MHWorldで登場した浮空竜パオウルムーの素材で作った片手剣。
目次
概要
- パオウルムーといえば白い毛皮が特徴的だが、それを生かしたふわふわでもこもこな装飾を施されている。
一方でもう一つの側面でもあるゴム質の外殻も補強に使われているが、ピンク色で全体的に可愛らしい印象がある。
女性ハンターのお洒落にはぴったりかもしれない。
- 派生はアクアメッサーからであり、名前の通り最初はハンターナイフ型。
上位素材で強化すると「ウルムータバール」となり、パーツの可愛らしさに反して攻撃的な斧型となる。
凶暴な表情を見せるパオウルムーらしいといえばらしくある。
- MHW:Iではマスターランクで「ウルムーアーミン」となる。
クロムナイトソードと同型であり、可愛さとカッコ良さを両立したようなヒロイックな外見に*1。
斧の刃はどこへいったんだ
また、パオウルムー亜種の登場により「ニュクスタバール」も登場。
こちらは毛皮が亜種に従い漆黒に染まっており、これはこれでまたお洒落。
性能
MHWorld
- ウルムーナイフの時点では実にパッとしない性能である。
というのも、スペックがスティールナイフIとほぼ同一な上、派生元のアクアメッサーを強化しても同等。
スティールナイフは圧倒的に作りやすいし、アクアメッサーはおまけに水属性までついている。
同一の性能ということはつまり性能自体に欠陥があるわけではないのだが、
この段階では無属性強化なんてものもなく、見た目以外に採用理由が見当たらない。- しかもVer.10.11以降、初心者向けのアイテムパックとして、
ハンターナイフをスティールナイフIまで強化できる素材をもらうことができる。
尚更こちらを攻略で使う理由は希薄になってしまった。
- しかもVer.10.11以降、初心者向けのアイテムパックとして、
- 上位に入るとウルムータバールに強化できるが、ここで意外な事実が露呈する。
なんと属性解放で爆破属性が発現するのである。
ただ、上位序盤ではどう頑張っても属性解放がLv2で止まるため属性値は2/3止まり。
Lv3まで揃う頃には大体テオ・テスカトルが目前なのでテオ=スパーダの影がチラつく。
もっとも、こちらは同時期にウルムータバールIIIで完成する。
その性能を見ていくと- 高くない攻撃力238、会心率は0%
- 属性解放で発現する爆破属性330
- そこそこの青に匠で白30とまあまあな斬れ味
- Lv3スロット1つとLv1スロット1つで拡張性は高い
- レア度6でカスタム強化の幅も広い
相手の耐性を考えれば十分に使える性能だが、物理性能の低さは否めない。
普通に物理特化の高火力片手剣の方が使いやすいことも多いか。
- ガイラスライサー・浮空はウルムータバールのマイナーチェンジ版だが、
あちらは属性解放が必要ない。ただし属性値が270まで落ちている。
物理火力は低いままなのでこれならテオ=エンブレムの方がマシだろう。
- のちにガイラスライサー・爆破が追加されたが、あちらは属性値や斬れ味でほぼ上位互換となる。
カスタム強化の回数とLv1スロットの有無くらいしか勝てるところはなく、立場は厳しい。
また、さらにその後エンプレス武器が3種追加され、爆破属性使いのハンターが増加。
1人が属性に特化するより4人が爆破属性と高い物理性能を両立した方が効率は良く、
こちらはほぼ見向きもされなくなってしまっている。
しかし、続編のアイスボーンにてこの武器は大いに化ける事になる。
MHW:I
- まずはタバールをウルムーアーミンIに強化して、そのまま強化か亜種武器のニュクスタバールへの派生かを選択。
わざわざ形を変えたのにニュクスタバールで先祖返りするのは非効率的にも思えるが
ウルムーアーミンはそのままウルムーアーミンII、ニュクスタバールもニュクスタバールIIと早めに完成する。
- お預けを食らう古龍武器や強化先のないガイラ武器などを横目にマスターランクへ進出。
Iの段階では属性値の伸びは30に留まるものの、物理性能が大きく向上。
属性解放の発動装備も序盤からいくつか用意されているので防御力を上げつつ属性も維持可能。
装飾品も解放・○○珠【4】の類が割と出やすく、EXβ系防具に組み込んで発動出来る。
汎用性は高く、各属性の片手剣をいちいち作るよりは早く進行できるだろう。
