武道・ワザ・ジツ

Last-modified: 2024-02-24 (土) 09:53:54

武道

カラテとは?

「今も昔も、ニンジャはカラテを極めた奴が上を行くんだよ」――ソニックブーム

作中における「カラテ」とは、全ての人間が持つ内なる力にして、外部からの影響に対して抗う力であり、またそれは日々の厳しいカラテトレーニングによって高められるものである。
そこから派生して、素手に限らない白兵戦能力一般、或いはその鍛練の度合い・成果を表す用語としても作中で使われる。
「内なる力」とは観念的な話ではなく、作中では実際に「カラテ」がエネルギー概念として登場する。
カラテは呼吸と共に体内で練成され、体中を循環するものであり、肉体の一部に蓄積させることで打撃の威力が上がるらしく、武侠小説における内功(気功・チャクラ)のような扱いである。
ニンジャは鍛え上げた自らの内なるカラテを身に纏っており、通常の物理法則や自身の身体能力を超えた破壊力を発揮出来るのだ。

 

より分かりやすい形では、ニンジャを中心に周囲の空間に「カラテ」が満ちたり、「血中カラテ」のようにジツを使う際のエネルギーとしても使われ、または人間を命たらしめる生体エネルギーそのものとしても扱われる。
使い手によっては、掌からカラテを放射したり、接触した相手の体内に流し込んだり、手に持った武器に注ぎ込んだりもする。
翻訳チームによると「武道としての空手と、クンフー的な鍛錬概念と、フォースと、その他色々なものが“カラテ”という単語で表現されている」とのこと。

 

武術としてのカラテも存在しており、我々の世界における「マーシャルアーツ」が扱いとして近いかもしれない。拳銃を併用する暗黒武道ピストルカラテなども存在する。
中には不意打ちでガトリングガンをぶっ放すことすらカラテと呼ぶ者もおり、「それのどこが空手だよ!」と唖然とするニュービー・ヘッズは多い。
少年漫画風に捉えるなら「カラテ」は戦闘技術、「ジツ」は特殊能力と考えると分かりやすい。

 

物語の性質上、ニンジャの超人的なカラテのイメージが強烈であるが、もちろん一般市民も習得する武術であり、カラテを習うドージョーもある。

内なる力としてのカラテの性質

ニンジャの鍛え上げた内なるカラテは、一点集中させれば大きなコンクリート壁や鉄板を破壊するほどの威力を発揮する。
ところが、ニンジャ同士のイクサの場合はお互いの内なるカラテが相殺しあい、お互いの肉体に与える物理衝撃は減衰されてしまう。
また、カラテはニンジャの防具や武器にも伝導し、それらは通常よりも高いパフォーマンスを発揮することが出来る。しかし、カラテ伝導率はニンジャの肉体よりも劣るため、彼我のカラテ量によっては易々と破壊されてしまうこともある(ただし、エメツを含んだ物質ならばニンジャの肉体に劣らない伝導率を発揮出来る)。
放たれた銃弾などはカラテを含まないため、カラテの干渉による威力減衰を受けない。よって銃弾はニンジャを殺し得るのである。

カラテ用語

アグラ・メディテーション

ゼンめいた姿勢をとって精神を集中させ、ニンジャ耐久力、ニンジャ精神力などを活性化する。ダメージ回復、高度なジツの前準備など、応用範囲は実際広い。

カラテ・エネルギー

エネルギー概念としてのカラテを示すもの。後述の血中カラテ(カラテ粒子)そのものと考えられる。
エネルギー概念としてのカラテは、スリケンやニンジャ装束の生成にも用いられるらしい。
「カラテを注ぐ」ことによって超自然的な現象を起こす者もおり、ジツの発現にも用いられるものと思われる。
カラテ・エネルギーとニンジャソウルから供給されるエネルギーが同じ概念なのか別物なのかは不明だが、書籍版人物名鑑のディヴァーラーの説明文を見るに、両者が同一の概念である可能性がある。

カラテ警戒

おそらくは文字通り、いつでもカラテを振るえるように構えて警戒することを指すのであろう。
タツジン・サンシタを問わず行われる動きだが、その警戒効果には雲泥の差があるようだ。

カラテ・シャウト

掛け声。カラテの威力を左右する要素の一つ。シャウトなしでは大きく威力が下がるが、その分隠密性は増す。
代表的なものは「イヤーッ!」だが、それ以外の個性的なシャウトも多い。「パンキ!」「ハイヤーッ!」のような自身のカラテスタイルに由来するもの、「インダストリ!「シテンノ!」のような所属集団に由来するもの、「サイゴン!」「ゼツメツ!」のようなニンジャソウルに由来するものなど、様々なシャウトが存在する。
また、アイキドーチャドーといった他の武道にもそれぞれ独自のシャウトがあるようだ。

 

なお、現実においてもシャウト効果は実際にあり、多くの競技で採用されている。実際の空手などでも技を繰り出す際に声を出すのはそのためであり、作中でも解説された。

格闘技経験者にとっては常識だが、シャウト無しの攻撃は大きくその威力を減じてしまう。
――「シャドー・コン」#6より

カラテ衝撃波

ダークニンジャが使用した、かざした掌から衝撃派を発する謎めいたワザ。カラテ粒子と同じく、エネルギー概念的なカラテの可能性がある。

カラテ斥力

カラテによって生じる超自然の反発力。
主にカラテ強者同士のイクサにおいてカラテ激突の副産物めいて発生するが、自ら発生を制御して戦闘機動の一助とするニンジャも存在する。

カラテ段位

我々の知るところの空手の段位と同様、カラテの力量を示す等級制度である。ただし「20段」だの「40段」だのといった無茶な数字が平気で出てくる点は我々の世界と大きく違う。
「俺のカラテは○○段だ」などといった台詞も作中でしばしば登場しており、それらを見る限り、ジョック学生やカチグミ・サラリマンのような一般人の基準ではカラテ10段程度もあれば実際相当強いとみなされるようだ。ある高性能なオイランドロイドは「カラテ十段のブラックベルトにも匹敵する程の精密さ」と描写されるカラテを使った。
さらに20段を超えればタツジンとみなされ、そのレベルの者同士の戦いとなると実際に拳を交えることなく正座して睨み合うだけで決着がつくことさえあり、敗れた側はただ睨み合っただけなのに吐血したり失禁したり心停止するのだという。コワイ!
カラテの他、アイキドーイアイドーにも段位が存在することが確認出来る。
段位を上げるためには検定試験をクリアしなければならず、ザ・ヴァーティゴ=サンによると高レベルカラテ段位の試験では岩を砕いたり、ワニを倒したり、崖を素手で登ったりする必要があるらしい。
また、スペクターなどが使用するネガティブ・カラテはカラテ段位を奪い取り永久に失わせるというものである。
関連:コトダマ「段」ブラックベルト

カラテ粒子

血中に生成される謎めいた粒子で生命活動を推進する力。パーガトリーカラテミサイルのエネルギー光球を構成しているところから鑑みるに、エネルギー概念としてのカラテそのものと推測される。
またサイズマスターのようにカラテ粒子で武器を作り出す者もいるが、これはカラテ粒子に大気中のエテルや重金属などが結びついて凝集しているため、物質的な性質がより強まっており、カラテミサイルよりもスリケンなどに近いものであるようだ。
逆にスーサイドのソウル・アブソープション・ジツは、人間の生命エネルギーや超自然の武器・エネルギー弾をカラテ粒子に還元し吸収するジツである。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら。タイトルは「血中カラテ粒子」だが、体外に放出されたカラテ粒子の働きについても説明されている。

血中カラテ

作中における謎の概念の一つ。「アウェイクニング・イン・ジ・アビス」が連載された際、メイガスがこれを消費しジツを放ったことで存在が明らかになった。
強力なジツを行使する際に激しく消費する、MPめいたものであるようだが、呼吸と共に時間を置けば自然回復もするらしい。
また、特定の行動で血中カラテを能動的に生産できるニンジャも存在する。
どうやら血中のカラテ粒子量を示す言葉であるらしいが、ニンジャに限定されたものなのかカラテカ全般に当てはまるのかは不明。
無軌道大学生がスペクターにカラテを吸われる描写があるので、モータルにも存在するのかもしれない。
ディヴァーラーの使用するケズリカラテは、敵ニンジャのソウルを傷つけてニンジャソウルからの供給エネルギーを奪うことができるが、物理書籍版人物名鑑ではケズリカラテは敵の血中カラテを減退させると記述され、このことからニンジャソウルのエネルギーと血中カラテは同じ物を指す可能性も考えられる。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら
タイトルが「血中カラテ粒子」になっていることからも分かる通り、体内に内在するカラテ粒子量を示す言葉だと明言されている。

ドージョー

リンク先を参照な。

ブラックベルト

黒帯。ジュー・ウェアの上から着用する。現実のそれは有段者の証だが、忍殺世界では何段から授与されるのかは不明。
現時点で判明している最低段位は10段で、これ以上の段位の者は一般に「ブラックベルト級」と称され、一般人基準における相当な実力者とされる。さらに鍛錬を積んで20段以上になった者は「タツジン級」と呼ばれ畏敬される。
現実の柔道における赤帯のようなものは存在せず、一定以上のワザマエの者は皆一律にブラックベルトのようだ。
関連:コトダマ「段」カラテ段位

ホワイトベルト

白帯。ジュー・ウェアの上から着用する。
忍殺世界における詳しい基準は不明だが、おおよそ初心者(ニュービー)が締めるという点では我々の世界と同じであり、その道の「素人」を表す代名詞としても使われている。
作中での使用・描写は非常に少なく、マタドールの独白内で登場した程度である。
アニメイシヨン版の「スワン・ソング~」ではヤモトが着用していた。
関連:カワラ割り

カラテトレーニング

カチグミや上流階級の人間には、カラテ・トレーニングを嗜んでいる者が多いという。
一般にドージョー以外のトレーニング施設があるかどうかは不明だが、こうした施設には一般的にタタミ敷きで、木人、ルームランナー、ケンドー・アーマー、神棚といった設備が揃っているらしい。

イマジナリー・カラテ

実際に身体を動かすことなく、ニューロン内で行われるカラテのシミュレーション。
手練れのニンジャ達はイクサの火蓋が切られる直前、あるいはイクサの最中に訪れた睨み合いの僅かな時間のうちに数十・数百パターンものイマジナリー・カラテをニューロン内で展開し、次なる一手を吟味する。

 

また、いわゆるイメージトレーニングめいた修行の一環として行われることもある。
ニンジャスレイヤーも行っている。身体的トレーニングと実戦でカラテを鍛えるだけでなく、実戦経験を反芻・検討することでさらにカラテ精度を高めているようだ。

カラテジョギング

カラテカ・タダシイが行っていた鍛練法。
市街をジョギングしながら正拳を繰り出し、通りかかった者を殴りつけてなおも走る。
実戦とランニングを同時にできる画期的な鍛練法だが、作中での標的は浮浪者やゴスなどの弱者ばかりで、効果には疑問が残る。

器械体操

忍殺世界における器械体操のルーツは古代カラテトレーニングにあるとされる。
ニンジャの攻撃回避手段であるバック転や側転、前転、ブリッジ回避の精度を高める訓練として最適らしい。

空気椅子

椅子から腰をワンインチ浮かして足腰を鍛えるカラテ・トレーニング。腰に負担をかけ過ぎなければ実際有効な筋力トレーニングである。「ダークサイド・オブ・ザ・ムーン」にてニンジャスレイヤーが行っていたが、あろうことか車の運転中にこれをやっていた。

サンドバッグ

空中に吊るして仮想の標的とし、打撃技を鍛える器具。起き上がり式(ダルマ・サンドバッグと同一か)や、より強化した「重ラバー製のダルマ・サンドバッグ」といったものも確認できる。ドージョーなどに置いてある描写があるが、マッポーの世ではむしろ状態の例えとして使われる方が一般的。
代わりにマグロを吊るして殴る者もいる。

シャドー・ボクシング

仮想の敵を想定して体を動かすトレーニング。おそらくはボックス・カラテに伝わる鍛錬法。

通信カラテ

IRC通信機器を使った戦闘術……ではなく、カラテの通信教育。忍殺世界にも通信カラテは存在するらしい。ブラックベルト級のワザマエをも修得できるらしいが、真偽は不明。
デリヴァラーのカラテの基礎も、その幾割かは通信カラテによって培われたもののようだ。
日本のコミックではしばしばギャグの一環として扱われ、果ては「何もしてない奴より弱そうな印象になる」とまで言われてしまっている。

トコロザワ・ピラー内のトレーニング・グラウンド

トコロザワ・ピラー内(15階~)にある、ソウカイ・ニンジャがカラテを鍛えるためのスペース。上述の一般的な設備以外はあくまでニンジャ用のトレーニング法だと思われる。

  • 木人
  • ルームランナー
  • 重ラバー製のダルマ・サンドバッグ
  • 肺活量訓練のための井戸
  • 電気の流れるバーベル
  • アスレチック・トラック
  • 重油のプール
  • カマユデ
  • 他多数
  • ザゼン・トレーニング・カリキュラム
    ソウカイ・シックスゲイツが用意したニュービー・ニンジャを鍛えるためのカリキュラム。ザゼンの姿勢で目を瞑ったり、何十人ものクローンヤクザを相手に戦ったりする。
    己のニンジャソウルを馴染ませると同時に身体能力を鍛錬する過酷なトレーニングで、この過程を経れば短期間のうちにカラテ戦士の体を手に入れることができるという。劇中ではショーゴーが体験した。

