概要 
DQ11で初登場した有利な【状態変化】で、戦闘能力が一時的に上がる。
DQ8、DQ9、DQ10オンラインの【テンション】に代わるものといえ、ビジュアル面でも【スーパーハイテンション】状態のように青色のオーラを放つようになる。
このシステム自体は開発早期に決まっていたが当初は命名に悩み「集中状態」と呼んでいた。相談の結果、スポーツの話題で広く使われ一般的な単語として定着しつつある「ゾーン」が採用された(『週刊ファミ通』2017/8/10号)。ゾーンとは集中力が極限まで高まった状態のこと指し、「ゾーンに入る」といった使われ方をする。
英語表記は"pep"。pepとは気力や活力の意味で、元気づけることを"pep up"と表記したりする。
中国語表記は「定神状態」。定神とは精神を定める、つまり集中することや心を落ち着かせること。
DQ10オンライン 
Ver.6.4(2023年)から追加された、マスタークラスに属する職業が戦闘中に特定条件を満たすことで必殺チャージに代わって発動する。能力が上がり、ゾーン技が使えるようになる。
詳しくはこちら。
DQ11 
初登場。今作では削除されているテンションや、【ひっさつチャージ】【必殺技】の要素も備えている。
累積行動数(手数)・被ダメージなどの条件で自然にゾーン状態に入る。アイテム【きせきのきのみ】【きせきのしずく】、特技【ゾーン必中】で能動的にゾーン状態になることも可能。
ただし、【1ターン休み】や【眠り】など行動不能な状態ではゾーンに入ることは無い。【死亡】すると解除される。
ゾーン状態は何度か行動するまでの間(PS4版では6~8手、3DS版では5~7手、ゾーン必中では4~6手)継続し、バトルを跨いで保持される。あと1手で切れる場合はステータス欄の点滅でそれが分かる。
バトルメンバーから外してスタンバイの場合は手数にならないので維持されたままになる。
【ボス級モンスター】戦のタイミングが分かっている場合は、予め雑魚と戦ってゾーンに突入させ、時にはスタンバイにして備える手段が知られている。
ゾーン突入タイミングはPS4版と3DS版で異なる(いずれも移植先含む)。
- PS4版では行動直前。このため行動しないとゾーンになることはなく、雑魚相手に1~2手で決着をつけ続けているとすばやさの遅いキャラは永久にゾーンに入れない。
エフェクトはスーパーハイテンションのようにキャラがアップで表示されてオーラを放つ(DQ11Sではボイス付き)。
- 3DS版ではターン終了時。1ターンで決着を付け続けていると一人もゾーンに入れないが、久し振りに2ターン目に突入したり【不意打ち】されたりすると溜まっていた分一気に全員がゾーンに入ることもよくある。
他にも敵から【にげる】のに失敗した場合でも1ターンが経過するため一括でゾーンが溜まることがあるが、3DS版だと逃げる際にはゾーンは溜まる一方で消費はしないため、少人数のパーティの際には逃げを連発することで手早く効率的にゾーンを溜めることが可能。
3DS版の3Dモードでは敵を取り囲んだ時にはゾーンに入りにくく、逆に取り囲まれるとゾーンに入りやすいという独特の仕様がある。
3DS版3Dモードでの突入時のエフェクトはアップになることなく「ピシッ」という音とともに光を発する。2Dモードでは「ズギィーン!」といった効果音とともに名前欄が青くなる。
また、ゾーン状態になると特定キャラとの組み合わせで【れんけい】を使用出来るのが大きな特徴である。れんけいを使うと、該当するキャラのゾーン状態はすぐに解除される。
必殺チャージと違いテンションと同じく【いてつくはどう】等強化効果解除を喰らうときっちり解除されるので注意。
3DS版ではこの他に、イベントによってキャラの並べ替えが発生した際もゾーン状態が勝手に解除されてしまう(【隊列】の項も参照)。
具体的なゾーンの効果 
ゾーン状態に突入したキャラクターは、それぞれ特定のパラメータ3種類がアップする。
ただし、ゾーンでアップするのは、つよさ→パラメータ詳細の中にある「基本・スキル・装備・その他」のうち、「基本」の部分だけ。
例えば、シルビアの【みりょく】が基本値200、スキルで80上昇、装備で100上昇して合計値が380(ゾーン効果アップ未取得)だった場合、
ゾーンに入ると魅力が380×2=760となるのではなく、200×2+80+100=580となる。
セーニャ以外にはゾーン突入率アップのスキルパネルがあり、主人公は15%、ベロニカ・マルティナ・グレイグは10%、カミュ・シルビア・ロウは5%突入率がアップする。
そして、【ゾーン効果アップ】のスキルを解放することでパラメータの上昇率を強化できる。こちらのパネルは全員に存在する。
ゾーンによる能力値アップは、【ちから】を参照する【覇王斬】【ジャスティス】などや、【みりょく】を参照する【ピンクサイクロン】【ハッスルダンス】などにも適用される。
これらは戦闘中に威力を上げる手段がゾーンしかないので、これらの技を主体に戦うキャラは、その技の取得後、ゾーン関係のパネルを是非とも取得しよう。
キャラ名 突入率UPがあるスキル 効果UPがあるスキル | 上昇能力・倍率 | |
---|---|---|
ゾーン効果アップ取得前 | ゾーン効果アップ取得後 | |
