対の砲身を持つ妃蜘蛛の銃槍。
無垢なる嫁を思わせる装飾だが
その裏には恐ろしき影が覗く。
(華麗なるトシュケノン)
灯の導くまま、花嫁は歩む。
己が背から、暗き影が伸びて
いることにも気付かずに……
(トシュ・ド・ネフィラ)
目次
概要
- ヤツカダキの素材から作られるガンランス。
ヤツカダキの顔のごとく四つの発光部をもつ円盤状の盾と、まるでランスのような鋭い細槍の構成となっている。
盾表面と槍の側面の黒い円状部分が抜刀中に黄色く光るギミック付き。
- 説明文にも記述がある通り、刃の両側に対の砲身を備える構造。つまりはこれやこれの仲間。
ただ、MHW:Iで復活した際の砕光の銃槍と同様、
竜撃砲のチャージエフェクトが2本になるなどと言ったギミックはオミットされている。
- 本項ではヤツカダキ亜種の武器についても解説する。
華麗なるトシュケノン
MHRise
- 一発生産が可能な他、虫武器であるフィオレウノからの強化で入手できる。
- Ver.2.0.0にて出現した完成型、トシュ・ド・ネフィラは、
古龍、古龍級モンスターのガンランスを除くと唯一のレア度7である。
- 上位最終形態「トシュ・ド・ネフィラ」の性能は
- かなり低めの攻撃力170
- 斬れ味は素で白20。匠で延長可能
- まずまずの火属性27
- 低い攻撃力を補う会心率25%
- 拡張性に優れるスロットLv2-Lv1-Lv1
- 数少ない通常型Lv5
- 攻撃力こそ低めだが、それ以外の性能は軒並み優秀。砲撃Lvも5と最大のもの。
後述するが、百竜強化の竜種特効で砲撃ダメージを強化できるのもかなり大きい。
他には真似の出来ない通常型Lv5かつ特効スキル持ちによって通常型では今作最高の砲撃ダメージを誇り、
上位では通常型ガンランス最強の座に君臨している。
高い砲撃性能により、火属性偏重の性能をしていながら火属性が弱点でないモンスター相手にも十分通用する。
- 百竜強化はトシュ・ド・ネフィラ時点で攻撃力強化IV、属性強化【火】II、鉄蟲糸技強化の三つであるが、
フィオレウノの段階から竜種特効を持ってくるのがベター…というかこれ一択と言われるほど。
牙獣種・両生種・鋏角種・古龍種以外、つまり大部分の大型モンスターに対し、
砲撃を含めたダメージが1.05倍になるという破格の効果を持つ。
特に、強化手段の少ない砲撃のダメージを強化できるのがかなり大きく、この武器を最強たらしめる要素の一つである。- この武器に限った話ではないが、一発生産に対応して
しまっているため、
華麗なるトシュケノンIからフィオレウノに巻き戻すことができない。
意気揚々と華麗なるトシュケノンを生産し、後から間違いに気づいて後悔するガンサーは後を絶たない。
- この武器に限った話ではないが、一発生産に対応して
- このように、アップデート前に君臨していた同じく通常型Lv5のガンランス、
「オルトリンデ」を多くのシチュエーションで超えうる性能を持つ。
しかし、あちらは長い緑ゲージによる高い継戦能力を持つこと、何より竜種特効が効かないモンスターもいることにより、
必ずしも一強といった状況にはなっていない。
その後、Ver.3.0で砲撃レベル5を持つようになった百竜銃鎗【一念化生】もライバル。
もちろん大部分で竜種特効を持つこちらが優位なのは揺るぎないが、あちらは自在なカスタマイズが可能。
また、竜種特効や火属性が効かないような相手にはフルバループの物理ダメージであちらに上回られることも。
- MHRiseには*1武器の見た目によって竜杭砲のリーチが異なるという仕様が存在するが、
この武器は最長の鋼龍派生と傘鳥派生に次ぐ長さのリーチを持つ。
通常型の竜杭砲は当たり判定がややシビアであるため、竜杭砲のリーチが長い外観との組み合わせは非常に相性がいい。- 百竜銃鎗の見た目変更を用いれば、リーチとデザインはそのまま、
威力の高い放射型やスタンを狙える拡散型の竜杭砲を撃ち込むことができる。
- 百竜銃鎗の見た目変更を用いれば、リーチとデザインはそのまま、
MHR:S
花嫁は暗き影に耳を傾ける。
怨嗟の声と底冷えする憎悪に
唆されて、心変わりを遂げる。(ミュル・ド・ネフィラ)
花嫁は駆ける。愛おしい花婿の
もとに。永遠の不幸を携えて
呪いの笑みを張り付けて。(フォリー・ド・エテルネ)
- 最終強化でフォリー・ド・エテルネに銘を変える。
強化には傀異化した爪7個を使用する。その性能は…- 相変わらず低い攻撃力300
- 斬れ味は素で短めの紫、匠で延長可能
