【AI】

Last-modified: 2024-04-15 (月) 02:27:38

概要

人工知能。"Artificial Intelligence" の略。
DQシリーズではDQ4から【戦闘】システムで導入されたオートバトルシステムを指し、「AI戦闘」と称されている。
基本的にはドラクエにおけるAI戦闘は予め定められたシーケンス制御のことであり、現在AIと聞いたときに一般的にイメージされるような機械学習の要素はない(後述の学習型AIでも同様)。
なお同様のオートバトルシステムはDQ4が初というわけではなく、前年の1989年に任天堂が発売した『MOTHER』においても自己判断機能付きのオートモードが搭載されていた(ただし作戦などは存在しない)。

AI戦闘とマニュアル戦闘

DQにおけるAI戦闘では、キャラクターに対して【作戦】で大まかな戦闘方針を与えることにより、コマンド入力をせずともその場で最も適した行動をCPUが判断・実行してくれる。
 
FC版DQ4の公式ガイドは、「AI戦闘」の対義語として、従来のように【主人公】や仲間にプレイヤーが細かく指示を出して行動させることを「マニュアル戦闘」と定義している。
FC版DQ4では五章の【ミネア】加入以降、強制的にAI戦闘になってしまう。
DQ5以降に登場した作戦【めいれいさせろ】で戦う場合はマニュアル戦闘と言え、この定義付けは、今でも多くのプレイヤーに認識されている。ただしDQ5の場合は指示ではなくあくまで命令であり(取扱説明書より)、かしこさによっては従わないこともあるので、完全なマニュアル戦闘とは異なるという定義になっている。
仲間に個別に作戦設定できるようになったDQ7以降は、あるキャラは命令させろでマニュアル入力、あるキャラはAIで動かすという、マニュアル戦闘とAI戦闘が混在する状態にもできる。
DQ3(ガラケー版以降)とリメイク版の天空シリーズも該当する。
 
DQ9までとDQ10オンラインの【主人公】については基本的に主人公=プレイヤー自身であるためかAIプログラムに任せることができず、マニュアル入力をしなければならない。
しかしスマホ版DQ8で初めて主人公もAIプログラムに任せられるようになり、3DS版DQ8、DQ10オフライン、DQ11シリーズも同様となっている。

AI戦闘ができる作品

DQ4で初登場以来、その後のナンバリング全作品とモンスターズシリーズに登場している。
DQ4以前の作品では、DQ3のガラケー版以降の配信作品に追加されている。DQ1とDQ2は、全機種ともAI戦闘はできない。
DQ6までは【パーティ】全体で一つの作戦だったが、DQ7以降とリメイク版は味方個別に作戦変更できるようになった。
さらにDQ4とDQ5ではオリジナル版のみ学習段階が設定され、敵と戦うほど行動が賢くなる仕様が実装されている。
DQ10オンライン発売時の【堀井雄二】の発言によると、AI導入はDQで大切にしている「人間の暖かさ」を出す手段の一つともされている。
 
AI戦闘によりコマンド入力の手間が省け、戦闘時間短縮の効果を生み出すことも可能だが、自分が入力した方が結局は効率が良いとしてAIを全く使わないという人もいる。
特にAIの性能が悪い作品(PS2版DQ5など)や、マニュアルでもキャラの行動直前に行動内容を選択できる作品(PS4版DQ11)だと、AIを全く使わず「めいれいさせろ」だけで戦う人の方が多い。
また、キャラごとにAI行動に好みや偏りが設定されている場合(DQ7など)も、その偏りが自分の戦術に合わない場合はそのキャラだけめいれいさせろにする人が多い。
酷い場合には特定キャラに限りAIだと機能しない場合(リメイク版DQ4の【クリフト】)もあり、これは明確に「めいれいさせろ」にした方が良い。

AIの特徴

基本的な判断基準として敵の行動パターンから「恐怖度(危険の度合い)」を割り出し、それを基準としてさらに設定された作戦によって、仲間の思考パターンを変化させる。
【ガンガンいこうぜ】だと攻撃寄り、【いのちだいじに】だと回復寄りなど。
ただし、それほど細かい指示はできず、例えば「MPを半分まで使ったら温存しろ」とか「強力な特技を使う敵を優先して狙え」などといったことはできない。
「この敵のドロップアイテムを狙うから最後に倒せ」などというのは絶対に無理である。
近年の作品ではキャラごとに指示が出せるせいか、極端な思考をするようになっており、例えばSFC以前では「ガンガンいこうぜ」でも本当に危なくなったら回復行動を取ることもあったのに対し、最近では「ガンガンいこうぜ」だとどんなにピンチになっても回復行動を取らずに攻撃に徹するようになっている。
また、キャラごとに技の好みが設定されていることもある。例えば【クリフト】はもはや言うまでもなく【ザキ】
プレイヤーキャラの行動の選択肢が多い作品(代表的なのはDQ6やDQ7)では、アルゴリズムの複雑化を避けるためか、「道具を使わない」「特定の特技を優先しやすい」など、ある種の制限がかかっている場合もある。
 
標準的な特徴としては以下の2つがあげられる。
 
●敵の耐性、残りHPの他、各種呪文特技や道具の威力・効果を完全に把握している
相手の脅威度を算出するため、学習型AIのDQ4とDQ5を除き、これらの項目を最初から完全に把握している。
また、DQ4とDQ5でも耐性以外は完全に把握しており、学習が済めば【耐性】も完璧に把握する。
敵の残り【HP】も完璧に先読みしており、基本的にはオーバーキルはしない。
絶妙(過ぎてたまにシラけるほど)なダメージ加減を心得てくれる。
脅威度を減らす手段としてはトドメを刺すのが最も効果的だが、トドメを刺すのが難しい場合には眠らせる、呪文を封じるといった手段で敵を弱体化させたり、スクルトやフバーハなどで味方側の守りを固めたりして恐怖度を減らす行動を選ぶこともある。
 
●行動決定が柔軟
プレイヤーが【ターン】開始前にコマンドを入力するのに対し、AIは自分の行動直前に行動を決定する。
これは【判断力】が最高のモンスターと同じ仕様で、ターン途中の状況変化に臨機応変で、無駄な手を打ちづらい。
例えば、「何もされなければ呪文を使おうとしていたが、敵に先に動かれてマホトーンやマホカンタを使われたとき、そのターン中に自動的に方針を変更して、通常攻撃や特技、道具使用に切り替える」「敵に先に動かれてスクルトなどを使われて通常攻撃が不適当になったと判断すると、そのターン中に守備力の影響しない特技や呪文に切り替える」等といった具合。
特に回復面では、自分の行動順が回った時点で判断する性質が有効に働く。例えば「自分の番が回ってきたときに誰かのHPが減っていたら回復を選択、味方のHPがそれほど減っていなければ攻撃or補助を選択」と、臨機応変に行動してくれる。このような後攻回復をマニュアル操作でやろうとすると、ターン開始時に「敵は誰を狙い、誰のHPが減るのか、あるいは損害軽微のまま遅いキャラの行動順が回ってくるのか」を予測しなければならない。これでは、マニュアル操作で適切な行動を取るのは難しい。AIの利点が明確に見える瞬間だろう。
さらには、「自分の番が回ってきたら味方にベホマを使おうと思っていたが、敵に先に動かれて止めを刺されてしまったので、急遽ザオリクに切り替えて蘇生する」といった具合に、不意の事故もケアしてくれる。
この性質上、「素早さが低いキャラほどAIの利点の恩恵を受けやすい」と言える。遅いキャラほどAI向きなのだ。特に後攻回復を狙うキャラは、AIで動かすのが良いだろう。
ただしPS4版DQ11以降、コマンド入力タイミングが行動直前に変更された作品では、この利点は消滅した。
 
AI操作だと、自分で操作するのと違い勝手に動いてくれるので、キャラの次の行動が予測しにくく、使ってほしい技を使ってくれなくてイライラする反面、絶妙なタイミングで効果的な技を使ってくれたときの感動が大きい(特に回復や蘇生)。
コマンド入力が少なくて済むのも利点。入力が必要となるのが一人またはゼロ人となり、また悩む時間も減って戦闘のテンポが良くなる。
 
一方で、AIにはほぼ全作品で共通する欠点が2つある。
 
●長期的なMP節約の概念がない
例えば、「ここで攻撃呪文を使えば1ターンで敵を倒せるが、危険度の低い敵だし、MP節約を優先したい」といった状況でも、AIはプレイヤーの意図を汲んでくれず、その場を突破するために最も効率のよいアクションとして攻撃呪文を選んでしまう。
こういった状況が積み重なると、後先考えずに【呪文】を使い、【MP】を浪費しがちである。
【じゅもんせつやく】の作戦があればこの問題は解決できるのだが、なぜかSFC版DQ5を最後に廃止されてしまった。
長い【ダンジョン】探索やボス戦を控えている場合は、手動でMP管理することを考えた方がよいだろう。
 
●プレイヤーがマニュアル操作するキャラ(主人公や命令させろで動くキャラ)との連携はできない
AIの柔軟性は回復面でよく表れるが、同時に連携できない頭の固さも表れる。
例えば、HPが少ない仲間がいたときに主人公が回復呪文を選択しても、AI行動している仲間がいると、主人公より素早く動いた仲間が勝手に回復してしまい、主人公の回復呪文が無駄打ちになってしまうことが結構ある。
【オートターゲット】のないDQ4だと攻撃も同じで、主人公がねらった敵を先に他の仲間が倒してしまったり。
主人公はどの作品でも素早さがやや低めなので、それが起こりやすさに拍車をかける。
対策はいくつかあり、

  1. 【ほしふるうでわ】で主人公の【すばやさ】を上げる
    主人公が先に回復してしまえば、仲間は柔軟に攻撃や補助行動に切り替えてくれる。
    ただし、装備しても仲間のすばやさを上回れない場合もあるので要注意。
    さらに言えば、すばやさはランダム性の強い要素でもあるので、すばやさが高ければ必ず先制できるわけでもない。
    主人公だけにほしふるうでわをつけ、すべての【すばやさのたね】を主人公に与えると、高い確率で主人公の回復呪文が先に発動できる。
  2. 仲間の行動を見越して、主人公は別の行動を選択する
    例えばピンチのキャラがいる状態で主人公の行動を考える場合、AIの仲間が回復に回ることを考え、主人公は攻撃に回る、などである。
    主人公は攻撃面の性能が優れていることも多いため、その1手を回復よりも攻撃に割いた方が効率的なことも多い。
    前述の通り、その場で判断する柔軟性とは表裏なので、主人公の回復能力や、予想外に仲間の行動順がずれたり回復行動を取らなかったりするリスクを考えてAIと命令を使い分けるとよいだろう。
  3. 素早いキャラだけはめいれいさせろにしてマニュアルで動かす(作戦を1人1人設定できる作品のみ)
    どうせうまく動いてくれないのなら、AIの柔軟性という長所をかなぐり捨ててしまうのも手である。
    リメイク版のクリフトなんかはコレじゃないと機能しない。
    先ほど「遅いキャラほどAI向き」と書いたが、逆に言えば「素早いキャラはマニュアル向き」なのだ。
    そもそも素早いキャラが先に動くことを前提にすれば、素早いキャラはマニュアル操作で先に的確な行動を取らせて、遅いキャラはAIで臨機応変に追従させるのが最も効率的。
    素早い回復役に星降る腕輪を装備させればより確実。ターンの最初にマニュアル操作で的確に回復することで、他のキャラは回復に追われることなく、より自由に動けるようになるだろう。

DQ3(ガラケー版以降)

