MHRiseで初登場した環境生物で、猟具生物に該当する。
概要
- 正面から見ると、頸部が大きく角の生えたヘビが地面から顔を出すのみ。
しかしハンターが正面をまじまじと見ることは難しく、ロクロッヘビは近づいた者には常に背中を見せてしまう。
周囲をグルグル回ってみると結構面白い
その背中には怒った人の顔のような模様があり、これを見せつけて外敵を威嚇している。
身体こそ大きいが、実際には気が弱く臆病な性格の模様。故に積極的に外敵を威嚇するのだろうか。- プレイヤーにとってはカメラとプレイヤーの間にロクロッヘビを配置すればいいだけで、
正面から顔を見ることは難しいわけではない。
一方でカメラにおいて正面からの写真を撮る場合ハンターの主観になってしまうため、
遠くからズームするかフクズクを使用するなどの工夫が必要となる。 - その体躯故にソウソウ草の中に現れている場合、
他の生物では草の中に隠れる場合でもロクロッヘビは頭一つ飛び出している。
- プレイヤーにとってはカメラとプレイヤーの間にロクロッヘビを配置すればいいだけで、
- 猟具生物であるため、拾って設置が可能となっている。
その効果としては、体内で生成している解毒液を散布し状態異常を治癒してくれるというもの。
また、解毒液に触れた後はしばらくの間状態異常の予防効果も付与してくれる。
毒などの通常の状態異常のみならず、属性やられも解除・予防してくれるため、
属性も状態異常も使わない相手でもなければとりあえず効果を発揮してくれるだろう。
解毒液はしばらくその場に残留するが、範囲は小さく時間も長くは残ってはくれないため、
MHWorldの解除の煙筒のように使用するのは少々厳しい面がある。
むしろ、予防効果を考えると免疫の装衣に近いと言えるか。
- 即時の回復も良いが予防効果の方はかなり持続時間が長く有用である。
一度効果を受ければ約3分程持続するうえ、属性攻撃・状態異常攻撃の大半を予防してくれるため
これらの状態異常がギミックの中核となっているモンスターに対しては特効レベルの効果がある。
複数の属性や状態異常を操るモンスターに対してもこれ一つで対策できるメリットもある。
しかし、本作では攻撃スキル装飾品が軒並みLv2以上を要求するせいで、余ったLv1スロットには
適当に耐性系を詰め込んでしまうという人も少なくない事や、そもそも効果が分かりづらい事等から
野良ではあまり積極的に使われていないという現状もある。
ソウソウ草のランダム枠では、安定性の高いアメフリツブリや攻撃に使えるガスガエルの方が喜ばれがち。
- ver.2.0で毒耐性による無効化が出来ない猛毒の使い手であるオオナズチが追加された上に、
ヌシ・リオレイアも汎用フィールドに登場する様になったので、
以前よりはお呼びがかかるようになった。
戦闘前に使うだけで猛毒も無効化出来るので手に入れたら積極的に使おう。- 同じく追加されたカイザーシリーズは頭以外の3部位が必要なもののスキルでの猛毒の無効化が可能で、
安定性はそちらに軍配があがる。
猟具生物はスキルを圧迫しないことが強みなので、プレイスタイルに合わせて使い分けよう。
- 同じく追加されたカイザーシリーズは頭以外の3部位が必要なもののスキルでの猛毒の無効化が可能で、
- 高温多湿な環境が好きなようで、水没林にやたら大量に配置されており逆に砂原には存在しない。
おあつらえ向きに上記ヌシ・リオレイアの討伐クエストは水没林に設定されているため、移動ついでに
拾っていけば猛毒に悩まされる事なく戦うことができる。
対策装備はまだできないがヌシ・リオレイアと戦いたいという場合は是非活用したい。
- MHR:Sで追加された密林や城塞高地にも生息。
解毒液の効能は止まる所を知らず、なんと狂竜ウイルスや劫血やられをも解除・予防できる。
ちなみに狂竜ウイルスと劫血やられを任意解除・無効化できるのはロクロッヘビだけであるから恐ろしい。
狂竜症においてはロクロッヘビを使ってウイルスを治療するとしっかり狂撃化状態になるので、
ウイルスに感染してから使った方がちょっとお得。
同様にスキル「災禍転福」が発動している場合、ロクロッヘビで状態異常を解除してもスキル効果が発動する。