- そこまで伸びなかった火属性33
- 会心率は変わらず25%
- 武器スロットも変わらず2-1-1
- 百竜装飾品スロットLv2
- 通常型レベル7
- 今作では残念ながら最高の砲撃レベルを獲得することができなかったうえ、
何より百竜装飾品というシステムの導入によって、
最大の強みであった「砲撃レベル最大&竜種特効」のアドバンテージを失った点が非常に痛い。
派生強化先である「トルチ・ダ・ラヴァタ」がとても強力なガンランスなこともあり、
あちらを差し置いてこちら側が選ばれることは殆どない。
- 第3弾大型アップデートにて砲撃レベル強化の傀異強化の実装が決定。
素で紫ゲージが出ており、上位に引き続き会心率、武器スロットも優秀なので、使えなくはない。
しかし、1つ前のアップデートで追加されたカクトスヘルリヒが競合相手となってしまう。
こちらよりも生産可能時期が格段に早く、属性値や武器スロットもこちらより強力。
おまけに武器ギミックとして毒属性まで兼ね備えてしまっている。
会心率と斬れ味はこちらが有利なので、相手によってはこちらの武器も選択肢に入るだろう。- また、あちらは火力になり得るスキルを搭載した結果かえって火力が下がるケースもあり、
そもそもガンランス自体が属性がなかなか生きにくい武器種でもあるため、
カクトスとエテルネの需要の差異は個々人の持つ錬成防具や護石次第といえる。
- また、あちらは火力になり得るスキルを搭載した結果かえって火力が下がるケースもあり、
エカルラットの燈銃槍
- MHR:Sで参戦したヤツカダキ亜種の素材を用いたガンランス。
色合いは主に赤と白。ところどころ黒ずんでおり通常種とはまた違った印象を持たせる。
通常種共通のギミックとして抜刀すると盾と槍の発光部分や鈎棘の部分がやや暗いオレンジに光る。- エカルラット(Ecarlate)はフランス語で「緋色」の意。
MHR:S
未来を照らす祝砲が、どんな
苦難もはねのけるでしょう。
その身が真っ赤に染まるまで。(エカルラットの燈銃槍)
幸福を探し,燭台を頼りに歩み
続けてもただ終わりなき道を
真紅に染めるだけであった…。(トルチ・ダ・ラヴァタ)
- 初登場作品。ヤツカダキのガンランスから強化派生する形で手に入る。
上位では通常種のガンランスが猛威を振るっていたが…
- マスターランク解放後、傀異化した爪と甲殻を5個ずつ使用し最終強化。
トルチ・ダ・ラヴァタへと銘を変える。- 属性武器としてもやはり低い攻撃力300
- 斬れ味は素で白70,匠1から紫が出現。
- 驚異の爆破属性50
- 攻撃力を補う会心率30%
- スロットはLv3×1、Lv1×2
- 百竜装飾品スロットLv2
- 通常型レベル8
- 素の会心率が高いため、弱点特効Lv3+渾身Lv2で簡単に会心率100%運用を実現可能。
百竜装飾品スロットがLv2なので、各種特効を問題なく装備できるのも強力。 - 属性値がヤツカダキ亜種武器の中でもぶっちぎりで高く*2、ガンランス内でも堂々の一位。
モンスターの体力の高さから爆破属性そのものには強い逆風が吹いている本作ではあるが、
ここまで高い基本性能を兼ね備えていれば、蓄積のしやすさもあってかつての前例と同様に
おまけの追加ダメージと考えればかなり優秀。 - 斬れ味もデフォルトでは紫こそ出ないものの、白70とゲージの長さは中々のもの。
業物をつければ、フルバーストやフルバレットファイアを連打する戦い方でも十分対応できる。
また、匠1から紫ゲージが出るので、匠+剛刃研磨での運用とも相性が良い。 - ヤツカダキ武器特有の豊富なスロットも健在どころか、スロットLv2がLv3に拡張。
ガンランスと相性のいいLv3スロットを要する強力なスキルも増えたため、
本武器の注目をさらに集めることとなった。
- 今作ではガンランスの新たな戦術の一つとして、
「リバースブラストの無敵やハイパーアーマーを頼りにモンスターの攻撃に無理やり割り込んで接近し、
従来では狙えなかった後隙や引き起こしたスタンによって増えた攻撃チャンスにフルバースト関係の連携を連打する」
というものが確立されている。
また、マルチでは使いにくいがソロならフル回転できる大技のフルバレットファイアもフルバーストが含まれるので、
会心率を抜きにしてもこの武器のポテンシャルはとんでもなく高い。- 傀異研究レベルが141未満の場合、通常型砲撃Lv8の武器は本武器を含め数本しか用意できないのだが、
