クラシックD&D第4版のAC4 マーベラスマジックに掲載されているマジックアイテムの一覧その1。
以下の訳語は全て新和版に準拠している。
なお本書以外のルールブック等で登場するマジックアイテムは省略している。
A
オルターネイト・ワールド・ゲイト(Alternate World Gate)
アミュレット(amulet)
アンカー(anchor)錨
船などの乗物を特定の場所に固定するための道具。
アンクレット(anklet)足首の飾り
足首に固定する革か金属の細長い装身具。凝った飾りや宝石が付いていたりする。
文化や時代により形状が激しく異なる装身具。
アームバンド(armband)
アンクレットと似ているが、足首ではなく腕に巻き付ける装身具。
記述を見る限りブレスレット(bracelet)のような気がするが。英和辞書では腕章になっているが、現実世界の服飾ではワイシャツの袖丈(そでたけ)を調整して留めるための輪を指す。
アームチェア(armchair)腕掛け椅子
両脇に腕掛けが付いた、布張りか革張りの椅子。
オウル(awl)突き錐
革製品の製作などに使われる錐。長さ3インチの尖った金属部と木製の持ち手でできている。
B
バグパイプ(bagpipe)
バランス(balance)天秤
一方に量りたい物体を載せ、もう一方に重さの基準となる錘を載せることで重さを見い出す原始的な計量器具。
上から吊るすタイプと机や床に置くタイプがある。
ボール(ball)
直径1~5フィートの大きさで、クリスタル・ボール同様ガラスや水晶でできている。中には石や木など他の物質で作られた物もある。
バルーン(balloon)風船
完全な球形で直径2~50フィートの大きさ。色は半透明だったり単色。
魔法の物体であり、空気が抜けたり変形しない。多くの魔法だけでなく、ある程度の物理攻撃にも耐性がある。
Wikipediaの風船の歴史から考えると、材質は動物の膀胱か紙を加工した物が使われているかも。
バナー(banner)旗
スカーフや布の帯、細い毛布といった物に似た一枚の布。
魔法の旗が効果を発揮するためには何かしらの入り口などに掲げている必要がある。
バーディング(barding)
馬などに着ける防具の1種。バーディングを参照。
バレル(barrel)樽
円筒形の木の樽。金属の帯で補強されていることが多い。液体なら31.5ガロン(119.2リットル)、固形物なら1960cnが入る。空の樽の重量は1000cn。
ビーズ(bead)
直径1/4~1/2インチの色の付いたガラスや陶磁器製の小さな玉。糸で複数個が繋がった状態で見つかることがある。
ベル(bell)鐘
取っ手の先にカップのような部分が付いており、その内側中央にカップの内側を叩いて音を鳴らすクラッパー(鐘の舌)が付いている。
ベロウズ(bellows)ふいご
一方が持ち手、もう一方が細い先端になっている。これに円形の木の板2枚と革袋、金属の筒が付いており、持ち手側から吸入した空気を革袋に入れて金属の筒が付いた先端から吹き出すことができる。
ベンチ(bench)
木製の長椅子で、人間2人が座ることができる。長さ4フィート、幅2フィート、高さ3フィートの大きさで、重さは500cn。
ブランケット(blanket)毛布
全て飾り気のない灰色の毛布で、6フィート四方の大きさ。
ボート(boat)
基本的にリバーボート。
ボーン(bone)骨
ワンドサイズの骨。人間の腕や足の骨に見える。
ブーツ(boot)
通常は靴職人により型を使ったりオーダーメイドで製作される。
しかし魔法のブーツはピクシーからジャイアントまで履く生き物の足に合わせて大きさを変える。
ボトル(bottle)瓶
ガラス製の容器で、大抵はコルクの栓が付いている。色やサイズは様々だが、壊れやすい。
ブライドル(bridle)馬勒
馬など乗用動物の頭部に着けて操る道具。おもがい、はみ、手綱などを含む。
ブローチ(brooch)
衣服に着けるための装身具。青銅、銀、金などで作られている物が多く、宝石などで飾られていることが多い。
衣服を飾るものだけでなく、留め具として機能するよう作られている物もある。
ブルーム(broom)
植物の枝や繊維などを束ねたものを棒の先に着けた掃除道具。ホウキの先の繊維はブラシや筆などを模した形状が多く、床面や庭などのゴミを掃く目的で使われる。
バックル(buckle)
ズボンや上着を締めるベルトを固定するための留め具。D&Dでは高価な金属で造られていることが多いらしい。
古くから針のような棒で開けた穴を塞ぐことで固定する帆型が主流。このタイプのバックルはピンバックル、尾錠と呼ばれることもある。
ビューグル(bugle)ラッパ
ラッパの1種で、単純な構造の金管楽器。トランペットに似ているが、パルプを有さないため発する音階はかなり限られている。
古来から軍隊などの組織での合図や信号などの伝令手段として用いられていた。
ボタン(button)
衣服や鞄、靴などに使われる留め具。
材質や形は様々な物が使われており、実用的な留め具としてだけではなく服の装飾のみ、あるいはその両方を兼ねていることもある。
紐で引っかけるタイプが多かったが、後にボタンホールというボタン用に開けた穴を通して留めるようになった。
C
キャビネット(cabinet)戸棚
箪笥(たんす)や飾り棚のような箱形の収納家具。中には収納用の棚が付いており、前面は戸が付いていて開閉可能。戸の代わりに引出が付いているものもある。
ケージ(cage)おり
鳥や獣を閉じ込めておくための囲いや檻。
コールドロン(caldron)大釜
