ゲーム用語/プレイステーション4

Last-modified: 2024-09-20 (金) 20:01:12

2013年11月15日にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)*1から発売された据置型ゲーム機。
国内では少し遅れて2014年2月22日に発売された。
公式Webページはこちら

対応タイトル

目次

概要

  • PS4と銘打ってはいるが、その中身は現在に至るまで主流となっている、
    汎用性能*2を持つプロセッサを採用、PCとほぼ同じ設計となっている。
    このため、特化チップを搭載していた過去世代の内、
    ハードウェアエミュレーションでないと互換性を実現できないPS2、
    及びPS3ソフトウェアとの互換機能を有していない。
    PS3とPS4で共通でプレイ可能なソフトも存在するが、
    それは両機種でそれぞれパッケージ版が用意されていたり、
    ダウンロード版でも両機種版で個別にもしくはセットでの購入という形であり、
    セーブデータの共有の可否もソフトによって異なる。
    • 内約としては、AMDのAPU*3をプロセッサとして採用、
      CPUにJaguar4コアを2基搭載して8個の高性能物理コアを搭載し、
      GPUにAMD Radeon GPUのカスタマイズ品を採用して、
      約1.8TFLOPS*4の処理性能を実現している。
      ただし、仮想マルチスレッド技術には対応していないため、
      スレッド数はコア数と同じ8つのみで、
      OS等、バックグラウンドで絶対に動かさなければならないソフトウェアの存在もあり、
      ゲーム側が全てのCPUスレッドを使用出来るわけではない。
      メモリ容量は8GBという、発売当時は破格とも言える容量のモノが採用されており、
      CPU、GPUで共用するユニファイド仕様にすることで、高速でデータのやり取りができる仕組みを作っている。
      勿論、こちらもOS等の、絶対に動かさなければならないソフトウェアの存在から、
      ゲーム側が全ての容量を使用できるというわけではない。
    • 互換性がないことに関しては理由も兼ねた裏話が存在する。
      まず先に、PS4開発の第一テーマとして、
      「ゲーム開発をしやすいゲーム機」が挙げられている事を述べておくが、
      特にPS3以降で「特化機でのゲーム開発がしづらい」というゲーム開発者が増加*5
      かつPSPのようにエミュレーションで対応するのも困難であったため、
      「PS4内に、PS3と同じ環境を構築できるチップを搭載する」必要があることが、
      PS3との互換性維持に必要であった。
      しかし、それをやるとそのチップ分コストが高騰してしまう欠点があり
      (特に太字強調部分については、実際に最初期のPS3販売価格高騰化の一因*6となっていた)、
      加えて、長い年月も経ったことで、
      物理的にPS3のコアプロセッサのすべてを揃えるのが困難となってきたため、
      「ゲーム開発をしやすい環境」を重視して、一応の互換性を打ち切る方向に舵を切った、
      という経緯がある。
      • ただし互換性については完全に諦めたわけではないようで、
        PS Plus プレミアムにて提供されているクラウドゲーミングサービスによってプレイできる、
        PS2/3ソフトは存在しており、現在もその数を増やしつつある。
        なお、クラウドゲーミングサービスによるセーブデータはクラウドサーバーに保存される。
    直前の世代にあたるPlayStation3、PlayStation Vitaがマルチメディア機能を幅広くサポートしていたのに対して、
    PlayStation4では、後述の通りCDにすら対応していない事を始めとし、
    完全にゲーム専用機として割り切った設計が採用される事になった。
    これは、親会社に家電製品を始めとした、マルチメディア製品に精通しているソニーグループを持つSIEとして見て、
    初代PlayStationからマルチメディア機能も拡充し、
    総合的に扱いやすいゲーム機として売り込んでいった、従来のPlayStationシリーズから大きく変わった点である。
    PS4のシステムには一応、Webブラウザが組み込まれているが、
    この「ゲーム専用機として割り切った設計」を継承し、
    更に強化した次世代機であるPlayStation5からはWebブラウザも非搭載に変わり、
