オットー・アポカリプス

生い立ち

漫画紫鳶編、メインストーリー26～27章の話
父ニコラス・アポカリプスと母サブリナ・シャニアテの三男として生まれる
オットー少年は小さな頃から身体が弱く家族から疎まれており、せめて知識で人の役に立てるようにと発明に没頭していたが、それも兄姉達から評価されず鬱屈とした日々を送っていた
しかし13歳になったある日、彼はカレンと出会い、その発明家としての才能を褒められる
生まれて初めて他人に褒められたオットー少年はこの時に一生分の救いを得たように感じ、以降自分に救いを与えてくれたこの少女の恩に酬いるために生きることを誓った
ある日カレンの父親が崩壊獣から街を守るために天火聖裁を使って戦死してしまう
泣き崩れるカレンを見たオットーは死者を生き返らせる方法を求め、アポカリプス家に伝わる舎利子と呼ばれる金色の箱に手を伸ばし、この適合者となった
以降500年間連れ添うことになる第一の神の鍵『虚空万象』との出会いである
しかしオットーが疑似黒淵白花を使い自分の命を代価としてカレンの父を甦らせようとしたところ、カレンに殴られて止められてしまう
自分の命を代償にして人を救うなんて間違っている、そう諭されたオットーは後にその言葉をカレンに返すことになる
ちなみに最初こそオットーを乗っ取ろうとしていた虚空万象だがこれ以降500年間オットーの狂人強靱な意思に完全に押さえつけられ、口調までオットー色に染められてしまう、かわいそう

カレンとの別れ

漫画紫鳶編、メインストーリー26～27章の話
青年となって研究者として頭角を現したオットーと最強の戦乙女になっていたカレンは天命の神州侵攻と敗戦、その後の混乱の中で腐った天命の改革を夢見て立ち上がる
しかしその活動の中でお互いの価値観のズレを認め合った二人は決別することになり、カレンは極東に流れた後に失意の中連れ戻され、処刑されることになる
カレンの処刑を止めるために姉のリサの姦計に乗ったオットーは崩壊獣を街中に放ちカレンを救出するも、カレンは弱った身体のまま住民の救出に向かい戦死した

天命主教になる

メインストーリー26～27章の話
自分の放った崩壊獣によってカレンを失い失意のドン底に落ちたオットーはヴェネチアで孤児院を開きひっそり暮らしていた
しかしカレンの死によって止まってしまったオットーの時間とは裏腹に世は動き続けており、姉のリサとその傀儡の新主教マサイルの手によってますます専横を極めた天命に対し、次第に反天命の機運が高まっていく
この反天命運動に参加する人々が掲げたのがその死に様によって聖女となったカレンの遺志だった
孤児院の教え子達に請われる形で反天命運動に身を投じたオットーはサシャ（紫鳶編でカレンが助けた花屋の娘）などの犠牲もありつつも旧天命を倒し、オットーは新主教になる
皆が聖女カレンを讃える声を挙げ万雷の拍手で新主教を迎える中、オットーだけは償えぬ自分の罪を思い涙を流していた

神州へ

ノベル『神州折剣録』の話
天命主教として改革に勤め、ある程度自分抜きに組織が回るようになった頃を見計らって管理業務をヴェラに投げつけて出奔
カレンを蘇らせる方法を求めて神州に流れる
漠北で「鷹」の一党に隠れ家へ招待されたオットーは客人として檻に入れられ、おりしも潜入していたおすしちゃんと出会った

最終的に精衛仙人と友人になり、剣神を失った彼女の代わりに天命が神州を守護することを約束
精衛仙人と死にかけたお寿司ちゃんを連れてヨーロッパへ帰り、大主教として動き始めた

ネゲントロピー独立

ノベル『ネゲントロピー』の話
神州の一件から5世紀後の話
この頃には既にゲーム本編のようなオットーになっている
ことの発端は1953年、第一律者Ω1の誕生
律者という存在は前文明の遺した記録から知っていたオットーだったが、知識で知るそれとは違いΩ1は人類に敵対的ではなく人間のままの意識を保っていた
交渉の余地があると踏んだオットーは彼と友人になることを画策し、天命主教としてΩ1を過酷な人体実験のモルモットにすることを命じると同時に、裏ではフールαを名乗って唯一許可された文通相手として実験に傷つく彼の心を支えた
そして天命主教という正体を明かしたフールαとヴェルト・ジョイスという名を得たΩ1の初の対面、オットーは本気でヴェルトに友達になってほしいと頼み、見返りとして天命主教の座すらも渡そうとしたが、返ってきたのは拒絶だった
オットーにとってヴェルト・ジョイスは生まれて初めて作ろうとした対等の友人であり、そして生まれて初めて出会った自分より強い力を持つ敵対的な存在だった
このような存在と対峙した時、オットーが選んだ方法は「排除」だった
こうして第一律者の処遇をめぐり天命本部と天命アメリカ支部の対立は全面戦争の様相を呈し、オットーはニューヨークに核ミサイルを撃ち込んででも相手を抹殺しようと画策
しかし第一律者達の命を賭した活躍でこれは阻止され、天命アメリカ支部の生き残り達はネゲントロピーとして独立することとなる
律者の全力の力を目の当たりにしたオットーはさすがに殲滅を諦めざるを得ず、正面から争うことは避けてその動向を見守ることとした
ちなみにオットーはヴェルト・ジョイスが死んで名前と能力を二代目が受け継いでいることを第二次崩壊で会う時まで知らなかった

