MHF-GGにて登場したスキルの1つ。
スキルポイント20で、スキル「絶対防御態勢」が発動する。
マイナススキル、及びスキルポイント10・15で発動する段階は存在しない。
目次
概要
- MHF-GGにて登場したディオレックスの特性を再現したスキルであり、
発動した状態でクエストに行くとハンターの足元周囲に青いオーラが発生する。
ディオレックスが烈種モンスターであること、
及び実態としては「G級スキル」だが一応HRでも発動手段があるスキルということで、
プレイヤーの間では希少スキルと仮称されているスキル群の1つに数えられる。
- その効果は、青いオーラが出現している間モンスターの全ての攻撃を完全に無力化する、というもの。
ただしこの青いオーラは一度攻撃を受けると消失してしまい、
再展開までの間は攻撃力が通常の0.8倍まで減少してしまう。
また、後述するが絶対防御のオーラを貫通して攻撃を当ててくるモンスターもごく一部存在する。- なお、この仕様はMHF-Zアップデート時に変更された後のもので、
それまではアーマー再展開までの間、
モンスターから受けるダメージが通常の約1.2倍に増えてしまうという効果だった。
- アーマー再展開まで減少するのは純粋に攻撃力のみであり、近接武器や弓の属性値は減少しない。
また、各種スキルによる攻撃力上昇効果はこれによって無効化されるわけではなく、
纏雷、痛撃スキルが持つ肉質+5効果も、特に影響を受けない。
- なお、この仕様はMHF-Zアップデート時に変更された後のもので、
- 青いオーラを展開している際に攻撃を受けても、ハンターはよろめきすらしない。
そのため、溜め攻撃などを攻撃で阻害されないほか、
MHFのモンスターに多く実装されている打ち上げなどを伴う多段コンボ(通称、根性貫通コンボ)についても、
打ち上げを伴う初撃がそもそも無効化されるため、追撃を避けることができたり、
追撃自体が当たらないということが多い。
ただし多段判定のある攻撃は最初の1回しか無力化できないため、ダメージは受けてしまう。
また、青いオーラは地形ダメージ・毒・ダメージを伴わない攻撃
(ダメージ無しの咆哮、ゲリョスの閃光、グラビモスの睡眠ガス、味方からの攻撃等)では消失しない。
その代わりそれらの妨害効果や状態異常は普通に受けてしまう。
更に青いオーラはどんな些細な攻撃でも消失してしまうので、
小型モンスターが入り乱れる戦場や足踏み削りがあるモンスターに対してはあまり効果的ではないといえる。- ちなみに被弾自体が無かったことになるため、死神の抱擁が発動していても、
オーラが展開されている間はそれで即死してしまうことはない(後述する「必ず即死する攻撃」は例外)。
- ダメージ+状態異常となっている攻撃に関しては、状態異常ごと防ぐことが可能。
ただし防げるのはあくまでダメージと状態異常が同時発動するものだけで、
ダメージと状態異常が別判定になっているものはダメージのみ無効化して状態異常は受ける。
- 根性スキル同様、「防御力を無視する攻撃扱いのダメージ」にはアーマーが機能しない。
基本的にはアーマーが剥がれずにそのままダメージを受けてしまう。
地形ダメージやスリップダメージなどが該当するが、
逆に言えばそれでアーマーを無駄に消費しないという事でもある。
- ちなみに被弾自体が無かったことになるため、死神の抱擁が発動していても、
- ちなみに一度効果が消失した後には一定時間で再展開すると書いたが、
再展開までの時間は「15+(発動回数×5)」秒となっており、
回数を重ねるごとに展開までの時間が長くなる仕組みとなっている。
そのため、こればかりに頼っているといざというときに展開できないという事態が起こりうるので注意。
なお、この再展開までの時間はプレイヤーが力尽きてもリセットされない。- また、アーマー再展開中に吹っ飛ばされたり打ち上げられたりした場合、
及び「雷属性やられ【特大】」の発症中(失神の有無を問わず)は再展開までのカウントが停止する。
- また、アーマー再展開中に吹っ飛ばされたり打ち上げられたりした場合、
- いわゆる「希少スキル」と称されるスキルであるため、HRから発動対象防具はあるにはあるが、
大元のディオレックス素材の防具であるディオレシリーズ、
