サンヘドリン

Last-modified: 2020-06-18 (木) 23:42:53
「人類の栄光(れきし)とは、人自身の手で作り上げられることを言う」
「我らが歩む先に或るもの、それ即ち永遠不変たる栄光に他ならないであろう」
光明結社
サンヘドリン
サンヘドリン紋章.png
 
 
 

概要

サンヘドリンとは、魔術結社の一つ。
「人類の栄光*1を管理し、人理を照らす*2」という理念の下に設立された組織である。
世界中に存在する33の支部と、その支部ごとに1人の代表が存在し、半年~数年に一度集まって、それぞれの支部、あるいはその支部の隠れ蓑となっているフロント組織で得られた新技術や、新たなる思想など様々な人類の発展の礎になりそうなものを共有し、人理をより良く発展させようとしている。支部の代表たちは総じて"統括"と呼ばれ、各分野に秀でた魔術師から大富豪、世界を股にかける企業の一員など幅広い。

 

だが人間が集まると利益に目がくらんだり対立が起きたりするのが世の常というもので、現状サンヘドリンの統括の集う円卓は技術代理戦争という思惑の面が強く、非常に緊迫している。サンヘドリンの33ある支部はどれも陰謀と欲望が交錯し、そして利権争いが常に勃発していると言っていい。そんなサンヘドリンが現在目をつけている物こそ、聖杯戦争と それに召喚されるサーヴァントたちである。世界中で相次ぐ聖杯戦争、数多く確認される受肉英霊、それらに彼らは危惧を覚えると同時に、利用価値を覚えた。

 

だがしかし相手は人類史の代表ともいえる存在。彼らを利用か、あるいは利用せずに新たなる道を見出すか。この2つにより彼らは二分され、『英霊肯定派』と『英霊否定派』の2つにサンヘドリン統括の円卓は分かたれた。聖杯を、ひいては人理の守護者らを利用するか、あるいは切り捨て新たなる道を歩むか、そして利用するのならば、その利権はだれが握るのか? 利用しないというのならば、その代替案は如何なるものか?そういった数多くの意見が飛び交い、現状のサンヘドリンは聖杯と英霊を巡る陰謀と策略、利益と自らの願い、数多くの感情が混ざり合い飛び交う魔境の円卓と化している。

 

だが、英霊に賛成にせよ反対にせよ、どちらにせよ、サーヴァントという強力無比なる存在を無視はできない。彼らは聖杯戦争の発生を抑えるために、そして最高統括司令が考案する『計画』の為に、日々世界中で発生し続ける聖杯を回収し続けている。だが昨今は聖杯回収は"行わなくてもいい"と、司令直々に命令された件数も多くなっており、聖杯を支部が隠し持ち私物化することも散見される。彼らの行き着く未来とは。そして最高統括司令の抱く『計画』とは────。

立ち位置・コンセプト

まず第一に『悪の組織』。*3
どう悪なのか? これが重要なのだが、主軸としては「Fateという物語の否定」という観点を中心に、そこから意図的にずらしたりなんだりしています(あくまでサンヘドリンあきである自分が動かす場合に限る。)例えば、「英霊の資源活用」とか明らかにサーヴァントとの絆とかサーヴァントによるマスターの成長とかを嘲笑うような行為 こういう感じで既存のFateのストーリー、ひいては今までこのMayでマスターたちが歩んだ物語を否定するような立ち位置として"悪"たり得るように練ってます。
サーヴァントとの友情? 恋愛? 知らない。マスターの成長? どうでもいい。マスター同士の出会い? 馬鹿じゃないのか?聖杯戦争にあるのは掛け値なしの殺し合いだし、サーヴァントは歴史の英霊の写し身であろうと所詮は使い魔で使い捨て。そういった『否定による悪』が彼らのコンセプトじゃないかなーと思いながらサンヘドリンあきは練っています。ただこれはあくまで一側面と言えるのでこれに限らずどんどん自由に練って動かしていいと思う。

 

そして第二のコンセプト、これは趣味全開で『群像劇の舞台』。
利権を求めて渦巻く陰謀や組織の裏に隠された謎の計画 そして明かされる非道なる実験信じられるものは自分一人 溢れ出る疑念 進みゆく計画 そしてそこに差す一筋の光とは……そんな感じの 色んな思惑が交錯する舞台。悪の組織とは言ったけど一枚岩ではない。悪と言っても色んな悪がいるし、もしかしたら話せばわかる人もいるかもしれない 話してもダメだから拳で語るしかないかもしれない。もしかしたら悪の組織の中で内ゲバしているかもしれない そういうような組織として練りました