木人拳

四方八方に棒状のパーツが突き出した柱型のオブジェクトを敵に見立て、技を打ち込むトレーニング法。
ジャッキー・チェン主演の映画『少林寺木人拳』、もしくは『レッド・ブロンクス』のワンシーン等で有名だろう。
考案者はカツ・ワンソー。現代においてはニンジャ・非ニンジャを問わず行われる一般的なカラテトレーニング法となっており、ドージョーやカラテトレーニング施設などに木人の存在が確認できる。
作中では、矢継ぎ早に繰り出されるワンインチ距離のカラテ応酬を「木人拳めいた~」などと例えることもある。

リピート(仮)

「バック・イン・ブラック」にて、ニンジャになって間もないニンジャスレイヤーが行っていたトレーニング法。回想しながら身体を動かし、前回のイクサの立ち回りをリピートする。フジキドはナラク・ニンジャが体を乗っ取っていた時に繰り出したカラテの動作を一つ一つなぞることで動きの意味を理解し、反芻して自分のものとした。

ルームランナー

室内を無限に走り続けるための器具。

カラテ流派(と考えられるもの)

アクアカラテ

ウォーターボードが使用した水中戦闘カラテ。
ニンジャ装束に備えた推進機構を用いて水中を自在に立ち回り、さらに推進機構による加速を乗せた攻撃を繰り出す。
飛び道具も、スリケンではなく水の抵抗を受けにくいハープーンを使用する。

アクマカラテ

アマクダリカコデモンに代表されるアクマ・ニンジャクラン特有のカラテと思われる。
アクマ変身によって強化された身体能力に加え、己の肉体に出現した翼や山羊角などの異形部位を活用するパワフルかつトリッキーなカラテである。

アスラ・カラテ

オダ・ニンジャが用いるカラテ。六本腕で変幻自在の掌底打を繰り出す。
彼はアスラ・ニンジャからこのカラテを授けられたらしい。
また、オダ・ニンジャのソウル憑依者であるケイビインが用いた、キネシスで六つの武具を自在に操るカラテもアスラ・カラテと称されている。
恐らく本来のアスラ・カラテはオダが見せたような多腕のカラテであり、ケイビインはそれをキネシスによる複数の武器操作という形で再現したのだろう。

浴びせカラテ

アダマンタインの用いるカラテスタイル。爆発的瞬発力を乗せた突進や跳躍などのトリッキーな挙動から重いカラテを浴びせかける。
アダマンタインの放つカラテ攻撃は本文中にてビッグカラテとも称されており、あるいは浴びせカラテとはビッグカラテのカラテ・メソッドの中の一分野を指す言葉なのかもしれない。

暗黒カラテ

カラテの一種。作中では詳しい説明はないが、おおよそ「現代では古い文献にのみ存在を確認できる、殺傷力の高い危険なカラテの秘技」といった意味合いで使われている。

関連:ナラク・ニンジャ暗黒武道ピストルカラテ

エリアル・カラテ

エアリアル・カラテとも。恐らく空中対地上の位置関係から繰り出されるワザ全般を指すカラテと思われる。
カポエイラに伝わるフォーリャ・セッカブル・ヘイケが得意とした空中からの頭頂部ストンプ攻撃などもエリアル・カラテのワザに含まれる。
カラス・ニンジャヘルカイトの空中戦も「エアリアル・カラテの応酬」と表現されており、エアロカラテはエリアル・カラテに内包されるのかもしれない。

エアロカラテ

ソーサラーアイボリーイーグルのように、飛行能力を持つ者が用いる空対地戦闘特化のカラテ。
飛行能力による圧倒的有利を活かした滑空・降下系の攻撃を得意とするようだが、例に漏れず戦闘能力は使い手のカラテに大きく依存する。

エコノミックカラテ

ザイバツ・グランドマスターのヴィジランスが用いる、腰のUNIXベルトから全方位にホログラフィ・キーボードを展開し、クロスさせた両腕でタイピング(仕事)をしながら戦うという前代未聞の社畜カラテ。
もはやカラテと言っていいのかすら疑問であるが、LAN直結しながらカラテを行うのは不可能なので、これも立派なミヤモト・マサシめいた二刀流タクティクスである。
実際両腕が塞がったまま戦わなければならないため、イクサで使用できるのは足技のみ。それでも手負いとはいえディテクティヴを相手にタイピングスピードを緩めず圧倒する強さを見せた。その辺りは流石グランドマスターのワザマエと言える。

カラテ

武道としての空手。使い手は「カラテカ」と呼ばれる。上述の通り東洋の「気」に近い概念も内在している。
発祥は不明だが古代の時代には既に日本に普及しており、時代を経て数多くの枝分かれした流派が伝承され、さらに新規・外来の武術とも入り乱れ、雑然とした状態になっている。
そのため狭い意味での「カラテ」といっても「○○・カラテ」と流派名を付けて呼ぶのが一般的であり、源流のそれは基本技や鍛錬法にその名残を見せるのみである。

カンフー・カラテ

おそらく中国武術全般を指すものと思われる。
現実の中国武術の流派と同様に、武器を使ったカラテや動物の動きを模したカラテなど、様々なカラテが存在する。
いわゆるカンフー映画などで使われる派手なアクション描写が元ネタと思われる。

  • 流派
    • ヘビ・カラテ
      カンフー・カラテの一種。
      腰を屈め、片足は爪先立ちに近く、腕は鎌首をもたげたコブラの如くZ字を成す、独特の構えをとる。この構えから手をゆらゆらとヘビめいて動かし、そこから高速のチョップ突きを繰り出す。
    • デス・カンフー・カラテ
      デスニードル等の恐るべき技を用いるカンフー・カラテ。

キラービー・カラテ

虫の生体模写によるカラテの一つ。

クモ・カラテ

湾岸警備隊所属ニンジャ、アクアスパイダーの操るとされる必殺のカラテ。
しかしその力を披露する前に戦意をへし折られてしまったため、披露されることはなかった。

ケズリカラテ

ザイバツ・ニンジャ、ディヴァーラーが使用するカラテ。名鑑では「謎のカラテ」と説明されており、流派なのかは実際謎。
攻撃をガードした敵ニンジャのニンジャソウル供給エネルギーを削り取り、自分のエネルギーにしてしまうという攻守一体のカラテ。
書籍版人物名鑑では、「ケズリカラテは敵の血中カラテを減退させる」と記述されている。

古代ローマカラテ

リンク先を参照な。

コブラ・カラテ

恐らくコブラ・ニンジャクラン由来と思われるカラテ。
相手が拳打のために繰り出した腕に自身の腕を這い上がらせるようにして放たれるクロスカウンター、両腕を視認不可能な速度で鞭めいて繰り出す連続カラテ攻撃、ブリッジ回避からヨガ行者めいた奇怪な体勢へ移行しての変則的なカウンターなど、並外れた身体の柔軟性によって生み出される奇怪なムーブを特徴とする。

コンゴウ・カラテ

異常巨体体質の者だけを集めて作られたドージョーで磨かれていたカラテの一つ。

ザムラ・カラテ

インターラプターインターセプターが修めている、ザムラ・シンダキ直伝のカラテ。モータル由来の新興流派ながら、ニンジャとの親和性が高く実際相当に手強いカラテである。
カラテ振動によって引力や斥力を発生させる絶対防御「カラダチ」や、極限まで体をひねらせて繰り出す一撃必殺の「タタミ・ケン」、「ツヨイ・タタミ・ケン」など、おおよそモータルには実現不可能なワザを持つが、これは使い手がニンジャ化したことにより本来のザムラ・カラテの形から歪んでいった結果であるらしい。
インターラプターはこのカラテによってシックスゲイツ最強の座にのし上がり、ザイバツサラマンダーとも渡り合ったようだ。
「フンハー!」「ハイーッ!」などカラテ・シャウトもまた独特。

ジェットカラテ

ソウカイ・シックスゲイツのソニックブームが修めているカラテ。
明示されていたわけではないが、たびたび用いた「ジェット・ツキ」はこのカラテに由来すると思われる。

システマ・カラテ

軍隊格闘術「システマ」と関連があると思われるロシアのカラテ。
脱力パンチが強力だが、その源流にはイカニンジャ・クランが存在すると考えられている。

ジャイアント・カラテ

異常巨体体質の者だけを集めて作られたドージョーで磨かれていたカラテの一つ。

セミ・カラテ

ヨロシ・バイオサイバネティカ社所属ニンジャ・シケイダーが使用する、セミめいた六本のバイオサイバネ節足を利用したカラテスタイル。
懐に飛び込んできた敵をアンブッシュめいて節足で拘束して締め上げるといった戦法が特徴。

ソニックカラテ

ソニックブームが修めているもう一系統のカラテで、むしろこちらが主か。拳や蹴り、手刀を高速で繰り出すことにより衝撃波を生じさせ、これによって攻撃を行う。
弱点はワン・インチ距離。この距離に潜り込まれると、衝撃波が自分まで傷つけてしまう。
上級の使い手は空気を蹴って多段跳躍したり、風を捉えて滑空したり、追い風を発生させて空中制動する事もできるという。
ザ・ヴァーティゴ=サンによると、その修行シーケンスはカゼ・ニンジャクランと共に失われ、現代には伝えられていないらしい。
同じカゼ・ニンジャクランのウィンドブラストを見る限り、衝撃波の発生にはジツのような超自然的要因が関与している可能性がある。

タイガー・カラテ

ベンガルタイガーが使うカラテ。
詳細は不明だが、ドラゴン・ユカノとも互角に打ち合える。

ディバイン・カラテ

ブラックロータスが使用する、黄金色のオーラを放つ特殊なカラテ。
このオーラを纏った攻撃を喰らった相手は、視界を白光で害されながら、ザンゲを迫るかのような激痛とそれを許すかのようなニルヴァーナめいた浮遊感で苛まれる。
オーラを拳にエンハンスメントしたり、カラテミサイルとして光球を放つなども可能。また、使用者が動く度に黄金色の残像を追従させ、相手を撹乱する。
さらにはこのオーラを傷の回復に使用することも可能であり、まさに至れり尽くせりである。

テクノカラテ

モーター駆動のサイバネ機構を用いたカラテ。
使い手はシガキ・サイゼンエトコユンコ・スズキといった非ニンジャが目立つが、なかなかに侮れない威力を持つ。
特にシガキの開眼したテクノカラテは、非ニンジャであるにも関わらずニンジャスレイヤーを苦しめたほどであった。

闘牛カラテ

マタドールが用いる、殺人闘牛「マツザカ」との連携によって完成するカラテ。
マツザカの背に跨り、殺戮暴走機関車めいて爆走させ攻撃するのが基本スタイル。単体でも油断ならないバイオ改造闘牛の戦力がカラテ算数めいて乗算される様は、無敵のチャリオットに例えられる。

ネガティブ・カラテ

スペクターに代表される幽体アンデッド・ニンジャの持つ負のカラテ。
このエネルギーによって浮遊したり、接触した相手のカラテ段位を永久的に奪うカラテドレイン攻撃(『D&D』のレベルドレイン攻撃が由来だろう)などを行うことが出来る。
ネクロカラテ同様、体系化されたカラテスタイルというよりは身体的特性に基づくカラテの性質を指す言葉と捉えた方が的確かと思われる。

ネクロ・カラテ

ズンビー・ニンジャのカラテをこう総称するが、動きに型としての統一性はないものと思われる。
このカラテの使い手は生者の限界を超えたズンビー筋力やズンビー関節可動域、ズンビー耐久力などを活用して相手を圧倒する。特に「痛み」を無視した無茶な攻防が可能である点が一般的なカラテと一線を画する。

ビーストカラテ

主にフェイタルが使うヘンゲヨーカイ・ジツによって強化されたカラテ。
変身によって強化された凄まじい耐久力と強力な爪による攻撃が特徴。ブラックヘイズからは「雑なカラテ」と断じられた。

ビートル・カラテ

虫の生体模写によるカラテの一つ。

ピストルカラテ

テッポウ・ニンジャクランの首領を開祖とする暗黒武道。
拳銃を両手に握った状態で構えを取り、発砲時の反動を次なる攻撃や緊急回避に利用する点を最大の特徴とし、一対多のイクサに秀でている。
また、拳打と共に銃身を叩き込み、そのまま接射を行うなどのムーブも含まれる。
中腰で両手の拳銃をクロスして構えるのが基本姿勢らしい。
作中における代表的な使い手はキョート・リパブリックの私立探偵タカギ・ガンドー。彼はニュービー・ニンジャ相手ならばある程度まで渡り合えるほどのワザマエを見せている。
その発祥はマスケット銃の発明以降であり、開祖のテッポウ・ニンジャクランの首領はフリントロック式ピストルなどを用いていた模様。
書籍版での加筆によると、人間の間に広まったピストルカラテは銃の命中精度の低さをカバーするために開発された初期のものであり、銃の精度向上と共にテッポウ・ニンジャクランにおいては使われなくなったものだという。

二丁拳銃アクションといえば映画『リベリオン』などに登場する武術「ガン=カタ」が非常に有名であり、元ネタになったと推測するヘッズは多い。
一方でそれぞれの描写を比較すると、反動を抑えた設計の拳銃を使い、最小限でコンパクトな動きで敵を捌くガン=カタに対して、ピストルカラテは拳銃の強力な反動を最大限に活かし、しばしばアクロバティックなムーヴを行う点で対照的と言える。
また格闘戦にカタナなども扱う前者とピストル二丁のみで対処する後者、使う銃種がオートマチック式とリボルバー式……などなど、対になる要素は実際多い。

ビッグカラテ

ビッグ・ニンジャクランのニンジャソウル憑依者が操るカラテ。
主な攻撃手段は巨体と怪力任せの単純な打撃だが、アースクエイクの知性やレッドゴリラのスピードが相俟って相当な脅威となる。
ちなみに、「ネオサイタマ・イン・フレイム」には「ビッグニンジャ・クランの代名詞である頭突き攻撃だ!」という記述があるが、ラオモト・カンヨトゥンらが使った程度であまり目立たない。