トア・テスカトラ素材のトアシリーズなど、一部の剛種・遷悠種モンスターの防具などに限定されている。
HRでは4~6Pしか付与されず装飾品やスキルカフもないため、
発動に必要なSP20を稼ぐためには、必然的にこれらの防具を多く搭載する必要がある。
- G級では後述するがMHF-G時代屈指の人気スキルであったこともあり、
発動防具はG時代のものに関しては比較的多く存在している。
スキルポイントはG級防具では6P、烈種防具は一部除き8P、始種防具は現状全て8Pとなっている。
精錬装飾品のスキルポイントはいずれも2Pで、普通のG級モンスターの防具から精錬できるものは多くない。
辿異防具には後述の変遷から最初期のものを除き殆ど無いといってよく、
かといって装飾品だけで20Pを補うのは非現実的なため、
MHF-ZZアップデート時点ではHR5~GR199まで、つまりG時代の装備を用いている間に限り、
ある程度発動が現実的になると認識されている。
- ラスタにはこの効果が発動しない。
これは公式サイトのスキル説明でも明言されている。
スキルの位置づけ及び運用について
- 本スキルのもっとも重大な弱点はアーマー再発動までの攻撃力ダウン、もさることながら、
アーマーによる保護がガード成立判定よりも優先されてしまうことがある。
つまり、アーマー発動中にガードを行って攻撃を受け止めた場合、
スタミナ消費や削りダメージは一切受けないものの、ガード自体していなかったことになるため、
ガード成立によって発生する様々な恩恵も一切受けられない。
例えば、スラッシュアックスFの「ガード吸収」は、
ガード成功時にスラッシュゲージの回復と、隙をキャンセルして次の行動に繋げられるという恩恵があるが、
絶対防御のアーマーがある間はその両方の効果が無効化される。
また、雌伏、猛進、獅子奮迅、反射といった、ガード成功をトリガーとするスキルも、
アーマーがある間は「ガード成功」のトリガーを機能させられない。
- アーマーが無い間の「保険」としてのガードは有効であるが、
2018年現在のMHFプレイヤーの主流としては回避にせよガードにせよ、
自身が得意とする(或いはモンスターとの相性の良い)防護手段を定め、
それと相性の良いスキルを構築するというものになっている。
そのため、ガードをトリガーとするスキルを山積みし、
普段はアーマーで耐えてアーマーが無くなったらガードでそれらを機能し攻撃力ダウンを補う……という運用は、
現在の価値観においてはスキル効果を活かしきれていないと見られてしまうだろう。
また、先述したガード吸収のように、普段から機能してくれないと運用に支障をきたすものもあるため、
結論として「ガード」を主要防護手段として位置づける場合は本スキルは完全なデメリットと化すと言える。
- ガードを使わない、或いは使えない場合は本スキルは保護スキルとしてちゃんと機能するようになっているが、
常時アーマーが剥がれている状態では攻撃力が元の0.8倍になり続けてしまうため、
いくら攻撃を無効化して反撃できたとしてもその分を補えるだけの効果があるとは考えにくい。
そのためには「ここぞ」という時にだけ機能させる(機能する)立ち回りでないと厳しく、
戦闘で用いる場合は保護スキルという位置づけのイメージに反し、実際は上級者向けのスキルであると言える。
- 一方、戦闘がメインではない、つまり採取・納品・運搬クエストであればかなり便利なスキルである。
特に運搬クエストでは攻撃に被弾すると運搬物を落としてしまうので、
絶対防御態勢でそれを無効化することで、安全に運搬できる確率が上がる。
ただし、受けるダメージが0の場合はアーマーが機能しないため、
G級装備で下位の運搬クエストを行った場合は運搬物を落とす危険性が上がる。
また、この特性上味方の攻撃をアーマーで受け止めることができないため、
それも含めてカバーする場合はいたわり+3(+2)の発動も不可欠である。
ラヴィエンテ猛狂期の支援クエストはプレイヤー火力があまり必要ない、運搬が重要なクエストであるため、
2018年現在でも絶対防御態勢に強いニーズがある。
こちらは小型の駆除のため散弾を八方に乱れ撃つことから、いたわり+3(など)との併用も必須となっているが、