沿革

彼らの歴史、それは紀元前16世紀ごろの古代エジプトにまで遡るとすら言われている。曰く、当時は人であった王は神と同一視される、人と英霊と神の境界が曖昧模糊であった、神秘の時代であった。そんな中、一人の魔術師がこう唱えた。「人と神とは、分けられた存在でなくてはならない」と

 

ピラミッドの作成にも関わっていたその魔術師の一族は、数人の石工仲間たちに声を掛ける。そして一つの組織を立ち上げた。人の成し遂げた偉業を"人の栄光"のままに保存する、という名目の伝承組織を。彼は言った。「人が残した偉業を、伝説を、神話を、神の物にしてはならない」「人は、人であり続けるべきだ」と。即ち、人類が為した偉業や、人類が見つけた概念は、人類の物であると証明し続ける者たちが必要であると彼らは説いたのだ。それはいうなれば、神の否定。神が共にある時代に生きていた彼らにとっては異端ともいえる主張であった。

 

当然、所詮は奴隷階級でもあった彼らの話に耳を貸す者はいない。だがそんな彼らに転機が訪れる。モーセによる解放であった。これにより彼らは世界各地へと散らばる事となる。ある物は変わらずに石工として潜んだ。ある物は高位の神官として潜んだ。ある物は議会の秘書として……。だがそれでも、彼らが胸に抱いていた願いは変わらない。『人の栄光は、人の物に』ただそれだけであった。それはまさしく、人類の神からの決別の誓いであった。彼らは神を否定し、人の手だけで未来を切り開くと誓ったのだ。

 

時は流れ、時代は完全なりし人の時代へと移り変わった。彼らの悲願……、人の栄光は人の物にという願いは、達成された。人が概念を見つければその人の名が残り、人が発明を生み出せばそれは独占されずに世界へ行き渡った。信仰は途絶えずとも、新たなる概念は広く行き渡る。それはまさしく、彼らの望んだ世界であった。神は死んだ。人の作り出した偉業は、ほかならぬ人間の物として語り継がれる。それは喜ばしき事であったのだろう。美しきことであったのだろう。
だが──────────

 

『こんなものでお前たちは満足なのか?』

 

異を唱える者たちがいた。名を、シオン修道会とデモレー団。誇り高きテンプル騎士団を立ち上げた一人の騎士団長の残した騎士団。そして、先の「人が残した栄光を、神の物へ昇華させてはならない」と提唱した魔術師の、直属の子孫らであった。

 

『世界中に散らばりし我が同胞たちよ。一つとなる時だ。さらなる繁栄と昇華を、永劫の栄華を、生態系の唯一なる頂点に立ち続けるための、さらなる栄光を!』

 

彼らは再び集った。まだ伝達手段もない時代ではあったが、それでも彼らはまるで導かれるように世界中から再結集を果たしたのだ。シオン修道会とデモレー団という土台の上に、新たに一つの魔術組織を結成したのだ。それこそが「サンヘドリン」。ローマ帝国支配下のユダヤにおける最高裁判権を持った宗教的・政治的自治組織の名を基とし、文字通りこの世界・人類の「最高権威」を得るために作り上げられた組織であった。

 

集った彼らはそれぞれの分野ごとに分かれ、世界中に33の支部を作り上げた。そしてその支部ごとに、魔術・科学・呪術・神話・精神学、ありとあらゆる分野を統合し研究。現在の人類の生活、文明をより良きものへと昇華させる、繁栄のための栄光を彼らは求めた。時代ごとに変化を取り入れ、その時代に合わせた"議題"を掲げて、それを支部ごとに肯定と否定に分かれて取り入れるという試みも行った。そうした33の支部間の切磋琢磨も利用して、人の作り出した功績を人の物として取り戻さんとした彼らは、新たに人類の大功を生み出さんと動き始めた。
だがしかし、その栄光への目標は、長き時を経て暴走へと変わっていく。

 

『まだだ! まだ人類に栄光が足りない!! 光を! もっと光を!! 人類とは星の聖剣の如き輝きに満ち!! 世界を照らす礎とならねばならないのだ!!』

 

『それは我らの領分だ。領分を超えた利益独占は協定違反ではないだろうか。そもそも、魔術と科学が手を取り合い、共に人類の発展などと、夢物語などと思わないか』

 

集った彼らは、暴走を開始した。
手段と目的は入れ替わり、ただただ人類の進化と繁栄を追い求めるだけの妄執と化した。同時に利益追求だけを求める者たちが集い、腐敗を始める支部も多く目立ち始めた。時は産業革命期。石炭・人員・金属、様々な人類発展のための"利権"が生まれては消えてゆく時代。そう言った利権争いは、発展という名の栄光を求める彼らの格好の餌となった。発展を、栄光をと手を伸ばし続ける盲目なる愚者たちや、利益に目が眩み正しき発展をさすれた権力者たち。そして根源という、自分の為だけに得た発展のための技術を利用しようとする魔術師達。そういった者たちによって、サンヘドリンは腐敗していった。33の統括達が集う円卓は、気が付けば栄光を求める場から、淀み腐った利権と権力、そして我欲が交錯し渦巻く代理戦争の場と化したのであった。