オリジナルのFC版やSFC版などのDQ3にはAIは存在しなかった。AI戦闘のDQ4~DQ6をプレイした後に、SFC版DQ3をプレイした人にとっては、久々のマニュアル戦闘に戸惑った人も多かったかもしれない。
その後、DQ3にはガラケー版から搭載された。作戦はキャラ毎個別に設定可能。
特技がなく、のちの作品と比べてキャラクターの性能がシンプルなこともあり、無駄行動でもどかしい思いをすることはあまりない。
通常の戦闘とボス・イベント戦で判断が変化するため、通常戦闘では強化・弱体の呪文はまったく使わず、ボス戦闘では魔法使いから転職してバイキルトを使える戦士がどれだけ攻撃力があろうとバイキルトを優先する、けんじゃのつえを持ったキャラクターはベホイミを覚えていてもどうぐを優先するなど、なかなか優秀な働きをしてくれる。
ねむりのつえやけんじゃのいしなどの非消費系のどうぐは活用するが、やくそうなどの消費アイテムは使用しない。
また、ニフラムやバシルーラなど、経験値がもらえなくなる行動はたとえ必中であっても選択しない。
 
DQ3はDQ4と同じく敵の耐性が軽減式ではなく一定確率で無効化するシステムの作品であり、耐性を持つ敵にも効いたときは軽減されていないフルダメージを与えられるが、効かないと0ダメージ。
軽減式に比べるとダメージ期待値の予測が立て難い。
AIの場合は強耐性(75%無効化)の敵が混じっていても敵の数を減らすことを優先して全体攻撃呪文を唱えることもある。
また、【僧侶】【賢者】がザキを覚えると「ザキ=1撃で敵HPを0にする=威力の高い攻撃」と評価するためか、打撃にすればあと一撃で倒せたのにザキを唱えて失敗して敵を残してしまうことがある。
DQ3の確率式の呪文耐性の仕様では弱耐性・強耐性を持っている敵への対処が難しく、使い勝手が悪いと感じる場合がある。
なお、【ピラミッド】地下と【ラダトーム北の洞窟】では、敵と同じく呪文使用不可な場所であるということを認識しないため、かき消されてもかき消されても呪文を使う。
この2か所を攻略する場合は「めいれいさせろ」かそれが嫌なら「じゅもんつかうな」で戦おう。

DQ4

初登場作品。【チュンソフト】が開発を担当。
当時のCMでは、「AI(人工知能)搭載」と宣伝されるなど、本作の代表的特徴として鳴り物入りで登場した。
作戦は【パーティ】全体で同一の作戦しか選べない(後発作品と違ってキャラ毎に違う作戦は不可)。
初登場の本作は、作戦に【めいれいさせろ】搭載されていないのが大きな特徴。
さらに、本作と次のDQ5では戦闘を重ねるごとにAIの行動パターンが変化し、賢くなったような行動をとるようになっていく仕様となっているのも他と大きく異なる点である。
当時はこれを指して「学習機能」と呼ばれていたが、これは後述の通り敵の耐性データを参照するかどうかをフラグ管理しているだけで、現代社会のAIのような新たな情報を取り込んで学習していく機械学習とは本質的に異なる。
 
第四章まではDQ3以前と同じく全キャラクターのコマンド入力を要するが、第五章からは【主人公】(勇者)以外の仲間の行動はこのAI機能を使って冒険を進めていくことになる。
つまり、勇者以外のキャラクターは第五章の戦闘では一切操作不可能になる。
第四章までは普通に自分の思い通りに動かせたため、始めはもどかしく感じるかもしれない。
また、第五章開始時点ですべてのモンスターの学習段階が0になっており、これまでの【章】でさんざん戦って知り尽くしているはずの相手でも一から学び直しになる。
 
本作のAIがいわゆる「学習」をするのは敵の耐性のみで、HPや攻撃手段は最初から把握している模様。
「学習」する条件はターン終了時に以下の一定確率で次の学習段階にレベルアップするようになっている。
判定は【グループ】ごとに行われるため、同種が複数グループいた場合は1ターンで2段階上がることもある。

学習段階Lvターン終了時にLvアップする確率
Lv.0 → Lv.1255/256
Lv.1 → Lv.21/2
Lv.2 → Lv.31/4

Lv.0からLv.1へは確率255/256すなわち、初見の敵も初回ターン終了時にはまずLvアップしてくれる。
そこから上の段階に行くほど1/2→1/4と学習段階が上がり難くなり、Lv.3が最高。
最高まで上がると呪文に完全耐性(成功率0%)の敵には呪文を使わなくなる。
ただし、最高にならないと完全耐性の敵に呪文を唱えるのをやめないので、途中の段階はほぼ無意味と言ってよい。
学習段階が最高になって初めてAIが正しく機能するようになる。
また、学習するのは耐性のみなので、すべての呪文に弱耐性以下の耐性しか持たない敵であれば学習段階はほぼ無意味。
 
セーブデータ上にはモンスター別に4つの学習段階が記録されている。
セーブデータ1バイトにつき4体、例えば学習なし時なら「00 00 00 00」といった形で4体分の学習段階が記録され、2進数で「00→01→10→11」と次第に学習段階が上がった結果が保存されている。
個別に呪文が効いたか効かなかったかを覚えるのではなく、そのモンスターについて学習済みか否かで行動パターンを切り替えるだけにすることで、セーブデータを比較的圧迫せずに「学習するAI」という形を表現している。
仲間個人ではなく敵モンスター毎に学習段階が記録されているので、戦闘に参加してない仲間も学習内容を共有している。
例えば【マーニャ】が戦闘に参加して学習段階が進めば、戦闘に参加してない【ブライ】も学習を把握した状態になる。
FC版の【取扱説明書】には「AIの効果的な育て方」と題して「(敵の)攻撃パターンを覚える」とか「入れかえをして、パーティ全員に学習させよう」などと不正確な記述がなされているため、長年学習メカニズムについてはファンの間でも議論を呼んでいた。
他の箇所でも「怪物の最大HPなども学習する」と書かれているが、上述の通り現在ではこれも誤りであることがわかっている。
 
学習は敵の【先制攻撃】(不意打ち)時や逃走失敗時、【アストロン】でのターン経過時にも行われる。
よって、戦闘開始直後に何回かアストロンを使うことで学習段階を進め、無駄行動を抑制することが可能。
また、そのターン中に逃げてしまった敵なども学習判定はされるが、他の敵に呼び出された敵に関してはターン経過しても学習されない。
一度学習されれば負けようが逃げようが学習されたままである。
そのため、ボス戦で【全滅】したからといって安易なリセットはやめた方がいいだろう。
ただ、先述のアストロン連発で学習レベルは簡単に最高まで上げられるため、勇者がこれを習得(Lv21)して以降は学習目的でわざわざ全滅する必要が無い点は留意しておこう。
アストロンの効果は3ターンなので、運が良ければ1回唱えるだけで最高まで上がることもある。
参考に、アストロンで学習段階が最高まで上がる確率は、1回だと1割強、2回で5割強、3回で約8割、4回唱えれば確率は9割を超える。
学習段階Lvが低い間は、呪文を使わない(=余計な行動をほとんどしない)【アリーナ】【ライアン】をメインで使うか、耐性が高い敵との戦闘では作戦を【じゅもんをせつやく】【じゅもんをつかうな】に変更するなど、プレイヤー側で工夫すると良いだろう。
あるいは、学習前でもあえて敵に【マホステ】をかけることで、敵への呪文使用を制限することが可能である。上手く使いこなせば普段使ってくれない補助呪文を使わせることができる。
 
学習段階が最高でないうちは、【メラゴースト】【メラ】など見るからに耐性がわかりそうな敵に対しても、推測などせず律儀に効かない呪文を平気で唱えてしまうので、頭が悪く見えてしまうかもしれない。
まあ今作ではメラゴーストに【ギラ系】が効いたり、【かまいたち】【バギ系】が効くなど、見た目やコンセプトからイメージする耐性と違うこともたまにあるのだが。
有名なラスボスにザラキを唱える奴や、「ガンガンいこうぜ」で【メタルスライム】に呪文を連発する姿は、よく「AIは頭が悪い」というイメージで語られる原因にもなっている。
特にボス敵は1回戦って倒してそれで終わり、というパターンばかりで、1回で突破してしまったプレイヤーからすれば「効かない呪文(or効かない道具)を延々と使い続けていた」という印象ばかりが残り続けることになった。
せめて「ボス敵のみ1~2段階学習すれば耐性を把握する」「【デスピサロ】は形態が変わっても学習レベルが引き継がれる」という仕様であれば、クリフトのザラキも絶対に効かない攻撃呪文も、最初の数ターンだけしか見られずそれほど問題にならなかったと思われるが…。
 
なお、学習前の無駄行動の印象が強いために、「最適な行動をしない」と勘違いされることが多いが、学習さえ済めば必要に応じ補助呪文や【道具】を効果的に使うなど、全シリーズを通しても本作のAIはかなり合理的な行動を取ってくれる。
次作DQ5のプログラマーとしてAI戦闘を担当したMASASHI HIJIKATAのSNSでの発言によるとDQ4の時点で敵のパラメータや行動等を元にした「恐怖度」を算出し、これを削るような行動を優先するようにプログラムされているらしい(この「恐怖度」の判断はAI戦闘以外でも発揮されており、例えばマニュアル入力で攻撃指定した場合でも同一グループ内に眠り・麻痺状態の敵がいると後回しにする、トドメを刺せる相手を優先するなどの判断ができるようになったのは本作から。)。
DQ5のAIではこの根幹を踏襲した上でブラッシュアップして高速化したとのことなので、後述のDQ5の超優秀なAI戦闘の基本的な設計はDQ4時点でほぼ完成していたことが示唆される。
 
特にAIが消費アイテムであるやくそうを使用してくれることは本作とSFC版DQ5以外ではかなり珍しい。
ただし、以下の【アイテム】【いろいろやろうぜ】のランダム行動でしか使ってくれない。

大半の消耗品を使用しないのは、意図せずに浪費するのを防ぐためだろうが、HP回復と【麻痺】解除は緊急性が高いということで例外的に使うのだと思われる。
 
補助・回復呪文に関しては、一応AIが必要と判断する条件を満たせば使ってくれるが、タイミングを任意に指定できず、特に補助呪文を思い通りに使わせるのは難しい。強化系については、弱い仲間を強くする発想はあっても、元から強い仲間をさらに磐石の状態にするような使い方はしないと考えていい。
補助呪文の効果があるアイテムなども同様。
特に【バイキルト】【スクルト】等の有効な補助呪文を使わせる方法がわからないままクリアしたプレイヤーは多かったと思われる。

