◆忍◆ ニンジャ名鑑#0072 【ザルニーツァ】 ◆殺◆
過冬の凄腕のニンジャ。彼女が装着するニンジャ専用外骨格装束はカタナ社の試作品で、桁外れのカラテ伝導率と剛性、プラズマ武装を使用者にもたらす一方、非ニンジャやサンシタが装着すればたちまち死亡するほどの代償を強いる。
登場エピソード
「この地は保障する。お前は処刑する」
「"海のほとり孤児院"」「確かに敵ばかりだったろうな」
人物
- ロシア系ヤクザクラン「過冬」に所属する女性ニンジャ。過冬の首領シンウインターの敵を排除する上級戦士「ワイズマン」の一人。
- 冷静沈着な性格の持ち主であり、常に任務の遂行を優先する。敵対者には無慈悲だが、邪悪な行いに喜びを見出すことはなく、末端のヤクザニンジャとは一線を画するストイックな戦士である。
- 任務からの帰還直後であろうと、シンウインターの一声で速やかに新たな任務に従事する様は、さながら無感情の機械めいている。
- 作中でも、あるニンジャから皮肉めいて「ワーカホリック」と評されている。
- 作中の描写から、下級のニンジャを使役・処罰する権限を与えられている模様。その冷徹なパーソナリティゆえか、ブルハウンドやラピッドファイアからは疎んじられていた。
- 彼女はシンウインターの実の娘である。本名「オリガ」。
- 年齢はシーズン2の時点で「20か、そこら」とされる。
- テッポダマ時代のシンウインターの情婦であった市井のオイラン・ユーリアが人知れず彼女を出産し、「海のほとり孤児院」に捨てられる。間もなくユーリアは病死し、彼女はそのまま孤児院で暮らしていたが、やがて己の実子が孤児院にいることを知ったシンウインターに引き取られた。
- 「ザルニーツァ」の名は、シンウインターとの初対面時に名付けられたものである。
- その後も父の下、同じワイズマンのサイグナスにカラテの手ほどきを受け、カタナ・オブ・リバプール社の試作兵装を賜るなど、厚い寵愛を受けてきた。
- 幼少期の経験から「家族」に拘るシンウインターにとって、彼の血を引くザルニーツァは啓示とも言うべき存在であり、一際強い執着を抱いている。しかし、彼がザルニーツァに求めるのは、父のために戦う「戦士」としての姿であり、真っ当な愛情を注いでいるとは言いがたい。
- その歪な親子関係を知ってか知らずか、サイグナスやスノーマンは彼女を気にかける素振りを見せている。
外見
- 長身。
- 後述のイサライト・アーマーに身を包む。戦闘時は身体がアーマーに締めつけられ、痩せ細ってすら見えるシルエットとなる。
- アーマーには過冬のエンブレムが刻印されている。
- 顔は覗き穴のない無貌のフルフェイス・メンポに覆われており、表情が読み取れない。
- アーマーの下の肉体は鍛え上げられ、新旧の傷にまみれている。
- 美しい金髪の持ち主。メンポを脱いだ際に髪がこぼれ、風になびく描写があることから、髪は伸ばしている模様。
- その目は氷のように冷たく青い。
元ネタ・考察
- ザルニーツァ(Зарница)はロシア語で「稲妻」「雷光」といった意味。
- 連載上において、ニンジャネームがロシア語のニンジャは彼女が初である。
ワザ・ジツ
- カラテのワザマエは非常に高く、ニンジャスレイヤーをして僅か二度の攻防で「只者ではない」と警戒せしめるほど。また、要所での状況判断も的確である。
- シンウインターやワイズマンの面々も彼女の実力には一目置いており、「誰もが認める恐るべき戦士」との評も見られる。
- 後述のイサライト・アーマーによる高速戦闘は、ソウカイヤのシックス・ゲイツ三人を翻弄できるほどの敏捷性を誇る。さらには「キリングフィールド・ジツの兆しを読み、サップーケイ空間に引きずり込まれるよりも早くジツの間合いから離脱する」という、驚くべき芸当も披露している。
- ドライビングテクニックも一流であり、モーターサイクルを巨大な武器の如く扱う様は、地の文から「人車一体」と評された。
イサライト・アーマー
- カタナ・オブ・リバプール社の試作品であるニンジャ専用外骨格装束。カラテ伝導率が極めて高い企業秘密合金で作られており、防御時には比類なき剛性を発揮する。
- 初出の「コールド・ワールド」では当初「イーサライト」と表記されていたが、ニンジャスレイヤープラスの加筆修正版にて「イサライト」に変更され、以降も同様の表記となっている。
