「チューブド・マグロ・ライフサイクル」

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登場人物

あらすじ

キョート・アンダーガイオンのオミヤゲ・ペナント工場で働く青年労働者、ヨシチュニ・ヒロシ。
彼はいつかアンダーのサイクルから抜け出し、観光業に就いて上層に行くのだと、未来に漠然とした希望を抱く典型的なマケグミであった。

その日の仕事終わり、ヨシチュニは野良鹿になけなしのネギトロ丼を取られそうになってしまう。ブティズム・ホーリーアニマルである鹿に下手な手出しは出来ない！
だが、その時やってきた大型サファリカーめいた武装車が鹿を乱獲。ネギトロは守られたものの呆然とするヨシチュニに、運転手は誘いをかけるのであった。
「ドーモ、簡単なアルバイトをしませんか？」

詳しい内容も聞かされず、金に釣られて武装車へと乗り込むヨシチュニ。先客は彼と同じような男達ばかりだが、一人だけ違う男がいた。
ギラ付いた目をしたターコイズモヒカン。興味を引かれたヨシチュニはアイサツを交わした。
「ドーモ、ヨシチュニです」「ドーモ……マサムネです」

マサムネと名乗るその男は記憶を失っており、残りの記憶を頼りにこれから向かう「バイト先」へ行ってみるのだという。
一体自分達はどこへ向かうのか？何をさせられるのか？流石のヨシチュニも不安に駆られ始める。
そして「バイト先」、ヨロシサン製薬の施設で……。

「ニィイイイイイイーッ！ニィイイイイイイーッ！」

アイエエエエエエ！鹿ナンデ！？コワイ！
まさかの鹿重点エピソード！ヘッズはセンベイ片手に刮目せよ！

解説

「リキシャー・ディセント・アルゴリズム」に引き続き、キョート・リパブリックの下層市民の目線から語られるエピソード。
「リキシャー～」のアナカ・マコトとは対照的な、「環状水槽のマグロめいた生活」を送るヨシチュニは非日常に接し、何を知るのか？
そしてキョートでも相変わらずのヨロシサン製薬が企む恐ろしい計画とは？キョートの暗部がまた一つ明らかとなっていく。
第2回エピソード人気投票では21位、物理書籍版第2部エピソード人気投票では16位タイをマークしている。

物理書籍版では「キョート殺伐都市#3：荒野の三忍」に収録。