アクション/ダークロードブリス

Last-modified: 2024-01-25 (木) 21:02:27

爵銀龍メル・ゼナが使用する技。
メル・ゼナの代表的な技の一つではあるが、所謂「必殺技」と呼べるものかは少々微妙。

目次

概要

  • 血氣活性状態」に突入したメル・ゼナの繰り出すモーション。
    自分自身の身を隠すように巨大な翼を畳み、赤い粒子を含んだ闇を纏った直後、
    瞬間移動と錯覚するほどの恐るべき速度でその場から移動する
    その異常な速度は俊敏性で有名なナルガクルガ通常種*1の跳躍や
    飛行時には音速以上の速度を記録するとされるバルファルクの突進速度*2すら上回り、
    もはや目視でその動きを完全にとらえる事はほとんど困難なレベル。
    発売前のSwitchで配信されていた体験版ではメル・ゼナ自体が完全新規のモンスターだった事もあり、
    多くの初見ハンターが己の目を疑い、訳も分からないまま蹂躙されていった。
    • 距離が一定以上離れている状態で使用されるか、高スペックのPC版などでプレイしていると
      翼で身を隠した体勢をほぼそのまま保ちつつスライド移動している様子が見て取れる。
      後述に詳しく記載するが、この技が単なる高速移動ではなく、
      キュリアのエネルギーを用いた特殊な移動方法であることがよくわかる。
  • MHシリーズのモンスターの技として珍しく、強烈な攻撃力や危険な状態異常などといった脅威性はほとんど持たない。
    一応のダメージ判定は設定されているが、モンスターの名前付きの大技としては異例とも言えるほど低く、
    この技により直接的なダメージを受ける事はほぼ無いだろう。
    故にこの技は単体で見ればそれほど恐ろしい技ではなく、
    「必殺技」というよりも「移動技」といった方が正しい。
    しかし、この技は別の強烈な攻撃を繰り出すための位置調整として多用される。
    一瞬にして距離を詰められ、眼前に現れたメル・ゼナに怯んで対応が遅れれば致命傷を負いかねない。
    移動先のハンターに対する座標や移動後の姿勢によって何の技を繰り出すかはある程度推測できるため、冷静に対応したい…
    というかむしろ何の技を出そうとしているのかの推測がメル・ゼナと渡り合うために必須と言っても過言ではない。
  • ボーナスアップデートで追加された特殊個体「原初を刻むメル・ゼナ」は、
    キュリアの侵食が始まった「血氣覚醒状態」以降に使用する。
    この個体はなんとダークロードブリスを2連続で使うことがあり、
    SEもより威圧的で迫力のあるものに差し替えられている。
    慣れないうちはカメラで追うことすら一苦労であり、死角からの闇討ちに遭う場合も多いだろう。
  • 瞬間移動じみた速度で一気に移動できるダークロードブリスだが、実は限界距離が存在する。
    エリア移動したメル・ゼナ種を追いかける時や、力尽きてベースキャンプから復帰した際など、
    メル・ゼナ種とハンターの距離が大きく離れている時に、メル・ゼナ種がハンターの存在を確認し、
    ダークロードブリスで距離を詰めようとした際、途中で一旦停止する事が確認できることから、
    この限界距離の存在を知ることが可能である。

原理などの裏設定

  • 古龍種の大技にしても現実離れした動きとスピードだが、
    その根幹にあるのは使役するキュリアから供給されたエネルギーであるらしく、
    内に溜め込まれたエネルギーをメル・ゼナが利用する形で発動する事が語られた。
    勿論、この強烈なエネルギーによる急激な加速に耐えることができる強靭な肉体と
    そのエネルギーを自在に操るメル・ゼナのセンスが合わさってこその芸当だと思われるが、
    原理としては、「精気」としてキュリアによって献上された膨大なエネルギーの波動が、
    メル・ゼナ本体を前に押し出すように突き動かし、あの異常な挙動を可能としているらしい。
    一時はいよいよ魔法的な何かを使い始めたかと疑い出すハンターも見られた*3が、
    そこはしっかりMH世界の自然法則や原理で説明が付く範疇のものである模様。
    • 世界観上ではキュリアとの共生関係を築いていないメル・ゼナも存在するはず、
      というよりもキュリアとの共生関係を築き上げた個体の方が本来はイレギュラーなはずなので、
      「通常の」メル・ゼナはダークロードブリスという技自体を体得・使用できない可能性も考えられる。
      そもそもこの技が使用できるのはメル・ゼナが血氣活性状態の時のみであり、
      キュリアと共生するようになってからより力を増していった状態がゲーム本編に登場するメル・ゼナであると
      開発者の公式コメントより語られているので、もし使用できたとしても、その速度や性能は数段劣ると思われる。
  • サンブレイクで後に登場することとなった、メル・ゼナの本来の姿と語られる原初を刻むメル・ゼナは、
    やはりというべきか、キュリアに寄生されていない通常状態ではこの技を使用することはできない。
    上述の通り、戦闘が進みキュリアに寄生されて侵食が進むことでこの技が開放される流れとなっており、
    ある意味でどのようにしてダークロードブリスや形態変化を獲得してきたのかがうかがい知れる内容となっている。
    キュリアのエネルギーを用いた高速移動とトリッキーな戦闘スタイルは、キュリアに寄生されるようになってからのモノであり、
    メル・ゼナという種の本来のスタイルは怪力と堅牢なボディを活かした正面突破であると思われる。
    • ただし、一部の攻撃*4において原初を刻むメル・ゼナは
      足場のない空中、かつ完全に翼を丸めた状態のまま高速で標的に肉薄するという離れ業を披露している。
      もちろんキュリアの影響を受けていない通常状態でもこの技は使用する。
      速度はダークロードブリスに比べれば数段遅く、視認も充分可能な範囲であるが、
      この時の移動原理は不明なのでこれがダークロードブリスの同類かは考察の域を出ない。
      だがよくよく考えてみれば、空中で翼もないのに方向転換したり滞空するモンスター、
      明らかに慣性などの物理法則を無視した急降下をするアクションは、メル・ゼナ種だけでなく
      モンスターハンターシリーズにはしばしば見られる現象である*5
      この手の我々プレイヤーが住む現実世界の物理法則では説明し難いアクションは枚挙に暇がない。
      というか、各武器の空中での攻撃を見るに、物理法則を超えた急降下は人間であるハンターもよくやっている。
      設定資料等にも、特にこういったアクションに関する情報開示は見受けられないので、ゲームの見栄え上、
      このような挙動になっていると考えるのが妥当かもしれない。

