ゲーム用語/プレイステーション5

Last-modified: 2025-04-28 (月) 07:13:14

2020年11月12日*1にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から発売された据置型ゲーム機。
キャッチコピーは「Play has no limits.(遊びの限界を超える)」。
公式Webページはこちら

対応タイトル

目次

概要

  • 黒を本体の基本カラーとしていたPS2~4とは打って変わり、
    白色のカバーに覆われた独特なデザインが特徴的なゲーム機。
    「大きい」と言われていた前世代機のPS4の初期型やPS4 Proよりも更に巨大化し、存在感はかなりのもの。
    そのため、横置きにするとかなりのスペースを取るようになっている。
    • ちなみに縦置きにした時の見た目が「空気清浄機に似ている」と言われる。
      SIE広報担当者でさえクイズ番組で即答できないほど。
      さらに、黒いインナーの上に襟を立てて白い上着を重ねているようにも見え、コラ画像が多数作られた。
    • なお、白色のカバーは取り外しが可能。後にきせかえ用の他の色のカバーも公式から発売された。
      これら他色カバーのラインナップはDualSenseのカラーラインナップと一致しており、
      PlayStation5本体、DualSenseのカラーを統一すると言った事も可能であるし、
      PlayStation5本体、DualSenseでそれぞれお好みのカラーで彩ると言った事も可能である。
      なお、この着せ替えカバーは初期型はスライドさせる形で取り外す事が可能で、
      新型PlayStation5は「直接取り外す感覚」でカバーを取り外すという、簡素な形に改善されている。
  • PCゲームに耐えうる性能を有する高性能PCにて、ほぼ定番となっているイルミネーション機能であるが、
    PS5では「本体電源ランプの代わり」として搭載、本体上部が光る様になっている。
    光の色はシステム状況に応じて変わる仕組みとなっている。
  • アーキテクチャはPS4シリーズと同様、PCと同じ「x64アーキテクチャ」が採用されているが、
    ゲームの世界の表現を広げるため、ストレージであるSSDの高速化に力を入れているのが特徴で、
    それを用いて新たなゲームの世界を構築できるゲーム機として開発、設計された。
    • プロセッサはPS4時代と同様、CPUとGPUを1チップ化したプロセッサ「APU」*2を採用しており、
      内、CPUとしてAMD Zen2 マイクロアーキテクチャ*3をベースとしたカスタム品を搭載、
      仮想マルチスレッド技術にも対応しており、8高性能コア、16スレッド*4を有している。
      PS4のCPUと比較すると、1チップで8個の高性能コアを搭載し、
      更に仮想マルチスレッド技術によってスレッド数が倍になったと言った感じであるが、
      クロック周波数も向上、2GHz前後が限界であったPS4のCPUと異なり、
      可変クロック方式で最大3.5GHzで駆動可能という、大幅な性能向上を達成している。
      一方、GPUはAMDが汎用的な処理が出来る従来路線から転換、
      ゲームに特化した設計として、新たに開発された「RDNAアーキテクチャ*5」をベースとした、
      最大36基、可変クロック方式のカスタムGPUを搭載、最大2.23GHzで駆動する仕組みとなっている。
      これによって、プログラム面ではPS4以上にパワフルな処理を実行することが可能になり、
      グラフィック面ではPS4の約1.8TFLOPSから大幅に向上した、
      約10TFLOPS*6による強力な描画パワーによって、後述する解像度、描画フレームの需要に応えている。
      • 補足情報となるが、Zen2マイクロアーキテクチャとRDNAアーキテクチャの双方は、
        最悪でも7nmプロセスノード*7による回路設計を前提とした設計がなされている。
    • メモリとして、16GB GDDR6規格のメモリを採用している。
      この容量は前世代機であるPlayStation4のメインメモリ8GBの2倍に相当するモノで、
      このメモリも、4K解像度の映像出力を可能とするパワーを提供している。
      なお、PlayStation4時代と同様、このメモリ単体でRAM(データ用)、
      VRAM(ビデオメモリ)双方に対応する「ユニファイド仕様」となっており、
      CPUとGPUでメモリを共有することで、双方でより高速なデータのやり取りを可能にする仕組みとなっている。
  • SSDには「M.2 NVMe SSD(PCI Express4.0×4レーン接続)」が採用されており、
    容量は825GB、その内からPlayStation5を動作させるためのOS等のシステム用領域を除くと、
    ユーザーが実際に使える容量は667GBとなっている。*8
    その通信速度は競合機であるXbox SeriesX/Sが採用する、
    PCI Express3.0×4レーン接続のM.2 NVMe SSDよりも高速であるのは勿論、
    SSDを制御するメモリコントローラとAPUのI/O機能に独自の機能が搭載されており、
    これを活用することで、基本的に圧縮された形で保存されているゲームデータをSSDからAPUへ高速伝送、
    専用のI/O機能を用いて高速解凍し、即座に解凍されたゲームデータをメモリ上に展開することで、
    高性能PCですら不可能であった、ゲームパフォーマンスに一切の影響を与えずに、
    ゲームデータを瞬時に読み込み、ロード時間をほぼ気にせずにゲームをプレイする事が可能になった*9他、
    これによって
    「リアルタイムで読み込みをするものの、転送速度の関係上出来なかった地形表現」*10
    等が可能となり、今までになかったゲーム世界の表現が期待できるようになっている。
    • この「超高速読み込み機能」はゲームの設計をPlayStation5に最適化する必要があるものの、
      最適化さえしてしまえば、ゲーム開発者側は特に意識すること無く、この機能を利用する事ができるという。
    • 尤も、ローンチ当初はそれを想定したゲームソフトは皆無に等しく、
      PlayStation4時代と同じ設計のゲームソフトが大半を占める。
      PlayStation5ならではのゲームソフトが展開されるのは今後、
      PlayStation5の普及が進むに連れてゲーム機の世代交代が発生した後に、
      PlayStation5向けソフトが増加するのと並行して徐々に行われるような状態であり、
      急激に変化が訪れるわけではないので安心して欲しい。
    • メインストレージはマザーボードに直付けされているため、
      従来のPlayStationハードのようにユーザーの手でメインストレージを交換することは出来ない。
    • 採用したストレージがSSDである事、
      及びその速度性能から、ユーザーが増設できるストレージは以下の要件を満たす必要がある。
      増設や取り外しの際はカバーを外してアクセスできる専用のスロットに、
      自作PC等でストレージを取り付けるのと同じ要領で、
      ユーザー自身の手で拡張ストレージの着脱作業を行う必要がある。
      • PCI Express 4.0×4レーンかつM Keyタイプのモノ
      • Type 2230/2242/2260/2280/22110の何れかのサイズ*11であること
      • 250GB~8TBの容量を持つこと*12
      • シーケンシャル読み込み速度5.5GB/s以上であること(推奨)
      • M.2 NVMe SSD本体のヒートシンクが付属していること*13
      • ヒートシンク込みのサイズが幅25mm、高さ11.25mm以内*14に収まっていること
      また、PlayStation5本体のシステムソフトウェア(OS)も、
      2021年9月15日より配信が開始されたVer21.02-04.00.00以降を適用している必要がある。*15
      更にPS5に最適化するために独自の処理を実行する関係上、
      上述の条件を満たした市販品SSD全てが利用できる訳ではない。
      このため、自己責任でM.2 NVMe SSDを選択するか、
      SIE公式が公表する「動作確認が取れたSSDリスト」、
      またはSSDメーカーがPlayStation5サポートを公表しているのを確認の上、
      増設する市販のM.2 SSDを選択するといった、いずれかを選ぶことになる。
      • M.2 SSDを固定するためのスペーサーとネジは本体に予め内蔵されているため、
        ユーザー自身の手でM.2 SSD固定用スペーサーとネジを用意する必要は無い。
      • 発売から暫くの間はこのM.2 SSDによる拡張ストレージは使用不可能であった。
        無理矢理使用しようにも、システム側が「拡張モジュールがセットされている」と検知、
        システムを起動させてくれないように仕組まれており、
        どう足掻いても拡張M.2 SSDは使用不可能という状況になっていた。
      • 2021年初夏あたりからベータテストが実施されており、
        ベータプログラムに加入すればM.2 SSD増設をひと足早く体験出来た。
        推奨スペックを満たす製品となるとかなり高額であり、
        容量にもよるが2万円~4万円前後にもなる。
        SONYが動作を保証している製品リストもまだ存在しないため、
        お金に余裕があって最悪M.2 SSDがうまく読み込めなくても自作PCなどで流用できる、
        あるいは返品保証をつけられるなら、現時点で容量不足の人は試す価値があるだろう。
    • PS5タイトルは全てメインストレージまたはM.2増設ストレージからの起動となる。
      後述するが、PS5はディスクドライブの有無で2つのモデルが用意されているが、
      何れも、メインないし外付けM.2 SSDにゲーム本体をインストールしてプレイする形となっている。*16
      このため、メインストレージは実質、
      「本体OSとデバイスドライバ関連、メインとなるPS5タイトル専用」という形になっている。
      ここにPS4タイトルをインストールする事は可能であるが、
      PS4タイトルはPS5の次世代ストレージに最適化された設計ではないため、
      読み込み速度が劇的に高速化するということはない。
      このため、容量の面も踏まえてPS4タイトルの互換プレイはパッケージ版であればディスクの使用、
      DL版であれば、後述する「外付けストレージの使用」をSIE公式は推奨している。
    • (増設可能にであるとは言え)PS5メインストレージである、
      「667GB SSD」は次世代の高品質ゲームを沢山導入すれば、
      あっという間に容量を使い切ってしまう事は想像に難くない。
      このため、PS5タイトルはゲームデータを細かく区切る形で設計されており、
      不要な部分だけアンインストールして一時的に容量確保ができる、柔軟な構造になっている。
    最大の注意点として、メインストレージは全てのデータの格納に対応する一方、
    ユーザー自身の手で拡張されたM.2 SSDにはゲームデータ本体のみしか格納できない事が挙げられる。
    この仕様から、ストレージを効率良く運用するのであれば、
    拡張ストレージに優先してゲームデータ本体を格納する設定にし、
    メインストレージをPS5のシステムソフトウェア(OS)、
    ゲームソフトのセーブデータ保存領域等低負荷用途の運用に特化する方法が挙げられる。*17
    • 余談であるが、マザーボードに直付けする形でストレージモジュールを実装する際、
      基本的にはeMMCと呼ばれる接続規格を用いてマザーボードにストレージモジュールが接続される。
      ライバル機の1つであるNintendo Switchを始め、多くのスマートデバイスはこの方式を採用しており、
      もう1つのライバル機であるXbox SeriesX/SはM.2 NVMe SSDを、
      マザーボードの専用スロットに接続する形で本体ストレージを構築している。
      そのため、PlayStation5のようにマザーボード直付けでM.2 NVMe SSDを実装するのは、
      非常にレアケースであったりする。
  • 上述に加え、PS4 Proと違って本格的に4K解像度*18を見据えたゲーム機としても設計されており、
    基本的に本機は4K解像度帯をメインにゲームタイトルが展開される。
    更にGPUに専用の処理コアを搭載したことで、リアルタイムで光の動きを緻密に計算し、
    現実に即した光表現を実現する新技術「レイトレーシング」にも対応。*19
    レイトレーシング対応タイトルでは、より美麗な世界でゲームを楽しめるようになっている。
    • だからといって「4Kテレビ、ディスプレイでないとPS5自体扱えない」という訳ではなく、
      PS5はPS4 Proと同様に720p(HD解像度)、1080iと1080p(フルHD解像度)、
      そして目玉とも言える、2160p(4K)出力に対応している。
      このため、HD、フルHD解像度ディスプレイでもPS5は問題なくプレイできるので、安心して欲しい。
      4K解像度の世界を楽しみたい人に、4K解像度の選択肢がある…という風に捉えて貰って問題ない。
      4K解像度とフルHD解像度の中間に位置する解像度「WQHD(1440p)」については、
      発売当初から暫くの間は対応していなかった故に出力出来なかったが、
      Ver22.02-06.00.00以降のバージョンのシステムソフトウェアで正式にサポート、出力可能となった。
    • 上述した「10TFLOPS」という、GPUの性能指標となる数字であるが、
      これは4K解像度の描画にギリギリ耐えうる性能帯である。
      それ故に、マルチプラットフォーム展開されているゲームソフトを中心に、