火力スキルの必要性が殆どないため現在でも成り立つ構成となっている。- なお運搬は運搬でも、ヴァルサブロスの戦闘エリアに出現するサボテンの運搬には使えない。
運搬中はサボテンの棘でアーマーが常に剥がれてしまうためである。
- なお運搬は運搬でも、ヴァルサブロスの戦闘エリアに出現するサボテンの運搬には使えない。
- 上で"受けるダメージが0の場合はアーマーが機能しない"と記したが、
これは一部のモンスターが持つ「即死判定を押し付けることで機能する即死攻撃」も同様である。
これらの攻撃は基本的には絶対防御のアーマーが反応せず、アーマーがあってもそのまま力尽きる。
絶対防御のアーマーでこのタイプの攻撃を受けるのは不可能であると解釈しておけばよい。
- また、アーマーで受け止められるのは1Hit分だけなので、
多段ヒットの攻撃に対しては最初の1発を除けば普通に喰らってしまう。
先述のように、初撃を起点とする根性貫通コンボであれば問題ない場合もあるが、
技自体に独立した追加の攻撃判定が存在するものや、怯み無効の連続ヒット攻撃に対しては、
絶対防御で防ぎつつ次撃を対処するという運用が通じない場合が殆どである。
このタイプ、特に前者に相当する技は2017年後半以後は一部の強豪を除き見られなくなったが、
先述した「G時代の装備」で挑むモンスターは多くがこれに該当するため、注意が必要である。
- 絶対防御態勢のアーマーを維持しやすくするスキル、というものは基本存在しない。
先述の通りガードだけでなく、女神スキルなども「アーマーが剥がれた後」にしか機能しないためである。
回避性能スキルは回避の成功率を上げることで間接的にアーマーを維持しやすくはなるが、
結局のところプレイヤーの操作テクニックに依存するため、
アーマー維持のためのスキルというほどのものではない。
逆に、絶対防御があることで維持しやすくなるスキルはいくつかある。
例えば火事場力+2は、基本的には一発も被弾できない状態での運用となるが、
絶対防御があれば1発は耐えられる「可能性がある」。
もちろん、絶対防御があれば火事場でもノーリスク運用ができる、とは全く言えないが。
同様に、血気活性スキルや獅子奮迅スキルといった、一定体力以上、
もしくは大ダメージを受けない事を条件にするスキルも、絶対防御で維持できる可能性は高まる。
ただし獅子奮迅については、段階強化条件が「攻撃と回避成功」「攻撃とガード成功」のどちらかで、
前者はともかく後者はアーマーがある限り実現できない。
- なお、真根性などを無効化する「不退ノ構」発動時は絶対防御態勢が完全に無効化される。
このため不退と絶対防御は併用不可となっている。
変遷
- 絶対防御態勢は実装当時、相手のどんな攻撃も無効にしてしまう極めて強力な効果を持ちながら、
その代価は防御力の低下(厳密には被ダメージ増加)であったため、
実装当時のMHF-GGでは発動がかなり難しくごく一部のプレイヤーにしか運用されていなかったものの、
G5以降、爆裂的に普及し、MHF-G時代屈指の人気を持つスキルになった。- この当時はまだ非G級時代の防具でもG級で(苦しいが)やっていくことができ、
G級の防具を持ってしても、そこまでG級クエストは楽にならないという声が少なからず存在していた。
だが、同じくGGで実装された新武器種穿龍棍が
「ガチンコの殴り合いで特に強い」と称された事から、
非G級防具(特に当時根強い影響があった秘伝防具)では発動が現実的でなく、
G5よりG級装備を絡めて概ね楽に発動できるようになった絶対防御態勢の魅力が浸透するのに、
さほど時間はかからなかった。
テンプレ装備もいくつか開発され、長い間普及することになる。
- なお当時の装備環境からも推察できるかもしれないが、
当時は「防御力によるダメージ軽減」がようやく多くのプレイヤーの間で
「重要」と認識されるようになった一方で、突き詰めて考えれば防御力の意味はない、
とする上級者が多かったのも事実である。
このため、被ダメージ増加というペナルティは元々そこまで大きな増加ではなかった事もあるが、
根本的に重大なものとしては認識されていなかった。そういう前提の元で以下をご覧いただきたい。
- この当時はまだ非G級時代の防具でもG級で(苦しいが)やっていくことができ、
