【無属性】

Last-modified: 2024-02-09 (金) 20:24:15

概要

無属性とは、文字通り【属性】が無いということを意味する。
公式に登場する用語ではないが、RPGではお馴染みといってよい概念であり、ドラクエにおいてもプレイヤーの間で用いられている。
 
以下に述べる通り、本編作品やモンスターズ作品とトルネコ3で指す内容が異なる。

本編作品

いかなる属性にも該当しない攻撃(呪文・特技など)を指す。
 
定義上は、通常攻撃や【はやぶさぎり】【ばくれつけん】といった打撃系特技も一応含まれるが、打撃攻撃は属性を持たないのが標準であり、あえて無属性攻撃と呼ぶことは(モンスターズ作品を除いて)まれである。
以下に挙げるような、一見すると属性を持ってそうで持ってない攻撃や、一部の【ボス級モンスター】が使う特殊な攻撃を指して「無属性」と呼ぶことが多い。
属性を持たないということは対応する【耐性】によって軽減や無効化ができないことを意味し、一般に対策を取ることが難しいのが特徴である。
 
無属性の攻撃で有名なものとして、DQ6で初登場し、以後の作品やリメイク版の大ボス級が使用する【あやしいひとみ】がある。
相手1体を【眠り】状態にするものの、【ラリホー系】に属していないため耐性で無効化できない厄介な技である(DQ10以降は眠り耐性により効きにくくなって、脅威度が下がった)。
 
また、同じく敵専用の特技として、DQ4以来、【あやしいひかり】【おぞましいおたけび】といった相手の耐性も守備力も参照せずに規定ダメージを与える無属性攻撃が多数登場している。これについての詳細は、【無属性規定ダメージ攻撃】の項目を参照のこと。
DQ8より、味方もこのタイプの特技を任意に使えるようになった(後述)。敵が使ってきた場合と同様、相手のステータスや耐性に左右されない点がやはり優秀だが、【メタル系スライム】に使っても特殊な仕様によりダメージが通らない作品もある。
 
味方の場合、特定の武器を装備したり、アイテムを使用することで可能となる無属性の攻撃手段がある。
まず、【どくばり】を装備した状態での攻撃(1ダメージ)が挙げられる。なかでもDQ3~5(PS版DQ4を除く)では、攻撃に伴う即死判定でも【ザキ系】耐性を参照しないという特徴を持つ。つまり、ザキに完全耐性を持つ敵も一撃で倒せるが、当然ながらボスには無効。
DQ4で【どくがのナイフ】【まどろみのけん】を装備した状態での通常攻撃もまた、属性部分がなく【追加効果】の発動に相手の耐性を参照しない。まどろみの剣の追加効果は、ボスに対しても発動する(リメイク版では、属性が付いたので無効化される)。
 
また、DQ4~8の【せいすい】の道具使用効果は、相手に10~15のダメージを与えるというもので、威力こそ低いが「無属性規定ダメージ攻撃」と同じ性質を持っている。メタル系スライムのみ1ダメージしか入らないが、FC版DQ4に限って他のモンスターと同等のダメージを与えられるので、HPの少ないメタル系スライムを一撃で仕留められる。
 
DQ6では、任意で繰り出せないが、バーバラの【あそび】の行動のひとつ「おままごと」が無属性規定ダメージ攻撃になっており、メタル系スライムにも有効である。
 
DQ7では、味方が使える強力な攻撃特技として、【アルテマソード】が登場した。いかなる耐性も参照せず、規定の範囲内の数値から相手の守備力を差し引いたダメージ量を与える。リメイク版では相手の守備力を参照しなくなり、典型的な無属性規定ダメージ攻撃になった。
 
DQ8では、無属性の補助攻撃呪文として【ディバインスペル】が登場した。いかなる耐性も参照せず、どんな敵に対しても50%程度の確率で呪文・特技に弱くすることができる(DQ9では属性が付与された)。
また、DQ8では味方が使える無属性規定ダメージ攻撃として【天使の眼差し】【みわくの眼差し】が登場した。ただし、麻痺の追加効果については耐性を参照する。3DS版では、【ドラゴンソウル】をはじめとする味方専用の攻撃特技が追加された。

トルネコ3

【悪魔系】【スライム系】【ゾンビ系】【人形系】【爆弾系】【浮遊系】【炎系】【水系】のいずれの系統にも属さない敵の俗称。
これらの系統は、それぞれ【デーモンバスター】【ふつうの指輪】(要【異種合成】【ゾンビキラー】【ドールクラッシャー】【ボンバーキラー】【ウィンドスピアー】【ドラゴンキラー】(または【アイスソード】【オーシャンロッド】の印で系統特効を得ることができるが、無属性の敵はそのいずれにも該当しないため、系統という弱点を突いてダメージを増やすことができない。
 