      一部タイトルは、PlayStation5で4K解像度出力を行うと、
      フレームレートの上限が30fpsで限界に達してしまう…というケースも見られる。
      • ちなみに、他の解像度への最適化が行われていなかった事が原因と考えられる、
        4K以外の環境では進行不能バグが確実に発生するというとんでもないゲームも過去には存在した*20が、
        これは先行した他ハード版から名の知れていた愛すべきクソゲー例外中の例外なので心配無用である。
    • PS4 Pro対応ゲームタイトルと同様、
      PS5ゲームタイトルはゲーム内の画質設定で画質設定を変更する事が可能であるが、
      レイトレーシング対応タイトルでレイトレーシング機能を利用する際は、
      このゲーム側の画質設定でONにするか、OFFにするかを任意で選ぶことが可能である。
      レイトレーシングは処理するのに高負荷が発生する事で知られており、
      流石のPS5のスペックを持ってしても、この宿命から逃れる事はできない。
      無論、見た目(及び、そこから来るプレイしやすさ)にも影響するため、
      ユーザーの好みでON、OFF、どちらにするか判断すると良い。
    • PS4 Pro同様、将来的に更に1段階上の画質である「8K」にも対応する予定と明言されていた。
      ただし、PS4 ProがネイティブフルHD解像度を想定し、
      ネイティブ4Kを見据えておらず、出力する程のスペックが無いゲーム機であったのと同様、
      PS5はネイティブ4K解像度を見据えたゲーム機であり、
      ネイティブで8Kを出力できる程のスペックは無い。
      このため、8KはPS4 Proがそうしたのと同様に、
      基本的に「アップスケーリング」を用いて擬似的に8K解像度で描画、出力する形になると考えられていた。*21
      • だが、少なくとも2024年5月上旬頃までの出荷分には外箱に8K対応の表記があったものの、
        発売当初から現在に至るまで一貫してシステム側で未対応のままとなっている。
        加えて、2024年6月出荷分以降の外箱からは8Kの表記が消えていることが確認された。
        これらの状況から、PS5の8K対応は事実上頓挫してしまったのではないかとの見方が強かったが、
        後に発表されたPS5 Proから正式に8K解像度に対応するという旨の発表がSIE公式から行われたことで、
        通常版PS5の8K対応は見送られたか、キャンセルされた事がほぼ確定となった。
        そのため、今度は件のロゴが表記されていた時期にPS5を購入した人の中から、
        「8Kロゴがあるのに8Kに対応していないというのはどういうことなのか?」
        という指摘が出てきてしまう事態を招くことにもなった。
        なお、PS5 Proについてもターゲット解像度を4K解像度に定めているからなのか、
        PS5 Proのパッケージにも8Kロゴの印字は無い。
  • PlayStation4から引き続き、より自然に忠実な色表現を可能とする技術「HDR」に対応。
    対応するディスプレイ(テレビ)とHDMI2.0a規格以上でPlayStation5と接続することで、
    PlayStation5本体側の設定でHDR出力を有効化して、HDRコンテンツを楽しむことが可能になる。
    なお、PlayStation5本体に同梱されているHDMIケーブルは、
    発売時点で最新のバージョンであるHDMI2.1に準拠したウルトラハイスピードHDMIケーブルであるため、
    これを用いれば基本的に問題はない。
    • なお、HDRは付加価値に当たる機能と言える代物であり、
      これに対応するディスプレイを購入するだけで結構高額になってしまう。*22
      それ故にHDR対応ディスプレイは広く普及しているとは言えず、
      HDRに対応していること前提で設計された大作ゲーム「FINAL FANTASY XVI」では、
      このHDRの有無で画面の見え方に大きな差が生まれるが故に賛否両論を招いてしまった。*23
    • PlayStation5本体の箱にHDRのロゴが印字されている事や上述したFF16の存在、
      前世代機のPlayStation4からHDRに対応し始めたことを受けて、
      「最新世代のゲームソフトはHDRが前提である」と曲解する人が一部に見受けられるが、これは間違いである。
      幅広いハードウェアをサポートしているSteamを見れば分かる通り、
      最新世代のゲームソフトであっても基本的にHDR対応を前提としておらず、
      基本的にSDR*24をベースとし、付加価値的にHDRに対応しているケースが圧倒的多数である*25
      厄介なことに、PlayStation5はHDR機能をONにした場合、
      後述するPlayStation4のゲームを後方互換機能で遊ぶ際も含めて、
      HDR非対応のゲームも自動的にHDRがONになり、非対応ソフトはHDR品質に疑似補完される仕組みになっており、
      この仕組みも、上述した曲解を助長する要因になっていると思わしい。
      このような形で擬似的にHDR補完されたコンテンツは、
      PC版MHW、MHRiseや上述のFF16のようなネイティブレベルでHDRに対応したものと比べて、
      品質はそこまで高くない点に注意が必要で、SDRとHDRでは表示品質に明確な差があるため、
      人によっては(ネイティブHDRも含めて)ゲーム体験を妨げる違和感の原因になる可能性がある。
      そのような場合、PlayStation5側の設定でHDR出力そのものをOFFにすることで対応できるため、
      この設定項目も上手く活用して、自分にとって最良のゲーム環境を構築するように務めるとよいだろう。*26
  • 今まで軽視されていた「音声」についても更なる強化が施されており、
    PlayStation5はPlayStation4以上に多数の音源を同時再生する事が可能となっている。*27
    また、独自の3Dオーディオ(バーチャルサラウンド)技術として、
    Tempest 3D Audio」が開発、採用されている。
    これによって、PS5タイトルかつPS5に対応しているヘッドフォンであれば、
    サラウンド環境と変わらない、臨場感溢れる音声世界を体感する事が可能である。
    2021年9月15日から配信されたVer21.02-04.00.00以降のバージョンでは、
    テレビのスピーカーを用いたバーチャルサラウンドとしても機能するようになり、
    よりお手軽に利用できるようになった。
    • 純粋なサラウンドシステムとしては
      • Dolby(Digital5.1ch,Digital Plus7.1ch,True HD7.1ch,Atmos7.1.4ch)
      • DTS(無印5.1ch,HD High Resolution Audio7.1ch,HD Master Audio7.1ch)
      • AAC(5.1ch)
      • Linear PCM*28
      以上の規格に対応している。
      これらサラウンドシステムを有している人は、 Tempest 3D Audioに頼らずとも、
      臨場感溢れる音響世界を即座に楽しむ事が可能である。*29
      加えて、Blu-ray Disc及びUltra HD Blu-ray限定となるが、
      DTS:X規格の音声出力も可能となっている。
      ただし、これら音声規格は全てHDMIケーブルを介した出力に限定されており、
      PlayStation5本体に直接接続したUSBヘッドセット、USBヘッドフォン、
      及びUSBスピーカーにこれらサラウンド規格音声を直接出力することは出来ない。
      これら3点の内、前者2つでサラウンド環境をPlayStation5内で楽しみたい場合は、
      前述したTempest 3D Audioを利用する形になるだろう。*30
    • Dolby Atmosは、初期はDTS:Xと同様、Blu-ray及びUltra HD Blu-ray限定で対応していたが、
      2023年7月31日以降のバージョンのシステムソフトウェアを適用することで標準対応に切り替わり、
      上記の通り、最大で7.1.4ch*31の音声出力に対応する。
      これによって、HDMIで接続されたDolby Atmos対応オーディオシステムにて、
      Dolby Atmosによるサラウンド機能を直接利用できるようになった他、
      Dolby Atmos環境下でTempest 3D Audioを楽しむことが可能になった。
      • なお、2017年にドルビー社のサラウンド技術に関連する商標の多くが失効したため、
        ドルビー社のサラウンド技術対応を示すロゴの印字が不可能になった。
        このため、ゲームソフトがサラウンド出力に対応していても、
        パッケージやDL版の販売ページには、基本的にサラウンド対応の旨の表記は存在しない*32
        事前に欲しいゲームソフトの音響に関する情報を収集するか、
        実際に購入するまでサラウンドに対応しているかはわからないので注意が必要。
    • Tempest 3D Audioに最適化されたヘッドフォンとして、
      SIE公式が開発した音響機器である
      • PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット
      • PULSE Elite ワイヤレスヘッドセット
      • PULSE Explore ワイヤレスイヤフォン
      以上3種のPULSEシリーズ音響装置が存在する。
      これらは何れもUSB Type-Aコネクタの無線送受信機を用いたワイヤレス音響装置で、
      マイクも内蔵されており、更に無線送受信機はPCでも使用できるため、
      「Tempest 3D Audioを楽しみたいが、ヘッドフォン選びで迷った」場合はこれらを選ぶ事を推奨する。
      PULSE EliteとPULSE Exploreの2種については、PULSE 3Dより高品質化を実現した音響機器で、
      PULSE 3Dより高性能化したスピーカー、ロスレスオーディオ、
      AIによるノイズ除去機能を搭載したマイクを内蔵した上位機種となる他、
      この2種が利用する、USB Type-Aコネクタの無線送受信機にも改良が加えられており、
      極力ロスレス化した音声データを低遅延で音響機器に送信できるように進化している。
      • なお、PULSE Elite ワイヤレスヘッドセット自体が、
        PULSE 3D ワイヤレスヘッドセットの直接の後継機として位置づけられているためか、
        PULSE Elite ワイヤレスヘッドセットの登場後、
        初期モデルであるPULSE 3D ワイヤレスヘッドセットは、
        PULSE Elite ワイヤレスヘッドセットに置き換える形で、
        PlayStation公式サイト上の大部分から姿を消しており、
        その存在を確認することが難しくなっている。
    • テレビのスピーカーを用いてTempest 3D Audioを利用する場合、
      初期設定として後述のDualSenseをPS5本体にワイヤレス接続し、
      その上でDualSenseのマイクを用いてチューニングを行うという作業が必要になる。
  • 更にそれに留まらず、「ゲームプレイヤーの五感に訴えかけるという」発想の元、
    Nintendo SwitchのJoy-Conと同様、更に進化した振動機能「ハプティックフィードバック」に加え、
    L2、R2ボタンに「アダプティブトリガー」を採用した新コントローラー「DualSense」が開発された。
    ハプティックフィードバックは心臓の鼓動やモノとの接触感覚、モノを振って当たった時の感覚等を高度に再現し、
    アダプティブトリガーは、弓の弦を引いた時にボタンを押しにくくするという感じで、
    「物体を扱っている時の抵抗感」を感じさせる機能となっている。
    PS5はただの「高解像度、高フレームレート化」に留まらない、総合的な面で進化を遂げたゲーム機であり、
    それを以って新たなゲーム体験をユーザーに届ける…という開発者の想いが籠っている。
    • ハプティックフィードバックは、Nintendo Switchでいう「HD振動」に相当する機能で、
      これの実現のためにバイブレーション装置に従来のモーター+錘という組み合わせから、
      より細かい振動を実現できる「デュアルアクチュエータ」に変更されている。
      バイブレーション機能自体はPS4タイトルやPCでも利用できるが故に、
      バイブレーション装置にモーター+錘という単純な機構を採用した、
      前世代機のコントローラーであるDUALSHOCK 4と比べるとわかるのだが、
      単純な振動でも細かい部分で振動の仕方が違うのがわかるだろう。
      アダプティブトリガーはL2、R2トリガーにギアとモーターを噛ませ、
      モーターに電気を供給して抵抗感を持たせることで、
      トリガーを引く際の臨場感を生み出す造りになっている。
      • モンハンシリーズにおいては、
        MHRise系列が「アダプティブトリガー」のみ、
        MHWilds系列が「アダプティブトリガー」と「ハプティックフィードバック」の双方に対応している。
    • このDualSenseによるゲーム体験をお手軽かつ実際に体験できるゲームソフトとして、
      DualSenseの機能をフルに活用したゲームタイトルである、
      「ASTRO's PLAYROOM」がプリインストールされている。
    • DualSenseのカラーバリエーションは長らく「ホワイト×ブラック」の1種のみだったが、
      着せ替え用本体カバーの発売と併せて、
