概要
FC版DQ1から存在する低音のME(ミュージックエフェクト)。
主に【呪い】のかかった装備品を装備してしまったときに使われるが、【セーブデータ】が消えた場合や呪いに関係がないプレイヤーにとって残念な結果を表現する場面、音痴な歌や下手な料理などでギャグ的に使われることもある。
この他にもさまざまなイベント的演出にも使用されている。
なお項目名の【呪いのモチーフ】は俗称であり、公式な曲名は『呪』または『呪い』となっている。
DQプレイヤーの間ではよく「♪デロデロデロデロデロデロデロデロ デンデロン」という擬音で表現され、略して「デロデロ」という通称で呼ばれている。
作曲者の【すぎやまこういち】いわく、「嫌われるよう一生懸命作った」「僕も嫌い」とのこと。
その根本的に耳障りなメロディーに加えて、多くの人にとっては後述の「冒険の書が消えた」という絶望的な記憶と結びついていることで、より一層嫌われる原因となっている。
【東京都交響楽団】演奏の「交響組曲ドラゴンクエストⅠ」のCDには、特典として歴代シリーズのMEのオーケストラ版が収録されており、この曲はピアノでの生演奏が収録されている。
GB版のDQM1ではゲームプレイ中に聞くことはないが、内部データには入っており、【チート】を利用して【デバッグルーム】に行くと聞くことができる。
この曲のアレンジ版がDQ8の【ドン・モグーラ】(戦闘前)の【芸術スペシャル】(【ワシの歌を聴け】)や、【マージリンリン】の【呪いの曲】(【リンリン特技3】)に使用されている。
「おきのどくですが ぼうけんのしょ○は きえてしまいました」
DQ3~6、SFC・GB版DQ1~3、3DS版DQ11などではデータ消失時にも使用される。これによって、とくにFC版の経験者には拭いきれないほどのトラウマを植え付けた。
【おきのどくですが ぼうけんのしょ○は きえてしまいました】の画面とともに流れるこの短いMEの影響の大きさたるや、本来は呪いのためのMEだったことを皆が忘れてしまうほどである。
ドラクエの呪いのモチーフといえば、こっちを思い浮かべる人が大多数であろう。
詳細は当該項目を参照。
本来の用途
このMEのもともとの用途として、呪われたアイテムを装備してしまったとき、およびそれを外そうとして外れないというメッセージが表示されたときに流される。
しかし古参ファンにとっては前述の冒険の書のインパクトがあまりに強く、対してこちらは解呪のための高額な寄付金を払うハメになるくらいしか被害が無いので印象は薄い。PS以降からDQを始めたプレイヤーには「何がそんなに怖いの?」と言われるほど。
作品によっては、その呪い装備をつけられないキャラが身につけようとした際にまで流れることも(装備できないので当然無意味)。
逆に、戦闘中に呪われた装備品を身につけても流れないことがある。しっかりマイナス効果などは受けているので要警戒。
SFC版DQ6とDQ10、DQ11では装備による呪いの概念が無いので装備によってこのMEが流れることは無い。DQ11では回想シーンで【マヤ】の首飾りが呪いで外れないという場面があるが、話の雰囲気を台無しにすることを避けるためかこのMEは流れない。
ただしDQ11Sの2Dモードでは【気高き戦姫マルティナ】で【妖魔のバニースーツ】を外そうとしたときにしっかり流れる。
ストーリー・クエストでの使用
本編ストーリー進行にあたって、必ず聞かされるイベントがいくつか存在する。
とくにDQ5幼少時代のレヌール城においては、暗闇の中突然発生する事件の不気味さも相まって恐怖を誘う。
DQ10オンラインとDQ11でもストーリーの進行上必ず2回は聞くハメになる。DQ11Sではムービースキップを使えば1回は回避できるが、もう1回はスキップできないメッセージとともに使われるので回避不可能。
DQ9では、クエストの内容上嫌でもこのSEを聞かざるを得ないクエスト(【神父になったきとうし】【ぱふぱふ少女チャミー】)が存在する。
また下記の使用場面の一覧表を見ればわかるのだが、このMEは「音痴なキャラが歌ったとき」にも流れる。
トラウマ級に耳障りな歌声ということだろうか。
上記以外での使用
一部作品ではふざけた名前に改名して【命名神マリナン】の逆鱗に触れてしまったときにも流れる。
こちらのマイナス効果は再改名のために5000G払うぐらいだが、これを聞くためにわざわざふざけた改名をするようなプレイヤーはネタ以外にまずいないと思っていい。
さらに、DQ11・DQ11Sにてしばりプレイで【はずかしい呪い】や【町の人にウソをつかれる】を設定していると、嫌になるくらいに聞くハメになる。
モンスターズモバイルにおいても、そのシステム上聞く機会は多かった。
使用場面一覧
冒険の書消失時や呪いアイテム装備時を除くと、以下の場面で使用されている。
- 赤文字は進行上必ず聞かなければならない場面。