炊き出しなど調理をするための大きな釜。底が深くて取っ手と蓋が付いている。
カメオ(cameo)
貝殻や瑪瑙、大理石などを浮き彫りにした装飾品。
カン(can)缶
円筒形の金属製の容器。缶詰は19世紀初頭の発明であり、マーベラスマジックの解説文でも「大変に稀である」と記述されている。
クラシックD&Dではイージーオープンエンドやプルタブは勿論、缶切りすら無いため蓋を開ける手段はコマンドワードの発声による魔法で開閉可能というシロモノになっている。
キャンドル(candle)ローソク
洋の東西を問わず用いられていた灯火具で、糸などでできた芯の周りをロウで固めて成型している。
ロウは西洋では蜜蝋が主流だが、鯨油や魚油といった動物性油脂や松脂などの植物性油脂を使うこともある。
ケイン(cane)
軽くて短い杖。木製か金属製で歩行の補助器具として用いられる。簡素な作りから装飾を施されたものまで様々。
カヌー(canoe)
カヌーを参照。
ケープ(cape)
肩に覆いかける袖なしの外套。欧州では男女問わず用いられた他、祭服や軍用の雨具としても採用されていた。
カート(cart)馬車
ニ輪馬車を参照。
チャリス(chalice)聖杯
装飾されたカップやゴブレットのこと。木、金属、ガラス、水晶などで作られている。足の有無も含めて色々な形状がある。
チェスト(chest)たんす
元々は蓋の付いた長方形の箱のことで所謂「宝箱」のような形状だったが、時代が進んでいくと引き出しが取り付けられた箪笥(たんす)のような形状に変わっていった。
ここに登場する魔法のチェストの形状については特に触れられていない。
チャイム(chime)鐘
クロー(claw)爪
爪とあるが、実際は手袋。
クリート(cleat)滑り止め
靴底に張り付ける滑り止め。
カラー(collar)
首に巻く装飾品で、革や金属の帯に宝石などで美しく飾っている。
コット(cot)寝台
簡易寝台。主に折り畳み式のものを指す。
クラウン(crown)王冠
権力者が権威を示すために頭に被る冠。特に西洋の国王が被る物を指す。
キューブ(cube)立方体
一辺が0.5~1インチの立方体状の物。材質は木、石、金属、ガラス、骨など様々。
カーテン(curtain)
家具。遮光や間仕切り等の目的で作られた幕。布製が多く、窓や入口に天井から吊り下げて使う。
シンバル(cymbal)
薄く伸ばした金属を、つばの広い帽子型にした楽器。同じ形の物を2つ打ち合わせるか、中心部を固定した1つを棒などで叩くことで鳴らす。
D
デック(deck)カード
一揃いのカードの束で、材質は羊皮紙。小と大があり、小は1インチ×2インチの大きさで10枚セット、大は1フィート×2フィートで20枚セット。
ただし現実世界の中世でのカードは非常に希な品物だった。
デスク(desk)机
物を置くための家具の1種。似たような家具であるテーブルと違う点は、基本的に1人用であることと引き出しが付いていること等が挙げられる。
本を読む、物を書く、作業をするといった用途で使われる。
ドア(door)
扉。大抵は木製の本体に金属製の枠や装飾が施されている。錠や取っ手、掛け金が付いていることもある。
また一見して扉に見えない物もある。
ドラム(drum)
円筒形をした打楽器の1種で、日本では太鼓が該当する。胴部分の大きさや形状、打つ膜部分の材質などにより世界中に多様な物がある。
ダスト(dust)塵
乾燥した粉末状の物質。
通常は数インチの長さの金属や骨、木などでできた管に入れられている。使用者が管を持って片側から息を吹きこむと、開いた側が仲に入った粉末が吹き出される。
管以外の箱などに入っていることもある。
E
イヤリング(earring)
耳のどこかに取り付ける装飾品。耳に穴を開けて通すタイプと、クリップやネジなどで耳たぶ以外の箇所のどこかを挟むタイプが存在する。
装飾品ではあるが、歴史や文化により扱いは大きく異なる。美しさや裕福さを示す装飾品だったり単なるオシャレのこともあれば、奴隷や娼婦が付ける物という場合もある。
同じような文化圏であっても沿岸部と内陸部で耳飾りの意味が違ったり、奢侈禁止令の公布などの影響を受けることもあった。
エッグ(egg)卵
共通した外見は雌鶏の卵。
F
ファン(fan)扇
木や竹などでできた複数の骨を要と呼ばれる留め具でまとめ、そこに紙を張った小道具。団扇と違い折り畳めるため持ち運びやすい。
現実世界での発祥は日本や中国、高麗などの説があり、西洋には16世紀に伝わったとされる。
フィギュアヘッド(figurehead)船首像
大きな船舶の船首にとりつける木製の装飾品。デザインのモチーフは人物や動物、怪物など多種多様。
単なる装飾目的だけでなく、識字率の低い時代での個々の船名を示したり厄除け、威嚇、船主の裕福さといった意味合いもあったという。
現実世界では時代が進むにつれて小型化し、20世紀には船章や艦章に変わっていった。
フルート(flute)
幾つかの穴のある中空の管の形をした管楽器で、木や金属、骨、陶器など材質は多様。
片端に設けられた穴から息を吹きこんで音を発する。音階を変えるためにレバーやパッドなどの操作部があることも。
なお現実世界の現代では横笛だが、現代ではリコーダーと呼ばれる縦笛がフルートと呼ばれていたこともあった。
フォーク(fork)
料理を刺して口に運ぶ食器の1つで、突き匙や肉叉とも書く。
現実世界では古代ギリシャの頃から存在していたが、欧州に広がった時代は南部で11世紀、イギリスには18世紀ごろと国や地方により大きく異なる。
ちなみにフォークが無い頃は手づかみで食事をしていた。