      そのカバーのカラーに対応したカラーに彩られたDualSenseが発売され、
      2022年時点で、それなりの種類のカラーバリエーションが用意される形となった。
    • DualSenseとPS5本体をペアリング、充電するために必要となる、
      USB Type-C~Type-AケーブルはPS5本体とセットで付属している。
      …のだが、このケーブルは本体小箱の隅に存在するため、
      事前にこの事を知らない場合は見落としやすい。
      間違って、DualSenseとペアリングするためにUSBケーブルを新たに購入する…
      なんてことの無いようにしよう。
      なお、詳細は後述するが、このUSBケーブルは、
      本体前面のUSB Type-Aポート*33に接続することを前提としている設計になっている事から、
      新たにケーブルを買い足す際、USB2.0規格のType-A~Type-Cケーブルであれば、
      DualSenseの有線接続、充電、ファームウェアのアップデートを実行するのに十分な性能を確保できる。
      • 新型PlayStation5は本体フロント側のUSBポートが全てType-Cで統一され、
        それを受けて、本体とコントローラーを繋ぐUSBケーブルも、両端がType-Cのモノに変更された。
        このため、新型PlayStation5を購入する形で初めてDualSenseを入手し、
        それをUSB Type-Aポートが現役で主力となっているPCに接続する場合、
        PCのUSBポートの形状や個数によっては、別途USB Type-C~Type-Aケーブルを購入する必要がある。
        また、新型PlayStation5ではアクセサリーを収納するための小箱が廃止されており、
        上蓋の中にアクセサリー一式が入っている形に変更されたので、
        同梱物を見失う可能性は劇的に低下し、同時に不備がないかも確認しやすくなっている。
    • 更に、DualSenseには標準でマイクが搭載されている。
      このため、ユーザー側は特別な準備無しでPS5のボイスチャット機能を利用する事が可能である。
      勿論、マイク機能を使いたくないタイミングに応じて使用可能な「ミュートボタン」も完備している。*34
    • DualSenseはPCに接続して、PC用のゲームパッドとして使用する事も可能である。
      USB接続による有線、Bluetoothによる無線接続どちらにも対応しており、
      初期からSteamが非公式ながらサポートする形になっていたが、
      遅れてSIEが公式ツール「PlayStation Accessories*35」を提供、正式サポートと相まった。
      しかしその一方で、マイクとスピーカーを搭載している関係上、
      USBケーブルを用いた有線接続でPCに接続すると、
      それらも認識して「サウンドデバイス」としても機能してしまう。
      DualSenseをPCに接続して、元のスピーカーから音が出なくなったり、
      普段使っているマイクで音声が拾えなくなった場合、OSの設定から元に戻す必要がある。
      この問題は、前世代機のDUALSHOCK 4でも同様の問題が生じていた。*36
      • なお、SIEとしてはDualSenseのPCでのサポートは有線接続に限定するという立場であった。
        しかし2024年8月28日にファームウェアアップデートツールをアップデートする形で、
        提供開始となった「PlayStation Accessories」と共に、
        BluetoothによるPCとの無線接続も公式サポート対象に加わることになった。
    • DualSenseは歴代ゲーム機コントローラーとしては初となる、
      ファームウェア(デバイスソフトウェア)のアップデートに対応したデバイスとなる。
      アップデートにはPlayStation5、
      またはWindows PCとPlayStation Accessoriesソフトウェアが必要で、
      実行の際はDualSense本体のバッテリーが十分に充電されている事が求められる。
      DualSenseの機能向上、レスポンスの向上やソフトウェア側の不具合修正を含め、
      様々なメリットがあるので、DualSenseのアップデートは定期的に実施することをオススメする。
    • DualSenseの電源設定は有線接続と無線接続で異なっており、
      有線接続ではペアリング先のPlayStation5、PCの電源がOFFになった時と同時か、
      バッテリーに充電された電気が完全に消費された時のどちらかの状況を認識した時に、
      電源が切れるようになっている。
      対して無線接続では、PlayStation5またはPCの電源がOFFになった時に自動でOFFになる他、
      PSボタンを10秒以上長押しして手動で電源を切る事が可能となっている。
      加えて、無線接続ではPlayStation5およびSteam側の設定で、
      無操作状態が一定以上続いた時に、
      自動で電源がOFFになるまでの時間を設定することが可能となっている。
      一方、有線接続ではペアリングしたPlayStation5本体側の設定で、
      「無入力状態が10分、30分、60分続いた後に切れる、または初期設定*37」の何れかに変更でき、
      こちらはPC(Steam)側では変更できない
      そのため、初期設定のままではPCを起動する度に毎度USB給電を受けて充電、
      PCをスリープモードにした時も電源がONのままでバッテリーが切れるまで電源がOFFにならない、
      なんてことが発生し、DualSenseのバッテリー本体に無用な負荷をかける事になってしまう。
      そのため、PCで有線接続を用いてDualSenseを利用する際は、
      使わない時はUSBケーブルを抜くか、シャットダウンか休止状態にして、
      PCの電源をOFFにすることでDualSenseの電源を切り、
      バッテリーを末永く持たせる…と言った工夫が必要になる。*38
      • ちなみにPCでDualSenseを利用する際も、
        ハプティックフィードバックとアダプティブトリガーが利用可能である。
        ただし、ゲームソフト本体がDualSenseをサポートしているのみに限り利用可能であるため、
        全てのPCゲームでこれら機能を使える訳では無い。*39
    • ハプティックフィードバック、アダプティブトリガーを始めとした、
      DualSenseに設けられた付加価値はゲーム体験をより良くするものとして、
      高い評価を受けてはいるものの、
      高機能化の代償として重量が280グラムと、
      前世代機のDUALSHOCK 4から一気に70グラム程度も増加している
      一応、最も重量があるバッテリー本体がコントローラー中央に配置して重量バランスを取ったり、
      持ち手やグリップ感を改善することで前世代より持ちやすくはなっている。
      しかし一方で、価格面はDUALSHOCK 4から1000円程度増加していた程度に留まっていたのが、
      2022~2023年にかけて継続している超円安の影響を受けてか、
      2023年10月18日の価格改定でホワイトとブラックが9480円(税込)
      それ以外のカラーは9980円(税込)
      2024年9月2日の価格改定で基本モデルが11480円(税込)
      メタリックモデルが11980円(税込)という、
      標準コンとは思えない価格高騰をしてしまい、多くのユーザーから不評を買うことになってしまった。
      ライバル機種に当たるNintendo SwitchやXbox Series X/Sのコントローラーの方は、
      同時期に同じような値上げはされていないと言う点も比較されてしまっている。
      高性能化した部分は何れも付加価値機能に留まるため、
      これらの機能を省略し、その分価格を抑えた廉価版がリリースされることを望む声は多い。
    • 2020年は、ゲームの主流が完全にアクションに移行して10年以上経っている。
      そんな最中でキャラクター移動に使用するDualSenseの左スティック位置が、
      未だに初代PSから変化していないのは、流石に時代錯誤だという評価もままある。
      Xbox 360は2005年の時点で左アナログスティックの位置を左上に配しているし、
      Nintendo SwitchやPC用ゲームパッドでもほとんどこの配置が主流である。
      ただし、デジタルパッドでの操作がメインのレトロゲームをエミュレーターで遊ぶ際や、
      十字キーに重要な操作が割り振られているゲームを遊ぶ際のゲームパッドとしてなら、
      この配置がPSのおかげで市場に生き残っていることは逆に大きなメリットとなる。
    • 2023年1月26日より、よりプロフェッショナルな用途を求めるユーザー向けとして、
      基本モデルであるDualSenseをベースにデザインをリファイン、グリップ感を高めたりする他、
      スティックドーム部分と、故障頻度が最も高いスティック本体をユーザーの手で交換可能とした、
      スティックモジュール方式の採用によるコントローラー耐久性の大幅な向上、
      磁力でくっつき、ユーザーの好みに応じて好きな形状のボタンに交換できる背面ボタン2つ、
      ボタンのリマッピング機能、スティックやL2、R2トリガーの感度の微調整機能、
      そして複数個保存可能なプロファイル機能を備えた高性能コントローラー「DualSense Edge」が追加。
      充電機能に対応した収納ケース、接続に用いるUSBケーブル、
      各種カスタマイズ用パーツ一式がセットとなっており、
      1セット「29980円(税込)→34980円(税込、2024年9月2日より改定)」と、
      DualSense単体の約3倍の価格設定で販売される。
      なお、スティックモジュールは1個2680円(税込み)で単体販売されている。
      このDualSense Edgeも発売から遅れてPCに正式対応し、
      PlayStation Accessoriesの前身に当たるアップデートツールでも正常に認識され、
      ファームウェアのアップデートが実行可能となっている。
      DualSense Edge特有の細かい機能調整についてはPC単体では実行できず、
      PlayStation5で設定したモノをDualSense Edgeに保存して用いるか、
      Steamが提供しているカスタマイズ機能を利用しなければならなかったが、
      PlayStation Accessoriesの提供後は、同ソフトウェアを用いてカスタマイズすることが可能になった。
      値上げ実施後の価格を鑑みても、
      こちらは高度な機能を備えたゲームパッドとして穏当な価格に落ち着いており、
      標準モデルのDualSenseの異様な価格高騰も相まって、
      予算に余裕があるなら将来性に優れたこちらを買ってしまうのもアリだろう。
    余談となるが、DualSenseはその高い品質のゲーム体験をプレイヤーに提供するため、
    歴代のPlayStationコントローラーと比較してかなり繊細な構造を採っている。
    そのため、PC向けのコントローラーとして耐久性の高さだけを重視するのであれば、
    前世代機であるPS4のコントローラー「DUALSHOCK 4」を使用したほうが、乱暴な操作にも耐えられるが、
    2023年を期にPlayStation5への移行が進み、
    2024年にDUALSHOCK 4を含めた、PS4関連の製品の生産が軒並み終了していっており、
    生産してもPlayStation5関連製品の製造に注力し、
    PlayStation4関連の製品の製造リソースを削減していることから、
    大人しくDualSenseを購入したほうが在庫状況に悩まされる事は無くなる…と言いたいが、
    上述した価格改定もあり、それも難しくなってしまっているのが実状である。
  • I/Oポートとして、リア側に
    • 4K120Hz及び8K60Hzに対応したHDMI2.1ポート1つ
    • 有線インターネット接続用のRJ45コネクタLANポート1つ(最大1Gbps)
    • USB3.2 Gen2×1 Type-Aポート2つ
    を備えている。
    USB3.2 Gen2(USB3.1 Gen2の表記もある)はPS4が対応していた、
    USB3.1 Gen1の2倍の通信速度(10Gbps)性能を有しているため、
    対応する外付けストレージにPS4タイトルを保存して利用する事で、
    外付けストレージでありながらも、十分な読み込み速度を期待することができる。
    一方、フロント部には
    • USB2.0 Type-Aポート1つ*40
    • USB Type-Cポート1つ*41
    の2つを備えており、USB2.0ポートは主にコントローラーであるDualSenseとの有線接続、充電用に用い、
    後者はUSB Type-Cコネクタを用いた各種USBデバイス(主にストレージや、最新型のヘッドセット等)、
    及びPlayStation5専用のVR機器「PlayStation VR2*42」の接続に用いられるのだが、
    現状、PlayStation5本体に備わるUSB Type-Cポートは本体フロント部の1ポートのみであるため、
    PlayStation VR2を所有している人にとっては、
    このUSB Type-Cポートは実質「PlayStation VR2専用USB Type-Cポート」となるだろう。
    • なお、本体前面にあるUSB Type-CポートはUSB3.2 Gen2対応という表記であるが、
      PlayStation VR2で要求される12V給電と、
