モンスター/凍て刺すレイギエナ

Last-modified: 2024-02-02 (金) 12:53:54
種族
飛竜種 (竜盤目 竜脚亜目 拡翼竜上科 レイギエナ科)
別名
風漂竜(ふうひょうりゅう)
英語表記
Shrieking Legiana
登場作品
MHW:I
狩猟地
渡りの凍て地, 導きの地

目次

生態・特徴

生息域を「陸珊瑚の台地」から「渡りの凍て地」へと移した風漂竜レイギエナの一部の個体。
その中でも特に力を持った個体が新天地の極寒の環境に完全な適応を遂げ、
更にその過程で新たな能力の獲得にまで成功した特例的な存在。
当個体を発見した新大陸古龍調査団からは「凍て刺すレイギエナ」と呼ばれ、
通常の個体と明確に区別して扱われている。
レイギエナの身体には「分泌腺」と呼ばれる、体内で生成した氷結物質を放出するための器官が存在する。
凍て刺すレイギエナはこの分泌腺を多数有する部位が青み掛かった黒銀色に染まっており、
そこから冷気を放出した際には氷柱のように鋭く尖った霜を纏う性質がある。
これは極寒の環境下に身を置いた事で、元々扱えていた冷気がさらに強化された結果と考えられており、
この強化された冷気を武器として巧みに操る。
能力面の強化だけでなく、体格も通常の個体より一回りほど大きな傾向があり、
運動能力においても一般的な個体とは一線を画すという。
驚異的な速度と空中機動で華麗に獲物を狩る姿は「刹那の白霧」とも謳われ、恐れられる。
その実力で新天地においても独自の縄張りを勝ち取っているらしく、
氷牙竜ベリオロスと激しい縄張り争いを繰り広げる姿も確認されている。
凍て刺すレイギエナの操る冷気は一般的な個体のそれよりも広範囲に影響を及ぼす性質があり、
地面などに届くと即座に凍結し、氷の棘や刃となって対象に襲い掛かると同時に退路を断つ。
また、飛行速度や空中での体勢の制御にも磨きが掛かっており、
凄まじい速度での急上昇や急降下を行う姿も目撃されている。
この強力な冷気と卓越した飛行能力を存分に駆使した空中戦を好み、
冷気によって獲物の自由を奪いつつ頭上から強襲するという二段構えの戦法を最も得意とする。
なお、他個体の(通常の)レイギエナを仲間として認識し、縄張りを共有している場合もある模様。
外敵との交戦時には仲間のレイギエナを呼び出し、
互いに連携を取りながら同時に襲い掛かるといった戦法を取ることもある。
凍て刺すレイギエナは同種の中でも別格の存在として扱われており、
仲間としてその後ろ盾を得たレイギエナは通常よりも攻撃的な様子を見せる。
従来「陸珊瑚の大地」にて確認されていたレイギエナは、
現地に生息する翼竜のラフィノスを主な獲物として捕食する姿がよく目撃されていた。
しかし、より寒く厳しい環境である「渡りの凍て地」に生息し、
自身も強力な冷気を操る凍て刺すレイギエナは、より多くのエネルギーを効率良く得るため、
ポポやガウシカなどの草食獣を好んで捕食する傾向が見られる。
ただし、限られた状況下(強敵との交戦中に消耗した体力を緊急的に補いたい場合など)で
偶然近場を飛行しているコルトス等を目撃すると、例外的にそれを強襲して捕食する事がある。
このような場合は以後の戦闘に下手な影響が及ばないように、
食事にかける時間や摂取する肉の量などはあくまで最小限に抑えようとする他、
外敵に向けて直前まで捕食していた獲物の亡骸を投げ付けるという衝撃的な行動に出る事もある。
以上のような行動は、通常の個体にはほとんど確認された事例が無いものであり、
特殊個体としての知能や凶暴性の高さを示す独特な生態と言えるだろう。
通常の個体以上に空中戦に特化した能力と思考をしているため、
とにかく地上戦が不得手である事が最大の弱点。
しかし、凍て刺すレイギエナ自身もその弱点を強く意識しているようで、
獲物や外敵との交戦中は激しく消耗した場合やそれを癒すための一時的な休息中、
そして一部の攻撃の前後に生じる一瞬の隙などを除けば、ほとんど自ら地上に降り立つ事が無い。
対峙するとなれば、熟練のハンターでも一筋縄ではいかない難敵となるだろう。
ちなみに、毒などによる体調の急変により飛行能力に支障を来す弱点は通常個体と共通する模様。
また、より強力な冷気を操れるようになったためか、通常の個体よりも炎や高熱を強く嫌う傾向が見られる。
凍て刺すレイギエナから得られる素材は、繰り出す冷気によって生じた霜や氷を纏っている。
それを素材として利用した装備は特別な風漂竜の覇気を宿し、
美しい白銀に輝くその姿には気品や威厳だけでなく、背筋も凍るような殺意が感じられる。