 

そしてそんな中、ある町での出来事を超え、世界中で聖杯戦争……即ち英霊召喚術式が発生し始めるようになると報が入る。英霊の召喚。即ち過去の人類史に在った栄光、伝説、偉業、神話の再現。彼らはそれに飛びついた。そして現最高統括司令であるアーベルデルト・ヴァイスハウプトが司令として就任すると同時に、1つの議題が掲げられた。其れこそが"英霊"について。利用できるものが出現すれば、その利益を食らいあうのが人類というもの。結果彼らはその英霊という議題を中心に二派に分離した。永劫の栄華を得るためならば、過去の栄光を食いつぶし肥やしとするか、あるいは自らの手で偉業を新たに作り上げるか。どちらにせよ、彼らが過去に在った伝説たる人理の極光、英霊を利用価値ある道具として見ていることには変わらない。

 

その様はまさに、過去を喰らい、今に生かし、そして無為に帰す、人類の在り方の縮図であった。

 
 

これが、彼らサンヘドリンが作り上げられ、そして今尚も世界中で影響を持つ経緯であると言われている。実際にその物的証拠も、記録も残っているため、これが嘘であると疑う者はいない。だが、この記録だけが彼らの過去を物語る。それは果たして、真実なのか否か──────────────────。

目的

当初こそ彼らの発足目的は、『人が残した栄光を、神の物にしてはならない』という、『栄光の保持』が目的であった。だがしかし、その目的は長きにわたる彼らの活動の中で歪み果て、「人類をより良き文明へと昇華させ、永劫に霊長として君臨し続けるための偉業を作り上げ続けること」という歪なりしものへと変化した。それに加え、その発展後の利権などを狙う上層部たちが絶えず権力・情報・武力を用いて衝突しており、現在のサンヘドリンは非常に多数の陰謀と策略が交差し続ける淀んだ空気を見せている。だがそれでも、建前上は大いなる目的のために、彼らの持つ33の支部は各々目的をもって動いている。

 

支部によって行動指針と研究内容は異なるが、現在は主に彼らの派閥は2つに分かれる。先ほども述べた通り、世界中で増え始めた『聖杯戦争』に関連する事柄で、英霊利用に肯定と否定と分かれている。

 

●『暗き箱舟』派閥(英霊否定派)

人類を発展に導くためには、まず自分たちの手で新たなる路を作り出さねばならない、と考える一派。そのためにまず、全人類の一括管理の上での資源管理、そしてその資源を用いた最先端技術の模索が第一の目標としている。故に過去の神話は必要なく、人類の遺産は既にこの世界には必要ないと考えている。そしてその最先端技術を用いた人類の選別、そして管理を彼らは目標としている。まさしくそれは、人類の家畜化に他ならない。彼らはこの全人類家畜化計画を、『暗き箱舟計画』と名付け秘密裏に遂行している。

 

そして、その全人類の家畜化を完成させた更なる先を見据え、彼らは二つの計画を進めている。それは『宇宙開発計画』と『全人類による神秘の共有』である。彼らが現在掲げている「全人類の一括管理」は、あくまで人類を同時に押し上げるために全人類をそろえるための物に過ぎない。

 

そのために考慮している方法が、「全人類で同時に根源へと到達する」という魔術師一派と、今後100年以内に発生すると考えられている「フォトンベルトによる全人類の突然変異」を目指すニューエイジ一派である。同じ『暗き栄光の箱舟計画』一派でありながらこの両派閥の対立は深く、トップも頭を悩ませている。他にも数多くの方法を掲げる支部は多く、内部抗争も多発しているらしい。

 
 

●『泡沫の栄光』派閥(英霊肯定派)

彼らの源流である、エジプトの奴隷階級であった魔術師たちの思想を受け継いだ者たちからなる一派。穏健派が多いが上記の『暗き箱舟』派閥に劣らぬ行動派が多く、実績も多いため規模は同程度。また穏健ではあるものの、人としての良識や常識を備えているとは決して言えないような危険な人物も数多く存在している。

 

彼らが目指している物、それはかつての彼らの源流が従っていた存在、神の写し身たるファラオを初めとした"優れた存在"を研究し、利用し、踏み台とし、
それらを参考とした力を全人類で共有、結果として人類全体を新しい栄光へと押し上げること。

 