    マルチメディア機能の充実さの絶頂期を迎えていたPSP、PS3、PSVitaから続いた、
    SIEのゲーム機開発に対する姿勢の変化が伺える。
  • コントローラー(DUALSHOCK 4)の特徴として、
    従来のSELECT/STARTボタンは廃止され代わりにOPTION・SHAREの2ボタンが配置、
    さらに正面に大きくタッチパネルが追加されている。
    MHFにおいては、一部アクションなどで使うSELECTボタンがタッチパネルに、
    メニューなどで使うSTARTボタンがOPTIONボタンに割り当てられている。
    タッチパネルはボタンとしても機能するため操作感覚については基本的には問題はないものの、
    STARTボタンでメニューを開くつもりでタッチパネルの右半分を押していたり、
    双剣の刃打ちなどでSELECTボタンを押すつもりがSHAREボタンを押してしまうというケースはある。
    L2/R2ボタンの形状や機械的仕様が変更され、トリガー状のスイッチになっている。
    このためストロークが異常に深く、自由位置への復帰が遅い。
    この仕様が元凶となってL2/R2の連打を必要とするゲームでは連打が非常に認識されづらくなっている。
    PCとの接続に関してはSIE側もサポートしており、
    プラットフォームやソフト側で対応していれば、設定に連動したライトバーの点灯なども機能するが、
    PCとの接続に関してはUSBケーブルを用いた有線接続に限定されるので、注意が必要。
    また、PCとの接続に関して、デフォルトではタッチパネル機能は使用できない*7
    • DUALSHOCK 4はバッテリーの劣化によって使用不可能状態になると、
      前世代のDUALSHOCK 3と違って有線接続でも反応しなくなるという仕様がある。
      この仕様は多くのユーザーから不評を買っているが、
      後述の通り、DUALSHOCK 4は元々Bluetoothによるワイヤレス接続を前提とした設計で、
      有線操作に対応していないコントローラーであったため、仕方ない部分もある。
      また、ライトバーは非常に専有面積が広く、光度も十分故に消費電力も凄まじいため、
      これを設定でOFFにしたいという声も見受けられるが、
      このライトバーは一部ゲームタイトルと連動する他に、
      コントローラー識別用」としての大きな役割がある*8
      初期型のDUALSHOCK 4コントローラーが本来の使い方である、
      PS4本体との接続に有線で対応していないという仕様も鑑みると、
      これらの不便な点は仕様として受け入れざるを得ないのが実状である。
    • 「DUALSHOCK 4」は前期型と後期型の2種類が存在しており、
      後期型は2016年9月8日から発売、形状に若干の改良が加えられ、
      かつタッチパッド部分に透明部分が追加され、
      タッチパッド部分から、コントローラーのLED部分が視認できるようになっている。
      また、PS4との接続時の通信が前期型はBluetooth接続のみの操作となっていたが、
      後期型はUSBでの有線接続で直接操作する事が可能になっている*9という、
      細かい仕様部分の変更も見られる。
    • なお、DUALSHOCK 4にはスピーカーとヘッドフォンジャックが備わっているため、
      最新型のDUALSHOCK 4をPCにUSB接続すると「スピーカー」としても認識してしまう。
      もし、USBを介した接続を行ってスピーカーの設定が変わってしまった場合、
      OSの設定でスピーカーの出力設定を元に戻す必要がある。
    • DUALSHOCK 4は全体的な大きさが一回り大きくなり、
      平均的な日本人の手のサイズにはやや持て余し気味のサイズとなって保持力に問題がある。
      ボタンのトリガー化も含めて、ソニーのゲーム部門、
      もといPlayStationブランドを統括する「ソニー・コンピューターエンタテインメント(SCE)」が、
      2016年に関連部門も含めた組織再編を行って「ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)」に変化、
      同時に事実上の本社機能をアメリカに移転しており、
      (PCゲームの進化の影響もあって)ゲーム市場の中心が世界にシフトしていった影響が大きく現れている。*10
  • PS4 Proを含めた、全てのモデルがHDDをデフォルトで内蔵されており、
    自己責任の上で自力で交換、換装することが可能である。