概要

  • MHWでは舞台が新大陸に一新され、旧作には登場してきた特殊個体が登場しなかった。
    登場が期待された怒り喰らうイビルジョーも実装されず、(例外を除けば)特殊個体は皆無であった。
    そんな中、有料大型DLCであるMHW:IのPV第2弾に合わせてレイギエナの特殊個体が発表された
    発表された時期はMHW:Iより登場する新規亜種モンスターの情報は伏せられていた頃で、
    歴代作品で隠しモンスター扱いされることもある特殊個体の中では異例の情報公開の早さが目立つ。
    • メインシリーズの「特殊個体」として異例な要素は他にも存在する。
      MHXシリーズの二つ名持ち等を除くと、従来までの特殊個体は「専用戦闘曲を持つモンスター」
      のとりわけ「古龍および古龍級生物」が多かった。
      一方、レイギエナはそういった専用曲を持たず、陸珊瑚の台地の主と称されているとはいえ
      古龍級ほどの脅威的な力を持たないモンスターであり例外的である。
    • MHWストーリーにおいてレイギエナとほぼ同格として登場したオドガロンについては、
      MHW:Iにてオドガロン亜種として登場するものの、現状特殊個体は存在していない。
      また、レイギエナについても特殊個体は登場しているものの、亜種は現状登場していない。
  • MHW:Iストーリー上では、新大陸に飛来したイヴェルカーナが渡りの凍て地に舞い戻り、
    その追跡、及び凍て地で定期連絡の途絶えたフィールドマスターの捜索をしている最中、
    主人公と受付嬢は崖の下にフィールドマスターの私物らしきものを発見する。
    調べる為に降りようとした時、突如凍て刺すレイギエナが現れ2人に襲い掛かる、という経緯で登場する。
    同時にストーリー上では凍て地で初めてレイギエナが視認された例であり、
    ここでやはりレイギエナは渡りの凍て地を目指していた、ということが発覚する。
    • このクエストでは通常個体のレイギエナも徘徊しており、合流する可能性がある。
      というか後述の仕様で頻繁に合流してしまう。
    • MHWからのプレイヤーであれば乱入を経験しない限り「特殊個体」との初戦になる可能性が高い。
      今作ではこれ以降も多くの特殊個体と戦う事になるため、
      通常種と似てるようで異なる相手との戦闘はここで慣れておくのが良いだろう。
  • 通常個体のレイギエナとはなぜかパートナー関係にある。オトモギエナ
    このパートナー関係はリオレウスとリオレイア同様に互いの攻撃で怯むことがなく、
    お互いを攻撃しあうこともないもので、合流されると極めて厄介な事態となる。
    全く説明がないのに2体の協力プレイによって初見殺しされたハンターも多いだろう。
    もしレイギエナと合流されたなら必ずこやし弾を使うことにしよう。
    • ちなみに、レイギエナはこやし弾でエリア移動する際、何度も何度も咆哮を繰り返すことがある。
      これに捕まってしまうと、回復する暇もなく凍て刺すレイギエナの猛攻を受け、ハメられてしまうことがある。
      耳栓を付けていくか、距離をとってこやし弾を使うなど、対策はしておこう。
    • 因みにリオレウス・リオレイアと同じく、瀕死状態に陥るとフィールド全域に聞こえる
      不気味な鳴き声によってパートナーを召喚し、寝てる間の見張りを頼む事がある。
      捕獲寸前まで追い詰めたのにパートナーに起こされて二匹の猛攻を受けると溜まったものではないため、
      隠れ身の装衣やこやし弾などでさっさと処理してしまおう。
  • 縄張り争いは殆ど通常種と同じで、通常のモンスター相手には勝ち、
    主クラスのモンスターとは引き分け、古龍級モンスターには完敗してしまう。
    特殊個体となってもその戦闘力は大きく変わらないようだ。
    唯一クエストに登場する非ターゲットモンスターの種類の関係で、
    レイギエナが戦えなかった氷刃佩くベリオロスとの縄張り争いも行う。
    通常個体同士の縄張り争いと同じ内容で引き分けるが、
    氷に覆われた特殊個体同士の戦いはなかなか見応えがある。