言ってしまえば、人理の影法師たる境界記録帯(ゴーストライナー)を資源程度にまで貶める悪辣な集団である。その利用方法はさまざまであり、かつてドイツ・アーネンエルベが目論んだ『人造英霊兵団』を参考としたものや、ある偶然から数百年前に発生した『デミ・サーヴァント』を利用するために動き始めている支部など多岐にわたる。また中には、人理の大敵や獣の英霊を人間に宿し操ろうとする輩も現れ始めている。そういった計画が実行に移されれば、その先に待っているのは、最悪の結末であろう。

 
 

●その他

上記はあくまで大別であり、肯定否定の中には『英霊のクローンを作り上げそれらだけを人類とする計画』『手っ取り早くビースト召喚する計画』など、支部ごとに多くの派閥がある。が、彼らは表向きには上にある肯定、否定派の皮を被って息を潜めている。だが肯定も、否定も、そのほかも、基本的に共通する思考が一つある。それは、"英霊とは所詮使い魔である"という事。故に人権など考慮せず、その英霊の人格も、思想も、総て意味はないし、考慮もしない。あるのは唯、栄光という名の発展への妄執。そして、その発展の先にある利益を自らが独占するという、権力者の我欲だけである。

 

ちなみに、肯定と否定は33ある支部でそれぞれ16支部ごとに分かれており、余る1つは最高統括司令直下の第一支部、マザーロッジと呼ばれる場所が属する。これはあくまで中立的であり、基本はサンヘドリンの共通の目的である、新世界秩序。ニューワールドオーダーによるワン・ワールド・モデルの完成を目指している。人口の削減、薬物、間引き……、彼らは人類の管理の為ならば手段は問わない。が、それはあくまで基本の方針であり、研究内容は基本として個別で管理されている。詳細は後述。

組織の特徴

彼らは基本、後述の33の支部に分かれてそれぞれの支部にて研究を日々行っている。支部ごとに研究する内容は『魂と肉体について』『金銭への信仰』『各世界の神話の共通点』等といった哲学的、科学的分野から、一般的な時計塔や各種企業と変わらない魔術・科学の研究などを行っている。だがそれらの研究は基本的に外には出さず、それぞれの支部は後述する"フロント組織"を隠れ蓑として表向きの活動(例えば魔術師ならば工房や魔術結社、表社会ならば企業や新興宗教など)を行いサンヘドリンとしての研究は決して表沙汰には流出しないようにしている。年々その秘された研究は多角化を極め、近年では人の命や倫理を無視した冒涜的な研究を行う過激派の支部も存在している。だが基本的に支部ごとの動きは放任主義なため、そういった動きすらも取り締まられず、反感を抱く者たちが近年増加しているのも事実である。

 

支部は文字通り世界中に在り、ロンドンやマサチューセッツ、東京といった主要都市から、エジプト・カイロやベトナム・ダナンといった国にまで数多く分布している。世界中に分かれる理由は、魔術の関係上、土地柄や風土に研究結果が左右されることも多いため。例を挙げるとするならば、風水や陰陽術を取り入れた研究をする場合は日本の支部で執り行う。

 
 

光明名

サンヘドリンの33ある支部の統括が与えられる二つ名。彼らがサンヘドリンに入った動機や目指す未来、そして『いつか掲げる栄光』を示すもの。この二つ名を魂に刻み付け、そして名乗りを上げることにより、その名と意味に由来する恩恵を受けることができる。

 

例を挙げるとするならば、金の為に統括となったのならば多くの金を呼び寄せるきっかけを呼び、知識の為に統括となったのならば、その知恵を得る機会をより多く手に入れることができるようになる。ただしあくまでも呼び寄せるものは"好機"であり、その名前そのものが力を持つわけではない。交渉事ならば自分に有利な情報を、研究なら成功への道筋を、戦闘ならば勝利への光明を示す。だが統括となる人物ならば、それだけの好機を十二分に生かせるだろうという話である。

 

ただし、その力には代償がある。代償には"代償型"と"戒律型"の2種類が存在する。『代償型』は、その名前を名乗って恩恵を受けたら、組織にその利益を何割か還元するというもの『戒律型』は、その名前に背いた行動をとると同時に、その背いた行動にふさわしい罰を受ける、というものだ

 

前者は分かりやすいだろう。後者の例としては『智慧のため』の場合『決して知恵を得れる機会から逃げない』といった具合で、もし逃げた場合は永劫に新たに知恵を得ることは出来ずに白痴となる……と言った具合である。与えられる戒律、背いた場合の罰は千差万別だが、罰はどれだけ軽くても受ければ二度とまともな生活は送れないと思われる。

 

