直訳すると、「他の車」(Other:他の、Car:車)のこと。
湾岸マキシなどのレースゲーム、ドライブゲームにおいてコース上を走行するプレイヤー車以外の車のことを指す*1。作品によっては「トラフィックカー(交通車両)」と呼ぶ場合もある。
攻略Tips
全モード共通の特徴
- 走行レーンが決められている
さも鉄道車両のように、レールに沿って走る。車線変更する場合、真横にスライドするように動く。
弾き飛ばされた場合も同様に、真横にスライドしながら元の車線に復帰する。
分身対戦モード
- 記録されるアザーカー
・激しく衝突&ふっ飛ばした個体
・妨害車
コースの最速ラインを塞ぐように出現する個体。プレイヤーの走行ラインを制限する存在。
- 記録されないアザーカー
・ランダム沸きのアザーカー
・衝突しなかったアザーカー
急ブレーキでニアミスで衝突回避した場合、アザーカー自体は記録されないが回避行動は記録され、分身は何もない所で急ブレーキをする。
アザーカーについて
一般的に自動車メーカーは、「公道上では安全運転を」というポリTipsのため、「公道上でレースをしているという設定」のゲームや、「公道を猛スピードで走行するような危険走行を意図的に行う」ゲームには許諾を出さない傾向が強い。そのため、「コース上に看板を設置」「公道を舞台としているがレースに参加する車しか走行しない」などのメーカーに対する配慮を行うことで、自動車メーカーからの許諾を得ている。
「バトルギア」シリーズ、「頭文字D ARCADE STAGE」シリーズは主に後者の方法で許諾を得ている。アザーカーを登場させないことで、「公道を封鎖したクローズドコースでレースを行っている」と解釈できるためである。また、「グランツーリスモ」シリーズは「正当なモータースポーツ」「公道セクションは、明確にクローズドなコースとして設定されている」という認識があるため、多くの自動車メーカーから許諾を得ている。
元気の「レーシングバトル -C1 GRAND PRIX-」も完全なクローズドサーキットと化したC1が収録されている為、グランツーリスモシリーズ同様に後者の解釈となる。尚、2025年版の首都高バトルではタクシーやトラック、タウンエースなどの一般車もレース参加車扱いになった為、パッシングでケンカを売れるようになった。
しかし湾岸マキシでは、原作が「一般車両も走っている公道を時速300km以上の猛スピードで走行する」描写が当たり前のように出てくるため、仮にアザーカーを登場させなかった場合、一般車両が出ていないという点で不自然になってしまう。*2
かといってアザーカーを登場させた場合、自動車メーカー側のポリシーに反するものになるため、許諾を得る障害となってしまうのである。*3
ちなみに、実は湾岸シリーズでも「公道を封鎖したクローズドコースでレースを行っている」と解説をしている。「20XX年・・・」を参照。
特にホンダとアキュラ*4はこのアザーカーの扱いに厳しく、公道を舞台になおかつ一般車両がアザーカーとして登場するゲームに対しては、原則として車両の許諾を行っていない。*5*6
そのため湾岸マキシでは、原作に登場したホンダの車両が収録できず、他メーカーの車両に置き換える影響があった。影響を受けた車両は、
が該当する。これが関係しているかは不明だが、この2台が登場するエピソードは湾岸マキシ6稼動までは「3から3DX+まで」の収録となり「4」以降は収録されていなかった。
しかし、2012年に発売された「Forza Horizon」では、ホンダの車両が収録された。また2015年に発売された「Need For Speed(2015)」と2019年に発売した「Need For Speed Heat」では公道を違法走行する舞台にも関わらずホンダ及びアキュラが収録されたのもあって、ホンダも少しずつ態度を軟化させてきていると見られていた。
そして、湾岸マキシにおいても2016年12月の「5DX+」で(ドレスアップパーツ装着不可能という制限つきではあるが)ようやくホンダの車両が収録されることになった。また2018年7月に稼動開始した「6」で「3DX+」までのストーリーが復活し、上記の2人の車も原作通りの車で登場することとなった。
が…ホンダが態度を軟化させている中、逆に近年では日産やトヨタが徐々に使用許諾基準を厳しくしているようで、日産は「首都高バトルシリーズで自社の車のカスタムカーの使用許可を出さない*9」「2005年のNeed for Speed:Most Wantedでライセンスそのものを出さなかった*10」、トヨタ自動車は2017年から海外のレースゲーム*12*13*14に過去の市販車の収録を許諾していないという事態が発生している。現時点で影響を受けているのは海外のレースゲームのみであるが、湾岸マキシでもメーカーの意向によっては今後許可が下りなくなってしまうといった可能性も否定できない。*15*16
また、自動車メーカーと独占契約を結んでいるゲーム会社もあり、契約を結んでいるゲーム会社が権利を貸さない限り他社のレースゲームに収録できないということもある。
現在ではフェラーリとマイクロソフトがこの独占契約を結んでいる。またトヨタもグランツーリスモを製作するポリフォニーデジタルと独占契約を結んでいるが、これはトヨタ側のe-sport参入へのためであり、内容としてはトヨタ車やトヨタの名前を使って大会を開いても良いというもので車両そのものの制約はない。*17
過去にはポルシェとエレクトロニック・アーツも独占契約を結んでいたが、2016年12月末に契約を終了した。
そのため湾岸マキシでは2018年7月稼働開始の6から参戦。グランツーリスモではsportからの参戦になっていた。
他のレースゲームだけでなく湾岸マキシもこの独占契約によって一部の車両を収録できないという影響を受けている。
収録できない車両としては、イシダヨシアキのフェラーリ・テスタロッサが該当する。*18*19
ちなみに、主要人物の島達也の愛車・ブラックバード(ポルシェ・911)も過去に前述のポルシェとエレクトロニック・アーツの独占契約の影響を受けて収録できない状態となっていた。そのためポルシェ車のチューニングメーカーであるRUF、ゲンバラの車両を代わりに登場させていた*20。
2016年12月末で契約が終了したことでエレクトロニック・アーツ以外のメーカーもポルシェから直接ライセンスを受けることでポルシェ車を収録することが可能となり、先述の通り湾岸マキシも2018年7月に稼動した「6」で遂に収録が実現した。
ゲーム中でアザーカーとして登場する車種は、
の5種類が存在する。また、「5」のRev1.06アップデートでHIACE VAN (H200)に変わるまでは、HIACE WAGON (KZH100G)も存在していた。
これらのうちトラック以外の4車種+100系ハイエースの5車種はプレイヤー車としても使用可能…なのだが、ネタ車項で総括されているように中立的な言い方で紹介しようとしてもなお「はっきり言って意図的に『これをメインのクルマにされるのはさすがに開発チームとしてもちょっと…』として調整しているようにしか思えない弱さ」をしていること、そしてなによりターミナルスクラッチで全部手に入るのにわざわざ1から作るのはよほどの「好き」がなければもったいないことから、データを作ろうとするときは慎重に考えてほしい。
詳しくは隠し車両の項目も参照。
なお実際には「トラックでレースしているワークスメーカー」*22*23「トラックで違法競走する話の創作物」*24*25は普通に存在する。
また近年、首都高が改修によりレイアウトが変化してきたこと、取り締まりの強化やドラレコの普及で「リアルでやったら即逮捕」となっている事が逆に「ゲームの世界はあくまでフィクションである」と扱えるようになってきた事が、自動車メーカーの態度の軟化に繋がっているようである*26。
●関連項目