- 一方、穿龍棍が「反撃を受けにくい(※当時)空中からの攻撃」で殴り続けることができる、
ということで強力すぎるという声が上がり、
万一攻撃を受けても「絶対防御態勢で無効化」して殴り続けることが出来るのはそれを増長する、
という声も上がるようになった。
本質的には穿龍棍、特に当時の空中コンボと絶対防御の相性は悪く*1、
上記はあくまで穿龍棍独自の問題ではあるのだが、
その後他武器種にも絶対防御スキルが流行り出したことで、他の武器種でも、
「万一攻撃を受けても絶対防御態勢で無効化して殴り続けることが出来る」言い換えて、
技を絶対防御で受けて回避をせずに殴り続けられる、という状況が起こるようになった。- ちょうど当時のMHFではインフレの加速によってモンスターが
(穿龍棍や絶対防御なしでも)楽に倒せるようになり、絶対防御がある場合、
文字通りの「ごり押し」が容易に行えるという状況が発生してしまっていた。
この少し前のフォワード.5にて、状況こそやや違うものの、
回復を他人任せにし、回避も一切行わず只管攻撃のみを繰り返すハンターを
「バーサーカー」と揶揄する動きがあり、それを想起したプレイヤーからは、
絶対防御(と穿龍棍)によってバーサーカー*2が増えるだけだ、という声や、
「そもそも火力と絶対防御でひたすらごり押しするのが最適解なのはおかしい」
として問題提示するプレイヤーも見られた。
無論この辺りはプレイスタイルというかモンハンシリーズの
「クエ回し」に対する価値観によっても変わる*3ため、是非の議論が紛糾することも多かったが、
そのフォワード.5にて「圧倒的な強さを持つモンスターとのガチンコ勝負」に、
上級者の間で強い支持が集まったこともあり、この時点では上記の状況、
及び絶対防御そのものについて否定的な見解が多めだった、と言える。
- なおこの時点で抜刀ダッシュが出来る武器種は穿龍棍しかなく、
現在のように、抜刀状態をキープしての戦闘が重視されていた武器種は多くない。
そのため絶対防御を「戦闘状態を維持するためのスキル」として捉える人は殆どいなかった。*4
ただ、当時の時点でも絶対防御の明確なメリットとしてそれを享受できていたのは間違いなく、
かといって上記のような概念がないため、
実装からMHF-Zアップデートまでは「極めて強力な火力スキル」として喧伝され続けた。
無論攻撃力等を上げる効果はないため、当時の価値観における「火力スキル」ではないのだが、
上述した実戦における明らかなメリットを強調するためには、
厳密には間違っていてもインパクトがある「火力スキル」という表現を用いたものと思われる。
- ちょうど当時のMHFではインフレの加速によってモンスターが
- また、絶対防御はプレイヤーの装備及び意識という点において、功罪両面の影響を齎している。
まず功の面を上げると、プレイヤーの装備変革が一気に進んだという点が挙げられる。
先述の通り20P必要という特性から、防具に一切SPが入っていない状態で絶対防御を出すのは極めて難しく、
机上論レベルでは一応(他スキルとの共存も)可能、という実効性を著しく欠くものとなっていた。
そのため、剣士は絶対防御を出すために「HR時代の防具(及びG級秘伝防具)」からの急速な脱却が進み、
G級防具をメインとする構成がG5.1頃の時点では既に主流となっていた。
また、2014年末頃にはHR防具でも絶対防御を有効活用できる装備案が作られ、
実際にHRハンターの間で人気だったかどうかは不明ながら、
HRコンテンツの流れの変化を決定づける事項である、として注目を集めた(こちらの記事を参照のこと)。
また、先述の通り当時はそういう定義づけはされていなかったものの、
「戦闘状態を維持するためのスキル」が大きなメリットをもたらすというのは、
MHF-Z以後の装備変革に少なからず影響を与えたと思われる。
更に言うと、例えそれがごり押しであったとしても、
それまでハメによる拘束が「最適解」とされ、ハメが出来ないのは最適解ではないが致しかたない、
という風潮であった同作の「最適解」を変貌させたのは事実であり、
そういう意味では、穿龍棍もそうだが「MHFを大きく変えた」存在だったと言えるだろう。- ガンナーについては、当時生じていたある「誤解」から、
HR帯の防具からの脱却が一向に進まなかった。
