目次
概要
MHRiseに登場するモンスター、雷神龍ナルハタタヒメ及び
ナルハタタヒメがイブシマキヒコを取り込み変異した百竜ノ淵源ナルハタタヒメの有するBGM群。
禍群の鳴神
- 使用作品
- MHRise、MHR:S
作曲:茅野美和子
歌:宮崎 カナエ*1
- 緊急クエスト「雷神」での雷神龍ナルハタタヒメとの戦闘BGM。
MHRiseのBGMの例に漏れず、和の雰囲気を押し出した曲である。
- 対のBGMは早いテンポ、勇壮な曲調の中に神秘さが垣間見える曲であったが、
対してこちらはテンポが遅く、
美しくも切ないメロディを伴奏や対旋律が壮大に盛り上げる構成になっている。
イブシマキヒコが身の焦燥のままに対を求めて彷徨う一方で、
龍宮砦跡でどっしり構え対の到来を急かす待ち構えるナルハタタヒメの対比をよく示した曲調であろう。
- テンポが違うためわかりにくいが、サビのメロディはどことなく対の楽曲のものと似ている。
最終決戦というには穏やかにも聞こえるメロディも相まって、この先の展開を暗示しているようにも聞こえる。
- 劇中でナルハタタヒメと共鳴したミノトが歌う曲となっており、
後述する訳詞では美しくも荒々しいナルハタタヒメの姿を歌いつつ、
百竜夜行の原因であるナルハタタヒメの脅威が鎮まることを祈る内容が歌われているようだ。
- Ver.1ではナルハタタヒメ討伐クエスト「雷神」を周回することが護石入手の上でかなり効率がよかったため、
例によって血眼になって護石を探し求めるプレイヤーは飽きるほど聞くこととなった。
周回効率の高いモンスターが多数追加されたVer.2以降でも、
それら強敵と比べて格段に倒しやすい上に同程度の報酬を得られるため、依然として聴く機会は多い。
たまにはバージョンアップで報酬の良くなった対のクエストにも顔を出してあげよう。
- MHR:Sでは一転して、風神龍・雷神龍夫妻の曲でもっとも聞く機会がなくなってしまった。
というのも、特殊個体でない通常のナルハタタヒメのみMR個体がおらず、
上位個体から得られる素材ではMR対応のマカ錬金は回せないので、
イベントクエストの埋め忘れや称号を得たいためでもない限り戦う必要性がないのである。
サンブレイクでもラスボスはよく狩られているのでフゲンよろしく肩の荷が降りたとも
禍群の鳴神:日本語 ver.
- ゲーム内で聞けるのはモンハン言語での歌唱だが、
サウンドトラックには日本語版が収録されている。
対の楽曲ともども古語による日本語歌詞が付いており、ファンによる解釈の対象になっている。
- ナルハタタヒメはその描写から、国産みの地母神である伊邪那美命が連想されるほか、
本種が司る雷・稲妻には現実でも「雷が多い年は豊作」*2という伝承がある。
サビの「豊穣が母」という歌詞は、これらを表現してのものかもしれない。
- 以下は公式設定資料集『百竜災禍秘録』により判明した歌詞。
奇に 荒れにし 鳴る神が小夜よ
恐々 嗚呼
八雲 ほろに踏みあだし*3 吠ゆる 禍群
稲妻 憤む豊穣が母よ
思ひ鎮まり 片笑み給え
百竜ノ淵源
- 遂にVer.3.0にて逢着を果たした淵源、
彼らと対峙するクエスト「百竜ノ淵源」にて、
イブシマキヒコの力を取り込んだ百竜ノ淵源ナルハタタヒメ との戦闘で流れるBGMである。
- イントロ部分は笙や箏などの和楽器がふんだんに用いられた雅楽に近い雰囲気の曲であり、
ナルハタタヒメがイブシマキヒコを喰らい取り込むという衝撃的かつ神秘的なイベントを演出する。
ナルハタタヒメが百竜ノ淵源ナルハタタヒメに覚醒し、紫光を放ちながら威嚇する場面と同時に
金管楽器による印象的なメロディが奏でられ、曲調ががらりと変わる。
- イブシマキヒコ、ナルハタタヒメの戦闘曲はそれぞれヒノエ、ミノトが歌う歌曲という設定であったが、
彼らが融合した百竜ノ淵源の戦闘曲では2人のデュエット曲になっている。
曲の前半部分では、二人が交互に主旋律を歌い、もう一人がハーモニーで重なる。
サビの直前で一瞬だけ伴奏がぴたりと止み、
箏によるメロディが掻き鳴らされた後、オーケストラ全体の総奏でサビに突入し非常に盛り上がる。
サビ部分では、禍群の息吹・禍群の鳴神のメロディをそれぞれ二人が同時に歌い上げ、