      DisplayPort1.4オルタネートモード接続にも対応したモノになっている。
      USB-IFが定めた標準規格上ではUSB Type-Cコネクタでの5V以上の給電、
      及びDisplayPort、HDMIオルタネートモードを用いた映像出力はオプション扱いである*43ため、
      PlayStation5に備わっているUSB Type-Cポートは通常のUSB Type-Cポートより高規格である。
    • 更に内蔵という形で「Wi-Fi6(IEEE 802.11ax)対応アンテナ」と、
      「Bluetooth5.1アンテナ」の2つを備える。
      無線インターネット通信はWi-Fi5(IEEE 802.11ac)安定性、通信速度両方に於いて
      有線と同等レベルの通信性を発揮できるレベルまでに性能向上を果たしており、
      Wi-Fi6はその後継として
      非常に多くのデバイスが同時に接続しても安定した通信ができる規格*44
      として策定されたモノである。
      PlayStation5に搭載されたWi-Fi6アンテナは最大1.201Gbps(1201Mbps)もの通信性能を有しており、
      Wi-Fi5以上に対応した無線親機に接続、かつ遮蔽物が少ない環境下*45であれば、
      有線と遜色ないクラスのインターネットを、
      Wi-Fi6対応の無線親機に接続、かつ遮蔽物が少ない環境下であれば、
      なんと有線以上に快適なインターネットを楽しむことが可能である。*46
      Bluetooth5.1アンテナは、コントローラーであるDualSenseとの無線通信に使われる。
    • PlayStation5の発売段階で、
      Wi-Fi6の拡張版である「Wi-Fi6E」と呼ばれる規格が存在しているが、
      PlayStation5の無線モジュールは非対応となっている。
      ちなみにWi-Fi6EはWi-Fi6に「6GHz帯の周波数使用」を盛り込んだ規格であり、
      6GHz帯の周波数を使用することでより高速かつ安定した通信ができるように設計されている。
  • アーキテクチャこそ同じであるが、OSは異なるために完全というレベルではないが、
    極めて高いレベルでPS4のゲームソフトとの互換性を有している*47
    このため、PS4版MHWorld、MHW:I、MHSTをPS5で互換機能を用いてプレイする事が可能である。
    • この互換機能はPS4 ProのPS4ソフト高品質化機能に準拠する。
      データ処理はPS5のプロセッサを用いる故に、
      PS4 Proより快適な環境でPS4ソフトウェアをプレイすることが可能であるものの、*48
      PS4 Proより綺麗な映像や速いロード環境でゲームをプレイする、といった事は出来ない。
      これはPS4ソフトウェアがPS5に最適化されていないためで、MHW及びMHW:Iにも言える。
      • 一方、PS4互換機能を利用するのではなく、
        無償*49または有償*50でゲームソフトをアップグレードし、
        正式にPS5のシステムに最適化するPS4ソフトウェアも存在する。
        これは「PS5アップグレード」と呼ばれ、PS4互換機能とは区別して扱われる。
        アップグレードを実施したソフトウェアは「正規のPS5ソフトウェア」となり、
        PS4ソフトウェアとは似て非なる存在になる。
        バージョン操作でPS4版に戻すことも可能。
        このサービスは主にPS4とPS5の並行展開、
        またはPS4からPS5へ環境を移行するオンラインタイトルで実施例が見られる。
        PS5アップグレードに関して、ダウンロード版に関しては特に注意事項はないが、
        パッケージ版の場合、ゲームの起動キーとしてゲームディスクが必要になる制約が存在し、
        後述する「PS5 デジタルエディション」を購入した故に利用できない可能性がある。
        また、PSPlus特典で入手したゲームソフトがPS5アップグレードに対応している場合、
        それによって入手したソフトをPS5版にアップグレードできるか否かについては、
        各ソフトウェアメーカーの判断に委ねられている状態であるので事前確認が必要である。*51
    • PlayStation4(Pro含む)が存在する際、初起動時の設定時か、
      設定メニューから「PlayStation4から各種データを引き継ぐ」事ができる。*52
      PSPlus会員であれば、
      「クラウドストレージ」を利用する形でPS4タイトルのセーブデータのみを引き継ぐ事も可能。
      どちらの手段を用いて引き継ぐかはユーザーの自由である他、
      直接引き継ぐ場合、引き継ぐデータの種類を選択する事が可能である。
      ただし、保存先は全てメインストレージであり、
      更にデフォルトの引き継ぎ設定及び初期選択のままの場合、全データを引き継いでしまうため、
      PS4内蔵ストレージに保存したゲームソフトの数によっては、
      これだけでPS5メインストレージの、数少ない容量を圧迫してしまうことになる。
      このため、PS5のメインストレージの容量を賢く使いたいのであれば、
      カスタム引き継ぎやPSPlus会員特典の機能を利用してセーブデータだけを引き継ぎ、
      ゲームソフト本体は別途必要な時か、外付けストレージにDLする形で対応すると良いだろう。*53
    • PS4タイトルに限り、外付けHDDやSSDからゲームを直接起動する事が可能である。
      上述の通り、内蔵ストレージの容量節約のためにもSIEはPS4タイトルを互換機能で動作させる時、
      外付けストレージにゲーム本体を保存、直接起動させてプレイする事を推奨している。
      同じく上述する通り、USB3.2 Gen2×1に対応したUSB外付けHDD及びSSDを用いた場合、
      より高速な読み込みを期待する事が可能である。
      PS4タイトルがPS5のロード性能に最適化されていない事も踏まえると、
      速度、容量の両者を追求しつつ外付けストレージを利用するのであれば、
      USB3.2 Gen2×1を用いた外付けHDD及びSSDを用いるのが最良、と言える。
    • アーキテクチャがPS4と同じという点、
      及びPS4の欄を熟読して状況を理解している人なら上述の言葉だけで察せると思うが、
      PS5もPS1、PS2、PS3との互換性は存在しない
      これらについてはPS4と同様、
      PS Plus プレミアムのクラウドゲーミングサービスを利用する形となる。
  • 「ワールドワイド」を見据える形で、本世代から決定ボタンが○ボタンから×ボタン
    コントローラーで言う「右側の一番下のボタン」に統一されるという変更が為されている
    これは従来の日本版PlayStationシリーズの決定ボタンが○、キャンセルボタンが×なのに対し、
    海外版PlayStationシリーズの決定ボタンが×、キャンセルボタンがである事に由来する。
    PCゲームや、ライバル機であるXboxシリーズの決定ボタンはAボタン*54で一貫しており、
    PlayStation4から意識されている、ゲーム市場の中心が世界に移った事に影響を受けたと思わしい変更である。
    日本では基本的に○ボタンの位置が決定ボタンであった時期が長いため、押し間違えには注意しよう。
    • 「統一」と銘打っているだけあり、
      従来と異なってユーザー側でこの変更を元に戻すことはできず、強制的にボタンが設定される。*55
      PS5タイトルは基本的にこの仕様通りでキーコンフィグが配置されているため、
      慣れれば自然に適応できることから、特に問題はない話であるように見える。
      問題は「PS4互換機能を用いてPS4タイトルをプレイした時」で、
      PS4世代のゲームは○ボタンが「決定」、×ボタンが「キャンセル」となっている事が多く、
      決定ボタンとキャンセルボタンの配置が逆になってしまうのである。
      これだけなら、PS4タイトルをプレイする時だけ意識すれば良いだけの話で済むが、
      一部PS4タイトルはハードウェアを識別するプログラムが搭載されており、
      PS5である事を認識すると、決定ボタンとキャンセルボタンがPS5準拠のモノに入れ替わる。
      早い話が×決定のものと○決定のものが混在する形になってしまっており、
      多くのソフトをプレイするユーザーほど混乱しやすい、
      不親切と感じても仕方ない状態になっているのである。
      この仕様によって原作とは操作感が大きく変わってしまったリメイク・リマスター作品も存在し、
      ソフト毎に把握する必要が迫られる以上、明らかに「慣れ」だけで解決するのは難しい部分である。
      「ワールドワイドを見据える」と言う割に世界共通で強制設定であるなど、
      PS4タイトル含めた、全てのゲームタイトルで決定ボタン、
      キャンセルボタンの仕様統一が為されていない上に、
      システム側で強制的に変更する*56といった有情な仕様もない事から、
      説明と実態の食い違いを批難する声は少なくなく、
      多くの日本人ユーザーからは概ね不評を買ってしまっている。
      この問題は2025年時点でも尾を引いており、
      モンスターハンターライズ、ワイルズを始めとして、
      ゲーム内設定で○ボタンを決定ボタンに変更するオプションを設けることで、
      この問題に対して一定の緩和策を施しているゲームタイトルが一部で存在している。
  • PS Plusの入会特典の中に、
    PS4を象徴するソフトのいくつかをPS5で無料で遊べる「PS Plusコレクション」が追加されており、
    その中には大ヒットを記録したMHWorldも含まれている
    流石にアイスボーンまでは含まれていないためそちらは別途購入が必要になるが、
    他のサービス内容を享受するついでにMHWorldや他の有名なソフトを遊べるようになるため、
    これからMHWorldに触れてみたい方はPS5で始めてみるのもいいだろう。
    • 既存プレイヤーにとってもこのサービスでMHWorldが遊べるのは利点になる。
      というのも、ここで述べられている通りPS5にはディスクドライブを廃したモデルがあるため、
      こちらでMHWorldのDL版を入手すればパッケージ版しか持っていない人でも、
      PS5の本体を選ばずにPS4から移行することが可能になるからである。
    しかしながらこの「PS Plusコレクション」、海外版のPS公式ブログによると
    2023年5月9日で特典提供を廃止するとのこと。
    日本向けには今のところ声明が出されていないものの、海外と同じ形になる可能性は高い。
    幸い、廃止前に引き換えておきさえすればPS Plusに加入している間は
    追加料金なしで遊べるとのことなので、PS5を持っているPS Plus会員は忘れずに引き換えておこう。
  • 完全なる余談であるが、MHFもPS4互換に対応、プレイする事が可能である。
    尤も、MHFの親元そのものがサービスを終了している今、
    これを拝めるのはMHF本体をPS4用の各ストレージに残し、
    何かしらの形でPS5に持ってきた時のみにその事実を確認できるだけで、
    いざ起動しても「サービスを終了した旨を伝える画面が表示される」程度である。
  • ゲームソフトの記録メディアにはUHD Blu-ray(片面3層100GB)が用いられている。
    PlayStation3、4で採用されていたBlu-ray Discの最大2倍もの空き容量を誇るこのディスクは、
    PlayStation5が実現する、次世代のゲーム体験が出来るゲームデータ本体を収めるのに潤沢な容量を提供している。
    しかし、光ディスクの読み込み速度はSSDや、
    ライバル機の1つであるNintendo Switchのゲームカードを始めとしたフラッシュメモリ系は勿論の事、
    PlayStation3、4でメインストレージとして活躍していたストレージである、
    ハードディスクドライブ(HDD)よりも読み込み速度の面で大幅に劣るため、
    いずれのタイトルも、インストールディスクとしての役割が基本で、
    ディスクに書き込まれているゲームデータ本体は全てメインストレージに保存され、
    以後はパッケージ版ゲームソフト起動用の認証ディスクという扱いになる。
    • PlayStation5は世界的な半導体供給不足が目立つ中発売され、
      抜本的な改善の見込みが立っていない状態が続いている中の商業展開となってしまったため、
      発売から2022年までの間は当然のようにというレベルで、
      供給が大幅に改善された2023年以降も暫くの間は、
      すでに普及が進んでいる前世代機「PlayStation4」と、
      マルチプラットフォームで発売されるゲームが幾つか散見される。*57
      これらタイトルの多くは、
      PlayStation4が採用する通常のBlu-ray Disc(片面2層50GB)ではゲームデータが収まりきらず、
      ディスクが複数枚組になっている事が多かったり、
      PlayStation4の性能に最適化するために一部品質を落としている事が多い一方、
      基本的にPS5アップグレードに対応し、
      将来、PlayStation5を購入した時にPS5版にアップグレードして遊べるように工夫されている事が多い。
      なお、ダウンロード版に関しては容量の関係でデータが分割されるといった事は一切ない。
    • 1枚で100GBもの空き容量を誇り、
      大規模なゲームのデータ本体を1枚に収められるには十分なUHD Blu-rayであるが、
      PlayStaion5向けのゲームタイトルでも特に大規模なモノになると、それでも足りないのか、
      パッケージ版で「UHD Blu-ray2枚以上」といった、驚きの組み合わせも見受けられる。