  1. '対ボスフラグを参照しており、'ボス戦と'雑魚戦では、AIの行動パターンが大きく変わる。
    また、敵の残りHPと自身が与えられるダメージの比を参照しており、この仕様も主にボス戦での行動決定に大きく影響する。
    AIはたとえ未学習の状態であっても敵の耐性以外の能力値と行動パターンを最初から完全に把握しており、限度こそあるが敵が強い場合は早めの回復を、敵が弱い場合(弱っている場合)は速攻殲滅による戦闘終了を優先する。
    敵のHP現在値や最大値そのものが低い場合は、作戦「いのちをだいじに」でもHP現在値が最大値の5割以下であっても回復せずに攻撃を優先する。
  2. AIによる補助呪文使用の判断は作戦以外に「仲間が受ける予定のダメージ/仲間の最大HP」の割合も重視して行われる。
    例えば、敵HPが高いボス戦において、味方が適度に低めの【レベル】であれば、AIのミネア・クリフトはほぼ毎回【フバーハ】・スクルトを唱えてくれるが、味方のレベルが上がり味方のHPに対するダメージが相対的に小さくなると、補助呪文を全く唱えてくれなくなる。
    十分にレベルを上げてボス戦に臨むタイプのプレイヤーはほとんど補助呪文を仲間AIが使うのを見ずに終わることも多い。
    逆に低めのレベルで進行すると、ボス戦で仲間AIが補助呪文を唱える姿を頻繁に目にすることになる。
    【こうげき力】【しゅび力】の高いor低い装備を切り替えることで、バイキルト・スクルトの優先度を上げることも可能(例えばクリフト・ミネアに【はぐれメタルのけん】を装備or【てんばつのつえ】を装備させるか、等)。
    装備やレベルの状況によっては、ブライが攻撃力が相対的に一番低い自分にバイキルトを優先して掛けるという事態も起こりうる。
  3. AIの回復行動は「HP現在値/最大HP」の割合の閾値で判断している。
    作戦によってその閾値は変化し、さらに敵の能力値や行動パターンによっても微妙に変化する。
    強力な呪文・ブレス使いが敵の場合は割合が最も高く、攻撃法が打撃のみの敵の場合はやや下がる。
    ブレス等の全体攻撃はパーティー全体に与えたダメージの総和が大きいと判断されるためと思われる。
    前者が相手の場合は作戦「いのちをだいじに」選択時にHP現在値が最大HPの6割以下で呪文によるHPの回復を行うが、後者が相手の場合は同じ作戦、同じHPなのに回復を渋るなど、判断に違いが見られる。
    回復アイテム(やくそうなど)の使用は、回復呪文よりも回復が必要と判断するHPの割合が低い傾向も見られる。
  4. 回復の優先順位は隊列が判断基準となる。
    AIが「回復が必要」と判断する対象が2人以上いる場合は、「どちらがよりHPが減っているか」ではなく【隊列】を重視する。
    例えば、前衛キャラのHPが5割弱、後衛キャラのHPが1/4以下という状況で、作戦が「ガンガンいこうぜ」だと閾値以下なのは後衛キャラだけなので後衛を回復するが、「いのちをだいじに」だと前衛キャラも回復が必要と判断され、前衛優先の思考によって後衛の回復が後回しにされるという事態が起こる。
    主人公が回復に参加する場合は、ここを考えて先読みしておくといい。HPは減っているがAIの回復対象としては優先順位が低いメンバーを回復させてやれば無駄がないだろう。
  5. 回復呪文を唱える際に味方にかかっているマホステやマホカンタを認識しない。
    敵にかかっているマホステやマホカンタは認識してくれるのに、回復呪文を唱えるときは、なぜか味方にマホステやマホカンタがかかっていることを認識しないため、無駄にかけてしまう。
    対策は勇者が賢者の石などで回復したり、むやみにマホステをかけないこと。
    ちなみに補助呪文をかける際は味方のマホステやマホカンタを認識してくれる。
  6. すべての作戦の行動選択肢に【ぼうぎょ】が含まれており、自分のHPが一定以下でかつ回復手段を持たない場合、防御することがある。
    別にこれ自体はそこまで悪い選択ではないのだが、システムとの相性が悪いのが問題。
    行動判断のタイミングが自分の行動順が来たときなので、自分より早く動く敵がいた場合はその敵の攻撃のダメージは軽減できない。
    アリーナのように素早いキャラだとほとんど問題にならないが、ライアンのように極端に素早さの遅いキャラの場合はほぼ無駄行動に終わる。
    回復アイテムを持たせておけばそちらが優先されるため、無駄行動は防げる。ただし、さすがにターンの一番最後の行動で防御するようなことはない。
    また、「いろいろやろうぜ」では残りHPに関係なくランダムで防御する。

 
なお、本作のAIは敵がマホカンタ状態の場合、敵全体に与えられる総ダメージと自分が反射で受ける被害を総合的に考えて呪文を選択する模様。
例えば、呪文の標的の中にマホカンタ状態の敵がいた場合、反射された呪文で自分が死ぬか致命傷を受ける場合は唱えないが、ある程度ダメージを受けたとしても十分耐えうると判断した場合は躊躇なく唱える。
複雑な例として、ヒャダインを習得したブライが【ベレス】3匹1グループと対峙した場合、マホカンタ状態のベレスが1匹以下ならヒャダインを、2匹なら(反射被害の少ない)ヒャダルコを選択する(もちろん自分の残りHPにもよる)。
同じくミネアは、マホカンタ状態のベレスが1匹以下ならラリホーを、2匹ならマホカンタのかかっていない個体にラリホーマを唱える。もちろん、条件次第ではバギマや打撃を選択する場合もある。
仕様上、反射によって即死することはないが、反射を無視して唱える場合があることを留意しておきたい。
また、自分への反射ダメージに対する閾値は作戦によって異なり、ガンガンいこうぜだとかなり大きなダメージでも唱えるのをやめない。
また、対ボス戦だとみんながんばれでもガンガンいこうぜと同等の反射ダメージを許容する模様。
 
こうした仕様が公開されていなくて、AIの無駄行動をどうしたら減らせるかの情報共有が難しい時代だったため、本作のAIシステムは当時は大変不評ではあったが、このような仕様が誕生した経緯は、「AIという新システムを体感してほしい」「色々なキャラの個性を使いこなしてほしい」といった心遣いらしい。
インターネット等で情報が共有される時代になり、FC版発売当時は条件がよくわからなかったAIの内部仕様の理解が進んだ今では、「学習型で命令させろがない仕様の方がDQ4らしい」と評価する声も聞こえるようになってきている。

PS版

PS版DQ4は【ハートビート】及び【アルテピアッツァ】が開発担当に変わっている。
DQ7の開発環境をベースにしている都合もあり、DQ7と同じくAIは個別に作戦を設定可能になった。
同様の理由で学習する仕様も廃止され、AIの賢さは戦闘回数に関わらず一定になった。
学習しない仕様なので最初から耐性を把握してるのは長所となる。
反面、後述のように意図的に頭の悪い行動も混じる状態でAIの賢さが固定化されており、頭の悪い行動を改善する手段がない。
ある意味、AIの思考回路としては悪化してるとも言える面がある。
 
FC版との違いとして、まず呪文効果のある道具類を使ってくれなくなった(【けんじゃのいし】【しゅくふくのつえ】など例外もある)。
次に、【クリフト】【ザラキ】は効かないと把握している敵や【マホカンタ】がかかっている敵にも一定確率で【ザキ系】を唱えたり、回復時にアリーナを優先して回復するなど、FC版時代のザラキ連発行動や4コマ等のメディアミックスの影響か、クリフトのAIに妙な性格付けが行われている。
しかも学習仕様が廃止されているので、このザラキ魔な仕様は永久に改善されない。FC版では学習すればザラキ魔は改善されたのだが、それがリメイクに引き継がれることは無いのだった。
ちなみに、【月刊Vジャンプ】2002年1月号の堀井雄二インタビュー記事では、『FC版ではクリフトのAI行動に話題が集まりましたがPS版は?』の質問に対し、『もちろん、クリフトらしさは残してます(笑)』と回答している。
この仕様はクリフトの戦力価値にまで悪影響を与えてしまっている。クリフトは泣いていい。
この辺りから意図的に「お馬鹿なAI」の作品が多くなってくる。

DS版以降

さすがに批判が多かったせいか、前述のクリフトのザラキ魔などの仕様が多少緩和され、AIの思考も全体的にかなり改善された。
また、消費アイテム以外の道具使用も行ってくれるようになり、最初から学習済みな分、FC版よりも使い勝手が良い。
ただし、あくまで「多少緩和された」だけであり、クリフトのAIの妙な挙動については完全に直ったわけではない。

DQ5

前作と同じくチュンソフト制作のAIで、作戦はパーティ全体で統一なのも同じ。
「めいれいさせろ」が加わったのが大きな違い。
あまり知られていないが、本作も学習型AIである。
前作の学習段階のレベルアップがランダムだったのに対し、こちらは1ターン毎に確実に学習(つまり3回学習すればMAX)になる。
学習段階の判定は、前作同様グループごとに行われるので【ようがんげんじん】×3のような1体3グループ出現なら1ターンで学習が完了する。
さらに「めいれいさせろ」で行動しても、【主人公】1人で戦闘しても、AIはターン数経過で学習してくれる。
一応、学習前はメタルスライム相手に呪文をぶっ放したりもする。
ただし、攻撃呪文耐性は1回目の学習で把握するようで、出会った最初の1ターン目にしか見ることはできない。
これらの仕様から学習完了までが非常に早く、「めいれいさせろ」との切り替えも可能なためか、本作ではAIがお馬鹿との声は聞かれない。
「DQ4と違って学習型AIではない」と思われていることも多い。

学習段階Lv学習内容
Lv.0未学習
Lv.1マホカンタ状態・攻撃系耐性を学習
Lv.2現時点では不明
Lv.3補助系耐性を学習

 
また、基本的に初見となるボス戦ではプレイヤーの多くは最初は「めいれいさせろ」にして確実に補助呪文をかけることが多いため、ボスキャラに対して無駄行動をする機会もほとんどない。
その結果、前作の頃と比べて格段に使い勝手が向上した(というか、これなら最初から知っているようなものである)。
DQ6以降で学習型AIが廃止されたのも、そもそも段階的に学習する意義が薄いと判断されたのかもしれない。
その他、【みんながんばれ】と「いのちだいじに」でも攻撃呪文を自重しないようになり、この傾向は次作以降にも引き継がれた。
 
前作から正当な進化を遂げた本作のAIの完成度は非常に高く、シリーズでも随一の使い勝手を誇る。
他作品は何かしら重大な問題が必ずいくつかあるが、本作には大きな死角は無い。
あまりに優秀すぎて、自分で命令するよりもAIに任せたほうが効率よく動くことも多い。
 
強いて欠点を挙げるとすれば、やくそうや【ばくだんいし】等消費アイテムも適宜使ってくれるため、ボス戦に備えて持ってきた【ファイトいっぱつ】も直ぐに雑魚戦で消費してしまうこと。
消費したくないアイテムを持つ場合は、主人公か戦闘に出る予定のない待機メンバーに持たせておくか、めいれいさせろに切り替えておこう。
 
また、前作と違って行動選択肢から「ぼうぎょ」が省かれており、「めいれいさせろ」で命令しない限り絶対に防御はしない。
先述の通りAIの防御は無駄行動化するリスクが高いので当然の調整だろう。
また、【仲間モンスター】【かしこさ】の数値が20以上になるまでは作戦を無視してランダムで行動することがある点に注意(賢さ10未満だと完全ランダム)。
また、賢さが足りない仲間モンスターのランダム行動の際は道具使用も行わない。
 
本作のAIが他と比べて優秀な理由としては、まずキャラごとに使える特技が固定で、その数も少なめ、そしてその種類もキャラ特性に合ったものが多いこと。
ダメージ系の攻撃呪文の耐性の仕様が命中率ではなく軽減率に変わったので前作よりダメージ効率の計算が立てやすくなったのも大きい。
さらに戦闘メンバーが3人までなので仲間の行動も加味しやすい点も加え、とにかくAIのルーチンを構築しやすい環境が整っていた。
次作以降では、キャラごとに覚える呪文・特技が膨大になった影響で、本作にできたのにできなくなった点が生じている。(後述)
 
ただし、概ね優秀な本作のAIでも特定の条件が揃うと非効率な行動にでることがある。
例えば、(前作の名残りとして)メタル系にあまり有効ではない【ドラゴラム】を無闇に優先する思考や、(何らかの設定ミスで)呪文を唱えない【ガネーシャ】に無駄にマホトーンを唱える(【女の子】【まふうじのつえ】を持たせていると開幕ならほぼ確実に使う)など、気になる点が全くないわけではない。
また、【複数攻撃武器】については初撃の威力だけを見てダメージ減衰を考慮に入れずに平均ダメージを算出し、攻撃呪文やブレスより有効と誤認して優先しやすいという思考がある。
これは一長一短で、結果的に仲間とうまく連携してMP節約につながることもあるが、本来なら攻撃呪文やブレスで一掃できる敵を取りこぼして無駄なダメージを受ける場合もある。酷いときは次のターンに(トドメ用の弱い攻撃手段として)攻撃呪文を唱えることもある。
特に、メイン武器がムチ・ブーメラン系で、武器の火力が物足りなくなった中盤で無消費の【こごえるふぶき】を覚える【イエティ】【キメラ】はしばしばこの仕様がマイナスに働く。
それ以外のキャラなら、大抵の呪文使いはムチを装備できるが攻撃力が低いためそもそも打撃は優先されづらく、ブレス使いはほとんどが単体攻撃武器主体なので、上記の仕様はあまり意識されることは少ないだろう。
他には序盤に裏技Lv99スライムLv99まほうつかいなどを育てて使っていると、この現象を目撃する機会が多い。
なお、本作のAIが自身のバイキルトによる攻撃力上昇を認識できない仕様に対してはこの思考はどちらかというとプラスに作用し、結果的に攻撃呪文よりも(バイキルトで強化された)【はかいのてっきゅう】等による打撃を優先するという正しい判断をしてくれる要素になっている。

