エンジン

Last-modified: 2023-08-11 (金) 02:02:12

原動機のこと。車の心臓でもある。

ちなみに、電気自動車にはエンジンが無い!というのは嘘。電気で動力を得るモータ等は電動機*1と呼ばれる立派なエンジンの一種である。*2

 

湾岸マキシでよく目にするエンジンの名称と大まかな搭載車種一覧

  • トヨタ
    • 5M-GEU
      2.8L、CELICA XX 2800GT (MA61)に搭載された直列6気筒エンジン。同時期の初代ソアラ2.8GT(MZ11)や6.7代目クラウン2800ロイヤルサルーン(MS112/MS123)にも搭載された。
    • 7M-GTEU
      3.0L、5M-GEUをベースに4バルブ化、排気量アップ等改良が加えられたM型最終エンジン。湾岸マキシでは搭載車種こそ存在しないが、原作では悪魔のZの前オーナー「朝倉晶夫」のかつての愛車70スープラ(MA70型*3)に搭載されていた。
      その他、2代目ソアラ3.0GT(MZ21)にも搭載されていた。
    • 1JZ-GTE
      2.5L、CHASER Tourer V (JZX100)、MARK II TOURER V (JZX100)、SOARER 2.5GT-TWINTURBO(JZZ30)、SUPRA 2.5GT TWIN TURBO R (JZA70)に搭載され、M型エンジン亡き後、トヨタの直列6気筒主力エンジンとなった。
      その分搭載モデルの数も膨大であり、上記モデル以外でもマークⅡ/チェイサー/クレスタ/ヴェロッサ(JZX81~JZX100/JZX110)、マークⅡブリット、11代目クラウン/クラウンエステート(アスリートシリーズ)等多岐に渡る。
    • 2JZ-GTE
      3.0L、Supra RZ (JZA80)、ARISTO V300 VERTEX EDITION (JZS161)に搭載されたJZ系で最強を誇るエンジン。-GE(ノンターボ)は多数搭載車種が存在するものの、ターボモデルは上記2車種しか存在しない。
      そのハイパワーぶりと耐久性から主にドリフトやゼロヨンレースでのエンジンスワップに用いられ、チューニング次第では2000馬力も狙える強力なエンジンとして「トヨタ史上最強のエンジン」の呼び声も高く、国内外問わず評価の高いエンジン。
    • 4A-GE
      1.6L、SPRINTER TRUENO GT-APEX(AE86)に搭載される4バルブツインカムエンジン。前モデルである2T-Gと同様、トヨタの大衆車に数多く搭載された。後期になるとスーパーチャージャー搭載モデルや5バルブヘッド等バリエーションも多数存在する。
      主な搭載車種は4~8代目カローラ/スプリンターシリーズ(AE8#系~AE111)、3~5、7代目カリーナ(AA63~T170、T210系)、3、4代目セリカ(A60、ST162)、初代MR2(AW11)等。
    • 3S-GTE
      2.0L、MR2 GT-S (SW20)に搭載される直列4気筒エンジン。4A-Gと同じくラインナップの中核となっていたエンジンでもある。こちらもNA仕様が存在したり、年次改良での変更等バリエーションは非常に多い。
      頑丈かつパーツも多かった事からベースエンジンにされる事も多く、有名な所ではかつて全日本GT選手権(現SUPER GT)に参戦していたスープラ(JZA80)にも搭載された。
      主な搭載車種は初代~3代目セリカGT-FOUR(ST165~ST205)、2、3代目カルディナ(T210、T240)。
    • 1UZ-FE
      CELSIOR (UCF10)に搭載されるV型8気筒エンジン。シリンダーブロックの製造にトヨタ独自の「吸引鋳造法」が初めて使われた。『エンジンを掛けても、ヘッドカバーの上に置いたワイングラス(勿論ワイン入り)の中身が溢れない』という程、圧倒的な静粛性が持ち味のエンジンで、トヨタを代表する高級車に採用された。
      主な搭載車種は8代目クラウン(UZS131)、初代~3代目クラウンマジェスタ(UZS141/143/145/147/151/157/171/173)、初代アリスト(UZS143)、3代目ソアラ(UZZ30)、初代、2代目セルシオ(UCF10、UCF20)。
    • 2GR-FSE
      CROWN ATHLETE (GRS204)に搭載されるV型6気筒エンジン。Dual VVT-i付き筒内直接燃料噴射(D-4S)を採用したエンジン。直噴仕様となるがいわゆる直接噴射だけではなく、ポート噴射式も併用した世界初の機構を持つエンジン。
      主な搭載車種は、2代目マークX(GRX133)、IS350(GSE21)、GS350(GRS191、GRL10.15)、GS450h(GWS191)等
  • 日産
    • L28E
      2.8L、Fairlady Z 280Z-T (S130)に搭載された日産内製の直列6気筒エンジン。悪魔のZに搭載されてるエンジンはこれをベースに排気量を上げたものになる*4。S130Zの海外仕様にはターボモデル(ET)も存在した。