初期型の仕様の違いと、後期型について

  • PS5はオリジナルモデルの初期型と、約30%程の薄型化を果たした新型の2種類があり、
    内、初期型については同一スペックでありながら「光学ディスクドライブ」を備えた基本モデルと、
    今日のインターネット環境普及、及び解禁日0時からプレイ可能と言った特典等も相まって、
    増加傾向にある「ダウンロード販売」に特化した、ディスクドライブを取り除いたモデルの2種類が存在する。
    この違いは純粋に
    • パッケージ版も扱えるか(PS4ソフトを互換機能で起動する場合も含む)
    • Ultra HD Blu-ray・Blu-ray、DVDに収録されている映像ソフトを見れるか
    • 価格の違い
    • 箱の色
    の4点しか存在しない。
    ただし、Ultra HD Blu-rayを再生できる環境はハードルが高い傾向にあり、
    PCで再生する場合も同様であるため、購入する際はその辺りも踏まえて判断して選ぶと良い。
    後述する新型PS5については、
    光ディスクドライブをユーザーの手で自由に着脱可能な仕組みになっているため、
    パッケージ版、映像ソフトを扱うための物理的なハードルは撤廃された格好となっている。
    • ただし、PlayStation5はあくまでゲーム機であるため、
      映像作品を再生する際の品質、音質は流石に専門のAV機器には敵わない。
      その辺りも考慮して、購入するモデルを選定すると良いだろう。
      また、前世代機であるPlayStation4と同様、
      光ディスクドライブはCDの再生に対応していないので、この点にも注意が必要である。
  • 冷却機構の最適化、APUと冷却機構との間に挟む熱伝導剤に熱伝導率に優れた液体金属グリスを採用した事、
    及びプロセッサ(CPU、GPU)のプロセスノード(プロセスサイズ)の微細化によって、
    PS4世代と比較して消費電力対発熱比はかなり抑えられている。
    また、高負荷を要求するPS5ソフトは基本的に存在しないため、
    どのモデルに関しても発熱の問題はあまり気にしなくて良い。
    発熱問題はPS5特化ソフトが出てくるであろう、将来を見越して考える…という程度で良いだろう。
    • ただ流石にネイティブ4K解像度による映像出力を見据えた高性能ゲーム機なだけあり、
      上述した発熱事情はPlayStation5本体が適切に冷却できる場所に設置されている事が前提となる。
      従来のゲーム機でよく行われた、
      テレビの設置台に設けられた空きスペースにゲーム機を設置する…というやり方では、
      十分な冷却能力を発揮できず、熱暴走を誘発してしまう可能性が高まってしまう。
      そのため、縦置きにしろ横置きにしろ、
      PlayStation5本体はPCと同様、通気性の良い場所に設置して利用するのが無難である。
      これは初期型、新型問わず、全てのPlayStation5に当て嵌まることなので、
      PlayStation5を末永く使うためにも、このことを覚えておくとよいだろう。
  • 2023年8月から、新たに標準コントローラー「DualSenseが2台同梱されたPS5」がラインナップに加わった。
    これにより、PS5本体購入時にコントローラーの個数を1個か2個かで選ぶことが出来るようになり、
    選択肢の柔軟性が増した他、コントローラーを新規で買い足す必要性が薄れることとなった。
    なお、DualSenseが2台同梱されているPS5は後述する、新型PlayStation5でも継続してラインナップされている。
  • 後述する、新型PlayStation5の発表の時点で従来型は生産を完全に終了しており、
    市場に行き渡った残りの在庫限りで、新型のPlayStation5に置き換えられていく形になっている。

PS5(通常版)

  • Ultra HD Blu-rayドライブを備える、PS5の通常モデル。箱の色はホワイト。
    光ディスクに収録されている映像ソフトを再生するためのプレイヤーソフトがアンロックされている。
  • Ultra HD Blu-rayドライブの位置はPS5を縦置きして正面から見て右側にある。
    つまり、本体フレーム部分は左側に来る格好となる。
    この事から勘違いしてディスクのレーベル面を右にして挿入しようと思いがちだが、
    Ultra HD Blu-rayドライブは左向きでセットされているため、
    実際にはレーベル面を左側に来るようにディスクを挿入しないとディスクを読み込めない
    詳しい説明も無いため、光ディスクを扱う際は向きに注意したい。
    なお、横置きの場合は正しい横置き状態(スタンドを用いている状態)で、
    普通に光ディスクの表裏がわかる形(上向き)になっている。
    こちらはPS5初期設定のアナウンス画面でも、
    ディスクの表裏込で挿入方法の指示が出てくるためわかりやすい。
    縦置き時にUltra HD Blu-rayドライブが左向きな点に違和感を感じるかもしれないが、
    これはそもそもディスクドライブの向きが分かりづらい位置にセットされているのが主な原因である。*58
  • 希望小売価格は54978円(2022年9月14日以前)→60478円(2022年9月15日から)。何れも税込み価格。
    • CFI-1000A01…最初期型の通常版の型番。ヒートシンクは銅製である。
      銅は吸熱力が高い反面、自身の熱を排出するのが苦手という特徴がある。
    • CFI-1100A01…2021年8月末から流通が開始された通常版の新型。基本性能に変更は無いが、
      ヒートシンクの材質の変更(銅→アルミニウム)と面積の削減等の見直しによりコストカットされ、
      これに併せて重量も300g軽量化することに成功した。
      アルミニウムは吸熱力が低い一方で排熱力が高いという特徴がある。
      • 通販サイト等の表記から、上記2型は少なくとも2022年10月21日までに生産を終了、
        下記の新型の製造に移行していたことが判明した。
    • CFI-1200A01…2022年9月15日の本体値上げと同時に流通が開始。
      最重要プロセッサであるAPUが改良され、CPUのマイクロアーキテクチャと、
      GPUのアーキテクチャをそのままにプロセスノードが7nmから6nmへとシュリンク(微細化)された。
      これによって性能をそのままに、消費電力の削減とプロセッサ本体の発熱の低減を実現。
      これに併せてアルミ製ヒートシンクが更に小型化され、
      重量が1100シリーズと比較してさらに300g軽量化された。
      PS5版MHRise、MHR:S発売時点での現行機種。
      • 製造者側の観点で見た場合、
        7nmから6nmへプロセスノードが微細化されたことにより、
        1枚のシリコンウェハー*59からより多くのチップを取れるようになり、
        結果としてPS5生産数の増加を図ることが可能となり、
        余談の項でも述べるが、長らく問題になっていた「PS5本体の供給」の改善に一役買っている。