PS2版

リメイク版からはチュンソフトではなくアルテピアッツァ制作になった。
AIの仕様も同社の手掛けたDQ7やPS版DQ4と同じく個別に作戦を設定可能になり、学習仕様も廃止された。
 
上述したように、リメイク版のDQ4以降の作品では本作リメイクも含めて、意図的に不合理な行動をするように調整されるようになった。
堀井雄二曰く「完璧すぎない調整」らしいが、完璧どころか全く使い物にならないレベルのおバカAIが搭載された作品も。
今作はその「使い物にならない」という例にハマってしまっており、アルゴリズムが下記のようなポンコツ仕様に変わり、全シリーズでも特にAIが頭が悪い行動を取ることで有名。

  • 回復、防御行動が過剰
    早め早めの回復を心がけること自体は悪くないのだが、その頻度が明らかに高すぎる。
    例えば最大HP500のキャラがいて、まだ400以上もHPが残っているのに【ベホマ】を唱えることなど日常茶飯事。
    強敵に対し【バッチリがんばれ】や「いのちだいじに」で戦うと、防御と回復ばかりで一切攻撃しないこともよくあり、全然バッチリがんばってくれない。
    瞑想を習得しているモンスターはさらに極端になり、HPが1でも減っていればひたすら瞑想をし続ける。
    こうなるとまともに戦わせるには「ガンガンいこうぜ」にする(もしくは手動)以外選択肢が無くなる。
  • 攻撃手段の選択が悪い
    攻撃ダメージのランダム幅を上手く把握できないためか、敵の残りHPの見立てを間違えてることが多い。
    例えば敵の残りHPが50だった場合に、65~85ダメージの激しい炎ではなく、40~60ダメージの火炎の息を使ってしまい、結果45ダメージしか与えられず敵を残してしまうといったことが多発する。
    さらに酷くなると【火の息】【火炎の息】【激しい炎】の3種のブレスを覚えているモンスターが初手で火の息を選択するなど、敵の残りHPの考慮すらしてないような謎行動も見られる。
    また攻撃範囲を考慮できず威力だけを見て判断するためか、敵数が少なくなってから【イオ】を唱えるなども、頭の悪さの印象が強くなる。
    ブレス攻撃を主力とするモンスターを使うプレイヤーにとっては、嫌がらせ以外のなにものでもない仕様になっている。
  • 一部の作戦の行動選択基準がおかしい
    本作の「いのちだいじに」は、なぜか攻撃と回復しか行わず、「フバーハ」などの補助呪文を一切行わない。
    一方で【キアリー】などのステータス回復魔法は補助行動に分類される。
    この結果、「いのちだいじに」では【猛毒】状態のキャラに対しては猛毒は放置したまま毎ターン減少するHPをせっせと回復し続けるという頭の悪さを見せる。
    また蘇生魔法もステータス回復行動扱いなので死者も放置される。
    大事にするのは生きてる命だけのようだ。
  • 補助行動は状況に関係なく限界まで使う
    AIは敵の方が強いと判断すると攻撃よりも補助を優先する(補助をしない「ガンガンいこうぜ」「いのちだいじに」除く)。
    しかし、その判断基準が彼我のレベルのみなのが問題。
    このせいでレベルが低くても能力値の高い【序盤3強】【はぐれメタル】などのモンスターは、補助行動の【特技】やアイテムを持っているとロクに攻撃してくれなくなるし、また相手の攻撃力や守備力、使ってくる呪文・特技などは一切考慮しない。
    また補助行動をやめる条件が「その行動が無効になるとき」なので、例えば【スクルト】は、守備力がカンストするまで唱えるのをやめない。
    逆に【ザオラル】は、常に一定確率で無効になる可能性があるためか絶対に使わない。
    最悪なのが【いてつくはどう】で、防ぐ手段が無い+必中=「撃てば必ず効果が発揮される技」として認識されるため、凍てつく波動を修得した仲間は、敵に何の魔法もかかってなくてもひたすら凍てつく波動を撃つマシーンと化す。「敵に何の特殊効果もかかっていないので、凍てつく波動は意味が無い」とは考えてくれないようだ。
    【てんくうのつるぎ】を持たせたキャラも同様なので、天空の勇者に天空の剣を持たせてはいけないと言われることも。【ふぶきのつるぎ】でも持たせておこう。
    同様に、1ターンだけダメージを増加させる【きあいため】【ちからため】も厄介。
    このAIからは「確実に攻撃力を上げれてラッキー!これ強いじゃん!」と判断されているらしく、必要の無いような弱い敵にも毎度毎度溜めまくる。
    (一応、ダメージの強化倍率だけで見れば打撃2発分より強いのは確かではあるが……)
    この2つを持っているモンスターは、AIが役に立たないと思っていい。
    特にキラーパンサーは、気合溜めと凍てつく波動の両方を習得できるため、レベルが上がれば上がるほど無駄行動が目立つようになる。

こうした駄目っぷりの結果「めいれいさせろ」を使わないだけで、縛りプレイの一種と認められるようにさえなっている。
(もちろんこれだけならかなりライトな縛りなので、本格的に制限するなら他の制約を併用する場合も多いが)
また、一部の敵が使う【主人公の声真似】がかなり嫌らしい攻撃と化した。
 
一応フォローを入れると、SFC版と同じくアイテムをまともに使うという長所もある(DQ6・7では全く使わない、PS版DQ4では無限回復アイテムのみ使う)。
様々な【属性】の攻撃アイテムを一人のキャラに持たせておくと、相手の耐性に応じて使い分けてくれたりする(こともある)。

DS版以降

PS2版ほどバカではなくなったが、かといってSFC版のときのような最適な行動をとってくれるわけではない。
ある程度攻撃力があるキャラは敵がどれだけ多くても攻撃呪文をほぼ使わないし、逆に攻撃力が弱いキャラは守備力の低い敵に【ルカナン】など、無駄な補助呪文を使う。
攻撃呪文を使わないのは、浪費しないという意味で許せるが、ノーコストのブレス攻撃までなぜか使わない。
【ドラゴンキッズ】などは、AIまかせでは本気を出してくれない。むしろ中途半端にバカであるがゆえにPS2版よりも制御しづらいという意見もある。
 
また、賢さが20に達していない仲間モンスターの行動パターンがSFC版・PS2版とは異なっている。
詳細は「かしこさ」の項目に譲るが、これはAIのアルゴリズムに由来しないランダム行動の選択肢の問題である。

DQ6

作戦はパーティ全体で統一。学習仕様が廃止された。
概ね優秀だが、前作までとは違って道具類を全く使用してくれなくなった。
杖や賢者の石など何度使ってもなくならないアイテムすらも全く使用してくれない。
これについては特に対策はなく、面倒だが「めいれいさせろ」にして手動で入力する他ない。
また、当然プレイヤーの知らない道具効果を教えてくれたりもしないので、【ゲントのつえ】【ほのおのツメ】などの有用性に気づきにくいという弊害もある。
 
【仲間モンスター】にAI行動させていると、【キラーマシン2】は半分の確率で、【ランプのまおう】は確実に2回行動してくれる。仲間になりにくいモンスターだが、苦労に見合った活躍を見せてくれるだろう。
 
新たに特技の種類が膨大になった影響からか、有効な特技の判定が最適ではないことがしばしばある。
消費MPの浪費は共通する欠点だが、今作では特に【グランドクロス】【ビッグバン】は狂ったように使いまくる
しかも「ガンガンいこうぜ」ならまだ諦めもつくが、「みんながんばれ」でも毎回使うのだからタチが悪い。
無消費かつ強力なブレス攻撃である【かがやくいき】【しゃくねつ】よりも、上記を優先しがちなのが鬱陶しい。
「じゅもんつかうな」ならMPを消費する特技は使わなくなるが、回復呪文なども制限されてしまうのが悩ましいところ。
 
また、外す可能性もある【せいけんづき】が大好きというのも欠点だろう。
あと通常攻撃一発で倒せるところまで追い込んでも、わざわざ命中率の劣る正拳突きを使い、そしてしばしば外すのである。
これはAIはダメージを期待値で計算することと、トドメを刺せるのならなるべく弱い技を使うという考えを持っているからである。
詳しくは「せいけんづき」の項を参照。
あと謎なのが序盤の【ハッサン】がやたらと【とびひざげり】を連発する。浮遊系でない敵には通常攻撃と同じダメージしか与えない上に会心の一撃が出ないので実質的にダメージ期待値が低い。【ほのおのツメ】のように【追加効果】がある武器を装備していてもわざわざ跳び膝蹴りを選択してしまうほど大好きである。
 
中盤で【魔法使い】をマスターすると、【ベギラゴン】もやたらと使いたがる傾向があるが、これは前作や前々作と同様の現象で、ベギラゴンを好むというより一撃で倒せない場合には少しでも火力の勝る呪文を唱えようとするためである。
魔法使いを極めた後に目指すのは通常は賢者か魔法戦士であり、しばらくはベギラゴンを上回る威力の攻撃呪文を覚えないので、戦闘に出すとやたらとベギラゴンを連発している印象が残ることになる。単体相手だと消費MPが半分以下でほとんどダメージが変わらない【メラミ】をとっくに覚えているはずなので、非常にもったいない印象を受けるだろう。
ちなみにそのメラミも、転職直後に即覚えさせたりすると前衛も後衛もMPが尽きるまでこればかり唱えるようになる。
もちろん、先に他の上級職を経験してから魔法使いを極めた場合はもっと強力な特技があるため、メラミやベギラゴンを連発する姿はあまり見ることはなくなる。
 
また【おどりふうじ】も大好きであり、相手が踊り封じ無耐性だと、相手の持っている踊りが封じる必要性の無いものであっても嬉々として使う。
詳細は踊り封じの項に譲るが、これが問題になるケースは実質【デススタッフ】相手のみで、しかしそれが唯一にして致命的な欠陥となっている。
 
AIが全く使わない特技もあり、【きあいため】【もろばぎり】【しっぷうづき】【みなごろし】【まじんぎり】【ばくれつけん】【ルカニ】【ルカナン】などが該当する。
特に【戦士】で習得する特技で、AIが積極的に使ってくれるのは【はやぶさぎり】しかない。
【勇者】の習得する呪文・特技でも【ギガスラッシュ】【ジゴスパーク】【ミナデイン】は一切使わない。
これは単騎で戦う【スライム格闘場】でも同様で、かなりもどかしく感じることが多い。
 
回復呪文を使う条件も変更されており、前作までのような作戦ごとのHP閾値がなく、有効な攻撃手段がないときは「念のために回復呪文を唱えてHPを満タンにしておく」というような行動が見られる。
その影響が顕著なのは敵が【アストロン】を唱えたときや、メタル系のモンスターを相手にしたときで、特に後者の場合は攻撃をサボることになるのでやや困りものである。
そもそもメタル系を優先する思考も特にないので、メタル系と戦うときは面倒くさがらずに【めいれいさせろ】でマニュアル入力するのが吉。

リメイク版

個別に作戦を設定可能になった。
消費アイテム以外の道具使用を行ってくれるようになり、ほのおのツメやゲントのつえを持たせておけば積極的に使ってくれる。
【ばくれつけん】【ルカナン】などのSFC版では使わなかった呪文・特技も使うようになった。
 