- 生物的かつ機械的な鱗(スケイル)めいた装甲を重ねたニンジャ甲冑であり、頭から爪先までを覆う。前述の通り、フルメンポに覗き穴はなく、有機モニタを通して外部を認識する仕様となっている。
- 「美しいが、どこか邪悪な印象をもった鎧」とは地の文の弁。
- 平時は通常の甲冑だが、戦闘時は「アサルトモード」として、着用者の身体を拘束具めいて極限まで締めつける。この形態では、装甲自らが筋肉めいて力を生み出し、例え着用者が骨折しても戦闘能力を維持する。
- ただし、アサルトモードでの長時間の戦闘はアーマーがオーバーヒートするリスクを孕んでおり、これを回避するためにはアサルトモードを解除して装甲から蒸気を排出する必要がある。
- アーマーの拘束はザルニーツァをして極度の苦痛を感じるほどであり、着用者には相応のカラテが求められる模様。名鑑によると、非ニンジャやサンシタニンジャが装着すればたちまち死亡する代物であるとのこと。
- ニンジャスレイヤープラスによる解説はこちら。
プラズマ・クナイ・ダート
- 恐るべき高熱を発するクナイ・ダート。本文中では「プラズマ(・)クナイ」と略されることが多い。
- 名鑑によると、イサライト・アーマーを装着することで使用可能となる武器であるらしい。
- 投擲武器として扱うだけでなく、近接戦闘でも二刀流の形で用いる。
- 二刀流のため攻撃回数は二倍であり、通常であれば素手に対するカラテ上のアドバンテージは100倍近いとは地の文の弁。カラテ算数ナンデ!?
- また、投げたクナイを電磁力を用いて手元に引き戻し、クナイを破壊しようとした相手に隙を生じさせるという芸当も見せている。
インテリジェント・モーターサイクル「シグルーン」
- ザルニーツァが騎乗するバイク。イサライト・アーマーと同様に、カタナ社の技術の粋を集めたワン・オフ・プロダクトであり、走行速度は666キロにも及ぶ。
- ニンジャスレイヤーらの愛機「アイアンオトメ」と同じく、車体に搭載されたAIにより自律走行し、乗り手との連携攻撃を仕掛けることが可能。
- また、UNIX音声を発する機能が備わっており、判断が下せないような状況では「理解不能」と述べる。不憫カワイイ属性持ちな……?
- シグルーン(Sigrún)とは、北欧神話におけるワルキューレ(戦乙女)の一人。
ソナエの鎧
- サツガイに強制的に付与されたソナエ・ニンジャクランのニンジャソウルに由来する、超自然の赤熱する鎧。それまで彼女が装着していたイサライト・アーマーがソウルの力で歪められたものであり、UNIXライトを亀裂から明滅させつつも、まるで甲殻生物や溶岩めいた有機的に波打つフォルムをしている。
- 鎧は自己修復する性質を持ち、砕かれたり引き剥がされたりしても、即座に再生を開始する。
- また、両手を通して相手に凄まじい熱を送り込んだり、背中やアキレス腱の辺りから超自然の火を排出し、相手を押し込む力を増すことも可能。
- シーズン5では、素顔にダークスーツの姿で活動している。
- スーツの下にはボディアーマーを装着しており、戦闘時は己のカラテを瞬時に伝導させ、プラズマ駆動の火を入れる。
- 新たな武器として、タント・ダガーを二刀流で用いる。刃の表面にアーマーの駆動プラズマを纏わせることも可能。
- プラズマ・クナイも引き続き使用している。
- ソナエ・ニンジャクランのソウルの力も健在。「スレイト・オブ・ニンジャ」では、致命部位に装甲をピンポイント生成し、銃弾を留めるワザを見せている。
ストーリー中の活躍
- 第4部シーズン2の「コールド・ワールド」にて初登場。ホワイトアウトとレックメイカーの後詰として控えており、二人が爆発四散した直後、ゾーイを捕らえるべくシルバーキーの庵を強襲する。
- 道中でニンジャスレイヤーと切り結びつつ彼を追い抜き、シュギ・ジキの間へと踏み入る。そこでシルバーキーの罠に嵌ってしまうが、取り乱しもせず交戦し、これを難なく打ち破る。そして彼を餌にゾーイを誘い出したが、彼女には端からシルバーキーを見逃すつもりはなく、ゾーイをクローンヤクザに拘束させた後、彼の心臓をクナイで突き刺した。
- 遅れて現れたニンジャスレイヤーに対しては、狡猾にも「ゾーイを助けてシルバーキーを見殺しにする」か「シルバーキーを助けてゾーイを攫わせる」かの二択を迫り、彼が後者を選択したためゾーイを確保し、そのまま帰還を果たした。
