MHW:Iで過去作からの復活モンスターとして登場した氷牙竜ベリオロスの素材を用いて作られた操虫棍。
目次
概要 
- セイバートゥースのようにベリオロスの牙をそのまま使ったような刃が特徴の薙刀。
虫笛の側にはアンバースラッシュの斧部分のような、
ベリオロスの棘を意識したスパイク付きの半月刃が取り付けられている。
ささやかながら新大陸の操虫棍には珍しくギミックが組み込まれており、操虫のサイトを出している間は
虫笛側の半月刃がスライド、縦方向に伸長する。
性能 
MHW:I 
- 属性派生武器のフリーズゲイルIIIからそのまま引き継ぐようにベリオロスの素材を用いてアンバーハーケンに強化する。
このまま強化できればいいのだが、渡りの凍て地のモンスターでそこそこ早く相対することになるからか、
次のアンバーハーケン改には凍て刺すレイギエナの漆黒の氷刃爪、
そして最終強化のフェンリルストームには太古龍骨と冰龍の剛爪が必要になるため、
最終強化はイヴェルカーナ討伐までお預け。
要求素材としてはそこまで難しいものはないが、琥珀色の重牙は合計5本必要になるので
狩猟時は毎回欠かさず牙をへし折っておこう。
- 最終強化形態「フェンリルストーム」の性能は、
- 最終強化の中ではおおよそ中央ちょい下の775
- 更に上がいるものの、それでも2位タイで結構ユニークな会心率+25%
- 属性は中間よりはやや高めか氷属性360
- 素ではそこそこの白ゲージ、しかし匠は白の延長のみ
- スロットは無し
- レア度11でカスタム強化はそこそこ、固有デザインなのでパーツ強化は無し
- 猟虫ボーナスは「攻撃強化【属性】」
これと同じか上回る高会心率の武器はフェンリルストームより火力が厳しいオドガロンの武器なので、
クリティカルによる火力の増強はこちらの方がおいしい。
特に会心撃や超会心で火力を伸ばす際、会心率アップスキルを多少落として他のスキルに回せるのが強み。
斬れ味は紫こそ出ないものの、負担が軽い斬れ味維持スキルでそこそこ支えられる素の白の長さなので
継戦能力は及第点。
- 氷属性は属性特化のブラングレイブと物理特化の氷賢フィロス、その間のフェンリルストームというように
割と綺麗に棲み分けがなされている。
どっちつかずになりがちなフェンリルストームは会心率を活かせば独自の位置に収まるだろう。- 上記二振りと比べて一段劣る部分はスロットが無い点。
ブラングレイブはLv2とLv1の2個持ち、氷賢フィロスはLv4スロット搭載と意外と侮れない拡張性を秘めている。
せめて痒い所に手が届く小技が挟めるLv1スロットでもあれば……
ただ、会心率アップスキルの節約を考えると、限定的ではあるが拡張性が皆無なわけではない。 - アップデートによって追加された赤龍武器は能力を盛ることで高性能な武器になる上、
猟虫ボーナスを「猟虫強化【気・力】」や「回復・スタミナ強化」にできるためかなり強力。
これが出てくる頃には、物理属性バランス良い部分が仇となって性能が食われがちかもしれない。
- 上記二振りと比べて一段劣る部分はスロットが無い点。
- ストーリー中に最終強化を迎えるため、ブラングレイブともども氷属性を下支えする武器。
氷賢フィロスや赤龍武器が出てからも、会心率を活かして装備を組めば
余程物理肉質が柔らかい相手でもない限りはある程度の戦闘能力を持つだろう。
MHRise 
- ベリオロスの続投によりこの武器も続投。
最終強化形態は前作から引き続いてフェンリルストーム。その性能は- それなりの攻撃力190
- あって嬉しい会心率15%
- 高めの氷属性25
- 斬れ味は素で青40。匠+4から白
- 猟虫レベルはLv6
- スロットLv1×3
- 百竜強化は攻撃力強化IV、会心率強化II、氷やられ特効
物理にも属性にも寄せられるハイバランスな氷属性操虫棍として完成した。
MHR:S 
- 本作にももちろん続投。
ミドガルズストーム(改)を経由し、本作での最終強化形態はアブソリュートヘルとなる。- 割と平凡な攻撃力320
- 据え置きの会心率15%
- 中間程度の氷属性33
- 匠で伸びる紫10の下に白50
