編集時Ver3.6.4
ここは何のページ?
ジェット機の姿勢制御をするとき、
例えばエルロンやラダーを使えば出力を使わず制御できるし、
姿勢制御にジェットを使えば空中で静止ができる。
水中からの空中復帰にはバルーンを使うこともできるし、プロペラブレードを使ってもよい。
蒸気ジェットならば水中からもそのまま復帰できる。
さまざまな推進・姿勢制御装置(スラスター)をうまく選んで思い通りのビークル機動を作り上げよう。そんなページ。
速度を出したい場合は抵抗についても読むこと。
ビルドモード中、バックスラッシュキーで表示できる力線の色についてはこちら。
推進・姿勢制御装置(スラスター)の一覧表
ブロック名 | 最大推力 | 使用出力 | 最高速度 | 出力あたり推力 | 水中使用 | 空中使用 | 宇宙使用 | メイン推進 | ヨー・ピッチ・ロール | 推力の反転 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ボートプロペラ | 1200 | 45 | 100m/s | 26.66... | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | |
大型プロペラ | 10800 | 405 | 100m/s | 26.66... | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | |
蒸気プロペラ(7m)? | 90000×ギア比 | マテリアル | 80m/s | - | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | クランクモーターにつなげば蒸気機関なしでもつかえる |
パドル | ブロック速度×2.5 ×(1+モータードライブ) | - | - | - | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | ブロック自体の移動方向と逆方向に力を発生 |
プロペラブレード? | 有効面積×140 | 有効面積×3.5 | 100m/s | 40 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | 状況により推力が大きく変わる |
ジェットエンジン | 2000 | 120 | 150m/s | 16.66... | × | ○ | × | ○ | ○ | × | |
大型ジェットエンジン | 18000 | 1080 | 150m/s | 16.66... | × | ○ | × | ○ | ○ | × | |
カスタムジェットエンジン | - | 燃料 | 175m/s | - | × | ○ | × | ○ | ○ | × | 出力ではなく燃料を直接消費 |
帆 | 風による | - | 50m/s | - | ○ | ○ | × | ○ | × | × | 姿勢制御としては使うことができない |
イオンスラスター | 600 | 60 | 150m/s | 10 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | |
大型イオンスラスター | 5400 | 540 | 150m/s | 10 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | |
蒸気ジェット? | 10000 | マテリアル | 120m/s | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | イオンスラスターに近い性質を持つ |
車輪1m | 400 | 10 | 60m/s | 40 | △ | × | × | ○ | △ | ○ | 接地しているときのみ力を発生 |
ブロック名 | 最大揚力/浮力 | 使用出力 | 最高速度 | パワーあたり出力 | 水中使用 | 空中使用 | 宇宙使用 | メイン推進 | ヨー・ピッチ・ロール | 推力の反転 | 備考 |
ボートラダー | ビークル重量×0.2(ラダーの合計) | - | - | - | ○ | × | × | × | ○ | ○ | 複数置いても合わせてビークル重量×0.2しか出力が出ない(均等に配分される) |
ラージラダー | ビークル速度×125(45°時) | - | - | - | ○ | ○ | × | △ | ○ | ○ | 空中ではビークル速度×2の力を発生 |
水中翼 | ビークル速度×15 | - | - | - | ○ | × | × | △ | ○ | ○ | |
エアポンプ | 水上体積×3 | - | - | - | ○ | × | × | × | △ | × | ヘリウムポンプと共用不可。3500m3を超える空間では機能しない。 |