第二次崩壊

漫画『第8章・第二次崩壊編』の話
第二律者が降臨し、再び律者の力を手に入れられるかもしれない機会が巡ってきたオットーは暗躍してシーリンの覚醒を促した
オットーは覚醒したシーリンをフカに制圧させ、その力を手に入れるため疑似渡世の羽の力でシーリンの精神へ潜入
しかし、律者の力が魂への干渉を可能にするほどではないことを知ったオットーは苛立ち、さらにシーリンの精神の底へ潜って律者の力の根源を探った
そして神との邂逅を果たしてしまう
この邂逅によってオットーは膨大な知識を得たがそれはオットーの脳にも入りきらず、一瞬にしてそのほとんどを忘れてしまう
ただ一つ覚えていられていたのは、オットーの姿になった神が自身に剣を突き立てる光景
オットーの意識はなんとか現実に帰還したものの精神的消耗からもはや戦う力は残されておらず、立雪が身を挺してシーリンを足止めしたことでかろうじてフカと共に戦線を離脱する
最終的にシーリンは融合戦士の力を解放したジークフリートが撃破し、暴走した空の律者コアから流出した膨大な崩壊エネルギーもヴェルトのコアを追加した天火聖裁・劫滅の一撃がかき消し、第二次崩壊は終結した
しかし理性を失い崩壊獣のようなパーツを生やしながら律者を屠るジークフリートの姿にオットーは激しい嫌悪感を覚え、50年前と同じ選択を下す
すなわち排除である
オットーの命令で即座にシベリアに核ミサイルが撃ち込まれセシリアとシーリンは死亡、しかしジークフリートはセシリアの残した黒淵白花の能力で生き残った
その後、ジークフリートの融合戦士の能力とセシリアの聖血、そして第二律者の力を手中に収めんと画策したオットーは彼らの娘キアナとシーリンの遺伝子を掛け合わせて実験を繰り返し、その中の1体にはシーリンのコアが埋め込まれ、そしてこの個体にだけは意識が芽生えた
K-423が誕生した

第二の神の鍵

漫画『第9章・霧の都の休日編』の話
オットーは第二の神の鍵の情報を掴み、リタに捜索を命じてイギリスへ派遣した
実はリタはヨルムンガンドに対する釣り餌である
超バカなB級戦乙女スーサナに扮したオットーはリタに同行して自らヨルムンガンドの罠に飛び込み、逆に彼らをハメて第二の神の鍵の在処を聞き出し手中に収めた

天命空港

本編第7～9章の話
キアナを天命空港に連れ去らせた
その後事態は計画通り進んでいたが、フカの足止めを命じたリタが彼女を通してしまったことだけは計画から外れていた
親友の命の危機にあわてて飛び出していったオットーはフカを助け、彼女に計画の全容を明かして協力してくれるよう説く
しかしフカの理解は得られず、拒絶されてしまう
長いようで一瞬でもある沈黙の後、オットーは疑似天火聖裁の銃口をフカに向け
「精衛仙人、僕は嘘をついていないよ」
引き金を引いた

ケビンと対面

本編第15～17章
北アフリカで第二の神の鍵の起動実験を行っていたところをヨルムンガンドに襲撃された
服従か死か選ぶよう迫ってきたケビンに対してオットーは巧みな弁舌で彼を言いくるめ、逆に同盟を提案し、オットーのことを警戒していたケビンもこの提案を断るわけにはいかず、渋々了承された
オットーは同盟の証として虚空万象を差し出す代わりに第二の神の鍵の力を完全に作動させるためのビーコンを要求し、これも受け入れられた
こうして完全に作動するようになった第二の神の鍵を用いてオットーは世界の根源である虚数空間を観測し、その謎を解き明かして最終計画の準備を開始した

