【トラマナ】

Last-modified: 2024-03-26 (火) 18:48:13

概要

DQ2~DQ7、DQ9で登場する【呪文】
【毒の沼地】【溶岩】【バリアー】といった【ダメージ床】を歩いてもダメージを受けなくなる。
【堀井雄二】の談話によると名前は「トラップを踏まない」ことから。
どういう原理なのかは微妙に謎であり、空中浮遊のような魔法でトラップをかわすのか、バリアーでも張るのかよくわかっていない。
一応SFC版のDQ2のトラマナの挿絵では味方の周りにオーラを纏って溶岩の上を歩いているものがある。
 
未登場のDQ1では、【ロトのよろい】がこの役割を果たす。
何気に常連の呪文だったが、DQ8では登場していない。3DS版では高ダメージの毒沼がある【奈落の祭壇】が追加されたことから需要もあったのだが、追加はされなかった。
DQ11でも登場していないが、【モンスター乗り物】に乗っているときはダメージ床を歩いてもダメージを受けないというシステムが採用されている。
DQMJ3でも削除されており、代わりに「ダメージ床に対応した属性(毒の沼は毒耐性、溶岩は炎耐性)に完全耐性を持つモンスターにライドすると無効化出来る」というシステムが採用されている。
 
後発の作品ほど存在意義が怪しくなってきている呪文。
DQ5以降はダメージ床で死ななくなり、バリアーの数自体も減って必ずしも使う必要が無くなったためか、これを安易に使えないよう調整されるようになり、ダメージ床の多いダンジョンはこれを使えない時期に出て来るようになった(詳細は各作品の項目を参照)。
DQ8以降は更に顕著になり、上述したようにこの呪文自体が存在しない作品が急増した。
ダメージ床で死ななくなったとは言え敵の出現する場所で消耗させられること自体が危険なのには変わりないし、ダメージ床の危険性が低い場所であってもエフェクトが不快だという理由での需要はあったのだが…。

DQ2

【サマルトリアの王子】がLv17、【ムーンブルクの王女】がLv21で覚える。
 
この呪文を唱えれば、以降はダメージ床からパーティ全員が出るまで効果は続く。唱えるのはダメージ床に入る前でも良い。
【宿屋】に泊まる前に唱えておくと少しだけMPを節約できる。
しかしこの仕様を意識したかのように細切れで設置されている箇所が多いので何度も唱える必要がある。
FC・MSX・MSX2版ではバリアーにしか効き目が無い。毒沼や溶岩には一切効果がないので要注意。当初は人工トラップにしか効かない呪文という立ち位置だったのだろうか。
 
DQ2ではバリアーが青と黄の2種類あり、特にMSX2版までとスマホ版以降では青でも1歩15ダメージ、黄に至ってはなんと1歩30ダメージ。
特にバリアー地帯の広い【ザハン】の町の神殿や【ハーゴンの神殿】ではトラマナは必須。
【ロトのよろい】があれば全てのダメージ床は回避できるのだが一品物なので、後ろの2人がバリアーのダメージを回避するためにはこの呪文は必須となる。
【みずのはごろも】は溶岩と毒の沼を回避するので、オリジナル版でもトラマナと合わせれば全てのダメージ床を回避できる。
 
FC版等では、先頭にいる【ローレシアの王子】が「バリアーのマスに移動した」時に解除予定フラグが立ち、バリアーを全員が抜けることでフラグが作動して解除される。
つまり、もともとバリアーの上に立っている状態で、次のマスが平地だった場合は、解除フラグが立たない=バリアーを抜けてもトラマナが維持される。
1マスしかないバリアーを通行する場合、ロトの鎧を装備したローレ王子をトラマナなしでバリアーに立たせてからこれを唱えれば、次のバリアーはトラマナなしでも安全に通行できる。
また1マスのバリアーの先に【旅の扉】がある場合はそれに触れた時点で発動するので、ロトの鎧があればこれなしでワープ出来る。

リメイク版

ムーンブルクの王女は【ザオリク】を覚えるようになった代わりにトラマナは覚えなくなり、サマル専用呪文となった。
 
ダメージ床全般に対して有効となり、【海底の洞窟】の攻略がやや楽になった。
GB版ではダメージ床で受けるダメージがFC版の半分になり、1キャラ分の移動で30ダメージのバリアーは登場すらしなくなったが、バリアー地帯が大きくHPが全体的に低い本作ではそれでも欠かせない。
 
ガラケー版以降では習得がLv21に変更された。
スマホ版の説明は「味方の周りにバリアを張る」となっている。バリアを張ったらどうなるのか、肝心な効果が説明されていない。これでは、初めてプレイする人には効果が分からない。エンカウントや戦闘に影響すると勘違いしてしまう人もいそうである。

ゲームブック(双葉社)

ザハンの神殿でサマルが使用。
唱えると「バリアーを上回る力を持った赤い光」に体が包まれる。

ゲームブック版(エニックス)