一方で、行動の選択条件が変わり、同じ相手でも同じ行動をとるとは限らなくなった。
そのせいで、本気を出せば殲滅できる相手を仕留め損ねるなどということがしばしば起きる。
傾向としては、例えば【武闘家】の特技なら、なぜか【まわしげり】よりも【ばくれつけん】を優先しやすく、SFC版の頃によく連発したせいけんづきは無耐性の相手以外にはあまり使用しない。
また、どういうわけか守備力0の相手にルカナン、アストロン状態の敵にマホトーンなど、謎の無駄行動を行うこともある。
とは言え、他のリメイク作のようなとんでもないバカ行動はしないため、使い勝手はそれなりに良好。
 
反面で「AI2回行動」をする仲間モンスターが削除されたために、AIに任せる大きな利点が消えてしまった。

DQ7

この作品で初めてキャラごと個別に作戦を設定可能になった。
【ガボ】は格闘技を好み、【マリベル】は攻撃呪文を愛用するなど、キャラごとにイメージに忠実な設定が採用されている。
無駄行動や過剰・過少行動はあまりないので比較的性能は優秀。
ただし、DQ6と同様アイテムを使わない。
特技もAIが絶対使わないものがある。有名なものだと【つるぎのまい】
それらの技をボス戦で使ってほしくても他の技を使うのでそれが過少行動とも言える。
 
なお、当時の『電撃PlayStation』誌上では、かしこさとAI思考の因果関係の検証が行われている。詳細は【かしこさ】の頁にて。

3DS版

この作品でもバカになっている。MPを無駄遣いするという点では、悪名高いPS2版DQ5以上。

  • 必中技があっても使わない
    絶対に使わない訳ではないが、「どの特技でも倒せる状況では適当に好きな方を使う」という思考パターンに「その技が必中かどうか」と言う点が影響を与えてくれないのだ。
    例えばあるモンスターを相手に「はげしいほのお」と「しんくうは」の2つを使うことができ、どちらもあと一発で倒せるとする。
    この2つの特技のうち激しい炎は必中で、しんくうはは外れる可能性があるのだが、AIはしんくうはを使うことがある。
    結果、普通に外してターンを無駄にすることがある。
  • 攻撃呪文の使い分けができない
    どういうわけか、上位の攻撃呪文を習得すると下位の呪文をほとんど使わなくなる。
    例えば【メラミ】【メラゾーマ】を覚えているキャラが、メラミ一発で止めを刺せる敵を攻撃する場合、なぜかメラミを使わず無駄にメラゾーマを使ってしまう。
    しかも上記の必中技の例と違ってランダムで選んでいるわけでもなく、ほぼ確実にメラゾーマを使ってしまうため、魔法職の使い勝手をさらに悪化させている。
  • 2人がかりで倒すという発想が無い
    HP200の敵が3体いたとすると、全体に100ダメージの技を2回撃つのと、単体に200ダメージの技を3回撃つのとでは、危険な特技を使う敵が混じっているとかでもない限り、前者の方が効率が良い場合が多い。
    しかしAIの場合、どんな状況でも200ダメージ単体攻撃で各個撃破を選んでしまう。
    AIにも一応「複数の敵に与えたそれぞれのダメージの合計量」を比較して効率を考える頭はあるのだが、なぜかそれよりも「敵に止めを刺せるかどうか」が絶対的に上に来てしまっているのだ。
    しかも余計なことに、【オチェアーノの剣】のような【武器】による追加ダメージは、しっかり計算に入れる思考をしており「止めを刺せるから単体攻撃をしよう!」という結論を出してしまう確率が高くなってしまっている。
  • 作戦と行動が噛み合っていない
    「ガンガンいこうぜ」なのにHPが半分を切ると「ベホマ」を使ったり、「バッチリがんばれ」で【ビッグバン】を使ったりと、やたらとMPを無駄遣いする。
    特に、あと必中技一撃で倒せるというときに回復を優先することがあるなど、信じ難い行動をする。強力な全体攻撃や即死攻撃使いを相手にこんな行動をされたら目も当てられない。あと一手で絶対に勝利できる状況で回復に回ったがために、次の瞬間に敵が動いたらどうするのか。
  • 状態異常回復もお粗末
    【キアリク】【めざめの歌】【みねうち】の優先順も酷い。
    味方が1人でも眠った場合、MP消費無しで使える後者2つを覚えていても、必ずキアリクを優先してしまう。
    しかも、【マホカンタ】状態でもキアリクを唱える有り様。最早クリフト状態。
  • 戦闘中に道具を全く使わない
    PS版でもそうだったが、AIが割とマトモだったのであまり問題にはならなかった。
    だがこんな馬鹿AIなリメイク版DQ7では忌々しき事態。
    「じゅもんつかうな」にでもしない限り、回復魔法を連発し、賢者の石や祝福の杖を使わない。
    また、3DS版で追加された装備の道具効果については把握できていないらしく、何があろうと決して使わない。
  • 無意味・無駄な特技を連発する
    ボス戦ではMPが満タンでも【マホキテ】を使ったり、吹雪を使わない相手に【ウールガード】を使ったりしてしまう。
    また、【ばくれつけん】が超強化されたにも関わらず、同じMPを消費する【はやぶさぎり】を優先するという部分も酷い。

こういうわけで基本「めいれいさせろ」で手動入力するのが無難である。
「じゅもんつかうな」だけなら、雑魚戦の手間省きにはそれなりに使える。
単体用の高ダメージ特技はほとんどにMP消費が付けられた関係で、AIの大好きな各個撃破戦法を取ろうとすると、選択肢がただの通常攻撃かその類似特技しかなくなってしまい、流石に効率が悪くなりすぎる。
なので【しんくうは】等の全体特技を使っての削りを優先してくれるのだ。
AIの強みである、耐性を最初から完全に把握していて有効な属性をセレクトしてくれるという利点だけを活かせる。
そしてこの状態で回復の必要が出たときはきちんと賢者の石やめざめの歌も使ってくれる(呪文を禁止されているのでそれしか使えないわけだが)。

スマホ版

3DS版に比べて相当マシになっている。
作戦がなんであれ攻撃効果のある武具をちゃんと使ってくれる。
このため、てんばつの杖や炎のツメなどを【ラッキーパネル】で早期に手に入れていると以降の冒険が非常に楽になる。タップ的な意味でも。
ただし例外もあって、【海なりの杖】【水竜の剣】は道具使用してくれない。
どの作戦でもMPを消費しない行動を優先させ、MPを消費する場合でも敵が単体だと【ムーンサルト】よりせいけんづきを選ぶ、と言った感じで、MPのムダ遣いを減らそうとする傾向が高い。
ただ、実際には相手の耐性も考慮するため大体無属性のムーンサルトが選ばれる。この辺は仕方ない。
炎のツメを持っていても【メラミ】を使用するなど、絶対にMPを使わないわけではないが、継戦能力は3DSより大幅にアップしている。
みかわし率の高い相手への攻撃時や【マヌーサ】状態になると必中技を使うようになっている。
PS版同様にトドメを刺せる相手へ優先して最小限の威力での攻撃を選択するため、非効率的な攻撃を行う場面も多い。
瀕死相手にイオを使ってのトドメや、ガボが【ブーメラン】装備時に複数のグループ敵がおり、かつ片方がグループ攻撃でもブーメランでも倒せる場合、通常攻撃ではなく【ひきさけ】を選ぶ等。
 
割と優秀になった攻撃の方はともかく、回復の方は結構お粗末。
全快させようとするため、【ホイミ】で十分なところでも【ベホイミ】、ベホイミで良いようなHPでもベホマを使ってしまう。
このため回復判定HPのしきい値が上がる「いのちをだいじに」が若干地雷作戦と化している。
【いのりのゆびわ】【まほうのせいすい】を潤沢に使えるようになるまでは意識しておこう。
AIの行動タイミングで回復へ反応するHPだと、即座に回復してくれるので一長一短。
ターン開始時に先手を取られAI行動前に誰かが大ダメージを受けても、即ベホマが飛んでくる可能性が高い。
鈍足な【メルビン】に回復魔法や回復特技を覚えさせるとかなり頻繁に見受けられる。
【奇跡の石】は回復量が低すぎるせいかほぼ使ってくれない。
しゅくふくの杖や賢者の石等は「じゅもんをつかうな」以外でもそれなりに使用してくれる。
手に入ったら素早いガボ、鈍足のメルビンどちらかに持たせておくと、パーティがより安定する。
「ガンガンいこうぜ」のキャラがHP半分でベホマを使う仕様は、発動を考慮するHPが引き下げられ、瀕死前後にならないと行わなくなった。
 
補助はイベント戦やボス戦だと【スカラ】【ルカニ】、バイキルト等をきっちり使用してくれる。
逆にマホトーンや【ラリホー】、マヌーサ等の妨害系呪文はあまり使ってくれない。
【ひつじかぞえ歌】【へんてこ斬り】など成功率が高いものは有効な相手に割と使用してくれる。
必要な際は適時めいれいさせろで使わせよう。
【ウールガード】は雑魚戦だとそんなに使わないが、なぜかボス戦だと炎ブレスに対し無駄打ちする謎の仕様となっている。
ダメージ効果のある道具はかなり積極的に使用するものの、【ねむりのつえ】【まふうじのつえ】【ほしのかけら】などの補助系効果の道具はほとんど使ってくれない。
全体的に脳筋傾向ではあるが3DS版からジョグレス進化しているので、ストレスを感じる場面は格段に減っているだろう。

DQ8

基本的には命令をしっかり守って行動するため、比較的優秀と言えるだろう。
強敵以外との戦闘はAI任せでもさほど問題はない。
消費アイテムは使わないが、何度でも使えるアイテムは状況にあわせて使ってくれるようになった。
 
【ククール】はキャラ付けとは裏腹に、戦闘では効率の悪さがある。
【精霊の矢】を止めを刺すときしか使わず通常攻撃を優先したり、【ジゴスパーク】【グランドクロス】が大好きで、覚えている状態でAI任せにすると、連発してあっという間にMP切れを起こす。
ジゴスパークとグランドクロスについては、【剣スキル】【カリスマ】スキルを最後まで上げずにスルーすることで回避可能。
精霊の矢についてはどうしようもないので、長丁場のダンジョンなどでMP補給をしたい場合はククールに直接命令しよう。
 
それ以外ならばMPの消費をできる限り抑えようとする努力は見られる。確かに開幕には大技を使いたがるが、その必要がなければ一ランク下の呪文やMP消費無しの特技で済ませることが多い。
 
また、【ヤンガス】【にんじょう】のスキルによって回復呪文を習得できるようになるが、【ベホイミ】止まりであり、時期的には後半に習得することになる。これが地味に曲者で、焼け石に水のベホイミを唱えて自らの役目である物理アタッカーの仕事が疎かになることがある。作戦を【じゅもんつかうな】にしておくといいだろう。
 
事実上弱点が存在しない【メタル系】に遭遇すると、攻撃しても無駄と判断するのかスクルトやマジックバリア等を使い、守りを固めたがる。
【まじんぎり】も基本的に使ってくれないため、メタル系のような規格外の敵には非常に弱い面がある。
 
重大な欠点として、【かぶとわり】【精霊の矢】など、通常攻撃+補助や通常攻撃+回復の効果を持つ特技の扱いがとても下手である。
例えば、兜割りは最初に使って敵の守備力を削り、それから他の特技や通常攻撃で攻めるのが基本だが、普段AIは他の特技や通常攻撃を優先してしまう。
そして、トドメを刺す段階になってようやく兜割りを使う。これでは全く意味が無い。
プレイヤーとしては兜割りは補助特技の性質が大きいのだが、AIは兜割りを補助特技ではなく完全に攻撃特技だと認識しており、かつ、攻撃行動についてはダメージの期待値が大きいものを優先する(通常攻撃には【会心の一撃】の可能性があるので、兜割りよりもダメージ期待値が大きい)。
そのため、兜割りの優先度が低くなり、プレイヤーの意図と乖離が起きてしまうのである。
精霊の矢についても同様で、回復特技ではなく攻撃特技として認識している。
そのため、「普段から小まめに使ってMP回復」とは考えず、普段は通常攻撃(やはり会心の一撃のため、精霊の矢よりもダメージ期待値が高い)ばかり使ってしまう。
そして、トドメをさせる段階になってようやく、精霊の矢を使う。
結果、ほとんどMPを回復できないという事態になる。