バルーン展開機 | 300 | - | - | - | ○ | △ | × | × | △ | × | |
ヘリウムポンプ | 水上体積×3、水中体積×4.5 | - | - | - | ○ | ○ | × | × | △ | × | エアポンプと共用不可。限界高度は275m |
ウィング | ビークル速度×0.8 | - | - | - | ○ | ○ | × | △ | × | × | 水中ではビークル速度×4の力を発生 |
カスタム操舵面 | ビークル速度×3 | - | - | - | ○ | ○ | × | △ | ○ | ○ | 水中ではビークル速度×62.5の力を発生 |
エルロン | ビークル速度×0.4 | - | - | - | △ | ○ | × | △ | ○ | ○ | |
尾翼 | ビークル速度×0.3 | - | - | - | △ | ○ | × | △ | ○ | ○ | |
空力エレベーター | ビークル速度×0.6 | - | - | - | △ | ○ | × | △ | ○ | ○ | |
空力ラダー | ビークル速度×0.6 | - | - | - | △ | ○ | × | △ | ○ | ○ | |
スピンブロック(リアクションホイール) | サブオブジェクト重量 | - | - | - | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | 力ではなくトルクのみ発生 |
- 大まかに、推進器(水中)・推進器(空中)・推進器(宇宙)・姿勢制御(水中)・姿勢制御(空中)・姿勢制御(宇宙)の順に並べた。
- サブオブジェクトは、スピンブロック・ピストン・タレット上のサブオブジェクトとして動作するかどうかを表す。
- メイン推進はビークルを進行させる力として使えるかどうかを表す。例えばジェットエンジンは〇。エアポンプは×。
- 推力の反転は推力の方向を自由に反転させることができるかどうかを表す。例えばジェットエンジンは×。プロペラブレードは〇。ウィングは×。エルロンは〇。
最高速度とは
ゲームインベントリで表示される最高速度の値のこと。
この値はその推進器で出せる最も大きい速度、ではない。
下図にプロペラ(最高速度100m/s)の推力の減衰のようすを示した。
速度が上昇するにつれて推力倍率はゆるやかに下がっていくが、
最高速度である100m/sでも推力は30%以上残っており、
最高速度の2倍の200m/sでやっとほぼ0%になる。
プロペラだけでも100m/sを超えることは一応可能である。
公式wikiに詳しい式が乗っているので参照のこと。
また、ジェット(制限速度150m/s)とカスタムジェット(制限速度175m/s)を含めたグラフも以下に貼っておく。
高速だと姿勢制御用のジェットは効きにくくなるの?
大丈夫。
進行方向に対して90°に設置したロール・ピッチ・ヨー用のジェットは問題なく使える。
厳密にはビークル速度のうちスラスタブロック方向の成分のみ見ているので、
90°傾けるとほぼジェットが感じる速度は0になる。
逆にこれを利用して推進用のジェットでも速度制限を受けにくくすることもできる。
ビークルがバランスを崩さないように
このゲームのスラスタが生み出す力はどれも強力で、
配置が悪いとビークルは簡単にバランスを崩してしまう。
推力がビークルを回転させる力(トルク)を発生させないようにしなければならないし、
ヨー*1を発生しようとして余計なピッチ*2・ロール*3が発生しないようにしなければならない。
基本は重心と同じ高さ
推力が重心より高い位置にあると船首下げのトルク、
推力が重心より低い位置にあると船首上げのトルクがかかる。
推力が重心と同じ高さにあれば余計なトルクがかからない。
なお、上下の抵抗の違いによって余計なトルクがかかる場合もある。
詳しくは抵抗についてを読むこと。
また、ラダーによるヨー制御をする場合も重心と同じ高さに置くと余計なトルクがかからず
ピッチ・ロールが安定する。
対称な配置によりトルクを打ち消す
ラダーは基部から力を発生する。
基部が重心と同じ高さにない場合、ヨーで曲がるときに余計なロールが発生してしまう。
前後に対称にラダーを配置することによって、重心より下にラダーを配置しても
旋回時に発生するロールのトルクをある程度打ち消すことができる。
ただし、片方のラダーが破壊された時バランスを崩しやすくなるので注意しよう。
推力エディター
ジェットも、ポンプも、エルロンも、水中翼も、スピンブロックもほぼ全て共通のUIで設定できるようになっている。
それらパーツ上でQキーを押すことでUIが開かれる。
自動制御設定(Automatic control)
何もしていない場合、最初は自動制御設定(Automatic Control)になっている。
自動でどの制御をするか割り当てるもので、基本的にはこのままで問題はないが、予想外の動きをすることがままある。
