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AIメインフレームやLWCなど重要なブロックを狙って破壊できるEMP攻撃は、クラフトにとって非常に大きな脅威となる。このページでは、EMP攻撃に対する基本的な防御方法について紹介を行う。
EMPの基本的な性質
EMPに対する防御方法について触れる前にEMP攻撃の基本的な性質について復習しておこう。
EMPの攻撃対象となるブロック

EMPで受けるダメージは、EMP感度/Susceptibilityに比例する。例えば感度20%のブロックが基礎ダメージ1,000のEMPを受けた場合、200のダメージを受ける。感度が0%のブロックはEMPによるダメージを受けない。
感度があるブロックとしては、AI関連ブロック、制御ブロックおよび一部の推進器ブロックなどが挙げられる。
EMPの伝達
EMPの伝達について、その特性をいくつか紹介する。
隣接マスへの伝達

EMPは隣接しているブロックを介して伝達する。感度が0%のブロックはEMPによるダメージを受けることはないが、EMPが伝達する経路にはなり得る。
この“隣接”という部分が曲者で、接続判定が無い場合でもブロックが隣り合っていれば、EMPの伝達経路となり得る。
コンストラクト間の伝達

EMPは、タレットやスピンブロックなどほかのコンストラクトに載っているブロックにもタレットブロックなどを介して伝播する。
同じマスの通過禁止

EMPは着弾地点を除き一度通過したマスを二度と通過しない。この特性は、後述する袋小路配置としてEMP対策に活かすことができる。
与えられるEMPダメージが大きいルートを優先

EMPは与えられるダメージがより大きいルートを優先する。ただし、サージプロテクターのダメージ軽減係数は考慮されない。
より近くの目標を優先
より減衰が少ないルートを優先
ブロックの抵抗とEMPの減衰
ブロックにはEMP抵抗が設定されたものがあり、このブロックをEMPが伝達すると1mごとに割合および固定値でEMPダメージが減衰する。例えばメタルブロックには、1%の割合と2の固定値で抵抗が設定されているため、EMPが1m伝達するたびにこの値がダメージポテンシャルから引かれることになる。

主要な構造ブロックに設定された抵抗は以下のとおり。
主要構造ブロックの抵抗
| \ | 木 | 強化木 | 石 | 軽合金 | メタル | ヘビーアーマー | ガラス | ゴム | 鉛 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 抵抗 | 15%+30 | 8%+16 | 15%+30 | 5%+10 | 1%+2 | 0%+0 | 15%+30 | 30%+60 | 1%+2 |
上の表を見ればわかるように、構造材ブロックの抵抗の大きさは……。
ゴム>木・石・ガラス>強化木>軽合金>メタル・鉛>ヘビーアーマーとなっている。
ヘビーアーマーは抵抗が0のため、減衰を全くしないままEMPを通してしまう。
対EMP防御の方法
前述のEMPの基本的な性質を理解したうえで、EMPに対する防御手段について紹介する。
サージプロテクタ―の設置
保護対象ブロックの周囲にサージプロテクタ―を設置し、EMPがまずプロテクターを優先するようにすることで、対象ブロックを保護することができる。プロテクターの耐久値は1mのもので250と低いが、このブロックのみEMPによるダメージを5%“まで”減らす特性を持っている。
プロテクターは、HAやメタルなど抵抗が少ないブロックに隣接させた方が、より広範囲に着弾したEMPを誘引することができ、効果的。ただしサージプロテクタ―は、最小サイズでも1個あたり50マテリアルとそこそこ値が張る。いたずらに大量使用するとクラフト全体の高コスト化に繋がりかねないので、後述するほかの防護手段と組み合わせて使用するのが効率的だろう。

高抵抗ブロックによる絶縁
プロテクターの設置に加え保護対象ブロックをゴム、木または石など抵抗の高いブロックで絶縁(保護対象ブロックが絶縁素材以外に隣接していない状態にする)することでより効率的な保護が可能になる。

保護対象ブロックをメタルブロック上に直置きした場合、プロテクターによる保護を行っていても、保護対象ブロックにEMPが流れてしまうケースがある。特にヘビーアーマーブロックは、抵抗値が0であるため、ヘビーアーマーに保護対象ブロックを隣接させると容易にEMPが流れてしまう恐れがあり、注意が必要だ。