- 青文字はもれなく呪い効果付き。
作品 | 場面、操作法 |
---|---|
DQ1 | 【ガライの町】にいる【ガライ】に憬れる【詩人】の「歌はどうです?」の問い掛けに「はい」を選択した時(リメイク版のみ) |
【ラダトーム城の老人】が力を使い果たし気絶するラジオドラマ連動イベント時(BSDQ1のみ) | |
DQ3 | 【アッサラーム】の「ぱふぱふ屋」で【ぱふぱふ】を受けた時(リメイク版のみ) |
【ジパング】の【すごろく場】でMPが0になってしまうマスに到着した時(SFC/GBC版のみ) | |
【命名神マリナン】に名前を変えて貰う際に、命名神の逆鱗に触れた時(下品な名前やふざけた名前を付けた場合) | |
DQ4 | 【サランの町】(夜)宿屋の2Fにいる「シスターに惚れている教会の荒くれ男」に話し掛け、(【マローニ】に対抗意識を燃やした)彼の歌を聞いた時 |
DQ5 | 幼少期の【レヌール城】で【ビアンカ】がガイコツ軍団に攫われた時 |
大神殿で偽マーサの「教祖に仕える事を誓いますか?」の問い掛けに「はい」を選択した時 | |
【名産博物館】でランクの低い名産品を相応しくないフロアのスペースに置こうとした時(リメイク版のみ) | |
DQ6 | 【氷の洞窟】で合言葉を間違えた時 |
【命名神マリナン】に名前を変えて貰う際に、命名神の逆鱗に触れた時(下品な名前やふざけた名前を付けた場合) | |
DQ7 | 【山賊四人衆】との戦闘で【全滅】した時 |
【山賊のアジト】で合言葉を間違えた時 | |
【カジノ】の【ラッキーパネル】でシャッフルカードを引き当てた時 | |
【グリンフレーク】で【カヤ】からドッキリを告白された時(リメイク版のみ) | |
DQ9 | 追加クエスト【ぱふぱふ少女チャミー】でぱふぱふを受けた時 |
DQ10オンライン | こちらを参照 |
DQ11 | 【しのくびかざり】を使用した時 |
【デルカダール城下町】下層のゴザの上で寝た時(しかも5G盗まれてしまう) | |
【仮面武闘会】の表彰式の日に【シルビア】に起こされた時(DQ11Sではスキップ可能) | |
世界に異変が起きた後の【グロッタの町】のモンスターカジノで稼いだコインが消滅した時(スキップ不可) | |
マップ上で【はずかしい呪い】が発動した時 | |
DQ11S | 神の岩イベントで【セーニャ】の料理を食べた時 |
しばりプレイの【町の人にウソをつかれる】が発動した時 | |
追加シナリオのマップ上で「超はずかしい呪い」が発動した時 | |
【ボイスドラマ】「ああ・・・青春のメダ女文化祭」で、【メダル校長】が勇者一行が演劇に出ることになった経緯を説明するシーン | |
ジョーカー1 スラもり2 | ワイヤレス通信中にDSを閉じる、もしくは何らかの方法で通信エラーが発生した時 |
イルルカ、ジョーカー3・3プロ | みしらぬ人と段位対戦で段位が下がってしまった時 |
モンスターズモバイル | 評価が「▽」の結果になった時 |
トルネコ1 | 「Barネネ」が完成した段階で【ポポロ】の「ボクもお酒飲みたいなー」の問い掛けに「はい」を選択した時(普段は温厚な【ネネ】がやけに恐い…) |
少年ヤンガス | ダンジョン内で【呪いのワナ】を踏んだ時 |
【魔法屋】で【マギー】から【悪魔のこころ】を貰った時 | |
【呪いの壺】の中に呪われていないアイテムを入れた時 | |
ヒーローズ2 | 【はんにゃのオーブ】・【じごくのオーブ】・【ふこうのオーブ】のいずれかを装備した時 |
いたストシリーズ | チャンスカードNo.13「ちょーヒサン!お店価格が13%ダウン!」のカードを引き当てた時 |
いたストDS | カジノの【銀のタロット】で死神のカードを引き当てた時 |
ユア・ストーリー
青年時代前半の【サラボナ】で、【ルドマン】の家から【てんくうのつるぎ】が奪われていることが発覚した瞬間に使われた。
余談
中村光一によると、DQ3で冒険の書が破損したと認識された際は、このMEが鳴り終わってからデータ削除を行うようプログラミングしたらしい(なので鳴り終わる前にリセットしてしまえば消失を防げる可能性がある)。
ということで、このMEはこれからデータ削除が行われますよーという合図のようなものと言えるかもしれない。
あえてこのMEにしなくてもとは思うところだが、しかし他にいい候補が見当たらないのも確かではある。
無音のままメッセージ表示されたらそれはそれで怖いし、「てれれれってってってーん!」などとレベルアップ時のMEなんぞ流れた日には、失意よりも殺意が湧くのは間違いなかろう。
DQ4では消してから鳴らしているので、最初の1音が聴こえた時点で既にアウトである。
これによりDQ3では可能だったらしい「消えた(消えるはずの)冒険の書を電源OFF・ONで復活させる荒業」は事実上できなくなっている。