- 猟虫レベルLv14
- スロットLv1×3は変わらず
- 百竜スロットはLv2
この武器はLv2を与えられており、結果として全氷属性操虫棍でも屈指のバランス型の立ち位置を確保した*1。
元の銘がフェンリルで、ティールと名が付く棍を食いちぎり気味の性能なのは…気のせいだろう、多分。
- 会心を備えるため、素の物理期待値ではかのサムドラ=ダオラを抜き、
Lv1スロットの多さはサムドラはおろか新顔の氷輪棍トゥングルを超える。
こちらを含むこの3振りは紫+白の合計斬れ味長が同じなため研磨術【鋭】に適性を持つ共通点があるが、
氷棍でちょうど中間の属性値を持つため、常に安定した火力を発揮するこちらが喰われることはまず無い*2。
達人芸、匠、剛刃研磨なども十分候補となり、使用者の望むスキル構成に適宜答えてくれる優等生。
氷弱点のモンスターは属性と同時に物理も非常によく通る連中が大部分を占めるため、
どんなスキル構成で扱っても平気なこの武器はまさに対氷弱点モンスター用の武器になり得る。- 研磨術【鋭】への適性という意味では攻撃力350紫20白40の物理の鬼ゴシャ!ギガゴボコォ!も現れる。
あちらは匠の有無を問わず物理期待値は氷棍1位の怪物だが、
素の氷属性は20と最も低くとても割り切った性能のためお互いの競合はあまり考えない方がいい。
- 研磨術【鋭】への適性という意味では攻撃力350紫20白40の物理の鬼ゴシャ!ギガゴボコォ!も現れる。
- 傀異錬成の恩恵も如実に受ける。
現在錬成枠は5枠で、そのうち物理型か属性型に秀でることができる。
それぞれ330・氷36、325・氷42となり、更なる不動の安定感を誇る。
もちろん15%という会心率を丁度良くするために会心+5%を入れてもいいし、
あえて紫ゲージを+10して扱いやすさを選択するのもいい。- Ver.12、Ver.13と錬成枠と強化内容が次々に増え錬成の選択肢がさらに広がっている。
どのように強化してもしっかりとした結果を出してくれる優等生な氷棍になったといえるだろう。
- Ver.12、Ver.13と錬成枠と強化内容が次々に増え錬成の選択肢がさらに広がっている。
フェンリルフローズ 
MHW:I 
- 追加アップデートにて実装された、ベリオロスの特殊個体である
氷刃佩くベリオロスの素材で作製できる操虫棍。
その特殊個体と同様に、特徴的だった琥珀色の刃が白く染まっているほか、
原種の操虫棍とは違い、虫笛側も牙を加工した白い刃になっている。
- その性能は
- 充分高い方攻撃力837
- 原種から少し下がった会心率15%
- 高めの氷属性420
- 匠で伸びる短い紫の下に長い白
- 猟虫ボーナスは人気の猟虫強化【気・力】発動
- スロットは無し、レア度は11
氷賢フィロスと同じ攻撃力を持ちながら、ブラングレイブと同じ氷属性値を持つ。
パーツ強化やカスタム枠を加味するとブラングレイブの属性値には負けるものの、
総合火力で見れば両者よりも良く、2種の中間という立場から頭一つ抜け出した形。
インフレが進んだ環境の追加モンスターらしい一振り。- 見逃せないのが猟虫強化【気・力】発動だろう。
氷属性でこの猟虫ボーナスを持った操虫棍はいままで生産武器には存在せず、
赤龍ノ降ス碇・氷に覚醒能力で付与することで対応するしかなかったため、
覚醒能力ガチャに悩まされた人には待望の登場となる。
その覚醒武器と比較しても、フェンリルフローズの能力を再現しようとすると5枠では足りず、
さらにこちらはレア度11であるためカスタム枠でも差を付けることができる。
しかしあちらには素でスロット4があるため一長一短と言ったところか。 - 斬れ味も十分長い白があり、斬れ味維持スキルの負担が軽い。会心率を確保できるなら短い紫を
達人芸で支えることも可能だが、操虫棍は傷付けがしにくい上、振り回す関係上弱点から逸れがちで
現在トレンドの傷付けからの弱点特効はうまく機能しにくい事に注意。
原種から下がったとはいえ高めの会心率を確保しているので見切りを中心に他の会心率アップスキルで補おう。 - 唯一の弱点と言えば原種同様付与されなかったスロット。