まさしく百竜ノ淵源のように二つの曲が一つに融合した非常に壮大なBGMとなる。- イブシマキヒコはナルハタタヒメに喰われる形で討伐されてしまうが、
BGMにはしっかり彼の姿も残されている。
死してもなお、対の一部となることで存在し続けているということか。
…それどころか、サビの構成や音域、元々の曲調も相まって、
禍群の息吹の方がメインに聞こえると感じるプレイヤーもいる。 - メロディは禍群の息吹、禍群の鳴神のものだが、モンハン言語の歌詞はそれらとは異なっている。
- イブシマキヒコはナルハタタヒメに喰われる形で討伐されてしまうが、
- 百竜ノ淵源ナルハタタヒメとの戦闘では、乱入してきたモンスターを操竜する機会があるのだが、
操竜中でもこのBGMが流れ続ける特別仕様になっている。
操竜大技を成功させると、熱い演出が待っている。
- MR個体との戦闘でも当然流れ、操竜における仕様も同じ。
ただしハンターが穴から降下⇒マキヒコが喰われる⇒咆哮、という流れでスタートした上位個体と異なり、
MRではいきなりハンターがナルハタタヒメの眼前に到着&即座に咆哮するので、
速射砲で茶々を入れながらイントロに浸る間もなく戦闘開始となる。
百竜ノ淵源:日本語 ver.
- 禍群の息吹・禍群の鳴神同様に、古語による日本語詞が付いた日本語ver.がサウンドトラック限定で存在する。
- Ver.2.0.0までの曲が収録されたサウンドトラック発売後にVer3.0.0アップデートが実施されたため、
日本語Verを含むサウンドトラック収録が不安視されていたが、
2021年6月30日発売のMONSTER HUNTER RISE Extra Tracksに、原曲・instrumental版と共に収録された。
- 禍群の息吹・禍群の鳴神がどちらかと言えば人間側の視点から解釈できる歌詞が付いていたのに対して、
百竜ノ淵源はほぼ全てがイブシマキヒコ・ナルハタタヒメの感情を歌ったものになっている。
- 子孫を表す「末葉」や文字通り父・母を表す「かぞいろは」といった語彙が見られる。
同様の語彙は「雷神」クリア後のムービーや登場ムービーの語りに使われていたり、
淵源の嵐玉の説明文「ちちのみの青嵐、たらちねの霹靂」との共通点があったりするなど、
モチーフの一つになったであろう国産み神話のイザナギ・イザナミとの関係性を強く匂わせる。
- 以下は公式設定資料集『百竜災禍秘録』により判明した歌詞。
いざや
風雷 交じらふ
此方が末葉*6 天地なり
奇に霹靂く 鳴る神や
裂くは末葉諸共に 憂き世を絶つ
慨き世を断つ我ら楽土*9が かぞいろは いざや
余談
- 『禍群の鳴神』にはいくつかのアレンジバージョンが存在しており、
いずれもNintendo StoreからDLCとして購入する事が出来る。
一つはダウンテンポでゆったりとしたチル系アレンジの『ダンスver』で、
原曲のどっしりと構えた壮大な曲とは打って変わった落ち着く曲調となっている。
もう一つはNANO氏によって強く歌い上げられる『ロックver』。
激しいアゲアゲの曲調にまさかのラップまで差し込まれる禍群の鳴神は
新鮮さと共に格好良さも感じられ、非常にアツくなれる事請け合いである。
- 『百竜ノ淵源』は、曲単体で見れば今や珍しいものでは無くなった特殊個体専用曲だが、
イントロ部分がナルハタタヒメが百竜ノ淵源に覚醒する前から流れている点や、
イブシマキヒコが喰われるイベントの専用BGMとも取れる曲であるという点に着目すれば、
かなり特殊な戦闘曲ともいえる。
- 関係性が深いモンスターのBGMが融合して新たなBGMとなる手法には前例がある。
彼方が幼体・成体の関係だったのに対して、此方は同種の番という違いはあるものの、
MHRiseが発売され、イブシマキヒコ・ナルハタタヒメの生態が明らかになると、
アップデートの追加ストーリーでそのような演出を期待する声は多くあり、
百竜ノ淵源は見事にその声に応えたと言えるだろう。
関連項目
モンスター/ナルハタタヒメ
モンスター/百竜ノ淵源ナルハタタヒメ
モンスター/イブシマキヒコ
BGM/イブシマキヒコ戦闘BGM
クエスト/我ら楽土がかぞいろは - クエスト名は『百竜ノ淵源』の歌詞にある言葉でもある。