スマホ版・3DS版

シリーズで初めて、【主人公】にも作戦を与えてAIで行動させることが可能になった。
メタル系を見ると高確率でまじん斬りや【まじんのかなづち(特技)】を喰らわしてくれる。

DQ9

AIの性能は前作に近い。
作戦・状況に合わせて有効な特技を選択し、道具も積極的に使ってくれる。例として、MPつかうなにするとHPが残り少ない仲間に【やくそう】を使おうとする。錬金ができる頃にはやくそうを的確に使用してくれるのは助かるが、次第に焼け石に水の回復量になる。【いやし草】か、【特やくそう】などを持たせておこう。
ただし、本作はキャラの最大MPに対して消費MPが異様に重い特技が多く、【職業】によってはMPがあっという間に枯渇するのが難点ではある。
これはAI自体の欠点というより、AIとゲームバランスの相性の問題だが。
無消費で強力な特技を習得したキャラや、MPが潤沢にあるキャラが中心であれば快適に進めることができる。
また、ゲームバランスとの相性という観点では、

  • 武具の道具使用が装備しているものに限られる
  • 呪文は職業に付帯し、【転職】で引き継げない
  • 武器・盾スキルの習得特技は例外なくそれを装備時のみ

という仕様になったため、行動の選択肢が従来作よりも制限され、作戦・職業・装備の組み合わせ次第で行動のコントロールがやりやすい。

DQ10オフライン

近年の作品と同じく主人公もオートで動かすことができる。
また新機能として、【めいれいさせろ】でもピンポイントでオートにすることができる【ここだけおまかせ】機能が搭載された。
しかし大きな欠点として、【テンション】が溜まっていると【必殺技】を優先して使ってしまい、プレイヤーの意思に反してテンションを消費してしまうことも多い。
そもそも今作はPS4版DQ11と同じく行動直前に指示できる仕様のため、どうしても判断に迷うような時以外は自分で指示した方がいいだろう。

DQ10オンライン

オンラインゲームということもあり、バージョンアップでAIの挙動が更新される。
上に挙げた欠点もいくつかは改善されており、例えばメタル系と出会えば他の敵を無視して優先的に狙う。
リアルタイム戦闘になったことで、【めいれいさせろ】が搭載されていないことと、戦闘開始時の初回行動に限って、プレイヤーより0.5フェイズ遅れて行動することが特徴。一方で、判断やコマンド操作の時間がないため回復蘇生行動が速く、オンラインにおけるタイムラグもあってか、蘇生効果のエフェクトが自キャラの死亡を先回りする現象もしばしば見られる。特にすばやさが高くコマンド選択時間がロスになるような状況では操作時を超えるパフォーマンスを出す場合も。
AIが行動する前に優先して倒したい敵を殴ることで、その敵を一番弱っている相手とAIに認識させて攻撃目標にする戦法や、【バッチリがんばれ】だと【HP】だけでなく【MP】も半分を切ると回復に走るので、攻撃の手が止んでしまうことがよく知られる。
過去にあった奇妙な挙動については【サポート仲間】の「地雷AI」項を参照。

DQ11

【主人公】もAIに任せて動かすことが可能になった。
が、DQ8、DQ9で優秀になったと思ったらまたしてもバカになっており、再び使い勝手が悪くなった。
逐一命令させるのが苦ではないなら全員「めいれいさせろ」にしておいた方がよっぽどマシ。
マルティナがぱふぱふマシーンと化したり、シルビアが己の【ジャスティス】を主張しまくったり……。
また強力な技が増えたぶんMP消費も激しく、スキル構成によってはシルビア・マルティナ・グレイグあたりはすぐにガス欠になってしまう。
 
本作で特に注意すべきなのは、仲間が【魅了】しているとき。このときに全体攻撃をすると魅了されている仲間をも巻き込んでしまうが、AIはそれを考慮せずに全体攻撃を連発してしまうこともあり、気がついたら魅了されたキャラが死亡していた、ということもある。
【メルトア】【妖魔軍王ブギー】など、魅了を使うボスと戦う場合は、AIはやめた方がいいだろう。
 
なお今回は【いのちだいじに】以外の作戦でも(【ガンガンいこうぜ】でも)回復行動は取ってくれるが、あと一撃で倒されるキャラがいても回復してくれない場合があったりと確実性に欠ける。
 
以下、11S3DモードはPS4版、11S2Dモードは3DS版基準とする。

PS4版

ターン開始時ではなく行動直前にコマンド入力する仕様になったため、AI戦闘そのものの価値が落ちてしまった。
ただ一括入力できる3DS版よりも行動選択に時間がかかる都合上、時間短縮の手段としては3DS版よりも価値がある。
 
思考パターンとしては、【ガンガンいこうぜ】【バッチリがんばれ】【いろいろやろうぜ】【MP】管理の概念がなく、大技も連発しやすい。
特に【覇王斬】【グランドクロス】はイベント習得のため、【スキルリセット】で封印することもできない。
ただ、今作ではグランドクロスが使いやすくなった上に、使用者のMPも高いため、今回は過去作よりもマシ。
というより過去作の扱いが悪いだけで今作のグランドクロスはそこまで邪魔になることが無い。
また、大技を連発しやすいとはいえ確定でトドメをさせる場合は下級呪文を用いたり、敵の耐性によって使用技を選んではくれるため、これも比較的マシ。
 
【マルティナ】も例にしやすい。
ガンガンいこうぜだと博打技の【雷光一閃突き】を、バッチリがんばれだと強化能力の【デビルモード】を使いやすく、MPつかうなだと【ぱふぱふ(特技)】を使うことがあり、殲滅力を期待しても命中率の高い攻撃をしないことがある。
これらの特徴は他のキャラでも似たところがある。
 
【いのちだいじに】にしておけば、攻撃にはMPを使わなくなるが、殲滅力は落ちる。
また、3DS版と違い【メタル狩り】には積極的であり、はぐれメタル等が現れた際には集中して攻撃し、【まじん斬り】【一閃突き】を持ってるキャラがいれば率先して一撃必殺を狙おうとする。
 
【キラーマジンガ】のようなたまに呪文を跳ね返す敵がいてもおかまいなしに呪文をぶっ放したり、魅了状態の味方もろとも全体攻撃で殲滅したりと使い勝手が悪い。
というかAIが新規のシステムに対応していない。明らかに設定ミスだろう。
なお、「たまに呪文を跳ね返す特性の敵に呪文を使う」というのは敵側も同様であり、判断力の高い敵であっても【ひかりのドレス】【ひかりのタキシード】の呪文反射特性は認識できず、これらの防具を全員が装備していても呪文をぶっ放してくる(これは3DS版も同様)。
 
せっかく「マニュアル戦闘であっても自分の行動直前にコマンドを決めることができる」という仕様でマニュアル戦闘の価値が大幅に上がっているのだから、AIの挙動も大幅に改善させ、価値を向上させれば良かったのに。
 
なおPS4版では、【れんけい】をAIに使わせるかを選べる。

3DS版

主人公1人のときから【カミュ】との2人旅の時点まではなぜか敵の数を減らすことよりも、「最大ダメージを与える」ことを優先する。
つまり、トドメを刺せる相手がいても、オーバーキルで実質ダメージが小さいと他のもっとダメージを与えられる敵を狙う性質がある。
実際に最大ダメージでちょうどトドメをさせるようなケースはほとんどないため、全然トドメを刺そうとせず、まんべんなくダメージを与えていくような非効率なことをする。
また、AIだと同一グループ内でも同じようにトドメをさせない相手を狙う。
そのため、AIに任せていると一向に敵が減らずダメージが嵩みやすい。
【めいれいさせろ】なら従来通り同一グループ内でもトドメを刺せる相手を優先する。
操作人数も少なく、この時期は2人とも安定して先攻できるので、直接命令した方が無難だろう。
 
【ベロニカ】【セーニャ】が加わってパーティが4人揃うと、今度は一転してトドメを優先するようになる。
…のだが、例えば【バッチリがんばれ】の場合、残りHPの少ないモンスターがいるとそのモンスターへの単体攻撃を優先し、グループ・全体攻撃を出し惜しみする。「全体攻撃を使って1匹を倒しつつ他の敵にも同時にダメージを与える」という思考をしてくれないので効率が悪い。
また、小規模のイベント戦闘もボス戦とみなすため、「バッチリがんばれ」では守りを固めることを優先してしまうので、早く終わらせたいなら「ガンガンいこうぜ」にした方が良い。
 
「いのちだいじに」は回復を優先するが、回復する必要がないときには徹底的にMPを温存する。
【こうげき】やMP0の特技、武器の道具使用などしか使わなくなるため、殲滅力は大いに下がる。
これは回復手段を未習得のキャラにも適応されるため、「回復以外MPつかうな」である。
また、セーニャはすばやさが低いため基本的には「いのちだいじに」での後手回復が安定するが、全員をAIにしていると「敵の全体攻撃→主人公がベホマズン→セーニャがこうげき」といった残念なチームワークがしばしば見られる。
そして、MPを温存するとグループ・全体攻撃の手段が限られるため、2人旅までに見られた「最大ダメージ優先」現象が目立ってくる。
 
おそらくMP消費行動はMPのコスパを重視し、MP0の行動は最大ダメージを重視するようになっているようだ。
そのためベギラマで1グループをまとめて瀕死にするよりもメラで弱った1匹だけを倒し、こうげきで1匹に80ダメージよりもはじゃのつるぎ使用で6匹に20ダメージを優先する。
 
因みに、3DS版では単体攻撃を命令する際の対象選択がグループ単位で個別指定できないため、「めいれいさせろ」でも細かいところはAIに任せざるを得ないのだが、この際に個々の状態変化を考慮した対象選択ができないという欠陥がある(HPの最も低い敵を狙う模様)。
このため、【ジバリア】【ラリホー】【あくまの調べ】など単体対象で継続ダメージや状態異常を発生させる呪文・特技を同一グループに対して複数回使うと、まだかかっていない敵を放置して既に効いている敵に何度も重ね掛けするといった挙動を取ってしまうことがある。
【タナトスハント】【ヒュプノスハント】を行う際に限っては、予想ダメージの高い攻撃を選択する思考が正常に働くためか、しっかりと状態異常の条件を満たした敵を優先してくれる)
この仕様のせいで、3Dモードに於ける一撃最大ダメージのやり込みが凄まじい運ゲーになっている。
同様に、強化や【ゾーン】状態になっている敵とそうでない敵が混成するグループに対して【零の洗礼】などの強化解除技を使った場合も、強化・ゾーン中の敵を優先する思考が無いため何もかかっていない敵を狙ってしまうことがある。
特に、強化解除以外に何の効果も持たない零の洗礼を空振りされると、10MPを消費するだけの完全な無駄行動となってしまうため悲惨。
また、3DS版では敵が最初からゾーンに入っていることがあるので、その点でもかなり致命的である。
流石に呪文を唱える際は相手の【マホステ】【マホカンタ】を認識してくれるが、【マホトラ】のみ例外。
3DS版でマホトラを2体以上のグループに対して複数回使った場合は左のモンスターから順繰りに狙う仕様になっているが、指定したグループにマホステやマホカンタの掛かっている敵がいるとその敵の所で止まってしまい、効かないor反射されるにも関わらずその敵に対して何度も執拗に使ってしまうようになる。
余談だが、3DS版では敵側も味方に使用する呪文・特技の対象選択がグループ単位で個別指定できない仕様になっているらしく、【判断力】の高い敵であっても、同一ターン内に重ね掛けしても意味のない単体対象の補助呪文や【リホイミ】系呪文を複数体グループ内の同じ個体に向けて連発することがある(リホイミ系呪文の場合はHPの最も低い敵を優先する模様)。
 