単純な殴り性能ならともかく、フルバースト連携メインで行くならこちらが何かと優位に立ちやすい。
新システムである傀異錬成の武器強化の各項目とこの銃槍の性能が噛み合っており、
低攻撃力・高会心であるため攻撃力を固定値で上げる攻撃力強化の恩恵を受けやすい他、
斬れ味強化のみで紫を出すことができ、剛刃研磨型の場合に匠を切れるようにできる等、
効果的に性能を伸ばせるのも美味しい。 - アップデートで通常型砲撃Lv8のガンランスが全く追加されなかった事や、
フルバースト関係の使い勝手を上げる「闇討ち」の装備構築がVer.12までは窮屈であり、
武器自体のスロットが優秀な本武器だと構築しやすいと言った事情も相まって、
本作では不遇とされた爆破属性武器でありながらも、Ver.12までは文字通り「唯一最強のガンランス」、
それどころか「トルチ・ダ・ラヴァタという武器種」とまで言われる状況になっていた。
爆破属性の一強武器と言うとデジャヴを感じずにはいられない。
どちらかというとヤツカダキ武器系統の説明文よろしく、呪われていると言えるかもしれないが
- 傀異研究レベルが141未満の場合、通常型砲撃Lv8の武器は本武器を含め数本しか用意できないのだが、
- 難点は最終強化素材の1つが「傀異化した爪」であることか。
普通に進めると、MR50まで入手できる傀異調査クエストが出現せず、
おまけにどいつもこいつも強敵揃いであり、その分入手難度も高い。
傀異討究クエストを進めればMR30ぐらいまでには当該モンスターのクエストが出ては来るだろうが、
そちらは確定枠の入手数が少ないので1戦で集めきるのは難しい。*3
作成までの苦労に見合う高性能であり、砲撃Lv関係がテコ入れされたVer.13以降でも
作って決して損のないポテンシャルは保たれている。
- ライバルとなるのは当然通常型砲撃Lv8のガンランスだが、
前述の通り本武器は斬れ味・武器スロットなどの面で、
素で通常型レベル8を備えるガンランスに対する確固たる優位性を築いている。
一方、傀異錬成で砲撃Lvを強化できる傀異調査Lv141になると、
幾つかの武器が明確な対抗馬として浮上してくることになる。
(砲撃Lvの強化は軽く、攻撃力UPに換算すると僅か5しか差が付けられないのもある)- まずはまさかの初期武器である「カムラノ傑銃鎗」。
会心こそないが攻撃力はこちらの1.1倍である330、
白ゲージと紫ゲージの合計はこちらを上回り、スロットも用途が増えてきているLv4×1&Lv2×1とかなり強力。
トルチよりも継戦能力に優れ(剛刃研磨で維持するなら匠すら必要ない)、
素の攻撃力の高さから粉塵纏スキルなどとの相性も良好、
そもそもこのLvになると攻撃・砲術・砲弾装填・闇討ちをMAXにしていても
会心率補強をガン積みして100%に近い水準まで持っていこうと思えば行ける*4などあらゆる要素がかみ合い、
Ver.13時点での環境TOPに君臨する業物に大化けしている。
相手を選ばない汎用性という面で競合してしまうのはかなり苦しいところであるが、
こちらは会心補強スキルを減らしてもOKなのでその分を快適系に振るという選択肢もあるだろう。
もちろん、爆破の蓄積そのものを火力トリガーとする選択肢もあるか。 - 次にゴア・マガラの「アームofアロガン」。
こちらは元々素の物理期待値が非常に高く、攻撃力320+会心率20%と完全にこちらの上を行く。
斬れ味も白50+紫10とほぼ差のないレベルで、武器スロットが若干貧弱(と言ってもLv2×1はある)、
龍属性もそこまで高くはないと言った難点はあれど優秀な性能である。
フルバースト連携特化と言えど連携に高威力物理モーションがあり、そこは軽視できないので、
こちらも中々手ごわい相手。 - そしてMHFからの刺客カクトスヘルリヒ。
攻撃力は一緒で会心率はこちらを下回り、斬れ味もそこまで長くはないのだが、
武器スロットが4-1-1とこちらより優秀で、火属性51に更におまけで毒属性まで付いてくる。
つまり、会心率と状態異常(爆破)も活かしたいこちらと装備の方向性が被ってくる上に、
爆破属性では活かしきれない攻勢スキルを活用したテコ入れまでされてしまう。
ただ、あくまで高属性値タイプの火属性ガンランスなので火属性が効く相手に使うべきであり、
相手を選ばない汎用性という面においてはこちらが明確に勝っている。
Lv141までは長い道のりであるし、そこまでの繋ぎに留まらずどんな苦難もはねのける活躍をしてくれるだろう。 - まずはまさかの初期武器である「カムラノ傑銃鎗」。