保護対象ブロックをゴムによって絶縁した場合、より保護対象ブロックへEMPが流れにくくなる。
サージプロテクタ―の袋小路配置
EMPは着弾地点を除き同じマスを2回以上通過しないため、プロテクターを1か所のみほかのブロックに隣接した状態で設置することで、潜在ダメージが大きなEMPを受けた場合でも、複数のプロテクターが破壊されることを防ぐことができる。
EMP対策によるクラフト全体のコスト上昇をある程度抑制できるため、マスターしておくとお得なテクニックだ。

プロテクターを1列に並べて配置したケース。潜在ダメージの大きなEMPを受けた場合、プロテクター同士を伝ってEMPが流れ、すべてのプロテクターと保護対象ブロックが破壊されてしまっている。

プロテクターを千鳥足状に配置したケース。上の例と同ダメージ量のEMPを流しているが、破壊されたプロテクターは1個のみ。
デバッグツールによるEMP対策の評価
EMPへの基本的な対策については前述した手段を駆使していくわけだが、構造が複雑な実際のクラフトに適応するとなると、事前の予想とは異なった動作をしてしまうことも珍しくない。そうした場合に役に立つのがデバッグツールを活用したEMP対策の評価だ。
EMP対策の評価に使えるデバッグツールは、アバターツールのデバッグ-EMPとビルドモードツールのダメージデバッグの2種類。
これらのツールを活用することで、プロテクターの設置や保護対象ブロックの絶縁に漏れがないか確認し、EMP対策をより万全なものにできる。
デバッグ-EMP
デバッグ-EMPはアバターツールの一つで、任意のダメージ量のEMPを好きな場所に流すことができる。

デバッグ-EMPを使用するためには、まずZキー(デフォルトキーコンフィグ)を押してキャラクターシートを開き、デバッグ-EMPを空いているスロットにセットすることでツールが使用可能な状態になる。
キャラクターシートによる設定が終わったら、セットしたスロット番号のキーを押すことで、デバッグツールを使用することができる。

右クリックでデバッグツールの設定UIが開く。スライダーまたは数値ボックスに数値を入力することで、デバッグツールで流すEMPの潜在ダメージ量を調整できる。

設定が終わったら、EMPを流したいブロックに視線を合わせ左クリックすることで、EMPを流すことができる。
ダメージデバッグ
ダメージデバッグは、そのクラフトが受けたダメージの詳細を確認できるツールである。

ダメージデバッグを使用するためには、まずビルドモードまたは対象クラフトに視線を合わせた状態でShift + Eキー(デフォルトキーコンフィグ)を押した際に表示されるビルドモードツールのダメージデバッグタブを開き「EMPの影響を記録」のチェックボックスをONにすることで、ダメージデバッグが有効化される。

ダメージデバッグが有効化された状態で、クラフトがEMPダメージを受けると、EMPが伝播した経路が水色の立方体で表示される。また、この状態でVキー(デフォルトキーコンフィグ)を押した際に表示されるクラフト情報またはビルドモードツールが表示された状態で、この水色の立方体にカーソルを合わせると、その時点でのダメージポテンシャルやブロックに与えたダメージを確認することができる。

ダメージ記録の表示が増え過ぎた場合は、再びダメージデバッグタブを表示し、「すべて消去」ボタンを押すことで、ダメージ記録を削除することができる。
また、EMP対策の検証が完了した後「EMPの影響を記録」のチェックボックスを外しておくことも忘れずに。
対EMP防御の実装例
ここでは、今まで紹介した対EMP防御の具体的な実装例をいくつか紹介したい。
AI区画

外殻は、HAを使用してEMP以外の攻撃から防御を行っている。
AI関連ブロックは、底面でゴムブロックを介してHAブロックに設置している。底面以外の面はHAに対して1mの空間を設けて絶縁を行っている。
写真ではやや見にくいがサージプロテクタ―は袋小路配置にしたうえで、HA部分に設置している。
センサー

センサー部はゴムまたは石を用いることで、本体と絶縁をしている。石はゴムと比べて抵抗に劣るがヘルスおよびACが高いため、EMP以外の攻撃を受ける可能性がある場所への使用に適している。
センサー類をタレットの上にまとめて配置し、タレットをゴムブロックの上に配置することで、タレット上にEMPが伝播しにくくすることができる。


以前の執筆中のソースは、コメントアウトしてあります。 -- araki? 2024-06-21 (金) 00:00:29