誰が呼んだか略称はムー〇ン
- ウルムーアーミンIIへの強化は凍て刺すレイギエナ狩猟後、すなわちM★4昇格直後となる。
レア素材は必要でないため非常に作りやすいのもありがたい。
その性能を見ていくと、- 最終的には低めだが完成時点ではそこそこ良好の攻撃力350、会心率0%
- 爆破属性片手剣の中でも圧倒的な属性値480(属性解放必須)
- 斬れ味は上位のものを青→白、白→紫にしたような形
- スロットは変化なくLv3とLv1が一つずつ
- レア度は10、上位と同じくカスタム強化の幅が広め
さらに、この武器にはいくつか追い風となる要素・調整が多く存在するのが特徴である。
- 属性上限の引き上げと属性強化スキルの上限増加
- MHWorldで存在した属性値の強化上限が1.3倍から1.6倍へ引き上げられた上に、状態異常属性強化スキルに新たにLv4が登場。
これだけでも属性値は驚異の600越えとなり、相手の耐性にもよるが安定して爆破ダメージを稼げるようになる。 - EXアーティアシリーズ
- 復活したアーティアシリーズのシリーズスキル「太古の神秘」は2部位で会心撃【特殊】が発動。
また、防具のスキル内容も見切りや属性解放といった欲しいものが多く並ぶ。
上述した爆破属性強化と属性解放や見切り、会心撃【特殊】を発動させた上で、
化合の装衣や会心の煙筒も合わせればあれよあれよと爆破の嵐。
おまけにアーティア装備にはいくつか整備も入っているのもありがたいし、
その整備や見切りに関して強化が入っているのも大きい。
2部位というのもミソであり、EXカイザーシリーズの達人芸と併用可能。
どちらも会心率に依存するスキルであるため併用はむしろ歓迎であるし、
他の武器では持て余す爆破属性強化を活かせることもあり相性はいい。 - カスタム強化「属性・状態異常強化」の追加
- これはストーリークリア後の話になるが、カスタム強化によって属性値も強化可能に。
1回につき30上昇させることができ、枠を全て属性に費やせば圧巻の+120。
Ver.11.01からはカスタム枠の更なる拡張が可能になり、会心率強化などを上乗せ可能に。
これをさらに会心撃【特殊】によって増幅させることが出来れば、
多くの相手に対して爆破ダメージを主たるダメージソースとして狩猟できる。 - パーツ強化に対応
- いわゆるベース+パーツ型の武器であるため、新要素のパーツ強化に対応。
こちらでも会心率や属性値を底上げでき、属性値に関しては最大+50。
唯一難点があるとすれば、見た目がパオウルムー素材で無くなってしまうことだろうか。
浮空竜パーツも存在するが、残念ながら(?)効果は会心率アップである。
ちなみに属性強化の最終は幻獣パーツ、その1つ前は風漂竜パーツとなるが、
ベースのクロムナイトソード系との親和性は高く見た目は良好。
- ……もうお分かりだろうが、ここまでの物を全て合わせれば属性値は馬鹿みたいに高くなり、
もはや耐性上昇もお構いなしにあらゆるモンスターを爆殺していくことになる。
かつて息切れがネックだった爆破特化の武器だったが、それすらも克服できるのである。
- このように、様々な追い風により持ち上げられたウルムーアーミン。
同じく万能な状態異常の毒で強力なダチュラフルブルームIIと並び攻略段階の雄としても人気な上、
ストーリークリア後においても選択肢になり得る性能と非常に優秀な片手剣に。
上位までの微妙な性能が嘘のように躍進を遂げた。- 任務クエストにおいて終盤に登場する古龍各種は爆破が通りやすいのが特徴。
イヴェルカーナ、ネロミェール、そしてラスボスやその前座は爆破が特に有効であり、
死を纏うヴァルハザクに関しても状態異常が軒並み効きにくい中で唯一ある程度通るのが爆破属性となっている。
加えて最終盤になれば圧倒的物理火力に龍封力を兼ね備えた討滅の尖兵【狂】、
同じく高い物理火力に毒属性も持つルナティックローズなども対抗馬になる。
そこまでくると爆破ダメージだけでそれらに追いつくのは厳しいこともあり、
次第にそれらにシフトしていくことになるだろう。
だが、爆破に弱い相手であればそれらにすら見劣りしない戦果を期待できる。- この場合ライバルは属性解放が必要ない属性特化の爆剣サーモバレッジ。
