世界観/チョウ・ガ

Last-modified: 2023-11-03 (金) 02:33:30

昆虫綱鱗翅目(りんしもく。チョウ目あるいはガ目とも呼ぶ)に属する生物。

目次

概要

  • 鱗翅目の名の如く、粉のある大きなを持つ昆虫。
    ハチやカブトムシなどと並ぶ代表的な昆虫類の一種としてよく知られる身近な昆虫である。
    漢字では「蝶」「蛾」と書く。
  • 生物学的には蝶も蛾も同じ鱗翅目に属する生物で、鱗翅目に属する21の上科のうち特定の3つを蝶と呼び、
    それ以外を蛾と呼んでいる。
    「目が同じで上科が違う」という間柄は、モンハンで言えばジャギィとフロギィ程度の近さである。
    走竜下目に属する種としてランポス・ゲネポス・イーオス・ジャギィ・バギィ・フロギィ・イズチなどがいるが、
    このうちランポスとゲネポスだけを違う名前で呼んでいるだけ…というようなもの。
    • しかしながら、日本では蝶と蛾は別の生物であるかのような扱いを受けている。
      実際別の生物ではあるのだが、明確に種を区別した上で別に扱っているのではなく、
      単なるイメージや遭遇する場所・時間帯によって蝶と呼んだり蛾と呼んだりしている事が多い。
      「昼間活動する派手できれいな虫」がチョウ
      「夜間活動する地味で不気味な虫」がといった印象で語られる。
      だがこれは活動時間による差異であり、チョウとガの違いではない。
      なので生物学上「蛾」に分類される種でも昼間に活動していて派手な色をしているために
      蝶と呼ばれている奴がいたり、その逆もある。
    • 触角の形や止まる姿勢が、チョウとガとの違いとしてしばしば紹介される事もあるが、
      しかしそれらも決定的な違いではなく、例外はいくらでもいる。
      肉眼でチョウとガの区別する手段・特徴は、現状では無いと言っていい。
  • そもそも鱗翅目は世界で約16万種。日本でも5000種ほどが知られているが、
    その内チョウと呼ばれるのはせいぜい2万種。日本国内なら約250種類ほど。
    つまり鱗翅目のほとんどはで、ほんの一部をチョウと呼んでいる状態である*1