統括になると同時に行われる儀式により、魂へと刻み付けられる名前であり、死を以てのみ剥奪が可能。代償型の場合は組織に還元する割合が、戒律型の場合はその名前に込められし戒律が宣告されるため不利益な契約ではない。この"死"が意味するのは肉体的な意味ではなく概念的な死。即ち"統括としての死"を意味する。文字通り死ぬか、総てを後継に託すかなどすることで名は失われ、そして二度と蘇ることは無い。これは即ち、サンヘドリンの幹部を辞退した者はその後一切サンヘドリンの幹部に再び返り咲くことは出来ず、秘密も持ちだせないことを意味する。

 

隠された記述

とある聖杯戦争において、サンヘドリンの幹部が1名命を落とした。その程度は取るに足らない日常的な茶飯事であったが、その男はサンヘドリンの目を盗み1つの情報を外へ流出させた。それは、その男が生涯をかけて記述した"サンヘドリン内部から見た"光明名の真実。ただ"自分も利益を得たい"というエゴが為に、死をも厭わずしてつかみ取り、そして残したサンヘドリンの心臓部。此処では、その手帳に記された記述の一部を紹介する。

 

1つ、『光明名とは、魔力を貯める器である』
器というのは弊害があるかもしれないが、例えば塩を解かした飽和塩水に紐を垂らすと結晶が付着するだろう。それに近いものだと考えれば正しいかもしれない。彼らはサンヘドリンの頂点に立ち、周囲からの『信仰』を集める。その信仰とは、神が人から離れ、人が人を畏怖する感情の事を表し、それを集積して魔力へ変換することを意味する。感情を魔力へ変換するという技術は、記憶を魔術へ変換させる理論に非常に近いと伝えられている*4事実、現サンヘドリン司令であるアーベルデルトが使用する魔術は記憶と感情の魔力への相互変換術式である。これらの光明名にためられた信仰、並びに魔力は、その名を承った統括が死ぬことで"還る"とされている。……………が、"何処へ"還るのか、"誰が"還しているのか。までの記述は発見されなかった。

 

2つ、『33という数が重要である』
記述によれば、33という数が欠けても飽和しても意味がない。と伝えられているという。サンヘドリン内部には、33人の幹部の中に更に12人の大幹部がおり、その上に統括司令が立つという。それらがそれぞれ、半々に対立意見を持つことが重要である……と、現最高統括司令の右腕の男が漏らしていたという。真意は不明だが、此処に記述をしておく。加えて、それらが対立構造を紡ぐのも大きな意味があるらしいが……?

 
 

残りの真実は、随時解読が終了次第追記を考える。

 
 
 

厳密なる呪体、聖遺物、触媒管理

彼らはその研究主体という組織の体形上、神秘の触媒たる呪体や聖遺物なども取り扱う。しかし、時計塔からすれば外様も良いところであるサンヘドリンはそういった物の流通が少ない。そのため彼らは、研究に加え世界各国に眠る聖遺物や神秘の触媒の採掘にも力を入れている。エジプトやベトナム、インドなどといった中東にかけてはこういった触媒は発掘されることが多い。そのため基本こういった物の輸出入はベトナム・ダナン支部の黄龍焔 雲仙に一任されている。

 

それぞれのランクとして特級、一級、二級、それ以下と分けられており、こういった物のランク付けと、現在どの支部がいくつ保有しているかの管理は趙 俊照が行っている。特級は非常に数が少なく、十数個ほどしかないため、研究に使用する際は複数人の統括の許可が必要。それぞれのランクの選定基準は以下の通り。

 
ランク基準主な触媒、聖遺物
特級純度の高い神代の神秘を宿すもの、あるいは現代ではどうあがいても再現できない神秘を持つ代物『天獄階門の欠片』、トロイアの城壁、他
一級紀元前8世紀~5世紀頃の神秘を宿すもの、あるいはそれら以前の英霊を召喚出来る物円卓の破片、アレクサンドリアの灰、他
二級霊墓アルビオン深部で採掘可能などといった、現代でも再現がある程度可能な神秘あるいは平均的サーヴァントを呼びだせる可能性を持つ触媒精霊根、八連双晶、キメラの牙、他
それ以外基本金を積めば現代でも購入が可能な触媒。あるいは英霊を召喚できるゆかりの品魔術鉱石、など
 
 

根深く続く幹部らの対立

上記に、英霊の肯定と否定という意見の対立が現状であると記述した。だが、歴代のサンヘドリンを振り返るに、33の幹部はほぼ必ずと言っていいほどに意見が割れていた、という。例を挙げれば、石油利権や工業利権、世界中で起こる戦争・紛争、そして新しく生まれる技術や思想の取り扱い、こういった新たなる技術など、栄光…つまり発展へ繋がる存在は、必ずと言っていいほどにサンヘドリンを二分したらしい。

 