PS5デジタルエディション

  • DL販売需要増加がある故に登場できたモデル。*60
    Ultra HD Blu-rayドライブを廃止し、ダウンロード販売に特化したモデル。
    光ディスクは扱えないが、その分1万円程安くなっているのが特徴で、
    光ディスクに収録されている映像ソフトを再生するためのプレイヤーソフトはロックされ、存在しない。
    箱の色はブラック。
  • 希望小売価格は43978円(2022年9月14日以前)→49478円(2022年9月15日から)。何れも税込み価格。
    • CFI-1000B01…最初期型のデジタルエディションの型番。
    • CFI-1100B01…2021年7月頃から流通が開始されたデジタルエディションの新型。通常版より1ヵ月ほど早い発売。
      こちらも基本性能に変更は無く、ヒートシンク関連で同様のコストカットと軽量化が行われている。
      • 通常版同様に、こちらも上記2型については、少なくとも2022年10月21日までに生産を終了。
        下記の新型の製造に移行している。
    • CFI-1200B01…通常版の1200と同様、2022年9月15日の値上げと同時に流通開始。
      通常版1200と同様、各種改良による変化と、それを受けてのヒートシンクの設計変更が行われている。

PS5(新型モデル)

  • 2023年11月10日発売開始の新型モデル。
    内部構造の刷新によって本体の薄型化と軽量化を実現したモデルで、
    本体LEDライティングの配置箇所や着せ替えカバーの形状が大きく変更されている。
    仕様面としては、本体フロント側に搭載されているUSBポートがType-Cで統一されたこと、
    内蔵M.2 NVMe SSDの容量が825GBから1TBに増量された事と、
    光ディスクドライブが外付け化したのが最大の変更点となっている。*61
    販売形式は通常版、デジタルエディション版の2種類で展開されるのは、
    従来のPlayStation5と同じであるが、光ディスクドライブが外付け化した事によって、
    本体そのものは「デジタルエディション版」をベースとしており、
    従来の通常版で光ディスクドライブが搭載されていた箇所に、
    専用の設置スペースと固定用の爪、USB Type-Cコネクタに似た形状の専用取り付けソケットが設けられ、
    そこに光ディスクドライブを搭載、接続する事で光ディスクメディアが扱えるようになる仕組みとなっている。
    なお、これを含めた拡張機能へのアクセスは本体右側に集約されており、
    光ディスクドライブの着脱、M.2 SSDの増設は全て本体右側のカバーを外すだけで済むようになっている。
    価格は以下の通りで、発売日前後の為替レートや内蔵SSDの容量増加の影響を受けてか、既存版より販売価格が更に上昇しており、
    2024年9月2日以降は、当時の国際情勢や為替レートを踏まえて、再度価格改定が行われている。
    • 光ディスクドライブ標準搭載モデル(CFI-2000A01)*62:66980円→79980円(税込み)
    • 光ディスクドライブ非搭載モデル(CFI-2000B01)*63:59980円→72980円(税込み)
    • PlayStation5専用光ディスクドライブ:11980円(税込み、専用の換装用カバーも同梱されている)
  • 新型のPlayStation5からは横置きがデフォルトとなり、横置き用のフットが本体に2個同梱される。
    このフットを本体中央の溝に挿し込んで、スタンドとして使う事で横置きに対応する形となる。
    縦置きで使う場合、専用のスタンド(税込み3980円)を購入して搭載する必要がある。
    加えて、デザインの変更によって着せ替えカバーの互換性が無くなったため、
    新型PlayStation5専用の着せ替えカバーが2024年から順次販売、展開されていく。
  • 何らかの理由により、消費電力が従来モデルの350Wから370Wに増加している。
    しかし一方で、ヒートパイプに重点を置いた冷却機構の大幅な見直し、刷新を行った結果、
    薄型化によって空気の通りが悪くなったにもかかわらず、発熱は従来モデルと同等程度に抑えることに成功している。
    なお、PlayStation5発売前から話題になっていた、
    APUと冷却機構との間に挟む熱伝導剤に液体金属グリスを採用する点については、変更は加えられていない。
  • これらのリファインされたPlayStation5全てに言えることであるが、
    どちらのモデルも、光ディスクドライブは別途、増設されたという扱いになっている。
    Blu-ray Disc、及びUHD Blu-rayにはコンテンツ保護機能として、
    「AACS」と呼ばれる機構をはじめとした、Blu-ray Disc固有のセキュリティ機能が搭載されており、
    それらプロテクトを正しく解除できるようにするために、
    光ディスクドライブを初めて利用する際はインターネット接続を介して、
    PS5本体と光ディスクドライブの認証、ペアリングが必要になるので注意が必要である。
    ただ、認証とペアリング手続きが求められるのは初回利用時の1回のみで、
    手続きが終われば、あとはオフライン環境でも光ディスクドライブを利用することが可能となる。
  • MHWilds発売時点での現行機種。
    • 同作の発売と同日に、『PS5 "モンスターハンターワイルズ" 同梱版』本体が発売。
      MHWildsのDL版に加え、同作のデジタルミニアートブックのプロダクトコード等の特典が付属している。
      なおディスクドライブ搭載済みのものとデジタルエディションの2つが用意されている。
    • 2025年4月23日から日本全国のPlayStation取扱店で、
      PS5本体とMHWildsの同時購入、または上記の同梱版を購入した際に
      合計金額がお得になると言うセールも行われた。
      セール期間の終了のタイミングや値引き額等は各店舗ごとに異なっている場合があるとのこと。

PS5 Pro

  • 2024年9月11日午前0時に発表され、同年9月30日から予約受付を開始し、
    同年11月7日に発売されたアドバンスモデル。
    オリジナルモデルに搭載されているAPUを構成するCPUとGPUの内、
    GPU側の映像描画処理を実行するコアの数が67%増加、ビデオメモリも28%高速化。
    これによって、純粋な物理描画演算性能として45%もの性能強化を達成した。
    また、オリジナルモデルでは力不足であったレイトレーシング機能も強化され、
    オリジナルモデル比で2~3倍もの性能向上を実現、
    総括して、オリジナルモデルよりも大幅なグラフィック処理性能の実現を達成したモデルに仕上がっている。
    • 具体的には、GPUの描画性能は16.7TFLOPSに向上し、
      加えてユニファイド仕様で使われていた、16GBのGDDR6メモリとは別に、
      PS5本体専用のシステムメモリとして、2GBのDDR5メモリを搭載し、
      GDDR6メモリはゲームソフトがフルに使えるように改良されている。
      一方でCPUに関してはこれといった変更は加えられていない。
  • 更に、独自技術である「PlayStationスペクトルスーパーレゾリューション(PSSR)」を搭載。
    これはNVIDIA GeForce RTXシリーズが利用可能なDLSS、
    Intel Arcシリーズで利用可能なXeSSといった機能と同様に、
    AI技術を用いたアップスケーリング技術であり、
    これを用いることで、低負荷でより高繊細な映像描画を可能としている。
    • 実際問題として、今日の半導体は半導体そのものの高性能化に直結する要素である、
      プロセスノードの微細化による性能向上*64そのものの限界が迫っており*65
      従来のハードウェアの常識通りにゲームソフトの品質を高めると、
      高解像度になればなるほど処理能力がすぐ限界に達してしまい、
      最先端半導体製造コストと比較して、コストパフォーマンスは悪化してしまう。
      実際、モンハンに限って見ても、
      モンスターハンターワイルズは非常に作り込まれた作品で、
      オリジナル版PS5、及びそれと同等の性能を持つゲーム機、
      PC用GPUで真面目に処理すると、処理限界がすぐに到達してしまう…という現象に直面している。
      実際、PC版モンスターハンターワイルズは要求スペックを開示した段階で、
      「アップスケーリング、フレーム生成技術を使用することが前提」という、
      前代未聞の発表を行ったことで界隈では大きな話題となった経緯がある他、
      コンソール版に関しても、AMD FSRによるアップスケーリング技術が用いられていることが発表されている。
      しかし、それらアップスケーリング技術は独自のアルゴリズムに基づいた補助機能で、
      物理性能の限界という問題を根本的に解決できるものではない。
      そこで、AI等の外部から干渉する補助技術を用いて物理的描画を簡略化しつつ、
      最終的な描画結果は物理的な描画をしきった時と同等にすることで、
      ハードウェアに発生する負荷を低減しつつ高性能化を実現する試みが盛んに行われており、
      上述したDLSS、XeSSはその取り組みの一環である。*66
      本機種で利用可能なPSSRは、こうした取り組みのPS5 Pro限定の機能と捉えてよい。
  • 加えて、オリジナルモデルから存在していた「ゲームブースト機能」が強化され、
    オリジナルモデルよりも美麗な映像描画と高いパフォーマンスの両立を、
    PS4、PS5タイトルで実現している他、
    対応するPS5タイトルでは、オリジナルモデルよりも緻密なグラフィック表現を利用できるようになっている。
    可変リフレッシュレート(VRR)は勿論、オリジナルモデルでは対応が見送られたと考えられていた、
    8K解像度でのゲームプレイにも対応している。
  • その他の強化点として、Wi-Fi6Eを更に進化させた、
    2024年時点で最新の無線LAN通信技術「Wi-Fi7」に正式に対応、
    更に内蔵ストレージの容量が2TBに増量され、別途増設せずとも潤沢な環境を実現している。
    統括すると
    フルHD解像度ではなく4K解像度でのゲームプレイを基本とし、より高いクオリティでゲームをプレイしたい
    と言った、ヘビーユーザーが求める需要に応えたスペックを備えている、と言える。
    • なお、Wi-Fi7はPS5 Pro発売時点で、同技術の使用が認可されている国、地域でのみ利用が可能。
      それ以外の国、地域ではWi-Fi6E止まりになるので注意が必要である。
      日本国内では、自国内の無線通信規格の管理を行っている総務省が2023年12月22日より、
      同規格の日本国内での使用を認可したため、
      Wi-Fi7に対応した無線LANルーターと併用することで、本規格での無線LAN通信が利用可能である。
  • デザインは新型PlayStation5をベースとしており、
    高さは初期型PlayStation5と同等、厚さは新型PlayStation5と同等の薄さを維持し、
    最大の相違点として、本体中心部に3本線のスリットが入っている。
    PlayStation5 Proは光ディスクドライブ非搭載モデルのみの販売となり、
    光ディスクドライブを利用するには別途、外付け光ディスクドライブの購入、装着が必要となる。*67
    加えて、縦置きスタンドに関しても別売なのも新型PlayStation5と変わりはない。
    なお、縦置きスタンドは勿論だが、光ディスクドライブについても「再登録する」形で使い回す事が出来るため、
    ディスクドライブ搭載モデルの新型PS5に搭載されている光ディスクドライブを移植して使用する事が可能である。
  • 気になるお値段だが、初期型のPlayStation5 Pro(CFI-7000B01)が
    119,980円(税込)である。
    …決して誤植や見間違えではない。
    • 販売当時の時代背景(円安など)が絡んだ結果、遂に10万円をオーバー。
      プレイステーションとしては過去最高の値打ちになっており、日本国内で高価なゲームハードとして名高い
      1991年発売の『PCエンジンLT』(99,800円)をも上回っている。
      約12万円、ディスクドライブを含めれば13万円以上という非常に攻めた価格設定になっている。
      • ちなみにアメリカでの価格は699.99ドルである。
        これを元に為替計算をすると「1ドル=171円」と随分円安で計算されているように見えるが、
        アメリカ価格は税抜き、日本価格は税込みで表示されているという点に注意する必要がある。
        これは日本は全国で消費税率が統一されているが、アメリカは連邦国故に統一されていないという事情が絡む。
        よって税抜きの日本価格は119,980/1.1≒109,073、レートは109,073/699.99≒155.8となり、
        大体1ドル=155~156円で計算されていた事がわかる。
        発表当時の2024/9時点の為替レート(1ドル=140~143円)を踏まえると安すぎるが、
        PlayStation5そのものの発売以降、一気に急変して不安定な状態に陥った世界情勢、
        及び世界的に進んでいる経済のインフレ、
        2024/12時点での為替レート(1ドル150~154円)を加味すると、
        そういった不確定要素を想定した、妥当な価格設定であった事が伺える。
      ただ、そういった国、地域特有の事情、
      そして世界情勢による避けられない事情を抜きで見ても、
      世界各国で設定されたPS5 Proの販売価格は、
      ゲーム専用機としては今までに見たことがない金額に設定されている事に変わりなく、
      発表当時は日本に限らず、世界各国で大いに話題になった。
      • 余談となるが、型番の7000番台という数字は、
        前世代機のアドバンスモデルであるPS4 Proの型番と同じ番台である。

