オヒガン

Last-modified: 2024-01-22 (月) 20:38:31

概要

お彼岸。作中の世界には、少なくとも数千年以上前から物理世界(現世)とは別に、オヒガン、アノヨ、ヴァルハラ、ゲシュタルトなど、様々な名で呼ばれる超自然的な精神世界、霊的なネットワークが存在する(作中では「オヒガン」呼びが最も多い)。
古代文明において、オヒガンとはサンズ・リバーと七つのトリイ門を超えて死者の魂が往くべき場所だと考えられていた。この時、魂は小さな舟に乗ってサンズ・リバーを往くことになるが、船の総数は約42億であるらしい。
神聖なるオーボンの夜にはモータルの世界とオヒガンのゲートが開き、死者の魂が地上に帰ってくるとも言われている。  
また、オヒガンは過去と未来が斜めに交錯する領域でもある。

現実世界との関わり

物理世界とオヒガンは過去から現在まで、その結びつきの強さに時代ごとの差異はあれど、レイヤー状に一部が重なり合う形で常にリンクしている。
モータルもニンジャも等しく無意識のレベルで魂がオヒガンと接触している。深い夢の中に迷い込んだ魂がアクセスしたり、シャーマンや預言者などが舞踏狂乱やトランス状態や薬物酩酊やザゼンによって、能動的にオヒガンに自らの魂をアクセスさせている。
奇妙な夢、予知夢、ソーマト・リコールなどもオヒガンと接触して起こる現象である。芸術家がしばしばオヒガンから神がかり的なインスピレーションを得ることもある。
過去や未来の読み解きや予知に関するジツを持つニンジャは、過去と未来が斜めに交錯するオヒガンからログを盗み読んでいると思われる。超能力者など、ニンジャでないにもかかわらず超常の力を使いこなすモータルもオヒガンとの関わりがあると推測される。

 

最もリンクが強かったのは平安時代以前であり、以降はオヒガンとのリンクは弱まり続け、立ち枯れの時代と呼ばれる時代が到来した。これによって、一部のニンジャのジツ(特に物理法則を大幅に超越したもの)は機能不全を起こしたとされる。
現在、Y2Kにより再びリンクが強くなり、ニンジャソウル憑依現象が加速している。リンクが強くなったことにより、反重力プレート、ナノカラテエンジン、生体LAN端子などのオーバーテックが発達した。

 

太古の人間はオヒガンの存在を感覚的に知っていたが、次第に忘れ去られていった。だが、現在でもなお人々は無意識のうちにオヒガンに接触している。

 

オヒガンと現世の境界は曖昧であり、ふとした拍子に現世からその狭間に迷い込んでしまう者もいる。
現実世界とオヒガンの狭間にはポケット次元的な場所が存在すると考えられている。

作中での登場

第2部ネタバレ

オヒガンの最奥にはキンカク・テンプルがあり、古代のリアルニンジャ達のニンジャソウルが眠っている。
「キョート・ヘル・オン・アース」にて、キョート城の機構によりオヒガンとの門が開かれ、キョートの空に暗黒の大渦が発生することとなった。そして、大渦からは数多のニンジャソウルが現世に飛び出し、世界中へと散って行った。
その後、現世とオヒガンとの狭間に浮かぶキョート城廃墟が蓋の役割を果たしたことにより、オヒガンの門は一時的に塞がれている。
オヒガンの門は一時的に塞がれているものの、暗黒の大渦そのものは依然としてキョートの空に存在する。しかし、キョジツテンカンホー・ジツが発動している関係で、ごく一部のニンジャ以外は外部からその存在を認識出来ない状態にある。

第3部ネタバレ

ハッカー達が語る伝説のコトダマ空間とは、Y2Kによって引き起こされた世界的災害の際に、ネットワークとオヒガンの一部がオーバーラップしたことで誕生した空間であることが明かされた。コトダマ空間とは、言わば文字情報によって定義されたオヒガンそのものである。
また、インターネットは先人達がオヒガンを参考にして作り上げた「紛い物」のネットワークであり、7つの電子的トリイ・ゲートや小船を模した42億のIPアドレスなど、オヒガンを模倣した要素が各所に見受けられる。
アマクダリの最終目的は、現実世界とオヒガンのリンクを絶つことにより、世界をY2K以前のあるべき姿に正すことである。