    後述する、MHWの発売及びMHFのPS4版展開もあり、
    読み込み速度の更なる高速化のため、モンハンユーザーの中でもこの事は注目要素である。
    単刀直入に言えば、内蔵接続に関してはPS3と同様にSATAが採用されているが、
    通常版PS4はPS3と同じバージョンのSATAが、
    PS4 Proは1つ上のバージョンのSATAが採用されている。
    しかし、ややこしい事としてPS4シリーズは「USB3.2 Gen1*11」を備えており、
    その通信速度が通常版PS4のSATAより速く、PS4 ProのSATAより若干速いのである。
    このため、
    「換装したほうが良いか、それともUSB外付けタイプどちらを用いた方が良いか?」
    という問題点に直面してしまいやすいのであるが、
    規格及びある程度の余裕も見越して速い順に並べると、
    • SSD内蔵PS4 Pro
    • 外付けSSD接続PS4&PS4 Pro
    • 未換装PS4 Pro&外付けHDD接続PS4
    • 未換装PS4
    となる。
    もし、読込速度の高速化を図りたいのであれば参考にすると良い。
    • なお、PS3と同様に始めて使用する際はフォーマットが必要となる。
      加えて内蔵式を換装した場合、PS4のOSのインストール作業も必要となる。
  • それまでのハードとは異なり、
    基本的に(PlayStation NetWorkサーバーでの)オンラインマルチプレイには
    別途PlayStation Plusの利用権が必要となっている。
    MHWもこのシステムを用いており、
    オンラインプレイにはPlayStation Plusの利用権を取得する必要がある。
    • ただし、所持するPS4のマスターアカウントがPSNアカウントと紐付け、
      かつそのPSNアカウントがPlayStation Plusを利用している場合、
      同本体のサブアカウントユーザーがPlayStation Plusを利用していなくても、
      オンラインマルチプレイ利用権が付与される。
    • 他機種とのクロスネットワークプレイ(PS4とVita、など)に対応している場合や、
      ゲームメーカーが用意している独自サーバーでのプレイといった場合、
      そのタイトルに限ってはPS4版でもPlayStation Plusが不要なケースがある。
      MHFの場合はこれに該当し、PlayStation Plusは不要と公式サイトで明言されている。
    • 前世代機のPS3で、
      Xbox 360の実績システムを「トロフィー」という名称で後付け実装したこともあり、
      オンラインマルチプレイの利用権がPlayStation Plusに含まれている点もまた、
      Xbox 360の模倣であると言われている。
      なお、PlayStation Plusによるオンラインマルチプレイの利用権を共有する機能については
      Microsoftの同世代機であるXbox ONEに「ホームXbox」という形で模倣されている他、
      後述するフリープレイについてもXbox ONEに模倣されている。
    • PlayStation Plusのサービスには毎月数本のソフト*12
      PlayStation Plusの利用権だけでプレイ可能な「フリープレイ」という物が存在するが、
      このフリープレイで利用権を取得したソフトは
      PlayStation Plusの有効期間中は正規に購入できないので注意。
  • システムソフトウェア(PCでいうOSに相当するソフトウェア)の、
    バージョン4.00から、初期型含めた全てのPlayStation4がHDR出力に対応。
    これによって、HDR対応ディスプレイと併用する事で、
    より自然的で鮮やかな色彩表現を楽しむことが可能となっている。
    なお、HDR出力を行うにはHDMI2.0aが求める通信帯域を提供できるプレミアムハイスピードHDMIケーブルが必要となる。
    プレミアムハイスピードHDMIケーブルとHDR対応ディスプレイがあれば、
    PlayStation4側のHDMI端子のバージョンは不問となっている。
    • ただし、HDR対応ディスプレイ自体が高価である*13ため、
      HDR自体がニッチな需要に落ち着いており、話題に挙がることはあまりなかった。
  • 2017年6月13日(アメリカ現地時間12日)、
    ロサンゼルスで開催されたE3*14のPSカンファレンス内にて、
    モンスターハンター:ワールド(MHW)」のリリースが発表された。