英語
思っても見ない挙動をする推進器があるときは、「自動制御設定」と書いてあるプルダウンメニューから「手動制御設定」を選んで都度設定するか、「▼全ての推進器の自動制御をオフ」で全ての推進器を手動で設定しよう。
手動制御設定に関しては下で解説する。
手動制御設定(Manual control)
基本的には動かしたい制御のプリセットを押せばいい。複数の制御をしたい場合、スライダーで設定するか、プリセットを右クリックで設定できる。(左クリックだと上書き)
「瞬時リクエストに基本リクエストを足し合わせる」のチェックではこのように動作する。
・チェックが入ってない場合:制御命令がないときは待機時ドライブ、制御命令があったときは制御ドライブを出力。(待機時ドライブを無視)
・チェックが入っている場合:制御命令がないときは待機時ドライブ、制御命令があったときは待機時ドライブ+制御ドライブの合計を出力。
欲しい制御タイプがない!というときは、ここのチェックマークを入れるとよい。
ドライブ
左のスライダーは常に動作させる場合の出力を調整できる。
待機時のドライブ(Resting drive)が設定した出力、現在のドライブ(current drive)が現在の出力。範囲は-1~1だが、ジェットやイオンスラスターは負の値は設定できない。
右の特殊設定(Extra configuration)タブでジェットの炎などの見た目を設定できる。
Presets and filters
Reset | 設定を初期化する。Power scaleを1.00に、それ以外を0にする。 |
---|---|
Copy | 設定のコピーを行う。Pasteで設定を張り付けることができる。 |
Paste | Copyを行った設定を張り付けることができる。 |
Spread to neighbours | この設定を隣接するPropulsionブロックにも適用する。 |
Turner Preset | 左右方向にブロックを設置したときに使用できる。ヨー方向の制御用(つまり方向舵)に設定する。 |
Pitcher Preset | 上下方向にブロックを設置したときに使用できる。ピッチ方向の制御用に設定する。 |
Roller Preset | 上下方向にブロックを設置したときに使用できる。ロール方向の制御用に設定する。 |
Pusher Preset | 前後に付けるとForward、左右に付けるとStrafe、上下に付けるとHoverが設定される。 Forwardは前進・後退、 Strafeは横移動、Hoverは高度方向の移動を意味する。 |
※Presetはメインオブジェクト上でのみ設定可能。サブオブジェクトでは表示されない。
※Presetは右クリックすることで複数設定できる。ピッチ兼ロール制御用といった設定が可能。
以下にチェックをつけることで設定できる項目を増やすことができる。
Strafe and hover | Strafe(横移動)、Hover(高度方向)の項目を増やす。 |
---|---|
Extra drives | Secondary(2番目)、Tertiary(3番目)の項目を増やす。 |
Misc axes | A~EのMisc Inputsの項目を増やす。 |
Custom axes | Named Inputsの項目を増やす。 |
Adv setting | それぞれのMovementにInstantaneousとNonreversableの項目を増やす。 InstantaneousをOffにすると出力がゆっくりと上がる。NonreversableをOnにするとプロペラの逆回転を禁止する。 |
Translational Movement (AI mainly uses foward/backward axis to move)
主にAIによる制御量に対してどの程度出力を発生させるかの設定ができる。
制御量×設定値×Power scale=driveとなる。
Drive Factors (mostly under player control)
主にプレイヤー操作による制御量に対してどの程度出力を発生させるかの設定ができる。
Setting
Power scalesを設定することで出力を制限できる。推力中心の調整などに用いる。
Add instantaneous request to resting requestにチェックを入れることでResting drive(UIの上のほう)と制御量を足した値によって出力を決定する。
チェック無しだと制御量がResting driveを置き換える。
ボートプロペラ/大型プロペラ
水中プロペラ・スクリューとも呼ばれる、基本の推進器。
配置制限
水中で性能をフルに発揮するには、
1.後方8ブロックの空間がある(緑で示した部分)