      頑丈かつ数多く出回った事から日産ワークス製のLYヘッド*5やOS技研のTC-24*6等、エンジンの構造を大幅に変えるようなパーツまで登場した。
      主な搭載車種は4、5代目セドリック/5、6代目グロリア(330、430)、4代目ローレル(C31)、初代レパード(F30)等。
    • VG30ET(DE/DETT)
      3.0L、FAIRLADY Z 300ZX (Z31)(VG30ET)、LEOPARD 3.0 Ultima (F31) (VG30DE)、Fairlady Z 300ZX TWIN TURBO (Z32)(VG30DETT)に搭載される、L28から変わる日産のフラッグシップ級車両に搭載されたV型6気筒エンジン。手前からSOHC&ターボ、DOHC&NA、DOHC&ツインターボとなる。
      国産車280馬力規制を作ったのはこのVGエンジンである。搭載車種も多岐に渡り、ここの3機種だけでも6~8代目セドリック/7~9代目グロリア(Y30~Y32)、初代シーマ(F-Y31)初代、2代目レパード及びレパードJフェリー(F30、F31、JY32)、3、4代目フェアレディZ(Z31、Z32)がある。
    • VQ35DE
      3.0L、FAIRLADY Z Version S (Z33)に搭載されたV型6気筒エンジン、旧態化が目立ってきたVGエンジンを置き換える為に登場した。日産の昨今のフラッグシップ級モデルのほぼ全てに搭載されている為、バリエーションや搭載車種等も非常に多くなっている。
      主な搭載車種は2代目ステージア(M35)、11代目スカイライン(V35)、初代フーガ(Y50)、初代、2代目エルグランド(E50、E51)等。
    • VQ37VHR
      3.7L、FAIRLADY Z Version ST (Z34)、FUGA 370GT Type S (KY51)、SKYLINE COUPE 370GT Type S (CKV36)に搭載されるV型6気筒エンジン。VHRのVは可変バルブ機構のV。
      実はVQ-HRシリーズはVQ-DEシリーズから80%以上が変更されたほぼ新設計エンジンで、単純な排気量アップ版ではない。
      チューニングベースとしても非常に優秀で、ECUに手を加え、吸排気系を交換するだけで100馬力以上出力が上がるという報告もある。
    • S20
      2.0L、SKYLINE GT-R (KPGC10)、SKYLINE 2000GT-R(KPGC110)に搭載される、プリンス自工が設計した直列6気筒エンジン。プリンス(日産)R380に搭載されたGR8というレーシングエンジンをベースに市販車に搭載できるようにデチューンした物、最終のワークス仕様ではリッター100psを超えるなど圧倒的速さ、強さを誇り、GT-R伝説を作り上げた。
      戦闘機のエンジンを設計した人物が手掛けている事もあり、現代のエンジンに負けず劣らずの工作精度で組まれたエンジン単体の価格は、車両本体販売価格の半額近くを占めたと言う。その他の搭載車はフェアレディZ432/432R(PS30、PS30S、PS30SB)。
      ただ元々がレーシングエンジンだったため、扱いの難しさはデチューンしても変わらず、コンディションを保つのが非常に難しかったとか。
    • RB26DETT
      2.6L、SKYLINE GT-R (BNR32)、SKYLINE GT-R V-spec (BCNR33)、SKYLINE GT-R V-specII (BNR34)、STAGEA Autech Version 260RS (WGNC34)に搭載される直列6気筒エンジン。R32型スカイラインで登場し『Gr.Aで2年間負けないエンジン』として開発され、Gr.Aで無敵を誇っていたフォード・シエラコスワースを完膚無きまでに叩き潰してグループ1をGT-Rワンメイク化し、2年どころか4年近く戦い抜き 最終的にGr.Aが消滅してしまう要因を作ったというモンスターエンジン。
      2568ccという中途半端な排気量も、レースのレギュレーションに適合するように調節した結果である。基本的にスカイラインGT-R専用であるものの、シャシーを共有しているステージアにも搭載された。
      鋳鉄ブロック故の重さや排気量の少なさから来るトルク不足には悩まされるが、ぶん回した時の刺激としては日本のエンジンでは随一とされ、Over11000回転、ブースト2kg/cm超え、推定1400馬力を受け止めた実績がある*7
    • VR38DETT
      3.8L、GT-R (R35)シリーズに搭載されるエンジン。GT-Rを復活させるに当たり、完全新規で開発されたエンジン。
      組み立ては横浜工場で行われるが、通常の流れ作業ではなく、専門の職人(匠)が専用の部屋で一機ずつ組み付けていき、品質検査を合格して*8初めて車体に載せられる。そして慣らし運転を行い、それらを全て完了したエンジンは、ヘッドカバーに匠の名前が記されたネームプレートを付けられてユーザーの元に届けられる…と言った感じで徹底的な品質管理を行なっている、名実共に日産最強のエンジン。
    • SR20DET