戦闘能力

  • 基本的な動きは殆ど通常種に準じているが、冷気を放つ能力が大幅に強化されており、
    胴体、両翼、脚、尻尾に霜を纏うようになっている。
    この霜纏い状態では放った冷気によって凍り付いた地面から鋭い氷の結晶が無数に飛び出すようになる。
    また、放つ冷気のWAY数が増えている攻撃がいくつかあり、
    波のように広範囲に氷の結晶が広がっていく光景は古龍顔負けである。
    この氷の結晶は時間差で飛び出すため、通常種と違って冷気を避けた後でも
    凍り付いた地面には近寄らないように気を付ける必要がある。
    • 一方で、霜を剥がすと当然氷の結晶は出なくなるため、
      通常種と変わらない立ち回りが可能になる。
  • 固有の新モーションとして
    一瞬にして上空に飛び去った後、対象の頭上から急襲する、"ハンティングダイブ"が追加されている。
    突然画面から消え去ってしまうので混乱するかもしれないが、
    言ってしまえばこのハンティングダイブは大きな予備動作付きサマーソルトであり、
    あまりホーミングはしないのでその場に留まらなければ回避は容易と、慣れてしまえばさして対応に困る技ではない。
    • ダイブ中は怯みやすく、タル爆弾や強化撃ちによる迎撃が有効となる。
      ダイブ後は隙を晒すため、凍て刺すレイギエナ戦では貴重な攻撃チャンスにもなる。
    • ちなみに、ハンティングダイブの予備動作はエリア移動の飛行と似たような仕様らしく、
      クラッチクローでしがみついていると攻撃を開始した瞬間に落とされてしまう。
      零距離解放突きも同様で、強制的にフィニッシュに移行する。
  • 大型モンスター図鑑にも記載があるが、滞空時にダメージが蓄積すると地上に落ちる*1
    上述の通り霜を剥がすと攻撃が弱体化する上、ダウン時間もそこそこ長いため、
    部位破壊はできないが脚を傷つけて集中狙いするのも良いかもしれない。
  • 弱点は通常種と違い、火属性が第一弱点となっている。
    より冷気を扱う能力が高まったことで、高温に弱くなってしまったのだろうか。
    毒が弱点なのも通常種と変わらない。
    また、毒状態にするだけで、剣士にとっては厄介な滞空、そして後述の通常種召喚もある程度抑えることが出来る。
    オトモに毒武器を持たせるだけでもだいぶ効果があるので、苦戦するようなら試してみよう。
    • 頻繁に落とすスリンガー貫通弾の強化撃ちも有効で、一度に複数部位の霜をまとめて粉砕できる。
      強化撃ちが使える武器種は積極的に弾を拾っておくと良い。
  • 前述した通り、対峙しているとパートナーの通常種レイギエナを呼び寄せる。
    飛竜種2体を同時に相手するのは厳しいため、こやし弾はほぼ必須と言っても過言ではない。
    というか、基本の動きがあまり通常種と変わらないためか、オトモギエナを呼ぶのが1番厄介とか言われていたりする。
    • 常駐のフリークエストでは通常個体も登場するが、調査クエストでは通常個体が居ないこともある。
      そのため、調査クエの方が却って楽になる場合も多い。
  • 通常個体のレイギエナに比べ空を飛ぶ頻度が圧倒的に増加していること、
    そしてレイギエナとのパートナー関係による妨害の多さから、プレイヤーからは厳しい目線を向けられている。
    特に瀕死にした際に寝床に割り込んでくると罠にかけづらくなったり、
    いつの間にか合流していて通常個体と特殊個体を勘違いしてしまったりなど中々厄介。

