【ザハン】

Last-modified: 2024-02-17 (土) 13:39:43

DQ2

南海の孤島にある漁師たちの町。【ザバン】とは関係がない。
SFC版の【公式ガイドブック】での英字表記、英語版での全機種共通の地名は全てZahanとそのまま。
 
ゲーム開始地点である【ローレシア】【旅の扉】から、すぐ近くの【南東の島のほこら】の島までワープできるが、町のある島とは離れており陸路では繋がっていないため、この町には行けない。【船】が必要となる。
SFC版の公式ガイドブックに記載されているイラストを見る限りでは、2つの島の距離はほんの10メートルくらい。しかも岩場が繋がっている。
そのくらいだったら歩いて渡れよとツッコミたくなる。
また、後述のようにこの町民は漁のため船(舟?)を乗り回すため、ローレシアの人々と違って簡単にこの旅の扉を利用できるはずであるというツッコミも成立してしまう。
しかし、当然ながらローレシアの城にザハンの町民が出現するという話は聞かれない。
 
FC版の【取扱説明書】のマップでは、右下部分がクルクルと折りたたまれ、位置が巧妙に隠されている。
加えてFC版公式ガイドブックでも詳細な場所が秘匿されており、同様の扱いを受けている【精霊のほこら】【海底の洞窟】【ロンダルキアのほこら】【ハーゴンの神殿】と併せて「プレイヤー自身の手で探し出してほしい」という開発者からのメッセージが読み取れる。
……のだが、実はガイドブックの巻末には各地の旅の扉の繋がりを示したマップが収録されており、そこには上記の「南東の島のほこら」が掲載されているためザハンの位置も事実上バレてしまっているようなもの。惜しい。
ちなみにSFC版の説明書では単純に海で塗り潰されていて、FC版の演出に比べると少し寂しい。スマホ版以降では最初から世界地図を持っているので、ゲーム開始直後に場所がわかってしまう。
 
この町の店は【宿屋】【道具屋】のみで、武器や防具は売られていない。
リメイク版では町中にヤシの木が生えており、南国ムードが漂う。
町には女性と子供・犬だけが住んでいる。どうやら男たちは漁に出ていて、春になるまでいないようだ。なお、FC版で子供(男児)が登場するのはここの2人だけ。
「女ばかりの町じゃ!実にええのう!」とか叫んで悦んでいる【老人】や、ラゴスを探している【あらくれ】など、よそから来た男ならいるが。
しかし、宿屋にいる【商人】に聞くと、漁師たちの船は魔物に襲われて海の藻屑となったとか。
つまり、漁師たちは死亡してしまい、町の女性と子供は事実を知らず、永遠に帰ることがない一家の大黒柱を待ち続けているのだ。
一応生存者がいるにはいるのだが、彼も彼である意味帰ってこない。が、リメイク版では...
 
ここでは【タシスン】という漁師が持っていた【きんのカギ】を入手することができる。町の東にいる【犬】が、鍵の場所を教えてくれる(リメイク版では場所が光る)。
 
金のカギが手に入ると、各地の【宝箱】を漁って一気に装備の強化ができるため、おそらく2周目またはそのことを知っているプレイヤーは、【ルプガナ】で船を手に入れるや否や、速攻でこの海の果てに向かうであろう。
ただし、この町は製作者側の想定ではもっと後(【デルコンダル】の後)に来るべき場所であり、周辺海域には【バピラス】【ガーゴイル】など、船入手直後の時点ではかなり手強いモンスターが出現する。
少しでもリスクを減らすために、できる限り危険海域での航行距離を縮めるのが得策だろう。
また、島の陸地はデルコンダル周辺の敵と同じテーブルになっており、上記のガーゴイルの他に【ウドラー】など厄介な連中が生息している。目と鼻の先にある小島には【スライム】【おおなめくじ】しか出ないからと油断せぬよう。
【勇者の泉の洞窟】のある半島の先にある3つの小島のうちの、真ん中の島からまっすぐ北上すると、わりとすぐ辿り着ける。
 
