ハンター大全(G)にて存在が記されている未確認モンスターの一種。
概要
- 外皮の形状、成長の様子から一般的に「アースドラゴン」と呼ばれるモンスター。
「ドラゴン(龍)」の名を持つことから、古龍種に分類されると思われる。
- 幼年期、青年期、老年期と変化していき、成長と共にその俗称が変化する。
幼年期は「グラウンドドラゴン(GroundDragon)」、
青年期は「アースドラゴン(EarthDragon)」、
老年期は「ガイアドラゴン(GaiaDragon)」と称される。
ガイア級となるとその体長はアカムトルムに匹敵する。
- 腕が大きい獣竜種型モンスターの体型に、
かつて巨大な翼だった一対の棘(理由は後述)が背中から生えるという独特の骨格であり、
耳の上には湾曲した巨大な角が存在する。
体躯とは不釣り合いなほどに巨大な頭部に存在する大きな口からは
一本でハンターの上半身ほどはある巨大な牙が数多く突き出ている。
生態と性質
- 本種を語る上で決して外せないのは、他のどのモンスターにも似つかない独特の生態である。
- まず、幼年期(グラウンドドラゴン)では自らの生涯に渡る棲家を探し、その巨大な翼で各地を放浪する。
棲息地が決まるとその環境に応じて形態を変えていき、それと同時に翼は石化して朽ちてしまう。
- 青年期(アースドラゴン)では環境や食生活に見合った外皮が形成され、翼は朽ち果て一対の棘と化す。
また、外皮も徐々に石化をはじめ、外皮表面には苔が生え始める。
なお、青年期の成長過程で複数の亜種が形成されるほどの多様性が生まれるとされる(後述)。
- 老年期(ガイアドラゴン)にまで至った個体は、外皮に様々な苔が群生するようになり、
全身が緑色の苔に覆われ、果てしない年輪を感じさせる姿となる。
その後も成長するに従い石化が進行し、最期は全身が石化し大地に還るとされる。
その神秘的な生態から、ガイア級に至ったアースドラゴンは一部のハンターから神聖視さえされているという。
なお、ガイア級アースドラゴンは寿命が近くなると死地を探して生息圏の奥地
(森林で育った個体は霧深い森らしい)へ向かうため、人が目にすることは滅多になくなるらしい。
- その巨体とは裏腹に性質は温厚。
しかし一度暴れ出すと石化した外皮が落ち、押しつぶされる危険がある。
また咆哮を上げると外皮表面に付着した苔が勢いよく飛んでゆき、ハンターを妨害する。
その戦闘力は歴戦のハンターが大人数いても仕留めるのは至難の業とされる程に高く、
怒れるアースドラゴンとの遭遇は絶対の死を意味するとすら言われる。
- 上述の生態からも推測できるが、食性は鉱物食。
かなり乱暴な食べ方をするのか、口の中は噛み砕かれた岩石や苔で覆われているらしい。
亜種
- 青年期(アースドラゴン)の個体は生息環境に応じた外皮や性質を獲得するとされ、
それゆえに生息地によって大きく印象の異なる複数の形態が存在する。
ハンター大全にはガイアドラゴン級に至ったそれぞれの個体のスケッチが掲載されている。
- 黒曜石ドラゴン
- 黒曜石を主食として成長したアースドラゴン。
黒曜石は武器の加工に適しているためハンターからの需要は高いが、その姿を見た者は少ないという。
- 湿地のドラゴン
- 沼地の毒草を主食として成長したアースドラゴン。
攻撃を受けるとメタンガスのブレスを放出する性質を持つ。
表面に付着する毒草は即効性の致死毒を備えるという。
- 溶岩ドラゴン
- 火山、地下マントル付近で成長したアースドラゴン。
その身体からは常に溶岩が噴き出ているとされ、近寄ることすら困難。
それどころか、体液も高熱の溶岩であるとすら言われている。
アースドラゴンとデザートゴブリン
- 青年期と同じ名前を持つ未確認モンスターは、もう一種類存在する。
- ゴグマジオスもかくやと言うほどの体積を持ち、
砂漠を生息地とする超大型モンスター。