誤解の内容とその正体については秘伝防具の記事や各ガンナー武器種の記事を参照いただきたいが、
これによって絶対防御が現実的には発動できない、ということで人気が大きく落ち込んでしまう。
この復権にはかなりの時間を要することになった。
- ガンナーについては、当時生じていたある「誤解」から、
- 一方、絶対防御とガードの相性が悪いことは実装初期の時点で知られていた
(穿龍棍とも相性が悪いのは前述の通りだが当時はそれを意識されていなかった)が、
絶対防御が極めて強力だったということで当時のプレイヤーが出した結論は、
「絶対防御とガードの相性が悪いからガード武器種では絶対防御を使わない」ではなく、
「絶対防御とガードの相性が悪いからガードは要らない」であった。
流石にガード使用可能武器種そのものの完全否定や排斥の機運については、
ちょうど強烈な上方修正が進んでいた事などもありG時代最終盤までは起こらなかったが、
ガード自体が選択肢から除外されてしまったことで、
回避主体戦法にシフトするハンターが増えガードというアイデンティティが損なわれたことは否めない。- なおガードについては絶対防御云々の前に、
モンスターの攻撃に対してガードが役に立たないというものが当時多く見られ、
それも「ガード不要論」を増幅させることになった。
- なおガードについては絶対防御云々の前に、
- この状況に対し、公式では当初「ごり押し狩猟」に関する対策を案じ、
その解として実装されたのがG5.1の至天征伐戦とG6の「天廊の番人」である(前者はそう明言している)。
この2クエストの難度は非常に高く、前述したバーサーカーが増えるという懸念は払拭されたが、
肝心の絶対防御については、逆に有効性が強く認識される結果となった。
このため、この頃から上級者の間でも人気スキルとなり、
ごり押し云々は別にしても、本スキルを活用するプレイヤー及び本スキルの価値は一気に増えることになった。- ちょうどこの頃のTA動画は「絶対防御態勢と火事場力+2(と、代償)」の組み合わせが多かった。
前述の通り"アーマーがあることで維持しやすくなるスキル"だからなのだが、
これによって一部の層で「絶対防御態勢は誰でも発動させて当然の必須スキル」であるという声や、
「絶対防御によって常時火事場が可能になったので、どんなクエストでも皆火事場での狩猟を当然としている」
という声が上がるようになった。
前者については効率至上主義の衰退もあって支持は得られなかったものの、
後者はそれを確認する術などないため、「MHFの常識」として喧伝されるに至り、
MHF-Zでその誤解が払拭されるまで
「G級では火事場発動が当たり前」という見識が至る所で見受けられた。
- ちょうどこの頃のTA動画は「絶対防御態勢と火事場力+2(と、代償)」の組み合わせが多かった。
- それ以降についてはハッキリ断言されなかったが、
追加判定を持つ多段ヒット攻撃やスリップダメージ攻撃(俗に言うニフラム)、
0ダメージ攻撃を持つモンスターの増加について、「絶対防御対策であえてそうしているのでは?」
と予想されていた。
果たしてそれは事実であったことが後に判明したのだが、
いずれにしてもこの頃から「絶対防御は万能ではない」という声が少しずつ挙がるようになる。
そしてMHF-G9では絶対防御が無効化される不退スキルが実装された。
この時点では不退スキルは趣味レベルのものとされてはいたが、
この頃から従来のG級防具4部位+剛種系防具1部位構成に代わり、
剣士のみだがG級防具5部位構成が流行り出した事で絶対防御自体の発動がやや困難な例が見られ、
明確な「火力スキル」がG9で多数追加されたこともあり、
絶対防御を「(喧伝された状況に反し)火力スキルではない」と見るプレイヤーの間では、
絶対防御への依存を止めるという動きも見られた。
ただ、前述した「強力な火力スキル」だからあえて外す必要はないというネット上の声と、
実態は優秀な保護スキルとして運用しているプレイヤーの間で「絶対防御の必要性」は一致し、
そういう意味で、絶対防御の重要性は損なわれなかった。
- 「MHF-Z開幕に向けての今村運営Dからのメッセージ動画」では、
前述したモンスター側の変化が「絶対防御対策」であったことを認め、
