による「つられ攻撃」等、バグっぽい仕様は残っている。
トルネコ・モンスターのステータス調整
- 序盤のモンスターを中心に経験値が下方修正され、トルネコの必要経験値は上方修正された。
- 【アイアンタートル】や【ようがんまじん】など、弱点のあるモンスターは明確に経験値を減らされている。
- 終盤に出てくるモンスターの経験値はほぼそのままで、調整されたのは【ラリホーアント】程度。【メトロゴースト】より【ヘルゴースト】の方が経験値が少ないという謎仕様もそのまま。
- 敵のHPや能力も一部変更され、例えばガーゴイルにバシルーラと場所替えが効かなくなった。
- PS版にあったトルネコの攻撃力の限界値が無くなっており、終盤ではむしろ戦いやすくなっている。
- 例えば、PS版では【だいまじん】は4回殴らなければ倒れなかったが、GBA版ではそれより少なくすることも可能。
便利アイテム削除・レア化
- 先の無限増殖に使う分裂の壺&すいだしの巻物が削除された他、【やりなおしの巻物】も削除された。(但し内部データ内には名前だけ残されているが、効果は削除されている。中断の巻物も同様)
- またレア化とは違うが、【宝物部屋】の中身と構造が一部変わっている。
戦士・魔法使いのバランス調整
- 上記の調整に加え、戦士は一部の技の習得難易度上昇、満腹度消費上昇を受けている。
- ただし元々の技の性能自体は変わっていないので、バランスブレイカー要素自体は変わらない。
- 一方魔法使いはメガンテで経験値を得られなくなった以外の仕様変更はほとんど受けていない。
- 結果、相対的に魔法使いが強くなっているともいえる。
画面レイアウトの変更
- GBAの小さい画面に合わせることで上下に画面が狭くなった。
- 後述の不透明の技術も相まって、メッセージが表示されている間はトルネコの下が1マス分しか見えない。
- 半透明ミニマップの常時表示はできなくなる他、メッセージウィンドウやメニュー画面、アイテム画面さえも不透明になっている。
- 『風来のシレンGB』に存在した「アイテム画面を開いている最中でもキャラクターがおぼろげに映る演出」も「アイテム画面中に主人公の向きや敵の配置等をきちんと確認したい時にボタンを押してキャラクターをくっきり表示させる機能」もなくなってしまっている。
- トルネコ3アドバンスでは半透明ミニマップが常時表示される機能が追加され、メッセージウインドウ等は半透明で表示されるようになった。当時の技術の問題だろう。
モンスターの色合い
- 前述の【じごくのハサミ】と【ぐんたいガニ】の色合いはGBA版でも修正されていない。
- 何故か【ゆうれい】と【しにがみ】の色が、PS版で合っていたのにGBA版では逆に変更された。
- 【パペットマン】はPS版ではダークグリーンだったが、GBA版ではDQ7に合わせたのか赤色になった。
その他
- ダンジョン内で壺にアイテムを入れる際、【倉庫】のようにまとめて入れられるようになった。
- 素振りで罠を見つけた際、メッセージが表示されるようになった。