地名

影の淵

暗黒コトダマの海底に浮かぶ、船の墓場の如き場所。
過去現在未来の01分解され損なった船、奇形岩、建造物、巨大生物の骨、無数のUNIXとケーブル類、奇怪なオブジェクトや、それら全ての細かな破片などが螺旋状に浮遊し漂っている。
ここに流れ着いた数百人の者達から成るコミュニティがあったが、ダークニンジャに服従しキョート城へ移った者以外の住人は粛清された。コミュニティの中にはY2K発生時のUNIX連鎖爆発によって消息不明となったエンジニアの末裔もいた。
ホロウサイトの出身地。
詳細はニンジャスレイヤープラスシャード・オブ・マッポーカリプス(17):シャドーシップを参照のこと。

キンカク・テンプル

オヒガンに浮かぶ黄金立方体の名称。
詳細はここここを参照のこと。

サンクチュアリ・オブ・ドラゴン

ドラゴン・ニンジャによってオヒガン内に築かれた論理ドージョーたる集合無意識領域。
森の中のテンプルめいたコトダマ・イメージを持っており、ドラゴン・ニンジャクランのカラテアーツ秘技が蓄積されている。
ここに自由に入れる存在というのは相当なチャドー鍛錬を経た者である。
詳細はニンジャスレイヤープラスのN-FILES【シャドー・コン】及びディスカバリー・オブ・ミスティック・ニンジャ・アーツ(19):チャドーと伝説の茶器を参照のこと。

サンズ・リバー

ネザーオヒガン最奥のゲートの先の領域にある黒い大河。ブディズムにおけるサンズ・リバーそのもの。
その河岸には、賽の河原の伝説めいて人の手で積まれたものと思われる石の小山がある。
河は01粒子の流れであり、現世とオヒガンの境界に迷い込んだ年代も様式もバラバラの船材や潜水艦の残骸が川の只中に点在している。
彼岸にはヨモガハマが存在する。

デジ・プラーグ3

デジ・プラーグと密接な関係にあるオヒガンの一側面、またはコトダマ空間の一角。
デジ・プラーグの魔術ギルドによって日々研究されている。
デジ・プラーグを完全再現した仮想現実空間デジ・プラーグ2にデジ・プラーグ3から干渉することによって、現実世界であるデジ・プラーグにも影響を及ぼすことができるという。

ネザーオヒガン

現世とオヒガンの間に存在する物理的な領域であり、オヒガンの特殊な辺縁領域の一つ。
かつてはより現世に近く、半実体的なオーバーラップポイントや門などが世界各地にいくつか存在し、「ネザー」「アンダーワールド」「ヘル」などとも呼ばれていた。
詳細は該当項目を参照のこと。

狭間

現実世界とオヒガンの狭間に存在するポケット次元めいた場所。
ダークニンジャ率いるザイバツの本拠地たるキョート城が存在する。

ヨモガハマ

サンズ・リバーを渡った先にある、オヒガンと隣接するこの世の最果て。生と死の交わる場所であり、シ・ニンジャクランの力の原泉。
かつてはシ・ニンジャがこの地でオヒガンの境目の門を管理し、揺蕩う超自然のエネルギーを封じてきた。
現在は踝ほどの高さのサンズ・リバーの水面に荒廃した遺跡が佇み、ウィル・オ・ウィスプが桜色の光を放ちながら漂っている。
瘴気が渦巻いており、シ・ニンジャの眷属でなければ長く耐えられない。

  • シの門
    高層ビルほどに巨大な三重の超自然フスマに守られた、巨大な裂け目めいた力の渦。
    シ・ニンジャの制御を離れており、凄まじい力とエテルを放っていた。
  • 巨大ボンサイ
    大理石めいて白い巨大な鉢の枯れたボンサイが遺跡に幾つも存在している。
    シキ・ニンジャの誕生と同時に、圧倒的な桜の花を咲かせた。

一言コメント

コメント欄な
  • モータルの魂はサンズリバーを渡ってからどうなるのか今のところよくわかってないけど、どうなるんかな。今のとこモータルの転生体とか出てきてないが、広く信じられてる輪廻転生は実在するのかどうなのか -- 2018-03-29 (木) 17:53:28
  • 魔術師にとって、オヒガンを経由したザイバツの出現理論は自明だと明言されている。ということは、他にもオヒガンからやってくる存在が沢山いるのだろう。 -- 2019-01-12 (土) 16:55:33
  • ネザーオヒガンにもキンカクっぽいのが浮かんでるのはなんでだろな? -- 2020-12-05 (土) 19:29:56