本来は、「神事・祭事・仏事・礼式など、特定の作法で行われる行事(あるいは作法そのもの)」という意味。
転じて、特定の事柄において(実行する意義が無いとしても)形式的に毎度行う
ぶっちゃけ面倒な行動や作業のことを「儀式」と揶揄することがある。
特に、やたらと仰々しい動きを繰り返すようなものがそう呼ばれやすい。
モンハンにおける「儀式」 
- モンスターハンターでは、アクション面での武器種ごとの本領発揮までの準備、
その中でも時間や手間がかかる物が該当。
モンハンでの発祥は「MHW以降の大剣の真・溜め斬りを手早く出すために必要な前動作」だが、
現在では「強化状態を持つ武器種での、強化状態に至るまでの作業」を儀式と呼ぶことが多い。
否定的な意味合いが強いので、使用には注意されたし。
- 一部クエストやストーリー内イベントなどで触れられる
「本来の意味での儀式」については本項では割愛とする。
MHW以降の大剣における概要 
- MHWの大剣は真・溜め斬りの威力がずば抜けて高く、それ以外の威力が低いため
火力を出すためにはできるだけ真・溜め斬りを連発することが求められる。
しかし、真・溜め斬りはコンボルートの最後にしか出せないアクションなので、
溜め斬り→キャンセルしてタックル→強溜め斬り→キャンセルしてタックル→真・溜め斬り
という短縮コンボが主流となった。
とはいえ、その短縮コンボですら結構な手間なため煩わしく感じるプレイヤーは多く、
過去作ではシンプルな抜刀斬りメインの戦術が可能だったことから、
このような手間を増やしただけの調整に対する否定的なニュアンスを込めて、儀式と呼ばれるようになった。- 睡眠中のモンスターの弱点に真・溜め斬りの2段目のみを当てるべく、
位置調整を含めてアレコレと動く様子などは、生贄を捧げる儀式の作法めいている。 - MHW:Iでは強化撃ちの登場でルートを大幅に短縮できるようになり、
儀式がとやかく言われる事は少なくなっている。
- 睡眠中のモンスターの弱点に真・溜め斬りの2段目のみを当てるべく、
強化状態を持つ武器種における概要 
- 特定のアクションを挟むことで自身を一時的に強化できる武器種の中で、
強化状態への移行・および維持において時間や手間がかかるタイプが「儀式」と揶揄されることがある。
- 儀式と言われる理由として大きいのは、
- 「基本的に強化状態>未強化状態であり、強化状態を維持しない理由が無いため
実質強化状態の維持一択(極端に言えば義務)となってしまう」 - 「(作品にもよるが)強化状態を維持する前提でパラメータが調整されるため、
強化状態を維持しなければ(主に直近の過去作と比べて)火力が見劣りしてしまう」
- 「基本的に強化状態>未強化状態であり、強化状態を維持しない理由が無いため
- 特に後者は「デバフ解除」と称されることもあり、
発売前の告知ではあたかも新要素(新アクション)のように見せておきながら、蓋を開けてみれば
その新要素を活用してやっと火力が元に戻る…ということが
シリーズを通して度々繰り返されており、雑な調整であるとして批判の声が多い。- 商業的な観点から言えば、新作の目玉要素として無理にでも新要素(新アクション)を
追加しなければインパクトに乏しくなってしまう、というのは納得できる話である。
しかし、その要素がモーション値の調整というただの数値いじりで帳尻を合わせられ、
そのしわ寄せとしてユーザーに「儀式」が押し付けられるのであれば
不満の声が上がるのもまた当然と言える。
糞マップと同様、開発側の事情とユーザーの希望の落としどころが見つけにくい問題と言えよう。- 「シリーズごとに新要素が増えていけば、いずれプレイヤーの火力がインフレしてしまうので
どこかでモーション値を下げる必要がある」という点で視れば、弱体化も順当といえるのだが
問題なのは、かたやある武器は新要素ありきで火力を減らされたのに対し
かたや別の武器は儀式無しで前作と同等な火力を維持している(もしくは強化される)という
歪なバランス調整が度々起こっている点である。
こうなると弱体化された側が他の武器に追いつくためには儀式が必須となり、
こうした調整は使い手から不満の声が上がることが多い。
- 「シリーズごとに新要素が増えていけば、いずれプレイヤーの火力がインフレしてしまうので
- 商業的な観点から言えば、新作の目玉要素として無理にでも新要素(新アクション)を
- 「儀式」持ちの代表格がチャージアックス。
専用のビン、MH4Gからは属性強化、MHWでは更に剣強化、MHW:Iでは更に更に斧強化と