それにしても大型モンスターさえ蝕む非常に危険な病原体*1さえも全く寄せ付けない解毒液とは、
ますますその成分が気になる所である。
余談
- 名前から分かる通り、モチーフは妖怪のろくろ首。名前は蛇がとぐろを巻く事からかけたものだろう。
今では「首がとても長く伸びる人間」というのがろくろ首の一般的なイメージだが、
元来ろくろ首といえば首が抜ける、いわゆる抜け首というものであったとされている。
首が取れずに伸びるようなろくろ首は江戸時代から広まったとされており、
一説では「抜け首には頭と身体を繋ぐ霊的な糸があり、それを絵にしたところ糸が伸びた首に誤認された」とも。
ロクロッヘビのモチーフはおそらく伸びる方のろくろ首と思われるが、
地面から抜いて使用できるという意味では抜け首の意匠も取り入れられているのかもしれない。- 伝承の中のろくろ首は女性が多いのだが、ロクロッヘビの大きな首は、
よく見ると江戸時代の女性の髪型のように見えないこともない。
- 伝承の中のろくろ首は女性が多いのだが、ロクロッヘビの大きな首は、
- 生物的なモデルは、フードコブラ属と思われる。
コブラといえば首の部分が広がった、ロクロッヘビのようなシルエットの蛇を想像するかもしれないが、
厳密にはそれはフードコブラ属などの特徴で、コブラ科全体ではそうでないものもいる。- 明確にコブラと名の付いているケツァルコブラとは外見のみならず、
治癒効果のある液を散布するという点でも共通点がある。なんらかの関連のある種かもしれない。
- ちなみに両者とも地面の下には小さな脚と短い尻尾しかない。
これは陸珊瑚の台地にいるユラユラと同じ特徴である。
如何に蛇型とはいえ、あまりに長すぎる胴体を持っていると
地面から引っこ抜いて捕獲するのが難しくなってしまうからだろうか。
- なお、コブラと言えば乾燥帯に棲んでいる蛇というイメージがあるかもしれないが、
実際にコブラ科に属する蛇はアフリカに棲息していても草原・森林に暮らしている種が多く、
フードが特徴的なフードコブラ属も砂漠から草原まで幅広い環境に適応しているため、
おそらく本種も草原や森林を好む性質の蛇なのだろう。
- 明確にコブラと名の付いているケツァルコブラとは外見のみならず、
- 蛇は「蛇蝎の如く」という諺ができるほど、毒を持つ種が多い事から嫌われる事も多い生物だが、
一方で数週間~数ヶ月に渡って何も食べなくても生存する事ができる種が居たり、
自身はその猛毒で死んでしまう事がない事、脱皮する度に肉体を脱ぎ捨て再生する事などから
外的要因以外では死ぬことがない、死を超越する不思議な生物であるという考え方が世界中でされてきた。
こうした事から、蛇は死と再生の象徴として信仰対象になる事もあり、古代ギリシアでは
蛇が杖に絡みついた図案「アスクレピオスの杖」が医療のシンボルとして使われていた事などから、
現代でも医療関係の道具や車両などにこの図案が使用されている事がある
(余談だが2匹の蛇が絡みついている「ケリュケイオン」は元々はヘルメスが持つという蛇を表す別のもので、
交通や行商などのシンボルとされていたが、北米等では混同されておりしばしば医療関係に使われる)。- サブカルチャーにおいてもこうしたイメージからか、蛇をモデルにしたり蛇を扱うキャラクターは
蛇の猛毒によって敵には状態異常を、味方には抗体等により治療を与える能力を持っていたり、
脱皮することで回復・状態異常の解除等を行う能力を持っていたりする事が多い。
- サブカルチャーにおいてもこうしたイメージからか、蛇をモデルにしたり蛇を扱うキャラクターは
- 「周囲に解毒効果のある薬液を散布する」とみるとかなり優しい生物のように思えるが、
人間とアイルーにとっては良い効果だが、特定の生物にとっては毒の薬液と考えるととても恐ろしい生態であると言える。
(持ち去られるという)刺激を受けてから散布し、その後逃げるとは外敵に対する防衛としてはよくあることであり、
モチーフであるコブラやスカンクにも見られる通り、
強力な毒を持っているのに多種多様な威嚇の方法を用いる生物も多い*2。
こうして考えるとロクロッヘビはロクロッヘビなりに生存競争を生き延びようとしているのが分かる。
関連項目
システム/環境生物
モンスター/フルフル - ろくろ首によく似たモンスター