ただ、属性解放不要と素の斬れ味が良いという点以外においてはこちらが上であり、
防護スキル等でどうしてもスキル枠が圧迫されるような環境でもなければ、
基本的にはウルムーアーミンでいいだろう。 - 属性値自体はかなり高いが、MH4Gのテオ=エンブレムが500なので歴代1位ではない。
ただし上述の通り強化手段が過去作と比べ物にならないほど豊富であることから、
各種スキル等を搭載した場合の爆破属性値は文句なしのメインシリーズ1位となっている。
その属性値でMH3Gにでも殴り込もうものなら減算補正を受けてなお文句なしのチート級と化すだろう
- 任務クエストにおいて終盤に登場する古龍各種は爆破が通りやすいのが特徴。
- ここまでは爆破特化の方針で紹介してきたが、攻撃力の補強も選択肢になる。
上述の通りVer.11.01でカスタム枠を更に拡張できるようになったのだが、
それに伴い攻撃力強化の4段階目が新たにカスタム可能になっている。
今まで武器倍率にして5ずつだった上昇値が+10になり、合計で+25。
さらにパーツ強化も攻撃に回せば、総計+31という破格の効果に。
これでなんと同じ属性解放の爆破属性で物理特化の片手剣である轟剣【虎眼】とほぼ同値の攻撃力になる。
属性値はこちらが180も上であり、爆破属性強化のスキル効果の差も大きい。
唯一、斬れ味のみはあちらの長い白ゲージが優位にあるのだが、
こちらには匠による紫ゲージやスロットがあり、マイナス会心がないなどの利点もある。
属性解放必須とはいえ物理も属性もこうまで高水準になる武器というだけでも貴重なのに、
まさかパオウルムーの武器がそれになるとは誰が想像しただろうか……
- 物理火力も伸ばすとなると他の属性解放不要の爆破片手剣もライバルになるが、
こちらは属性解放をLv2に抑えてもなお属性値は爆剣サーモバレッジ以外には勝る上、
どれもレア11や12でカスタム枠が多くない上にパーツ強化に非対応なので伸び代が少ない。
要するに物理か属性のどちらかはウルムーアーミンに匹敵する性能に出来ても、
もう一方においては遅れを取ることになってしまう。
単純な火力面で言えばもはや爆破属性片手剣の最高峰とすら言える性能にもなる。- ただしカスタム強化を全て攻撃力に費やすということはつまり、
回復カスタムなど他のカスタム強化は搭載できないということになる。
もちろん属性解放にスキルを割く分、利便性方面のスキルが入らないこともあるため、
火力も属性も優秀な分、そういった点でカバーが難しいピーキーな武器になる。
魂焔の龍剣は武器スキルもあるので、これらは他の武器とのトレードオフの関係。 - 一応ここまでの性能になれば無属性強化による運用すら立ち上がってくるが、
その方面では妙法応身─蓮華─が素の斬れ味とスロットの大きさ以外でほぼ上位互換となる。
そもそも爆破属性自体が汎用性が高く、それを捨てるのは惜しいところ。
逆に、それほどに高い物理火力にこれまた高い爆破属性値を上乗せしたと考えれば、
改めてこの武器の恐ろしさが分かるだろう。 - 大前提として、カスタム枠の拡張2回目には歴戦の個体のラージャン狩猟が必要。
他人の所へ参加するのでなければ導きの地の溶岩地帯Lv7を要求されるので、
ウルムーアーミンが爆破片手最強格にのし上がるには辛く険しい道が待っている。
- ただしカスタム強化を全て攻撃力に費やすということはつまり、
- 現在ではムフェト・ジーヴァと共に爆破属性の覚醒武器が登場。
また、猛り爆ぜるブラキディオスの砕光系武器も新たに追加された。
これらは基本的に物理特化型であり、少々厳しいが直接のライバルではなかった。
が、続いていよいよ明確な対抗馬が現れてしまった。
それがガイラスライサー・爆破のマスターランク強化である。
素でそこそこ長めの白ゲージに攻撃力392、属性解放の爆破属性510にパーツ強化も可能。
属性を突き詰めていくとこちらの方が上*2だが、あちらは何もせずとも十分な攻撃力を持つ業物である。
また、おまけに防御+40とマムガイラのシリーズスキル1部位もついてくる。
発売から半年以上爆破片手の最前線を駆け抜けたこの武器もいよいよ勇退の時だろうか。
ガイラスライサーや不滅の炉心殻が出ないとしばらくこれと付き合うことになるが- 一応、基礎性能の高さはここまでに記した通りであるため、未だ実用的な性能ではある。