余談

  • 「専門用語が多すぎてよく分からなかった」という閲覧者に向けてかなり簡略化して説明すると、
    PS5版MHR(:S)とMHWildsが遊べ、
    PS4後方互換機能によってMHW(:I)とMHSTがPS4より快適に遊べるPS4の次世代機
    」とだけ覚えておけば、特に問題はない。
    • MHWorld関連で関係のある事は、
      高負荷環境でも安定してアップスケーリング4K環境で60fpsを維持できる事、
      そしてそれに伴う、貫通弾等の当たり判定消失問題の解消が主な恩恵点となっている。
      一方でそれ以外の恩恵はなく、MHWorldそのものがPS4向けに開発され、
      PS5を想定した設計ではないため、
      メインストレージからの爆速ロードやレイトレーシングの効果は一切ない。
      仮にメインストレージに保存しても、最速ロード環境を実現したPS4 Proとの差は誤差程度でしか無い。
      PS5アップグレードによって、PS5に最適化されるタイトルも、
      PS5とマルチ展開されるPS4タイトルか、将来PS5に移行するPS4タイトルの2種に限定されるため、
      MHWorldのPS5最適化の望みは諦め、
      あくまで「PS4のゲームである」事を念頭に置いておくのが懸命である。*68
      • 一方でフレームレート安定化による、各種アクションの当たり判定正常機能化によって、
        いずれのアクションもPC版と同じ水準まで改善された…のだが、
        これによって同じMHWorldでも、PS4とPS5で結果に差が出てしまい、
        タイムアタックのような、公平な環境下での競技性が求められる分野で、
        頭を悩ませる要素が増える結果となった。
        従来だとTAのような競技性のあるコンテンツではPS4版とPC版で棲み分けていたが、
        PS5でのプレイではPS4版でもPCと同等の処理性能で行われるため、
        環境でわけるとPS4版(PS4)、PS4版(PS5)&PC版のようになる。
        このあたりはTAwikiやspeedrun.comなどの管理者がどう判断するかによるだろう。
  • 本機種は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行の影響を受け、
    半導体の供給が不足状態にあった2020年内に発売を迎えた「完全新規のハード」であった故に、
    SIE公式から事前に「PlayStation5の入手は発売から数ヶ月の間は困難となる可能性がある」見解が示されていた。
    それ故に、発売から暫くの間は「抽選販売形式」で販売されるのが当たり前、と言った状況であった。
    しかし、半導体供給不足の状況は想定以上に長期化する事となってしまい、
    PlayStation5の抽選販売が終了され、一般販売に切り替わり始めた2023年に至るまで、
    実に2年という歳月をPlayStation5供給不足の状態に費やす事となってしまった。
    • また、PlayStation5は汎用アーキテクチャを採用したハードであるがために、
      ゲームソフトの多くがPlayStation5に限定せず、
      他のゲームハードやPCでもリリースされるケースが多かった*69こと、
      転売屋が人海戦術で数少ない在庫を掻っ攫い、
      倍近い値段で転売するという状況が発生しただけでなく、
      当時、為替相場の変動で著しく進行していた円安相場や、
      初期ではリージョンフリーである事に目をつけて、
      「安価で販売している国で買って、それ以外の国で定価で売る」という、国境を超えた転売も頻発。
      SIE公式は批難こそしたものの、SIEとしての強力な転売対策を打ち出せなかった*70が故に、
      真面目に抽選販売で購入を狙うユーザーの一部から不満の声が噴出した事もあった。
      無論、抽選販売に何度も応募したものの、全て外れてしまったユーザーからの、
      PlayStation5に対する印象は悪化の一途を辿る「悪循環」が生まれてしまう事にも繋がってしまった。
      また、販売店側の対策は抽選以外にも、受取時に梱包材に×印を記入する、
      箱の内外に購入者の名前を記入させるといった対策をとる事例も見られた。
    しかし、半導体供給が徐々に改善され、
    PlayStation5のコアであるAPUの生産量が改善していった事で、段階的ではあるが品薄問題は徐々に改善。
    上述の通り、2023年からは一般販売で入手する事も狙えるようになってきている。
    事実、供給量が改善され、一般販売への移行が本格化した2023年2月以降、
    PlayStation5の週間販売台数は安定した数字を記録することが多くなり、
    大作ゲームの発売日前後においては、ライバル達を超える販売台数を記録する事もある。
    これからPlayStation5を買い求めるユーザーは、気長に待ってみると良いだろう。
    …と言うより、PlayStation5に限らず、最先端の技術を採用した電子機器類は、
    非常に高額な生産原価を要求される、最先端の半導体製造技術を用いて主要な半導体が製造されており、
    それらが値下がりすることは基本的に難しい状態に陥っており、
    以前のように「(いい意味で)技術が陳腐化したので、以前より割安で製造できる」状態に持っていくことが困難となっている。
    そこに急変した世界情勢や、上述した国境を超えた転売対策等が重なった結果、
    待っていては値上げされてしまうと言う前例を出してしまったため、
    欲しいときに売っていればすぐにでも購入するよう心掛けた方がいいだろう。
    • 最近はセールが行われていることも多い為、値上げ直後よりは手に入れやすくなったといえる。
      それでも値上げ前の定価より高いのは気になるところだが…

関連項目

ゲーム用語/プレイステーション4 - 前世代機
ゲーム用語/プレイステーション・ポータブル - 携帯機版プレイステーション・第1号
ゲーム用語/プレイステーション・ヴィータ - 携帯機版プレイステーション・第2号