ブースター・カラテ

ターボアサシンの用いるカラテ。身体の各所に配したサイバネ機構のブースターから得られる推進力によって、カラテ攻撃の速度と威力を増す点が特徴。
カラテ流派というよりは、彼が独自に構築した戦闘スタイルと思われる。
この戦闘スタイルは、後にマスターマインドが装着したパワードスーツの機構に受け継がれた。

ボックス・カラテ

ボクシングに由来する戦闘術。速射砲のようなパンチが特徴だが、足元が死角。
ソウカイヤのテンカウント、ザイバツのコンフロント、傭兵ヤクザニンジャのヘンチマンなど、使い手は地味に多い。
現実におけるベアナックル・ボクシングに酷似した「古式ボックス・カラテ」なるものも存在する。
古式ボックス・カラテは江戸時代初頭にイギリスで一世を風靡したものの、当時の女王に禁止されたカラテである。
作中世界では、古式ボックス・カラテから現代のボクシングに派生し、現代において再びカラテに組み込まれ科学的に洗練されたボックス・カラテが生まれたと推測される。

ボンジャン・カラテ

恐らくボンジャン・テンプルのバトルボンズが用いるカラテ流派と思われる。
登場エピソードの少ないカラテ流派の中では比較的使用者が多い。
ポン・パンチなどの技もあり、その場合は区別のため頭に「ボンジャン」が付く。どう違うのかは不明。
使い手のアコライトの体捌きからすると、八極拳的要素が多い感を受ける。

マシンガン・カラテ

とても速い連続パンチが印象的なカラテドー流派。

マンティス・カラテ

虫の生体模写によるカラテの一つ。

ミリタリー・カラテ

湾岸警備隊上がりのアマクダリ・ニンジャ、ダイアウルフのカラテが地の文にてこの名で呼ばれている。恐らく軍隊式のカラテを指す語だと思われるが、詳細は不明。
同じく軍出身のファイアブランドが使う「軍隊じみたカラテ」も同じものか。

ムカデ・カラテ

両手を手首で合わせ、指を鉤爪めいて強張らせて横に引き裂くように構え、そこから這い回るムカデの脚のごとき斬撃を繰り出すカラテ。

ヤクザカラテ

リアルヤクザのヤマヒロらが依って立つカラテスタイル。
ヤクザ上がりのニンジャであるネヴァーモアなどの戦闘スタイルもこれに近いのではなかろうか。
ヤクザカラテと明言される具体的戦闘描写は乏しいが、ドス・ダガー・ジツやヤクザ・キック・ケリなどを含んだ打撃メインのカラテではないだろうか。

その他の武道

アイキドー

合気道。
我々の世界に存在するものは、相手の攻撃に対し返し技で転ばせたり投げたりするのがメインの護身術であるが、この世界では実際異なっており、「アイキ・パンチ」や「ジェット・ツキ」といった打撃技で知られているようだ。
また、構えとシャウトで敵を麻痺させるフドウカナシバリ・ジツめいた技も存在するらしい。
他方、パラゴンジュクレンシャが見せた相手の勢いを利用し最小限の動きで投げ飛ばすムーブが「アイキドーめいた」と形容されている他、アイキドーの禁じ手として「カタパルト・スロー」なる投げ技が存在するなど、我々の知る合気道に近い要素も持ち合わせている模様。

アナーキ・ドー

破壊活動者たちが歴史的に洗練させたカラテ。

イアイドー(イアイド、イアイとも)

居合道。
我々の世界に存在するものは、刀を抜くと同時に敵を切り捨てる「抜刀術」と呼ばれる剣術の一つだが、忍殺世界ではカタナが鞘に収まっていない状態で構えを取ることも多い。
ニンジャスレイヤープラスニンジャスレイヤー名鑑カードAoM-0211【ヤモト・コキ】では、イアイドーはカタナ・ドーの系統の一つであり、鞘に納めた状態で構え、凝縮したカラテを瞬間的に解放することで、通常のカタナ攻撃では得られない切れ味と攻撃範囲を実現することを旨とする剣術と定義されている。
イアイドーの源流にあるのは、ハガネ・ニンジャヒャッポ・ニンジャといった神話的存在のワザであるらしい。
イアイドーすなわちカタナであり、カタナにカラテを注ぐ……つまり「使い手がカタナになる」ことこそがその究極とされる。
一瞬の一撃必殺の機会をいかにして捉えるかがイアイドーの肝であるらしくダークニンジャシルバーカラスのようなヤバイ級から、ペインキラーのような脇役ニンジャに至るまで、イアイドー使いの戦闘描写全般にその精神が窺える。
バイオ多腕を活かした「バイオ・イアイド(ダブル・イアイド)」や、ハイ・テックを取り入れた「リニア・イアイド」といった独自のスタイルを持つイアイドー使いも散見される。
また、非ニンジャのノボセ・ゲンソンはイアイドー42段のワザマエを誇る。

イシユミ・ドー

ボルトの代わりにクナイを用いる、ハンドル回転の奥義を編み出す、リロード中の隙を完全に消すために弩そのものを近接武器としても用いたカラテを追求する等して編み出されたカラテ。
ヤギ・ニンジャクランを中心とする熱狂的なイシユミの一派が生み出した。
イシユミを二つ使うフタツイシユミ・ドーも存在する。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

英国式チャドー

太古の暗殺拳チャドーの亜流であり、英国で独自の発展を遂げたもの。詳細はリンク先を参照のこと。

オスモウ

相撲。実際に「相撲」と表記されることも多い。
我々の世界に存在するものと共通点はあるもののかなり違う。実際殺し合いである。
場合によってはドヒョウ・リングの真上に鉄の棍棒などのアチーブメント・ウェポン(武器ではなく万札であることも)が鎖で吊られており、試合中にその武器を手にすれば大きく有利を得ることが出来るラダー・マッチめいた形式で行われることもある。実際プロレスに近い描写がされることも多い。
この世界での競技人口はかなり多いようで、巡業インディペンデントスモトリ団体所属のスモトリを含めれば10万を超えるとされる。物語上でもスモトリが登場する機会は多い。
中央リーグ「リキシ」のドヒョウに上がれるスモトリはわずか64人に限られ、彼らは「リキシ・スモトリ」として貴族同然の暮らしを送っている。
リキシ・リーグ所属者の身長は4メートルに達する者もいる。上位に上がるほど実際巨体が有利な……?
現在TVなどで放映されるオスモウは大衆向けのショー化が進んでおり、本来のオスモウとはかけ離れた内容となっている模様。どちらかというとプロレスに近いか。だが、オスモウとは別にプロレスも存在しているようだ。

カタナ・ドー

詳細は不明。ニンジャスレイヤープラスニンジャスレイヤー名鑑カードAoM-0211【ヤモト・コキ】では、イアイドーはカタナ・ドーの系統の一つであると説明されており、カタナを使用するドーの総称な可能性がある。

カポエイラ

南米の武道カポエイラは日本のカラテがニンジャにより海を渡ったもので、南米古代カラテに通じるものとされる。周囲からビリンバウの演奏や合唱を受けることで力を増すことができる、という特徴がある。
カポエイラと共通するカラテ技をニンジャスレイヤーがよく使用している。
また、南米に拠を構えたサワタリ・カンパニーではモニカ・ヤシマの指導の下、カポエイラの訓練が行われている。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

グラディウス・ドー

グラディウスとバックラーによる攻防一体のカラテ。
使い手のグラディエイターと併せて古代ローマカラテとの関連性を想像せずにはいられないが、マディソンおばあちゃん曰く、「グラディウス・ドーは古代ローマカラテとは違うのでは?」とのこと。

ケンドー

剣道。我々の世界に存在するものと同じブ・ドーであろう。
しかし、ニンジャ名鑑などではスワッシュバックラーの使うフェンシングめいた剣術もケンドーの一種とされており、ケンドーとイアイドーの境目がどこにあるのかは謎が多い。
ネオサイタマ市警では正式に採用されており、ケンドーを得意とする「ケンドー機動隊」も組織されている。
「オメーン!」「オドー!」「オコテー!」「オツキー!」

  • ケンドー機動隊
    電磁シナイである「ケンドーケン・ブレード」や、重厚な「ケンドーヘルム」などを装備したマッポの部隊。より重装備の重装ケンドー機動隊も存在する。
    ニンジャとの戦闘を想定とした熟練者で固められた精鋭部隊であれば、実際にニンジャを討ち取ることもある。

コッポ・ドー

恐らく「骨法」。
我々の世界に存在する骨法は、中国より伝わり日本で発達した、当身主体の武道とされるものだが、実際起源などには謎が多く柔術など日本武道との境目も微妙。さらに名称を普及させた武道家が実際胡散臭く、格闘技ファンからジツに対するニンポめいた捉え方をされることも。
一応、忍者八門なるものの中に徒手格闘術として骨法術というものがあるので、そこから創作類に採用されたことに影響を受けたと思われる。

 

忍殺世界では自然体な構えからどんどん仕掛けるタイプの武道らしく、「コッポ・パンチ」や「コッポ掌打」「コッポ・キック」などを繰り出す。拳を握りこまず、開いた掌で戦うのを基本スタイルとし、それゆえ通常のカラテよりもモーションがコンパクトで超至近距離の打ち合いに長ける。
描写からすると、掌打で急所を狙い破壊する、殺人に特化した武術と言える。実際金的攻撃である奥義「ボールブレイカー」、外部からの呼吸器破壊を行う禁じ手ビヨンボ・バスターなど、高等技にはエグいものが多い。
この魔技を振るうにはあらゆる良心と人間味と敬意を捨て去ることが要求される、と言われるほどである。

 

流派の始祖はコッポ・ニンジャ。後に流派は八つに分かれたらしい。
平安時代に一度封印されたというが、現代のネオサイタマにもドージョーが存在しており、技が絶えたわけではないようだ。

コトブキ・ドー

コトブキが編み出した独自のカンフーカラテの体系。
コトブキがこれまで鑑賞したカンフー映画やインターネットで収集した知識を元に、さらに独自解釈を加えた。

サバット・ドー

ステッキやロッドと蹴り技を主体とする格闘技。
サバト・ニンジャは黒魔術一辺倒ではなく、このカラテの使い手でもあったという。

サーベル・ジツ

キツネ・ウエスギ卿が実戦の中で磨き上げた剣の技。
ザ・ヴァーティゴ=サンですら恐れるそのワザマエは、挙げた戦果によって爵位に届くほどである。

ジゲン・ドー

ケンドーの一種。
ペインキラーはこの剣技に精通しており、キリ・ジツと呼ばれるキアイを込めたノダチ・ケン・カタナの攻撃を披露している。

ジュー・ジツ

「柔術(Jiu-jitsu)」の意かと思われる。Twitter連載初期のエピソードではジュージュツと表記されることもあった。
我々の世界に存在するものは、古武道における徒手格闘術、あるいはテイクダウンしてからの駆け引きに特徴がある組技系の格闘技。
忍殺世界では、相手の攻撃をいなす技術として使われるほかに、「アラバマオトシ」のようなルチャ・リブレめいたアクロバティックな投げ技と「ジキ・ツキ」「サマーソルトキック」「ポン・パンチ」のような打撃技がフィーチャーされる。
ニンジャスレイヤーの戦闘スタイルの基本であり、「ジュー・ジツを構える」描写は随所に確認できる。どんな構えかは不明だが、「カラテとジュー・ジツを巧みに切り替えながら~」という描写も見られ、おそらくオーセンティックなカラテの構えとは明確に差異があるものなのだろう。

 

ニンジャスレイヤーのヒサツ・ワザである「ツヨイ・スリケン」がジュー・ジツであるとされていたり、超自然のジツであるムテキ・アティチュードも平安より伝わるジュー・ジツの一つとされている。
また、「ユーレイ・ダンシング・オン・コンクリート・ハカバ」#2で「これぞ平安時代より伝わる殺人ジュージツのひとつ、カトン・ジツに相違ない!」という記述がある(なお、書籍版ではこの記述は削除されている)。
これらの例から、ジュー・ジツはカラテよりさらに幅広い範囲をカバーする意味の語ではないかとも思われる。

ジュドー

「イポン背負い」を代表的な技とし、ジュー・ウェアを着用して戦う投げ技主体の格闘技である事から、我々の世界に存在する近代柔道に近い武術と思われる。
ジュー・ジツとは明確に区別される。
キョート・ガイオンではジュドーの世界大会が開催されており、スクランブラーはその優勝経験者。
また、トゥールビヨンは自身のジツの弱点を補うために「ジュードー」のトレーニングを積んでいるらしい。恐らくはジュドーの表記揺れと思われる。

スナイパースリケン

スリケンによる狙撃、およびその技術体系を指す言葉。
いわゆる武道とは異なるが、一種の技術体系であるためここに記述する。
素手、もしくは各々がカスタマイズしたスナイパースリケン射出用ガントレットを用いて、超遠距離から相手を射殺する。
古事記に、ドサンコ岡山県それぞれに陣取った遠投ニンジャ同士がスリケンを投げ合った故事が記されているなど、その起源は実際古い。
スナイパースリケンの代表的なドージョーとして、ガントレットによって興されたシャーテックが存在し、ディスタンスディアハンターなど多くの後継者を生み出した。
ちなみに、連載初期には「シャーテキ」(「射的」のもじりか)と呼ばれていた。

タイドー

実在の武道「躰道」に由来すると思われる。
作中においてタイドー自体が武術流派として言及される場面はないが、ニンジャスレイヤーを初めとした多くのニンジャが「タイドー・バックフリップ」なる回避動作を行っている。
実際の躰道のワザにもバック転のような体操競技めいた回避動作が含まれている。