2.後方1ブロックがポンプで排水されていない(青で示した部分)
の2つが必要である。
Huge Propellerの場合は、中央の部分だけが判定される。周り8マスの後ろはどうなっていてもよい。
空いている部分が少ないと、空きに応じて出力が低下する。
推力を阻害しないブロック
Wing, Aileron, Tail Plane, Aero Rudder, Aero Elevator, Universal Flight Surface, Control Surface,
Rudder, Large Rudder, Hydrofoil, Duct, Light Block
これらのブロックは後方の空間判定の邪魔をしない。
プロペラの直後にラダーを置けるので便利。
Boat Rudder
舵・ラダーと呼ばれる。
ビークルMass(質量)の20%の出力を発生する(複数配置しても合計出力は1つのときと変わらない)。
船が大きくなっても効きが弱まらない、パワフルな姿勢制御である。
配置制限
Propellerと同様に、
1.後方8ブロックの空間が必要
2.後方1ブロックがポンプで排水されていない
である。
反転ラダー
ブロック説明文にも書いてあるが、
ビークル前方に上下を反転したラダーを置いても方向転換(ヨー)が可能。
反転したラダーと通常のラダーの2か所置いておくことで、
ビークルがダメージを受けたときも一応曲がることができるし、
ラダーが重心からずれているときのトルクもある程度抑えることができる。
Jet Engine/Huge Jet Engine/Ion Thruster/Huge Ion Thruster
それぞれに四角いものと丸いものの2種類存在するが、性能は変わらない。
ジェットは空中でのみ稼働し、高度が上がって大気濃度が減っていくと出力が減少していく。
イオンスラスタは水中でも空中でも宇宙でも同じようにはたらくが、ジェットよりも出力がひかえめ。
配置制限
後方10ブロックの空間が必要。Propellerより少し多い。
ポンプによる排水チェックはされない。
推力を阻害しないブロックはプロペラと同様なので、
ジェットの直後にテイルプレーンやエアロラダーを置いても大丈夫。
Hot Air Balloon Deployer
主にジェット機の空中復帰を助ける風船。
基本上向きに浮力を発生する。
浮力の発生
水面以下では300kNを発生するため、意外にも出力は高い。
海抜1m以上では、高度150mに近づくにつれ浮力が減少していく。
そのため風船のみでは高高度を飛ぶことはできない。
また、風船にはダメージ判定があり、ダメージを受けるとしばらく浮力を失う。
密集して置きすぎると展開方向が真上でなくなり、
なぜか斜めの浮力を生み出したりするので十分なスペースを確保する必要がある。
Wing/Aileron/Tail Plane
主に航空機の姿勢制御を担う翼。
v2.0アップデートにより出力が強化され、
高速機では姿勢制御にジェットを使う必要がほとんどなくなった。
一応水中でもはたらくが、速度が落ちるため十分な出力が稼げない。
素直にハイドロフォイルを使おう。
Wing
Wingは固定の出力を持つ。
水中では出力が5倍になり、ビークル速度×4の出力となる。
Qキーから揚力の発生方向と割合を調整できる。
スラスタや抵抗が非対称で、常に姿勢を崩しているようなビークルの姿勢調整には使える。
Aileron
航空機のロール制御を担当する。
ビークルの左右を自動で感知し、航空機用の設定になってくれる。
ブロックの向き
オレンジの部分がある方が前、ない方が後ろ。
オレンジの部分がツルツルしている方が上、錆びている方が下である。
翼の中では最も向きが分かりやすいため、
エルロンで向きを確認してから他の翼を選択すると向きを正しく設置できる。
Tail Plane
航空機のヨー・ピッチ制御を担当。2種の出力を操作できて便利。
Aero Elevator/Aero Rudder/Universal Flight Surface/Control Surface
Elevatorはピッチ、Rudderはヨーを担当する。
Universal Flight Surfaceはビークル上の配置によって自動で設定を変更してくれる。
もちろん手動ならば、他の翼も色々な姿勢制御を任せることができる。
例えばAero Elevatorにロールを担当させることも可能。
リアクションホイール
スピンブロックが回転しようとするとき、反対方向にビークルを回転させるトルクがはたらく。
これを逆手にとってビークル姿勢制御に使うことができる。
サブオブジェクト上の質量を大きくしたり、設定する回転速度を大きくするとトルクが大きくなる。
水中・空中・宇宙関わらず一定のトルクが発生するのが特徴。
ちなみにメインブロックに引っかかって実際に回転していなくてもトルクが発生する。
重心移動がなくなるので便利。