サマルトリアの王子カインが下巻のザハンで覚える。
結界を打ち破る呪文として登場。

DQ3

【魔法使い】【賢者】がLv19で習得する。
この作品から、どのダメージ床も対象となった。
本作でも、効果は「パーティ全員」が出るまで続く。
これが結構重要ポイントで、例えばバラモス城では、2マス隙間が空いた2重バリアーゾーンが設置されており、3人以上のパーティならば1度のトラマナで突破できるが、2人以下だと、2個目のバリアーに突入する前に全員がバリアーから出てしまうため、もう一度唱えないといけなくなる。
バリアーは青いタイプのみに戻ったが、終盤のダンジョン(特に【バラモスの城】【ゾーマの城】)にはバリアーが多いので、トラマナはあったほうが良いだろう。
それなのに、本作のパーティ編成の自由度ゆえに、使い手である魔法使いか賢者を仲間に入れていないという事態が、それなりにあり得てしまう点がちょっと困りものである。勇者も使えると良かったのだが。

リメイク版

一度唱えると、そのフロアにいるうちは効果が継続するようになった。
そのため、バラモス城の2重バリアーゾーンなどがあまり意味をなさないものとなった。

小説版

魔法使いのリザがいつの間にか身に付けており、バラモスの城で使用した。
【ロトシリーズ】の小説版では、バリアー自体がここのみの登場であり、この呪文もここでしか使われなかった。

DQ4

【マーニャ】がLv21で習得。
本作でも、効果は「パーティ全員」が出るまで続く仕様。
馬車が導入され、パーティの3人目と4人目が馬車の両サイドに配置されるようになったため、1人なら避けられるはずの毒の沼地などで、後列キャラだけダメージを受けるということが起こりうる。
そのため、避けようとするよりも、むしろトラマナを唱えて突入した方がよい場合が多い。
また、ダンジョン内で毒の沼地の中に配置された宝箱なども数か所登場する。
 
バリアーは相変わらず大ダメージなので、トラマナを唱えた方が良い。
ストーリー上は、【サントハイム】の宝物庫、【結界のほこら】(南西)、【デスキャッスル】の最初のフロアのバリアーは必ず通らなければならない。(このうち、結界のほこら以外は敵が出現するエリア)
特に、デスキャッスルではランダムバトルが強敵ぞろいなだけでなく、同じフロアに【ザラキ】使いの【どぐうせんし】がうろついているため、トラマナでバリアーの中を抜けるように大回りした方が無難。
他では、【バトランド】の宝物庫の前のバリアーはかなり長いので、トラマナは覚えていた方がよい。
【デスパレス】では宝物庫ではなく、前庭にある謎の墓に向かう途中に長めのバリアーがある。

リメイク版

マーニャに加え、【ピサロ】も最初から習得している(エスターク撃破直後のイベントで、バリアー地帯を突っ切っている場面があるので、おそらくそれを踏まえた設定か)。
一度唱えると、そのフロアにいるうちは効果が継続するようになった。
また、バリアーのダメージで死ぬ事が無くなったため、覚える前にバトランドなどの宝箱を開ける事も容易になった。

DQ5

習得者がやたら多い作品。その割に、いざ使いたい状況でパーティの中に使える者がいなかったりする(特にやり込みレベルアップでメンバー構成が偏っている時など)。

ダメージ床を抜けると効果が消えるのはこの作品まで。
本作以降は、ダメージ床でHPが1までしか減らなくなったため、無理に使う必要は無い。
しかも、ダメージの大きいバリアーは、敵が出る地域では強行突破する必要がどこにもない。
毒沼や溶岩・トゲ(SFC版)という、いずれも1回1ダメージのダメージ床を突破する程度だろう。
地形の大部分がダメージ床になっている【死の火山】が最大の出番だが、この時点で習得できるのはスライムのみで、青年時代ですぐ仲間にしていても余程念入りに鍛えない限りレベル25には届かない。意地悪だ。
余談だが、スライムに使わせようとすると移動中特技がリレミトとトラマナのみで、最初はリレミトにカーソルが合わさっているため、操作ミスでうっかりリレミトする事故が起きることもある。ルーラと違って選んだ瞬間に無情にもダンジョンの外に飛んでいく。
 
ちなみに一番ダメージを防いでほしい【ドラゴンの像】には効果が無い。合掌。ダメージ床じゃないから仕方ない。
そしてPS2版では「トラマナ使用中にエンカウントすると効果が切れる」という理不尽仕様なので、ますます肩身が狭く…。

DQ6

【レンジャー】に転職すると★3で覚える。
 
本作以降、ダンジョンで使用すると、そのフロアにいる間は効果が持続する仕様となった。
しかし、マップの大半が溶岩になっていて本作で一番トラマナが活躍できるはずの【ムドーの島】では未習得という、前作と全く同じ問題を抱えている。
前作では頑張ればスライムが習得してくれたのでまだ救いがあったが、今作ではどうあがいても誰も習得してくれない。
そしてトラマナを習得する頃には敵が出現する場所で必ず通過しなければならないダメージ床はほとんどない。
かろうじて【天馬の塔】で必ず通過しなければならないバリアーがあるが、1歩あたりたったの1ダメージな上、1~2歩しか通過しないのでわざわざ唱えるまでもない。
レンジャーの不遇さを象徴するポイントの1つとなっている。

