【サイモン】

Last-modified: 2024-04-05 (金) 20:14:07

概要

シリーズに何度か登場するキャラクター名。
それぞれは全く別の人物であるが、剣を武器に戦う前衛タイプのキャラという共通点がある。
リメイク版DQ5とDQ10オンラインにはこの名前を与えられた【さまようよろい】【仲間モンスター】が登場しており、やはり剣をメイン武器に戦うキャラである。こちらの詳細はそれぞれ【サイモン(仲間モンスター)】DQ10大辞典:【さまようよろい(仲間モンスター)】を参照。
 
DQ11ではDQ4の【武術大会】を元ネタとした【仮面武闘会】が開催されるが、【ビビアン】と女性同士のコンビを組むためか、名前をもじった女戦士の【サイデリア】が代わりに登場している。

DQ3

【サマンオサ】出身の【勇者】。しかし、ストーリー上では既に故人である。
NES版での名前はSimon。
 
【ネクロゴンド】の火山を噴火させる宝剣【ガイアのつるぎ】を所有していたが、サマンオサには【バラモス】配下の【ボストロール】が送り込まれていた。
ボストロールは【サマンオサ王】になりすまし、勇者の芽を摘むため、策略によりサイモンに無実の罪を着せて捕らえる。
サイモンは【サマンオサ東のほこら】右側の【旅の扉】に追放され、【ほこらの牢獄】内で獄死・白骨化するという悲惨な最期を迎えることとなる。
 
死してなおサイモンの【たましい】は、抑えきれない無念からほこらの牢獄に留まり続け、主人公たちに

*「わたしは サイモンの たましい。
わたしの しかばねの そばを
しらべよ……。

と伝える。こうして彼の屍のもとにあったガイアの剣は新たなる勇者へと受け継がれ、世界を救う一助となった。
 
もし【アリアハン】がバラモスに目をつけられ、サマンオサと同様に偽物の王を送り込まれていたら、【オルテガ】や主人公がサイモンと同じ目に遭っていたかも知れない。
特に、主人公が同じ目に遭っていた場合は、そこでDQ3の世界はジ・エンドである。そう考えると、バラモスの世界制覇はあと一歩のところまで来ており、相当な危機であった。
 
しかしこれほどの重要アイテムをどうやって牢獄へ持ち込む事ができたのだろう。またもしサイモンがこの剣の用途を知っていたなら、なぜ彼の魂は主人公たちに使い方を教えなかったのか。疑問はつきない。
 
ちなみに、サマンオサでは息子が彼の行方を捜し続けている。
また、ゲーム中ではアリアハンの勇者たるオルテガとの関係には特に言及されないが、下記の関連出版物では「オルテガの友人」という設定で統一されている。

リメイク版

英語版での名前はGBC版ではNES版と同じくSimon、スマホ版以降ではSimão。
息子にガイアの剣を持った状態で話しかけると、特別なセリフを言う(ただし袋に入れた状態ではダメ。誰かに持たせておくこと)。
話しかけずにガイアの剣を【火山】に投げ入れると聞けなくなる……わけではなく、リメイク版では【謎の洞窟】の宝箱から2本目のガイアの剣が手に入るので、そちらでも可能。
 
一方、サイモン本人の魂はFC版と同様セリフが変わることなく、そして成仏することもないまま彷徨い続ける。
【エリック】とはえらい違いである。

知られざる伝説

エピソード「勇者サイモンの悲劇」の主人公。
オルテガと合流して【バラモス】討伐に向かう予定であったが、ボストロールによって城下町の住民全てを人質に取られて脅され、ほこらの牢獄に送られたという。

ゲームブック

魂として登場。原作ゲームと違って成仏する。

小説版

海賊の頭領オルシェ曰く「オルテガと兄弟のような男」。
九ヶ国同盟会議の際にサマンオサ王の護衛としてアリアハンを何度も訪れていた。
オルテガがバラモス打倒に旅立つ際に途中で合流する予定だったが、ボストロールの命により牢獄送りにされたためそれは叶わなかった。
魂として登場しパーティにガイアの剣を与えると、やはり成仏する。
 
また妻子も登場。妻の名はサリーヌ、息子の名はサザル。
ゲームでの息子は成人だが、サザルはまだ幼い。
一方妻は30代で、元は城に奉公していた。

CDシアター

声優は田中一成。なお、サリーヌの声優は南場千絵子。
オルテガが妻である勇者アレルの母親に、幾度も彼のことを語っていたのだという。
こちらでは、ボストロールの台詞からボストロール本人に直接殺害されたと思われる。
ネクロゴンドにて行き詰まったアレル一行。彼の魂が封じ込められたガイアの剣が光り始め、彼がオルテガに宛てたメッセージをアレルに語りかける。
それはこの剣を火口に投げ入れるよう促すメッセージなのだが、このとき

「我が名はサイモン、【サマルトリア】のサイモン」

と言ってしまっている。最初の2文字しか合っていない。
当然ながら、DQ3の世界にはまだサマルトリアは存在しない(まして【アレフガルド】ですらないし)。
単に脚本が間違えただけなのだろうが、収録時はもちろんその後の音声編集や最終チェック、マスタリング等の行程で複数人のスタッフが幾度もこの音声を聞く機会があっただろうに、それら全てでスルーされ発売されてしまったこととなる。
此処まで豪快なミスを素通しにしてしまったある意味スゴイ現象である。
もっとも収録終了後に判明したのであれば、再録には無視できない超過コストが発生するうえ、スケジュールの都合などで修正する機会にも恵まれなかったであろうことは想像に難くない。

