武器/ライトボウガン/余談-関連項目

Last-modified: 2023-12-09 (土) 13:20:24

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余談

  • 基になっているのは実在する武器である「クロスボウ」であると思われる。
    「銃のような構造の弓」というイメージからボウガン(bowgun)という和製英語で呼ばれる事もあるが、
    これは株式会社ボウガンの登録商品名であるため、一般的には「クロスボウ」が正しい名称とされる。*1
    というか初歩的なライトボウガンである「クロスボウガン」は名前も形状もまんまクロスボウである。
    クロスボウは予め弦を引いてセットしたものに矢を乗せてトリガーを引いて放つというもので、
    現実世界では紀元前に既にこれに近いものが使われており、
    ヨーロッパでは11世紀頃から戦争でも用いられるようになった。
    銃器などの高性能な飛び道具が登場してからも、グレネードランチャーが実現するまでの爆発物の射出、
    サプレッサー(発砲時の周囲への影響を抑える装置)の高性能化までの消音射撃や狙撃など、
    様々な理由で変えて使われており、
    1970年代まで何らかの形で武器として使われていたのだという。
    現在では狩猟やスポーツ用として使われている。
    • なお、MHのボウガンの略称として使われている「弩(ど)」とは
      古代中国など東洋で用いられたクロスボウと同じ構造の武器の事であり、
      クロスボウの和訳としても用いられることがある。
      弩の軍事利用は西洋のクロスボウよりも古く、紀元前5世紀ごろには既に用いられていた記録がある。
    • クロスボウや弩は弓よりも簡単に扱うことができ、訓練もさほどいらなかったことから
      農民などの徴兵が多かった古代のヨーロッパや中国ではよく用いられた記録が遺されている。
      実際にも中世ヨーロッパでは、農民によるクロスボウを用いた狙撃で
      重装備の騎士が鎧ごと射抜かれて死亡することが多々あり、
      それを恐れた騎士たち貴族階級がクロスボウの禁止令や所持制限を出していたほどの
      使用頻度および実績だったとされる。
    • 一方で弓と比較したクロスボウや弩の短所は、
      複雑なカラクリ仕掛けの為に製造や整備に手間がかかる事や、
      短い矢(ボルト)の破壊力や射程を増すためには力強く弦を引くための複雑な機構を入れたり
      弦を引く時間を伸ばさなければならないため連射も利かなくなる事など。
      連射可能な仕掛けも開発はされたが、そうすると扱いやすさという利点が失われ、
      本体も複雑で重くなってしまったので普及しなかった。
      それでも素人を戦力化できるのは短所を覆す利点だったので、
      上記のように戦場ではかなり脅威になっていたらしい。
  • 同じことはヘビィやミドルにも言えるが、「MHのボウガン」はこのクロスボウとは全くの別物であり、
    明らかに火薬を動力源にした銃器そのものである。
    ハンター諸氏がご存知の通り弓や弦はついているものの、
    これは発砲に連動した動きからして、オートマチック銃のスプリングばねにあたる部分のようである。
    弾の装填時、一々弦を引いてセットするのは、
    ボルトストップに相当する機構が搭載されていない、または発明されていない為と推測される。
  • では、弦のようなバネ仕掛けと火薬を併用した飛び道具が史実に無かったかというと、
    実は第2次世界大戦のイギリス軍でバネと火薬を併用した
    PIAT(ピアット)」という対戦車兵器が実在している。
    リンク先に詳しく書いているが、このPIATはかなりキワモノの兵器で、
    弾速や命中精度、使い勝手などに大きな問題があり、
    当時のイギリス軍や同盟国には「これ位しか歩兵携帯用の対戦車兵器が無かった」
    という理由で使われていたものであった。
    後にロケットランチャーや無反動砲などの対物兵器が開発され普及していくと置き換えられ、姿を消していった。
  • 納刀時のライトボウガンは銃口を下に向けて、右肩に引っ掛けるように背負う。
    現実の銃器は特別な理由がなければ暴発に備えて銃口は上に向けて担ぐもので、
    戦闘中の移動ならすぐ構えられるよう体の前に下げておくため、
    どうにも危なっかしい運び方ではある。
    • 狩り場では採集など両手を使いたい場面や、
      しゃがんだりツタを登ったりと体の前を空けておきたい場面も多いため、
      背負う形の方が動きやすいのだろう。
      また、「ライト」とは言え現実の銃器より遥かに大きく重そうなライトボウガンは
      銃口を下に向けた状態から肩掛けを支点に持ち上げるような形で射撃姿勢に入るため、
      スムーズに戦闘態勢に移れるという利点はある。
      銃口の安全管理という思考はごく近代になって生まれたものなので、
      モンハン世界にはそこまで浸透していないのかもしれない。
      バカでかい剣や斧を刃丸出しでのままダッシュしたり街をうろつく世界なので…
  • ギルドカードが存在するすべての作品において、軽弩の棒グラフは黄緑色で表示される。

関連項目

武器/ライトボウガン一覧
武器/ライトボウガン/派生作品
武器/ヘビィボウガン - 対となるボウガン。
武器/ボウガン(組立式) - MH3でのボウガン
システム/ガンナー - 所属するハンタータイプ。
システム/速射
スキル/速射
アクション/ステップ - 一部シリーズで使用可能
アイテム/弾丸
モンハン用語/特殊弾

 
 
 

*1 日本において「クロスボウ」という名称が定着する前に、商品名である「ボウガン」という名前が有名になってしまった為に起きた誤解である