曰く、これは支部の統括になってある程度時間が立てば常識らしく、サンヘドリンの33ある支部は必ず"二元命題"と呼ばれる議題に即して肯定か否定かを定めるように義務つけられているらしい。*5

 

基本的に二元命題は、最高統括司令が新しく就任した際に掲げられる。基本的にこれの肯定と否定派同数になることが望ましい。理由としてはこの二元命題と33の支部が生まれた理由が、互いに切磋琢磨して人類を発展させてゆこうという願いから来たためである。あまり傾きすぎるようならばその代の最高統括司令が複数の統括に声をかけ、第一支部であるマザーロッジへの転向を誘う。

 
 

表向きの顔

サンヘドリンという組織・共同体は基本的には表出はせず、存在は秘匿されている。
だがその影響力は表・裏社会共に絶大である。これらは矛盾するようであるが、彼らは主にサンヘドリンの名は出さず"表向きの顔"を用いて社会に影響を与えているためである。基本的にサンヘドリンの支部、並びにそのトップに座す幹部たちは表社会、及び魔術社会においてサンヘドリンとは別の組織や団体として巧妙にカモフラージュされている。
 
カモフラージュされている先は幅広い。
表向きな地位を持つ者たちは世界的な企業やマスコミュニケーション団体、あるいは新興宗教など。裏社会ではマフィアや密売組織など。
魔術世界においては大規模な魔術研究機関から、小規模な私設魔術工房など。このように、所属する社会や規模は非常に多岐にわたる。
 
これらのような、サンヘドリンが表向きの顔として持つ組織・並びにその傘下である下部組織群は「フロント魔術組織」「フロント企業」などと定義される。(暴力団のそれと同じようなイメージで考えてもらってよい)
これらフロント組織の所属人数も様々であり、世界的な企業など数千人を簡単に動かせる幹部もいれば、小規模な工房の一主として数人しか部下を抱えない幹部も存在する。だが基本的にどれほどの規模のフロント組織であったとしても、その組織がサンヘドリンの一部であることを知るのはごく一握り。名前だけは聞いていても、企業グループ名の符丁としか思わないような社員が大半であろう。
 
だが近年、「自分がサンヘドリンである」と触れ回る幹部が増えてきている。
これは、各ロッジの自治に多くの裁量を任せる本部の放任主義が裏目に出たものと言える。
表社会での顔を重要視する幹部であれば、『サンヘドリンとしての顔』を知った者を厳重に抹殺、または証拠を隠蔽し偽装してシラを切ることもあるが、そういった判断は幹部それぞれの気質に多くを委ねられるのだ。
結果として、サンヘドリンという組織の存在自体はそれなりの噂として広まりつつあるのが現状だ。
 
サンヘドリンの第一ロッジ、つまり本部は表向きには『グランド・カウンシル』と呼ばれる魔術組織・友愛結社として。表社会と魔術世界の双方に影響力を持つ存在となっている。基本的には社交界や魔術社交界(もちろんそれぞれの境界は個別であり交わらせない)向けの社交場を開き、主催者はコネクションの仲立ちとして影響力を示す。他の活動としては、世界各地に点在するオカルト組織を取り込んだり、家督の低い魔術師達の小規模協同研究機関の設立などにより魔術の開拓・研究を行っている。研究機関は家柄や財力の無い魔術師にとって魅力的な進路先でもある他、時には時計塔から居場所を無くした魔術師たちに、隠れ蓑として提供して囲い込んで数を増やすこともある。
 
フロント魔術組織群

組織名備考
グランド・カウンシル表社会では友愛社交団体、魔術社会では貴族的魔術師同士の社交場。サンヘドリン本部の建物は、表向きにはこの団体ということになっている
『波旬』の統括する魔術組織群大本はマサチューセッツ州にある小規模の魔術組織を基点としている。それを中心に世界中の小規模の魔術結社を取り込んで人体実験の材料を集めている。主な研究は人間と英霊の垣根を超える研究などと言った、人間を主体としたもの

 
フロント企業群

組織名備考
グェンフェード・ロックベラーの持ち株会社たち

 

組織体系

先も述べたが、組織はまず大きく分ける事で大本部と33の支部に分かれる事になる。これは、彼らがまずは世界中で大小さまざまな組織の一員として潜伏していたことに起因する。それぞれの支部は、大幹部たる存在……通称『統括』達が支配しており、その支配度は支部ごとに異なる。それぞれの統括は表社会で非常に大きな権力を持つ者もいれば、非常に強力な魔術を保持する魔術師など多種多様。誰も彼も海千山千の強者達であり、特徴としてはあらゆる手を用いて己を貫く我の強いものが多い。中には死徒など人ならざる存在もいると噂されている。

 