- 「ライフ・アフター・デス」では、ゾーイをホテル「雪兎」に連行し、見張り役を下級のニンジャ達に任せた後、ソウカイヤによるカジノ襲撃事件への対応に出撃。ヴァニティ及びインシネレイトと会敵し、彼らの無法なケジメ要求にカラテで答える。
- ソウカイヤ側にホローポイントも加わり三体一という数的不利な状況に置かれるも、全く意に介さずイクサを優位に運ぶ。しかし、戦闘中にイサライト・アーマーのアサルトモードが解除されたため、離脱するシックス・ゲイツへの追撃は断念した。
- 「ハート・オブ・ダウントロッデン・ソウルズ」では、ワイズマンを含む過冬のニンジャ達を次々と殺す脅威となったニンジャスレイヤーと再戦する。
- テックとシグルーンの力を十全に活かしたカラテで激戦を繰り広げるも、最終的にはアラシノケンめいた連続攻撃を受け敗北。イサライト・アーマーも半壊し、カイシャクを待つのみの状態にあったが、スノーマンが救援に現れたことで辛うじて命を拾った。
- このイクサの結果、ニンジャスレイヤーは奇しくも先代と同じくインテリジェント・モーターサイクルを敵から強奪することとなった。
- このイクサの結果、ニンジャスレイヤーは奇しくも先代と同じくインテリジェント・モーターサイクルを敵から強奪することとなった。
- 「ドラゴン・インストラクション」の時点では先端治療を受けて復帰を果たしており、かつての自室に軟禁されているゾーイのもとを訪れる。そして彼女に反抗を止めるよう諭したが、当然ながら拒絶されてしまう。
- その最中、突如発生した怪現象を前にゾーイを部屋から連れ出すが、カシマールとシンウインターに見咎められる。ゾーイをサツガイに譲り渡すと語ったシンウインターに対して、自身がゾーイに抱いたシンパシーから反抗するも、彼の強大なカラテには敵わずねじ伏せられてしまう。
- その場に捨て置かれ、頭を冷やした彼女はゾーイへの同情と己の未熟を嫌悪し、シンウインターの傍に控えていたが、そこに現れたサツガイにゾーイが取り込まれる様を目の当たりにして凍りつき、そのまま新たな力を得たサツガイにニンジャソウルを付与される。
- 彼女にどのソウルが宿るかはランダムだったようだが、サツガイは「お前にふさわしいソウルが当たったと思う」と評した。
- 彼女にどのソウルが宿るかはランダムだったようだが、サツガイは「お前にふさわしいソウルが当たったと思う」と評した。
- 「フリージング・フジサン」後半及び「アルター・オブ・マッポーカリプス」では、同じくソウルを与えられたミギとヒダリ、そしてリアルニンジャと化したシンウインターと共にニンジャスレイヤー達を待ち受け、最終決戦を繰り広げる。
- ニンジャスレイヤーのフォローに向かおうとしたサツバツナイトの前に立ちはだかり、ソナエの鎧の力で互角に渡り合うも、彼の決断的なカラテに次第に押され始める。それでも必死に戦いサツバツナイトを追い詰めたが、狙い澄ましたタイミングで放たれたサツキ・ジキツキを顔面に食らい倒れる。
- 砕かれたフルメンポはすぐさま再生を始めようとしたが、これまでのイクサを通して芽生えた父への疑念と反抗心からか、彼女は己に押しつけられたソウルに抗おうとする。だが、サツバツナイトらを相手取ったシンウインターからニンジャスレイヤーの討伐を命じられ、無理矢理心を抑えつけて彼と三度目のイクサを開始する。
- 己の現状への積もり積もった怒りを八つ当たりめいてニンジャスレイヤーにぶつけるが、表出したナラク・ニンジャに嘲笑われ一蹴される。それでもなおイクサを続けさせようとする父とソウルの力を彼女はついに拒絶し、自らフルメンポを引き剥がしたのであった。
「なんとバカバカしい事だろう」ザルニーツァは呟いた。彼女自身にも理由の分からぬ笑みが浮かんでいた。
- 最後は鎧の再生能力を捨ててニンジャスレイヤーに挑むも、以前の決着を彷彿とさせる二段蹴りを食らい敗北。そしてシンウインターの死によってイクサは決着し、氷の間が崩壊する中で意識を失ったまま地底湖へ落ちていった。
- エピローグにて、ガーランドに救助され一命を取り留めたことが判明。母の墓参りをするチバの姿を遠くから見届ける姿が描かれたのを最後に、シーズン2における彼女の物語は幕を閉じた。
- シーズン5の「ステップス・オン・ザ・グリッチ」にて、アルカナム・コンプレックス社のエージェントとして再登場を果たす。
- 「スレイト・オブ・ニンジャ」では、ビル・モーヤマによる最終試験を受け、社に採用される一幕が描かれている。