    完全新作としては、MHP3以来8年ぶりとなるプレイステーションハード向けソフトとなる。
    • なお海外では、Xbox One版及びWindows版も発売されることが発表されたが、
      日本では当初Windows版のみSteamから公式に発売。
      Xbox版は日本版も遅れて正式に発売された。
  • 2020年11月12日に次世代機「PlayStation5」が発売されたが、
    SIE公式の見解では「(様々な事情もあり、)完全移行には3年かかる」という見通しが持たれており、
    PS4本体の生産は当面の間継続され、
    一部ゲームタイトルについてはPS4とPS5の両方で展開される事が明らかになっている。
    PS5は転売対策、及び新型コロナウイルス感染症拡大防止も兼ねた抽選販売が主流であり、
    価格面だけでなく、物理的な部分も含めて入手が極めて困難なハードであるため、
    待ちきれない人や、PS4タイトルを遊びたい人は、無理せずPS4を購入するのも賢い選択肢である。
    • なお、PS4の資産は決して無駄になる事はなく、
      PS4本体、またはPSPlus会員特典の「クラウドストレージ」に保存されたセーブデータは、
      PlayStation5に引き継ぐ事が可能である。
      そのことも踏まえ、PS4タイトルを今すぐに楽しみたいなら我慢せずPS4を購入したほうが良い。
      また、DL版についてもPSNアカウントに購入履歴が紐付けされているため、
      PS5で改めてDLし直したり、外付けストレージに保存した上でPS5で即プレイすることも可能である。
  • PS5発売後は旧世代機となったPS4本体の販売台数は大きく落ち込んでおり入手が難しくなっている。
    加えて、「当初は2021年末でPS4の生産を終了する予定だったが、
    PS5の品薄状態を受けてPS4の生産も再び増加させる」との報道も2022年初頭になされたが、
    この件に関してはSIE自身が否定。
    SIE公式によるとそもそもPS4の生産そのものがまだ終了する予定がなく、
    一方で生産量を増やす計画も無いとのことである。
    そもそも、2014年の発売から既に十分過ぎる年月が経過しており、
    既に、PS4は欲しい人の手に行き渡っている事から需要が芳しくないのは当然であると言える。
    故に、国内での2022年以降の週間販売台数が1、2桁であることがザラであることから*15
    実際のところはPS4の生産は、少なくとも国内では事実上既に終了したようなものと見られている…。
    • その一方で、これまで積み重ねた普及台数の多さとPS5の供給が間に合っていない状況からか、
      ゲームソフト側もPlayStation5とPlayStation4の双方で展開されるゲームが散見されるようになった。
      ゲームソフトがPlayStation5、PlayStation4のどちらに最適化して作られているかで差が存在し、
      後者の場合は従来のPS4ソフトウェアと変わらずにプレイすることが可能、
      対して前者の場合、記録メディアの違いからPS4はディスク複数枚組になっていたり、
      性能の違いからPlayStation5版より品質が落とされているケースが多い。
      ただし、これらゲームソフトは基本的にPS5アップグレードと呼ばれるサービスに対応しており、
      将来、PS5を購入できた時にゲームソフトをPS5版にアップグレードしてプレイする事が可能となっている。
      PlayStation5の入手が難しいが、新作ゲームはプレイしたいと思っているのであれば、
      躊躇わずにPlayStation4版を購入することを強く勧める。過ぎ去った時は戻ってこないのである。
  • その後、PlayStation5の生産が安定して暫く経った2023年12月に、
    ついにPlayStation4の生産が終了した事が明らかにされた。
    これから新規にPS4を求める人は、市場に出回った機体の中から選ぶことになる。
    また、これによってDUALSHOCK 4を始めとした、PS4関連の製品の生産も終了し、
    PS4世代の財産は入手困難になっていく流れが現実味を帯びている。
    • が、これはあくまでハードウェアの話である。
      一方のソフトウェアに関しては、既に次世代機が一定以上普及した2024年時点でも、
      PS4とライバル機のXbox Oneも含めたマルチプラットフォームという形で、
      リマスター作品に限らず完全新作のゲームもリリースされている状態が続いている。