それぞれの支部は、基本は年に2回ある導き手の集う円卓会議以外で会うことは少なく、それぞれが個々に、組織の掲げる二つの計画のどちらかが成就するべく個々に掲げた目標をこなす。よく言えばスタンドアローン。悪く言えば連携が取れていないため、個々の支部を襲撃された場合には弱い。この反省を生かしているのか、最近は個人的な用事や、権謀策略などで支部同士が交流を持つことも多々ある。実際にいくつかの支部は壊滅させられた事もある……のだが、トップは『その程度の』事は全く気にせず、まるで使い捨ての武具が錆びついたから変えようとでも言わんばかりの気軽さで、次の幹部を選出する。

 

以下に大本部と支部のそれぞれの概要を示す。

 
 

●大本部

別名:マザーロッジ。
イギリスに所在を置く、世界中に存在するサンヘドリンの支部を取りまとめる場所。
表向きには魔術的組織「グランド・カウンシル」の本拠地という扱いとなっており、魔術社会に於いて影響力が高い。時計塔の重鎮らとの社交界や、歴史の或る魔術の名家との研究協定を結ぶなどその人脈は多岐にわたる結社として名が知られている。
見た目こそは通常の洋館だがその本質は地下。地下に魔術により広げられた大規模の工房が広がっている。その広さは時計塔の一学部の面積に匹敵する。先述の通り表向きには一魔術組織の本拠地程度ではあるが、地下ではどのような研究が行われているかは一切が不明。非常に悍ましくも、怪しい魅力を発する場となっている。

 

上記でも少し触れていたが、後に判明した事実によると、基本的に研究をしているのは"世界統一政府への研究"。栄光を掲げ、発展を築き上げ続け、そしてその先に待つ理想郷への研究であるが、あくまでこれは基本的な目標でしかない。その本質とは"歴代サンヘドリン支部が作り出した技術の保持・発展"の為の場所。二元命題により分かれていた意見が傾いたとき(即ち、大きく有利になる意見が出現した時)、その傾いた天秤(即ち有利、発展している意見)側にその当代の司令が声をかけこのマザーロッジの一員とする。内部にはその時代の最先端の科学技術と最古の魔術触媒の双方が揃っており、あらゆる分野での一流の研究を可能にする。それらにより、その発展に繋がる各支部の技術を保有し、尚且つ発展し続ける、いわば"箱舟"ともいえる役割を持つモノこそが、このマザーロッジの真の姿なのである。

 

支配人は、サンヘドリンの全てを支配する『サンヘドリン最高統括司令』を兼任する男、アーベルデルト・ヴァイスハウプト。壮年の男性であり、対面するだけで緊張で鼓動が高まり、跪きたくなるほどの恐ろしくも高いカリスマ性を持つ。数十年間姿が変わっていないだとも、実は死徒だとも、デミ・サーヴァントだとも言われているが詳細不明。

 
 

●支部

別名:ロッジ。世界中に点在し合計で33つ在る。主な活動は、『暗き箱舟計画』の為の資金源の調達や、『泡沫の栄光計画』の為の英霊とサーヴァントに関する研究である。その他に支部ごとに、先述したように企業や魔術組織などの表向きの顔を持つため表社会や魔術世界での顔も効く。基本的にサンヘドリンとしての活動に加えて、これらのフロント組織に準じた研究や技術探索を表向きに行っているロッジも多い。中には個人的な魔術工房を持っている個人主義の魔術師もいる。彼らは実力を見込まれ幹部となっていることが多い。そういった魔術師達は先述したフロント組織として己の魔術工房を据えることが多い。その場合はサンヘドリン幹部としての部下もあまり持たず少数精鋭での活動と研究を主に行う形となる。

 

支配人は、各々のロッジごとに異なる統括が担当する。統括は『表向きには』平等である。が、実際には統括の中にもランクがあり、特に世界の主要都市13にある第一~十三ロッジの支配人を担当する者たちは、最高統括司令の直属の大幹部と特別視され、通称『特位十三導手(オリジンズ・サーティーン・オーダー)』と呼ばれている。この13人は最高統括司令1名に加え『暗き箱舟』派閥、『泡沫の栄光』派閥よりそれぞれ6名の統括を内包する。また、ロッジの支配人と表向きの顔を使い分ける魔術師や企業家も存在し、先述のフロント組織で表社会に地位のある組織を隠れ蓑として選択している者に多い。

 

支配人の中には、協調性のない……即ち個人主義の、"ロッジメンバーを持たない統括"も存在する。そう言った者は珍しくなく、基本はスポンサーとしての立ち位置にサンヘドリン、および先代ロッジが入るという形になる。実力が見込まれた魔術師が基本であり、時計塔で研究を続けられなくなったものや異端と追いやられた物も多い。何も表社会で生まれる技術や思考だけが、人類を発展させるものではないと、個人主義でロッジ(スポンサー)を背負い、自らの研究続けている。