それでもなお絶対防御が攻撃面でも防御面でも抜きんでいることで、
1スキルとしてバランス(選択肢の自由度など)が悪い状態になってしまっているため、
MHF-Zにて絶対防御態勢のペナルティ効果を「攻撃力ダウン」に変更し、
再展開までの時間もやや延長するという調整が実施されることが発表された。- 情報公開当初は「アーマーを再展開するまでの時間の長さ」
「アーマーが無い状況で受けるダメージ」について見直されるという発表で、
そこまで極端な影響は無いのではという予想が多かったが、
後に「ペナルティ効果の根本的な変更」が明らかになり、
当初に比べれば潮目が変わってきたとは言え依存度が極めて高かったスキルであることから、
賛否両論の反応が起こることになった。
所謂「絶対防御を意識し、徹底的にハンターを倒しに行く」攻撃技を抑えていくという、
副次的効果も考慮して、実施に踏み切ることになったという意図が明かされている。 - 情報公開当初は「アーマーを再展開するまでの時間の長さ」
- MHF-Zではその影響が即座に現れることになった。
絶対防御の攻撃力ダウンが致命的すぎて、火力スキルとして使い物にならないという声が続出したのである。
その一方で、MHF-Z初期のモンスターは絶対防御がなくても即死する技を持つものがおらず、
即死する技については絶対防御があっても即死する、ということで、
保護スキルとしての価値についても疑義が呈されることになり、その人気が一気に低迷することになった。
それに代わるかのように不退スキルの「重要性」がネット上で強調されるようになった事で、
不退と共存できない絶対防御の価値がどうこうという声も挙がらなくなり、
幾度となく論議になっていた絶対防御に関する話題は一気に沈静へと向かうことになった。- なお絶対防御の攻撃力ダウンが致命的というのは、厳密に言えば誤りであることが推察される。
というのも、Z直後に絶対防御を持つプレイヤーが挑んだモンスターはいずれも、
従来ではごり押しで1~数分で倒せていたモンスターをベースにした「辿異種」であり、
従来の延長線上の感覚で挑んだ結果、大苦戦を強いられたことで
「時間がかかる原因は絶対防御のペナルティのせい」と考えた人が多かったものと思われる。
特にその一体である辿異種フルフルは雷属性やられ【特大】という状態異常を扱い、
それを喰らっていると絶対防御のアーマーが再展開しないという仕様があるため、
「絶対防御のペナルティ」を認識させる仕掛け、と見られたのも大きな理由と言える。
逆に同時期に登場した普通のモンスターであるゼナセリスについては、
絶対防御有でも容易に狩猟できるという報告が相次いでおり、
絶対防御のペナルティは実際のところ致命的だったかと言われるとそうではなかったと思われる。- ただMHFに限らないが「火力ダウンの調整」は致命的な響きとして捉えられるため、
少なくともMHF-Z開幕当時「致命的な火力ダウン」と見られたのが、
その人気に強いブレーキをかけるのに十分すぎるものであったことは間違いない。
- またこの件から、「火事場+2発動が常識」という風潮などゲーム内には無かったのではないか、
という考察が出されるようになった。*5
火事場+2発動が当たり前なら、先述したフルフル戦において、
雷属性やられ【特大】を発症する攻撃ではその前に力尽きてしまうためである*6。
それなのに、雷属性やられ【特大】のせいで絶対防御の攻撃力ダウンが強く影響する、
という意見が複数見られるというのは、
そもそも火事場を使わず挑んでいる人が多いのではないか、ということである。
現在ではこれについては、G6当時の「天廊の番人」戦に限り
システム上の理由で火事場が人気になった事と、
それも含めたTA動画がゲーム内の主流と誤解された結果である、と概ね結論づけられている。
- ただMHFに限らないが「火力ダウンの調整」は致命的な響きとして捉えられるため、
- ちなみに不退スキルが「人気」と言われるようになったのは、この調整が入った後である。
この点から、絶対防御が不退スキルに匹敵する程の価値を秘めた火力スキルである、
と捉えていたユーザーが非常に多かったという証左である、という考察もある。
ただ、不退が注目されたのはZ直後のモンスターの設定に強い理由があり(詳しくは同スキルの記事を参照)、
