危険な生物に見られる派手な体色や紋様。現実世界ではスズメバチやサンゴヘビ等に見られる。
外敵に自分の存在や危険を知らしめるために敢えて目立つように進化した野生の知恵の一つ。
概要 
- 普通の生物はイャンガルルガのような戦闘狂ではないので、
生き残るためにはそもそも戦わないで済む生態である事が望ましい。
それを実現するためには「敵(または捕食者)になり得る生物に発見されない、または発見されても逃げられる」か
「発見されても相手が襲おうと思わないようにする」のどちらかである。
警告色を持つ生物はこのうち後者のパターン。
- なぜ戦闘を避けるために目立つ色にするのかと言うと
- 特異な体色で目を引く
- 突っかかってきた所を痛い目or嫌な目にあわせる
- 生き残りが子孫を残し、その際に「あの目立つ奴は危ないから手を出すな」という教育or遺伝的な継承がなされる
- まだ正体を知らない個体が現れる
- 1.に戻る
- 現実世界ではスズメバチやテントウムシ等、
小柄で毒あるいは悪臭を持つ者が警告色を利用する事がほとんど。
また「警告色を持つ生物には近寄らない」という性質を逆手に取り、
毒などが無いにも関わらず、有毒な動物の警告色に自分の体色を似せた生物も存在する。
要はハッタリである。
MH世界に見られる警告色 
- MH世界ではイーオスやフロギィなど、毒を持つモンスターが赤系統の派手な色をしている。
毒をもつことを外敵に示して身を守っていると考えられる。
また、生息地である火山や水没林では十分な保護色としても機能している。- 毒を持ちながら派手な体色というパターンは、現実世界の毒ガエルなどにも見られる。
MHのモンスターも現実世界の生物を参考にして創られているのだということがよく分かる事例である。
- ちなみに近縁種のランポスもかなり派手な体色を持っているが、
こちらは警告色ではなく、純粋に生活環境に適応した進化を遂げた結果として獲得した体色、
つまりは保護色であるとされている。
そもそも毒などの強力な武器を持たず、食物連鎖のヒエラルキーにおいて下位に位置する彼らは
警告色を持つ必要がなく、それどころかむしろ悪目立ちするためデメリットとなる。- 青い体色に黒い斑点、黄色い嘴と一見目立ちそうな外見ではあるが、
生物の色の見え方はそれぞれ違うので、場所によっては獲物や外敵の眼を欺く迷彩となる。
現実世界で例を挙げると、トラやパンダなどが人間からみれば派手な模様で擬態を行なっている。
- 青い体色に黒い斑点、黄色い嘴と一見目立ちそうな外見ではあるが、
- 毒を持ちながら派手な体色というパターンは、現実世界の毒ガエルなどにも見られる。
- ディアブロスもこの特徴を持っている。
ディアブロスは極めて危険な飛竜ではあるが、流石に生まれたばかりの子どもは非力である。
そんな子どもを守るために雌のディアブロスは気性が普段以上に荒くなる。
この時に体色も黒く変色し、自分が危険な存在である事を周囲の生物にアピールする。
この状態のディアブロスは本当に危険であるため、ギルドでは亜種として通常のディアブロスと区別する。
つまり、繁殖期で気が立っている雌個体こそがディアブロス亜種の正体である。
なので、ディアブロス亜種は厳密には亜種ではない。
- 普段は白い皮をしているギギネブラは、興奮状態になると毒腺が膨張・活発化して毒素が強まり、
身体を覆う体液にも毒素が混じった結果黒く変色する。
毒によって変色した表面と赤い裏面を合わせた色合いは、
まさに猛毒の危険生物といった所だろう。
最もそれ以前にギギネブラ自体があまり近寄りたくない位の化け物じみた見た目ではあるが。- なお、暗所では毒腺が光って見えるが、
これは「毒を使用する生物であることを誇示する警戒色の役割を果たすため」という説もあるという。
- なお、暗所では毒腺が光って見えるが、