余談

  • この技は、キュリアの膨大なエネルギーにより推進力を得る、という性質上、当然空中でも使用可能である。
    血氣烈昂状態の原初を刻むメル・ゼナにいきなり滞空ダークロードブリスからの大爆発コンボを喰らわされ、度肝を抜かれた、
    というプレイヤーも多いだろう。そもそも筋力で行っている技ではないので、それほどおかしいことではないのだが、
    「メル・ゼナはやはり魔法を使い始めた」などと言っている人が居たら原理とソースを優しく教えてあげよう。
  • 「キュリアのエネルギーを推進力として利用する技」自体はメル・ゼナの専売特許ではない。
    例えばキュリアの本来の宿主とされるガイアデルムは圧倒的な巨体を誇り、基本的に動きは鈍重である。
    しかし、キュリアから供給されたエネルギーを完全に開放した「冥流奔騰状態」では、
    そのエネルギーを推進力として雑巾掛けでもするかのように高速で地面を滑りながら突っ込んでくる、
    その名も「冥流突進二連」という大技を繰り出してくる。
    流石にあの巨体を瞬間移動同然の速さで動かすほどの馬力はないようだが、
    先ほどまで比較的ゆっくりと動いていた山のような龍が猛然と突っ込んでくる迫力は、
    ダークロードブリスとはまたベクトルの違うインパクトをこちらに植え付けてくる。
    また、キュリアとの共生関係を築き、通常よりも脅威性が増した傀異克服古龍にも、
    ダークロードブリスや冥流突進二連ほどのインパクトは無いにしても
    通常の個体と比較すると異常なスピードでの移動や旋回を見せる古龍個体は見られる。
  • 『翼と黒い霧で体を覆い隠して瞬間移動(のような高速移動)をする』というのはメル・ゼナのモデルである、
    創作の吸血鬼伯爵で見られる『体をマントで隠しつつ無数のコウモリに分裂して移動し、再集合する』というものを
    モンハン風に表現したものと考えられる。
  • 名前の元ネタは恐らくカプコンの格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズに登場する吸血鬼、
    デミトリ=マキシモフの必殺技「ミッドナイトブリス」だと思われる。
    こちらはテレポート技ではなく、花束を手にしながら相手に接近した後、
    悪魔のような本来の姿を晒し相手の首を掴み上げる、またはマントで覆い隠し生気を吸うというもの。
    使用するキャラクターが特に美女の生き血を好物としているという設定のため
    技を喰らった男性キャラは吸血が終わるまで性転換させられ、女性キャラも服装や姿が変化するというネタ要素でも有名である
    (このため、わざわざ全登場キャラクターに専用の画像が存在している)。
    ちなみにこちらの吸血モーションもメル・ゼナの拘束攻撃としてほぼそのまま再現されているが
    残念ながらというべきか男性ハンターが被弾しても女体化することはないようだ。
  • ちなみに、「ダークロードブリス(Dark lord bliss)」は日本語に訳すると「魔王の至福*6」という意味。
    上述のように元ネタのミッドナイトブリスは吸血鬼の捕食の為にブリス(至福)という命名なのだろうが、
    ダークロードブリスの場合はセルフオマージュ優先のためか、変な意味合いの技名になってしまっている。
    キュリアの精気をキメてハイになってるという意味かもしれない

関連項目

モンスター/メル・ゼナ
モンスター/原初を刻むメル・ゼナ
アクション/電光石火 - MHFにおける瞬間移動に見紛う高速移動技
アクション/回り込み - 性質としてはこれの一種
アクション/軸合わせ - 同上


*1 本家シリーズ以外であれば、MHFに登場するナルガクルガ遷悠種、及び極み駆けるナルガクルガは、ダークロードブリスすら超える視認不可能な速度で跳躍可能
*2 あくまでゲームの演出上の速さであり、バルファルクとどちらが速いかといった公式の設定があるわけではない
*3 正式な技名が公表された現在でも、通称として「瞬間移動」や「テレポート」などと呼ばれる事がある
*4 上空へ舞い上がり、急降下と共に両翼で斬り払う攻撃
*5 翼もないのに空中で体を丸めてハンター目掛け追尾するような空中タックルをしてくるラージャン、サマーソルトで滞空したのちに、すさまじい勢いで降下して前脚を叩きつけてくるヌシ・ジンオウガ等
*6 SF映画の『スターウォーズ』などのようにダークロードを「暗黒卿」と翻訳する事例もあるが、ダークロードのロードは王侯貴族よりも「(神としての)主、絶対者」といった意味合いが強く、「邪悪(闇)の絶対者」といったニュアンスである。一方『ハリー・ポッター』では「闇の帝王」と訳されており、そちらの方がより近いと言えるかもしれない