      2.0L、SILVIA K's (PS13)、180SX TYPE III (RPS13)、SILVIA K's AERO(S14)、Silvia spec.R (S15)に搭載された直列4気筒エンジン。雑多かつ旧態化していたZ型、FJ型、CA型等を置き換える為に登場した。その為、2.0Lモデルでも相当数存在し、搭載モデルも非常に多い。
      初期はロッカーアーム式のバルブと脆弱なアルミブロックに悩まされたものの、経験値が蓄積されるうちに他の4気筒エンジンと変わらない実績を上げるまでになった。
      後期になると可変バルブ機構が装着されたSR20VEに移行していく。主な搭載車種は5~7代目シルビア(PS13~S15)、180SX(RPS13)、8、9代目ブルーバード(U12、U13)、4代目パルサー(N14)等。
  • ホンダ
    • C30A
      3.0L、NSX (NA1)に搭載されたエンジン。元々はレジェンド用に開発された2.7LのC27Aを搭載予定だったが、排気量を拡大し、B型が採用を始めていたVTECを採用したのがこのエンジン。NAでありながら280馬力、最高回転数は8000rpmを許容する高回転ユニットである。
      後期モデルからC32Bへ変更されたが、ATモデルは最後までこのエンジンのままだった。*9
    • C32B
      3.2L、NSX-R (NA2)に搭載されたエンジン、上記のC30Aをベースに排気量を3.2Lまで拡大したエンジン。1997年の一部改良時にMTモデルのみに設定された。
      馬力自体は自主規制の280馬力のままだが、僅かながらトルクが大きくなっている。
    • F20C
      2.0L、湾岸マキシ収録車種なし。2LのNAながら250馬力を達成し、最高回転数は9000rpmという超高回転ユニットとなっている。
      これをベースに排気量を拡大し、最高回転数とパワーを若干落として実用域のトルクを太らせたのがS2000 Type S (AP2)に搭載されるF22Cになっている*10
  • マツダ
    • 10B12A13B
      マツダを代表する2ローターのロータリーエンジン。一般的なレシプロエンジン搭載車は数あれど、ロータリーエンジンを搭載しているクルマは湾岸マキシではマツダ車のみである。
      10BはCosmo SPORTS (L10B)、12AはSAVANNA GT (S124A)とSAVANNA RX-7 TURBO SE-Limited (SA22C)(12A-T)、13BはSAVANNA RX-7 GT-X (FC3S)(13B-T)、RX-7 Type R (FD3S)(13B-REW)、RX-8 Type S (SE3P)(13B-MSP)に搭載されている。
      10Aの時代では耐久性に悩まされる場面もあったが、時代の流れと共に克服していき、12Aではターボモデル、13Bではシーケンシャルツインターボ等も登場した。
    • 20B
      EUNOS Cosmo TYPE-S (JCESE)のみ搭載された3ローターエンジン。2ローターは他国の市販車にも搭載車は時折見られるが、3ローターは共産圏を除くと20Bが唯一になる。バブルでイケイケドンドン状態だったマツダを象徴するとされる贅沢なエンジンの一つ。
  • 三菱
    • 4G63
      GALANT VR-4 (E-E39A)、LANCER Evolution III GSR(CE9A)、LANCER EVOLUTION V GSR (CP9A)、LANCER EVOLUTION VI GSR(CP9A)、LANCER Evolution VIII MR GSR(CT9A)、LANCER Evolution IX MR GSR (CT9A)に搭載されていた直列4気筒エンジン。通称シリウスエンジンとも呼ばれる*11
      1979年に発売された2代目ランサーことランサーEXの輸出仕様からランエボIXに至るまで実に30年近く搭載され、進化に進化を重ねていたため現在でも『世界最高の2Lターボエンジンの一つ』の呼び声が高い。エボⅨに搭載された4G63にはMIVEC(連続可変バルブタイミング機構)を搭載するがこのMIVECはリフト量の変化は行わず、吸気側のみの連続可変バルブタイミングである。
  • スバル
    • EJ20
      初代のレガシィ(BC/BF)からWRX STI (VAB)までスバルのスポーツモデルに搭載され続けた水平対向4気筒エンジン。左右対称のピストン運動がボクシングに似ている事から通称ボクサーエンジンとも呼ばれる。
      30年近くの実績と改良が施された御長寿である。これは極端に長かった日産のL型エンジンを除けば稀である。三菱4G63と並び4気筒最強エンジンの候補に上がるレベル。
      ALCYONE SVX Version L (CXD)に搭載されたEG33も、EJ20のボアを95mmまで広げたEJ22をベースに2気筒足した系列エンジンである。
      WRCでの活躍だけでなく、SUPER GTに参戦するBRZにも搭載されており2021年にはシリーズチャンピオンに輝いた。
      水平対向の宿命として各種整備(特にタイミングベルト関連とプラグ交換)が難しかったりもするが、それも味とされる。