    • タイドー・バックフリップ

チャドー

「茶道」。ニンジャスレイヤーが使用する太古の暗殺術。チャドー暗殺拳とも。詳細はリンク先を参照のこと。

トッシン・ジツ

その名の通り、剣を構えて突撃する格闘術。
作中ではフュリアスがショートソードを構えて用いた……が、今は未だ、これ以上申し上げることは出来ない。

トンファー・ジツ

その名の通り、トンファーを用いた攻防一体の格闘術。
「トンファー・カラテ」「トンファー・ドー」と表記される場合もある。
オキナワを発祥とし、その後世界に広まったらしい。
江戸時代、モンゴルとの戦争において日本のサムライが使用したトンファー・ジツは「一人十殺」と敵味方に恐れられたという。
作中での代表的な使い手はゲイトキーパー。鋼鉄のトンファー二刀流にカラテを流し込むエンハンスメント・ジツを併用し、そのワザマエはニンジャスレイヤーをしてあわやというところまで追い詰めるほど。
その他、ヒロシ・ヤスオ配下の傭兵もトンファー・ジツを使用している。

ナイフ・ドー

ナイフを用いたカラテ。

ナギナタ・ジツ

ビーフイータージェット・ハルバードで披露したワザマエ。ハルバードなのにナギナタ……?ワッザ……?
……と思うかもしれないが、「Japanese Halberd」で画像検索すると実際ナギナタが出る。何も問題はない。
「斬撃と刺突を両立させた、テクニカルな長柄武器」という要素が共通しているが故のチョイスなのだろう。

パルクール

道具を使わずに障害を乗り越え移動する、フランス生まれの実在の技能体系。
映画などのアクションシーンでその技を見ることもあり、一般的には「塀を軽やかに乗り越え、壁を駆け上がり、ビルからビルへ飛び渡る」ようなパフォーマンスで知られる。実際忍者めいている。
忍殺世界においては、ニンジャ・非ニンジャともパルクールめいた動きをしばしば見せる。とくにヒキャクはパルクール訓練を受けたメッセンジャーで、都市の物流を支えている。

パンキドー

作中ではイアイドーアイキドーと並ぶ武道とされる。特有のシャウトは「パンキ!」。
ブリッジではなく開脚による回避動作、第一防御から第三防御まである特殊な構え、ごろごろと転がるワーム・ムーブメントなどを特徴とする。
このワーム・ムーブメントはニンジャの基本技能として、後に本流のカラテに組み込まれていった歴史を持つ。
代表的な使い手はロシア人ニンジャ・サボターノボセ老の盟友であったネオサイタマ市警のイノウエもパンキドーを修得していた。

 

ニンジャスレイヤープラスN-FILES【フジ・サン・ライジング】によると、パンクとドーを合体させて考えたもので、特に言葉に意味はないとのこと。
汎氣道という同名のフランス発祥の実在する武道(公式Webサイト)とは関係ないようだ。

    • パンキック
    • パンキ・ジャンプ
    • ワーム・ムーブメント

フタツイシユミ・ドー

アルバレストが習得していた失伝カラテ。
両腕に装備したスリケンボウガンによって弾幕を張り、それを掻い潜って接近してきた(あるいは誘い込まれてきた)相手に対しては肉弾カラテで対応するのが基本のスタイルと思われる。
手数によって相手を封殺することに長けるが、スリケンボウガンのリロード時にほんの僅かながら隙が生じてしまう点が弱点と言える。
物理書籍版では「フタツイシユミ・ドー」と、微妙に名前が変わっている。
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ボー・ドー

おそらく我々の世界に存在する棒術、すなわちボーを用いた武術と思われる。
段位制度が存在するようで、ジモト市の住人・モリタチは自身をボー・ドーの有段者と名乗っている。
ボーを用いた戦闘スタイルは「ボー・カラテ」と表記されることも多い。

ムエタイ

我々の世界に存在するムエタイと同じ格闘技と思われる。
テラートリガーがムエタイ・カラテの使い手であり、フェイント・ジャブからの強烈なハイキックを繰り出している他、ヨタモノのリベットスーツ男もムエタイを使用している。
また、ススキのカラテはムエタイの流れをくむものとされている。

ムチ・ドー

鞭を用いる変幻自在のカラテ。
代表的な使い手はガーランドニーズヘグもムチ・ドーの技を繰り出す描写があり、彼の卓越したヘビ・ケンの取り扱いはムチ・ドーによるものである可能性も考えられる。

ユミ・ドー

ヤマト・ニンジャや、ウサギ・ニンジャ等のユミの名手のニンジャに連なるクランやその門弟たちが、弓を自らのクランの主武器として研鑽に励んだ事から体系化されたカラテ。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

ヤブサメ

馬に騎乗して走りながら的を射貫く、実際流鏑馬。
ハイスクールレベルにおいても地区大会・中央大会という競技会が存在する、実際普及した競技のようである。
アメフト、ケマリに並ぶ花形競技であるらしく、競技者はジョックとしてスクールカーストの上位に位置する。

ヤブサメ・ドー

サウンドスティングが用いるカラテ。
ユミ・ドーとの関連性が伺われるが、詳細は不明。

ワザ

ワザ あ行

アースクエイク・シコ

ビッグ・ニンジャクランが稀に用いる技。
スモトリめいて脚を振り上げた後に地面に打ち下ろし、震動で相手を驚かせる。
「シコ」は「四股」の意とみて間違いないだろう。

アイアンクロー・ツメ

ナラク・ニンジャが使用した、相手の心臓を狙う殺人フィニッシュ・ムーブ。
相手の心臓を狙う技のようだが、詳細は不明。

アイアンクロスヘリスプレッド

岩こぶを利用してスキー跳躍し、スキー板を交差させて回転するエアモーグルの危険技。
モーグルのエア技として実在するが、本来は回転跳躍しながらスキー板を十字に交差させるアイアンクロスヘリから、空中で両手両足を広げるスプレッドに繋ぐ連続技。

アイキ・パンチ

アイキドーの技のひとつで、独特の構えから繰り出されるパンチ。まともに食らうと骨折させられる程のダメージがあるらしい。
なお実際の合気道でも打撃技は存在するが、こちらは「当身」と呼ばれ、もっぱら投げ技を成立させるための先制攻撃に使われる。

アウー・バチゥド

"Au Batido"。カポエイラに通ずる南米古代カラテ奥義。
片手で逆立ちし、天地逆転の姿勢から蹴りを放つ。
現実の日本国内では、かつてK-1で子安慎悟選手が用いたことから「子安キック」という名で呼ばれることもある。

アラシノケン

禍々しきチャドーの技。詳細はリンク先を参照のこと。

アラバマオトシ

クルトボ・モジムラが編み出したジュー・ジツの禁じ手。「アラバマ落とし」とも表記される。
背後から相手をがっちりと羽交い締めにした後、垂直にジャンプし、ジャンプ頂点から頭を下にして落下、そのまま相手の頭部を杭打ち機で打たれる車止めよろしく地面に叩き付ける恐るべき荒業である。
テキサス独立戦争の折、クルトボ・モジムラ(デスフロムアバブ)はこの技を用いてアラバマの大地に敵兵の脳天を次々に打ち付け、皆殺しにしたという。
何たるアバンダント・ダークサイド・オブ・ヒストリーの片鱗を漂わせる技であろうか!
バリエーションとして、「高高度アラバマ落とし」なるワザも存在。こちらはエアロカラテの使い手であるアイボリーイーグルが使用した。

 

また、「メニイ・オア・ワン」での解説によると、地面と接触する瞬間に落下ダメージの全てを敵に流し込んで逃れる、「エンシェント・ウケミを必要不可欠とする奥義」とのこと。そのため飛行能力を持たないニンジャが高高度からアラバマオトシを使用しても(高さに応じ難度は上がるが)自滅することは無い。

 

見た目が極めて派手なワザであり、実際ヒサツ・ワザめいているが、ある程度以上のワザマエを有すニンジャに対する成功率は低く、耐えられたり返されたり逆に使われたりするなど、物語的にはむしろ敵ニンジャの脅威性をアピールするために利用される不遇のワザである。その点では同様のムーブで同様の扱いである『聖闘士聖矢』の「ペガサスローリングクラッシュ」に酷似している。

  • ネタ元として「飯綱落とし」を想像するヘッズもおられよう。だが飯綱落としはニンジャ空中戦を制するためカムイ=サンが編み出した「空中にいる相手を掴んでもろともに落下する」ワザである。
    「地上で相手を掴んで垂直ジャンプし落下」というムーブからして、ボンモーがネタ元としたのは格闘ゲーム『サムライスピリッツ』の服部半蔵=サンが用いる「モズ落とし」であろう。そしてハーパー・リー著のベストセラー『アラバマ物語』の原題は「To Kill a Mockingbird」であり、モッキンバードという鳥はモズと大変にている。つまりそういうことだ。
    • ついでに細かい話として、飯綱落としは「空中バックドロップ」と言うべき技だが、バックドロップはアラバマオトシとはホールドの仕方が異なる。相手を羽交い締め(フルネルソン)にする技はフルネルソン・スープレックス(別名ドラゴンスープレックス)という別のプロレス技であるので、そういった意味でも飯綱落としとは異なる技術であると思われる。
    • なお、インターラプター戦においてニンジャスレイヤーが「イナヅナオトシ」という技を使おうとしたシーンがある(書籍版では「アラバマオトシ」に修正)。

アルゼンチン・バックブリーカー

無慈悲なるジュー・ジツ奥義。
自分の両肩に相手を仰向けに乗せ、顎と腿をつかみ、そのまま自分の首を支点として両手で相手の背中を弓なりに反らせることによって背骨を痛めつける技である。

アルマーダ・マテーロ

空中後ろ回し蹴りから身体をねじり、時間差をつけた二段の飛び蹴りを放つカポエイラ技。アルマーダは艦隊又は海軍、マテーロはハンマーを意味する。
現実のカポエイラでは、後ろ回し蹴りのアルマーダと上段蹴りのマテーロ(マルテーロとも)は別々の技である。

イポン背負い

現実の柔道でも有名な「一本背負い」のことであろう。
本作中でも「ジュドーの代名詞とも言うべきカラテ技」と呼ばれている。
また、暗黒カラテ技の一つとして相手の肘を折りながら投げる「逆イポン背負い(リバース・イポン背負いとも)」も登場する。

ウインドミル

ブレイクダンスの最も有名かつ代表的な動き。
頭や腕、肩などを支点にして、開いた両足を回転させ、その遠心力を利用して回転を続ける技術。
ニンジャのイクサにおいては、起き上がり時の隙の解消や相手への足払いなどに使われる。

ウケミ

受け身。我々も良く知る防御術。
忍殺世界においても、床や壁に叩けつけられる際にウケミをとって衝撃を分散させるニンジャは多い。
また、チャドーの奥義としてのウケミ(書籍版で「グレーター・ウケミ」と名義がついた)は、物理的ダメージだけでなく熱エネルギーをもタタミへと逃がす技である。
ファフニールは「エンシェント・ウケミ」なるワザを使い、ニンジャスレイヤーが仕掛けたイポン背負いを凌いでいる。名前やファフニールの素性からしてウケミの源流となったワザと予想されるが、具体的な差異は不明。
なお、エンシェント・ウケミの習得はアラバマオトシを仕掛ける際に必要不可欠とのこと(無ければ敵諸共自滅するそうだ)。理論上は衝撃を逃がせる高さに限界は無いらしい。

ワザ か行

カタパルト・スロー

アイキドーの禁じ手。
相手の首元を掴み、そのまま倒れ込みながら後ろへ投げ飛ばすという柔道の巴投げめいた技。
実際合気道にも巴投げに似た投げ技は存在する。

カマキリケン

リンク先を参照のこと。

カマキリ・ケン

ミメティクス・カラテの一種。カマキリケンとは実際別物と思われる。
奇妙な構えから繰り出されるマンティス・ステップや眼球摘出チョップ突きなどの技を持つ。
ミメティクス・カラテは中国武術の一派、形意拳の蟷螂手のことか。

カマキリ・トビゲリ

暗黒カラテ技。相手の斜め上方を側面回転しながら蹴りかかり、頭・肩などを攻撃する。

カラダチ

インターラプターの用いる絶対防御カラテ。
打撃を無効化し、反発力をカラテ震動させて、攻撃に使われた手脚を磁石のように吸いつけ相手を拘束する。
ザ・ヴァーティゴ=サンによれば、変種のムテキ・アティチュードらしい。
余湖センセイのコミック版では三戦(サンチン)の構えで描かれている。センセイ曰く翻訳チームからのオーダーであったそうだ。
サラマンダーもインターラプターとの戦闘経験から習得していたが、彼は絶対防御といえど上限があるはずと考えていたようだ。
インターセプターが用いるカラダチはインターラプターのそれとは多少異なり、強力なカラテ振動により相手の攻撃を弾くと同時に、攻撃してきた相手を麻痺させる効果を持つ攻守一体型のワザとなっている。
これは習得したカラテ振動波の性質の違いからくるもののようで、インターラプターの方は吸い付ける受容のカラテ振動波、インターセプターの方は相手を弾き麻痺させる拒絶のカラテ振動波を使ったとでも形容できるか。
インターラプターの方は万全とは言いがたい状態だったので、本来は吸い付けてさらに麻痺させるワザだったのかもしれないが真相は闇の中である。
受容の振動波と拒絶の振動波はぶつけると無効化出来るらしく、ザムラ・シンダキ門下でカラテ振動波を扱える相手には通じにくいようである。

カワラ割り

瓦割り。上から下へ拳を突き下ろす技。現実の空手でいうところの真下に向けた正拳突きに相当する。
カラテ・ドージョーでは入門初年はこの動作しか許されないという基本中の基本動作(ザ・モースト・ファンダメンタル・アーツ)であるが、
ニンジャの繰り出すそれは一撃で相手を粉砕する程の凄まじい威力を誇る。床をぶち破るのにも使われる。