実際は上記の件で絶対防御に対するネット上の声がいわゆる「産廃化」に一気に傾き、
不退と共存できないが、それはそれで強力な火力スキルとネット上で言われていた絶対防御が衰退しただけで、
両者を(Z以前は)互角の価値があるスキルと考える人が非常に多かった、とは言い切れない。
なお、公式の「攻撃面でも防御面でも抜きんでいる」というのは、
不退並みに強いと認識されたスキルであるという意味ではなく、
前述したネット上の声(火力スキルとして優秀)と実際の運用(保護スキルとして有用)を指しているか、
もしくは冒頭で述べた「戦線維持のためのスキル」としての運用を攻撃面と言い換えたものと思われる。
- なお絶対防御の攻撃力ダウンが致命的というのは、厳密に言えば誤りであることが推察される。
- なお前述した「絶対防御対策を抑えたモンスター」については、
ゴア・マガラなどにその片鱗は見られたものの、
実際は「絶対防御が保護スキルとして役に立たない技が多い」という、従来同様の図式が展開されていた。
辿異種ギアオルグ、エルゼリオンのように、
怒(真根性)スキルより絶対防御スキルの方が保険として活きやすいものも居たが、
どちらもコンボ攻撃を得意とする関係上絶対防御が無力になるケースも多く、
「絶対防御対策を抑えたモンスター」とは言い難いものがあった。
明確に潮目が変わったのは2018年に入ってからである。
この頃から、純粋に一発の破壊力に優れた技を使うモンスターが多くなり、
絶対防御で防ぐことで致命傷を避けられることが理論上は可能、というケースが増えた。
また、極み傲るドゥレムディラのように、元々(絶対防御対策として)追加の攻撃判定が発生していたものが、
強化によってその性質が消え、純粋に広範囲攻撃となったケースもある。
こちらに関しては文字通り、「絶対防御対策を抑えた」結果であろう。
ただ、従来通り本当の大技では絶対防御が有効でないのは概ね健在であり、
それ以外の技については絶対防御が機能しやすくなった、というのが正しいか。
- 絶対防御の利点であった(現在もそうだが)、
アーマーで被弾を無力化することで「動けない時間を減らして戦闘を続行する」という点については、
2018年現在ではその重要性が強く認識されるようになっている。
これは吸血・巧流が、現在は「火力スキル」ではなく
「戦線維持のためのスキル」として主に活用されている*7ことからも明らかである。
反射や氷界創生なども、その考えの元で活用されており、
直接はそう認識されていないものの、絶対防御のメリットが後の装備改革に影響を与えたのは間違いない。
肝心の絶対防御については不退の存在を別にしても、装備が減少の一途を辿っており運用自体が難しくなっている。
- 一部高難易度クエストにおける狩猟笛で採用されることがある。
これはサポートに徹する狩猟笛が自らの生存性を上げたり、
旋律や音響攻撃を使用する隙を確保するために使用しているもの。
ただしこれは高難易度クエストでしか採用されることのない戦法であり、
この戦法が通常のクエストに使われるといったことは現状では起きていない。
余談
- プレイヤーからは絶望の通称で呼ばれることが多い。
正確に略すなら絶防だが、「絶防」では一発変換ができないこと、
そして明らかに「絶望」という意味で使っている装備が登場したことで定着した。
- MHFにはランスの範囲ガードという、ガード中に(ガード可能な)全ての攻撃を完全に無効化する
(使用後はインターバルを置かないと再使用できない)アクションがあるが、
絶対防御スキルはこの簡易版といえる。
ただし絶対防御はガード判定すら無効化するため、ガードと位置付けることはできないが。
- クエストクリアから帰還までの間でも効果は発動する。
剥ぎ取りの妨害を防ぐという地味に便利な役割もある。
- ちなみにこのスキルは、先述の通りディオレックスをモチーフとしたスキルである。
しかしMHF-Zにてアーマー剥離時のペナルティが
「被ダメージの増加」から「攻撃力ダウン」へと変更された結果、
ディオレックスが持つ特性*8とはやや合わなくなってしまっている。
一応放電咆哮と照らし合わせればまだ統合性は取れてはいるが、こじ付けに近い部分がある。