第一話「前線基地建設」
潜水艦U-F01、浮上
ふぅ、ようやく到着か。AIと二人きりで一月潜ったまま航海だなんて、正直やってられなかった。自動化もやりすぎは考え物だな。
提督、私は最善を尽くしました。会話が少しでも快適であるようにと、姿までホログラムで合成しています。
わかってるよ、一人だったら耐えられなかったことぐらいは。でも俺潜水艦乗りじゃあないんだぞいいだろ愚痴くらい。
そんなことより提督、Neter海域侵略作戦の先行派遣部隊としての任務を遂行してください。
冷めてるなあ……まずは採掘施設を設置する。事前調査で判明している資源埋蔵地帯に、搭載してきた機材で建設しろ。
了解しました。
できました。
よし。これでしばらくすれば建設のための資源が溜まる。ここから我々の戦争が始まるのだ。
まずは設備の拡充を
この地帯を支配していると思われる勢力、Deep Water Guardには未だ気づかれていないようです。
しかし、発見されるまでの時間もそう長くはないでしょう。海賊というのは強欲ですからね。
ああ、大昔の自分たちのことだからよくよく理解しているとも。
……ふむ、東にそれなりの大きさの島があるな。高さもある。
アレを要塞化し、頂上に戦略索敵レーダーを配備しよう。
今我々に必要なのは時間だ。そのためには防衛能力の拡充が効果的だと考える。
艦艇は建造しなくても構わないのでしょうか?要塞では移動ができません。
艦艇は砲以外の部分にも多くの資源を必要とする。
それに水上施設は浮上に燃料を消費するから、資源集積施設の設置と防衛という意味でも島の要塞化は有効なはずだ。
了解しました、提督。それでは戦略索敵レーダー、沿岸砲、資源集積施設の順で建造を開始します。
ひとまず完成
戦略索敵レーダー、よし。
沿岸砲台、よし。
資源集積施設、よし!
おお、できたな。配備された兵器の具体的な内容については襲撃があってから説明してもらうことにして、俺はしばらく休む。
警戒は任せたぞ。
はい、ごゆっくりお休みください。
次回予告
ついにディープウォーターガードの襲撃が始まった。U-F01らを単なるモグリの海賊と舐め腐る艦隊を、提督は島に建造した要塞で迎え討つ。
次回 第二話「戦争開始」。
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