キドニーブロウ

キドニーパンチ。
背中・肋骨下の腎臓(キドニー)のある部位を背後から打つパンチ。現実のボクシングにおける反則技だが(とはいえクリンチに隠れて使う者もいるらしいが)、ニンジャのイクサでは当然のように使われ、更にはボックス・カラテを体現するニンジャ・テンカウントですら堂々とこれを狙ってくる。ニンジャスレイヤーもたまに使う。

逆フランケンシュタイナー

ジュー・ジツの禁じ手。
相手に跳び付き、肩車めいた姿勢で相手の頭を脚で挟み込み、そのままバック転の要領で身体を反らせて相手の脳天を地面へ叩き付ける。実際プロレス技である。
ヘッズの中には、女性ニンジャにこの技を掛けられることを切望する過激派も一部存在する。

拒否のハンマー

古文書に記されしボンジャン・カラテの奥義。両足を踏みしめ拳を地面に突き下ろし、衝撃波で周囲の敵を一掃する。
アコライトが使用。デスドレインの手にかかり隻腕になってからは、腕と右足を天高く上げ、踵を地面に打ち下す形で発動するようになった。

クロスオーテ・ツミ

コトブキ・ドーリトル・イデアのカタによりひとつひとつの打撃で相手の対応する動きを誘導し、相手の両手を最終的に交差状態にさせ、そのまま下に下ろさせ抑え込む。
この状態からトドメのワザに連携する。

ケリ・キック

多くのニンジャが使っている場面のある蹴り技。
おそらく何の変哲もないただのキックだが、奥ゆかしさを感じるネーミングである。

コイリング・ヘビ・カミツキ

コブラ・カラテの奥義。全身の骨を外してとぐろを巻く蛇の如き姿勢を取った後、突如バネ仕掛けめいた勢いで飛び掛かり、マウントを奪う。

ゴースト・リープ

禁断のカンフー・カラテ技。
宙を舞うような旋回機動で跳んだり、滞空中にワイヤーに吊られているかのような超常的な空中移動をする移動技。
跳躍距離も長い。

コッポ掌打

主に相手の頭部を狙って打たれる、コッポ・ドー式の掌打。
打撃によるダメージ自体よりも脳を揺らして平衡感覚を一時的に失わせる点が恐ろしい技で、ニンジャといえどもその影響から逃れるのは困難な模様。

コバシリ

ジュー・ジツの高等技術。歩法の一種と思われる。
小刻みなステップによって、一呼吸のうちに相手の懐に飛び込むことができる。

ワザ さ行

サークルガード

両腕を回転させて相手の攻撃を受け流す防御技。空手の「回し受け」か。
炎など打撃以外のものも受け流すなど、某グラップラー漫画めいている。

サツキ

チャドーの奥義。「殺気」。詳細はリンク先を参照のこと。

サマーソルトキック

ジュー・ジツの奥義。宙返りしながら相手を蹴り上げる。
やたらと「あれは伝説のカラテ技!」などといった文言が地の文に入ることが多い。
伝説の技の割にはニンジャスレイヤーを初め、クイックシルヴァーサボターブラックドラゴンレベナントなど様々なニンジャが使用している。
実際強力なワザであり、決め技になることもしばしば。
パラゴンによると、平安時代にマケド・ズンイチなる人物が編み出した技で、当初は「マケドズ・デッドリーアーチ」と呼ばれていたらしい。
また、膝立ちの姿勢で限界までカラテ力を溜め、三倍の回転力と跳躍力でもって相手を二連続で蹴り上げる「エクストラ・サマーソルト・キック」なるワザも存在する。
某格闘ゲームの米軍人のヒサツ・ワザ通り、しゃがみ溜めは重要です、ハイ。
マスラダ・カイは正規のカラテ・トレーニングを受けていないためか、「奇妙な形」「下から半月状に斬りあがる鋭利な蹴り」と評される亜流のサマーソルトキックを使用する。

 

映画『燃えよドラゴン』で、ブルース・リー=サンがこれに近い技を披露している。
プロレス技にも同名の技が存在するが、こちらは相手を踏みつけた反動で宙返りをする技であり、ダメージを与えるというより、アクロバットとしての意味が強い。著名な使い手は初代タイガーマスクこと佐山聡=サン。

サミング

目つぶしのこと。
目つぶしといっても液体や煙などで視覚を塞ぐのではなく、相手の眼を指で潰しにかかる行為である。
親指(サム)にingをつけた言葉であり、ボクシングにおいてグローブの親指部分で相手の眼を攻撃する反則行為に由来する。
基本殺し合いであるニンジャのイクサにおいても当然のように用いられ、相手の目玉を潰すどころかえぐりにかかるケースもしばしばある。
主人公であるニンジャスレイヤーも用いる。

ジェット・ツキ

おそらくジェットめいて実際速い突き技の一種と思われる。
アイキドー9段に達するとこのワザを修得可能らしい。
また、ソニックカラテジェットカラテの使い手であるソニックブームもこのワザを使用している。

ジキ・ウチ

サツバツナイトが使用したチャドー奥義。詳細はリンク先を参照のこと。

ジキ・ツキ

チャドーの奥義。「直つ気」。詳細はリンク先を参照のこと。

ジャベリン・パンチ

シャドー・コン上位ランカーである古代ローマカラテ使いのニンジャ、ファランクスの得意ワザ。
……だったのだが、アイアンリングことニンジャスレイヤーによってファランクスがこれを披露する暇もなく爆発四散してしまったため、詳細は不明。
恐らくヤリめいた速度と威力を持つ、古代ローマカラテ固有のワザだと思われる。

シラハドリ・アーツ

文字通り「真剣白刃取り」である。両手の平で白刃を挟み止めるのだが、双方がニンジャ膂力を籠める事を考えると、業物ですらそのまま折ってしまいうる。

スコーピオン・ケリ

ナラク・ニンジャが使用した技だが、詳細は不明。
空手の技の一つに「蠍蹴り」というものがあり、恐らくはこれのことか。

スリ・アシ

コッポ・ドーの奥義。攻撃技ではなく、歩法の一種と思われる。
残像が生まれるほどの速さで一気に距離を詰め、瞬時に懐へと潜り込むことが出来る。

スリケンボール

暗黒カラテ技。
ニンジャ大戦においてハトリ・ニンジャは二時間もの間ずっと前転しながらスリケンを投げ続け、戦場を駆け抜けて、万軍を滅ぼしたと伝えられる。コワイ!

セイケン・ツキ

文字通り「正拳突き」のことであろう。「セイケンヅキ」とも表記される。
腰だめあるいはソンキョめいた姿勢を取り、引き絞った拳から突きを放つ。
カラテ技の中でも基本ムーブメントという位置付けであり、ニュービーニンジャのトレーニングにおいても重点される技である。

ゼンめいたイアイ

カギ・タナカヤモトに託したイアイドーの奥義。
彼も自分の師タオシ・ワンツェイから教わったが、彼自身は大して使わなかったという。
具体的な技の形は不明だが、「カタナにカラテを注ぎ、自分自身がカタナになることを究極とする」イアイドーの基本精神を実践したものなのだろう。

ワザ た行

ダーカイ掌打

暗黒カラテ技。おそらく八極拳の技の一つ、「打開」のことであろう。
掌で標的を撃つことで体内にまで衝撃波を伝え、内臓に直接ダメージを与える。
ニンジャスレイヤーサラマンダーの他、コッポドー使いであるデソレイションもこのワザを使用している。

タイガー・キバ

タイガー・カラテのヒサツ・ワザ。
上体を屈めながら横に傾け、左腕を下に、右腕を上に翳す虎の大顎めいたポーズから繰り出す。

タカ・ケン

両手を爪のように強張らせた構えの攻防に優れたカラテ。
両手を素早く巧みに動かすことで相手の攻撃を払ったり、複雑な軌跡を描く爪攻撃を繰り出す。
元ネタは中国拳法の一つである鷹爪拳か。

タタミ・ケン

インターラプターヒサツ・ワザめいて使いこなす強力なワザ。
ギリギリまで上半身をひねって繰り出す強烈な一撃は、人間を何十メートルも吹き飛ばす。
若干溜めが長いのが難ではあるが、絶対防御カラダチの吸着と組み合わせる事でこれを補っている。
インターラプターの同門であるインターセプターは、これの派生ワザと思われるツヨイ・タタミ・ケンを使用している。

タツマキケン

禍々しきチャドーの技。詳細はリンク先を参照のこと。

ダブルクレイン・キック

本編ではなく、翻訳チーム与太話に登場したワザ。
両腕を鶴の翼めいて広げ、跳躍してから放たれるおそらく蹴り技。
元ネタとしては中国拳法・擬獣拳の一派、鶴拳に見られる動きが考えられる。
イマジナリとしてはネットミームにもなっている「荒ぶる鷹のポーズ」が近いであろう。鷹?クレインなのに鷹ナンデ?

ダブル・ドラゴン・アゴ

伝説のカラテ技。
神秘的なムーブメントから自らの両手首を合わせ、ドラゴンの顎めいた構えから放つ全体重を乗せた痛烈な掌底。
記憶を取り戻したユカノが使用したため、ドラゴン・ニンジャクランの技なのかもしれない。

ダンス・マカブレ

空中から地上の相手に連続ストンピングめいて蹴りを繰り出し、反撃を許さず攻撃を浴びせ続けるエリアル・カラテ
ザンマ・ニンジャがこのワザを得意とする。

チョーク・スリーパー

伝説のカラテ技。
背後から密着した状態で相手の首に腕を絡ませ、そのまま無慈悲に締め上げ窒息死させる。
我々の世界でもプロレス技として実際有名。

チョップ

本作のカラテにおける、基本中の基本動作。
突きや斬撃以外に防御などにも応用され、弱敵相手には致命的攻撃、強敵相手には牽制と用途も幅広い。
様々なニンジャが用いる特筆すべき点のない汎用攻撃であるが、そのファンダメンタルさゆえカラテの奥義にさえ通ずる動作である。

チョップ突き

チョップの如く手の指を揃えて真っ直ぐ伸ばした状態で、突きを繰り出す。
心臓や頸動脈を目掛けて放たれたチョップ突きがフィニッシュムーブとなる場面も実際少なくない。特にニンジャスレイヤーがチョップ突きでサンシタニンジャの心臓を摘出する場面はある種の名物となっている。
我々の世界で言うところの「貫手」と同様の技と思われるが、忍殺世界の「ヌキテ」は我々の知るそれとは全く別の技である。

ツカハラ回転/ツカハラ跳躍

「~回転」は着地前の動作として、「~跳躍」は回避技として使用された。詳細は不明ながら、「~回転」のほうには「鮮やか」という形容詞を伴って描写されたことがある。

おそらく1970年代を中心に体操競技で活躍した塚原光男選手にちなむ実際の体操技「ツカハラ」に由来するものであろう。鉄棒と跳馬の2種目に、それぞれ塚原選手が最初に成功させたことから「ツカハラ」と呼ばれる技がある。

鉄棒の「ツカハラ」は、日本では「ムーンサルト(月面宙返り)」という名で知られている。鉄棒の下り技で「後方抱え込み2回宙返り1回ひねり」という動きをし、当時は高難易度の独創的な技(いわゆる「ウルトラC」)であった。跳馬の「ツカハラ(ツカハラ跳び)」は、「側転とび4分の1ひねり後方抱え込み宙返り」というものである。

ツヨイ・スリケン

ニンジャスレイヤーの代表的なヒサツ・ワザの一つ。「ジュー・ジツの大技」だったり「暗黒カラテ技」だったり「チャドー奥義」だったりと出自が今一つ安定しない技でもある。
詳細はリンク先を参照のこと。

テキサス・サイクロン

ピストルカラテの禁じ手。
ブレイクダンスめいた動きで相手に連続蹴りを入れ、竜巻めいて上空へ跳ね上げた後、空中きりもみ旋回する相手に対して銃弾を叩き込む技。

デスニードル

人差し指と中指をピンと伸ばし、相手の肉体に突き刺すカンフー・カラテのワザの一つ。
刺すといえど指の第一関節の深さ、ニンジャ耐久力をもってすれば指圧程度のはずだが、この攻撃を食らったニンジャはまともに戦闘ができなくなるほどの激痛に襲われる。モータルならば攻撃された箇所が内側から破裂し即死する。
さながら北斗神拳めいている。

トモエ投げ

ジュー・ジツの奥義の一つ。相手を掴んだ状態から後方へ仰け反り、天地逆転させて投げ飛ばす強力無比の投げ技。
なお、トモエとは法と混沌が拮抗する神秘的瞬間の呼び名である。
実際の巴投げとほぼ同じ?
ナラク・ニンジャは相手の腕を交差させた状態で掌握し、逆さ杭打ちめいて地面に叩きつける「暗黒のトモエ投げ」を披露している。

トライアングル・リープ

伝説のカラテ技。
跳躍中にさらに壁や天井などを蹴りつけて再び跳躍する技。
自身の跳躍方向を無理やり変えたり、跳躍の高さを稼いだり、地上からの跳躍では不可能な角度から相手に飛び掛ることができる。
いわゆる「三角跳び」である。

ドラゴン・ウシロ・アシ

ドラゴン・ニンジャクランに継承される伝説の暗黒カラテ技。
空中から腰を捻って叩き込む痛烈な後ろ回し蹴り。

ドラゴン・クロウ・ツメ

ドラゴン・ニンジャクランに継承される伝説の暗黒カラテ技。
短い踏み込みから相手の心臓めがけてヤリめいた素手のチョップ突きを放つ。

 

ニンジャスレイヤーがサンシタ・ニンジャにトドメを刺す際に多用する、チョップ突きで心臓を抉り出して握り潰すムーブ(ヘッズからは「ハートキャッチ(物理)」という通称で呼ばれることが多い)はこの技なのではないかとする意見も多いが、作中ニンジャスレイヤーがこの技を使用したことが明確に確認できる場面は実際少ない。