また、メタル系への攻撃の優先度も最後になっており、後回しにして敵の殲滅を優先する。メタル系が出た場合は全員「めいれいさせろ」にする必要がある。

DQ11S

3Dモードは基本的にPS4版と同じだが、博打技や足止め技を使いがちだった欠点は解消されている。
 
わかりやすいところでは【マルティナ】の行動が改善されており、【ガンガンいこうぜ】にしていても上記PS4版のように【雷光一閃突き】【ぱふぱふ(特技)】を連発することはほぼない。あえて【さみだれ突き】等の他の特技を覚えさせないでおく変則的なプレイをしない限り問題ないだろう。

DQM1・2

同じ作戦を指示し続けていると、モンスターの【性格】が変わる。

GB版

作戦毎に使用する特技が決まっている模様。
「ガンガンいこうぜ」でも回復行動をとることがある。
 
通信対戦時に「めいれいさせろ」禁止のルールが取られることが多かったことから、行動パターンがかなり研究された。
攻撃力を999・998・997と階段状にして【バイキルト】の対象をコントロールする、【マダンテ】の耐性を意図的に低くして【だいぼうぎょ】させるマダンテ避雷針、など。

PS版

回復に関しては非常に柔軟な行動を取ってくれるが、それ以外に関してはPS2版DQ5並みに馬鹿。
PS2版DQ5と同様に攻撃手段の選択が悪く、手動なら1ターンで楽々倒しきれるような相手にも2ターン以上の時間をかけてしまうことが圧倒的に多い。
また、『全員のHPが満タンに近い状態で「ガンガンいこうぜ」にしており、尚且つ弱い敵が相手なのに、ダメージのない補助特技を優先して使ったり、毎ターン【みがわり】【におうだち】を使う』『どれだけ瀕死に近い状態でなおかつ「いのちだいじに」にしていても、ぼうぎょを行わない、防御系の特技を使わない』といった意味不明な選択も見られる。
挙句の果てには自分に【マホイズン】を唱える(実質MP20消費の無駄行動)という暴挙に出ることも。
特技固有の選択率がある、性格が関わるなど諸説あるが、いずれにせよ明らかにGB版のAIより劣化している。
 
モンスターの性格が変わった際、戦闘終了後に「○○の せいかくが △△から ××になった!」というメッセージが表示されるようになった。

テリワン3D、イルルカ

GB版同様「ガンガンいこうぜ」でも補助や回復をすることがある。
仲間モンスター毎にAIによる作戦の設定が可能で、各モンスターが覚えている特技・呪文1つ1つをさらに細かく設定できる。
特技・呪文毎に使用頻度を○(使え)か、◎(良く使え)か、×(使うな)の3パターンに設定できる。◎に設定すると優先的に使用し、×に設定するとどの作戦にしても絶対に使わなくなる。
そのため、【スキル】によって習得した【マダンテ】【ギガクロスブレイク】などが暴発したりする心配がなくなっている。
例えば、みがわりメタキンなど戦闘中に【みがわり】しか使わないようにしたい場合は、みがわり以外の特技・呪文を全て×にし、みがわりを◎にし、作戦を【サポートたのむぞ】にすればOK。
こうすればほとんどの場合、みがわりしか使用しなくなる(HPが減り過ぎると防御を選択するなど、絶対ではないが)。
なお、AIの判断力はそのモンスターのかしこさに依存するため、かしこさが低すぎると【アタックカンタ】を張っている敵に対して通常攻撃や【斬撃】を使って自分がダメージを受けてしまうなど無駄な行動をとってしまう。
逆にかしこさが高いと、敵の弱点を突いてくれたり、HPが少なくなった味方を優先的に回復してくれたりするようになる。具体的に賢くなるか馬鹿になるかはかしこさ実数値500前後で大体分かれる。
AI自体は馬鹿(特に「ガンガンいこうぜ」が非常に消極的)であり、ちゃんと使用特技の設定をしておかないと賢さの高いモンスターであっても
『「ガンガンいこうぜ」でも強力な攻撃特技を使うのをケチったり、相手が強敵と判断すると攻撃特技や状態異常特技を使った方がマシな状況であっても焼け石に水程度にしかならない補助や回復、防御に走る』
『「いのちだいじに」でMPが十分にあり、尚且つ他のメンバーのHPに余裕がある状況でも絶対に死者を蘇生してくれない』
などの頓珍漢な行動を取り始める。
星降りの大会・レジェンドでのパートナーのモンスターは使用特技の設定ができないのでどうしようもない。
彼らはステータスが高く強力なスキルを複数持っているのだが、『「ガンガンいこうぜ」でも、スタンバイに死者が1体でもいると優先的に【メガザルダンス】を使う』『相手に回復行動を取るモンスターがいなくても【冥界の霧】を使う』といった融通の利かない行動が多く、このせいで足手まといになる局面も多い。
また、AIの全体的な特徴として、「敵のHPが残り少なくなると作戦に関係なく通常攻撃を優先し、かつ次の一撃で倒せそうな敵を優先的に攻撃する」というのがある。
混戦時に敵の数を減らせて一見よさそうに思えるが、【亡者の執念】などの効果でHP0で「生き残られて」しまうと、どんなに賢さが高くても、そのHP0のモンスターを通常攻撃してしまい、ターン終了まで無駄な攻撃をしてしまうことになる。しかもそいつが【カウンター】【ギャンブルカウンター】を持っていたりしたら目も当てられない。
こう言ったAIの難点は依然として残っているのである。
それにしてもこの「AIに使われたくない特技を選んで(一時的に)使えなくする」というシステム、GB版とPS版の頃に存在していた「AIに使われたくない特技を忘れさせて(代わりにもっと有用な特技と差し替えて)使えなくする」というシステムの正統な進化系であり非常に便利なのだが、本編に全く引き継がれていないというのがつくづく惜しい。
特技や呪文を忘れることができない本編にもこれが採用されていたのならば、6,7のグランドクロスや8のジゴスパークの一つ覚えを食い止めることができたのだが…。

テリワンSP

どういう訳か3DS版よりも馬鹿になっており、
「作戦に関わらず、他に取れる行動があるのに防御しかしなくなる(明確な発生条件は不明だが、霧が撒かれると発生しやすい)」
「他の攻撃力が高いキャラを差し置いて真っ先に呪文アタッカーにバイキルトを掛ける等、補助行動の選択が不適切」
「『よく使え』に設定した特技を、敵の耐性を考慮せずに(特技使用時点で生存している相手全員がその特技の属性に無効以上の耐性を持っていても)連発する」(どうやら、敵の生死を認識できず既に倒されている敵の耐性まで参照して特技を選択してしまう模様)
といった馬鹿な行動が目立つようになった。

イルルカSP

テリワンSP同様、3DS版よりも馬鹿になっている。テリワンSPよりはややマシになったが、敵が身代わりを使った際に【いなずまダンス】を中々使ってくれなくなったなど一部改悪された部分がある。
ver1.0.1のアップデートでAIの挙動が改善されたが、それでも多少賢くなった程度であり、依然として使い勝手が良いとは言い難い。

DQM3

過去作よりも馬鹿になっている。
特に攻撃面に問題が多く、「ガンガンいこうぜ」でも、単体攻撃で同じ敵を集中攻撃せずに対象を分散させたり、相手を倒し切らないように加減したり、通常攻撃1発で止めを刺せる相手に対して不一致の系統特効技を使ってMPを無駄遣いしたりといった不可解な行動を取ることがある。

ヒーローズ1

現在プレイヤーが操作中のキャラ以外(NPC)は全てAIが操作している。
本作のAIの基本的な特徴として、「操作キャラが攻勢に出ているときは攻撃を控える」というものがある。
これはアクションゲームというジャンルの都合上なるべくプレイヤーの邪魔をしないようにという配慮と思われる。
が、通常の雑魚戦はともかく総力戦で臨みたい巨大ボスとの戦いでも横でボンヤリしていたりするのが困りもの。
一方操作キャラが攻撃の手を休めるとしっかり前に出て戦ってくれるようになっており、これを利用した【オートレベルアップ】も存在していた(現在は修正されている)。
NPCの行動は、攻撃と補助をバランスよく使い分ける思考パターンとなっている。
本編シリーズにおける作戦でいえばDQ5以降の【みんながんばれ】に近いだろうか。
本作の補助呪文(特技)は強力なものが多く、こまめにかけ直してくれるのはありがたい。
HP回復ができるのは【ゼシカ】のみだが、回復のタイミングは早すぎず遅すぎずと言った感じで、必要も無いのに回復したり死ぬまで放置したりということはまず無い(壁ハメや後半の強ボスなどの大ダメージを受ける状況だと回復が間に合わないことはある)。
 
このように行動の選択に関しては割と的確なのだが、MPの消費は全く自重しないため、いざ操作しようとキャラチェンジすると既にMPが切れていたという状況がよく起こる。作戦の変更もできないためMPの浪費を防ぐ手段がないのが痛い。
とはいえ、全く対策が無いという訳ではなく、本作のほとんどのキャラの最強装備とも言える【ちからのルビー】を装備させるとこの辺は一気に解決する。
作成難易度も低めなので、優先的に作ってしまうと良いだろう。プレイヤーもAIもガンガン会心を出しMPもありあまるため、世界が変わる。
個々のキャラに関して見てみると、やはりと言うべきか相変わらずのザラキ男なクリフトが目に付く。
本作のザキ系は「完全無効の敵は少ないが、基礎成功率が異常に低い」という仕様になっており、本編シリーズよりさらに「効きもしないのに連発する」感が強くなっている(効くときは効くので全くの無意味というわけではないのだが。
一方敵が使うザキ系は耐性装備が無い限り必中。何この格差)。
まあクリフトは他の特技が軒並み高性能なので、使わせたくなければ最初から覚えさせないという選択肢もあるが。

ヒーローズ2

前作から大幅に劣化しており役に立たなさだけが加速してしまった。
主人公・ゲストキャラクター共通で職業や武器に関わらず一定のパターンを使いまわしているため、動きは攻撃・みかわし・補助・回復全てにおいて劣化。
UIに関わるという問題点も相まってある程度やり込んだプレイヤーからは「主人公+ククール(バイキルト持ち)orハッサン(自己強化持ち)だけでいい」とまで言われたりする。
加えて、本作からAIは特技や呪文を出している最中でもみかわしが出せるというAI独自の仕様が追加されたが、かなり使い勝手が悪い。
プレイヤーがキャラクターを切り替えて特技や呪文を使い切り替える→切り替えた直後にAIの判断で動作を勝手にキャンセルして操作を帳消しにするといった具合で切り替えシステムの足を引っ張ってしまっている。
 
攻撃面では前作でプレイヤーが操作中に攻撃をサボることが問題になっていたが、本作でサボり癖は治るどころか悪化。
通常アクションのみor攻撃自体を行わない時間が大幅に増え、ウロウロするだけか、棒立ちしていることが多く攻撃能力は前作以上に低い。
また、敵をひたすら押してズラし続けるという奇行を取ることも多く、プレイヤーの出している攻撃によってはその行為のせいで位置がズレて攻撃がスカったりカス当たりになってしまうことも
戦闘開始→眼の前の敵を無視して離れた敵へ向かい乱戦にする、敵がダウン→何もせず棒立ち、戦闘が終わった→明後日の方向へ走り始める、【メタル系】はダメージを与えないと仲間は棒立ち鑑賞会。仮に攻撃が当たったとしても他に敵がいればそっちへ向かう。
など、攻撃以前に戦闘時の動き自体がイマイチよく分からない行動だらけになっている。
加えて、上記した通りAIの行動パターンは使い回しであるため、そのAIと噛み合わない場合はとことん無意味&非効率的な行動を繰り返す様になってしまっている。
以下は特にその犠牲になっているキャラクター達の一例。
【ククール】や弓装備時は【ムーンサルト】を当てるためだけに不用意に敵に近付く。
【フローラ】やスティック装備時はマジカルボールとイオ系を個別に使い、ブラストボールを一切使用しない。
【ハッサン】はAI任せでは【ちからため】【めいそう】も長押し攻撃もたまにしか使わない。
【ガボ】【ほねつきにく】を使わない。
【マリベル】はジャストとくぎ・じゅもんを全く使用しない。
【テリー】を始め、主人公やアリーナは分身をランダムでしか使わない。
折角キャラクターや武器毎に個性あるアクションが用意されていてもコレでは何の意味もない。プレイヤーが使うにしても1人しか操作出来ないので結局なんの対策にもならない。
しかし、これでも唯一ハッサンは自己強化と回復を持つので、「アクセサリーをつけておけば」AIに任せる中では一番マシなキャラクターである。
 