- Ver.14では、武器の傀異錬成でスロットを拡張した際にステータスにボーナスがつくようになった。
無属性および状態異常武器は最大で攻撃力+30、斬れ味+10のボーナスを得ることができるのだが、
本武器の性能と絶妙なほどに噛み合っている。- 低攻撃力高会心の本武器にとって攻撃力+30の恩恵は非常に大きい。
しかも本武器は素で砲撃Lv8(=最大レベル)のため、傀異スロットに攻撃力強化を最大まで付与することが可能。
その際の攻撃力上昇はなんと+50。*5攻撃Lv7に匹敵する恩恵を得ることができる。 - また、斬れ味+10の効果を受けれるようになったおかげで、紫ゲージを出すための匠スキルが不要となり、
その分の傀異スロットまたは装飾品スロットがフリーになったため、この恩恵もかなり大きい。
攻撃力が高くなったことで粉塵纏の威力も上昇し、蓄積時攻撃強化の恩恵も相対的に上がったため、
インフレが進んでいる現環境でもしっかりと戦えるだろう。- 追い風ばかりでもなく、本アプデでは新たな刺客も登場している。
傀異錬成を全て施した際の性能が、カムラノ傑銃鎗に匹敵するレベルになり、
氷属性が有効なモンスターであれば優先してこちらが担がれているほど。
相手の弱点属性に応じて装備を適切に使い分けていきたいところ。
- 低攻撃力高会心の本武器にとって攻撃力+30の恩恵は非常に大きい。
- Ver.15では錬成スロット拡張ボーナスで攻撃力と斬れ味が+10され、より堅実な性能となった。
このアップデートでは様々な要素が積み重なりまさかのFBF特化型が台頭しているが、
条件を満たせば疾替えで斬れ味50回復+杭含む弾の装填ができる天衣無崩や、
叩きつけの尻もちや竜撃砲での吹っ飛ばしを無効化し、マルチでの快適な立ち回りが約束される緩衝、
翔蟲ゲージを増やしてリバースブラストや地裂斬を使いまくれる狂竜症【翔】など、
FBF特化型テンプレの装備はこちらとも総じて相性が良い。
なお、本武器は攻撃力強化Lv4を積んでも最終的に2スロット余ってしまい、
他のガンランスと違って砲撃Lv強化で枠を埋めることもできない。
雀の涙ほどだが状態異常強化Lv1をセットするか、攻撃力強化Lv3で妥協して斬れ味を更に伸ばすか、
あたりが選択肢になってくるか。- 当該テンプレでは超会心が特化錬成で消さない限りは必ず付いてくるが、
元から会心率30%があり、狂竜症で更に上げられるこちらでは殴りダメージの強化に寄与してくれるので、
あえて消す必要はないだろう。
武器自身にLv1スロットがあるので緩衝や剛心を武器だけで設定できるのも美味しい。
- 当該テンプレでは超会心が特化錬成で消さない限りは必ず付いてくるが、
- Ver.16では最後の刺客として刻銀の撃槍が登場。
アップデート追加武器としては唯一の素で砲撃Lv8持ちであり、
驚異の武器スロット4-4-4と過去作の黒龍武器を上回る拡張性が持ち味となっている。
物理面は蓄積時攻撃強化や超会心などがあれば拮抗できるが、
その拡張性を活かして火力スキルなどを積まれると厳しい場合がありうる。
おまけに龍属性も傀異錬成込みで70越えなので、龍が通る相手ならば流石に太刀打ちできない。
お守りや錬成結果・モンスターによって選択するのも手だろう。
- 1強状態から始まり、環境の変化や他の台頭により並ばれることはあっても遂に凋落することはなかった。
最終的な使用率こそよりキャッチーな強みを持つ凶銃槍【瑞雨】に譲ったものの、
MHR:Sにおけるガンランスという武器種を代表する一振りであったと言えるだろう。
余談
- 槍のデザインモチーフは結婚式で用いるキャンドルトーチだと思われる。
- トシュケノンの銘の由来は、フランス語で松明を意味する"torche"と、
大砲を意味する"canon"だろう。
- ちょっとした小ネタだが、Ver.10の時点のトルチ・ダ・ラヴァタの槍部分が加工屋の武器のプレビュー画面において
槍部分のみ通常種武器と表裏逆に表示されるという謎の現象が起こっていた。
これほど多くのガンランサーが使っているのにもかかわらず、じっくり観察しないとわからないためほぼ気付かれなかった。
Ver.11のアップデートでサイレント修正されているため、現在は通常種武器の完全な色違いとして表示されている。
関連項目
モンスター/ヤツカダキ
モンスター/ヤツカダキ亜種
武器/ヤツカダキ武器
武器/フィオレセロ - 派生元となるブナハブラ武器。