- 「スレイト・オブ・ニンジャ」では、ビル・モーヤマによる最終試験を受け、社に採用される一幕が描かれている。
- 「ジ・インターナショナル・ハンザイ・コンスピラシー」では、アルカナム社の最大機密である「月の石」や機密フロッピーを盗み出したブギーマンの捕獲作戦に参加する。
- ダイフク・ビルディング内でのブギーマンとの初戦では圧倒されるも、駆けつけたビルのインターラプトに助けられ、辛うじて命を拾う。しかし、味方のエージェント達は戦死ないし重傷を負い、ブギーマンの撤退も許してしまった。
- その後はビルやジョンと共に、次にブギーマンが現れると目される、カタナ社が開催した博覧会「マジェスティック・エキシビション」の二階オークションハウスに潜入。そこでブギーマンと再び遭遇するも、ハンザイ・コンスピラシーやサンズ・オブ・ケオスの介入により会場は大混乱に陥り、その最中に月の石をペイルシーガルに奪取されてしまう。
- 彼女は会場から脱出を図るブギーマンをビルと共に追うが、そこにニンジャスレイヤーが現れブギーマンと交戦する。イクサの趨勢を見定めようとする中、ブギーマンの攻撃に巻き込まれかけるも、ビルに身を挺して庇われたことで負傷を免れる。
- この際、ビルは彼女について意味深な発言を残している。
- 最終的にブギーマンはニンジャスレイヤーに倒されたが、爆発四散と同時にこれまで盗み出してきた無数のレリックをネオサイタマに撒き散らしたため、機密フロッピーの方も未回収に終わってしまう。直後、本格的にカタナ社との企業紛争に乗り出したロクハラの無差別攻撃を避けるべく、彼女はビルを抱えて離脱していった。
- 「トレイス・オブ・ダークニンジャ」では、ブギーマンに汚染されたレリックを携え移動するニンジャスレイヤーのもとにビルと共に現れ、同じタイミングでニンジャスレイヤーと接触したクルタナを牽制した。
- ビルとクルタナのやり取りの裏で、彼女は企業人としての立場を一時離れ、ニンジャスレイヤーにシトカでの件について礼を述べたのであった。
- ビルとクルタナのやり取りの裏で、彼女は企業人としての立場を一時離れ、ニンジャスレイヤーにシトカでの件について礼を述べたのであった。
- 「サイレント・ナイト・プロトコル」では、依頼を受けて99マイルズ・ベイへと向かったニンジャスレイヤーを尾行していたが、そこでペンドゥラムらによる包囲攻撃を受けた彼に独断で加勢し、見事な連携でアンタゴニスを討ち取った。
一言コメント
- レリックという意味では鷲の一族の話題も外せんしなあ -- 2024-05-23 (木) 13:53:40
- ソナエ・ニンジャソウルはまだ持ってるのかね? -- 2024-09-12 (木) 23:00:19
- せっかく毒親から独立してキャリアウーマンになったのに胡乱な存在とばかり戦わせられる -- 2024-09-13 (金) 01:49:50
- そのうち色んなしがらみから解放されたという証としてマスラダとコトブキには警戒され、タキとザックには鼻の下を伸ばされながらピザタキに偵察って程で良いから食べに来て欲しい。 -- 2025-01-21 (火) 12:35:58
- ほんとなんであの毒親と組織で育ってこんなまともな人格になったんだろう… -- 2025-01-30 (木) 20:33:34
- 結構マスラダともいい感じの関係になれそうで何より ソナエのジツも順調に使いこなせてるね -- 2025-01-30 (木) 23:35:52
- 鎧を纏う能力でますますくっ殺系女騎士に。 -- 2025-01-31 (金) 17:40:46
- ドーモ、アルカナムのボンクラ=サン…いくら敵とはいえそこまでこき下ろされる謂れはない! -- 2025-02-02 (日) 11:13:57
- まさかのツンデレ・ワクでのヒロインレース参戦とは…あとはタカビシャオジョウサマ・ワクで参戦するであろうフローライト=サンもいるしニチジョウイヤシケイ・ワクのコトブキ=サンは油断ならぬ状況に追い込まれたのでは? -- 2025-02-04 (火) 14:41:58
- ↑「カイ?」アユミは光った。、、、実際コト&ザルはマスラダの胸の内の彼女を知ったら静かに諦めそうだけどフロライはその気になったら色々無神経にやらかして玉砕しそう。 -- 2025-02-07 (金) 08:58:37