パドル・帆

Last-modified: 2020-12-09 (水) 23:28:55

概要

レトロな方式の推進機構。出力はわりと出るのでそこまで遅くはない。
資源を消費せずに移動できるので、輸送船などにおすすめ。または浪漫。

パドル

編集時Ver.3.1.1.4

0.ざっくりとした説明

水と接すると反発力を発生させる。水をかく速度が速いほど力も強くなる。スピンブロックに乗せて使用する。

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1.パドルのしくみ

パドルの機能は、
「水中にある瞬間、パドル自身の前フレームからの移動距離に応じて逆方向の力を発生する」である。*1
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1フレーム*2に40°回転し、ちょうど9フレームで1周するパドルを例にとって説明する。

2.パドルの発生する力の合計

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水面がこの位置にあるとき、9フレームのうち有効な瞬間はこの4つで、
発生する力はこの4つ。


paddle_ex31.jpg
これらの力のベクトル*3を合成するとこのようになる。
推進力だけでなく、少しだけビークルを持ち上げる力も発生するのが分かるだろうか。

3.基本は水面近くに設置すること

水面をもう少し上げてみよう。
9フレームのうち有効な瞬間はこの7つで、合成されたベクトルはこのようになる。
paddle_ex4.jpg
力が発生する機会は増えたが、合成された力は減っている。
進行方向と逆の力が発生してしまうからだ。

水面を下げても同様に合成された力が小さくなる。
ふつう、スピンブロック付近に水面が来るようにすると力が最も大きくなる。

4.Articulated paddle(関節パドル・連結パドル)

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力の発生するしくみは同じだが、発生する力がビークルの前後方向のみになる。
ビークルを持ち上げる揚力が発生しないので使いやすい。

5.パドルのモータードライブ

パドルがある根元のスピンブロックのモータードライブが有効ならば、
パワーを消費することでパドルの発生する力が最大11倍になる。
paddle_ex10.jpg
ただし、スピンブロックの回転速度が0ならば力は増幅されないことに注意しよう。

複数スピンブロックを使うと消費パワーを節約できる(仕様変更の予定はないらしい)。

6.潜水パドル(応用編)

これらの仕様を組み合わせると、実は完全に水没していてもパドル推進を行うことができる。

詳細を見る

6-1.潜水パドルの可能性

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ふつう、完全に水没していると合成ベクトルは打ち消し合ってゼロとなる。
これは1フレームに180°回転していても同様。

6-2.カラクリ

しかし、後ろ側に回すときだけモータードライブを有効にするとどうだろうか。
差し引きで前に推進する力が発生する。
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奇数フレーム
・モータードライブを有効にする
・パドルを前から後ろへ180°回転する
偶数フレーム
・モータードライブを無効にする
・パドルを後ろから前へ180°回転する

(以降繰り返し)

6-3.1フレームで180°回転するには

パドルを1フレームにちょうど180°回すにはコツがいる。
継続スピンモードは回転速度の指定が度ではなくラジアン*4なので、どうしてもズレが出てしまうのだ。
最大で30ラジアン/秒、つまり1フレームに約43度が最大である。
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paddle_ex41.jpg
角度指定モードに変更し、「継続スピンモードで指定した速度で回す」のチェックを入れ、
入力があったときに36度まで回すように設定する。
これを5個重ねることで1フレーム180度回転を実現する。

6-4.モータードライブのON/OFF

ふつうはACBなどからスピンブロックのモータードライブを変更することはできない。
しかし思い出してほしい。「スピンブロックの回転速度が0ならば力は増幅されない」のだ。
これを用いてON/OFF制御をする。
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入力があったときに回転モードで極低速で回転し、入力がないときは回転を止める。
ただしスピンブロック1つだと徐々に角度にズレが出てきてしまうので、
2個用意し、片方は逆回転させることで打ち消すとよい。
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6-5.信号の送り方

入力はブレッドボードでおこなう。
1フレームごとに0と1を切り替えるような回路を作り、A信号に出力するようにする。
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コンプレックスコントローラを設置してTを押せば推力が発生する。
条件をAIでの入力に変更してもよい。

6-6.大型の水上艦・潜水艦におすすめ

サブオブジェクトとブレッドボードをコピーして色々なビークルに載せてみよう。

低コストで非常に大きな推力が発生するが、
推進器が大きくやや推力が不安定なので中型以上のビークル向け。

セイル

風を帆(セイル)に受けて推進力に変える。AIカードのSailingで制御できる。

1.Sail Main Blokeを設置する。三角帆と四角帆を選ぶ事が出来る。
 三角帆は出力が低いが風向きに柔軟に対応できる。四角帆はその逆。

2.Sail Attachmentで帆を大きくする。メインブロックに接続し縦横に伸ばそう。
 帆が大きくなるほど出力が高くなる。

3.Sail Winchを帆の終端に設置する。
 ウィンチが設置されていなければ帆の調整ができず風に流されるままになってしまう。

4.Weather Vaneを適当な所に設置してもいい。
 要は風見鶏。見えない風を視覚化してくれる。

なお、船の方向転換にはラダーが必要なので忘れない事。

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パーツの説明

画像パーツ名説明
和訳
SailMainBlock.pngSail Main Block帆の核となるパーツ。四角帆と比べると出力が低いが、風上に向けて航行する場合でも一定程度の出力を発揮できる。
帆メインブロック
SailMainBlock(SquareRig).pngSail Main Block (Square Rig!)四角帆の核となるパーツ。普通の帆と比べると出力が高いが、風上に向けて航行するとほとんど出力を発揮できない。
帆メインブロック(四角帆)
SailAttachment.pngSail Attachmentこれをメインブロックの上や後ろに付けることで帆を大きくすることができる。
帆アタッチメント
SailWinch.pngSail Winchこのパーツを帆アタッチメントの先端に付ける事で、帆を折りたたみ速度を調整することができる。
帆綱巻き上げ機
WeatherVane.pngWeather Vane風上を指す計器。Neterでは常に風上は南で、北向きに進むときが最も帆の効率が高い。
風向計
WeatherVaneCircular.pngWeather Vane Circular基部が丸くなった風向計。どちらもただの飾りパーツ。
風向計(円形)

コメント

  • ありがとうございます。これで高速パドル船を作ることが出来そうです。 -- 2020-12-07 (月) 23:20:25
  • 今回パドルについて加筆しました。読んでくれた人ありがとう。楽しんで! -- sosu2357? 2020-12-09 (水) 23:28:55

*1 大量にスピンブロックを使ってやみくもに回転速度を上げても推力が出ないのはこのため
*2 フレームというのはFtDの最小時間で、1/40=0.025秒
*3 向きと大きさをもつ量。矢印みたいなもの
*4 弧を基準とした角度の単位。1ラジアンは、半径と弧の長さが等しいおうぎ形の中心角にあたる