アップデートの進んだ現環境ではLv4スロットを1~2個持つ武器がそこそこ見受けられる中で
スロット無しなので、スキルを構築する時には結構気になってくるかも。
余談 
- 「アンバー(Amber)」はベリオロスの牙の色である「琥珀」、「ハーケン(Haken)」はドイツ語由来で意味は「鉤」、
現在では大抵岩の割れ目に楔のように打ち込んでロープを通すクライミングの道具のことを指す。
アンバーハーケンはまっすぐな薙刀のフォルムをしていて鉤らしき部分はないが、
強いて言えば虫笛側の半月刃が横に出っ張っているので鉤と言えなくもないかもしれない。- ちなみに、操虫棍は登れたり、駆け上がりジャンプできる壁にスティックを傾けて跳躍すると
壁に棍の刃を突き立てて壁にぶら下がることができる。
ロープはかけないが、ハーケンという名前は存外合っているのかもしれない。
- ちなみに、操虫棍は登れたり、駆け上がりジャンプできる壁にスティックを傾けて跳躍すると
- フェンリルは北欧神話に出てくる怪物。狼のような姿をしていて、
口を開けば上顎が天に届き世界を飲み込むほどの大きさであるという。
神々の最終決戦ラグナロクで、主神であるオーディンを飲み込むとされている。- ちなみに、モンハンを含め創作物でフェンリルをモチーフにしたキャラクターが出てくると
割と高い確率で氷属性を司っているのだが、北欧神話の中ではその大きさや力の強さ、
噛み千切ったり飲み込んだりする描写は有っても氷を操るといった話は一切ない。
何なら、目や鼻からは炎が噴き出ているという記述もあるとか。
一体どこからフェンリル=氷属性というイメージが定着したのだろうか……?
同じカプコンからでは、「ロックマンゼロ」シリーズに登場するボスキャラである
「フェンリー・ルナエッジ」が挙げられる。- モンハンとも関係が遠い余談の余談になるが、フェンリルを生んだロキとアングルボダの夫婦は
神々と敵対する巨人族なのだが、巨人族は別名「霜の巨人」とも呼ばれている。
そして狼のような怪物であるとはいえ、巨人族から生まれたフェンリルも霜の巨人であるので、
こういったところから氷のイメージが付いたのだろうか。
その割にはロキや他の巨人族は氷属性を振られることは少ないのだが。
- モンハンとも関係が遠い余談の余談になるが、フェンリルを生んだロキとアングルボダの夫婦は
- 氷刃佩くベリオロス武器のフローズとはフェンリルの別名フローズヴィトニル、
あるいはフローズルスヴィトニルの略称フローズと思われる。
「(名高い)狼」を意味し、北欧神話の歌謡集エッダにおいては雷神トールを指して
「フローズの敵、人間の友」と称される。
- ちなみに、モンハンを含め創作物でフェンリルをモチーフにしたキャラクターが出てくると
- MHR:Sで登場したミドガルズストームは、フェンリルの弟である
世界を一周してしまうほど巨大な大蛇の怪物ミドガルズオルム *3から取られていると思われる。
彼も氷属性が付く要素は微塵もなく、それどころか神々の最終決戦ラグナロクにおいて、
なにかと因縁のある雷神トールを毒で相打ちに持ち込んでいるため、毒属性武器の方がしっくりくるのだが。
- 最終強化系のアブソリュートヘルは直訳すれば"絶対的な地獄"と当て字感漂う意味になってしまう。
…が、現在までの流れを鑑みると最後のヘルは、ロキとアングルボダが産んだ三兄妹の末妹である死の女神ヘルの事だろう。
ヘルは支配する冥府ヘルヘイムが極寒の世界である霧の国ニヴルヘイムと同一視されることが多く、
「氷の地獄の支配者」とされることが少なくないためフェンリルとヨルムンガンドと異なり
ちゃんと氷のイメージがある存在となっている。
前半部のアブソリュートは、恐らく絶対零度(Absolute zero)から取られたものと思われる。
- ベリオロスはMH3初出のモンスターであるが、操虫棍、チャージアックス初登場のMH4系列では不参戦、
その後のMHX系列ではMHXXでのみ復活と、操虫棍と共演した機会は思ったより少ない。
操虫棍との共演が多くありつつもなかなか武器が出なかったジンオウガとは若干対称的か。