- ギルオス種は黒い体に黄色いラインの走った、現実における警告色然とした警告色をしている。
大型モンスターどころか古龍をも縛りうるほど強力な麻痺毒を有するため理に適ってはいるが、
瘴気の谷に生息するモンスターには御構いなしとばかりに襲われることが多い。
- 吸蜜行動で体色を変化させるフォロクルルも、
体色の変化は外敵への警告色を意味している、とされている。
ただしこちらは異性に対する性的アピールも兼ねているようだ。
ちなみにヒプノックの雄も繁殖期に通常より派手な蒼色に染まるが、
あれは警告色ではなく雌に対する性的アピールが目的である。
同様に、近縁種のファルノックも性的アピール目的で派手な色をしている。
- リオレイア亜種は桜色と非常に目立つ色をしているが、派手な警告色という訳では無く、
ただ単に「派手だが強いから生き残ってしまった」だけだという*1。
そもそも本来警告色とは、上記のように外敵を遠ざけることに目的がある。
実際産卵期のみ桜色になるならともかく、生息圏におけるヒエラルキーの頂点に立つリオレイア亜種にとって
普段から桜色であるメリットは無いに等しい。
そもそも、リオレイアの生態によれば、リオレイアは生まれたばかりの子どもを巣に残し狩りを行っている。
夫のリオレウスが見回りをしているという事情もあるが、それなら別にリオレイアが目立つ必要は無い。
現実世界にはあまりない、飛竜という強力な存在であればこその体色と言えよう。- 警告色の話から脱線となるが、桜火竜などモンハン世界の派手な体色の亜種を説明できる理論としては
ハンディキャップ理論というものが存在する。
これは一見すると不利な配色や形体、習性などを持つ生物へ至った進化の理由を考察する理論であり、
生存競争に非効率で不利に見える要素であっても、
そのハンデを抱えた上で生き残る事が同種間での強さの誇示・証明となることで
性選択・性淘汰の上では有利に働き、一見して不利な形質が受け継がれて広まっていった、というものである。- ただ、開発陣のメタ的な事情としては「蒼」と「桜」は映えるだとか、
「金」の対はやっぱり「銀」だ、などと言ったある種安直な発想の産物である部分も大きいと思われる。
フィクションらしいいかにもな発想と、現実での理論が、うまい具合にマッチしている好例である。
- ただ、開発陣のメタ的な事情としては「蒼」と「桜」は映えるだとか、
- 警告色の話から脱線となるが、桜火竜などモンハン世界の派手な体色の亜種を説明できる理論としては
余談 
- 現実の人間社会においては、赤や黄色が警告色として使われることが多い。
赤は血や火といった「危険」を連想させることから、
黄色は太陽や灯を連想させ、尚且つ暗闇でも良く見える事で「注意」を連想させるからであるという。
また、赤は白、黄色は黒と組み合わされて「警告色」を構成する事も多い。
前者は道路標識の「止まれ」や「車両通行止め」、後者は工事現場の柵や危険物の移送標識などが有名どころか。- 人の目を引かせる、あるいは目に触れないようにこっそりと書き足すために、
文章内の一部分の色を変えると言う手法も人間社会では多用されている。
本Wikiの場合、重要な記述は赤文字、ネタ的な記述は銀文字などで書かれている場合が多い。
- 人の目を引かせる、あるいは目に触れないようにこっそりと書き足すために、
- 動物だけでなく、植物や菌類にも警告色を持つものがある。
理由は動物と全く同じである。
迷信として有名な「派手な色のキノコは毒」というものがあるが、
これは派手な色=警告色=毒持ちだろう、という事に由来している。
事実そのような毒を持つ派手な色のキノコはいくつも存在するのだが、
実際はそれ以上に地味な色の毒キノコも多い。
動物にも植物にも言えるが、主たる捕食者とそれ以外で毒性がまるで異なるというケースも多く、
警告色ではないから安全というのは、何の根拠にもならないと言える。