*1 電力機器とも
*2 そもそも、モーターという語源は何かに動きを与えるもの、つまりガソリンエンジンも立派なモーターの一種
*3 SUPRA 2.5GT TWIN TURBO R (JZA70)のエアロCは7M最終期に登場したホモロゲーションモデルのターボAエアロになる。
*4 当時、安価で手に入った事からS30、ハコスカ等L型エンジン搭載車種へ換装される事も多かった。
*5 ターンフローであるL型のヘッドをクロスフローに変更し、熱対策を施したスペシャルヘッド。
*6 LYヘッドで行われた改良に加え、ツインカム、4バルブ化してしまった究極のエンジン。総生産機は9機のみ
*7 この内容でもエンジンより先にターボがブローした
*8 従来のエンジンは抜き打ちで行われるが、VR38は全機チェックを受ける。
*9 トルクコンバーターの対応出力の都合上
*10 とは言ったものの、F22Cもノーマルの段階でレブリミット8000回転、最大パワーが7800回転という高回転型である事には変わりないんだが…
*11 4G63の意味であるが、三菱のエンジン形式は頭の数字が気筒数、2桁目のアルファベットが燃料による区分(A・B・G:ガソリン、D・M:ディーゼル)、3桁目がエンジンシリーズを表し、4桁目がシリーズ中の排気量コードをあらわしている。つまり4G63型は4気筒・ガソリン・6xシリーズ・3(6xシリーズの場合は2,000cc)ということになる。