MHFでは

  • 2016年11月に、MHF-Gが『モンスターハンター フロンティアZ』に生まれ変わる事が判明したが、
    この大型アップデート*16に伴い、11月22日よりPS4でもサービスが開始される事が発表された。
    • その1ヶ月前に「みんなでテスト!」という、
      所謂クローズドβテストに当たるテストが実施された。
      理由としてはPS3と違い、PS4がサービスINするサーバー1が、
      既に統合によって「PC、PS3、Vita共用」になっていたためと考えられる。
      また、その環境下でのテストを目的としているためか、
      既にサーバー1でプレイしているユーザーのデータがコピーされており、
      PS4以外のサーバー1ハードユーザーも、
      そのデータを用いてテストサーバーでプレイすることが出来た。
      なお、あくまでテストサーバーなのでコピーされたデータは引き継ぐことは出来ず、
      テスト終了後にデータは全て削除されている。
  • 括りとしては「PSハード」という扱いを受けている。
    そのため、アカウントさえ同じであれば、
    PS3とVitaで使用していたセーブデータがそのまま使用可能である。
    接続可能ワールドはPS3と同じ扱いとなり、Vita専用ワールドを除くすべてのワールドに接続可能。
    作品にもよるが、PC版とのクロスネットワークプレイも可能となっている。
  • 一方、利用権についてはやや特殊な扱いがされている。
    まず基本的な情報はPS3版やPS Vita版と同様、
    PlayStation NetworkアカウントとCOG IDの連携が必須となるが、
    PS4版では、PS3版やPS Vita版でCOG側の課金で購入した利用権の他に、
    PlayStation Storeで購入したPS4版専用の利用権も利用できるようになっている。
    PlayStation Storeで購入した利用権はPS4版専用というところが要注意事項で、
    PS4版で購入した利用権はPS3やPS Vitaでは利用できない*17
    ホームがPS4版でVita版を公認ネットカフェ店頭のみでプレイする場合は問題ないが、
    それ以外の場所でのVita版のプレイやPS3版のプレイにおいては
    PS3やVitaの方でCOG経由での課金を行う必要がある。
    • また、PS4版サービス開始後、想定以上の負荷問題から11/26にサーバー2が急遽追加され、
      2017/3/27まではPS3・Vita・PS4における新規プレイヤーは強制的にそちらに割り振られた。
      サーバー2では急遽追加されたという経緯より負荷対策として、
      当面定期開催イベントは配信されないことになっていたが、
      対応できるようになったためか、12/7の狩人祭*18と歌姫狩衛戦・真説を皮切りに、
      12/14より極限征伐戦、12/21より天廊遠征録の配信が随時開始された。
    • PSサーバー(厳密にはPS系既存アカウントおよびPC版と、
      PS系の新規アカウントの間)の分断状態については、
      それから3か月後の2017/3/8に根幹部分の更新が行われ*19
      2017/5/24に両サーバーが統合されて解消された。

本体の違い

  • PS3以前と同様、PS4にもいくつかのバリエーションがある。
    ただしPS3と違い、ハイエンドモデルに当たるアップグレード版が存在するのが大きな違いである。
    • また、Wi-Fi規格を用いた無線通信にも目を向けると、
      PS4 Slim及びPS4 Proでは有線インターネットと同等の安定性と、
      同等以上の高速通信を可能にする次世代Wi-Fi規格「Wi-Fi5(IEEE 802.11ac)」に対応している。
      このため、この2機種でWi-Fi5以上の規格に対応している無線親機があれば、
      遮蔽物が少ない環境下にて、有線と同等以上の無線インターネット通信を利用することが可能である。
      一方、それ以前に発売された旧型モデルは1世代前のWi-Fi4(IEEE 802.11n)止まりであるため、
      無線インターネット通信の安定性の話は、
      この2種類が混在していて、安定した結論が出ていない形になっている事が多い。
  • PlayStation4に搭載されている光ディスクドライブは、CDの再生に対応していない
    PlayStation3以前の世代のPlayStationハードで出来た、
    「ゲーム機でCDコンテンツを楽しむ」という行為は不可能になっているので気をつけたい。

PS4(通常版)

  • PS4の基本モデル。PS5発売後も当面の間、生産が続けられる。
    • CUH-1000シリーズ…初期型モデル。
    • CUH-1100シリーズ…1000シリーズの後期モデル。若干軽量化が為されたという検証結果がある。
    • CUH-1200シリーズ…MHF-Z発表段階での現行モデル。
      1100シリーズから更なる軽量化と消費電力削減が達成され、
      HDDカバー表面がシボ加工に変更された。
      これら上記のモデルは、後述する「PS4 Slim」に移行する形で生産を終了した。
    • CUH-2000シリーズ…1200シリーズの性能をほぼそのままに薄型化、
      コストダウンを図ったモデル。
      PS4 Slim」と言う名前で流通していることが多い。
      2020年4月に白色のモデルとHDD1TBのモデルの生産が終了、
      最終的な基本モデルとなったHDD500GBのモデルも2023年12月中に生産を終了した。

