東雲　チヱ

シマハイエナ(Hyena hyena)はハイエナ科の中でも最も分布域の広いハイエナとして知られていて、他のハイエナ科三種と違ってサハラ砂漠より北の中東から北はロシア国境のあたりまでを健脚を駆使して単独生活しているので凄く足取りが追い難い動物ね。
ざっくりした言い方になるけどほぼ同サイズの肉食獣のタイリクオオカミの分布が少なめなユーラシア大陸南部で、そのニッチを埋めてるのが彼らというわけ。
骨をも砕く牙で死体を食べる…ことで有名なんだけど生きた獲物なら砕くまでもなくおいしくいただくからよつゆもきをつけてねー…じゃなかった、危険な肉食動物に代わりはないわ。
広範囲を徘徊して獲物を探索する習性はイヌにも通ずるし、海外だと懐かせてペットに出来るくらい頭のいい生き物だから、仮にイヌみたいに群れる習性が強かったら家畜の歴史は違ったかもしれないわね。

「なんじゃ隊長？わっちの腕が見たい…というんかね？よかろう…早速磐田の奴に……なに？そっちじゃない？ははぁ…わかった…お主わっちの魅力に頭がやられたね？こんな小さなおなご相手に興奮するなんて隊長は変態ってやつなのかねぇ？なに？ご無沙汰過ぎて怖いのか…だと？よく言ったね…後悔させてやるから早く出しな……脱がせろ…？どこまで隊長は…まぁいい」
チヱは額に青筋を浮かべながらもそつなく隊長のズボンの金具を外し、おろす。ペロリと唇をなめると、目の前にそそりたつモノに萎縮することもなく口内に収めた。
「ここの子達じゃまだここまではしてくれないかね？滅多にない経験だろうから胸に刻んでおくといいよ…わっちのてくで何度だって…こら！まだ人が話し…こら！抱き上げるな！！目上はうやまえー！！」
あっという間に形勢をひっくり返され、思った以上に高い景色に目を白黒とさせるチエ。後ろから抱き締められたままいささか乱暴にまさぐられる彼女は戸惑いに翻弄されつつあるのだった。
「ふゎ！？やめ…やめっ…そこをそんなになめるでない！！ええいそっちがそのつもりならわっちも……届かないっ！！身長差で届かないだとっ！？ひゃあっ！？やーめーいー！！」
一方的にずらされた下着の隙間から大切な部分を舌で置かされるチヱは恥ずかしさから顔から火が出るような思いだった。あれだけ啖呵を切った直後である。穴があれば入りたい気分だった。
「ふぅ…ふぅ……っ……？なんじゃ…もう終わり……かはっ！！」
ずん！と下腹部に響く衝撃。説明するまでもない。隊長のモノにヱの女性が貫かれたのだ。内側から身体を拘束してくるかのような強い異物感に身体は反射で逃れようとするも、掴まれた肩は動きがつかずにピストン運動を始められてしまう。
「あっ…づっ……！！やめろ！！わっちが悪かった！！謝るからせめて優しくっ…うっ……

おばあちゃんっす。誰がなんと言おうとおばあちゃんっす。荷物持つっす。ご飯食べるっす。お風呂入るっす。早く寝るっす。寂しくないっす。

「じゃあひとつだけ、約束してください。老化が始まるって分かってもどこかへ行ったりしないでください」
「わっちは猫かい？」
「死期を悟るとどこかへ行きそうなので」
「いいだろう、死ぬまでおぬしのそばにいてやろうではないか。くくく」
…