*1 日本含めた一部地域のみ。それ以外の地域は中国を除いた主要国地域を含めて1週間遅れの発売
*2 AMDが開発したプロセッサの呼称で、命名者はAMDである。
*3 PCでは、同マイクロアーキテクチャを採用したCPUとしてAMD Ryzen 3000 Series及び4000 Seriesの存在が挙げられる。
*4 スレッドを簡単に例えると、作業スペースの数である
*5 厳密には、Xbox SeriesX/Sと同様、このアーキテクチャの次世代にあたる「RDNA2アーキテクチャ」がベースとなっている
*6 精確な値は約10.3TFLOPSである模様。この数字は単純に言えば、デスクトップPC用のGPU「NVIDIA GeForce RTX3060」の約9TFLOPS台よりも僅かに高いのだが、AMD Radeonシリーズは競合であるNVIDIA GeForceシリーズと比べて処理演算能力を上手く活用できない等の問題で、実際のゲームパフォーマンスはGeForce RTX2060 SUPER程度と言われている
*7 簡単に説明すると、プロセッサを構成する回路に用いられる配線の細さを表す指標のようなものである。細ければ細いほど、同じ面積により多くの配線を行うことが可能となり、これによってより高度な回路をプロセッサに実装することが可能となる他、トランジスタのスイッチング動作の際に必要となる消費電力も低減されるため「高性能化、省電力化」の双方を実現する事が可能になる
*8 新型PlayStation5は容量1TBのSSDが搭載されており、その中でユーザーが利用可能な領域は848GBとなっている。PS5 Proについては標準で2TBのSSDが搭載されている。
*9 PCは工業規格で各種PCパーツの構造が定義化されているため、「自作PCを組める」といった汎用性の高さと引き換えに「PS5の超高速読み込み機構」と言った独自要素を搭載する事を困難としている。一応、PCにおけるゲームの超高速読み込み技術として「DirectStorage」が開発、策定されているが、この規格はゲームデータの高速読み込み、圧縮データ解凍にGPUの物理コアを使う仕組みとなっている。GPUは映像描写のために欠かせない存在であり、その物理コアをゲームデータの高速読み取りに転用する関係上、ゲームパフォーマンスに若干の影響が出てしまう事が各種検証によって判明している。
*10 例えば、オープンワールドタイプのゲーム作品で「次のマップを読み込ませる」ためには、従来のゲームハードでは時間稼ぎ用の「通路やエレベーターのような、単純な地形」を採用しないと間に合わない可能性があったが、PlayStation5のストレージ読み込み性能は「それらのような時間稼ぎ用の地形を設けなくても読み込みが間に合う」程に高い…という事である
*11 端子部分の幅が22mm、長さは30mm/42mm/60mm/80mm/110mmのいずれか
*12 2023年7月31日以降に公開されたバージョンのシステムソフトウェア適用時のみ。それ以前のバージョンでは最大4TBまでサポートする
*13 PCのマザーボード備え付けのヒートシンクを使用することを前提とした、ヒートシンク未搭載モデルも存在する。このタイプのM.2 NVMe SSDを用いる場合は別途専用のヒートシンクを購入して取り付ける必要がある。
*14 基板上方8mm以内、基板下方2.45mm以内
*15 それ以前のバージョンはベータテスト版、または非対応で正式対応していない。
*16 この関係上、パッケージ版PS5タイトルは事実上、ただのゲームインストールディスクとなっている。
*17 理由として、SSDは構造上避けられない「書き込み可能データ量の上限が存在する」という事実と、上述した通り「メインストレージがマザーボードに直付けされていて、ユーザーの手で交換が一切できない」ことの2点が挙げられる。このことから、メインストレージを、本項で提示したような運用に特化させることで「書き込み可能データ量の上限」に到達するタイミングを遅らせ、できるだけ永く使えるようにする…という訳である
*18 ネイティブ4K。疑似ではなく、物理的に4K解像度で映像を出力する。
*19 上述で解説したGPU内部に「レイトレーシング処理専用のコア」が設けられており、レイトレーシングの処理はこの専用コアを用いる形で行う
*20 PS5の性能が高すぎる事が原因で、ゲーム側の処理が過剰に行われた結果発生したものと見られている。発売からわずか2日で修正されたが、その挙動がかなり強引なモノとなっており、別の意味で話題となってしまった…
*21 余談だが、PS5発売時点でネイティブ8K描画が出来る程のスペックを有するGPUは存在する。ただし、それでも最高画質設定にすると30fps前後が限界であり、8K解像度のハードルの高さをうかがわせるモノとなっている。
*22 VESAが定めた「DisplayHDR」と呼ばれる規格の内、必須要件のみをサポートした最下位ランクの規格であるDisplayHDR400認証を正式に獲得したディスプレイでも、ゲーミングタイプのディスプレイだとフルHD解像度では数が少ない上に最低でも30000円台が相場になっており、様々なコストカットを実現した特定ショップ限定モデルでやっと25000円前後からという状況となっている。また、同規格の認証が広く普及しているWQHD、4K解像度帯になると安くても5万円からが相場になり、高品質のHDRをサポートするDisplayHDR600以上のグレードになると10万円以上が相場になってしまい、手が出しにくくなる。同額の価格帯なら、HDR非対応でより高いリフレッシュレート、応答速度、拡張性を実現しているディスプレイが多数販売されており、HDR対応ディスプレイの高額さも相まって、限界までゲーミング性能を追求して、これらを選ぶ需要は未だに根強い。
*23 実際に体験版の時点で多くのユーザーから「暗すぎる」という意見が殺到し、同作のプロデューサーである吉田直樹氏が丁寧に説明するまでの事態になった。ちなみに吉田直樹氏はFF14のプロデューサーも務めており、MHWプレイヤーであればベヒーモスで接点がある。
*24 HDRに対する、従来の映像表示方式の事を指した言葉で「スタンダードダイナミックレンジ」と読む
*25 Steamで販売されているゲームタイトルの内、ネイティブでHDRに対応している場合は該当ソフトのストアページに「HDR使用可能」の備考が付記され、尚且つ、同備考を正式に表記した「ネイティブHDR対応タイトル」としてSteam内のゲームタイトル検索システムに検知されるようになっている
*26 PlayStation5側が接続先のモニター、テレビがHDR出力に対応していない場合、HDR関連の設定は全てOFFで固定され、変更することも出来ない状態になる
*27 リードアーキテクトを務めたマーク・サーニー氏曰く「PlayStation3と同等以上の音声性能を実現した」とのこと
*28 リニアPCMとも表記される汎用規格で、ステレオ(2ch)音声出力は基本的にこの規格を用いる。サラウンド規格としては最大7.1chに対応しており、汎用規格故にDolby、DTS、AACと異なり独自のコーデックを用意する必要はない
*29 なお、カッコ内に書かれてるチャンネル数は「対応する最大チャンネル数」となる。7.1ch表記の場合、ソフトウェアによっては同規格の5.1ch対応だったり、2chステレオでの出力となる場合もある。
*30 前提条件として、使用しているヘッドセット及びヘッドフォンがPlayStation5に対応している事が求められる
*31 7.1.4chの4の部分の数値は、ベースとなるサラウンド規格をベースにDolby Atmosが独自で追加した、上空(天井)の方向から音を鳴らす天面スピーカーの個数を表す数値となっている
*32 ごく一部のゲームメーカーが自主的にサラウンド対応の明記を行っているぐらいである
*33 USB2.0規格のポートである
*34 ミュート機能が有効化されている時、ミュートボタンがオレンジ色に点灯する
*35 最初期は「ファームウェアアップデートツール」という名称だった
*36 ゲームパッド本体にマイクロスピーカーを搭載しているため。ただし、このスピーカーを認識せずに問題が発生しないケースも見られる
*37 PlayStation5側の設定では「電源を切らない」旨の内容で案内されている
*38 満充電と過放電を繰り返すとバッテリーに負荷がかかり、劣化を進行させる原因になってしまう
*39 通常の振動機能は利用可能。
*40 特殊仕様として、給電能力がUSB2.0で定めれている5V500mAではなく、DualSense(Edge)が許容できる最大電力である5V1.5Aに設計されているため、このUSBポートに繋いだDualSense(Edge)は高速で充電する事が可能。新型PlayStation5ではこの仕様を維持したまま、下記のUSB Type-Cポートに変更されている
*41 USB規格を策定、管理を行う「USB-IF」が「将来のコネクタ規格」と位置づけているUSB規格。性能はType-Cコネクタの内片側のレーンのみを用いるUSB3.2 Gen2×1で、2レーンを束ねて用いる事で更に高速化できるGen2×2には対応していない
*42 2023年2月22日に発売
*43 DisplayPort、HDMIオルタネートモードによる映像出力機能、及び5V以上の給電規格(USB PD)への対応はUSB-IFが定めた正規規格の内に含まれているが、これらはオプションで、これら機能を実装するかはメーカー側の判断に委ねられている
*44 小話として付記すると、今日急増しているスマートデバイスやWi-Fi対応テレビ等、パソコンやスマートフォン、ゲーム機以外の多くの家電機器がWi-Fiでインターネットに接続する時代が訪れ、従来のWi-Fi規格では無線親機への同時接続可能台数の限界がすぐに到達する…という問題が生じていた。Wi-Fi6はこの問題の抜本的な解決を目指して策定された規格で、通信速度高速化より、柔軟に電波を用いて安定した通信を多くのデバイスが接続された環境でも実現、維持する事と同時接続可能台数の増加の2点を重点的に置いて規格が策定されている。
*45 Wi-Fi5とWi-Fi6が用いる周波数帯域である5GHz帯は遮蔽物に弱い特性を持つ。これは周波数帯域が高まる程直進性が強まり、電波減衰も高まって遮蔽物に簡単に電波を弱められてしまう特性に由来する。
*46 なお、Wi-Fi6での運用時、柔軟な電波運用の関係から2.4GHz帯が充てがわれる事がある。2.4GHz帯は電子レンジを始め、多くの家電製品が利用する周波数帯域であるため、2.4GHz帯が充てがわれた場合は若干、電波干渉や通信不安定が起こりやすい点に注意が必要である。
*47 厳密には、アーキテクチャ(APU)やOSにPS4のエミュレーターを内蔵している。
*48 厳密に言えば、PS4 Proでは選択式だった「高画質化」と「フレームレート優先」の両方をいいとこ取りできると言った具合である
*49 基本的には無期限だが、期間限定または条件付きの場合もある
*50 ソフトウェア本体を購入済みのため、格安の価格で提供される事が多い
*51 当初はPS5アップグレードに対応していないが、後日対応化する…というケースもあるので、リリース元のソフトウェアメーカーの動向を見逃さない事も重要である。
*52 この機能を利用する際、PS5とPS4が同じホームネットワーク上に接続されている必要がある。
*53 なお、PS5の初期設定では「PS4タイトルは外付けストレージへの保存を優先する」という設定になっている
*54 位置はPSコントローラーの×ボタンと同じ
*55 簡易キーコンフィグ設定で×と○を入れ替える事は可能であるが、完全ではなく、画面の表示案内はどちらを設定していても「×…決定」となる。
*56 ここで言う変更とは、ワールドワイドに併せた変更に順応しやすいよう、○で決定となっているゲーム、キーコンフィグ設定をOS側が自動的に×で決定となるように置き換える事を指す。
*57 本Wikiの土台となっている「モンスターハンターシリーズ」のIPを所有し、同シリーズの展開を行っているカプコンが誇る大人気サバイバルホラーゲーム「バイオハザードシリーズ」のリメイク作品「バイオハザード RE:4」の対応ハードとしてPlayStation5、Xbox SeriesX/S、PCと言った「最先端ゲーム環境」が並ぶ中、旧世代機のPlayStation4が追加される程である。
*58 PS2、PS3も同じく左向きでディスクドライブがセットされていたが、誰もが向きをひと目で判別できる位置にディスクドライブがセットされていたため、問題にはならなかった。前世代機であるPS4は右向きにディスクドライブがセットされていたが、本体に描かれたPSロゴとディスクのレーベル面を一致させる事で向きを合わせる事が可能と、ディスクドライブの向きを外部から確認できる要素が存在していた。
*59 プロセッサの原材料となる物質
*60 公式インタビューでも、その事実について触れている。
*61 ただし、USB Type-Cポートの通信規格は初期版と同様、DualSenseとの接続に用いることを想定したUSB2.0規格に準拠したポートと、USB3.2 Gen2×1に準拠したオプションの(人によってはPSVR2専用になる)USB Type-Cポートという構成になっており、変わったのはUSBポートの形状のみである。
*62 従来でいう、通常版のPlayStation5に相当する
*63 従来で言う、PlayStation5デジタルエディションに相当する
*64 単純に、半導体を刻む回路の幅が小さいほど、1枚の半導体に多くの回路=トランジスタを実装することが出来、物理性能を飛躍的に高めることができる
*65 2025年時点で半導体技術は2~3nmクラスのプロセスノードまで微細化が進んでいるのだが、主原料であるシリコン(ケイ素)は物理的性質から1nmより狭い回路を刻むと完全な導体となり、半導体として機能しなくなると言われている。また、シリコン(ケイ素)に代わる、新しい半導体素材の安価かつ安定な供給の目処も立っておらず、結果としてシリコン(ケイ素)の物質上の限界=半導体の性能向上の限界と表現される状態になっている
*66 DLSSに関しては、NVIDIAが所有するスーパーコンピューターによる、ハードな機械学習を受けて徹底的に最適化されている事がNVIDIA公式から明かされている
*67 光ディスクドライブは新型PlayStation5の光ディスクドライブ非搭載モデル用に販売されているモノがそのまま使用できる
*68 このため、メインストレージの容量圧迫回避も兼ねて、USB3.2 Gen2×1対応外付けストレージにMHWorld本体を保存して、そこから起動させた方がPS5環境下では良い。
*69 これにより、特定のゲームソフトのため「だけ」に無理にPlayStation5を買い求める必要性が薄れた
*70 フリマアプリ運営に対して意見を申し入れたり(聞き入れられることはなかったが)、販売店向けに「開封済」と書かれたシールを配布したりすることはあった。
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