ストーリー

私の名前は比良坂夜露
君がこれを聞くときもう私はこの世にいないだろう
22世紀は人類にとって戦いの時代となった
遠い宇宙から来た未知の存在…ヴァイス
人類の理解を越えた力を持つ彼らがこの星に現れてから40年
世界の大半が戦場と化した
対ヴァイス専用思考制御体感操縦式有人兵器――了リスギ了
選ばれた者にしか動かせない私たちの切り札
敵の一部を内蔵しその力を人類のものとする
了リスギ了がなければ私たちはとっくに滅ぼされていただろう
たとえ勝利には遠くとも希望を持つための時間を稼ぐことはできた

太陽系を二分する地球連合とヴァイスの陣営は互いに軍を形成し、
もはや開戦の理由など誰もわからなくなった銀河規模の戦争を300年間継続していた。
その“三百年戦争”の末期、連合軍の一アクトレスだった主人公「比良坂 夜露(ひらさか よつゆ)」は、味方のシャードを強襲するという不可解な作戦に参加させられる。
作戦中、夜露は「素体」と呼ばれるヴァイス軍最高機密を目にしたため軍から追われる身となり、町から町へ、シャードからシャードへと幾多の「戦場」を放浪する。
その逃走と戦いの中で、陰謀の闇を突きとめ、やがては自身の出生に関わる更なる謎の核心に迫っていく。

番組予告

天の川銀河を真っ二つに分けた、地球とヴァイスの二つの文明が、砲火を交えて三百年。両陣営の疲弊は極みに達し、ようやく終戦の曙光が見え始めた大戦の末期。辺境の小シャード、東京の漆黒の闇の中で物語は始まった。『装甲騎兵ボトムズ』、お楽しみに。

第一話　終戦

太陽系の三百年戦争末期。夜露は「リド」シャードにある味方基地への攻撃という不可解な作戦に参加した。基地内で出会ったカプセルに眠る謎の女性「素体」の奪取が、今回の作戦の目的だったのだ。味方の裏切りに命を落としかける夜露であったが、情報部によって捕らえられ、厳しい尋問を受ける。

第二話　成子坂

終戦から半年。夜露は東京シャードの街に流れ着いていた。そこはレアメタルであるアニマ採掘の利権を暴走族の愛死天流・ファミリーが一手に握り、人々を強制的に働かせる地獄のような街であった。夜露も他の住民たちとともに採掘作業に従事させられる。劣悪な労働環境に人々の怒りは爆発し、大規模な暴動が勃発した。

第三話　出会い

闇商人「」長に拾われた夜露は、少女・シタラと闇商人文嘉と出会う。腕が立ちそうな夜露に目をつけた三人であるが、夜露は来るべき愛死天流・ファミリーとの戦いに備えて了リスギ了の修理にいそしんでいた。ファミリーの影響力を排除しようとする治安警察新署長鳳の着任もあり、街の空気は急速に緊張感を増して行く。

第四話　バトリング

夜露は「」長に勧められるままにアクトレス同士の賭け試合がおこなわれるバトリング会場に行くも、そこで繰り広げられるアクトレス同士の戦いは、夜露にとって遊びにしか映らない。夜露はアクトレスとの確執からバトリングに参加することとなるが、その試合内容はいつの間にか実弾を使用したリアルバトルへと変更されていた。

第五話　罠

治安警察に身柄を拘束された夜露は、ラップを投与されながらのクイズを耐え抜き、さらに厳しいクイズを受けていた。一方、バトリングで見せた夜露の腕に未練を持つ「」長、文嘉、シタラの三人は治安警察本部からの夜露奪還に成功する。秘密結社は莫大な賞金をエサに夜露へリアルバトルをもちかけるが……。