ドラゴン・スパイラル・ツメ

ドラゴン・ニンジャクランに継承されるカラテ技。
素早く全方位回転蹴りを繰り出し周囲の敵を薙ぎ払うワザ。

ドラゴン・センキュタイ

恐らくドラゴン・ニンジャクランに継承されるカラテ技。
スプリング・ジャンプ・ドロップキック。
蟷螂拳の蹴り技のひとつ「穿弓腿」か名前の元ネタであろう。

ドラゴン・タキ・ノボリ

恐らくドラゴン・ニンジャクランに継承されるカラテ技。
対打撃クロスカウンターから相手の眉間を貫く、螺旋を描いたチョップ突き。

ドラゴン・ダブルノボリ・ケリ

恐らくドラゴン・ニンジャクランに継承されるカラテ技。
昇り二段蹴り。

ドラゴン・ツバサ・ケリ

恐らくドラゴン・ニンジャクランに継承されるカラテ技。
右外側から内側へ向かって蹴り込む。

ドラゴン・トビゲリ

ドラゴン・ニンジャクランの暗黒カラテ技であり、チャドー技。詳細はリンク先を参照のこと。

ドラゴン・ノボル・ケリ

ドラゴン・ニンジャクランに継承される伝説の暗黒カラテ技。
背中を地面に付け、そのままブレイクダンスめいて低姿勢からの猛烈な横回転で回避行動をとりながら足先を繰り出し、捉えた相手を遠心力によって巻き上げ、空中で回転している相手の身体を一気に両足で蹴り上げる攻防一体の足技。
このワザを受けた相手は錐揉み回転しながら上空に打ち上げられ、無防備になる。

ドラゴン・ヒノクルマ・ケリ

ドラゴン・ゲンドーソーが用いたカラテ技。跳び込み前転からの空中前転踵落とし。

ドラゴンブレス・イブキ

ドラゴン・ニンジャが使用したワザ。凝縮されたカラテを息として吹き出し、その吐息に触れたものを爆発させる。
炎すら掻き消すナイトロめいた衝撃波を出す。

ドラゴン・ユミ・ケリ

恐らくドラゴン・ニンジャクランに継承されるカラテ技。
威力の高い蹴り技のようだが詳細不明。

ドラゴン・ラス

恐らくドラゴン・ニンジャクランに継承されるカラテ技。
相手の手技を捌き、捌き手を曲げて滑らかに肘を叩き込む。
ジュー・ジツにおいて「アテミ」と呼ばれる秘伝のワザ。

トラヒトアシ

地面スレスレまで身を沈めて取る構え。
相手の攻撃を回避してからすぐさま反撃に転じる。
元ネタは無双直伝英信流の形「虎一足」か。

ワザ な行

ヌキテ

恐らく「貫手」。
猛禽の鉤爪めいて指先に力を込め、並外れたニンジャ握力によって相手の肉を抉り取るウェンディゴの技。
我々の世界で貫手といえば、手の指を真っ直ぐ伸ばした状態で突きを打つ技を指すが、これは忍殺世界においては「チョップ突き」と呼称するのが一般的なようだ。

ネックカット・ナゲ

ジュー・ジツの禁じ手。
両足首で相手の首を挟み、そのまま空中で自らの身体をスイングさせて投げ飛ばす。
プロレスにおけるヘッドシザーズ・ホイップと同型の技である。

ノボリグルマ・キリ

刀剣を用いた技。
掬い上げるような斬撃を繰り出すと同時にその勢いを乗せて回転跳躍、上方から襲い掛かる敵を縦に切り裂く対空攻撃。まともに受ければゴアめいて正中線から一刀両断されることは必至である。

ワザ は行

パイルドライバー

ジュー・ジツの禁じ手。
相手の体を上下逆さまに持ち上げ小跳躍し、掘削機械めいた無慈悲さでその脳天を地面に叩き付ける。
同名のプロレス技が有名。

パワーボム

同じく禁じ手とされる投げ技。
相手の体を肩で担ぎ上げた状態から尻餅めいて腰を落とすと同時に地面に背面から叩きつける大技。
ニンジャスレイヤーキュアに放ったのはそこから相手を持ち上げて更に落とす、いわゆる「餅つき式パワーボム」である。
同名のプロレス技が有名で、我々の世界の柔術でも禁止している大会が多い。

ビート・キャンセリング・ブロー

英国式チャドー奥義。詳細はリンク先を参照のこと。

ヒショウ・ドラゴン・ツメ

ドラゴン・ニンジャクランに継承される伝説の暗黒カラテ技。
空中からイナズマめいた速度で落下しながら放つ鋭角のトビゲリ。

ビヨンボ・バスター

コッポドーの禁じ手。
上半身を捻った姿勢から相手の胸部へ両掌と共にコッポ振動波を叩き込み、呼吸器系を麻痺させ、「吸気」を不可能にする。
骨法にも屏風倒しという技が存在するとされるが、そちらは後ろ回し蹴りめいたものであるらしい。
本作における「ビヨンボ・バスター」は、「徹し」と称される浸透剄めいた打撃に近いのではないだろうか。

ファイア・フライ

イアイドーの禁じ手。
下段で相手の両膝を斜めに斬り上げて切断し、崩れ落ちる相手の体を回転斬撃で横薙ぎにする残忍な技。

ファルコン・ツキ

ザイバツ・ニンジャのファルコンが使用するワザ。
結局披露する事のないままオタッシャしてしまったため、詳細は不明。

フォーリャ・セッカ

カポエイラにも伝わるエリアル・カラテ技。
相手に背を向けた状態から背面ムーンサルト跳躍し、上方から蹴り下ろす。
相手のブリッジ回避にもそのまま踏みつけ攻撃に移行できるなど実際有効。
ドラゴン・ニンジャクラン流のカラテにも「ドラゴン・シャ」と呼ばれる類似の技が存在するらしい。

ブリッジ

ニンジャの最も基本的な回避動作。ニンジャスレイヤーを初め数多くのニンジャがこれを行っている。
普通にしゃがんで回避するよりも、側転・マカーコといった更なる回避や、バネ仕掛けめいて起き上がりながらのチョップ・メイアルーアジコンパッソといった反撃技など、次の動作に移行しやすい利点があるようだ。

第2部最終エピソードで驚愕の事実が明らかになった。

なんと、ブリッジによる回避動作は古代ローマカラテが完成させたらしい。つまりブリッジは作中最も活躍している古代ローマカラテ技という事になる。
その不動の堅牢さが、やがて人類史におけるアーチ建築の発明にも繋がったようだ。ゴウランガ!

ブレーンバスター

相手の体を天地逆さに持ち上げ、そのまま仰向けに倒れ込んで脳天を地面に叩きつける技。
現実ではプロレス技だが作中ではカラテ奥義として登場する。

ベア・ハッグ

両腕で相手の胴回りを抱き込み、絞り込むように締め付ける事で相手の背骨から肋骨にかけてを圧迫するワザ。
現実ではプロレスの技であり、相撲の決まり手「鯖折り」とも混同されるが実際には似て非なる技である。
しかし忍殺世界におけるベア・ハッグの由来は、「江戸時代、レジェンドヨコヅナのライユウが岡山県の村を脅かしたグリズリーを素手で葬った際に用いたカラテ」ということになっている。

ヘイキン・テキ

自らの精神や感情を御し平常心を保つ精神修練。
後述の「ヘイキンテキ」と同一のものなのかは不明。

ヘイキンテキ

非常に注意深きニンジャ野伏力の活用。
石めいて完全にその気配を殺しながら身を隠すことで、敵に自らの存在を気取らせず、センサーをも欺く。
先述の「ヘイキン・テキ」と同一のものなのかは不明。
古事記には、ヘイキンテキを極めた結果、自身が石と化した事すら自覚しなかったミスティック(Mystic:霊媒師/超能力者)の伝説が記されているらしい。

ヘシキリ

カラテ奥義の一種であり、一点集中させたカラテを緩慢な動作によって対象に注ぎ込むことで、その破壊的効果を何十倍にも圧縮する技。
達人ともなれば、分厚い防弾ガラスや鉄板をまるで氷板を溶かすかのように扱うことができるという。
ルイナーの使うカラテとも類似しており、関連性があるのかもしれない。

ヘブンスルーキャノン

暗黒カラテ技。敵の懐で一瞬屈み、高く伸び上がり斜め上に拳を振り上げる。
元ネタは八極拳の八大招・立地通天炮と推測される。通(スルー)天(ヘブン)炮(キャノン)と字面もそっくり。

ヘルタツマキ

ニンジャスレイヤーが用いるスリケン投擲奥義。
高速回転しながら全方位へ無数のスリケンを嵐の如く放つ大群一掃用の殺戮スリケン・ジツであり、アイサツ直後の開幕ヘルタツマキで敵ニンジャの手勢(主にクローンヤクザ)が壊滅する場面もしばしば。
主に空中への跳躍から放たれることが多いが、地上で使用される場面も珍しい訳ではない。
また、スリケンを乱射しながらも敵味方を区別する精密投擲を行うこともできる。
真上の敵に対しては攻撃できないという弱点もある。

 

Twitter連載版の幾つかのエピソードでは、回転しながら多数のスリケンを放つ「タツマキ・スリケン」なる類似の技が登場しているが、これらは物理書籍版では技名を削除、もしくはヘルタツマキに修正されている。

ヘルホイール・クルマ

ジュドー33段で修得する暗黒カラテ投げ技。「ジゴクグルマ」とも表記される。
空中にて相手を掴んだ状態で高速回転、そのまま落下し地面に叩きつける。遠心速度とカラテを掛け合わせた破壊エネルギーは凄まじく、まともに受ければ地中深くにその身を埋められてしまう。
作中ではドミナントが相手の蹴り足を腕で絡め取り、そのままこのワザに移行するという格闘ゲームでいうところの「当て身投げ」(カウンター技)めいた使い方を披露している。
コミック『柔道一直線』の必殺技「地獄車」が由来か。

ホーミングウインド

ムチ・ドーの攻防一体カラテ。
身体を捻り、自身の身体を中心に螺旋を描くように鞭を振り回す。
元ネタは無双直伝英信流の形「追風」か。

ボールブレイカー

コッポドーの奥義。
つまるところ金的なのだが……想像してほしい、超常のカラテを練り上げて放たれた掌打が、明確な殺意を持って股間を激しく突き上げるという状況を。悪夢そのものである。
男性相手に命中すると一般人は一撃必殺、ニンジャもあまりの激痛にスタン状態に陥るし最悪死ぬ。
加えて言えば、使い手はスタンの回復など待ってはくれない。単純であるがそれ故に恐るべき一撃である。
なお、女性ニンジャやザクロに効くかどうかは未確認。
とは言え、股間部の恥骨や骨盤を骨折すると深刻な痛みが発生し、骨折時に動脈や臓器を損傷する可能性も高く、性別を問わず急所であることは間違いない。

ボディチェック

暗黒カラテ技。
激烈な踏み込みによって、肩から背中にかけての広い範囲を壁めいて叩きつける。
カウンター気味に食らわせる事で多くの強敵を打ち破っている。
ヘッズからの異称は「テツザンコ」(八極拳の「鉄山靠」から)。
なお、いわゆる身体検査の「ボディチェック」は和製英語であり、本来のボディチェックはアイスホッケーにおいて相手の選手を身体で食いとめるディフェンスを指す。

ボトルネックカットチョップ

首を切断するチョップ。
元ネタは伝説の空手達人・大山倍達の「瓶切り」であろう。
カワラ割りと並び、ニンジャの力量を比べマウンティングを行う為の最も基本的な作法の一つである。

ポムポム・パンチ

斜め上に突き出されるパンチという以外は詳細不明。
対空技として使われている事から、恐らくイギリスの艦載対空砲である「QF 2ポンド砲」、通称「ポムポム砲」が命名元であると思われる(原作者質疑応答)。
後述のポン・パンチとは異なるカラテである。

ボンジャン・センキュタイ

ボンジャン・バトル・ボンズに伝承されるヒサツ・ワザ。
螺旋回転しながら高く跳びあがり、空中の敵へ弩めいた勢いで繰り出す上下逆さの蹴り。
元ネタは「穿弓腿」と思われる。

ポン・パンチ

腰を沈めた姿勢から、ジュー・ジツの踏み込みを経て繰り出される必殺の威力を秘めたパンチ。
形意拳の「崩拳」のことと思われる(参照)。
その恐るべき威力は岩をも砕く破壊力を持ち、この一撃を受けた相手の胴体を貫通することも多々。
ニンジャスレイヤーを筆頭にサラマンダースローハンドリストレイントなど使い手は少なくなく、「ボンジャン・ポン・パンチ」のような特定流派由来のバリエーションも存在する。
中には両腕で繰り出す「ダブル・ポン・パンチ」を使用するタツジンも。
「サツバツ・ナイト・バイ・ナイト」では伝説のカラテ技の一種であると説明されている。

ワザ ま行

マカーコ

ブリッジ状態からのバック転。
技名は呼ばれないものの、ニンジャの回避動作としてよく使われる。
カポエイラの技であり、実際はしゃがみ状態からのバック転である。ポルトガル語で「猿」の意。
忍殺世界においては、後世にカポエイラやブレイクダンスへ転用された古代カラテ技らしい。

マキアゲ

イアイドーの奥義。
カタナを頭上に高く投げ高速でカラテ演舞を行い、落下してきたカタナを再び掴み突撃する。
なお、実在の剣道の技「巻上げ」は自身の竹刀を相手の竹刀の周囲を巻くようにして動かすことで、相手の手の中から竹刀を落とさせるというものである。