この系統に属するモンスターは最も多い。

無属性のモンスター一覧

【オニオーン】【たまねぎマン】【ビッグスロース】【イエティ】【いたずらもぐら】【キラースコップ】【おおきづち】【ブラウニー】【ファーラット】【ケダモン】【ももんじゃ】【メイジももんじゃ】【アイアンアント】【ぐんたいアリ】【ラリホーアント】【ちゅうまじゅう】【ストローマウス】【あめふらし】【きとうし】【ようじゅつし】【はねせんにん】【ハエまどう】【まどうし】【だいまどう】【きめんどうし】【ドルイド】【げんじゅつし】【マドハンド】【ブラッドハンド】【ミミック】【ひとくいばこ】【さそりかまきり】【キラーマンティス】【メダパニシックル】【スペクテット】【おおめだま】【ダンスキャロット】【マンドラゴラ】【テンツク】【スーパーテンツク】【ラストテンツク】【リリパット】【アローインプ】【どくやずきん】【おばけキノコ】【マタンゴ】【マージマタンゴ】【さまようよろい】【キラーアーマー】【じごくのよろい】【さつじんき】【エリミネーター】【デスストーカー】【どぐう戦士】【キラープラスター】【レノファイター】【グレイトホーン】【ギガンテス】【アトラス】【ゴーレム】【ストーンマン】【ゴールドマン】【トロル】【トロルボンバー】【トロルキング】【スモールグール】【ベロベロ】【タマゴロン】【ワンダーエッグ】【プチヒーロー】【コロヒーロー】【プチファイター】【コロファイター】【プチプリースト】【コロプリースト】【プチマージ】【コロマージ】【おおなめくじ】【ひょうがまじん】【モシャスナイト】

全モンスター186種に対して実に80種がこの系統であり、全体の43%を占めている。
冒頭にある8系統のうち、最も多い浮遊系でさえ36種。その倍以上が無属性なのだから明らかにバランスが悪い。
まあ、一部のプレイヤーが勝手に定義したオリジナル系統に属する敵が多いことに文句を言っても仕方ないが。
8種類の成長タイプと違って、モンスターの見た目で決めざるを得ない「系統」に偏りが出てしまうのはある程度仕方が無いとも言える。
 
【魔法系】【技系】【杖系】【剣系】は弱点を突ける印が存在しないため、無属性のモンスターであってもこれらに属する場合がある。
例えば、はねせんにんは魔法系特技を持つが、弱点を突ける印が存在しないので無属性と言える。
【しりょうのきし】はゾンビ系+剣系、【シャドーナイト】は浮遊系+剣系なので、無属性とは言えない。
剣系は特効武器が存在しないという点では無属性だが、【水がめ】で攻撃力が一段階下がるという大きな弱点がある。また、【装備外し】のワナに掛かると攻撃力は1になり、防御力も2ランク下がる。
したがってモシャスナイトやエリミネーターなど、無属性でも剣系を含むモンスターは存在する。
 
スライム系モンスターの弱点を突くには、ふつうの指輪の異種合成が必要。
【バブリン】系もふつうの指輪も出現しない異世界の迷宮ではスライム印は付けられないため、異世界に限ればスライム系も無属性と言えなくもない。
 
これらのモンスターは序盤からクリア後を通して延々と出現し続ける。
序盤に出てくるももんじゃから、【クロウアンドレア】がなければ絶対に仲間にならない【攻撃・特殊】タイプのゴールドマンといったモンスターまで色々。
また、(コロ)プチット族は全てこの系統である。
 
ここに属するモンスターは頭数が飛び抜けて多いため、特技を持たず力押し一辺倒な者や他にないユニークな特技を持つ者など、特殊能力や特技がバラバラ。当然対処法を一括りにすることなどできない。
敵としては、弱点となる印が存在しないため大ダメージを与えにくく、単純に武器の強さ・レベル・ちからがものを言う相手である。
高位の脳筋モンスターは純粋なステータスが高いため、接近戦ではダメージが蓄積しやすく、特技に優れたモンスターとはまた別な形で厄介。
 
一方、味方にした場合は高ステータスなだけでは他系統の特技が優秀なモンスターに見劣りしがち。
また、弱いくせに敵を引き寄せて自滅したり味方を巻き込んだり無意味な特技持ちだったりと、仲間としては使いにくいモンスターもいる。
しかし、【普通・早熟】タイプで即戦力となるメイジももんじゃ・ハエまどう、高い攻撃力で痛恨の一撃を繰り出せるエリミネーター、部屋全体に混乱をかけるおおめだま、フロア内にバフを撒くコロマージ、高ステータスと状態異常を併せ持つラストテンツク・キラープラスターあたりは味方にしても極めて強力で、【異世界の迷宮】でも大いに活躍する。
異世界の迷宮には出ないモンスターでも、メダパニシックル・どぐう戦士・マージマタンゴ等は【封印の洞くつ】【不思議の宝物庫】で活躍できる。ポポロでの【発掘】に欠かせないぐんたいアリも貴重である。
ふきとばし攻撃を持つギガンテス、アストロンが使えるスペクテットなど、実用性はともかく唯一無二の特技を持つモンスターもいる。