MH世界におけるチョウ・ガ

  • モンスターとして襲い掛かってくる虫がわんさかおり、
    アイテム扱いでも危険な虫が少なくないMH世界においてはかなり可愛げのある生物と言え、
    現実と同じかそれ以上に好意的に受け入れられている模様。
    チョウは勿論のこと、ガに対しても否定的な意見は(ハンター視点からみた限り)全く見受けられない。
    • そもそも武器になりそうな部位がなく、強いイメージも取り立てて邪悪なイメージもないためか、
      モンハンに限らず、他の創作物でも脅威として扱われるケースは殆どない。
      せいぜい鱗粉に毒性を持たされる程度*2で、
      同カプコン製ゲーム・バイオハザードの2作目および4作目に登場する蛾がまさにそんな感じ。
      こういった大物ボスキャラクターのモチーフとして選ばれるのは極めて稀である
    • 戦闘的な要素や危険性が皆無な割には、その独特で美しい見た目やイメージから
      武器や防具のモチーフとして採用される事が多い。
      「バタフライナイフ」と言った機能美を重視した実用品から
      「パピヨンマスク(蝶仮面、蝶メガネ)」と言った様式美を楽しむ芸術品まで
      多くのゲームで幅広く採用されている要素となっている。
      モンスターハンターにも鱗翅目のアイテムを素材とした武器や防具があるので
      興味があるプレイヤーは最下記のリンクも合わせて参照されたし。
  • MHのポジションは専らアイテムや背景、World以降は環境生物である。
    希少価値としては全体的に高めな印象で、そこいらで適当に虫あみを振るっても取れない事が多い。
    中には絶対に自力では発見できないモノすら存在する程。
    やはり彼らにとっても生き延びるのは容易な世界ではないようだ。
    • まぁハンターが希少価値や素材として使える種だけを取り扱っているために、
      身近にいるチョウやガにスポットライトが当たっていないだけとも取れるが。
  • MHP2Gまで虫あみポイントは「宙を舞うホタルのような光点」だったが、
    MH3以降は「滞空する鱗翅目のような虫」になったため、ある意味モンハン界における虫代表とも言えなくもない。
    MHX(X)ではフィールドによって光点タイプか鱗翅目タイプか決まっており、
    新旧混在するようになった。
  • 花粉を運び、受粉を助ける送粉者としての働きも持っている。
    ハチミツの影響もありモンハンでは送粉者=ハチのイメージが強いが、
    運び屋を担う鱗翅目の種数はハナバチ(ミツバチ)より遥かに多いのである。
    農場交易では大いに助けになっているのは想像に難くない。
    我々が思っている以上にハンターは彼らの世話になっているのだ
    (葉っぱを食い荒らす事もあるので一長一短ではあるが)。
  • 価値は認められているものの、意外にも品評会のように、
    取ってきたチョウ、ガでなにかをしているという話はあまり聞かれない。
    金粉蝶が衣料品や化粧品素材になったり、金色タママユや冥カイコの糸が絹になる
    不老蛾が薬や肥料としての需要があるのが確認できる程度である。
    案外観賞用ではなく実用的な素材向けなのかだろうか。
    • MHRiseで登場した環境生物のチョウやガは、鱗粉の力でハンターの各種ステータスがアップする。
      薬にするとかならともかく、そのまま摂取しちゃうハンターって……
      • 現実のチョウやガは鱗粉が無くなると飛べなくなってしまう*3が、これら環境生物は
        鱗粉をばらまいた後はフワリとどこかへ飛び去ってしまう。ボトボト落ちてきても困るが
        かなりの量の鱗粉に見えるが、全てを撒き散らしているわけではないのかもしれない。

MH世界のチョウ・ガ一覧

素材
アイテム/クロブチアゲハ
アイテム/タカネキチョウ
アイテム/ヒメコンガチョウ
アイテム/ピュアアゲハ
アイテム/マボロシチョウ
アイテム/冥カイコ
トレジャー
アイテム/アゲハプリンセス
アイテム/足長ミノムシ
アイテム/金粉蝶
アイテム/クレオパピヨン
アイテム/金色タママユ
精算アイテム
アイテム/不老蛾
環境生物
システム/環境生物/コバルトモルフォ
システム/環境生物/イッタンモンシロ
システム/環境生物/ヒャクメマダラ
システム/環境生物/ホムラチョウ

関連項目

世界観/虫
アイテム/オオクワアゲハ - 鱗翅目と鞘翅目のハイブリッドのような昆虫
アイテム/オオツノアゲハ - 同上
システム/猟虫 - 鱗翅目風の猟虫も存在する
防具/パピメルシリーズ
防具/ファルメルシリーズ
モンスター/星竜 - 「星羽蝶」と共生関係にあるモンスター
ゲーム用語/バグ - コンピューターの不具合をバグと呼ぶ様になったのは回路に紛れ込んだ蛾が由来である


*1 これらは海外でも同様。英語では蝶は「butterfly」、蛾は「moth」だが、「butterfly」には日本でガとして扱われている種も含まれている(逆も然り)。またフランスではチョウもガも「パピヨン(papillon)」である
*2 皮膚や粘膜に炎症を引き起こすのは毒針毛であり、毒性のある鱗粉というのは現実には存在しない
*3 一応、鱗粉のない羽根で飛ぶスカシバガ科(鱗粉がなく羽根が透けている=透かし羽)という種はいるが、「初めから鱗粉がない羽根で飛ぶ」のであって「鱗粉が無くなった羽根でも飛べる」という訳ではない