マネキネコ・パンチ

詳細は不明だが、ネコパンチめいてコンパクトなワンインチ距離戦闘に適した打撃技だと思われる。

ミゾ・ヅキ

ボー・カラテの奥義。
ボーで痛打を加えた場所から対象の力を漏れ出させ、対象を脱力・弛緩状態に陥らせる。

ムジヒ・デッドエンド

コトブキ・ドーのヒサツ・ワザ。無防備状態の相手の後頭部や頭頂部に連続パンチを当ててトドメを刺す。

ムーン・シャドウ

江戸時代に編み出されたイアイドーの奥義。
素早い踏み込みから相手の胴を大きく横薙ぎに斬りつける。
柳生新陰流の「月影」が由来か。

メイアルーアジコンパッソ

カポエイラの技。
両手を地につけて片足を軸にした後ろ廻し蹴り。実際に見るとこんな感じ
「メイアルーア・ジ・コンパッソ」と中黒を入れる表記もある。
ポルトガル語で"Meia Lua de Compasso"、「コンパスの半月」という意味である。
実際のカポエイラでは、必殺の決め技というよりこの技を起点に他の技へと発展させていくことが多いようだ。
実際ニンジャスレイヤーはメイアルーアジコンパッソからヘルタツマキへと繋げる連続技を披露している(「モータル・ニンジャ・レジスター」)。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

メイルシュトロム・オブ・アルビオン

英国式チャドー奥義。詳細はリンク先を参照のこと。

ワザ ら行

リトル・イデアのカタ

コトブキ・ドーの基礎であり、128種類の手の動きを反復練習により身体に染み込ませ、実戦において思考を経ずして敵の打撃をさばき、適切な反撃を加えるプロセス。
詠春拳の型である「小念頭」を指すと思われる。

ローリングソバット

前述のサマーソルトキックメイアルーアジコンパッソと並ぶ伝説のカラテ技。
現実の、ジャンプして横回転しながら足底を相手に当てるローリングソバットと同様のワザと思われる。

ロウレス・フロンティア

ピストルカラテの奥義。
片方の銃底をバックラー盾めいて使い、相手の攻撃を跳ね上げると同時にもう片方の手で相手の胴を狙った貫通チョップ突きを繰り出す技。

ワザ わ行

ワーム・ムーブメント

地面を高速でゴロゴロと転がるニンジャのカラテの基本中の基本。
どんなに高い地点からの落下の衝撃も着地の瞬間に転がることで全て受け流す。また、緊急回避移動手段としても用いられている。
パンキドー発祥の特殊回避動作であり、本流のカラテにフィードバックされた。
パンキドー使いであるサボターは前後開脚体勢からのワーム・ムーブメント移行、あるいはワーム・ムーブメントの寝たままの姿勢からのジャンプによる体勢復帰といった独特のカラテ・マニューバを見せている。

ワン・インチ・パンチ

拳が相手に触れた状態、もしくはごく短い距離から軸足に力を込め拳をねじり込む事で打つパンチ。受けた者はワイヤーに引かれたかのように吹き飛ぶ。
中国武術の「寸勁(すんけい)」の別名であり、我々の世界ではブルース・リーの使うそれが有名。
カラテにおいてワン・インチ距離の攻防は頻発するが、この技が使われることは珍しい。

ジツ

「ジツには亜種が常にあり、イクサには謎が常にあるものよ」――ナラク・ニンジャ

※ジツについては該当ページを参照な。
※ここでは複数の使用者が存在するジツを記載し、使い手が個人に限定されたユニーク・ジツは記載しない。登場人物一覧を参照な。

イタミ・ジツ

イタミ・ニンジャクランに伝わる、自身の受けた苦痛をエネルギーや回復力に変換させるジツ。自分が相手に与えた苦痛も力に変えられるらしい。
このジツの使い手であるニンジャに対してはいくら攻撃してもダメージを与えられないばかりか、攻撃するごとに相手を強化してしまうという状況になってしまう。グレーターニンジャにもなれば首だけになっても死なないという。コワイ!
ただし、あくまで「相手に与えられた苦痛」がないとジツが発動しないため、痛覚を破壊されると以降は回復出来なくなってしまう。また、自傷行為ではジツは発動しない、痛みを伴わない攻撃には無力である、急所(頭部)を一撃で破壊されれば死ぬなど、無敵に見えて意外に制約の多いジツでもある。

エンハンスメント・ジツ

身に着けた武器や義肢などにカラテを行き渡らせ、強度や破壊力などの性能を強化(エンハンスメント)させるジツ。ジツの対象物は、使い手ごとにそれぞれ異なる特定の色の光を纏う。
エンハンス・ジツと表記されるものもあるが、実際同種のジツと見てよいだろう。
シルバーカラスによるヤモト・コキへのイアイドー・インストラクションでも「カタナにカラテを注ぐ」という似た概念が提唱されており、このジツに通じるものを感じさせる。
シ・ニンジャのサクラ・エンハンスメント・ジツのような、ただの性能強化に留まらぬ恐るべき応用性を秘めた亜種(あるいは発展型)も存在する。

 

使い手一覧

使用者エンハンス対象エンハンス光の色
ゲイトキーパートンファー暗紫
サブスティテュート義肢薄紫
ジェノサイドバズソー
テンプラーブッダメイス不明
ドミナントエメイシ
ブラックウィッチシックル
ブラックロータス自身の腕?
ヤモト・コキカタナ、オリガミ等桜色

オボロ・ジツ

自らのニンジャ装束の排気口からガスを放出するジツ。
ヨトゥンの発生させる霧やブラックソーンの催涙ガスなど、その用途は様々である。

カゲムシャ・ジツ

物体にかりそめの命を与えて意のままに操るジツ。特に青銅に対して特異的な伝動効率を示す。
オダ・ニンジャのユニーク・ジツと推測され、彼及びオダ・ニンジャのソウル憑依者であるケイビインが用いているが、いかなる理由によるものか、タイクーンの子であるアケチ・ジョウゴもこのジツを使用している。
ニンジャスレイヤープラスシャード・オブ・マッポーカリプス(80):決戦兵器安土城の爆発四散では、カゲムシャ・ジツに関連してオダ・ニンジャが生来のサイコキネシスの使い手であったことが語られており、キネシス・ジツの発展形とも考えられる。

カトン・ジツ

いわゆる火遁術。炎や爆発を使ったジツ全般を総称する。
様々なバリエーションと亜種が存在し、使用する者は実際多い。
サイバネ改造によるもの、ニンジャソウルの能力によるもの、火吹き芸めいたものなど、その形態は多種多様。炎自体も自然現象の炎から超自然の炎まで多岐に渡る。広義でいえば火矢もカトンの一種らしい。
サイバネ型カトンの使い手は、本編中で明言されたサンバーン同様、ソウル由来で身に着けたカトン・ジツを電磁テクノロジーにより強化しているとのこと。適性のない者がただ火炎放射器やガスバーナーをインプラントすればいいというわけではないらしい。
超自然の炎を扱うニンジャの中には、炎・爆発に耐性を持つ者や、自身のジツ以外の要因で発生している炎を操ったり吸収出来る者も存在する。
イグナイトの瞬間移動やガルーダの飛行能力など、火炎による攻撃だけではなく副次的な特殊能力が付随する場合もある。
亜種も多く、アカイヌ・ジツヒトダマ・ジツコロナ・ジツなど個別に名前が付いているものもある。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

 

類型別カトン使い一覧

 

カトン・ジツは使い手が多い分、かませ犬的なニンジャも散見されており、ヘッズの間では常人の3倍の脚力スモトリ古代ローマカラテと並ぶ重大デスノボリの一種として見なされることも多い。
実際未熟なニンジャが使用した場合は相手をまるで捉えられず殺されたり自爆することもあるが、熟練のカトン・ジツ使いであればヘッズからのオタッシャ重点視とは裏腹に善戦することもままあるため、結局は本人の実力次第といえよう。
比較的ベーシックなジツであるが故に使い手も玉石混交である旨は本編中でも言及されている。

カラテミサイル

血中カラテのエネルギーを体外に放出して敵にぶつける遠距離攻撃のジツ。いわゆる「遠当ての術」めいている。
かつてニンジャ六騎士のゴダ・ニンジャが得意としたジツである。
カラテの名を冠しているだけあり、直撃するとカラテで殴られたようなダメージを受けるらしい。
実際インパクトのある名前だが、"missile"という英単語は兵器としてのミサイルの意味だけでなく弾丸や矢、投石など飛び道具全般を指す意味にも使用されるため、「カラテを飛ばすジツ」というようなニュアンスであろう。
スリケンと違い、ニンジャのカラテに引き寄せられるという性質を付与できる。この特性と発射速度や角度を工夫することで軌道を様々に操作できるため、自動追尾や拡散、浮遊機雷、バリアめいて自らの体の周りを旋回させる、など応用範囲が広く、強力な攻撃手段となる。
しかしその反面「殴れば直接伝達できるエネルギーをわざわざ体外に抽出して飛ばす」というまわりくどさ故に血中カラテの消耗が激しく、燃費は極めて悪い。
ヤモト・コキのオリガミ・ミサイルや、ディテクティヴのカラス・ガンもカラテ・ミサイルの一種であるようだ。
ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら

 

我々の世界における少林寺「百歩神拳」とイメージが重なる部分があるという意見も見られる。これは井戸の奥底を目掛けて正拳突きを繰り返し、水面に波紋を起こせるようになれば百歩先の相手を触れずに倒すことが出来るという、カラテの極地にあるような技である。
「高度に極まったジツはカラテと区別がつかない」という言葉は、あるいはカラテ・ミサイルを指したものなのかもしれない。

キネシス・ジツ

ネンリキによって触れずに物を動かしたり、宙に浮かせるジツ。「ネンリキ・ジツ」と呼ばれるものもあるが、ほぼ同一のジツと思われる。特にタナカ・ニンジャクランはこのジツに長けていたとされる。
用途やジツの規模は使い手によって様々であり、ケイビインアスラ・カラテに代表される武器を操って相手を攻撃する戦闘用サイコキネシスを始めとして、ウォーロックエンキドゥのようなタイピングに特化したもの、メタルベインのようにサイバネと複合させたものなど幅広い応用が利く。
上記のメタルベイン、及びワイアードソードフィッシュのように金属限定、ペイバックのソクシ・ジツのように心臓限定(?)と、対象が限定的なキネシスも多々存在する。一部のエンハンスメント・ジツも一種のキネシス・ジツといえるかもしれない。
カラテミサイルとは似て非なるジツであり、ニンジャスレイヤープラスディスカバリー・オブ・ミスティック・ニンジャ・アーツ(15):カラテミサイルと血中カラテ粒子には両者の見分け方・性質の違いが詳述されている。
なお、ネンリキを発生させている術者のカラテエネルギーに干渉することで対抗出来るらしく、ナラク・ニンジャは自身の暗黒カラテ放射によりラオモト・カンのキネシス・ジツを阻止した。

キリングフィールド・ジツ

コロス・ニンジャクランのニンジャが使う奥の手。
周囲を不可解な霧で包み、外界との接続を切り離した荒涼たる殺戮空間を形成するジツ。空間の細かな造作は行使者の原点めいた心象風景が反映されるようである。
空間内ではソウル由来の干渉力が制限されるようで、フィールド内ではジツを行使することが出来なくなる(スリケンも生成不可)ため、相手は純粋に素手や武器によるカラテ一本での勝負になってしまう。なお、ジツ使用者は武器等を持ち込むことが可能である。
コロス・ニンジャクランの「コロス」は殺戮に重点を置いたカラテを研鑽することが由来と思われるが、ジツや小細工を「殺す」という意味合いもあるようである。
起動時にはカラテシャウトとは違う「トリガー」となるシャウトが必要となるが、定形のものはないようだ。
また、有効射程の概念があるようで、シャウトから実際に空間に引きずり込まれるまでのわずかな間に使用者との距離が離れれば、回避することも可能。その場合、使用者だけが空間に入り、自発的な脱出が出来なくなるというバグめいた挙動が起こってしまう。
ジツ重点のニンジャを完封し得る強力なジツである反面、その代償も巨大であり、フィールド中に滞在するだけで精神がヤスリがけめいて削られてしまう。フィールドを脱しても過去手にかけた犠牲者が記憶の深淵から墨絵めいて現れ、安息の時間を与えない。無論、このジツから生きて逃げ延びた相手も同様である。
デソレイションとの激戦を切り抜け、キリングフィールドを離脱したニンジャスレイヤーもしばらく心に澱を抱えてしまい、それを利用されて窮地に陥ったこともあった。
実際強力なジツだが、どんなジツでも確実に封じられるというわけではないらしい。また、ジツの強さには個人差があるという(参考:12)。
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ゲン・ジツ

周囲に特殊な力場を形成し、範囲内の者の知覚や精神を乱すジツ。
主にダマシ・ニンジャクランが取り扱う。
ヒュプノ・ジツフドウカナシバリ・ジツなどの他の幻惑系ジツと比較すると、効果が極めて大規模かつ広範囲に及ぶ場合が多く、集団戦でも強力な威力を発揮する。
標的はおろか、時には地の文や読み手すら惑わされてしまうほどの実際恐るべきジツである。

コリ・ジツ

主にコリ・ニンジャクランのニンジャが使用するジツ。
ジツの開祖はコリ・ニンジャ。彼は冷気の力とスイトン・ジツを組み合わせることで、恐るべきコリ・ジツの原型を編み出したという。
その内容は多岐に渡り、冷気を直接相手に浴びせる、剣や盾といった接近戦用の武器、あるいはスリケンクナイ・ダートといった飛び道具を生成する、戦闘の補助として足元の水や空気を凍らせて踏み台にする、傷口を氷で塞いで応急処置を行うなど、様々なワザが存在する。
これはコリ・ジツの応用性もさることながら、第3部においてホワイトドラゴンの下に集ったコリ・ニンジャクランのニンジャ達が多く登場したことも関係しているだろう。
作中において「コリ・ジツ」の使い手であると明言されているニンジャは意外と少ないが、基本的には氷に関するジツを使用する者は広義のコリ・ジツ使いと解釈して問題ないと思われる。
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シニフリ・ジツ(マッタキ)