フカ復活！

本編第20章の話
天命空港の騒動では500年間付き合った親友の理解を得られず計画を邪魔されないよう撃ち殺すしかなかったが、オットーは彼女のことを今でも親友だと思っている
そして精衛仙人はかつて彼女の弟子達に頭を貫かれ殺されたものの20年後に復活したことを、オットーは知っていた
身体さえ治してやれば親友は必ず生き返る、そう信じていたオットーはフカの死体を回収して培養していたのだ
そしてオットーの目論見通り、フカは蘇った
親友の復活を喜ぶオットーだったが、フカは起きるなりそんな彼を殴り殺してしまう
YATTA！ざまあみろオットー！フカの大勝利です！
…って言ってもオットーはカレン復活まで死ぬわけにはいかないからスペアボディ用意していて死んでも余裕で生き返るんだけどね
「ならもう一度あの世へ送ってやるまでです！」
そういきり立つフカに対してオットーは
「互いに一度ずつ殺し合ったのだからこれでおあいこだね」
などといけしゃあしゃあと言ってのけた
「なるほど、それもそうですね」
通っちゃった
こうしてオットーはフカと仲直りし、記憶が混乱しているらしい親友に対して自身の渡世の羽を探しに行くよう提案した
こ、コイツ…体良く識の律者をケビンになすりつけやがった…
ついでに最終計画準備のために時間がなかったのでしばらく行方不明になって独自に動くのと同時に、自分亡き後天命が機能するように残った者達に経験を積ませた

支配劇場

本編第25章の話
オットーは表舞台から姿を消していたが、キアナ達の活躍の裏で支配の律者の力を掠め取ることに成功した

虚数の木

本編第25.5章の話
ここから先は復活機能を停止させた状態で出てくる
大主教に復帰したオットーはビーコンを得た第二の神の鍵の起動実験によって虚数の樹に操作を加える方法を確立した
こうして最終計画の準備が全て整った

カロスタン

本編第26～28章の話
実質的にオットー編
突如大主教の辞任を発表してハイペリオン組をカロスタンに招いた
そうして呼びつけておいて彼女らをひたすら煽りに煽り倒し自身に憎悪を向けさせ、仕舞いには500年前の善良な自分を作り出して殺してみせるアピールまでして悪役らしく振る舞う
しかしそのやり方はどうにもオットーらしくない…普段の彼をよく知るテレサやデュランダルは疑問を抱かずにはいられなかった
しかしそんな疑問を晴らす猶予を与えないまま矢継ぎ早に事態は進行し、オットーはカロスタン以外の世界を500年前に戻すと一方的に宣言
止めたければ教会まで来いと挑戦状を叩きつけてハイペリオン組と全面対決状態を作り出した
まず初めに来たデュランダルは直接対決の後にカスラナの聖痕空間に追放し、そこでその血に宿る力の覚醒を促した
次に来たキアナらとは神恩結界で接触を断ち、それが破られるまでの時間を稼いだ

教会堂に辿り着くとオットーは虚数の樹に取り込まれ偽神となって待っていた
デュランダルはオットーに真意を問うたが、オットーは勝ってから聞き出せとして聞く耳を持たず襲いかかる
虚数の樹から流れ込む無限の崩壊エネルギーでデュランダルとキアナを苦しめるが、キアナが怒りにまかせて空の律者の力を使い、虚数くりこみが起こったことでオットーは倒された
だがこの一瞬にこそ、オットーの真の狙いがあった
律者を超え偽神となり崩壊の神に近い力を得たとはいえ、オットーは虚数の樹の法則に縛られ固有世界(この世界の現在)の外にその力を行使する自由を持たなかった
聖痕、融合戦士、律者、偽神、これら虚数の樹の法則の中で生まれた虚数の影では虚数の樹の法則を変えることは出来ないし、その法則の根源たる崩壊(神)を倒すことも出来ない
だが人の強い想いは時に奇跡を起こす
空の律者の力だけは虚数空間に変化を起こし得る可能性があった
そして愛する天命の教え子達ならきっとそれを成し遂げられるだろう
キアナの愛ゆえの強い怒りはオットーに向けて爆発し、虚数くりこみを起こして虚数の樹の法則を一瞬停止させ、力を持ちながらも固有世界に縛られていたオットーの魂はこの瞬間に解き放たれた

旅立ちの間際、オットーはキアナとデュランダルに今回の事件の真意を問われ、ようやく観念して詳らかにした
狙いは3つあった
自身の野望に振り回された人々と対立し悪人として恨まれながら死ぬこと
天命の子供達に神の討ち方を予行演習させること
そして最後に、500年前のあの日を再構築すること
旅立ちの時がきた
──長いようで短い500年だった
その間にも愚者は多くの罪を重ねた
何人もの人生がこの愚者の一方的な願望のために捻じ曲げられてきた
愛する孫娘の健やかな成長を見届けてやることも放棄した
だがそれも全てはこの瞬間のため……
ついにオットーは全ての罪の始まりであるあの日、人類から彼女が失われたあの時に帰ってきた
「ただいま、カレン」
オットーは消滅し、世界は聖女の生死を起点として2つに分かたれた