PS4 Pro

  • PlayStation4のアドバンスモデル
    各種パーツが通常版より大幅にパワーアップ、処理速度の安定化や4K画質への出力に対応した。
    しかし、同じ方向性を採ったゲーム機「Xbox One X」と比べ、
    GPUの性能は4K解像度出力を想定すると「力不足」と言える程高くなく、
    物理的な4K解像度のゲーム描画は困難であるため、
    基本的に「アップスケーリング」と呼ばれる解像度補完処理技術を用いて、
    擬似的に4K解像度に対応しているケースが多い。
    一方、フルHD解像度での描画性能は確実に向上しており、
    「フレームレートの向上」や「グラフィック品質の向上」の恩恵を得ることができる。
    このモデルに対応したゲームソフトは「PS4®Pro ENHANCED」のロゴが付与されている。
    当然となるが、4K出力でのゲームを楽しみたいのであれば、
    4K解像度に対応したディスプレイ(テレビ)」が必要となるので、注意が必要である。
    • アドバンスモデルの扱いについては人それぞれ意見が異なる故に深く言及しないが、
      フルHD解像度でも描画性能の向上の恩恵を受けられ、価格も微増に留まる
      といった進化は多くのゲームユーザーを満足させたことに間違い無く、
      PlayStationプラットフォームに限らず、様々なゲーム機で
      「後でより高性能なアドバンスモデルが出る」と考えるユーザーを増やす一因になったのは確かだろう。*20
  • 時期不明であるが、少なくとも「2020年9月中」に「日本国内向けモデルの生産が終了」されている事が、
    9月28日の報道により明らかになった。*21このため、PS4 Proの在庫は市場流出品にのみ限定される。*22
    • CHU-7000シリーズ…PS4 Proの初期型モデル。
    • CHU-7100シリーズ…MHWorld発売時点での現行モデル。
      一部パーツに見直しが入り、わずかに軽量化されている。
      「MHWorldリオレウスエディション」の限定本体はこの型番。
    • CHU-7200シリーズ…7100シリーズの更なる改良型。消費電力が抑えられている。
      「MHW:Iマスターエディション」とセットで発売された本体はこの型番。

余談

  • PS4は発売から5年と7ヶ月にして世界累計販売台数1億台を突破。
    これはPS2が持つ販売台数1億台最速記録だった5年9ヶ月より2ヶ月早く、家庭用据え置き型ゲーム機史上最速となる。
  • MHW発売以前から指摘されていた事であるが、
    比較的作り込まれた作品をプレイする際、PS4本体が持つ熱量が増え、
    結果としてファンの回転数が大幅に上昇、耳障りな音が混ざるようになってしまう。
    MHWもやはりかなり作り込まれた作品であるため、PS4、PS4Pro共にこの問題から逃れる事はできない。
    尤もコンピュータの特性上、排熱をしっかりしないと無用なダメージを受けてしまうため、
    「仕方ないもの」として割り切るしかない。
    • それでも耳障りに感じたり、あまりの熱量に心配する一部の層向けに、
      社外品の外付けファンや底面ファンが販売されていたりするが、
      PS4の構造上、これらは効果があるか微妙なレベルで期待できない
      なら分解して、PC向けの高性能ファンを…と言っても、
      そもそも分解は実行した時点で保証対象外になる博打行為であるため、
      適切な知識があり、かつ自己責任の自覚を持てる以外には、対応策は無いと言っても良い。
      • なお、Proを含めたPS4自体が
        「フルHD(1080p)解像度、フレームレート30fps」を想定したゲーム機であり、
        ゲーム特化機故の「最適化しやすい」特性を踏まえても、
        4K解像度かつ60fpsでの十分な処理能力は有していない。
        そもそも、フルHD解像度の4倍の解像度を持つ4K解像度自体、
        「ゲーム特化ではない*23」という足枷を抱えてはいるものの、
        極めて高いマシンパワーを持てるPCですら、
        MHW:I発売時点でのエンスージアスト向け*24のCPU・GPUを以てしても、
        60fpsでの動作は安定しないという世界である。これはPC版MHW:Iにも言える。*25
        上述の事実を踏まえると、4K60fpsの世界はそもそも一般向けではない
    まあ、適切な排熱を実行した結果うるさくなるだけで壊れる訳では無いので、
    ヘッドホンをつけてファンの音を遮断して対策する人もいる。
  • 2019年新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が強まった2020年春、
    同感染症対策を受けた経済活動自粛による生産遅延及び供給不足、
    自宅待機者の増加に伴う需要の爆発的な増加、
    そして同時期に発売された「FINAL FANTASY VII REMAKE」による特需が重なった結果、
    PS4及びPS4proは市場から在庫が無くなるという事態が発生した。
    Nintendo Switch等の他社人気ハードでも似たような事態が発生していたが、
    PS4シリーズでも同じことが発生、転売の多発等、多くの問題も招いた。
    同年夏辺りから生産速度も落ち着き、品薄状態は解消されたが、
    PS4 Proに関しては日本国内向けの生産、出荷を終了しており、
    こちらは半分仕方ないとは言え高額転売の問題もあり、
    PS4 Proのハイパワー下でMHW及びMHW:Iを新規プレイする事は困難となっている。