一時的に心臓とニンジャソウル活動を停止させ、マッタキ(全くの)死を偽装するジツ。
「ゼロ・トレラント・サンスイ」のTwitter連載時はそのまま「マッタキ」という名前であったが、その後原作者のミスとして修正された。
使い手ではミニットマンシズケサが有名。このうちミニットマンはそのまま「死んだふり」として使っているが、シズケサは死を偽装したまま移動することが可能であり、ステルス・ジツと合わせて隠密行動に使用している。
なお、長時間心臓を停止させていると当然ながら不可逆的な死に至る。かつてトザマ・ニンジャは天守閣で敵に包囲された際にこのジツを長く使い過ぎ、完全に心停止して死亡したという。
また、ディテクティヴも肉体から超自然のカラスを放つ事で心停止に至るジツを使えるが、こちらは放ったカラスを通じて周囲の状況を把握したり、カラスを肉体に戻して復活するなど、通常のシニフリと少々勝手が異なる。そのため、純粋のシニフリとは違うジツの可能性がある。

スイトン・ジツ

いわゆる水遁術。水を操って攻撃したり、自身の身体を水に変えてアンブッシュを仕掛けるジツ。
ジツの開祖については、ウミ・ニンジャスイ・ニンジャミズ・ニンジャなど諸説あるが、その中で最も有力視されているのはアクア・ニンジャであるという。
忍殺世界ではスイトン・ジツ使いは非常に少なく、このジツの使い手であると初めて明言されたヴォジャノーイが登場したのは連載開始から8年目となる2018年であった。
リキッドが用いるスイトン・ジツはスライム・ニンジャクランのニンジャのジツと似ており、それらもスイトン・ジツに含まれている可能性がある。
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ステルス・ジツ

作中においては、光学的に自らの姿を消す意味で使われることが多いジツ。
主にシノビ・ニンジャクランのニンジャが得意とする。
その殆どはステルス機能を持った装束を用いて姿を消すというものだが、シズケサはこれに自らのジツを加えることでより完成度の高いステルス状態を実現しているようだ。
単純に光学迷彩を行っただけでは足音や足跡、衣擦れや息遣いなどニンジャ観察力を用いて見抜ける要素も多いため、それらをどれだけ消せるかがステルス・ジツのワザマエの度合いといえる。
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ゼゲン・ジツ

他者を魅了して催眠術にかけたり、思うがままに操ったりするジツ。
自分の目の輝きを見せることでジツをかけるなど、ヒュプノ・ジツフドウカナシバリ・ジツと類似している点もあるが、こちらは基本的にモータルにしか通用しない代わりに長期間に渡って効果が持続するのが特徴らしい。
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タタミ・ジツ

超自然のタタミを召喚するジツ。「マスタータタミ」ことソガ・ニンジャの代名詞とされるジツであり、古事記にも書かれているという。
ソガ・ニンジャのユニーク・ジツとも思われるが、ダンア・ニンジャがソガ・ニンジャからタタミ・ジツを受け継いでいることから、ソガ・ニンジャクラン内には伝わっていたようだ。

ドク・ジツ

読んで字の如く、毒を扱うジツの総称。
特にヘビ・ニンジャクラン(Twitter連載時はトカゲ・ニンジャクラン)が得意とするとされている。
バジリスクニーズヘグの様に武器に毒を塗り込める者、モスキートの様に特殊な器具によって毒を注入する者、シーワーラットの様に自らの身体に毒を持つ者など、使い手によって形態は様々。広義では毒矢もドク・ジツの一種となるらしい。
また、ドク・ジツの使い手の中には、自身が毒に対する強い耐性を持っているケースがまま見受けられる。

ドトン・ジツ

土や岩を利用して攻撃するジツ。基本的には穴を掘ってその中に隠れ潜んだり、地下から移動してアンブッシュを仕掛けたりする。
名前からしてこのジツの専門家であろうセンチピードの長距離ドトン・アンブッシュに代表されるが、ニンジャスレイヤーディヴァーラーブルーブラッドなどの特にドトンに秀でているわけではないニンジャが即席で行うケースもある。ドトンの中でも岩やコンクリートなどに潜行するジツは高度とされる。
キノコ・ニンジャクランの得意とするジツでもあるようだ。

 

亜種・変種のドトン・ジツを使うニンジャも多い。
例を挙げると、スタラグマイトのドトンは地面に潜るのではなく、周囲の地形に同化し移動するものである。また、ノーハイドの使うドンデンガエシ・ジツも一見地面と関係ないながらドトンの一種とされている。これらを見るに、土に限らず通常移動困難な地形を移動するジツはドトンの範疇に含まれるのだろう。
グレイヴディガーのドトン・シールド・ジツのように、土そのものを動かしたり制御するドトンも存在する。
それらのような超人的なジツの他にも、バグベアーが見せた土煙による目くらましのように、実在の忍者が使った「敵の行動を阻害し逃走や攻撃に繋げる」ことに重点を置いた、本来の意味での土遁術に近いドトンも登場している。

ヒカリ・ジツ

主にヒカリ・ニンジャクランのニンジャが使用するジツ。
比較的オーソドックスなものとしてはレイディアンスの全身から光を放って相手の視界を奪うジツが挙げられるが、一方でジルコニアが使う任意の接触対象に有害な結晶体を寄生させるジツもヒカリ・ジツとされており、その内容は使い手によって千差万別である。これはヒカリ・ニンジャクランのニンジャがヒカリ・ニンジャの力の片鱗を探し求める巡礼者達であるという事情から来ているものと思われる。
ナラク・ニンジャ曰く、ヒカリ・ジツは基本的には「怯懦な目眩まし」に過ぎないとのことだが、ジャスティスはテックを用いることによってジツを強化し、ニンジャの脇腹を抉るほどの威力を実現している。

ヒュプノ・ジツ

相手を幻惑して操る催眠術めいたジツ。「サイミン・ジツ」と呼ばれるものもある。
パープルタコは相手に自分の目の輝きを見せることで発動しているが、メズマライズは自らの手の動きを相手に見せることでジツをかけており、その手順は使い手によって様々である。
一見してフドウカナシバリ・ジツと変わらない効果だが、サブジュゲイターの亜種フドウカナシバリ・ジツである「ヨロシ・ジツ」は名鑑によると「特殊ヒュプノ・ジツ」であるらしく、ほぼ同義のものと見てよいのかもしれない。名鑑から設定が変更された可能性もある。
モルフェウスが使うネムリ・ジツはヒュプノ・ジツの亜種とされ、複雑な手順と引き換えに広範囲不特定多数の標的を催眠状態に陥らせた上で殺害するという大規模なものである。

フドウカナシバリ・ジツ

我々の世界で忍者の技として知られている「不動金縛り」は主にシャウトによる瞬間催眠によるものだが、本作においてはいわゆる「瞳術」めいたジツとして描かれる場面が多い。
『甲賀忍法帳』や『NARUTO』など他所のニンジャ作品でもしばしば最強格、あるいは物語上重点のニンポとして扱われることが多い、由緒正しいニンジャのジツである。
名前からすると敵を金縛りにするだけに思えるが、実際には使い手の瞳を見た者を思うがままに操ったり、精神を破壊したり、石化させたりと様々な効果がある。
上位の使い手によるものは視線を合わせる必要すらなく、目から放たれる光線により一方的に効果を発揮する強力なジツとなる。
コブラ・ニンジャクランのニンジャが代表的な使い手だが、他にも様々な亜種が存在する。

ブンシン・ジツ

文字通り自分のコピーめいた分身を1~複数体作り上げ、相手を幻惑・翻弄し同時に多方向から攻撃を仕掛けるジツ。
古事記のニンジャ神話にも登場し、モータルの間でも(ニンポ的な意味でではあるが)高い知名度を誇るニンジャのジツの代表選手の一つ。しかし実際は極めて習得が難しい希少なジツであり、2019年現在までに連載上に登場した正統な使い手はコンジャラーサイグナスの二人のみ、ジツを応用したカラテを用いるキリンギを含めて僅かに三人である。アガメムノンがデン・ジツを使った強力な「デン・ブンシン」を使用するが、これでも四人である。
他にはシャドウウィーヴが編み出したブラックドラゴンの影を操るジツ、覚醒直後に見せた自身の影を12体同時に編み上げるジツもブンシン・ジツの一種といえよう。
IRC空間上という舞台に限定するならば、ダイダロスが得意とする多重ログインによって自らの論理肉体を大量増殖させる攻撃もサイバーブンシンと称される。

 

作中で見られるのはもっぱらサイバネ改造した自身の肉体を複数のパーツに分離させて操る「サイバネ・ブンシン・ジツ」であり、こちらはソーサラーディスメンバメントデュラハンなどの使い手が登場している。いずれもパーツの一つを破壊されたぐらいでは致命傷とはならないが、頭だけはいかんともし難いためそこを攻撃されて敗北するケースが多い。
また、バイオニンジャのボタニックは自らの餌食となった死体を身体から伸ばした蔦を用いて操る「バイオ・ブンシン・ジツ」を使っており、マッポーの現代ではテックの力で生み出されたジツの方が主流になっているようだ。
他にも、自らが脱ぎ捨てたニンジャ装束を囮にして相手の背後に回るという、我々が知るところの「変わり身の術」に近い戦法が地の文によってブンシン・ジツと説明されたこともある。

ヘンゲヨーカイ・ジツ

己の肉体を人外の存在へと変化させることによりニンジャ膂力やニンジャ耐久力を大幅強化し、さらに鋭い牙や頑健な装甲などケモノめいた能力を得るジツ。
変化後の姿や能力、ジツの性質は使用者によって実際様々で多様性に富む。
ザ・ヴァーティゴ=サンによると、フィルギアの変身能力はヘンゲヨーカイ・ジツとは質の異なるものらしい。
アクマ・ニンジャクランのニンジャが使用する「アクマ変身」もこのジツとの類似性が指摘されているが、実際同種のジツなのかは不明。
ちなみにバイオテックを使えば疑似的にこのジツを用いることが可能であり、ジャバウォックブルーオーブなどが怪物に変身している。

マバタキ・ジツ

ごく短距離を瞬間移動するジツ。長距離を移動するにはジツを連続して複数回使用する必要がある。
ジツの行使者に接触している者も同時に瞬間移動するという性質があり、これを利用して標的を拉致することも可能。
相手との間合いの調節や逃走において非常に有用なジツだが、縄等で拘束されている状態でジツを使用しても拘束を抜けることは出来ないという弱点を持つ。
また、前述の性質から、相手に直接掴まれている場合もジツのみで状況を打開することは不可能である。

ムテキ・アティチュード

全身を硬化させる超自然のジツであり、ジュー・ジツの一つ。
使い手によっては全身を硬化する以外の特殊な亜種を使いこなす。
その防御力は実際脅威的で、ゴライアスアロンダイトのように連携によってその恐ろしさが発揮される使い手もいる。
しかしながら「ムテキ」というコトダマ自体が古くから存在する奥ゆかしい逆説的デスノボリであり、打ち破られることは実際多い。硬化中身動きが取れなくなる、極度の精神集中を必要とするためテレパス=ジツによる精神攻撃には無防備といった弱点を持つ。
また実際の防御力には上限があり、一点に対する強力な集中攻撃、ムテキでは防御できないジツ、関節技・ストレッチ技などによって破られる事例が確認されている。
"attitude"とは心理的、ないし物理的な「身構え」を意味し、「無敵の構え」といった意味を指している。この名の通り、基本的には一定の構えやポーズを取る必要があり、全身ムテキ状態を維持したまま動き回れるニンジャは現時点では登場していない。

 

なお、ザ・ヴァーティゴ=サンとウィルキンソン氏による質疑応答ではムテキが破られるのはカラテの問題と明言されたため、ムテキをデスノボリ扱いされた使い手についてはつまりそういうことなのであろう。場合によっては破る側のワザマエと合わせて褒めるべきなのではないかとも思われる。
また、ザ・ヴァーティゴ=サンによるとこのジツは原作者が実際の空手の三戦から発想を得た可能性があるとのこと。

 

使い手一覧

類型使い手
純粋ムテキ・アティチュード(全身硬化)アイアンヴァイスアイギスシールドアダマンタインアロンダイトインヴィンシブルコロッサスゴライアスブラックメイルラジエイター
部分的ムテキ・アティチュード(部分硬化)アイアンヴァイスストームタロンファランクスベンケ・ニンジャ
変種ムテキ・アティチュードヴォルケイノースティールローズネザークイーンハーキュリーズブラスハート
エンハンス型ムテキ・アティチュードガーディアン
衝撃の外部伝達「エスケープメント・ジツ」トゥールビヨン
カラテによる無敵防御「カラダチインターセプターインターラプターサラマンダー
カラテによる瞬間的無敵防御「サツキニンジャスレイヤーサツバツナイト
詳細不明クラックタンク

ムテキ・フィールド

カラテ力場による不可視の障壁を発生させるジツ。
自分自身だけでなく周囲の仲間も包み込むことができ、スリケンや銃弾程度であれば難なく押しとどめることができる。
イージスニンジャ・クランなどが用いるという。

ユメアルク・ジツ

遠く離れて逢えぬ平安時代の貴族ニンジャ達が編み出したといわれるジツ。
他人の夢の中に侵入できる。現代ではアラクニッドが使用。
ヒミツめいた会合などに便利だが、周波数を合わせるのが難しい、空間の支配権は相手側にあるため戦闘行為は困難、などの欠点がある。
シルバーキーサロウのユメミル・ジツはこれの亜種、あるいは発展させたものと考えるべきか。
我々の世界において、平安時代の貴族の間では「誰かが自分の夢に出てきた」際、それは「出てきた相手が自分のことを想い、魂となって自分のところに訪れた」と解釈されていたという。恐らくはこの風習がジツの元ネタであろう。