組織構成員

ロッジナンバー名前光明名備考
1アーベルデルト・ヴァイスハウプト全にして一、永遠にして結実(オーフェンバログ=オーベルテューレ)最高統括司令、『特位十三導き手』
2『波旬』第六天魔・波旬英霊肯定派、『特位十三導き手』
3グェンフェード・ロックベラー天は長し、地は久し(エターナル・ヴァリュー)英霊否定派、宇宙開発推進、『特位十三導き手』
4フランソワーズ・ド・ランベール審判の代行者(ドゥームズ=ディ)英霊肯定過激派、『特位十三導き手』
5Dr.ゼロ・リバース?英霊否定過激派、英霊絶滅計画推進、『特位十三導き手』
6ダズ・タードック英霊肯定派、『特位十三導き手』、現在死亡
7『特位十三導き手』
8『特位十三導き手』
9黄龍焔 雲仙臥龍転生(ビギニング・ジ・エンド)英霊否定派、『特位十三導き手』
10『特位十三導き手』
11ミステリオ英霊否定派『特位十三導き手』
12『特位十三導き手』
13アントワーヌ・ナンシー英霊肯定穏健派、『特位十三導き手』
14クラウディア・ヴァイスハウプト終末を舞踏(ま)え、械律の奴隷(ワールズエンド・ダンスホール)英霊否定穏健派
15???英霊肯定派
16聖間砂霧継ぎ接ぎ死体へ贈る華(フランティック・フランケン・フィロソフィア)英霊肯定派
17ドロシア・マクブライド我が手に集うは機構の輝き(アーティフィカル・イデァル)英霊否定派、全人類義体化推進
18
19アースガルズ・ディアマンテ憎悪に染まれ、我が追憶(クライング・ウォーモンガー)英霊肯定派
20
21『アザミ』堕ちた翼への手向け人(ディープ・ダイヴァー)英霊肯定穏健派
22
23ジ・スモーカー揺蕩うは我が骨子(ジ・スモーカー)英霊否定派、全人類起源覚醒推進
24
25三木島聡降り積もる死のその先へ(ビヨンド・ザ・フォールアウト)英霊肯定派、現在死亡
26霧六岡 六霧魔攻破邪神シン・デミウルゴス英霊否定派、神秘帰依推進
27
28ペルセフォネ・Z・フィッツジェラルド紅蓮に盛れ、我が妄執(クリムゾン・リヴェンジャー)英霊否定穏健派
29
30アントニオ・ガルシア・ロペス万有無能の回帰機構(オムニポーテンス・リアニメイタ)英霊否定派
31ロスティスラフ・バイルシュタイン英霊否定過激派、聖杯戦争根絶推進
32趙 俊照(チョウ・ジェンシィ)英霊肯定穏健派
33冷澤重助昏き瞳の外れ者(ジューダス・コキュートス)人類否定派
特別外部顧問メルヒオール・ゲッテンシュタイン焉が二人を引き裂くまで(ゲッテルデメルング)英霊? どうでもいいわよ。夜伽を邪魔しなければ
 

現在空き枠
●英霊否定派
7席(内"特位"枠2席)
●英霊肯定派
9席(内"特位"枠3席)

 

SS

倫敦の地の底にて
基本幹部集合。サンヘドリン開幕

 

悪窟へ向かいし狂人の詩
シェオール+への導入。異変へと向かう狂人の話

 

マサチューセッツ聖杯戦争導入
シェオール+にて狂人が持ち帰った技術が、サンヘドリンに変化を起こす。

 

散りし花弁、汝の名は
マサチューセッツにて命を落とした、一人の少女とサンヘドリン現統括の過去。

 

黒き霧は、野望を前に宙に舞う
ある聖杯戦争の前日。1つのエクストラクラスとそれを利用せんと誓う男の話。

 

胡蝶は月下に飛翔する
先の聖杯戦争により流出した情報と、聖杯戦争に向かう狂人の前日譚

 

痴人は花畑の夢を見るか?
先の聖杯戦争によって最終段階へ向かった計画の話

 

関連セッション

女神天征悪窟シェオールプラス
マサチューセッツ聖杯戦争
水曲市聖杯戦争
痴人の前に夢を説く


*1 発明、新技術とか、新しい法則の発見等、"人間"の見つけ出した新概念
*2 つまり、より良い発展を目指そう
*3 見りゃわかるわとか言わないで
*4 FGO事件簿イベント等参照
*5 もっとも、こんなことをいちいち定めなくても、海千山千の目聡い統括らならば基本的に新時代に"来る"技術が分かるためあまり義務付ける意味はないらしいが……。