【ラダトーム北の洞窟】

Last-modified: 2024-02-28 (水) 00:15:53

DQ3

【ラダトーム】から北北西の方角にある【洞窟】。DQ1の時代は【ロトの洞窟】と呼ばれている。
Wii版を除く公式ガイドブックでは【アレフガルド】地域であることを理由に非掲載である。
なおゲームブックには登場するが、小説版ではまったく登場しない。
 
本作は「勇者ロト」がまだ伝説になっていない頃の話であるために名称が安定せず、「勇者の洞窟」「魔王の爪痕」と呼称されることもある。
ラダトーム城下町にいる本編で唯一この洞窟のことを語る男は、ここを「きたのどうくつ」と呼称している。
またFC版ではデータ上に「このしたに でっかいひびわれが ありましてね! まおうのつめあととよんでいます」という没台詞がある。実際にこの洞窟には人間はいない。
Wii版公式ガイドブックおよび【ドラゴンクエスト25thアニバーサリー 冒険の歴史書】では「ラダトーム北の洞窟(くつ)」の名称が使われており、本項目の名称はこれに従っている。
 
寸法が縦横2倍になっている点と、B2Fの奥にB3Fに通じる通路と階段がある以外は、ロトの洞窟とほぼ同じ構造をしている。
また当然ながらDQ1と違って最初から洞窟内は明るいが、縦横2倍サイズになった関係で画面内の見渡せる範囲は【レミーラ】と大差なく、上下は同程度、左右はレミーラより1マスずつ広いだけである。
ロトの洞窟との大きな違いとしては、B2F以降はエンカウントが発生すること。
敵が出ないと油断してフィールドで疲弊したままの状態で突入したりすると痛い目を見ることになる。
B3Fには、魔王が現れたときに出来たという底なしのひび割れがあり、飛び込むと地鳴りと共に穴から吐き出される。
傍には最強装備の一つ【ゆうしゃのたて】があるので、忘れず回収しておこう。
 
ダンジョンの構造は単純で長くもなく、仕掛けも特にない。
しかし、【ピラミッド】の地下と同様ダンジョン内全域で呪文が使えないため、他のダンジョンとは全く異なる難しさがある。
移動中のホイミ系すら封じられるので回復手段が非常に限られてくる。
 
敵の構成による運が絡んでくる要素があり、中でもブレスの使い手は全体攻撃が厄介で、そんな中で高いHPを持ち、【バラモス】級の強烈な威力の【ほのお】を吐いてくる【サラマンダー】が出るので脅威。運が悪いと【ヒドラ】とセットで出てきたり、最大2体も出てくることがある。
この強力なブレスを【フバーハ】で軽減できないので危険度が増しているが、その分【勇者】【戦士】が装備できる【ドラゴンメイル】が活躍する。
【魔法使い】を連れているなら、先に【マイラ】を訪れて【みずのはごろも】を買ってくると安全性が上がるが、【僧侶】【賢者】については耐性面は諦めるしかない。
道具の特殊効果として間接的に呪文を使うことは可能なので、一つ15000Gと値は張るが、できれば【ドムドーラ】【ちからのたて】を人数分購入しておきたい。というか、ちからのたて人数分ないととても耐えられない。
 
当然【ベホマ】も使えず、DQ3にはHPを全快するアイテムも無いので、高レベルでもダメージを回復できず死人が出る危険はある。そのため普段は何でもない小さなダメージも脅威となる。
予めゴールドは預かり所に預けておき、勇者の盾を入手後【デスルーラ】で帰還するのも一つの方法である。
また、サラマンダーが出現しやすいという意味では経験値が稼ぎやすい場所でもあり、ソロ狩りの場合にはレベル上げしやすい場所にもなっている。
 
なお、当然ながら呪文が使えないのはこちらだけではなく、モンスターも同様。
にもかかわらず、ここにはメインの攻撃手段が呪文である【サタンパピー】【アークマージ】などが登場し、ほぼサンドバッグと化す。
【マホトーン】状態とは違って【判断力】も全く機能せず、賢いはずのアークマージですらMPが尽きるまでは呪文を使うのをやめようとしない。
【トロルキング】【バシルーラ】も封じられ、唱えたらそのターンは無駄になるため、プレイヤーとしてはラッキーである。
【ミミック】もいるが、ザラキやメラミ、マホトラも一切効果を発揮しないので、インパスが使えずに出現させてしまっても全然怖くない。
 