また、この町には一際目立つ大きな神殿があり、そこには【みずのはごろも】の作製に必要な【せいなるおりき】が安置されている。
だが、入り口にいる【シスター】(FC版では普通の女性)が「神殿を荒らす者には災いが降りかかる」と言うとおり、神殿内は一面に【バリアー】が張り巡らされている。
【トラマナ】を覚えていればノーダメージで通過可能だが、トラマナ習得は最速でサマルLv17と非常に遅いため、実際にはほとんどのプレイヤーがこまめに回復しながら進んでいっただろう。
さらに宝箱を取るには【ペルポイ】【ろうやのカギ】を購入しなければならない。そしてそのためには金のカギが必要となる。
つまり、水の羽衣を入手するためにはいったんここで金のカギを手に入れて離れた後、もう一度バピラスやガーゴイルの猛攻をくぐり抜けて再びここに戻る必要がある。
 
後のシリーズでも度々登場する「ほぼ女性しか住んでいない場所」の元祖。
特にDQ4の【ガーデンブルグ】とは女性ばかりという他に「人の寄り付かない僻地にある(ザハンは絶海の孤島、ガーデンブルグは陸の孤島)」「新たな鍵を入手する」「鉄格子に守られた宝物庫がある」と共通点が多い。
 
この島はデルコンダルと同じ【エンカウントエリア】に属しており、【メタルスライム】が8匹(1匹あたり経験値230)が出てくることがある。
それだけならデルコンダル周辺でもいいがデルコンダルは城に入ると城壁の片隅から入る格好になるため【宿屋】を利用するにも城内でいちいち長い距離を歩かされるため、ちょっと手間がかかる。
また宿屋に関しては旅の扉経由で格安のローレシアを使うという節約もできる。
教会はどっちにもないが、ここからならローレシア経由で【リリザ】のを安全に利用できる。この場合は結構歩かされるがメタル狩りをするぐらいの強さがあるならローレシア~リリザ間で死ぬなんてことも普通に考えたらありえないだろう。
余計な戦いが面倒なら道具屋で【せいすい】買っておけばいい。ついでにメタルスライムが使う厄介な【ラリホー】を高確率で無効化できる【まよけのすず】も売っている。
本作中盤では一番効率が良い【レベル上げ】(【メタル狩り】)スポットである。

小説版

この島の近くにある無人島に棲む【盲目の魔女】の三女に会うために訪れる。
聖なる織機は彼女が所有しており、金のカギも登場しないため、ザハン自体の描写はあっさりとしたものである。

ゲームブック(エニックス)

「ここはローレシアに最も近い場所なのさ」
南東の島のほこらとの位置関係からの連想で、ローレシアの旅の扉から王家の人々が有事の際に避難するための場所という設定になっている。
主人公がそのことを知らなかったと述懐しているので、王位継承時あたりに知らされる極秘事項ということも匂わせている(金の鍵を手に入れないとロトのしるしを手にすることができないことからの連想だろうか)。
ここの老婆からカイン【トラマナ】を教わり、直後に教会(作中では『聖域への門』という名前)を訪れれば聖なる織機が手に入る。
作中ではここでナナが誕生日を迎え(小説版では寂しい誕生日ばかり送る羽目になったこととの対比か、三人の誕生日の中で唯一挿絵つき)、ルートによってはそのお祝いで金の鍵を手に入れる。

外伝作品での扱い

DQ2の数百年後の世界が舞台のキャラバンハートでは、DQ2に登場した町や村の中でこのザハンのみが登場しない。
キャラバンハートではDQ2のように船で世界中を自由に回ることができないため、この時代でも存在しているのか、それともローレシアのように滅んでしまったのかは謎である。
ただし、ランク2以上の地図士を1人以上かランク1の地図士を2人以上連れた状態で地図を開くことで、世界の南東に小島が残っていることだけは確認できる。
 
一方、ビルダーズ2では【ヤス船長】の台詞中でのみ登場。こちらの世界では残っているようだ。