後崩壊書

OW『後崩壊書第一部』の話
主人公達がセントフォンテーヌを調査していると、この異常事態の背後に死んだはずの元大主教オットーの影がちらついてくる
このオットーの正体はオットーのスペアボディに入った第一の神の鍵・虚空万象
前文明の第一律者である虚空万象はやはり人類を崩壊から守ることを使命としており、そのために天上の人を利用して崩壊エネルギーを地球から消し去ろうとしていた
しかし、500年間オットーに制御されていた虚空万象はすっかりオットー色に染められている
精神を完全にオットーに毒されている上にボディもオットーな自分が「宇宙人が攻めてくるから協力してくだち！！」と言ったとして誰が手を取ってくれるだろうか…どう考えても無理である
悩んだ虚空万象は仕方なく自分一人でどうにかすることに決め、結果としてセントフォンテーヌがああなった
つまり間接的にオットーのせいで正しい

虚空万象は天上の人の前線指揮官ルケニをオットー直伝の話術で操り、月の崩壊エネルギーの提供と引き換えに自身への協力を取り付けていた
虚空万象の当初の計画は不明だが、どうやら崩壊エネルギーを完全に消し去るため、セントフォンテーヌに異星との星の扉を開き天上の人を招き寄せるつもりだったらしい 、そしてそこまでは天上の人と利害が一致しているという
この計画のために重力操作の力を必要としていたようでヴェルトの身柄を狙っており、予定通りとはいかなかったものの彼を脅し協力を取り付け亜天魔城に連れ去ることに成功した

亜天魔城

OW『後崩壊書第二部』の話
しかしヴェルトはルケニに取り入り情報収集した後に破壊工作を始めた
ここに至るまで主人公一行に何匹も同胞を殺され今回ヴェルトに牙を剥かれたことでルケニは聞いていた話が違うと激怒し、虚空万象を自身の真体のある異空間に閉じ込めてしまう
異空間に閉じ込められた虚空万象は計画の失敗を悟り不貞腐れていたが、同じく異空間に閉じ込められてきた主人公らの活躍によって現実空間に帰還した

外宇宙

漫画『第11章・異郷編』の話
ヴェルトと共に遠い外宇宙まで連れ去られた虚空万象は、彼と協力して天上の人の前線基地の破壊工作に赴く
逆侵攻を受けるなどと考えてもいなかったのか天上の人の警備は薄く、破壊工作自体はほとんど抵抗を受けることもなく進んだ
しかし占拠した制御室でヴェルトがあるデータを発見したことから非常に面倒な新たな問題が発生する
天上の人が別宇宙への侵略を企てて調査を行っているという証拠、それは虚空万象にとっては本当にどうでもいい情報だったが、ヴェルトにとってはそうではなかったようだ
わざわざ危険を冒して異世界を救ったところで何の得があるのだろうか、虚空万象は皮肉たっぷりに余計なことを考えずに地球への帰還を優先するようヴェルトを説得したが、同意を得られず、結局天上の人の調査部隊の壊滅という骨折り損に付き合わされてしまう
こうして無意味かつ困難な戦いが始まり、その結果は勝利に終わったもののやはり代償は重く、2人は動力を失った宇宙船に取り残されて深宇宙を漂うことになってしまう
満足げなヴェルトとひたすら嫌味を言い続ける虚空万象、律者コアと魂鋼の身体は並大抵のことでは傷付かないが、とはいえただ宇宙を漂うことしか出来ない2人の人生はいずれブラックホールにでも飲み込まれて終わりを迎える運命にある……はずだったが幸運にもシュガーズは彼らの居場所の探知に成功していたようだ
こうしてヴェルトとその荷物(虚空万象)は時雨綺羅とニグラスに回収され地球に連れ戻された

そしてスタレへ

崩壊：スターレイルの話
虚空万象とヴェルトが人知れず天上の人から救った別宇宙
ヴェルトはその異世界の調査に出発し、何を考えているのか虚空万象もそれについて行ったらしい
星穹列車に乗り込んだ虚空万象とヴェルトはその持ち主の姫子と共にいくつかの世界を救い、航路を拓いていった
そして宇宙を漂うピンク髪の女の子を発見した時、虚空万象は姿を消していた

艦長のマブダチ
これだけで艦長のことが微妙に信用できなくなるのがオットーの人徳の為せる業