余談

  • 英語名が冠する「Shriek」は金切声・叫び・甲高い声・悲鳴などを意味する言葉である。
    確かにレイギエナは通常個体の段階でかなり高い特徴的な声を上げている。
    • また「Shrieking Sixties(絶叫する60度)」と呼ばれる海域が南極大陸付近に実在している。
      海上を吹き抜ける風などを妨げる陸地がない南緯60度から70度の海域を指し、
      この海域を航行する船は強い嵐に晒され続けることとなる難所である。
  • 前述の通常レイギエナとの関係はよくわかっていない。
    同士討ち無効仕様はリオ夫婦やテオ夫婦など明らかな繋がりのあるモンスターしか適応されてこなかったので、
    この二者の関係も気になるところである。
    渡りの凍て地のレイギエナたちは集団生活を行なっているようなので、
    群れのボスやリーダーだから、というよりは単に仲間意識が強いからなのかもしれない。
    • 設定資料集によれば両者は連携して狩りを行う他、通常種は自身が窮地にある場合や怒った際に特殊個体を呼び出すが、
      特殊個体は瀕死時などの限定的な際にしか通常種は呼ばないとの事。
      通常種から見ると、群れの中でも頼れる存在として認識されているのだろうか。
  • あまり知られていないが、前述の通り通常種と同じく毒状態にすると飛行頻度を抑える事ができるが、
    稀に体内から毒を吐き出す行動を取る事がある。
    これは通常種には見られない行動であり、それでいて他のモンスターにもない完全独自のモーションとして作られているのである
    極寒という過酷な環境に適応しすぎた事で体温を逃さない様にした結果、
    通常種以上に毒に対して耐性が無くなってしまったという事だろうか。
    • World系統の作品は、これまでの作品と比べてモンスターの生態行動を細かく描写しているのだが、
      この様に毒に苦しむ姿があまりにもリアルに作られているだけに、何だか罪悪感を覚えてしまう。
      これが観察依頼として出てこなくてよかった…
  • 無料大型アップデート第4段で登場した氷刃佩くベリオロスとは、
    氷の飛竜の特殊個体である事、氷を纏っている事、そして登場作品すら一緒という事で、
    極めて共通点が多い特殊個体同士となっている。
    やはりこの作品のタイトルがICEBORNE*2であるがゆえ、
    ラスボスに氷要素が一切なかった分、イヴェルカーナ渡りの凍て地のみならず
    アイスボーン要素の補填として二体もの氷の特殊個体が実装に踏み切られた……のかもしれない。
    • 因みに氷刃佩くベリオロスは老齢のベリオロスであるという設定であるが、
      似た状態である凍て刺すレイギエナは通常個体より多くの年月を重ねて適応した個体が能力を開花された姿であるようだ。

素材

  • 素材はマスターランクのレイギエナと共通する他、以下の固有素材が確認されている。
氷霜をまとう皮
冷気により霜を纏ったレイギエナの皮。軽い材質で、防具によく使われる。
導きの地に生息する個体からは「凍てつく氷結皮」と呼ばれ、
その中でも歴戦の個体のものは「歴戦の氷結皮」と呼ばれる。
漆黒の氷刃爪
通常のレイギエナのものに比べて黒く変色した爪。通常個体と同様、武具に氷属性を付与する性質を持つ。
冷厳なる翼
通常のレイギエナのものに比べて灰色が差し、霜が下りたような模様が加わった翼素材。
柔軟な材質で防具によく使われる。

関連項目

モンスター/レイギエナ
武器/ギエナ武器
防具/ギエナシリーズ - 本個体の素材を用いた「ブリーナシリーズ」についても解説。
フィールド/渡りの凍て地 - この地に適応した個体が「凍て刺すレイギエナ」と呼ばれる。
モンスター/氷刃佩くベリオロス - 同じく渡りの凍て地に適応した氷属性飛竜の特殊個体。


*1 この際、他のモンスターのようにそのまま落ちるのではなく、なぜか縦に一回転してから墜落する。
*2 氷纏い、或いは氷が運ぶものという意味