DQ4

第二章の【武術大会】4回戦の対戦相手。
NES版での名前はSampson。
 
【ピサロナイト】と全く同じ、緑色の甲冑を身にまとった騎士の姿。
つまり【さまようよろい】系統の色違いで、【ミスター ハン】【ラゴス】【ビビアン】のように専用の人間グラフィックが用意されているわけではない。
フィールド画面での歩行キャラは【アーマー】タイプの戦士。
鎧を着込んだ戦士という点では同じだが、こちらは色がピンクなので他の出場メンバーと比べると違和感が大きい。
控え室には彼らしき人物がいるが、同一人物なのか単にシンボルを流用しているだけの別人なのかは不明。
もし彼なら、まともな人間キャラであるとわかる。
 
行動パターンは通常攻撃がほとんどだが攻守共にステータスが高く、特に攻撃力58に対して守備力は104もある。
たまに【やくそう】でHPを回復することもあり、会心の一撃が発生しないと長期戦は免れないだろう。
同大会の相手としては、運が絡む【ベロリンマン】を除けば最も苦戦する敵。
強いて弱点を挙げるなら素早さが対戦相手中最低なので、ほとんどの場合で先手を取って戦いを進められることだろう。
 
勝利すればラゴスやビビアンと同様に薬草を落としていってくれる。
次の相手のベロリンマンが強敵なので最低でも薬草をひとつは残し、ドロップと併せて計二つ以上を持った状態で決勝に臨みたいところ。HPが減っている場合は戦闘後のタイミングでやくそうを使い試行回数を増やしておきたい。
 
FC版当時は【ドラゴンクエスト4コママンガ劇場】の2巻に【リック】がサイモンに変装するというネタが描かれたこともあった。

リメイク版

配色が薄めの紫色へ変更になり、ピサロナイトと差別化された。
DS版以降の英語版での名前は若干変わってSamsonになった。
 
さまようよろいなどの色違いであるが【モンスター図鑑】には掲載されない。
【公式ガイドブック】には彼を描いたイラストも掲載されているが、そちらではゲームと異なり頭に羽根飾りを着けるなどより騎士らしいデザインになっている。
 
また、のちに【移民】としても登場する。前述のリックの変装説は否定されたことになる。
【アリーナ】がパーティにいるときのみ出現し、移民カテゴリは「戦士」。
ちなみに、移民カテゴリの中にはさまようよろいのグラフィックの【アーマー】も存在するが、サイモンは「戦士」である。
武術大会でアリーナに負けてからは会う人ごとに「サントハイムのアリーナ姫は魔物よりも恐ろしいから気をつけろ」などと吹聴していたが、それを本人を前にして言ってしまったものだから大慌て。
一転してへりくだった態度になり、逃げるように紹介された【移民の町】へと走り去ってゆく。
 
「アリーナ姫に紹介されたから」という理由から渋々移民の町に住んでいる様子で、会いに行っても微妙な本心が透けて見える。
彼の中でアリーナは相当トラウマ的な人物となっているようだ。
またアリーナがパーティーにいる状態で話しかけると、彼女から再戦を持ち掛けられたようで「武術大会でやられた際の傷が治っていないから」と拒絶する。
本当に治っていないのか、それとも再戦を断るためにウソをついたのかは不明。

ドラゴンクエストIV ワールド漫遊記

「開催!! モンスター武術大会」というエピソードに登場。【エンドール】の王宮に仕える騎士である。
【エンドール王】がモンスター限定の武術大会を開き、エンドールの宝剣を商品としてしまったために、モンスターに宝剣を与えてはまずいとの陳情を受けたサイモンは再びフルアーマーをまとい、その鎧をピンクに染めて【キラーアーマー】として出場する。
しかし、決勝で【鉄の爪】を装備し、尻尾にリボンをつけた【虎おとこ】に敗北してしまう。
その虎おとこの正体は、アリーナに武術の薫陶を受け、ぬいぐるみを着て出場していたエンドールの【モニカ】であった。
アリーナ同様の力試しに加えて、宝剣を守るために出場していたらしい。
サイモンはフル装備で二度も女、しかも双方共に一国の姫に敗北するという失態をおかしたことになるが、相手がモニカだと知ってわざと負けたと噂された。
サイモンはそれを否定したが、それがますます噂の真実味を高める結果となり、彼の株は上がる一方のよう…というハッピーエンドになっている。

小説版

ラゴスやビビアン共々「敵ではなかった」の一文で片付けられてしまった。
もちろん、実際は超強敵なので、ゲームでは油断しないように。

ゲームブック

大会会場の控室でアリーナと会話するシーンがある。
生真面目な性格で、アリーナは「【クリフト】と似たようなタイプ」と評した。
小説版とは真逆にベロリンマン(とミスター ハン)の出番が削られているため二章最後の敵となり、ラゴス、ビビアン戦でじりじりとダメージを蓄積してきたアリーナをあと一歩まで追い詰める。

ヒーローズ2

アリーナ&クリフト限定クエストにて【カンダタ】にスカウトされ、「おぬしたちに恨みはない...が、斬らせていただく」というセリフと共に登場する。
外見は緑色で極めて高い攻撃力と守備力を持ち、厄介な瞬間移動斬りを使ってくる強敵で…というかまんまピサロナイトと同じである。
戦闘後は死亡せず撤退してしまう。
DQ4の第2章を思い出させる嬉しいファンサービスではあるのだが、リメイク版DQ4のサイモンとは全く性格が異なるので同名の別人だろうか。

DQMSL

DQ4コラボイベントの武術大会でたまに登場する。
さまようよろい系列のグラフィックだが人間であるので【????系】。????系特効の特技があると有利になる。