B1Fで敵は出ないうえ、B3Fは短いので、ほぼB2Fを抜けるのが本番と言える。
DQ1と比べて4倍マップになったとは言え、実態はそれほど広くもない。
運が良ければ厄介な敵に会わずに抜けられる程度の距離なので、それほど神経質にならなくても回数をこなせばクリアできるだろう。
少なくとも【ゾーマの城】でわざわざ【けんじゃのいし】を拾ってから攻略するほどではない。

エンディング

ゾーマを倒すとゾーマの城が崩落し、地面の裂け目に飲み込まれてしまうが、どういうわけかここの底なしのひび割れから放り出されてくる。
この辺りの関係は謎であるが、魔王の本拠地とは一方通行で繋がっていたのだろう。
そして、B3Fから階段を上がって少し進むと、奥の通路が崩れて埋まってしまい、ロトの洞窟とほぼ同じ構造になる。
もともとこの洞窟のB1Fは前述のとおりロトの洞窟と同じく敵が出ないので、洞窟の出入口のほうからは魔物が侵入できないことになる。
つまりB2Fより深層に出る魔物は底なしのひび割れから侵入していたと考えられ、それが遮断されたことで、DQ1の時代には敵が出なくなった…と思わせるような演出になっている。
なお、ここのミミックを無視してゾーマを倒してから宝箱を開けても、空っぽになっている。つまり消滅してしまうのだ。おそらくはゾーマ撃破後の自殺防止であろう。
 
この洞窟を出れば【アレフガルド】上空のギアガの大穴が閉じ、闇に包まれていたこの大地が明るくなる。
このとき死者がいれば生き返った旨のメッセージが出るという、なかなか粋な演出がある。
またこのタイミングで【毒】も治り、【ルーラ】の行き先もアレフガルド内に固定される。
洞窟としては【エンドロール】で唯一登場する。しかもFC版ではそのトリを務めるという大役が与えられている。
ここにはロトからのメッセージが残され、DQ1でロトの洞窟と呼ばれるようになる場所なので、今作の主人公が勇者ロトだったことを象徴する形になっている。まさに【TO BE CONTINUED TO DRAGON QUEST I】ということか。

SFC・GBC版

ラダトーム城下町の上記の男の台詞に「それこそが魔王のツメあと。」との一文が追加されている。
内部名称も「まおうのツメあと」となっているが、ダンジョンの名前を確認できる【フローミ】がここでは封じられて使えないので通常のプレイでは確認できず、【デバッグルーム】の地名一覧でのみこの名称が確認できる。
 
従来の呪文だけでなく、システム上では呪文として扱われる【しのびあし】【くちぶえ】などの追加された特技もかき消され使用できない。
また、B1Fでもエンカウントが発生するようになった。
 
力の盾と違い他人にも使える【けんじゃのつえ】が追加された他、【ふくろ】に大量に【やくそう】を買い溜めしてくることができるようになり、【ねむりのつえ】も有効活用できることから、攻略はかなり楽になっている。
個数制限があるとは言え99個買ってくればそうそう無くなることはないし、力の盾などと違って移動中にも使える分便利。上記の小さなダメージも即座に回復可能。
物語終盤になってから薬草が活躍する珍しい例と言えるだろう。
 
EDではゾーマ打倒後に通路が崩れる際、轟音が4回鳴るが、3回目の音が鳴った瞬間に壁の1マスだけ模様が変わり、4回目の音と共に元に戻るという現象が起こる。
崩壊途中の通路を表示する上でのマップパーツの都合であろう。
リメイク版ではここのミミックを無視してゾーマを倒すと、その宝箱は開いた状態になっている。
FC版のスタッフロールでは最後の最後に登場していたが、リメイク版ではゾーマの城に差し替えられ、この洞窟自体が映らなくなった。

ガラケー版以降

B1Fの北東隅に【ちいさなメダル】入りの宝箱が設置された。正規ルートから離れた場所にあり、【とうぞくのはな】も使えないので、結構取り逃しやすい。
 
新たに導入されたAI戦闘では敵同様にこの場所が呪文使用不可であるということを認識しないため、かき消されてもかき消されても呪文を使う。そのため、ここでの戦闘は【めいれいさせろ】で戦ったほうがいい。

ゲームブック版

下巻の冒頭の地図では「北のどうくつ」という名称が記載されている。
原作と同じく勇者の盾を取りに訪れる。洞窟内では【スターキメラ】と遭遇する。
また、精霊ルビスの声が雑音混じりに聞こえる場所がある。

DQ10オンライン

【大魔王ゾーマへの挑戦】でゾーマを倒すと、ここと思われる洞窟の前にワープする。
入り口が崩落しているので、入ることはできないが、調べると「******が 出てきた ほこらだ。」と表示される。