最終的にビン+三種類もの強化状態を管理する必要がある。
MHW:Iでもこれらを全部維持しなければならない訳ではないが、
少なくともビンを管理した上で属性強化と斧強化の二種類(妥協しても片方)を維持することが推奨される。
斧強化状態はビンの消費が激しく、頻繁に補充が必要になるのも煩わしく感じられる要因の一つであろう。
MHRiseでは剣強化と斧強化はどちらかしか選択できないようになったが、いずれにせよ
属性強化と併せて二重の強化を維持する必要があり、煩わしさはさほど変わっていない。- 強化状態に移行するためのアクションがどれもこれも扱いづらいというのも問題点。
元々チャージアックスの動作は癖の強いものが多いのだが、上記の強化アクションは殊更隙だらけで
特にゲームスピードが上がった昨今の環境では実戦に組み込みにくい。
そのため安全策として度々モンスターから離れて各種強化を行う様子が
傍から見れば「儀式」と揶揄されるようになったわけである。
- 強化状態に移行するためのアクションがどれもこれも扱いづらいというのも問題点。
- MHP2Gまでの狩猟笛の演奏は、専用のモードで10~20秒かけて行うものだった。
演奏効果は短時間で切れるので、クエスト開始時や接敵前はもちろんのこと
モンスターがエリア移動したりスタンしたタイミング毎に演奏し直す必要がある。
まさしく儀式そのものだが、それ前提で作られた武器だからか目立った批判はなかった。
それ以前の問題だったとも言う。- しかしこの仕様がゲームのテンポを悪化させるのは明らかであり、
MHP3での再登場からは攻撃と譜面の作成が一体化したシステムへと改善されている*1。
さらにMHRiseでは一新され、演奏アクションを経ずとも旋律効果が発動するようになり
扱いやすくなったと評判。儀式から解放された一例と言える。
- しかしこの仕様がゲームのテンポを悪化させるのは明らかであり、
- 太刀はMH3から練気ゲージのオーラが追加されたのだが、維持前提で火力が減らされている*2、
トリガーとなる気刃大回転斬りは出すまでに時間がかかるうえ隙だらけで火力も高くないと散々な有様であり、
現在で言う所の儀式そのものであった。
それどころか当時はひるみ軽減なんて便利なスキルは存在しなかったため、
マルチでは気刃大回転斬りが他人を転倒させてしまうことも多く、
「儀式を優先して他人に迷惑をかける」か「周りに配慮して儀式を封印する(弱体化を受け入れる)」かの
二択を迫られるという、非常に苦しい境遇だった。
他人を巻き込まず的確にオーラを強化していく達人もいたが、まあ例外である- MHX以降はオーラ周りにテコ入れがなされていき、見切り斬り→気刃大回転斬りのコンボを皮切りに
オーラ色を上げること自体のハードルがどんどん低くなってきているため、儀式と嘆く声は少なくなった。
そしてMHW以降は兜割や水月の構え、威合などオーラを消費して放つ高攻撃力の大技が追加されてきているため、
もはやオーラは維持するのに苦労するものではなく、自ら消費するものに変化してきている。
- MHX以降はオーラ周りにテコ入れがなされていき、見切り斬り→気刃大回転斬りのコンボを皮切りに
- MHRiseのガンランスでも、鉄蟲糸技の「地裂斬」が儀式と呼ばれている。
これは、MHRiseではMHWにあった上位補正(砲撃のダメージ1.2倍)がないことと、
地裂斬で得られるバフが「砲撃の威力を1.2倍」、つまりMHWの上位火力に並ぶこと、
また効果時間と翔蟲ゲージの回復時間がまったく同じであることから
「地裂斬バフの維持が前提で設計されている」とされているためである。
- 逆のパターンとして、強化維持が狩りのテンポをあまり阻害しなかったり、
維持しなくとも火力に特段の影響がない場合は儀式とは呼ばれにくい。以下がその例。- 鬼人化状態で攻撃していれば自然と移行する上に、
それ以降も鬼人化状態でちょくちょく殴れば維持が容易な双剣の鬼人強化状態 - 同じく剣モードで攻撃すれば自然と移行できる上、
明確にゲージを溜めやすい技が存在するスラッシュアックスの高出力状態 - 基本操作に慣れれば簡単に回収できる、操虫棍の各種エキス
- 効果時間が翔蟲の回復より長く、慣れれば常に効果を維持できるうえ、翔蟲を受け身に回して封印しても
本体の火力が高いために通常の狩りでは特に問題のないMHRiseの弓の剛力の弓がけ
- 鬼人化状態で攻撃していれば自然と移行する上に、
関連項目 
アクション/溜め斬り
アクション/死体斬り…儀式省略のため、大型モンスターの死体や小型モンスターを攻撃する行為