亀に似た容姿から堅牢な甲殻を想像してしまうが、そんなイメージとは裏腹に壊れやすいらしい。
普段は砂漠をさまよい、食物としてサボテンを食べる。 - なんと言ってもこのモンスターで特徴的なのは
アースドラゴンとデザートゴブリンの共生関係であり、
実際、背中に築かれた要塞にはたくさんのデザートゴブリンと思われる獣人型のモンスターが見てとれる。
自分ではどうすることも出来ない背中を
デザートゴブリン達に守ってもらう見返りに、
彼らの安全を保証しているらしい。 - 平時のアースドラゴンは温厚な性格であるらしいが
喉の逆鱗を刺激されると非常に狂暴になるらしく、
時にデザートゴブリン達はこの習性を利用して他の生物に攻撃を仕掛ける様だ。
余談
- ガイアドラゴンの生態は老山龍ラオシャンロンを生み出す時の基盤となったようで、
それらの一部は今でもラオシャンロン中に存在している。
例えば「周囲の環境に応じて性質が変化する」と言う特徴はラオシャンロンとその亜種との関係と共通している。
また、書籍「モンスターハンター イラストレーションズ」において掲載されたラオシャンロンの没設定は- 退化した翼が存在する。
- 幼体は飛行可能であり、住みかを探して放浪する。
生まれる前から朽ちてしまった本種は、他の古龍を支える土台となって今なお生き続けているのである。- それ以外にも、「体にあらゆる岩石を纏い成長していく」という設定は、
ジエン・モーランやダレン・モーラン、アン・イシュワルダとも通じるものがある。
そして亜種である黒曜石ドラゴンの設定は全身を黒曜石で覆ったブラキディオスと、
溶岩ドラゴンの設定、および「大地の顕現のように扱われる」という点は、
灼熱の体液を持つ煉黒龍グラン・ミラオスと類似している。
もしかしたら、ガイアドラゴンは様々なモンスターのアーキタイプになった存在なのかもしれない。- なお、アン・イシュワルダは開発段階初期の仮称がずばり「アースドラゴン」であり、
製作理由も「『MH』でアースドラゴンを本気で表現する」とのことで、
ガイアドラゴン系統のアースドラゴンを参考等にしたのかもしれない。
- なお、アン・イシュワルダは開発段階初期の仮称がずばり「アースドラゴン」であり、
- ちなみに、モンスターハンター イラストレーションズで確認できる
「ラオシャンロンの幼体」の初期デザイン案は昆虫のような翼をもっているのだが、
こちらは後にMHST2のとあるモンスターがそれと類似した骨格を有して登場する事となった。
- 古龍種には「自然の体現者」というコンセプトが存在するが、
このガイアドラゴンは正しくその設定の化身ともいえるモンスターである。
ガイアドラゴンの「大地へ還る」「死地を探して奥地へ進む」の2点はMHWorldで語られた古龍渡りと類似しており、
その亜種である溶岩ドラゴンの設定に酷似したゾラ・マグダラオスが、古龍渡りを巡る物語の中心になるなど、
現在でも、その構想は現モンスターハンターの世界に適応し、生き続けている。
- MHR:Sで登場したラスボスの大型古龍『ガイアデルム』は、ガイアドラゴンと同じくガイアの名を冠する。
外皮に多様な苔が群生するガイアドラゴンに対し外皮に結晶化した噛生虫キュリアを纏うガイアデルム、
共通して翼の機能を喪失している、大地に還るガイアドラゴンに対して大地より出でるガイアデルムと類似・対の両面があり、
何らかの関連性がありそうだが、現段階で詳しい情報は集まっていない。
関連項目
モンハン用語/未確認モンスター
世界観/イコール・ドラゴン・ウェポン - ハンター大全に記された未確認モンスター仲間
世界観/クリプトヒドラ - 同上
モンスター/古龍種
モンスター/アン・イシュワルダ - 公式から開発コンセプトとして「MHでアースドラゴンを本気で表現する」と明言されている存在
モンスター/ガイアデルム - ガイアの名を持つ古龍