DQ7

【海賊】に転職すると★4で習得。
 
前作同様存在価値は低い。
今回欲しい場面は毒沼の多いダーマの【西の洞窟】だが、やはりその時点では誰も覚えないどころか呪文が封印されている状態である。
上級職で手に入るのは何かの嫌がらせだろうか。

リメイク版

【盗賊】★2、【勇者】★1で習得に変更された。
上級職の特技呪文は在職中しか使えない仕様だが下級職でも覚えるため勇者で覚えた場合も転職後引き継ぐ。

DQ9

魔法使いがLv13、レンジャーがLv3で習得。
転職すると以前の呪文が使えなくなる仕様になったので、使いたいときに使い手が誰もいない、なんてことも多い。
と言うか、戦闘の度に効果が切れるので使い物にならない。
マップの大半がダメージ床なんて場所も存在せず、ほんの数回ダメージを受けるだけなのでわざわざ唱えるまでもない。
前作で欠席して再登場した格好だが、相変わらずとりあえず存在するだけの呪文であった。
 
従来はこの呪文を唱えた際は「○○○○は トラマナを となえた!」と表示されるだけであったが、DQ9では唱えた直後にパーティー全員がオーラのようなものに包まれる演出が入るようになった。
 
【ようせいのくつ】【オベロンのくつ】にも同様の効果があるが入手時期が遅すぎてありがたみはない。

DQ10オフライン

呪文としては登場しないが、【トラマナ石】というクエスト専用アイテムが登場。

DQ10オンライン

【トラマナミスト】という消費アイテムも登場。

モンスターズシリーズ

やはりバリアーや毒沼などを無効化する呪文として登場している。消費MPは2。
習得するモンスターは【おおみみず】【ダーククラブ】など。
また、キャラバンハートには【トラマナのつえ】というアイテムもある。これは本来のバリアー無効効果よりも別の目的で購入されることが多い。
ジョーカー以降では出番なし。そもそもジョーカーシリーズではダメージ床自体存在しないが。
テリワン3D、イルルカではダメージ床が復活。呪文としては登場しないが同じ効果の【トラマナ草】が登場。テリワンでは致命的なバグを抱えているので注意。
イルルカではバグがなくなっている他ダメージ床のダメージが比較的大きいので価値が少し上がっている。

トルネコシリーズ

トルネコ2以降に登場した【ダメージ床】を無効化する【トラマナの巻物】として登場する。
ただ、ダメージ床はたまに1マスだけ置いてあるだけで、本編のように通らなければ先に進めないということがほとんどない。
ダメージ床だらけの宝物庫を荒らす以外に特に使い途のない巻物である。
 
また、トルネコ2には呪文のトラマナも登場している。消費HPは20で、効果は巻物と同じ。

シアトリズム

FMS専用の呪文。【盗賊】【勇者】などの職業が習得する。
効果はトリガー入力に失敗した最初の1回だけダメージを回避するというもの。
消費MPは3。

ダイの大冒険

初歩の破邪呪文として紹介されており、【破邪の洞窟】地下1階で習得できるとされている。
【レオナ】もこの呪文が使えるようであり、目的も急ぎで25階に潜ることだったため契約はスルー、名前だけ登場して終わりの地味な呪文という印象であった。
 
ところが、【アバン】【破邪の秘法】で威力を極大化して放ったトラマナでその印象は一転する。
【ダイ】達一行が何をしても歯が立たず、大魔道士として覚醒した【ポップ】の全力の【ヒャダルコ】でようやく互角の相殺、【ハドラー】が命がけでチャンスを作って撃たせた【メドローア】でダイ一人だけが逃れられた【キルバーン】【殺しの罠】「◇の9(ダイヤ・ナイン)」を、最も初歩的な破邪呪文で完全に防ぎ切ったのである。
【バーン】【メラ】に匹敵する、アバンの底の知れなさを際立たせる良い演出である。

ロトの紋章

【ジパング】の洞窟でマグマの海を渡るために【ポロン】が使用。
本作では空中を歩くことで危険地帯を回避する呪文であり、他の仲間が効果を共有するには体に掴まるなどして全員が連なった状態を維持しなければならない模様(ちなみにこの少し後に使われたリレミトでも同じような描写が見られる)。作中では特に触れられなかったが、使用中に敵に襲われたらエライ事になる
直前に暗闇を照らすため【レミーラ】を唱えようとして【ブラック・シーザー】に役目を奪われていたポロンは、危なっかしい状態なのにやけに嬉しそうにしていた。

蒼天のソウラ

4巻で登場。ブオリー(タケハナスサノヲ)が上位呪文のアトラマナマムを使用する。
効果は溶岩湖の溶岩がモーセの奇跡の如く割れ、大人数が通れる道ができる。
太古龍が1柱である、溶岩龍ブライドンの棲家であるカルサドラ溶岩宮に入る為の鍵となる呪文である。