補助面では前作でこまめに掛け直してくれていたが、本作では一度効果が切れたらよっぽど自身の安全が確保された上で気が向いた時にしか使ってくれない。
最初の1回は割と早めには掛けてくれるのだが、それ以降は上記した通りウロウロするか棒立ちするかでまず掛け直しが遅く、基本的に自分でキャラクターを切り替えて使うことになる。
本作は敵がタフな上に攻撃力も高く、数の暴力で攻めてくる場合が多いので力でねじ伏せるというのが最適解になるのだが、それゆえ【バイキルト】の価値が非常に高く掛けっぱなしが基本になる。
が、AIはそんなことお構いなしなので、任せているとまずバイキルトはしょっちゅう切れる。切れたら切れたで掛け直してくれない。
上記の通り、数の暴力で囲まれることが多く、ウロウロと動き回るだけの状況が増えてしまうためなおさらである。
この問題点が、ハッサンやククールをパーティに入れておけば他は要らないと言われる理由でもある。
 
【みかわし】もとい回避面では前作はかなり機敏に反応して避けてくれていたのだが、本作では圧倒的に被弾率が増加している。
本作は「敵が攻撃をしてきたら取り敢えずみかわしを連打する」という良く分からない仕様を採用しているのが原因。
そのままの位置なら棒立ちでも当たらないのに無駄にみかわしをして敵の攻撃範囲に自ら突っ込んだり、動作の硬直に攻撃がヒットしたりと傍から見ているとかなり間抜けである。
また、単純に反応が悪いらしく敵の攻撃動作などに反応するより先に被弾してしまうので攻撃に当たってからみかわし動作をしてたり等もう何がしたのか分からないこともある。
補助面でも書いた通り、基本的にAIの操作には期待出来ない以上、自分でキャラクターを切り替えて諸々やっていく必要があるため、攻撃に当たられるというのは非常に困る。
本作は敵の一撃が重たく、いかにダメージに補正が入るAI操作といえど割と簡単にやられることも多い。
死んでしまうと切り替え自体が不可能なので、生き残ってくれなければキャラクター切り替えシステム自体が死に要素になってしまう。
クリア後の竜王・エスターク・シドーといった大ボスクラスの敵などはAIは戦う云々ということすらなく全滅するのでもういてもいなくても差が無い。
 
回復面は他の部分と比べればマシではあるが、前作と比べるとやはり無駄なウロウロや棒立ちに影響されて劣化している。
前作ではプレイヤーや味方のHPに機敏に反応して回復してくれていたが、本作ではやはり反応がイマイチ悪い。
一度回復を行うと、連続で回復を行わない仕様になっているのか、その後に攻撃を食らったり、ピンチな仲間がいても放置。
また、動作を途中でキャンセル出来るというAI独自の仕様の存在によって回復をキャンセルしてしまった場合、なぜかそれ以降は回復をしようとしなくなってしまう。
本作は早めの回復が重要なのだが回復を行うラインが妙に遅く、HPが半分を切る位まで回復しないことも多い。
だが、HPが半分を切っている状況など大体そこから一発貰えばアウトな火力だったりするのでいつしてくれるかも分からない回復を待ってなどいられない。
また槍装備の僧侶や【クリフト】など、【リホイミ】系を習得する場合は別の問題が起きる。
HPが減った際に、プレイヤーがリベホイムを使った後にキャラクターを切り替えると、切り替えた直後に効果の低いリホイミ系に張り替えてプレイヤーの操作を無駄にしてしまう。
言うまでもなく張り替えればMPも無駄になるし回復量も激減する。流石に効果量すら参照出来ないのは幾ら何でも酷すぎるのでは・・・?
 
などなど、本作のバランスを考えるとなぜこうなった?と思わずにはいられない仕様だらけである。
キャラクターの切り替えや【パーティコンボ】の存在があるとはいえ、いくら何でも動きが悪すぎではなかろうか。
 
移動に関する点もかなり悲惨で、プレイヤーへの追従能力がとんでもなく低い。
反応が遅い上に地形や敵に引っかかりやすく、距離が離れることはザラで、ちょっとした岩や切り株にすら引っかかる。
さらに、引っかかった際の解決策として用意されているルーチンが「ジャンプを繰り返すこと」しかない。
だがこのゲームは障害物を乗り越えることは不可能で、見えない壁に阻まれてしまうのでジャンプしたところで無意味。その場でずっと跳ねるだけで。
迂回する等の移動系ルーチンが一切用意されていないらしく、プレイヤーとの間に特定の地形が挟まったりすると追従を諦めて棒立ちする。
キャラクターチェンジしたらずっと前に過ぎたところで跳ねていた・棒立ちしていたなんて嘘みたいなことが起きる。
一応【パーティコンボ】という苦肉の策も用意されてはいるが根本的な部分を改善して欲しかったところである。
こういった問題は前作ではほぼ起こり得なかった問題点である。
また、最初に記した通り、UI操作にはAIの状態も関わるので身勝手な行動が多いとルーラや装備・スキル変更などが一切出来なくなってしまうのも相当に困りもの。
 
完成度の低さに加え、余りにも本作のシステムと噛み合っていない・奇怪な行動が多すぎるがゆえにテストプレイをしていないのではないか?バグなのではないか?と疑う声も非常に多かったが、それも当然の結果か。
前作ではこういった根本的なAIの質の問題はほとんど無かったのだがなぜこうなってしまったのか。

ビルダーズ1

NPCの行動がAI設定にしたがって決まっている。
街が襲われたときは主に積極的に攻撃する者と逃げ隠れする者の二種類いる。任意に変更することはできない。
ただし【ガロン】のように普段は逃げている者も、パーティメンバーとして一緒に行動しているときは積極的攻撃タイプになる。
 
スイッチ式の仕掛けに気付かず街に帰れなくなったり、自分のHPを全く気にせず特攻して倒されたりとちょっとお馬鹿。
連れて歩いているときに、すぐ側で仲間が戦っているのに見向きもせず見捨てることもよくある光景。
おそらく戦闘状態への移行が主人公が攻撃する/されるのと、自分が攻撃されるだけで、主人公以外の仲間が攻撃されるのは条件にはなっていないものと思われる。
 
建物の規模が大きかったり複数階存在したりなど複雑な構造をしていると、辿り着けずにウロウロする、直線での最短ルートを取ろうとして壁で止まっているということがある。
これを防ぐには建物の構造を工夫する(階段を引っかかりやすい場所や四隅に設ける、なるべく直線状に部屋を配置する等)のはもちろんのこと、家具(作業台)の配置にも気を使う必要があり、大規模建造物を作る上で非常に厄介なことになっている。

ビルダーズ2

戦闘に関してはおおむね前作と同じだが、敵が大技の溜めに入ったときは範囲外に逃げたり、(接触ダメージ廃止もあるが)特攻してやられる場面がそうそうなくなるなど、ある程度賢くなっている。変わったところでは【アトラス】の衝撃波を縄跳びよろしく飛び越えるなんてことも。せっかく最強ファイターである【少年シドー】がいるので、無駄にならぬよう調整したのだろう。
 
今作では戦闘以外にも住人の日常生活や植物オブジェクトの生育など、多岐にわたってAI管理されている。前者は夜に寝るのはもちろん、起きたら食事…からのトイレ、お昼ごろにもう一度食事とトイレ、夕方になればお風呂、それらの合間に【職業】に応じた各種仕事、といった感じ。しかし住人が多すぎる場合、AI処理が追い付かないらしく時折フリーズしたように棒立ちになっているときがある。前作よりは対策可能とはいえ、最短ルートを通ろうとしてハマる点も相変わらず。今作ではより複雑な建築が可能なのでそれが顕著に表れる。
後者は「植物の自生設定」がONになっていれば、時間経過で植物が生育&増殖するというもの。植えておいた【木】がいつの間にか大木になっているのはこのため。増殖するものでは【牧草】、緑色の【ツタ】、特定の環境を満たした場合の木の苗・【キノコ】レア植物、土に囲まれた草原、など。これらは時間経過でランダムに発生し、どんどん増えていく。邪魔に感じるなら自生設定をOFFにしよう。なお、や各種【花】のタネは自生設定にかかわらず生育する。

モンパレ

戦闘はオートバトルであるため、AIの動きによって戦闘が左右される。なつき度が低いと「もやもやしている」などの表示が出て行動をサボることがある。
基本的には使うように設定している特技を作戦に応じて使用するが、【マホヘル】【リザオラル】のように好んで使用する作戦がわかりづらい例もあった。
また、場所の移動も行動に含まれているため、特技を使わず敵を追って前進したり、中々行動しなかったりすることもある。このことから、戦闘に多少の運が絡むようになっている。

DQMSL

特技・呪文毎に使用の可否を設定できる。
クエストではPS4版DQ11同様行動直前にコマンド入力する仕様である上、下記のようにAIの頭も悪いため、操作の手間を省く目的以外でAIにする必要性はほぼない。
攻撃面はかなり馬鹿であり、HPの少ない敵がいると、他に強力な全体攻撃やランダム複数回攻撃を持っていても使わずにその敵への単体攻撃を優先してしまい、「全体攻撃やランダム複数回攻撃で1匹を倒しつつ他の敵にも同時にダメージを与える」という思考をしてくれない。「ガンガンいこうぜ」でも、変なMPのケチり方(ダメージ倍率の低い特技を選択する等)をして敵を討ち漏らすことが少なくない。
また、「身かわし率100%や特定の特技を無効化するバリアを認識できず、該当の状態になっている敵に対して絶対に命中しない特技を使う」「系統特効や状態異常特効よりも属性の弱点を突くのを優先する思考になっており、該当の特技を持っているモンスターが予想ダメージの最も大きくなる行動を選択してくれない場合がある」といった問題点もある。
補助面にはそれ以上の問題があり、ダメージのない補助特技はAIが中々使ってくれない(使用条件を満たしても低確率でしか使わない仕様になっているものが多い)。
「いのちだいじに」は死者が1体でもいると蘇生を優先し、死者が複数いる場合はランクの高いモンスターを優先的に蘇生させる。ランクが同じモンスターが複数いる場合はその中で最も素早さの高いモンスターが優先される(【リバース】下でも逆転しない)が、この優先順位の判定には乱数が加味される。また、回復の必要がないときは攻撃特技を使用する場合があるが、必ず使ってくれるとは限らない(何らかの条件を満たすと使用する模様だが、明確な条件は不明)。
本作は回復役が軒並み鈍足な上、コマンド入力時点で生きているキャラを蘇生技の対象に選べない仕様なので、上述のランクが高いモンスターを優先する仕様はパーティやルールによっては致命的になりうる。
どういう訳か「みんながんばれ」は「いのちだいじに」と挙動が似通っており、死者が1体でもいると蘇生を最優先する、攻撃特技を積極的に使ってくれないといった特徴がある。
いずれの作戦でも、防御は取れる行動(通常攻撃含む)が完全に無くなった時にしか行わない(取れる行動が無い場合はガンガンいこうぜでも防御を行う)。
 
アップデートにより、AIが絶対に使用しない特技には「AI使用×」という表示が付くようになった。