関連項目

ゲーム用語/プレイステーション3 - 前世代機
ゲーム用語/プレイステーション5 - 次世代機
ゲーム用語/プレイステーション・ポータブル - 携帯機版プレイステーション・第1号
ゲーム用語/プレイステーション・ヴィータ - 携帯機版プレイステーション・第2号で、本機種とのリンク機能も備えている。


*1 現在は「ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)」と言う名称。
*2 x86-64アーキテクチャのこと
*3 AMDが開発、提唱している「CPUとGPUを1チップ化したプロセッサ」の呼称
*4 後述する、PS4 Proは約4TFLOPS
*5 高性能化による、作業工程の増加による開発費増加が最大の要因であり、それを補うために「マルチプラットフォーム展開」が普及していったのは一部で知られているが、そこに「特化機構造」というPS3の存在が合わさった結果、「PS3のスペックをフルに活かした高品質ゲームを開発する事はできるが、その時培った技術を他ハードのゲームソフト開発に流用できず、負担が大きくのしかかる」という事態に遭遇した…というのが事の真相である。
*6 PS2との互換性維持のために、PS2のチップが搭載されていた。
*7 ボタン部分は機能する
*8 後発のDualSenseもそうだが、ライトバーのカラーでプレイヤー番号を識別する仕組みになっている
*9 なお、初期型についてもPCとはUSBケーブルを介した有線での操作が可能である
*10 PlayStation4自体はSCE時代に設計、開発、発売されたハードウェアであるが、発売日はアメリカを始めとした諸外国を優先したスケジュールとなっていた
*11 USB3.0、USB3.1 Gen1と同義
*12 以前はPSPソフトやゲームアーカイブス(PS、PCエンジン)、PS3やPS Vitaにも対象タイトルが存在したが、現在はPS4のみ。
*13 VESAが定めた、HDR対応を認証する規格「DisplayHDR」の内、必須要件のみを満たした最下位グレードのDisplayHDR400認証を受けたゲーミングディスプレイですら、フルHD解像度では30000円からが相場になる上に対応モデルが少ない。広く普及しているWQHD、4K解像度になると5万円からが相場になり、基本的にこの辺りからHDR対応ディスプレイが現実的になってくる。しかし、同額ならHDR非対応でより高いリフレッシュレートや応答性能を実現したゲーミングディスプレイは数多く存在しており、少し価格を足せばPS4本体そのものを購入できてしまうのは言うまでもない。
*14 Electronic Entertainment Expoの略。毎年6月に開催される、世界最大規模のゲーム見本市。
*15 ニンテンドー3DSは2020年に全ハードの生産が終了しているが、2年前に生産終了した3DSの店頭在庫の売上よりも少ない。
*16 MHF-Zへのアップデート自体は11月9日に実施された。
*17 PS4版で購入したアイテムについては受け取りはPS4で行う必要があるが、その受け取ったアイテム自体はPS3版やPS Vita版でも使用可能。
*18 負荷問題への対処を優先して他サーバーでも入魂祭を12/14~12/21に延期しており、登録祭が12/14まで延長されていた。
*19 なお、1年前の2016/3/9に一度更新を行ったところ大事故が発生し一度更新以前の状態に戻している。PS4版サービス開始直後の負荷問題も、大元をたどればこの事故により更新できなかったことでサーバーの処理能力上の問題が起きていると言える。
*20 実際、任天堂が新型のNintendo Switchの発表を告知した時を中心に、一部コミュニティに留まらず、X(旧Twitter)にて幅広いユーザーが「Nintendo Switch Proが出るのでは?」といった言及を行うほど、アドバンスモデル登場に関する声と関心が度々出ていた事実がある
*21 公に発表されたのは、PlayStation4通常版の数モデルが生産終了された時と同時である。
*22 生産終了の理由は明らかにしていない。多くのメディアでは「直接の後継機に当たるPlayStation5への移行に注力するため、が強い理由である」という見方が多い。
*23 何方かと言えば映像、写真の分野向けの解像度で、ゲームではフルHD解像度で十分という声が根強い。
*24 ハイエンドの更に上。「熱狂的なユーザー層」向けの最上位クラス。
*25 後に4K解像度に耐えられる性能を持つGPUが発売されたが、GPU単体で24万円以上もするという、とんでもない代物となっている