【主人公】 【ゆうしゃ】(2つある) 【ゆうしゃ】 | ちから(1.2倍) みのまもり(1.2倍) かいしん率上昇 | ちから(1.4倍) みのまもり(1.4倍) かいしん率更に上昇 |
【カミュ】 【かみわざ】 【ブーメラン】 | ちから(1.2倍) きようさ(2.0倍) みかわし率(2.0倍) | ちから(1.4倍) きようさ(2.5倍) みかわし率(2.5倍) |
【ベロニカ】 【両手杖スキル】 【ムチスキル】 | みのまもり(1.4倍) こうげき魔力(1.2倍) 呪文暴走率上昇 | みのまもり(1.6倍) こうげき魔力(1.4倍) 呪文暴走率更に上昇 |
【セーニャ】※ なし 【スティック】 | みのまもり(1.4倍) かいふく魔力(1.2倍) 呪文暴走率上昇 | みのまもり(1.6倍) かいふく魔力(1.4倍) 呪文暴走率更に上昇 |
【シルビア】 【片手剣スキル】 【きしどう】 | ちから(1.2倍) みりょく(2.0倍) みかわし率(2.0倍) | ちから(1.4倍) みりょく(2.5倍) みかわし率(2.5倍) |
【ロウ】 【さとり】 【さとり】 | こうげき魔力(1.2倍) かいふく魔力(1.2倍) 呪文暴走率上昇 | こうげき魔力(1.4倍) かいふく魔力(1.4倍) 呪文暴走率更に上昇 |
【マルティナ】 【かくとう】【おいろけ】 【おいろけ】 | すばやさ(2.0倍) みりょく(2.0倍) かいしん率上昇 | すばやさ(2.5倍) みりょく(2.5倍) かいしん率更に上昇 |
【グレイグ】 【はくあい】 【えいゆう】 | みのまもり(1.2倍) すばやさ(2.0倍) かいしん率上昇 | みのまもり(1.4倍) すばやさ(2.5倍) かいしん率更に上昇 |
※物語の特定の時期においてはみのまもりが上がらない代わりにこうげき魔力がアップし、突入率アップのスキルも追加される。
なお、ゾーン状態に入っても、【ちから】や【みのまもり】などの基礎パラメータは999を超えない。
攻撃力や守備力は基礎パラメータではないため、ゾーンによって1000を超えることができる。
敵サイド 
特定の敵モンスターもゾーン状態に入ることがある。
雑魚モンスターは仲間キャラクターと比較してゾーンに入り難いが、【ボス級モンスター】の中にはゾーンに入り易いものや特定のタイミングで必ずゾーンに入るものがいる。また、れんけいを持っている敵は持っていない敵よりもゾーンに入りやすくなっている。
ただし、敵モンスターがゾーン状態になる場合はモンスターの傾向やタイプに関わらず、ちからしか上がらない。
この時、同種類もしくは特定の組み合わせの敵モンスターが同時に2匹以上ゾーン状態になっていると、独自のれんけいを使ってくる。
特に【仮面武闘会】で戦うペア達や分身能力を持つ【屍騎軍王ゾルデ】はどれも絶妙なタイミングでゾーンに突入し連携技を使ってくる。
また、3DS版ではれんけいを持っている敵は戦闘開始時から既にゾーン状態に入っていることがあり、複数の敵がゾーン状態で出現した場合は初手でれんけいを使用してくることがある(れんけいを持っていなくても戦闘開始時からゾーン状態に入っていることがある種族もいるが、かなり少数である)。
なお、ロウやマルティナのように敵として戦うことのある味方キャラクターも敵モンスター扱いなので、ちからしか上がらない。
DQMSL 
一部のモンスターに発生することがある。
発生すると青いオーラ状のエフェクトが発生するのはDQ11と同じだが、幾分派手になっている。
プレイヤーサイドが使用できるモンスターとしては「ウルノーガ&ウルナーガ」が使用可能。
攻撃を受けるか「不敵に笑う」を使用すると増えるカウント数に応じた確率でラウンド開始時にランダムで発生(最大の5なら確実)し、
上述のエフェクトの他にグラフィックが奥に小さくいるウルナーガが前面に出てきたものに変更される。
この状態ではダメージを70%軽減するバリアを軽減し、無属性を無効化し、封印やゴールドアストロンを含めた状態異常を防ぐ。
また、特技の「食いつくす」と「不敵に笑う」が「崩壊の儀式」と「ダブルマダンテ」に変化する。
3ラウンド経過するか、崩壊の儀式かダブルマダンテを使用した時点で解除され通常の状態に戻る。
ちなみにダメージを70%軽減するバリアはゾーン状態であっても上位効果の引き剥がし特技で解除される他、軽減不可の(属性付き)特技は軽減できない。
敵サイドではDQ11に関係したモンスターのHPが一定以下になった次のラウンドの開始時に発生する。
【ステータス変化の段階】が全て解除され、【行動パターン】が変化する。原作と異なりステータスの変動はない。
ただし上位効果を含めた剥がし特技で解除出来ず、ラウンド数の経過で効果が切れない仕様になっており、一度ゾーンに入るとその戦闘中は永続する。
ちなみに2017年に開催されたDQ11発売記念イベントでは次の攻撃のダメージを2倍にし、1ターンの間被ダメージを10分の1にするという超絶チート仕様であった。
あくまで記念イベントなので2倍になっていても即死するような攻撃はしてこないし、軽減能力も解けるまで待てば良いので驚異にはならなかったが。
なお、使っていたのは【アックスドラゴン】であったがこのモンスターはDQ11に登場していない。