ムフェト・ジーヴァ、猛り爆ぜるブラキディオス、マム・タロトのいずれもマスターランクでは最終盤のモンスターであり、
最短で挑めるようになったとしても、十分な準備がなければ(救難信号でも使わない限り)大抵は返り討ちである。
現在のウルムーアーミンの真価は、これら強敵と戦うまでの長期的な「つなぎ」として機能することだろう。
- 一応、基礎性能の高さはここまでに記した通りであるため、未だ実用的な性能ではある。
ニュクスタバール
MHW:I
- こちらは浮眠竜の名に違わず睡眠属性武器となっている。
属性解放は不要だが、睡眠ということもあってか属性値はウルムーアーミンに比べ控えめ。
それでも睡眠片手としてはトップとなる。
- M★4で作れるニュクスタバールIIが完成形となる。その性能は
- 低めの攻撃力336、会心率0%
- 睡眠属性値は解放不要で最大値の330
- 斬れ味は長めの白が特徴的だが、匠でも延長のみ
- スロットはLv2が一つ
- レア度は10でカスタム強化に多く対応、そしてこちらもパーツ強化可能
そのため睡眠爆破や大剣との連携において優秀……かと思いきや意外なライバルが。
それが鉱石派生のクロムナイトソードである。
あちらは属性解放必須だが属性値はなんと同値、しかも攻撃力が武器倍率にして20も違う。
属性解放は今作では然程重いスキルでもなく、逆に攻撃力20の差は詰めにくい。
さらに斬れ味も同等で匠で紫も出せるため物理火力には大きく水を開けられている。
こちらが勝る点はカスタム強化回数やスロットの大きさくらいだろう。
ただ、この辺りは手持ちの装飾品や装備次第なので選択の余地は十分ある。- こちらもVer.11.01でカスタム枠の更なる拡張が可能になったことにより、
枠の増加量が少ないクロムナイトソードに対して属性特化運用で大きなアドバンテージを得た。
一方攻撃力の方を伸ばしてもあちらの攻撃カスタム1回と同値にしかならないため、
攻撃力との両立か高い属性値かで武器選択をすることになるだろう。- ちなみに、Worldでの唯一の純正睡眠片手剣であるラグドスバルキンは同レアでこちらよりも攻撃力が高く
防御ボーナスを持つがスロットを持たず斬れ味に難があるため競合相手にはなりにくい。
- ちなみに、Worldでの唯一の純正睡眠片手剣であるラグドスバルキンは同レアでこちらよりも攻撃力が高く
- なお、この武器に限らず睡眠属性の活用法として、怒り解除からのぶっ飛ばしがある。
ぶっ飛ばしによる激突ダメージは非常に大きく、ダウンを奪うこともできる。
また、導きの地では落とし物を多く手に入れられるため固有素材が集まりやすい。
比較を抜きにすればニュクスタバールはその用途に割と優秀な一振りに入る部類である。
- こちらもこちらで現在は赤龍ノ裂ク牙・睡眠と競合するのだが、
属性値においては遜色ない性能を持つため特に多人数プレイでは問題にならない。
ソロ用として考えると攻撃力の差が流石に大きく響くが、
睡眠の回数こそが重要な導きの地でのぶっ飛ばし狙いなど、
覚醒武器でなくても問題ない場面もあるため、急いであちらに乗り替えなくても大丈夫だろう。
余談
- ウルムーアーミンの「アーミン」とは(特に冬毛の)オコジョ、またはその毛皮を指す英語。
古くからヨーロッパにおいてアーミンは貴族の外套やストールを縁取る毛皮として重宝された。
どういうものかわかりにくいが、トランプのキングやクイーンの絵にも描かれている。
服に斑点の入った白い縁取りがあれば、それがアーミンである。
ウルムーアーミンのパーツもそれに似たような使い方になっているのは見てわかるだろう。- パオウルムーの毛皮に関しては、そういった服飾の観点での評価は未知数である。
モンハンの世界においても高尚な毛皮は貴族らに愛好されている描写はあるので、
もしかしたら貴族らが毛皮を求めてパオウルムーの狩猟依頼を出す日が来るかもしれない。 - ちなみにルネサンス期においては純白が美しい冬毛のオコジョは、
「毛皮を汚されるくらいなら死を選ぶ」という純潔の象徴としても信じられてきた。
もちろんオコジョに、そしてパオウルムーにもそんな生態はない。
- パオウルムーの毛皮に関しては、そういった服飾の観点での評価は未知数である。